2023年08月27日公開
マーケティング業界のM&A動向!売却・買収事例5選と成功のポイントを解説!【2023年最新】
マーケティング業界ではWebマーケティングを中心として、素早い環境変化に対応するためのM&Aが盛んに行われています。この記事では、特にWebマーケティング業界の動向と、M&Aの傾向や事例などについて詳しく解説します。
目次
1. マーケティング業界の概要と動向
現在、マーケティングの世界では、Webマーケティングやデジタルマーケティングにおける技術革新や環境の変化がとても素早く、それに対応するためのM&Aが盛んに行われています。
この記事では、現在のマーケティング業界の動向と、M&Aのメリットや事例について詳しくみていきましょう。まずは、マーケティング業界の概要と動向について解説します。
マーケティング業界とは
マーケティングとは、商品やサービスの企画を行うことです。世間の人々が求めているモノやサービスがどのようなものなのか、様々な観点から調査して、世の中の人々が求めているもの、必要としているものを企画していきます。
マーケティング業界とは、それぞれの会社が独自で行うことが難しいマーケティング業務を、マーケティングに特化して支援している会社の業界です。
マーケティング会社では市場のニーズを探るための調査を行い、データを分析して、戦略の立案を行います。
マーケティング業界の市場規模と動向
マーケティング業界の中でも現在主流であるデジタルマーケティング業界の市場規模についてみていきましょう。
国内のデジタルマーケティング業界の市場規模は、SBMコンサルティングの調査によると2020年は4,305億円で前年比2.6%増でした。
新型コロナ禍で、デジタルシフトが進んだことで、デジタルマーケティング分野は今後も成長し続ける予想で、2025年には6,000億円規模になるとの見通しです。
参考:株式会社SBMコンサルティング「デジタルマーケティング業界の市場規模」
マーケティング業界のM&A動向
ここ最近、マーケティング業界では、Webマーケティングやデジタルマーケティングの会社を買収するためのM&Aが増加傾向にあります。大手広告代理店が、海外のWebマーケティング会社を買収した事例なども見られます。
その他に、現在、Webマーケティング人材が不足している現状に勝機を見出した、コンサルティング会社やITの他の分野から新規参入するために、中小のWebマーケティング会社の買収のM&Aも増加傾向です。
2. マーケティング会社をM&Aするメリット
マーケティング会社をM&Aするメリットについて解説します。
人材不足の解消
ここ10年ほどで、広告やマーケティングの主戦場はテレビやラジオ、新聞などの従来型メディアから、インターネットに大きく移行しました。
また、新型コロナ禍を経ての急激なデジタルシフトにより、Webマーケティングやデジタルマーケティングの需要が大幅に増加しています。
しかし、需要の増加に比べると、Webマーケティングの専門的な人材が大幅に不足しているのが現状です。Webマーケティングには専門的な知見や手法が必要ですが、その人材育成が追いついていません。
M&Aにより、Webマーケティングやデジタルマーケティングの会社をM&Aで買収することで、その会社の人材を自社に取り込むことができるので、人材不足の解消に役立つメリットがあります。
事業の強化と業務の拡大
デジタルマーケティングには、SEOやリスティング広告のアクセス解析や効果測定、SNS、ビッグデータなど、幅広い分野があります。会社ごとに得意とする分野が異なります。
自社が知見を持っていない手法を得意とするマーケティング会社をM&Aで買収することで、幅広いデジタルマーケティングの領域により対応できるようになるでしょう。
事業の柱を強化して、顧客の課題解決に向けて複数の面から課題解決できる会社へと、M&Aの買収により成長できる可能性が広がります。
3. マーケティング会社のM&A・買収・売却事例5選
マーケティング業界でM&Aを実施した事例を紹介します。
クロス・マーケティンググループがトキオ・ゲッツをM&Aした事例
2023年5月に株式会社クロス・マーケティンググループが、株式会社トキオ・ゲッツの全株式を取得して子会社化するM&Aを実施しました。
株式会社クロス・マーケティンググループは、デジタルマーケティング、データマーケティング、インサイト事業を行うグループ内の子会社を統合管理しています。
株式会社トキオ・ゲッツは、エンタテインメントコンテンツを活用して企業プロモーションやイベント、商品化などを行う会社です。
このM&Aにより、クロス・マーケティングではエンタテインメントの知財コンテンツを活用したプロモーションが可能になるとしています。
参考:株式会社クロス・マーケティンググループ「株式会社トキオ・ゲッツの株式取得について」
トレンダーズがCARAFULをM&Aした事例
2023年3月に、トレンダーズ株式会社がCARAFUL株式会社の全株式を取得して子会社化するM&Aが発表されました。
トレンダーズは、マーケティング事業を行う会社で、美容メディア運営やSNSマーケティング支援の提供などをしています。
CARAFULは、TikTokを活用したSNSマーケティング支援として、インフルエンサーマーケティング事業とTikTokクリエイターの活動サポートを行う会社です。
このM&Aにより、トレンダーズはSNSマーケティング支援の分野において、今後更に需要が増加していくTikTokを活用するための専門性を高められるとしています。
参考:トレンダーズ株式会社「CARAFUL株式会社の株式の取得(完全子会社化)に関するお知らせ」
ラバブルマーケティンググループがDTK AD Co., Ltd.をM&Aした事例
2023年4月に株式会社ラバブルマーケティンググループが、DTK AD Co.,Ltd.の全株式を取得して子会社化するM&Aを実施しました。
ラバブルマーケティンググループは、現代の情報消費行動に寄り添ったマーケティング活動を展開している会社で、東京に本社があります。
DTK ADはタイに本社のあるマーケティングエージェンシーで、シンガポール、香港、ラオスなどで事業を展開しています。
このM&Aにより、ラバブルマーケティンググループでは、海外におけるSNSマーケティング事業や、訪日外国人旅行者向けの企業のプロモーション活動の支援に本格的に取り組めるようになるとしています。
参考:株式会社ラバブルマーケティンググループ「DTK AD Co.,Ltd.の株式の取得完了(子会社化)に関するお知らせ」
エフ・コードがSAKIYOMIの新設分割会社をM&Aした事例
2023年3月に、株式会社エフ・コードが株式会社SAKIYOMIが運営する「SAKIYOMI」事業を子会社化するM&Aを発表しました。
株式会社SAKIYOMIから「SAKIYOMI」事業を新設分割して設立する子会社の全株式を株式会社エフ・コードが取得します。SAKIYOMIはInstagram集客の支援を行う事業です。
エフ・コードは、DX・デジタルマーケティング領域においてプロフェッショナルサービスを提供しています。
エフ・コードとしてはこのM&Aにより、顧客接点としてますます重要となるInstagramを活用したマーケティング支援の強化が、収益性の向上や競争力の強化に資すると判断したとのことです。
参考:株式会社エフ・コード「株式会社SAKIYOMIの新設分割会社の株式取得(子会社化)に関するお知らせ」
電通グループがShift7 Digital, LLC.をM&Aした事例
2023年3月に株式会社電通グループが、アメリカのShift7 Digital, LLC.の全株式を取得して子会社化するM&Aを実施しました。
電通グループは日本を代表する広告代理店です。Shift7は、B2B企業のマーケティングと販売プロセスの支援を行っています。
このM&Aにより、電通としては、B2B企業のエクスペリエンス領域のリーディングパートナーとしてのマーケティング業界での地位を更に高めることができるとしています。
参考:株式会社 電通グループ 「電通グループ、米国のB2Bエクスペリエンス&コマース・エージェンシー 「シフトセブン社」を買収し、顧客体験マネジメント事業を強化」
4. マーケティング業界のM&Aの成功のポイント
マーケティング業界でM&Aを成功させるために、特に注意したいポイントについてみておきましょう。
自社の強みを分析・理解してアピールする
M&Aによる売却を希望するのであれば、自社を買収することで相手がどのようなメリットを得られるのかを徹底的にアピールできるようにしておきましょう。
マーケティング手法にはいろいろなものがあり、その中でも特に得意とする手法はどのようなもので、その手法を使って今までにどのような成果を挙げてきたのか、しっかりと洗い出して分析しましょう。
自社とのM&Aであれば最大限のシナジーを生み出せると買収側が判断してくれれば、高額での売却も可能になります。売却側は徹底的に強みの分析を行いましょう。
時間をかけずにM&Aを行う
Webマーケティングやデジタルマーケティングの分野では、手法や環境があっという間に変化してしまいます。
他の業界のM&Aのように、1年以上かけてM&Aの準備を進める、といった長丁場で考えていると、あっという間に手法が陳腐化してしまうかもしれません。
M&Aによるシナジー効果を最大限に発揮するためにも、マーケティング業界のM&Aは時間をかけずに行うことが大切です。
M&Aの検討に入ったら、相手先企業を探しながらできる準備は確実に進めていきましょう。事前準備を入念に行った上で、話が具体化したらスピーディにM&Aを完了させることができるようにしておきましょう。
かといって、焦って相手先を見つける必要はありません。相手先の選定はじっくりと、お互いに納得の行く相手を探すことも大切です。
専門家に相談する
マーケティング会社がM&Aを検討し始めたら、まずはM&Aの専門家に相談しましょう。日本には、中小企業のM&Aを専門的に扱っている会社があります。
M&Aの専門家なら、スピードが求められるマーケティング業界でのM&Aでも、最適な相手企業を素早く見つけてくれるでしょう。
また、専門的な知識が必要なM&Aの手続きに関する丁寧なアドバイスやサポートもしてもらえます。M&Aを考え始めたら、売却側でも買収側でも、まずはM&Aの専門家に相談しましょう。
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5. マーケティング業界のM&A・事業譲渡まとめ
マーケティングの主戦場が、Webやデジタル中心に変化してきたことから、現在、マーケティング業界は大きな変革の時を迎えています。それにともなって、新しい技術や手法に対応している会社を買収しようというM&Aが盛んに行われています。
マーケティング業界でのM&Aでは、スピードが命ともいえます。M&Aの可能性を考えているのなら、早急にできる準備を始めましょう。また、スピーディな売買を行うためにも、まずはM&Aの専門家への相談をおすすめします。
6. IT業界の成約事例一覧
7. IT業界のM&A案件一覧
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