LPガス業界のM&A・買収・売却!業界動向・相場・手法を解説!【成功事例15選】

企業情報第二部 部長
向井 崇

銀行系M&A仲介・アドバイザリー会社にて、上場企業から中小企業まで業種問わず20件以上のM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、不動産業、建設・設備工事業、運送業を始め、幅広い業種のM&A・事業承継に対応。

近年のLPガス業界では、M&A・買収・売却が活性化しつつあります。その背景にあるのは、オール電化や新エネルギーの普及によりLPガスを必要とする場面が減りつつあるといった事実です。本記事では、LPガス業界のM&A・買収・売却動向や相場・手法について解説します。

目次

  1. LPガス業界とは
  2. LPガスのM&A解説動画
  3. LPガス業界のM&A・買収・売却動向
  4. LPガス業界のM&A・買収・売却事例15選
  5. LPガス業界のM&A・買収・売却相場
  6. LPガス業界のM&A・買収・売却手法の解説
  7. LPガス業界のM&A・買収・売却の流れ
  8. LPガス業界のM&A・買収・売却を成功させるポイント
  9. LPガス業界のM&A・買収・売却する際におすすめの仲介会社
  10. LPガス業界のM&A・買収・売却まとめ
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    • LPガス会社のM&A・事業承継

    1. LPガス業界とは

    ガスは、都市ガスとLPガス(プロパンガス)に分けられます。LPガスは都市ガスよりも料金が高い傾向にありますが、ガス管のインフラ整備が行き届いていない地域でも利用可能であり、火力も高くさまざまな用途に使われています。

    生活必需品ともいえるLPガスですが、近年は業界内の動向によって市場が縮小傾向です。この章では、LPガス業界の定義・特徴・動向を解説します。

    LPガス業界の定義

    LPガス業界とは、LPガス(プロパンガス)を供給する事業者です。元売・卸売・小売に分けられており、消費者に直接販売を行う小売事業者が大多数を占めています。

    LPガスは、天然ガスを圧縮して常温でも液化できる状態にした燃料です。家庭業務用や一般工業用、自動車用と用途は多岐に渡りますが、最も多く使用されるのは家庭業務用です。

    家庭業務用とは、一般家庭や飲食店向けに販売しているLPガスであり、給湯器やガスコンロなどに使われています。

    そのほか、学校や病院などの公共施設にも供給されており、LPガスを活用した多種多様な製品が市販されています。

    LPガス業界の特徴

    LPガス業界の特徴は、昔から自由度が高い点です。LPガスは以前より自由化されており、「特定地域の消費者は指定のガス会社から購入しなければならない」といった決まりがないため、消費者・ガス会社の双方が自由に選べる業界になっています。

    2017年には都市ガスの自由化もされましたが、小売業に新規参入する事業者は少なく、実質的に自由化以前の料金体系が維持されているのが現状です。消費者の選択肢は増えましたが、国が期待するほどの競争環境は生み出せていません。

    一方、LPガスは従来から多くの事業者が参入している業界です。料金に関しても縛りがなく、LPガス会社の数だけ料金プランが存在するといっても過言ではありません。消費者が自由に選べるガスがあるので、昔から一定以上の競争環境が保たれています

    LPガス業界の市場規模

    全国LPガス協会の資料によると、LPガス市場の国内需要は1996年度の1,970万トンがピークで、2014年度以降は1,400万トン程度で推移しています。2020年度のLPガスの総供給量は、約1,279万トンでした。このデータから、LPガスの市場規模は大きく成長していないのがわかります。

    LPガスの総供給量のピークは1990年台で約1,950万トン前後となっているため、この30年ほどで700万トンほどのガス供給が減少しているのです。

    LPガスの国内需要

    出典:https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/carbon_neutral_car/pdf/002_06_00.pdf

    LPガス業界の課題と展望

    LPガス業界の競争は激しいといえます。理由は、すでに市場の需要の大きな伸びが見込めないためです。

    その結果、競争から離脱する事業者も多くなっています。ピーク時は40,000社以上のLPガス企業が存在していましたが年々減少しています。

    需要量減少の背景

    需要量減少の背景は、LPガス業界内の競争が激化し、オール電化・新エネルギーの登場などの影響も受けて、値下げ競争が激しくなっていることにあります。資源エネルギー庁の「ガス事業生産動態統計の概況(令和3年1月分の概況)」によると、2021年1月度の都市ガスの販売量は前年同月と比較し9.3%増加しました。

    近年はオール電化住宅が年々増加しています。マイボイスコム社の「オール電化住宅に関するアンケート調査」によると、オール電化住宅の居住者割合は、2021年3月に14.3%と2018年よりも増加しました。

    競争激化による収益性悪化や、後継者不足の要因により、LPガス業社数自体も減少傾向です。販売事業者数は約1万7,000事業所(2021年12月時点)となっており、ピーク時の1968年と比べると約53%も減少しています。

    今後も少子高齢化が進み、LPガスの販売先である消費者は減り続けていく見通しで、競争激化と事業者数の減少は避けられないといえるでしょう。

    【関連】LPガスの今後の生き残り戦略!積極買収企業一覧あり!| M&A・事業承継ならM&A総合研究所

    2. LPガスのM&A解説動画

    動画ではLPガス業界でM&Aが増えている理由を解説しています。LPガス業界でのM&Aをご検討の際は、ぜひM&A総合研究所にお任せください。

    LPガス業界に精通したM&Aアドバイザーが案件をフルサポートいたします。料金体系は成約するまで完全無料の完全成功報酬制です。(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります。)

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    3. LPガス業界のM&A・買収・売却動向

    LPガスは生活必需品ともいえるエネルギーですが、LPガス業界ではM&A・買収・売却の動きが強まっています。

    M&Aが活性化する原因は、LPガス業界の動向や業界が抱えている問題点にあるのです。この章では、LPガス業界のM&A・買収・売却動向を解説します。

    ①LPガス(プロパンガス)市場の縮小

    日本LPガス協会のデータによると、LPガス(プロパンガス)の需要は1996年の19,703千トンをピークに年々減少する傾向にあります。

    考えられる原因は、オール電化市場の続伸です。ガス代がかからないオール電化が一般家庭に普及したので、LPガスを必要とする場面が減りつつあります。オール電化住宅は2025年に1,000万戸を超えるとの見方で、今後も消費者が流れると予測されています。

    競争が激しさを増す業界で生き抜くため、M&Aで事業規模を拡大させようとする動きが強まっており、売り手側は売却益を獲得してリタイアする経営者も多いです。

    ②後継者・配送ドライバー不足が深刻

    LPガス業界では、後継者問題を抱えている会社も多くなっています。厳しい競争環境で生き抜いて業績を順調に伸ばしている会社でも、事業承継ができなくては会社を存続できません。

    配送ドライバー不足も深刻です。全国的に労働力不足が叫ばれる中、トラックドライバーはきつい・汚い・危険のいわゆる「3K」のイメージが強く、若手の参入が著しく低い業種でもあります。肥大化する配送コストも経営を圧迫する一因です。

    M&Aならば後継者を見つけて事業承継も可能なうえ、買い手側の経営資源を活用して労働力不足の解消できるでしょう。

    【関連】【中小企業】後継者不足で廃業した事例15選!廃業理由や売却と廃業どちらが得かも解説!

    ③業界全体でM&Aが増加傾向

    近年のLPガス業界では、M&Aを活用した業界再編が進んでいます。コスモ石油や昭和シェル石油のような大手石油元売のLPガス事業の統合によるジクシスの設立や、小売会社のM&Aによる経営資源の統合が目立っています。

    買い手側がM&Aに対して積極的な姿勢をみせれば、LPガス業界は売り手市場になり、好条件によるM&A・売却が成立しやすい状況でしょう。

    • LPガス会社のM&A・事業承継

    4. LPガス業界のM&A・買収・売却事例15選

    ここからはLPガス会社同士のM&A事例を紹介します。

    LPガス会社同士のM&A事例10選

    LPガス業界内でも競争が激しくなっており、近年では盛んにM&Aが実施されています。ここでは、LPガス会社同士のM&A事例を説明します。比較的大規模な会社が海外進出のためにM&Aを行う事例が近年では増加しています。

    1. 伊藤忠エネクスとWP Energy社の資本業務提携
    2. 東京ガスによるキャッスルトン・リソーシズ社の子会社化
    3. TOKAIホールディングスによるベトナム大手LPガス販売事業者の株式取得
    4. 東海ガスによるガス事業の取得
    5. 静岡ガスによる中遠ガスの子会社化
    6. カメイによる最上ガスの子会社化
    7. 東邦ガスによるヤマサの子会社化
    8. 静岡ガスによる島田瓦斯の子会社化
    9. コムシスホールディングスによるカンドーの子会社化
    10. 日本瓦斯による簡易ガス事業の事業承継

    ①伊藤忠エネクスとWP Energyの資本業務提携

    2021年5月に伊藤忠エネクスは、タイおよび近隣諸国におけるLPガスの販売事業・その他新規事業に参入すべく、WP Energyと資本・業務提携契約を締結し、WP Energyの発行済株式の一部を取得しました。これによって伊藤忠エネクスは、タイや近隣諸国へのLPガス販売の糸口を得ています。

    伊藤忠エネクスは、伊藤忠商事株式会社の連結子会社であり、「社会とくらしのパートナー」として石油製品、LPガスを中心とした生活に欠かせないエネルギーを提供するエネルギー商社です。

    その一方でWP Energyは、タイ国内ではブランド別シェア第2位のLPガス販売事業者です。LPガス事業以外にも外食事業や太陽光発電事業などを行っており、さまざまな事業を展開しています。タイおよび近隣諸国へのLPガス販売によってLPガスの販売地域を拡大したい伊藤忠エネクスが、資本業務提携をもちかけるかたちで資本業務提携が成立しました。

    ②東京ガスによるキャッスルトン・リソーシズ社の子会社化

    2020年8月に東京ガスがキャッスルトン・リソーシーズを子会社としました。米国シェールガス事業のオペレータを東京ガスが子会社とした初めての事業となります。

    東京ガスは、米国テキサス州にてガス開発・生産事業を行うキャッスルトン・リソーシズへの出資比率を46%から70%超に引き上げ、子会社化しました。キャッスルトン・リソーシーズは、子会社化に伴って社名を2021年3月に「TG Natural Resources LLC」に改称しています。

    東京ガスは引き続き北米での事業基盤の拡大に向けて投資を継続するとしており、今後もM&Aによって業容や売上規模の拡大を図ります。

    ③TOKAIホールディングスによるベトナム大手LPガス販売事業者の株式取得

    2020年7月にTOKAIホールディングスの100%子会社であるTOKAIが、ベトナムの大手LPガス販売事業者のPETRO CENTER CORPORATIONにおける子会社MIEN TRUNG GAS JOINT STOCK COMPANYとV-GAS PETROLEUM CORPORATIONの株式取得を発表しました。

    これにより、TOKAIホールディングスグループは、ベトナムのLPガス市場に参入します。株式取得割合は各45%でした。

    TOKAIホールディングスは、グループでの両社の企業価値向上、さらなるベトナムLPガス市場の発展、インフラ基盤の充実を見込んでいます。ベトナムLPガス市場への進出により、グループLPガス事業の収益基盤の拡大・収益力強化も図っています。

    ④東海ガスによるガス事業の取得

    2019年5月に東海ガスは、秋田県にかほ市が運営するガス事業の譲受を公表しました。

    にかほ市のガス事業は、昭和30年代より各地域において市民の生活を支えてきた重要なライフラインです。

    近年の競争環境の激化やガス事業の自由化により経営状態の悪化が激しく、安定した供給を行うためにガス事業の民営化が最適との判断に至りました。

    2019年8月に東海ガスは新会社「にかほガス」を設立して、にかほ市のガス事業を引き継いでおり、今後はグループが保有する豊富な経営資源を活用して安定したサービスを提供していくとしています。

    ⑤静岡ガスによる中遠ガスの子会社化

    2019年2月に静岡ガスは、株式交換による連結子会社中遠ガスの子会社化を公表しました。同年5月1日に効力が発生していました。

    中遠ガスは静岡県掛川市を中心に天然ガス事業を展開するガス会社です。天然ガス供給やくらしサービスをとおして、天然ガスの普及拡大に貢献しています。

    静岡ガスはより高いサービスを提供するため、経営資源を投下するので中遠ガスの効果的な事業展開を目指すとしています。

    ⑥カメイによる最上ガスの子会社化

    2019年1月にカメイは、最上ガスの全株式を取得してグループ会社の1社として迎え入れたのを公表しました。

    最上ガスは山形県新庄市に拠点を構えるLPガス会社です。LPガス・灯油の販売事業を主軸として、配管工事業も手掛けています。

    カメイはLPガス・灯油の定期配送を中心とするホーム事業を行っており、最上ガスの事業を活用して自社グループの収益向上につながるとしています。

    ⑦東邦ガスによるヤマサの子会社化

    2018年12月に東邦ガスは、傘下のヤマサの全株式を取得するのを公表しました。ヤマサの子会社も同様に子会社とする予定です。

    ヤマサはLPガスを主たる事業とするガス会社です。エネルギー事業やサポート事業の他、地域密着・社会貢献も行っており、長年に渡って顧客との信頼関係を築いています。

    今回のM&Aで獲得したヤマサのLPガス事業は、以前より掲げていた東邦ガスのLPガス事業の強化に活用する見とおしです。

    ⑧静岡ガスによる島田瓦斯の子会社化

    2018年3月に静岡ガスは、島田瓦斯の株式55.8%を取得して連結子会社化するのを公表しました。

    島田瓦斯は、静岡県島田市を拠点にLPガス・都市ガス事業を展開するガス会社です。平成19年からは天然ガス事業にも着手しており、さまざまな形で地域に大きく貢献しています。

    グループの経営資源を利用して島田地域のガス普及拡大と多様化する顧客需要に対応していく見解を示しています。同年12月に強い事業シナジーを創出するため、100%の株式を取得しました。

    ⑨コムシスホールディングスによるカンドーの子会社化

    2017年3月にコムシスホールディングスは株式交換によるカンドーの子会社化を公表しました。

    カンドーはガスインフラを主軸として導管事業・都市設備事業を手掛けているガス会社です。東京瓦斯指定の工事会社ニューエスエンジニアリングとソーセツが合併して誕生した会社で、幅広い事業で顧客からの高い信頼を獲得しています。

    コムシスは、グループが保有するガス・通信・電気などの経営資源を投下して、カンドーのサービス拡充を目指します。

    ⑩日本瓦斯による簡易ガス事業の事業承継

    2014年8月に日本瓦斯は秋山商店からの簡易ガス事業の取得を公表しました。費用は6,000万円で、同年10月に引き渡しが完了しています。

    日本瓦斯は、秋山商店の主力事業である簡易ガス事業を取り込んで、自社の簡易ガス事業領域における市場競争力を見つけるのを目的としています。

    LPガス会社と異業種によるM&A事例5選

    次に、LPガス会社と異業種によるM&A事例を説明します。

    1. 東京ガスとITスタートアップの資本業務提携
    2. ミツウロコグループHDによるサンユウの株式取得
    3. 西部ガスによるエストラストのTOB
    4. 岩谷産業によるエヌ・ケイ・ケイの子会社化
    5. 伊藤忠エネクスによる大阪カーライフグループの子会社化

    ①東京ガスとITスタートアップの資本業務提携

    2018年11月に東京ガスは、ITスタートアップのエコナビスタと資本業務提携契約を締結したのを公表しました。

    エコナビスタは疲労・睡眠の医学的研究を行っているスタートアップです。人々の健やかな暮らしを支えるのをコンセプトに病院・高齢者施設向けにシステムを開発・提供していました。

    東京ガスは「ずっともプラン」の拡充のためにスタートアップへの投資を積極的に行っています。東京ガスの暮らしに関する知見・実績とエコナビスタの疲労医学研究を活用して、新サービスの共同開発を試みます。

    ②ミツウロコグループHDによるサンユウの株式取得

    ミツウロコグループHDは2018年5月にサンユウの全株式を譲り受けました。

    ミツウロコグループHDのLPガス事業では、販売顧客数や販売数量の拡大を目指し、エネルギー周辺事業の拡充を目指しています。この目的を達成するための株式取得です。

    ミツウロコグループの連結子会社であるミツウロコヴェッセルがサンユウの全株式を譲り受ける株式譲渡契約を行って、サンユウのオール電化、太陽光発電、家庭用蓄電池の販売・設置工事のスキルをミツウロコグループHDのネットワ ークに落とし込み、さらなるシナジーを目指しています。

    ③西部ガスによるエストラストのTOB

    2017年1月に西部ガスは、エストラストの株式51%をTOBで取得するのを公表しました。1月24日から2月20日にかけて1株800円による買付を行い、2月24日付でエストラストを子会社化しました。

    エストラストは新築マンション販売の不動産分譲事業を軸とする不動産会社です。マンション管理などの住関連のサービスも幅広く手掛けており、着実に事業基盤を固めつつあります。

    今回のM&Aは西部ガスにとって異業種への参入となりましたが、暮らしに深く関わるLPガスと不動産事業のシナジー効果によって相互に安定性向上が見込めると判断し、M&Aに踏み切っています。

    ④岩谷産業によるエヌ・ケイ・ケイの子会社化

    岩谷産業株式会社は2016年9月に、エヌ・ケイ・ケイ株式会社の発行済み株式を100%取得し、子会社化するのに成功しました。岩谷産業は、産業・家庭用ガス専門商社でLPガスの分野では、日本の市場占有率1位の総合エネルギー企業です。

    製缶から充填(じゅうてん)まで一貫して行うエアゾールメーカーであるエヌ・ケイ・ケイは、特にダストブロワー(ノズルから気体を放出しほこりなどを吹き飛ばす道具)に関しては、独自の技術でノンフロン商品を製造している企業です。

    多くのダストブロワーが代替フロンを使用しているのに対し、エヌ・ケイ・ケイの製品はジメチルエーテル(DME)と二酸化炭素を使用しています。地球温暖化係数は一般的な代替フロンであるHFC134aと比較して1/1,430と、地球環境にやさしい製品作りをしています。

    そこに注目した岩谷産業が今回の子会社化を決めて実現に至りました。エヌ・ケイ・ケイも、国内ではOEM提供などにより約6割のシェアを有しているものの、今後は岩谷産業の販売網を活用して、海外マーケットへの拡販を図っていきます。

    ⑤伊藤忠エネクスによる大阪カーライフグループの子会社化

    2014年5月伊藤忠エネクスによる大阪カーライフグループの子会社化が実現しました。取得総額は約60億円です。伊藤忠エネクスは、今回の買収によって燃料販売の枠組みを超え、自動車関連事業に本格参入しました。

    伊藤忠エネクスは燃料販売を中心とした事業基盤を強化し、シナジー効果の追求で顧客のカーライフに新しい価値を提案していきます。

    【関連】LPガスの事業承継マニュアル!メリットや手続き・届け出の方法も解説| M&A・事業承継ならM&A総合研究所

    5. LPガス業界のM&A・買収・売却相場

    LPガス会社のM&Aを検討するうえで、M&A・買収・売却相場も気になるでしょう。

    LPガス業界全体で共通する価格相場は存在しませんが、企業価値評価といった計算方法で大まかに予測できます

    企業価値評価とは、M&Aの取引価格を決めるうえで参考となる基準価値を算出する方法です。数ある計算方法の中から会社の状況や業種に合わせた最適な方法を選択し、適正な企業価値を算出できます。

    主に用いられている方法は時価純資産法です。時価評価した資産から負債を差し引いた純資産を企業価値とする計算方法で、最も単純な計算方法となっています。ただし、無形資産を考慮できません。

    無形資産を多く含む会社の場合はDCF法を利用するケースもありますが、計算方法が難解であるため専門家のサポートが必要不可欠です。

    【関連】M&Aの企業価値評価とは?算出方法を詳しく解説!

    6. LPガス業界のM&A・買収・売却手法の解説

    LPガス会社のM&A・買収・売却で主に用いられている手法は、株式譲渡事業譲渡です。それぞれの特徴を把握しておくと最適な手法を選択できます。

    株式売却(譲渡)

    株式売却(譲渡)とは、売り手が保有する株式を売却(譲渡)して経営権を移転するM&A手法です。株式会社は株式の保有率が経営に影響を及ぼし、経営権の移転は買い手側の株式保有率が1/2を超えるように売却(譲渡)して成立します。

    株式売却(譲渡)で実際に移動させるのは経営権のみです。会社の資産や権利義務はそのまま引き継ぎされるため個別な手続きは不要です。

    数あるM&A手法の中で最も手続きが簡便とされており、主に中小規模の会社のM&Aで活用されています。

    株式の売却益は株主個人に支払われます。一般的に中小規模の会社は経営者が株式を保有しているので、株式売却(譲渡)の売却益は経営者個人が獲得するケースが多いです。個人的な資産となるため、新規事業の立ち上げや今後の生活資金などに使えます。

    事業売却(譲渡)

    事業売却(譲渡)とは、事業の全部あるいは一部を売却(譲渡)するM&A手法です。売却対象は会社の事業・資産となっており、会社の経営権は維持されます。

    事業売却(譲渡)を選択する最大のメリットは、売却対象を自由に選べる点です。会社が保有する事業・資産の中から自由に選べるため、不採算事業を切り離して事業再生を図る使い方がされています。

    事業売却(譲渡)の売却益は会社に支払われます。会社の事業資金として活用できるので、規模を拡大させたい事業に効果的にリソースを集中させるのも可能です。

    その他のM&A

    LPガス業界のM&Aでは、TOB(株式公開買い付け)も活用されています。TOBとは、株式買付に関する事前公告を行ったうえで株式市場外から広く買付を行うM&A手法です。

    大企業の株式は株式市場に分散しているケースが多いので、売り手と買い手のやり取りのみで経営権を移転させるのが難しい状況があります。TOBを活用して株式を買い集めれば効率的に経営権を取得できます。

    一定の価格で買い付けができるので買収に要する費用を試算しやすいメリットがありますが、全ての株主が買付に応じるとは限らないといったデメリットもあります。

    7. LPガス業界のM&A・買収・売却の流れ

    LPガス業界のM&Aを検討するうえで、何から手をつければよいかわからない人もいるでしょう。この章では、LPガス業界の一般的な進め方を解説します。

    ①M&A仲介会社などに相談

    LPガス業界のM&Aを成功させるためには、業界に精通している専門家のサポートがおすすめです。M&A仲介を専門的に扱っている専門家であれば、業界事情やM&Aの手順について詳しい解説を受けられます。

    M&Aの専門家はいくつかありますが、おすすめの相談先はM&A仲介会社です。LPガスの業界動向を踏まえたうえで、会社売却や事業承継などのあらゆる選択肢を模索したうえ、一貫支援を受けられるでしょう。

    M&A仲介会社をお探しの場合は、ぜひM&A総合研究所にお任せください。M&Aの知識・経験豊富なM&Aアドバイザーが、親身になって案件をフルサポートいたします。

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    ②M&A先の選定・交渉

    相談先が決定したらM&A先の選定を行います。よりよい条件の相手を見つけるため、広範囲からM&A先を選定しましょう。

    条件が一致する相手が見つかったらコンタクトを取って、M&A先との交渉を進めていきます。売り手は経営状況をわかりやすく伝えるための資料の提出、買い手は受け取った資料を精査して検討に入ります。

    ③基本合意書の締結

    双方がM&Aに対して前向きである場合、現時点の意思確認を示すために基本合意書を締結します。

    M&Aの取引に関する諸条件が記載されますが、独占交渉権や秘密保持などの一部条項を除いて法的な効力は持ちません。

    基本合意書の目的は、あくまでも今後のM&A取引の進行を円滑にする点にあります。取引価格やM&A手法は、今後の交渉やデューデリジェンス次第で変更される可能性があります。

    ④デューデリジェンスの実施

    デューデリジェンスとは、M&A取引対象の価値・リスクを調査する活動です。売り手が潜在的リスクを抱えていないか、財務・法務・税務などのあらゆる面から徹底的に調査を行います。

    特に焦点となるのは簿外債務です。貸借対照表に記載されない債務で、存在に気づかないまま買収すると買い手側は想定外のリスクを抱えこみます。

    M&A成約後に損害賠償問題に発展してしまう場合もあるので、適正なM&A取引を実現するためにも欠かせない大切な工程です。

    ⑤最終契約書の締結

    デューデリジェンスで大きな問題が見つからなかった場合は、最終契約書の締結に移ります。基本合意書の内容にデューデリジェンスの結果を反映させて最終契約書を締結します。全ての条項において法的な効力を伴うので、不利な条件が盛り込まれていないか確認するのが大切です。

    日常の業務で利用しない難解な表現が使われている場合もあるため、わからない条項は相談先の専門家に尋ねて確認しておくとよいでしょう。

    【関連】M&Aで必要な契約書について徹底解説【ひな形サンプルあり】| M&A・事業承継ならM&A総合研究所

    ⑥クロージング

    クロージングでは、売り手の引き渡しと買い手の取得対価を支払います。クロージングが行われたらM&Aが成約したのを意味します。

    引き渡し準備はある程度の期間を要するため、最終契約書の締結から一定期間を空けて行われるケースが一般的です。

    株式売却(譲渡)の場合は手続きが簡便なので、双方の準備が十分であれば最終契約書の締結と同時にクロージングを行う場合もあります。

    【関連】M&Aがクロージングするまでの手続き・流れ、クロージング条件について解説| M&A・事業承継ならM&A総合研究所

    8. LPガス業界のM&A・買収・売却を成功させるポイント

    LPガス業界でM&Aを実施する際、いくつかの重要ポイントがあります。これらを押さえておくとM&Aの成功率アップにもつながります。

    ①M&A実行日までに経営の黒字化を目指す

    M&Aの会社売却は黒字である必要はありませんが、買い手側の視点で見ると財務状況は大切な指標の一つなので、可能ならば経営状態は黒字が好ましいです。

    財務状況の悪化によりM&Aを検討している場合は黒字化が難しいケースもありますが、その際は少しでもよいので経営状態の健全化を図っておくと買い手も見つかりやすくなります。

    具体的には、短期・中期別に実現可能な目標を設定して少しずつ改善していくとよいでしょう。

    ②M&A・買収・売却のために入念に準備する

    M&Aは長い時間をかけて行われるものなので、入念なM&A戦略策定が求められます。M&A戦略で特に大切なのは、目的の明確化と資料準備です。

    M&Aの目的は多岐に渡ります。売り手は会社売却の利益獲得や従業員の雇用先の確保、買い手は人材確保や技術獲得による事業規模の拡大などが挙げられます。用いる手法によっては臨んだ結果が得られないケースもあるため、目的の明確化が大切です。

    会社売却における大切なのは、買い手に対して財務状況を伝える資料作成です。財務状況を正しく伝えたうえで強み・魅力を効果的にアピールできれば、好条件の買い手を見つけやすくなるでしょう。

    ③情報の漏えいに注意する

    M&Aの情報が外部に漏えいすると、従業員に動揺を与えたり株式市場をいたずらにあおったりと、さまざまなリスクが想定されます。基本的にM&Aは水面下で進行するのが鉄則とされており、情報漏えいには細心の注意を払わなくてはなりません。

    M&Aの交渉に関わる人員はごく一部に限定して、従業員や家族に対しても口外するのを禁止する必要があります。情報公開するタイミングは、一般にM&Aの最終契約書が締結されたときであり、以降は会社全体で情報を共有して会社売却のための準備に取り掛かります。

    ④簿外債務などミスをチェックする

    簿外債務とは貸借対照表に記載されない潜在的リスクです。現金主義の会計処理の場合は経常的に発生するものなので、売り手側は事前に調査を行って資料を提出しておく必要があります。

    その一方で買い手側は、財務デューデリジェンスを実施して簿外債務の洗い出しに努めます。財務面以外に法務・税務の潜在的リスクも存在しているため、並行して実施するのが一般的です。

    【関連】会社売却・M&Aで問題になる簿外債務とは?粉飾発見方法と対処方法

    ⑤信頼できる相談先を見つける

    ここまで紹介したポイントを全て実践するためには、M&Aの専門家のサポートを受けるのがおすすめです。信頼できる専門家を探して、M&Aのサポートを依頼しましょう。

    特におすすめの相談先はM&A仲介会社です。売り手と買い手の仲介に入り友好的M&Aを目指す仲介型が一般的で、M&Aを円滑に進められる特徴があります。

    9. LPガス業界のM&A・買収・売却する際におすすめの仲介会社

    LPガス業界のM&A・買収・売却をご検討の際は、M&A総合研究所にご相談ください。

    M&A総合研究所では、M&Aの経験・知識が豊富なM&Aアドバイザーが、相談からクロージングまで一貫してサポートいたします。LPガス業界の動向調査や資料作成など万全の体制を整えたうえでM&Aに臨みます。

    料金体系は成約するまで完全無料の完全成功報酬制です。(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります。)

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    無料相談を行っておりますので、LPガス業界のM&Aをご検討の場合は、どうぞお気軽にお問い合わせください。

    【関連】M&A・事業承継ならM&A総合研究所
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    10. LPガス業界のM&A・買収・売却まとめ

    LPガスは幅広い用途に使われているエネルギーです。しかし、近年のLPガス業界は業界内の競争激化や新エネルギーの台頭により市場が縮小傾向にあります。

    業界内の再編が続いてM&A・買収・売却は活性化しますが、業界動向に注意しておくと買収・売却のタイミングを見計らうのも可能です。

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