M&A補助金制度でコロナ対策!

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取締役
矢吹 明大

株式会社日本M&Aセンターにて製造業を中心に、建設業・サービス業・情報通信業・運輸業・不動産業・卸売業等で20件以上のM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、アドバイザーを統括。ディールマネージャーとして全案件に携わる。

コロナ感染拡大が進む中、M&Aを検討する企業に対して、M&Aにかかる費用の一部を国が負担するM&A補助金制度が開始されました。この記事では、コロナ対策として活用できる制度について、これまでの事業承継補助金と比較しながら解説します。

目次

  1. M&A補助金制度でコロナ対策!
  2. M&A補助金制度を使ったコロナ対策の参考例
  3. 経営資源引継ぎ補助金の申請期間
  4. M&A補助金制度申請の際におすすめの相談先
  5. まとめ
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1. M&A補助金制度でコロナ対策!

政府は、新型コロナウィルス感染症緊急経済対策として、M&Aの補助金制度となる「経営資源引継ぎ・事業再編⽀援事業」を盛り込んだ令和2年度補正予算を閣議決定し、2020(令和2)年6月に国会で可決されました。

これを受け、ウェブ上に「経営資源引継ぎ補助金」専用サイト(https://k-shigen.go.jp/)が開設されています。

注意したいのは、申請する場合には、この専用サイトを通じたオンライン申請となることと、申請受付期間が限られている点です。

M&A補助金制度「経営資源引継ぎ補助金」とは

M&A補助金制度「経営資源引継ぎ補助金」は、中小企業の経営資源や技術を確実に引き継ぎ、経済活性化を図ることを目的とする制度です。

コロナの影響で廃業・倒産に直面する状況に追い込まれている企業も、補助対象に含まれます。

経営資源引継ぎ補助金は、「買い手支援型」と「売り手支援型」に分けられており、それぞれの対象企業は以下のとおりです。
 

  • 買い手支援型対象企業:事業再編・事業統合などに伴う経営資源の引継ぎを行う予定の中小企業・小規模事業者
  • 売り手支援型対象企業:事業再編・事業統合などに伴い自社が有する経営資源の引継ぎが行われる予定の中小企業・ 小規模事業者

また、補助金の応募条件も定められており、それぞれの型の条件は、以下のようになっています。

「経営資源引継ぎ補助金」応募条件
買い手支援型 売り手支援型
  1. 事業再編・事業統合などに伴う経営資源の引継ぎ後に、 シナジーを生かした 経営革新等を行うことが見込まれる。
  2. 事業再編・事業統合などに伴う経営資源の引継ぎ後に、地域の雇用をはじめ、 地域経済全般を牽引する事業を行うことが見込まれる。
  1. 地域の雇用をはじめ、地域経済全般を牽引する事業を行っている。 事業再編・事業統合などにより、これらが第三者により継続されることが見込まれる。

※買い手支援型は2つの条件のどちらも満たしている必要があります。

補助される金額は

経営資源引継ぎ補助金では、補助率が定められており、なおかつ補助金額の下限、上限があります。それぞれの詳細は以下のとおりです。

【買い手支援型補助金】概要

  • 対象費用:謝金、旅費、外注費、委託費​、システム利用料​
  • 補助率:3分の2
  • 下限額:50万円
  • 上限額①:100万円(経営資源の引継ぎを促すための支援​)
  • 上限額②:200万円(経営資源の引継ぎを実現させるための支援​。ただし、補助事業期間内に補助対象事業が完了しない場合は上限額100万円)

【売り手支援型補助金】概要
  • 対象費用:謝金、旅費、外注費、委託費​、システム利用料​、​廃業費用(廃業登記費、在庫処分費​、解体費、原状回復費​)
  • 補助率:3分の2
  • 下限額:50万円
  • 上限額①:100万円(経営資源の引継ぎを促すための支援​)
  • 上限額②:650万円(経営資源の引継ぎを実現させるための支援​。ただし、補助事業期間内に補助対象事業が完了しない場合は上限額100万円。廃業費用の上限額は450万円。廃業費用を活用しない場合の上限額は200万円)

対象費用の名目だけではわかりづらいかもしれませんが、「外注費」や「委託費」にはM&A仲介会社やM&A専門家などを利用する際の手数料が含まれます。

また、売り手の場合、廃業に関する費用も補助金の対象です。たとえば、事業譲渡や事業再編を実施した場合、手元には会社組織が残り、買い手側が譲受しなかった設備や在庫なども残る可能性があります。

その場合、事業継続しないのであれば、会社を廃業し、残った資産の廃棄費用などが発生しますが、これも補助金の対象となります。

M&A専門家の手数料とは

ここで、M&A専門家の手数料について、もう少し詳しく掲示しておきます。経営資源引継ぎ補助金が指定するところの事業再編・事業統合とは、すなわちM&A(Mergers and Acquisitions、Mergers=合併、Acquisitions=買収)です。

M&Aの手数料は、仲介会社によって規定は異なりますが、ケースによっては、M&Aの進行に合わせて段階的に手数料を支払う場合もあります。支払う可能性のある手数料の一覧は、下記のとおりです。

【M&Aの専門家に支払う手数料一覧】

相談料 相談時
着手金 依頼契約締結時
中間金 基本合意成立時
月間報酬 毎月発生、リテイナーフィーとも呼ばれる
成功報酬 クロージング時
企業価値評価費用 相談時、依頼決定時などに発生
着手金に含まれることも多い
デューデリジェンス費用 基本合意後に実施される

上記の中で、最も高い金額となるのは成功報酬です。成約という確かな成果が得られた段階で発生する手数料であり、多くはレーマン方式と呼ばれる計算式を使って算出します。

なお、M&A仲介会社の中には完全成功報酬制を採用しているところなど、その報酬体系はさまざまなのでよく確認してから利用するようにしましょう。

M&A総合研究所完全成功報酬制(※譲渡企業様のみ)となっており、着手金は譲渡企業様・譲受企業様とも完全無料です。

M&A総合研究所では無料相談は随時でお受けしており、企業価値評価算定も無料サービスを行っていますので、ぜひお気軽にご相談ください。

【関連】M&A・事業承継ならM&A総合研究所
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事業承継補助金との違い

今回のコロナ対策とは別に、政府が以前から打ち出している中小企業支援制度に「事業承継補助金」という制度があります。

事業承継補助金とは、中小企業庁が毎年実施している支援政策で、事業承継にかかる負担を軽減するという目的では共通するものです。

そのため、「経営資源引継ぎ補助金」について調べていると「事業承継補助金」に関する内容が出てくることがあり、混同してしまうかもしれません。両者を間違って混同しないためにも、明確な違いなどについて正しく把握しておきましょう。

補助対象の違い

事業承継補助金の補助対象は買い手のみとなっています。事業承継を機に新たな取り組みを見せる承継者支援を目的としているため、売り手に対する直接的な支援は行っていません。

買い手が補助金を受け取ることでM&Aが成立しやすくなっています。間接的には売り手も支援を受けますが、直接金銭を受け取れないので実感しにくいでしょう。

今回の経営資源引継ぎ補助金はコロナ対策として打ち出されたものなので、売り手も補助対象に入っておりM&Aの当事者全員が受けられる制度になっています。

補助対象経費の違い

事業承継補助金は、補助対象経費を事業費・廃業費に限定しているため、専門家費用(仲介手数料やコンサルティング費用)については自社負担する必要があります。

経営資源引継ぎ補助金は専門家費用を対象にできるので、実質的な負担を大幅に抑えられるのが特徴です。コロナ禍の影響で抱えている債務についても、弁済する余裕が生まれる可能性も高いといえるでしょう。

標準補助率の違い

事業承継補助金は、標準補助率が2分の1です。ベンチャー型事業承継枠や生産性向上枠など、特別な要件を満たせれば3分の2に引き上げられますが、多くの企業は補助率2分の1で補助金を受け取っています。

一方、コロナ禍対策である経営資源引継ぎ補助金は標準補助率3分の2ですから、特別な要件を満たさずとも高額の補助金を受け取れます。

なお、事業承継補助金の詳細については以下の記事でまとめています。必要に応じ参照ください。

【関連】【2020年最新】事業承継補助金とは?採択率や申請書を解説!事例あり

2. M&A補助金制度を使ったコロナ対策の参考例

コロナ対策である経営資源引継ぎ補助金について、実際はどのように受け取れることになるのか、以下の設例を基にシミュレーションしました。

【M&Aで売り手として株式譲渡が成約した例】

  • 依頼したM&A仲介会社は完全成功報酬制
  • レーマン方式の計算基準はM&A成約額
  • M&A成約価額:1億2千万円
  • 1億2千万円の場合のレーマン方式に関する手数料率は価額の5%

以上の条件の場合、M&A仲介会社への手数料額は600万円です。売り手であれば、経営資源引継ぎ補助金で650万円を上限として3分の2該当分の補助金が得られますから、補助金額は400万円です。

その結果、M&A仲介手数料の自己負担分は200万円ですみます。これは、今までになかった大きな補助金制度であるといえるでしょう。

なお、経営資源引継ぎ補助金の申請はM&Aを実施する前に申し込めます。その場合、M&A手数料のエビデンスとしてM&A仲介会社の見積書を提出しますが、この際、2者以上の見積書を提出することになっているので注意しましょう。

それ以外にも、応募上の規定はいろいろと決められていますので、内容をよく確認することが必要です。詳細資料は、経営資源引継ぎ補助金の専用サイトから全てダウンロードできます。

【関連】新型コロナによりM&Aマーケットはどうなる?業界別に解説!

3. 経営資源引継ぎ補助金の申請期間

経営資源引継ぎ補助金は申請制です。制度実施の決定後、これまで一次、二次と2回の申請期間が以下のように設けられました。
 

  • 一次公募申請受付期間:2020年7月13日~8月22日
  • 二次公募申請受付期間:同年10月1日~10月24日

現在、二次公募の選定中ということもあり、まだ三次公募に関する情報は何も出ていません。経営資源引継ぎ補助金を新たに活用したい場合は、専用サイトをこまめにチェックするようにしましょう。

一次公募申請の採択結果

2020年9月30日に、経営資源引継ぎ補助金の一次公募申請者の採択結果が公表されました。
 

  • 申請者数:1,373者
  • 採択者数:1,089者
  • 採択者内訳:買い手支援型500者、売り手支援型589者

この結果でわかるのは、応募したうち約300者は採択されず補助金は得られなかったことになります。

また、合わせて注意したいのは、採択された場合において、実際に事業再編・事業統合などを実施したことの報告が期限付きで定められていることです。上記の一次公募採択者の場合は、2020年11月16日~2021年1月30日が実績報告提出期間となっています。

なお、二次公募申請者の採択結果は2020年11月中旬予定となっていますが、記事執筆時点(11月16日)では、まだ発表されていません。

【関連】新型コロナで事業承継・譲渡が急増?買い手はいる?【失敗事例あり】

4. M&A補助金制度申請の際におすすめの相談先

M&A補助金として経営資源引継ぎ補助金を受け取るためには、応募要項を満たしたうえで、事務局に対して事業内容をわかりやすく伝えなければならないため、情報収集や資料作成などの準備が必要不可欠です。

経営資源引継ぎ補助金を活用したM&Aを検討する際は、制度を熟知したM&A総合研究所にご相談ください。

M&A総合研究所では、経営資源引継ぎ補助金だけでなく、事業承継補助金の申請依頼も承っています。

経営資源引継ぎ補助金と事業承継補助金の両方を照らし合わせ、制度を最大限活用するM&A実施に向けた的確なアドバイスがでいたします。

料金体系は完全成功報酬制(※譲渡企業様のみ)となっており、着手金は譲渡企業様・譲受企業様とも完全無料です。

無料相談をお受けしていますので、M&A、経営資源引継ぎ補助金・事業承継補助金に関してお悩みの際は、お気軽にお問い合わせください。

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5. まとめ

M&A補助金制度ともいえる経営資源引継ぎ補助金について解説しました。コロナ禍の影響でM&Aの実施を必要とする企業にとって、仲介手数料の補助を受けられることは大きなメリットです。

コロナ不況によって混乱の最中ではありますが、経営資源引継ぎ補助金など国の制度を最大限活用し、経営改善を図りましょう。

本記事の概要は、以下のとおりです。
 

  • 経営資源引継ぎ補助金とは中小企業の経営資源の承継をサポートする目的の制度
  • 補助対象は買い手と売り手の両方
  • 補助対象費用に廃業費用と専門家費用を含む

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