電気工事会社は事業譲渡(事業売却)で課題解決!譲渡のポイントとメリットまとめ

執行役員 企業情報部 部長 兼 企業情報第一部 部長
辻 亮人

大手M&A仲介会社にて、事業承継や戦略的な成長を目指すM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、経営者が抱える業界特有のお悩みに寄り添いながら、設備工事業や建設コンサルタント、製造業、医療法人など幅広い業種を担当。

電気工事会社のM&Aを行う手法の一つが事業譲渡(事業売却)です。そこで、電気工事会社が事業譲渡(事業売却)する場合の売り手側・買い手側それぞれのメリット、実際のプロセス、成功させるポイントなどについて事例を交えて説明します。

目次

  1. 電気工事業界が抱えている2つの課題とは?
  2. 電気工事会社の事業譲渡(事業売却)の成功事例2選
  3. 電気工事会社の事業譲渡(事業売却)に伴う売り手側のメリット
  4. 電気工事会社における事業譲渡(事業売却)の買い手側のメリット
  5. 事業譲渡(事業売却)の準備から名義変更までの9ステップ
  6. 電気工事会社の事業譲渡(事業売却)に必要な書類とは
  7. 電気工事会社の事業譲渡(事業売却)で意識すべき4つのポイント
  8. もし電気工事会社が事業譲渡(事業売却)できなければどうなる?
  9. 電気工事会社の事業譲渡(事業売却)は仲介会社に相談するべき
  10. 電気工事業界のM&A解説動画
  11. まとめ
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    1. 電気工事業界が抱えている2つの課題とは?

    東京オリンピック、大阪万博、都市部の再開発、被災地の復興工事などで需要が高まっている電気工事業界ですが、慢性的に抱えている課題があります。事業譲渡(会社売却)の話の前に、電気工事業界の課題について確認しましょう。

    電気工事業界が抱えている課題は、下の2つです。
     

    1. 人材の確保と育成ができていない
    2. 広い業務内容に対応できていない

    ①人材の確保と育成ができていない

    電気工事業界は、慢性的に人材の育成と確保ができていません

    電気工事会社は工業高校卒業生であることを求人応募条件に設定していることが多く、異業種出身の中途採用応募者を採用することは少ないです。このことから入職するハードルが高く、電気工事士が増加する見込みは低いと考えられています。

    また、価格競争が激しく収益性が低下していて、短期間で利益を出さなければいけない状態です。そのため、人材のスキルアップをするために教育する時間がなかなか確保できず、人材育成の環境は整っていません。

    ②広い業務内容に対応できていない

    空調設備工事や配線工事など、さまざまな業務内容に対応できる電気工事会社は少ないのが現状です。原因には、人手不足からくる有資格者の減少が挙げられます。

    業務内容は現場施工や施工管理、設計など多岐に渡りますが、どれも第二種・第一種電気工事士や電気工事施工管理技士などの資格が必要です。電気工事業界には、工事の需要があっても有資格者が少ないことで、多様な業務に対応できない問題が続いています。

    電気工事業界が抱える課題の他、今後の動向について詳しく知りたい人は、以下の記事も参照してください。

    【関連】電気通信工事・管工事業界の動向や M&A事情をわかりやすく解説!最新の事例まで

    2. 電気工事会社の事業譲渡(事業売却)の成功事例2選

    世間に公表されているM&Aの事例は、上場企業のものがほとんどです。この場合、比較的、株式譲渡が用いられるケースが多く、事業譲渡(事業売却)の事例は少なめになっています。それは、電気工事業界でも同様です。

    ここでは、2件の事業譲渡事例について見ていきましょう。
     

    1. アイリスHTソリューションズからアイリス電工への事業譲渡
    2. ビスキャスから古河電気工業、フジクラへの事業譲渡

    ①アイリスHTソリューションズからアイリス電工への事業譲渡

    ①アイリスHTソリューションズからアイリス電工への事業譲渡

    アイリス電工

    出典:https://www.iris-denko.co.jp/

    2018(平成30)年12月、アイリスHTソリューションズは、全ての事業をアイリス電工へ譲渡する事業譲渡を行いました。両社ともアイリスオーヤマのグループ会社です。

    この事業譲渡は、アイリスオーヤマ・グループ内の事業再編を目的として実施されました。事業譲渡後、アイリス電工の事業内容は、電気機器、電子機器、住宅設備機器の販売、取付、保守管理となっています。なお、アイリスHTソリューションズは、2019(令和元)年12月に清算されました。

    また、アイリス電工は上記とは別に、2019年9月、サイホープロパティーズからデジタルサイネージ事業とネットワークカメラ事業の事業譲渡を受けています。これにより、アイリス電工は、事業領域の拡大を実現しました。

    ②ビスキャスから古河電気工業、フジクラへの事業譲渡

    ②ビスキャスから古河電気工業、フジクラへの事業譲渡

    フジクラ

    出典:https://www.fujikura.co.jp/

    2016(平成28)年10月、ビスキャスは、地中および海底送電線事業を古河電気工業へ、配電線・架空送電線事業をフジクラへ、それぞれ事業譲渡しました。

    ビスキャスは、もともと古河電気工業とフジクラが50%ずつ出資して2001(平成13)年に設立した合弁会社です。古河電気工業とフジクラがそれぞれ独自に行ってきた高圧・超高圧電力ケーブル、送電・配電用電線および関連機器・システムの設計、製造、施工事業を融合させ、発展的な事業展開を目指していました。

    しかし、時をへて、株主の両社がビスキャスの事業を再編するという結論に至り、主力事業とそれに従事する社員をそれぞれ引き取り、両社がそれぞれに事業を展開していくことになった模様です。

    【関連】【2020年最新】電気工事会社のM&A・売却・買収事例33選!

    3. 電気工事会社の事業譲渡(事業売却)に伴う売り手側のメリット

    会社における事業の一部分、あるいは全部を売る事業譲渡(事業売却)には、メリットがあります。売り手側におけるメリットは、以下の3つです。
     

    1. 高い売却金額が期待できる
    2. 必要な事業・資産を残せる
    3. 法人格を残し別の事業を続けられる

    複数の事業に取り組んでいる電気工事会社であれば、採算が取れていない事業を売却し整理することで経営の見通しがつけられます。

    ①高い売却金額が期待できる

    電気工事会社の事業譲渡は、高い売却金額が期待できます。工事に必要な資格を持った人材がいるほど、譲渡価額は上がるからです。

    有資格者が多ければ対応できる案件数が増えるので、会社の収益増加に直結します。

    例えば、会社に第一種電気工事士の資格を持った人がいなければ、工場やビルなどの大型建物の電気工事はできません。そこで、第一種電気工事士を含めて事業譲渡してもらえれば、以前では対応できなかった案件が受注できるようになるので、収益増加が見込めます。

    つまり、事業譲渡と一緒に移籍できる有資格者が多いほど、譲渡価額は高くなのです。

    ②必要な事業・資産を残せる

    事業譲渡では、手元に残したい事業・資産を選別できます。事業譲渡は、譲る事業の範囲や資産を売り手と買い手の双方の話し合いで決定するからです。

    収益性の低い事業を譲渡して、社内では利益が出ている事業のみに絞ることで、会社のリソースを主力事業に集約できます。

    収益が出ている事業のみを選んで残せるため、会社の利益率も上げられるでしょう。

    ③法人格を残して別の事業を続けられる

    事業譲渡は法人格を残せます。事業譲渡の際に、経営権は渡さないからです。したがって、事業譲渡で得た資金を、新規事業や既存事業へ投資できます。

    事業譲渡であれば、会社のブランド力と信用を残したまま事業が続けられるので、引き続き会社の経営が可能です。

    【関連】事業売却とは?会社売却との違いやメリット・デメリットを解説!
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    4. 電気工事会社における事業譲渡(事業売却)の買い手側のメリット

    買い手のメリットやニーズに合った企業アピールを行えば、より高値で会社を譲渡できます。こちらでは、買い手側から見た事業譲渡(事業売却)におけるメリットを3つ掲示します。
     

    1. スキルを持った人材が得られる
    2. 負債を承継しないで事業が引き継げる
    3. 損害が事前に予測できる

    事業を少しでも高値で売却したい人や、早めに買い手を見つけたい人は、ぜひ参考にしてください。

    ①スキルを持った人材が得られる

    事業譲渡(事業売却)を行えば、人材不足問題を解消できます。事業譲渡によって、第一種電気工事士などの国家資格や現場経験を積んだ人材の確保が可能だからです。

    実際に、第一種・二種電気工事士では一般住宅やマンション、ビルの電気工事しかできません。しかし、特殊電気工事資格者の資格を持つ人材を事業譲渡で獲得できれば、ネオン工事や非常用発電装置など特殊な電気工事の仕事が受注できるようになります。

    つまり、事業譲渡でさまざまな資格を持った従業員を確保することによって、人材不足問題は解消できるのです。

    ②負債を承継しないで事業が引き継げる

    M&Aの別の手法である会社譲渡(株式譲渡)では、マイナス資産である負債を受け継がなければなりません。しかし、事業譲渡では売り手側が同意することで、買い手側は負債を引き受けずに事業を譲受できます。

    一般的に、事業譲渡の場合は承継する事業・資産の範囲は、売り手との話し合いで決定します。したがって、返済の見込みの有無にかかわらず、売り手が持つ負債の引き継ぎの拒否が可能です。

    買い手は既存事業の強化や新規事業への参入を考えているので、負債がなく、人材やノウハウ、取引先を承継できるのはメリットです。

    ③損害が事前に予測できる

    事業譲渡は、譲渡前に損害の予測ができます。事業譲渡であれば、承継する事業の範囲を細かく決められますし、デューデリジェンスの範囲も会社譲渡をする場合と比べて狭く、想定外の事態が起きにくいからです。

    会社譲渡をする場合、売り手側の帳簿に載っていない負債や債務があれば、買い手側が予想外の損害を負ってしまいます。

    したがって、事業譲渡はデューデリジェンスの範囲が狭く損害の予想が比較的しやすいため、安全に話が進められるのです。

    【関連】事業譲渡のメリット・デメリット30選!手続き方法や税務リスクも解説!

    5. 事業譲渡(事業売却)の準備から名義変更までの9ステップ

    事業譲渡(事業売却)は手続きが複雑で、成立までに半年から長くて1年以上かかります。取引をスムーズに行うために、事業譲渡で何をすればよいのかを把握しておきましょう。

    こちらでは、事業譲渡の準備から名義変更までを全9ステップで解説します。
     

    1. 事前準備を行う
    2. 買い手を見つける
    3. 秘密保持契約を結ぶ
    4. 基本合意契約を結ぶ
    5. デューデリジェンスを受ける
    6. 事業譲渡契約を結ぶ
    7. 株主に公告・通知を行う
    8. 株主総会を行う
    9. 名義変更の手続きを行う

    実際に事業譲渡を始める前に、流れを把握して必要な書類を用意してください。

    ①事前準備を行う

    事業譲渡を決意したら、会社内部の取引や資産について整理してください。会社の売上と資産は、譲渡額に大きく影響します。したがって、間違いがないよう正確に算出しましょう。

    そして、事業譲渡後のトラブルを防ぐ目的で、不正な取引・会計がされていないかのチェックも必要です。会社内部の取引や資産についてまとめられたら、譲渡する事業の範囲・内容を決めてください。

    ②買い手を見つける

    事前準備が終わったら、事業譲渡の専門家に買い手探しを依頼しましょう。「事前準備をどうすればよいかわからない」という場合でも、アドバイスがもらえるので早めに相談してください。

    相談先は、商工会・商工会議所や金融機関などの選択肢もありますが、事業譲渡についての知識が豊富なM&A仲介会社を選択するとよいでしょう。M&A仲介会社は小規模案件の経験も豊富ですから、安心して依頼できます。

    もし、買い手を探すといった場合は、M&A仲介会社に相談・依頼しましょう。

    ③秘密保持契約を結ぶ

    有力な買い手が見つけられたら、秘密保持契約を結びましょう。秘密保持契約とは、売り手の内部情報や事業譲渡を行っていることを他言しない契約のことです。

    買い手は事業譲渡について話し合う際、売り手の内部情報を得られます。もし、買い手が第三者にその内部情報を伝えてしまえば、競合他社にまで伝わってしまい、売り手が被害を受けてしまうことがあるのです。

    また、事業譲渡について詳細な内容が決まっていない状態で「M&Aを考えている」ことが出回ってしまうと、従業員や取引先にも不信感が生まれてしまいます。

    したがって、事業譲渡の際は、最初の契約として秘密保持契約を結ぶ決まりがあるのです。

    ④基本合意契約を結ぶ

    お互いに事業譲渡の合意が取れ次第、基本合意契約を結んでください。基本合意契約とは、譲渡の条件やスケジュールについてお互いが合意をすることを指します。

    基本合意契約は法的に定められているわけではありませんが、合意書があれば互いの認識に相違がないか確認が可能です。

    事業譲渡の条件によって記載内容は変わりますが、お互いに納得できる内容にするようM&A仲介会社からアドバイスを受けて作成しましょう。

    ⑤デューデリジェンスを行う

    買い手が、基本合意契約後にデューデリジェンスを行います。

     

    デューデリジェンスとは、買い手と公認会計士などの専門家が売り手側の会社に対して、負債の有無や会計、税務に問題点がないか調査をすることです。

    ⑥事業譲渡契約を結ぶ

    デューデリジェンスが完了して事業譲渡に問題がないことがわかったら、事業譲渡契約を結びましょう。事業譲渡契約とは、売り手と買い手が譲渡についての契約に合意したことを表すものです。

    内容は、譲渡する事業内容や資産、時期などの事項を記載します。しかし、事業譲渡契約の前に取締役による過半数の合意を取ることが必要です。もし、合意が得られなければ事業譲渡は進められません。

    したがって、社内の経営陣には事業譲渡をすることについて説明しておきましょう。取締役会で合意が得られれば、買い手との事業譲渡契約が始まります。

    ⑦株主に公告・通知を行う

    事業譲渡が決まり次第、株主に対して通知を行います。通知内容は事業譲渡と株主総会開催についてですが、事業譲渡が行われる20日前に通知しなければなりません。

    もし、株主が少ない中小企業であれば個別通知でかまいませんが、新聞やインターネットで事業譲渡を発表する公告を利用することも可能です。公告は有料ですから、株主の数に応じて選択してください。

    ⑧株主総会を行う

    株主へ事業譲渡をすることを伝えたら、株主総会を開きましょう。株主総会では、議決権の過半数を持つ株主が出席し、特別決議として3分の2以上の賛成が必要です。

    株主総会は、事業譲渡の前日までに行わなければなりません。

    ⑨名義変更の手続きを行う

    株主総会で事業譲渡の賛成が得られたら、都道府県から許認可をもらってください。登録電気工事業者の地位を承継している場合、所定の書類を提出する必要があります。

    承継に関する書類は買い手が用意しますが、事業承継により都道府県に通知した事項が変更となる場合、変更から30日以内に「変更通知書」を提出しなければなりません。

    最後に、譲渡対象になった資産の名義変更をします。土地などの資産の名義を買い手側に変更しておかなければ、事業ができなくなることがあるのです。

    もし、事業譲渡の手続きを進めるなかでわからないことがあれば、担当のM&Aアドバイザーに相談しながら進めましょう。

    次項では、都道府県の許認可を受けるために必要な書類について紹介します。各都道府県のホームページで必要書類がダウンロードできるので、事業譲渡の日程が決まり次第、記入しておきましょう。

    また、事業譲渡の流れをもっと詳しく知りたい場合は、以下の記事も参考にすると理解が深まるので、確認しておきましょう。

    【関連】事業譲渡の手続き・流れやスケジュールを徹底解説!期間はどれぐらい?

    6. 電気工事会社の事業譲渡(事業売却)に必要な書類とは

    登録電気事業を承継する際に、都道府県に提出が必要な書類があります。すでに電気工事会社の事業を行っていれば、都道府県へ「電気工事業者」として登録を行っているはずです。

    事業の承継後30日以内に、登録電気工事業者承継届出書(書類整理番号4)と添付書類を提出しなければなりません。

    提出が必要な書類一式は、以下のとおりです。
     

    1. 登録電気工事業者承継届出書
    2. 電気工事業譲渡証明書
    3. 承継に係る誓約書(個人用)または承継に係る誓約書(法人用)
    4. 承継者(個人)の住民票または承継者(法人)の登記簿謄本
    5. 承継後、存続する登録証

    個人と法人の場合で提出する書類が違います。また、提出先の都道府県によって別の書類が必要な場合があるので、事業譲渡の際は登録電気工事業者関係の書類を確認しておきましょう。

    【関連】電気工事会社の事業承継の方法は?後継者がいなくても会社を残そう!

    7. 電気工事会社の事業譲渡(事業売却)で意識すべき4つのポイント

    収益性の低い事業を選んで手放せる事業譲渡は、便利なM&Aの手法です。しかし、譲渡をすることばかりに目を向けていると、トラブルに発展してしまうことがあります。

    電気工事会社の事業譲渡で気をつけるべきポイントは以下の4つです。
     

    1. 電気工事と関連性の高い事業に譲渡する
    2. 従業員の処遇を考えておく
    3. 信頼できる仲介会社に依頼する
    4. 事前に仲介会社へ相談する

    ①電気工事と関連性の高い事業に譲渡する

    電気工事と関連性の高い事業を行っている相手に、事業譲渡しましょう。譲渡先の事業に関連する資格を持った人材がいれば、シナジー効果が生まれる可能性が高まるからです。

    第一種電気工事士が足りない問題を事業譲渡で解決することで、今まで受注できなかった工場やビルの電気工事が受けられるようになり、収益の増加が見込めます。

    したがって、譲渡先は電気工事と関連性の高い事業を行っている相手にするケースが一般的です。

    ②従業員の処遇を考えておく

    事業譲渡の際は、従業員の処遇を考えておきましょう。買い手と従業員の処遇について決めておくことで、従業員の離職を抑えることが可能です。

    電気工事業界は人手不足が深刻化しているので、資格や経験を積んだ人材が事業譲渡をきっかけに離職しないように、処遇を考えてください。

    事業譲渡後における従業員の処遇は、以下2つの選択肢があります。
     

    • 買い手企業に転籍させ、買い手の指示のもと仕事をしてもらう
    • 自分の会社が行う別の事業に従事させる

    従業員を買い手企業に転籍させることで、彼らは譲渡事業に関連する仕事が行えます。しかし、買い手によっては引き継いだ従業員の待遇を大きく変えて、これまでとは全く違う仕事を任せる場合も少なくありません。

    また、従業員によっては「他の会社で働くのは嫌だ」、「労働環境は変えたくない」という理由で、譲渡前に退職をするケースもあるでしょう。

    従業員を自社の別事業部門へ異動させれば、これまでと変わらない待遇で働けることになります。ただし、別部門に異動すれば仕事内容も変わってしまうので、仕事内容を重要視している従業員であれば、不満を感じて退職してしまうかもしれません。

    したがって、事業譲渡をする前に、今後どのような働き方をしたいか従業員に確認を取るべきです。

    ③信頼できる仲介会社に依頼する

    事業譲渡は、信頼できる仲介会社に依頼しましょう。もし、対応が不誠実な仲介会社に依頼してしまうと、望む形で事業譲渡ができず、従業員や取引先に迷惑がかかってしまいます。

    具体的には、過去に電気工事会社に関わる案件を扱ったことがあるか、取引実績数はどれくらいか、事業譲渡に詳しい専門家がいるかなどを比較して、依頼する仲介業者を決めてください。

    事業譲渡を円滑に進めるために、信頼できる仲介会社を見つけましょう。

    ④事前に仲介会社へ相談する

    事業譲渡をする場合は、事前に仲介会社へ相談しましょう。事業譲渡は税務や財務の知識が求められるので、専門家のサポートがなければ譲渡をスムーズに進めることは難しいからです。

    仲介会社であれば、事業譲渡に関する相談や実行、アフターケアまで一貫して行ってくれます。専門知識だけでなく、業界の動向や費用の相場にも詳しいので、相談相手には最適です。

    電気工事会社のM&Aをご検討の際は、ぜひM&A総合研究所へご相談ください。中小企業のM&Aを数多く支援した実績があり、豊富な経験と知識を持つM&Aアドバイザーが専任となってフルサポートいたします。

    随時、無料相談を受け付けておりますので、電気工事会社の事業譲渡などM&Aを検討される際には、ぜひ、M&A総合研究所にご相談ください。

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    8. もし電気工事会社が事業譲渡(事業売却)できなければどうなる?

    もし、事業譲渡などのM&Aの相手が見つからず、後継者もいない場合には、経営者は廃業するしかありません。廃業をすると以下のような影響が出てしまいます。
     

    1. 資格やスキルを持った人材が流出してしまう
    2. 地域の電線工事などに遅れが出てしまう
    3. 借入金を返済する必要が出てくる

    ①資格やスキルを持った人材が流出してしまう

    電気工事会社を廃業してしまうと、国家資格を持った人や現場経験を積んだ人が一斉に他社へ流出してしまいます。これまで従業員同士で培ってきた連携の良さも、他の会社でバラバラになってしまえば発揮できません。

    したがって、できれば廃業の選択肢は取らずに、電気工事に関連する事業を持つ他の会社へM&Aで譲渡しましょう。そうすることで、経験を積んだ従業員がバラバラにならず同じ仕事を続けられるので、業界の人手不足問題の悪化も防げるはずです。

    ②地域の電線工事などに遅れが出てしまう

    電気工事会社を廃業すると、これまで担当していた地域の住宅やマンション、ビルの管理会社は新たな業者を探して関係をゼロから築いていかなければならないので、困ってしまうでしょう。

    特に近年は、都市部の再開発や被災地の復興工事などで建物を建築する需要が高まっているので、同時に電気工事の需要も高まっています。現状で人手不足が深刻化しているので、廃業する電気工事会社があると困ってしまう人は大勢いるでしょう。

    このように、周囲へどのような影響が出るのか考えたうえで廃業を選択するべきです。

    ③借入金を返済する必要が出てくる

    廃業をすると、会社の借入金を経営者が返済する必要が発生します。事業を廃業しても、借入金がなくなることにはなりません。

    廃業時の清算で、資産を現金換算して借入金の返済にまわすことも可能です。しかし、それだけで返済しきれない場合は、経営者が返済の義務を負います。

    また、経営が赤字となった際に、経営者の資産から会社に対して現金を貸す場合もあるでしょう。このケースでよくあるのは、廃業時に経営者の貸付金まで精算できる財務状態ではないことです。

    つまり、電気工事会社を廃業すると、経営者個人に返済義務が残ってしまいます。

    【関連】電気工事会社の会社譲渡(株式譲渡)は可能?成功の秘訣も解説!

    9. 電気工事会社の事業譲渡(事業売却)は仲介会社に相談するべき

    事業譲渡(事業売却)を考えている経営者は多いですが、買い手探しから契約までを自社で取りまとめるのは専門知識がなければ難しいことです。

    したがって、事業譲渡などのM&Aを検討するのなら、最初にM&A仲介会社に相談しましょう。

    電気工事会社の事業譲渡(事業売却)はM&A総合研究所にご相談ください!

    M&A総合研究所

    M&A総合研究所

    出典:https://masouken.com/

    M&A仲介会社をお探しであれば、M&A総合研究所にご相談ください。M&A総合研究所は、「電気事業の一部を売却して会社を縮小したい」「資格を持った技術者がもっと欲しい」などといった課題を解決するプランを提案することが可能です。

    電気工事会社の譲渡実績が豊富なM&Aアドバイザーが専任フルサポートいたします。通常は10カ月~1年以上かかるとされるM&Aですが、最短3カ月で成約した実績もあり、機動力にも強みがあります。

    当社は完全成功報酬制(※譲渡企業のみ)となっております。無料相談はお電話・Webより随時お受けしておりますので、M&Aをご検討の際はお気軽にご連絡ください。

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    10. 電気工事業界のM&A解説動画

    M&A総合研究所のM&Aアドバイザーが電気工事業界のM&Aを解説しています。本動画の内容は人材不足とM&Aによる課題解決です。ご視聴いただければM&Aに対する理解が深まりますので、ご視聴いただけますと幸いです。

    11. まとめ

    事業譲渡を行えば、会社組織は手元に残して不要な事業・資産を売却できます。電気工事会社においても、どの事業・資産を残し、どの事業・資産を売却するかは、それぞれの状況次第ですが、会社を丸ごと譲渡することを望まない場合には、事業譲渡を選択しましょう。

    そして、最良なM&A取引を実現させるためには、当初の段階からM&A仲介会社に相談することが肝要です。

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