建設業のM&A動向!売却事例35選、メリット、案件一覧も紹介【2022年最新版】

弁護士(日本法)/ 事業承継士 弁護士法人One Asia 福岡オフィス代表パートナー
越路 倫有

2003年より企業法務を扱う国内法律事務所にて、金融取引、不動産、事業承継などの分野における日常の法律相談や各種契約書の作成、リーガルサポートを提供。弁護士法人One Asiaでは、福岡オフィスの代表パートナーとして参画し、九州とASEANの現地各拠点との取引をサポートしている。

昨今の日本では、建設業でもM&Aが盛んに実施されている状況です。そこで本記事では、建設業のM&A事例を確認しながら、M&Aの動向・メリット・成功させるポイントなどについて幅広く紹介します。

目次

  1. 建設業のM&A
  2. 建設業のM&A動向
  3. 建設業のM&A事例35選【2022年最新版】
  4. 建設業のM&Aを行う理由・メリット
  5. 建設業のM&Aを成功させるポイント
  6. 建設業のM&A・売却案件一覧
  7. 建設業のM&Aまとめ
  • 建設・土木会社のM&A・事業承継

1. 建設業のM&A

建設業のM&A動向や事例を確認する前に、まずは建設業とM&Aの定義を簡単に取り上げます。

建設業とは

建設業とは、建築業法に規定される建設工事の完成を請け負う営業をいいます。

建築業では、建物を建てるだけでなく、建物の増築・改修・修繕工事などを行うことも業務の1つです。建築業と建設業は混同されやすいものの、建築業は建設業の一種であり、建設業には橋やトンネル・道路などの工事も含まれるのに対して、建築業にはこれらの構造物は含まれません。

建設業界の商流

建設業者は、「総合建設業」と「職別工事業」の2種類に分かれます。

総合建設業は、建築工事や土木工事などは発注者から直接請負い、総合的に行う業者です。設計から施工まで一貫して行い、比較的大きな規模の業者を「ゼネコン」と呼ぶのです。

職別工事業は、建築工事や土木工事に関して一部分のみ工事を行う業者をいい、内装工事や大工工事などの業者が当てはまります。

建設業界における最大の特徴は、ゼネコンである総合建設業者が元請として発注者と契約を締結し、下請業者(職別工事業者)に各工事を委託する形で仕事が進行していくケースが多い点です。

下請業者は、さらに工事の一部を下請業者の下請業者に請け負わせるケースも多く、これを二次下請業者や孫請け業者といいます。

建設業界の現状

建設業界の市場規模は、国土交通省の資料「建設業の働き方改革の現状と課題」によると、1976年から1992年は建設投資額が右肩上がりに増加し、1992年には約84兆円でした。

しかし、その後は公共工事の減少や景気悪化による民間工事の減少などの影響で、市場規模は減少にし続け、2010年にはピーク時の半分の約42兆円まで縮小してしまったのです。

その後、復興需要や民間投資の回復で市場規模は、2021年度は政府建設投資などにより、約58.4兆円となる見通しとなっています。

一方、建設業許可を持つ業者数は、1999年度末に約60万業者で一番多く、その後は緩やかに減少し、2020年度末は約47.4万業者です。

参照:国土交通省「建設業の働き方改革の現状と課題(令和3年)」

建設業界の課題

建設業界は、人手不足が深刻な課題です。人口減少や少子高齢化により生産年齢人口減少のほか、建設業の担い手不足と引退していく技術者・技能者から若手への技術や技能の伝承もできなくなってしまうでしょう。

建設業界での建設業就業者の数は、1997年の685万人から2010年の498万人、2020年は492万人と減少傾向です。

建設業界の課題の一つとして、過酷な労働環境や賃金水準の低さが、若年層就業者の減少につながっていると考えられるでしょう。年間の総実労働時間は、全産業と比べて360時間以上(約2割)長くなっています。

これらの課題を受けて、国では働き方改革の促進、工期の適正化、現場の処遇改善、建設現場の生産性向上など、課題の解決に向けて対策を講じています。

参照:国土交通省「建設業の働き方改革の現状と課題(令和3年)」

M&Aとは

M&A(Mergers and Acquisitions)とは、事業の買収(Mergers)や合併(Acquisitions)などによる経営統合スキームの総称です。建設業の場合は、M&Aによる買収で、建設技術・人材・営業エリアなどを獲得できます。

その一方で、売却側は、売却資金を獲得できたり、売却先の傘下に入ることで経営リソースを獲得できたりといったメリットの享受が可能です。

2. 建設業のM&A動向

建築業および建設業は、これまでM&Aおよび業界再編が行われにくい業種として知られていました。なぜなら、生産規模の拡大に応じて利益を獲得できる「規模の経済」の効果が生じにくいためです。

M&Aを用いて複数の企業が1社に合併すると、公共工事の入札参加機会が減少するといったデメリットがある点も要因の1つに挙げられます。

ただし、現在の建築業ではM&Aが盛んに実施されるようになっており、以下のような動向が目立っています
 

  1. 後継者問題による倒産・廃業件数の増加
  2. 異業種・関連業種からのM&A
  3. 2021年以降の国内需要
  4. 震災関連の需要

それぞれの項目を順番に詳しく紹介します。

①後継者問題による倒産・廃業件数の増加

他業種の中小企業と同じく、建築業でも後継者不在や人手不足による廃業が増加しています。特に、ベテランの職人が大量に定年退職を迎えており、経営悪化や事故増加などにつながっている点は早急に改善すべき課題です。

国土交通省の資料「建設業の働き方改革の現状と課題」資料によると、建設業就業者の約36%が55歳以上を占めています。その一方で、29歳以下の割合はわずか約12%です。

このように、建築業および建設業では就業者の高齢化が進行しており、次世代への技術承継が大きな課題でしょう。

大手・中堅企業は、高い技術を持つ人材を獲得する目的でM&Aを行っています。そして、中小の建築会社では、後継者問題解決のためにM&Aによる事業承継を行うケースが増加中です。

参照:国土交通省「建設業の働き方改革の現状と課題(令和3年)」

②異業種・関連業種からのM&A

建築業では、ハウスメーカーや不動産会社が自社グループで建築会社を持つなど、異業種・関連業種からのM&Aも顕著です。

特に建築業では、資材価格や人件費の高騰に対応するために、自社内でトータルサポートを行う戦略に移行する傾向が見られます。

③2021年以降の国内需要

日本建設業連合会の資料によると、近年の建築業は、東京オリンピックに向けたインフラ整備の影響を受けて、50兆円前後で市場規模を維持してきました。しかし、2021(令和3)年以降の国内需要は、落ち込むものと見られています

そこで、2021年以降の需要低下に備えるため、建築業ではリフォーム・リノベーションに経営資源をシフトする企業が増加しています。

出典:日本建設業連合会「建設業ハンドブック 2020 3 建設市場の現状」

④震災関連の需要

日本では、2011(平成23)年の東日本大震災および、各地で頻発した地震・洪水などの自然災害に対する復興工事需要が絶え間なく続いています。

日本建設業連合会の資料によると、東日本大震災の復興需要を受けて、2011年以降は建設投資が増加傾向にありました。実際に、2010(平成22)年には約42兆円だった建設投資は、5年後の2015(平成27)年には約57億円にまで増加しています。

しかし、最近では、復興関連の建築事業を受託しても、人手不足や経費の高さを理由に収益を上げられない中小建築会社が増加している状況です。

出典:日本建設業連合会「建設業ハンドブック 2020 3 建設市場の現状」

3. 建設業のM&A事例35選【2022年最新版】

それぞれの事例からポイントをつかんで、自社のM&A戦略に役立てましょう。

【2022年】建設業M&A事例

2022年の建設業M&A事例を紹介します。

SDSホールディングスによるイエローキャピタルオーケストラのM&A

SDSホールディングスは2022年3月、イエローキャピタルオーケストラの株式を取得し、連結子会社しました。

SDSホールディングスは、再生可能エネルギー事業、省エネルギー事業、施設ソリューション事業を行っている会社です。

イエローキャピタルオーケストラは、資産運用に関するコンサルティング 、宅地建物取引業、不動産の分譲、売買、賃貸、管理、不動産の仲介、コンサルティングなど幅広い事業を行う会社です。

今回のM&Aにより、SDSホールディングスは、「脱炭素」をコンセプトとして収益規模の大きな不動産販売事業の展開を目指します。そして成長性のある事業を展開し、業容の拡大を図ります。

鹿島建設の連結子会社によるシンガポール企業のM&A

鹿島建設の子会社であるカジマ・デベロップメント・PTE・リミテッド(シンガポール、カジマ)は2022年3月、セントラル・キャヒタル・ホールディングス・PTE・リミテッド(シンガポール、セントラル)の全ての株式を取得し、子会社となりました。

鹿島建設は、ゼネコン大手5社の1社であり、建設・建築事業のほか、多岐にわたり事業を展開しています。連結子会社であるカジマ・デベロップメント・PTE・リミテッドは、シンガポールに拠点を置き、アジアにおける開発事業の統括を行っている。

一方、セントラルは、シンガポール中心業務地区に所在するオフィスビル1棟を保有するなど、ビルの賃貸、管理を行う会社です。

今回のM&Aにより、鹿島建設は、収益性・不動産価値向上を図り、希少性が高い当該オフィスビルを取得しました。

清水建設による日本道路のM&A

清水建設は2022年3月、日本道路の株式を取得し、連結子会社化しました。

清水建設は、1804年創業のスーパーゼネコン5社の1社で、総合建設企業です。一方、対象会社の日本道路は、建築事業・土木事業を中心に、不動産開発事業、エンジニアリング事業など幅広い事業を展開しています。

今回のM&Aにより、清水建設グループは、日本道路グループと協働で受注拡大、両社の顧客網・技術・拠点網を活用した事業競争力の強化、研究開発体制の合理化などにより、さらなる成長・発展を図ります。

インフロニアHDによる東洋建設のM&A

インフロニア・ホールディングスは2022年3月、東洋建設の株式を取得し、子会社化しました。インフロニア・ホールディングスおよびグループは、前田建設工業、前田道路、前田製作所をはじめとする子会社62社、関連会社24社で構成されている企業です。

建築事業、土木事業、舗装事業、機械事業、インフラ運営事業をメインとし、リテール事業から不動産事業まで幅広く行っています。

一方、対象会社の東洋建設は、国内土木事業、国内建築事業、海外建設事業、不動産事業を展開しており、海洋土木工事の請負をメインとしています。

今回のM&Aにより、インフロニア・ホールディングスは、公共インフラの包括管理やPPP・コンセッション分野での協業、グループ全体でのDXなど連携強化を図り、企業価値向上を目指す。

瀧上工業による東京フラッグのM&A

瀧上工業は2022年3月、東京フラッグの全ての株式を取得しました。瀧上工業は、橋梁(きょうりょう)・鉄骨、鋼構造物の設計から製作・架設まで一貫した施工を行う専業メーカーです。

一方、対象会社の東京フラッグは、鋼構造物工事における現場溶接を行う専門会社で、各種鋼構造物工事の現場溶接を行っていました。

今回のM&Aにより、瀧上工業は、溶接に関する技術を深化させ、中心事業である鋼構造物製造事業の強化を目指します。グループでは、不動産事業や海外事業を拡大させ、積極的な投資による事業ポートフォリオ拡大を図ります。

東洋建設による子会社3社のM&A

東洋建設は2022年2月、連結子会社の東建サービス、とうけん不動産、東建テクノの3社を、東建サービスを存続会社として、合併契約を締結しました。存続会社の東建サービスは、商号をテクオスに変更しました。

新会社となるテクオスは、グループでのストックビジネスの中核会社となり、事業の発展を目指します。建築事業の強化戦略である ReReC®との親和性も高く、協働によるシナジーも期待できるでしょう。

【2021年】建設業M&A事例

2021年の建設業M&A事例を紹介します。

東宝ファシリティーズによるシコーのM&A

東宝の連結子会社である東宝ファシリティーズは2021年11月、シコーの発行済株式の全てを取得し子会社化しました。

東宝ファシリティーズは、清掃・設備管理・警備・建設など、総合ビルマネジメント事業を展開しています。対象会社のシコーは、内装工事業を行っており、主として商業施設の内装工事・監理業務に強みを持っているでしょう。

今回のM&Aにより、建設事業の業容拡大、両社の技術力・営業力の強化などのシナジーを実現し、グループの企業価値向上を目指します。

ヒノキヤグループによる桧家住宅名古屋のM&A

ヒノキヤグループは2021年9月、桧家住宅名古屋の全ての株式を取得し、子会社化しました。ヒノキヤグループは注文住宅、分譲住宅の建築、リフォーム、資産活用・戸建賃貸の経営、介護・保育施設まで幅広く手掛けています。

一方、対象会社の桧家住宅名古屋は、主力ブランドである「桧家住宅」のフランチャイズ加盟企業として、注文住宅の請負などを行っていました。

今回のM&Aにより、さらなる強固な事業基盤を構築し、エリア拡大と業務効率化の推進を進められるでしょう。そして、両社のネットワークリソースを活用し、グループの持続的成長を目指します。

ブリヂストンによる米グループ会社のM&A

2021(令和3)年1月、ブリヂストンは、米グループ会社「ブリヂストンアメリカスインク」の子会社である「FSBP社」を、「LafargeHolcim Ltd社」に売却すると発表しました。本件M&Aによる売却益は、およそ2,000億円といわれています。

FSBP社は1980(昭和55)年に事業を開始しており、屋根材をはじめとする建築資材を取り扱う企業です。「LafargeHolcim Ltd社」はスイスの建設資材メーカーであり、建築ソリューションのグローバルリーダーとして知られています。

本件M&Aの目的は、FSBP社のさらなる成長機会の創出にあります。ブリヂストンとしても、タイヤ・ゴム事業における稼ぐ力の再構築および、ソリューション事業に対する戦略的成長投資の実現を図っている状況です。

【2020年】建設業M&A事例

2020年の建設業M&A事例を紹介します。

ナガワによる鳥海建工のM&A

2020(令和2)年10月、ナガワは、埼玉県を中心に総合建設業を行っている鳥海建工の全株式を取得し、完全子会社化しました。なお、取得価額は、公表されていません。

ナガワは、「ユニットハウスの製造・販売・レンタル」「システム・モジュール建築の設計・施工」「建設機械器具のレンタル・販売」「建設資材販売・リフォーム・土木工事・各種工事」などを手掛けている会社です。

ナガワは、特にシステム・モジュール事業での体制強化を図る意図で、本件M&Aを実施しました。

【2019年】建設業M&A事例

2019年の建設業M&A事例を掲示します。

第一カッター興業によるアシレのM&A

2019(令和元)年7月、主に建設業界でウォータージェット工法やダイヤモンド工法による解体などを行う第一カッター興業は、ウォータージェット工法による建設関連事業を行うアシレを、株式譲渡により完全子会社化しました。

株式取得価額は、6億円です。両社の高い技術力と人材の共有により、事業力を強化できると判断して、M&Aを行っています。

サーラコーポレーションによる宮下工務店のM&A

2019(令和元)年6月、注文住宅の建築事業などを行うサーラコーポレーションは、静岡県で注文住宅の建築などを行う宮下工務店を、株式譲渡により完全子会社化しました。なお、取得価額は公表されていません。

本件M&Aを通じて、サーラコーポレーションと宮下工務店は、経営資源の共有により静岡県での事業強化を図っています。

不二サッシによる日本防水工業のM&A

2019(令和元)年5月、建材メーカーの不二サッシは、建物の修繕工事事業を行う日本防水工業を、株式譲渡により子会社化しました。なお、日本防水工業の子会社「日本スプレー工業」も合わせて子会社化していますが、両社の取得価額は公表されていません。

不二サッシは、日本防水工業の改修・修繕技術の吸収により、あらゆる工事に対応できるグループづくりを目指しています。

京成電鉄による式田建設工業のM&A

2019(平成31)年4月、京成電鉄は、建築工事業を営む式田建設工業を、株式譲渡により子会社化しました。なお、譲渡価額は公表されていません。

式田建設工業は、千葉県の官公庁舎建築工事を受注するなど安定した経営を行う会社です。千葉県に本社を置く京成電鉄は、自社とのシナジー効果が高いと判断して、M&Aを行っています。

その後の同年7月、京成電鉄グループの建設業部門強化のために、中核企業である京成建設を存続会社、式田建設工業を消滅会社とする吸収合併が実行されました。

KSG子会社による工藤建設へのM&A

2019年3月、KSGの子会社ロケアホームは、同社が行う介護施設事業を、総合建設会社の工藤建設へ事業譲渡しました。譲渡価額は公表されていません。

KSGはロケアホームへの投資により介護事業が安定したため、今後の長期的な経営を考えると工藤建設への譲渡が適切と判断して事業譲渡に至っています。

西部ガスによる吉川工務店と吉祥開発のM&A

2019(平成31)年2月、西部ガスは、総合建設会社の吉川工務店と不動産会社の吉祥開発を、株式譲渡により完全子会社化しました。なお、譲渡価額は公表されていません。

本件M&Aにより、西部ガスは、自社グループの建築・不動産分野での強化を図っています。

日本創発グループによるササオジーエスのM&A

2019(平成31)年2月、印刷・広告事業を営む日本創発グループは、内装工事会社のササオジーエスを、株式譲渡により完全子会社化しました。なお、取得価額は公表されていません。

本件M&Aにより、日本創発グループは、施設内のサインディスプレイ需要に応えられると考えています。

応用地質によるシンガポールの建築会社2社のM&A

2019(平成31)年1月、地質調査事業を行う応用地質は、シンガポール拠点の建設コンサルタント「Fong Consult Pte, Ltd.」「FC Inspection Pte. Ltd.」を、株式譲渡で子会社化しました。両社の株式をそれぞれ51%取得しており、取得価額は合計4億8,800万円です。

応用地質の狙いは、2社の買収を足がかりに東南アジアでの事業展開を強化する点にあります。

ケイアイスター不動産による建新のM&A

2019(平成31)年1月、戸建分譲事業や注文住宅事業などを行うケイアイスター不動産は、土木工事やリフォーム工事などを行う建新を子会社化しています。もともと両社は資本提携関係にあり、ケイアイスター不動産は建新の株式31.03%を所有していました。

本件M&Aにより、ケイアイスター不動産は株式を追加取得して持ち株比率を72.41%に引き上げたことで、建新は持分法適用関連会社から子会社として位置付けられました。

ケイアイスター不動産は、建新への経営関与の強化により事業戦略を一体化させて業容の拡大を図ると発表しています。

2018年の建設・建築業M&A事例

2018年の建設業M&A事例を掲示します。

戸田建設による佐藤工業のM&A

2018(平成30)年12月、ゼネコン準大手の戸田建設は、福島の総合建設会社である佐藤工業を、株式譲渡により子会社化しました。なお、取得価額は公表されていません。

本件M&Aにより、戸田建設は、福島県を中心とした東北圏でのシェア拡大を図っています。

ダイサンによるDRCのM&A

2018(平成30)年11月、足場施工や建築金物・仮設機材の製造・販売を行うダイサンは、シェアリング関連事業を行うDRCを、株式譲渡により完全子会社化しました。なお、取得価額は公表されていません。

ダイサンは建設現場でのシェアリングサービスの展開を図っており、これにはDRCの技術・ノウハウが必須であると判断したことで買収を行っています。

大東建託によるさくらケア、うめケア2社のM&A

2018(平成30)年11月、大東建託は、訪問介護・居宅介護・障がい者支援などを行う「さくらケア」と「うめケア」の2社を、株式譲渡により完全子会社化しました。なお、取得価額は公表されていません。

大東建託は、子会社のケアパートナーによるデイサービス事業と、さくらケア・うめケアのノウハウを合わせることで、介護事業の強化につながると発表しています。

ミサワホームによるオーストラリア建設会社のM&A

2018(平成30)年11月、ミサワホームは、オーストラリアの子会社を通じて、オーストラリアの戸建住宅建設会社である「Homecorp Constructions Pty Ltd.」の株式51%を取得し子会社化すると発表しました。

本件M&Aにより、ミサワホームは、中期経営計画で定めた海外事業の強化を推進する考えです。

淺沼組によるシンガポール建築関連会社のM&A

2018(平成30)年10月、中堅ゼネコンの淺沼組は、シンガポールの建物塗装・修繕会社である「SINGAPORE PAINTS & CONTRACTOR PTE. LTD.」を、株式譲渡により子会社化しました。取得した株式数の比率は80%であり、取得価額は5億1,600万円です。

淺沼組は、中期経営計画における海外展開を推進する目的で、ASEAN(東南アジア諸国連合)圏での事業強化を図っています。

JKホールディングスによる広島のM&A

2018(平成30)年10月、住宅建材卸売をはじめとする建設関連事業を行うJKホールディングスは、インテリア用具・工具のカタログ販売を行う広島を、株式譲渡により子会社化しました。なお、取得価額は公表されていません。

本件M&Aにより、JKホールディングスは、グループのサービスラインアップ強化を図っています。

アサノ大成基礎エンジニアリングによる三協建設のM&A

2018(平成30)年9月、ACKグループのアサノ大成基礎エンジニアリングは、静岡県拠点の建築会社である三協建設を、株式譲渡により子会社化しました。なお、取得価額は公表されていません。

建設業界で総合的なコンサルティング・エンジニアリングを行うアサノ大成基礎エンジニアリングは、事業の総合力強化を図る一環として三協建設を買収しています。

日成ビルド工業によるアーバン・スタッフのM&A

2018(平成30)年7月、システム建築や立体駐車場事業を営む日成ビルド工業は、建築・土木工事設計などを行うアーバン・スタッフを、株式譲渡により完全子会社化しました。なお、取得価額は公表されていません。

日成ビルド工業は、太陽光発電事業も手掛けるアーバン・スタッフの買収によって、新規事業への進出および、これに伴う収益の拡大を図っています。

安江工務店によるトーヤハウスのM&A

2018(平成30)年5月、愛知県を拠点にリフォーム・リノベーション事業などを行う安江工務店は、熊本県を拠点に新築・リフォーム建築を行うトーヤハウスを、株式譲渡により完全子会社化しました。取得価額は、2億2,000万円です。

本件M&Aにより、安江工務店とトーヤハウスは、熊本県の復興需要に応えられると発表しています。

桧家ホールディングスによるハウジーホームズのM&A

2018(平成30)年4月、桧家ホールディングスは、静岡県を拠点にマイホーム建築や不動産販売を行うハウジーホームズを、株式譲渡により完全子会社化しました。なお、取得価額は公表されていません。

東海エリアを中心に事業展開する桧家ホールディングスグループは、ハウジーホームズとの協業により、さらなるサービス強化を図っています。

大和ハウス工業によるオーストラリア建設会社のM&A

2018(平成30)年2月、住宅建設会社の大和ハウス工業は、オーストラリアの子会社を通じて、オーストラリアで戸建住宅建設などを行う「Rawson Group Pty Ltd.」を、株式譲渡により完全子会社化しました。なお、取得価額は公表されていません。

本件M&Aにより、大和ハウス工業は、オーストラリアでの事業拡大を推進しています。

鹿島建設によるシンガポール設備設計会社のM&A

2018(平成30)年1月、大手ゼネコンの鹿島建設は、現地法人をつうじて、東南アジア中心にエンジニアリング事業を行う「International Facility Engineering」における過半数の株式を取得する売買契約締結を発表しました。

もともとアジア圏におけるエンジニアリング事業の強化を図っている鹿島建設では、本件M&Aによりアジア地域の経営基盤固めを推進しています。

2017年の建設業M&A事例

2017年の建設業M&A事例です。

ヤマダ電機によるナカヤマのM&A

2017(平成29)年11月、ヤマダ電機は、住宅リフォーム事業などを行うナカヤマを、株式譲渡により完全子会社化すると発表しました。なお、本件の取引価額は公表されていません。

ヤマダ電機はトータルリフォーム事業にも力を入れており、ナカヤマの経営資源やノウハウの吸収によって、さらなる事業の発展を図っています。

サーラ住宅による太陽ハウジングのM&A

2017(平成29)年10月、サーラコーポレーションの子会社であり新築一戸建て・分譲住宅などを取り扱うサーラ住宅は、愛知県の住宅建設会社である太陽ハウジングを、株式譲渡により完全子会社化しました。なお、取得価額は公表されていません。

これにより、サーラ住宅は愛知県での事業基盤強化を図っています。その一方で、太陽ハウジングは、サーラコーポレーションのブランド力を活用して、経営力の強化を実現しました。

コニシによる角丸建設のM&A

2017(平成29)年7月、接着剤の製造販売や土木・建築工事事業などを営むコニシは、土木・建築事業を行う角丸建設を、株式譲渡により完全子会社化しました。なお、取得価額は公表されていません。

コニシと角丸建設は、お互いの技術や営業エリアの共有で、高い事業シナジー効果を得ています。

飛鳥建設による杉田建設興業のM&A

2017(平成29)年7月、土木工事や建築工事を行う飛鳥建設は、杉田建設興業を株式譲渡により完全子会社化しました。なお、取得価額は公表されていません。

飛鳥建設では、千葉県や東京都小笠原でインフラ工事を安定受注している杉田建設興業を子会社化し、事業エリアの拡大と事業の安定受注を獲得しています。

  • 建設・土木会社のM&A・事業承継

4. 建設業のM&Aを行う理由・メリット

建設業では、以下のメリットを求めてM&Aが実施されています。
 

  1. 後継者問題の解決
  2. 倒産や廃業を回避
  3. 従業員の雇用安定
  4. 売却益の獲得
  5. 技術やサービスの強化
  6. 人材の確保

それぞれの項目を順番に詳しく紹介します。

①後継者問題の解決

経営は順調であるにもかかわらず、後継者不在により事業の継続が難しくなる建築会社が増加中です。その場合、後継者問題を解決するための対策として事業・会社を譲渡し、買い手を後継者に据えた事業承継を行う選択肢が効果的とされています。

事業承継の実施では、単に後継者問題が解決できるだけでなく、事業成長の可能性も期待できます。

②倒産や廃業を回避

倒産や廃業を回避する手段として、M&Aによる売却を行うことも選択肢の1つです。倒産や廃業の場合、負債が残るうえに廃業コストの負担が必要ですが、M&Aを実施すれば、それらの負担は回避できます。

③従業員の雇用安定

事業が継続できなくなった場合、従業員の仕事を失わせてしまいます。しかし、M&Aを実施すれば、売却先企業に従業員の雇用を引き継げるため、従業員を失業させずに済みます

④売却益の獲得

売却益を得られると、生活費・老後資金・新たな事業への資金などに充てることが可能です。倒産や廃業を選択する場合と比べて、資金的・精神的に大きな余裕が生じます。

⑤技術やサービスの強化

買収する側からすれば、技術やサービスの強化などを目的にM&Aを行います。建築業は競争が厳しい業種でもあるため、生き残るうえで優れた技術やサービスを保有しなければなりません。

技術やサービスの強化を自社のみで行うことは難しいですが、M&Aを行えばスムーズにノウハウを獲得できます。自社で行っていない技術・サービスを取り込めば、手間や時間をかけずに安定度の高い事業参入が可能です

⑥人材の獲得

建築業の業務は特殊な技術・知識・経験が必要であるため、優秀な人材を育て上げるまでに相当な時間がかかります。過酷な労働を強いられるイメージから、若い世代の人材が少ない点も課題です。

建築業の会社は常に人材不足に頭を抱えています。そこで、M&Aの実施により技術・知識・経験が豊富な人材を獲得し、人材不足の解消を図る動きが目立っています。

M&Aを行えば、これまで人材不足により受注できなかった仕事にも対応可能です。このように、優秀な人材を獲得できれば、会社の成長が図れるでしょう。

5. 建設業のM&Aを成功させるポイント

建築業のM&Aを成功させるには、以下のポイントを実践する必要があります。

  1. M&Aを行う理由を明確にする
  2. M&A先の選定をしっかりと行う
  3. 許認可・従業員・設備など強みに関してまとめる
  4. M&A仲介会社等に相談する

それぞれの項目を順番に詳しく紹介します。

①M&Aを行う理由を明確にする

建築業は、他業種と比べて、M&Aによるシナジー効果が得にくいとされています。M&Aによる効果を十分に得るには、売却・買収の目的を明確にするのが重要です。ここでは、事前に時間をかけて計画書を作成するなどの対策が役立ちます。

②M&A先の選定をしっかりと行う

建築業のM&Aでは、大手に事業を売却すれば、まったく問題なく安心できるわけではありません。売却を成功させるには、自社の強み・企業風土・従業員を大切に扱ってくれる相手先企業に売却・譲渡できるよう、念入りに選定する必要があります

ここでは、M&Aの専門家にサポートを依頼し、自身の価値観や自社の風土などを明確に伝えると成功率を上げられます

③許認可・従業員・設備など強みに関してまとめる

強み・アピールポイントの明確化は、M&A交渉を対等に進めるうえで非常に重要な工程といえます。ここでは、M&Aに着手する前に、自社の強みを分析・把握したうえで、企業価値の向上に取り組むことが大事です。

M&Aの専門家によっては事前に強みをまとめて企業価値向上をサポートしてくれる機関も存在するため、不安があればこうした専門家に依頼すると良いでしょう。

④M&A仲介会社等に相談する

実績のあるM&A仲介会社等では、手続き面をサポートするだけでなく、企業価値向上の支援や経営者の不安のケアなども丁寧に手掛けています。

建築業のM&Aでは、アドバイザーとの信頼関係が結果と満足度を左右するため、自身と価値観などを共有できる仲介会社を選びましょう。

M&A仲介会社をお探しの場合は、ぜひM&A総合研究所へご相談ください。M&A総合研究所には、M&Aアドバイザーが在籍しており、親身になって案件をフルサポートいたします。

料金体系は、成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)。無料相談をお受けしていますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

6. 建設業のM&A・売却案件一覧

建設業のM&A・売却案件一覧を紹介します。

【電気工事/特定建設業】入札資格Aランクの無借金企業

建設業のM&A・売却案件は、青森県内にて、特定建設業許可(電気工事業)を有している企業です。県の入札資格はAランクです。
 

売上高 1億〜2.5億円
営業利益 1,000万〜5,000万円
譲渡価格 5,000万〜1億円

【入札資格Aランク/特定建設業】業績好調の土木工事業

建設業のM&A・売却案件は、業績好調の土木工事業を営む企業です。事業内容は、一般土木工事や下水道工事を強みとしている特定建設業で、入札資格Aランクです。
 

売上高 5億〜10億円
営業利益 5,000万〜1億円
譲渡価格 7.5億〜10億円

【EBITDA90M/建設業】プレハブ建築工事・リース

建設業のM&A・売却案件は、公共施設などの新築工事やプレハブ建築工事・リース・販売を行う企業です。
 

売上高 5億〜10億円
営業利益 5,000万〜1億円
譲渡価格 1億〜2.5億円

7. 建設業のM&Aまとめ

建設業は、これまでM&Aおよび業界再編が行われにくい業種として知られていました。しかし、現在ではM&Aが盛んに実施されるようになっています。M&Aでは買い手・売り手ともにさまざまなメリットがあるものの、成功させるには工夫が必要です。

スムーズにM&A手続きを済ませるためにも、M&A仲介会社などの専門家にサポートを求めると良いでしょう。

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