システム開発会社のM&A動向!会社売却のメリットや成功のポイント・事例41選を徹底解説【2024年最新】

取締役
矢吹 明大

株式会社日本M&Aセンターにて製造業を中心に、建設業・サービス業・情報通信業・運輸業・不動産業・卸売業等で20件以上のM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、アドバイザーを統括。ディールマネージャーとして全案件に携わる。

当記事では、システム開発会社の売却・M&Aを詳しく解説します。システム開発会社におけるM&A事例・相場・売却価格の計算方法や、おすすめ仲介会社などについて紹介します。システム開発会社の売却・M&Aをご検討の際は参考にしてください。

目次

  1. システム開発会社のM&A最新動向
  2. システム開発会社のM&A・売却相場
  3. システム開発会社のM&A・売却価格の計算方法
  4. システム開発会社のM&Aにおいて高値で売る方法
  5. システム開発会社のM&A事例40選
  6. システム開発会社とは
  7. システム開発業界の動き
  8. システム開発会社のM&Aメリット
  9. システム開発会社をM&Aする際の流れ
  10. システム開発会社のM&A・売却の相談先
  11. システム開発会社のM&A・売却の費用
  12. システム開発会社のM&A・売却の募集案件紹介
  13. システム開発会社のM&A・売却におすすめの仲介会社
  14. システム開発会社のM&A事例まとめ
  15. システム開発業界の成約事例一覧
  16. システム開発業界のM&A案件一覧
  • セミナー情報
  • セミナー情報
  • システム開発会社のM&A・事業承継

1. システム開発会社のM&A最新動向

近年、M&Aによるシステム開発会社の買収が増加しており、今後もシステム開発会社のM&A案件数は増加していくと考えられています。

なぜシステム開発会社がM&Aで求められているのか、その理由について解説します。

①人材不足の解消を目的とするM&Aの増加

経済産業省 IT人材育成の状況等について

出典:https://www.meti.go.jp/shingikai/economy/daiyoji_sangyo_skill/pdf/001_s03_00.pdf

システム開発会社がM&Aで求められている理由の一つが、人材不足の解消です。経済産業省によるIT人材育成の状況等についてによると、2019年をピークとして若年層の人口減少に伴いIT関連への入職者は退職者を下回ったとされています。2030年のIT人材不足を推計すると40〜80万人規模で不足すると試算されています。このようにシステム開発業界は今後ますます成長が予測され、市場規模の拡大に伴って専門的な知識や技術を持つ人材不足が懸念されています。
 

独立行政法人情報処理推進機構 「IT人材白書2020」

出典:https://www.ipa.go.jp/archive/publish/hjuojm0000007e6n-att/000085255.pdf

また、独立行政法人情報処理推進機構によるIT人材白書2020では特にシステム開発会社へ委託する会社であるユーザー企業がIT人材の量と質の不足を年々感じていることがわかります。

M&Aによってシステム開発会社を買収できれば、買収した会社に在籍している従業員も引き継げます。これによって、システム開発会社の人材不足を解消できるのです。

②参入コスト削減を目的とするM&Aの増加

システム開発会社がM&Aで求められている理由の一つに、コストをかけずに参入できる点が挙げられます。

システム開発業界を含めたIT業界は、今後も大きな成長が期待できます。このチャンスをつかもうと、システム開発業界・ソフトウェア業界へ新規参入を狙う企業も少なくありません。

これまで事業展開していなかった新規市場に参入する場合、市場のスキル・ノウハウを持つ人材の採用や新しい設備への投資、事業が成長するまでの時間など、多額のコストが必要です。

M&Aを実施して会社を買収すれば、スキル・ノウハウ・人材・設備などを引き継げるため、一から新規参入するよりも低コストで済みます。

③業務の内製化に伴う異業種M&Aの増加

独立行政法人情報処理推進機構 「IT人材白書2020」

出典:https://www.ipa.go.jp/archive/publish/hjuojm0000007e6n-att/000085255.pdf

M&Aによってシステム開発会社を買収しようとする理由の一つが、業務の内製化です。独立行政法人情報処理推進機構「IT人材白書2020」による内製化状況を比較では2018年度より2019年度の方が企業規模の大小関わらず内製化を進めていることがわかります。

システム開発においてすべての業務が内製化されている方が、よりスピーディーかつ安価に対応できます。システム開発に関する業務がすべて社内に内製化されていれば、新しい機能の搭載や障害が見つかったときの機能改善などで、迅速に対応できるのです。

その都度、下請け企業に業務を委託すると対応スピードが遅くなり、余計なコストもかかってしまいますが、社内に内製化されていればコストも抑えられます。

④クラウド化の進展に伴う業界再編M&A

システム開発業界においては、長らくユーザーからの委託を受けて専用のシステムを開発するのが主流でした。

しかし、クラウド化の進展によって、パッケージソフトウェアはクラウド型を利用するユーザーが増加しました。結果、従来型システム開発が下火となり、競争激化や委託費の減少が生じています。

2. システム開発会社のM&A・売却相場

システム開発会社のM&A・会社売却を検討する場合、システム開発会社のM&A・会社売却の相場価格が気になるものです。

大まかなM&A相場の計算方法

システム開発会社におけるM&A・会社売却の相場価格は断言できません。これは、システム開発会社に限った話ではなく、ほとんどの業界・業種において、M&A・会社売却の相場価格を一概に「このくらい」とまとめるのは難しいのです。

しかし大まかな相場を知っておくことで、安価に買い叩かれることや、高値すぎてM&A成立しない状況を避けることができます。

一般的には
M&A相場 = 時価純資産 + 営業利益 × 2〜5年分
でM&A相場を計算することができます。

エンジニアの価値単価と人数によるM&A相場の計算方法

大まかなM&A相場の計算方法のほかに、エンジニアの価値単価と人数によってM&A相場を計算する方法もあります。同規模の会社でも自ステム開発に必要な経験やノウハウを持つ人材がたくさん在籍する会社の方が高い金額で取引されます。

M&A相場 = エンジニアの価値単価 × エンジニアの人数
 

【関連】M&Aの譲渡価格の相場はいくら?決め方を解説!

3. システム開発会社のM&A・売却価格の計算方法

ここでは、システム開発会社におけるM&A・売却価格の計算方法を解説します。M&A・会社売却価格の算定方法は、下記の通りです。

①コストアプローチ

システム開発会社のM&A・会社売却価格を算出する方法の一つに、コストアプローチがあります。この算出方法は、現在における企業の純資産を基準に企業価値を評価する方法です。

コストアプローチでは、企業の財務諸表を基にして企業価値を算出するので、客観性に優れた売却価格の算出ができます。

②インカムアプローチ

システム開発会社のM&A・会社売却価格の算出法として、インカムアプローチがあります。インカムアプローチは、対象企業において「将来期待される収益やキャッシュフロー」を加味して売却価格を算出する方法です。

M&A手続きでよく使われる売却価格算出方法が、インカムアプローチのDCF法になります。DCF法は、将来のキャッシュフローを現在価値に割り引く計算方法です。

③マーケットアプローチ

マーケットアプローチは、市場によって決定された価格を基に企業価値を算出する方法で、売却価格を客観的に算出することが可能です。

システム開発会社におけるM&A・会社売却価格算出方法の一つであるマーケットアプローチは、さらに市場株価法と類似会社比準法に分類できます。

【関連】M&Aのバリュエーションとは?企業価値評価の算定方法やメリット・デメリットを解説【事例・動画あり】
  • システム開発会社のM&A・事業承継

4. システム開発会社のM&Aにおいて高値で売る方法

システム開発会社のM&A・会社売却を検討されている人は、できるだけ高い金額で売却したいと考えるでしょう。そこで、システム開発会社のM&A・会社売却において、高値で売却する方法を解説します。

①競合と比較して自社の強みを明確にする

システム開発会社のM&A・会社売却において、可能な限り高値で売却するためには競合と比較して自社の強みを明確にしましょう。

同規模のシステム開発会社が同時にM&A実施を検討している場合、一方のシステム開発会社が持っていない強み・魅力がある会社の方が、より高い売却価格で取引が行われます。

売却価格を高めたいのであれば、自社の強み・他社に負けないアピールポイントをあらかじめ考えておく必要があります。

②収益性と予測値を明確に提示できる

システム開発会社のM&A・会社売却で、より高い金額で売却を実行したいのであれば「収益性と予測値を明確に提示できる」ことが大切です。

M&Aの会社買収側は、可能な限り買収リスクを下げたいと考えています。そのため、収益性がわからない会社や今後の収益成長予測が明確でない会社だと、買収が拒まれるか低い価格で買いたたかれる可能性が高いです。

M&A手続きの際に、自社の収益性・今後の成長予測を明確に提示して買収側のリスクを下げると、より高値で売却を実施できます。

③事業に必要な資料・データ・会計などをまとめておく

システム開発会社のM&A・会社売却で、できるだけ高値で売却を実行したいのであれば「事業に必要な資料・データ・会計などをまとめておく」必要があります。

先述のとおり、M&Aの買収側企業は買収する会社の情報が少なければ、買収を敬遠したり、リスクを下げるために低い金額で買収しようとしたりするため、M&A・会社売却実施を決めた段階で、事業に必要な資料や自社のデータ、経営状況に関する会計情報などをまとめましょう。

④従業員の離職を防ぐ


システム開発会社のM&A・会社売却で、できるだけ高値で売却したい場合は「従業員の離職を防ぐ」ことを意識してください。

システム開発業界は、既存システムの改修・新しい技術の台頭などを背景に、今後も市場規模が成長していくと考えられています。その事業規模拡大に伴って、人材不足が懸念されている状況です。

多くのシステム開発会社やM&Aによってシステム開発会社を買収しようとしている会社は、専門的知識・技術・ノウハウ・経験などを有する人材を強く求めています。

しかし、M&Aが実施されると会社への不信感・労働環境の変化などによって離職者が増えるケースがあり、必要な人材が流出してしまうと、システム開発会社を買収した意味がなくなってしまいます。

そのため、M&A後に多くの人材が離職してしまう会社の場合、買収リスクが高いため売却金額が低くなる可能性が高いです。これを避けるために、M&Aが実施された後も従業員が残り続ける施策を取ると、より高い金額での売却が期待できます。

⑤システム開発業界の動向を把握する

システム開発会社のM&A・会社売却において、できるだけ高値で売却するためには「システム開発業界の動向を把握する」ことが大切です。

M&Aの売却価格は、M&Aを実施しているときの市況に大きく左右されます。業界全体が盛り上がっている場合はその業界で活躍する企業の需要も高くなり、自然と売却価格も上昇します。

しかし、市況が良くないタイミングでM&Aを実施すると、将来の収益予測などが良くないため、本来の企業価値よりも低い売却価格となってしまうケースも珍しくありません。

システム開発会社を可能な限り高値で売却したいのであれば、システム開発業界の動向に注目し、市況が良いタイミングでM&A手続きを行うのが得策です。

⑥M&Aの専門家に相談する

システム開発会社のM&A・会社売却において、できるだけ高値で売却を実施したい場合は「M&Aの専門家に相談する」ことをおすすめします。

M&A総合研究所では、システム開発会社のM&Aに精通したM&Aアドバイザーが、親身になって案件をフルサポートいたします。

M&A総合研究所の料金体系は、成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です。(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります。)無料相談を行っていますので、システム開発会社のM&Aをご検討の際は、どうぞお気軽にお問い合わせください。

【関連】M&A・事業承継ならM&A総合研究所
電話で無料相談
0120-401-970
WEBから無料相談
M&Aのプロに相談する

5. システム開発会社のM&A事例40選

ここから、システム開発会社のM&A・会社売却事例を紹介します。

コアコンセプト・テクノロジーによるPros ConsのM&A

コアコンセプト・テクノロジーがPros Consを子会社化した事例です。

M&Aの概要

2024年2月、コアコンセプト・テクノロジーはPros Consを子会社化することを発表しました。

コアコンセプト・テクノロジーは、コンサルティング、解析ソリューション、システム開発、システムエンジニアリングの4つの事業を軸に事業を展開しており、さまざまな製品やサービスを提供しています。

Pros Consは、自社開発ソフトウェア「Gemini eye」と外観検査装置を利用した外観検査 AI ソリューションを提供しています。製造業の大手企業向けに、ソフトウェアとハードウェアの両面から外観検査を自動化している会社です。

M&Aの目的

コアコンセプト・テクノロジーは今回のM&Aにより、Pros Cons 社を完全子会社化し、スマートファクトリーソリューション「Orizuru MES」に外観検査 AI ソリューションを組み込むことで製品力強化を図ることが目的です。

また、クロスセルや採用、人材育成のノウハウ提供などで Pros Cons 社の成長に貢献し、両社の発展を実現するとしています。

参考:Pros Cons の株式取得(子会社化)

RoadによるシグニティのM&A

Roadがシグニティを完全子会社した事例です。

M&Aの概要

2022年4月、Roadは、シグニティを完全子会社としました。シグニティにおけるすべての株式を取得しました。

M&Aの目的

これにより、両社は相互におけるビジネスの成長を見込み、両社の技術や知見、経営資源を生かして、WEBプッシュ通知配信サービスである「COINs」をより拡大させる狙いです。

参考:WEBプッシュ通知配信サービス「COINs」を提供する株式会社シグニティの株式取得(子会社化)

コムチュアによるソフトウエアクリエイションのM&A

コムチュアがソフトウエアクリエイションを子会社化した事例です。

M&Aの概要

2022年3月、コムチュアは、ソフトウエアクリエイションを子会社とすることを決定しました。取得価格は5億480万円です。

ソフトウエアクリエイションはシステム開発を行う会社で、富士通を主な顧客基盤としています。また、システム開発(WEB系)やインフラ構築サービスの実績があります。

M&Aの目的

今回の子会社化により、コムチュアは、経験豊富な人材を獲得して事業拡大をはかることが主な目的です。

参考:ソフトウエアクリエイションの株式譲渡契約締結に関するお知らせ

ベーシックキャピタルマネジメントによる中央システムのM&A

ベーシックキャピタルマネジメントが中央システムを子会社化した事例です。

M&Aの概要

2021年10月、ベーシック・キャピタル・マネジメントは、TISの連結子会社である中央システムを買収しました。中央システムは、業務アプリケーション開発・運用管理ソリューションを手掛ける会社です。

M&Aの目的

TISは、戦略ドメインの事業集中を目的に、このM&Aを行っています。

参考: 中央システムの株式譲受に関するお知らせ

Eストアーによるアーヴァイン・システムズのM&A

Eストアーがアーヴァイン・システムズを子会社化した事例です。

M&Aの概要

2021年5月、Eストアーはシステム開発大手のアーヴァイン・システムズを株式交換をつうじて取得しました。

もともと、アーヴァイン・システムズにシステム開発業務を委託しており、両者は取引関係にあったものの、Eストアーは、アーヴァイン・システムズにおける発行済株式総数の50.17%を取得したので、子会社化するに至りました。

M&Aの目的

このM&Aによって、Eストアーは、EC(電子商取引)システム構築や周辺サービスの競争力向上を目指しています。

参考:簡易株式交付によるアーヴァイン・システムズの 子会社化に関するお知らせ

GMOペイメントゲートウェイによるビュフォートのM&A

GMOペイメントゲートウェイがビュフォートを完全子会社化した事例です。

M&Aの概要

2021年4月、GMOペイメントゲートウェイは、金融・決済領域のシステム開発に強みを持つビュフォートの発行済株式をすべて取得し、完全子会社化に成功しました。

GMOペイメントゲートウェイは、M&Aの前にビュフォートと新サービスの開発を行っており、そこでの経験が今回のM&Aに生かされています。

M&Aの目的

システム開発に携わる人財の拡充、技術・開発力の強化やエンジニアの採用・育成に注力していたGMOペイメントゲートウェイは、金融・決済領域のシステム開発に長けたビュフォードの経営権を獲得したこの取引によって、システム開発力のさらなる強化を図っています。

参考:金融・決済領域のシステム開発会社ビュフォートをグループ化

Success HoldersによるP&PのM&A

Success HoldersがP&Pを子会社化した事例です。

M&Aの概要

2021年4月、Success Holdersは、システム開発を手掛けるP&Pの株式を取得して子会社化しました。

M&Aの目的

システム開発および技術者派遣事業を行う企業であるP&Pを取得して、Success Holdersにおけるテクノロジー事業の収益性を一層高める狙いです。

参考:システム開発及び技術者派遣企業の株式取得(子会社化)

長大によるエフェクトのM&A

長大がエフェクトを子会社化した事例です。

M&Aの概要

2021年3月、長大は、組み込みソフトウェアやAI/IoT活用システムの自社開発を手掛けるエフェクトの株式譲渡を受け、完全子会社化するのに成功しました。

エフェクトは、飲酒運転防止IoTシステムである「“R”call System」、自律飛行ドローンによるイチゴ農園監視システム「アピス」を自社開発で提供するなど、独自のシステム開発を成功させてきた実績のある企業です。

M&Aの目的

今回のM&Aによって、長大は、エフェクト社が有する先端ITとグループの経営資源やノウハウを共有して、各種研究開発を加速させる狙いがあります。

参考:エフェクトの完全子会社化によるインフラ技術革新の推進強化について

サンロフトによるS’PLANTのM&A

サンロフトがS’PLANTを子会社化した事例です。

M&Aの概要

2021年3月、中小企業のDX化支援事業を展開するサンロフトは、水産関連企業向け業務システムの開発を行っているS’PLANTを株式譲渡によって子会社化しました。もともと取引関係にあった企業を完全子会社化した事例です。

M&Aの狙いは、基幹業務システム開発を手掛ける事業部門の体制を強化する点にあります。サンロフトは基幹業務システム開発分野ですでに実績のあるS’PLANTの子会社化に踏み切りました。

M&Aの目的

業務システム開発事業のほか、Webサイト制作、クラウドサービス事業、教育・保育施設のICT化支援事業など、ICTの活用を軸としながら複数の事業を展開してきたサンロフトは、今回のM&Aで、業務システム開発事業における専門性とサービス品質のさらなる向上を目指します。

参考:サンロフト、エスプラントの株式を100%取得し子会社化

飛島建設によるアクシスウェアのM&A

飛島建設がアクシスウェアを子会社化した事例です。

M&Aの概要

2021年2月、土木・建築工事における事業全般、コンピュータを利用した情報処理ならびにハード・ソフトウェアの開発、電気および熱などのエネルギー供給などにおける事業を展開している飛鳥建設は、ITシステム開発および保守を営むアクシスウェアの株式を取得して子会社としました。

M&Aの目的

このM&Aによって、飛鳥建設は、デジタルトランスフォーメーションの加速による次世代型事業運営体制の構築と、建設分野にとどまらない革新的ビジネスソリューションの提供によるさらなる事業領域の拡大を目指します。

参考:アクシスウェアの株式取得(子会社化)

HOUSEIによるインテック武漢のM&A

HOUSEIがインテック武漢を子会社化した事例です。

M&Aの概要

2021年2月、越境ECプラットフォームや決済サービスなどのシステム開発を行っている方正は、当時、インテックの子会社であった英特克信息技術(武漢)有限公司(インテック武漢)を買収しました。

インテック武官は、管理系ソフトウェアなどの設計、開発を手掛ける会社で、日本の先進的なソフトウェア開発技術や品質管理技術と中国の優秀なIT人材の融合によって、日本向けアプリケーションソフトの研究、開発を行ってきた実績があります。

M&Aの目的

事業規模の拡大と事業領域の拡大を目指して、インテック武漢との協業を展開し、さらなるDXの推進を目指しています。

参考:インテック武漢の子会社化に関するお知らせ

デザインワン・ジャパンによるNitro Tech Asia IncのM&A

デザインワン・ジャパンがNitro Tech Asia Incを子会社化した事例です。

M&Aの概要

国内最大級のオールジャンル口コミ店舗検索サイトを運営するデザインワン・ジャパンは、2019年7月にベトナムのシステム開発会社Nitro Tech Asia Incの出資持分を取得して子会社化しました。取得価額は非公表です。

M&Aの目的

デザインワン・ジャパンは、開発にかかるコストを中長期的に低く抑えるために、当M&Aを実施しました。

参考:Nitro Tech Asia Inc の持分取得(子会社化)

クイックによるクロノスのM&A

クイックがクロノスを子会社化した事例です。

M&Aの概要

人材サービス事業・リクルーティング事業を展開するクイックは、2019年7月にシステム開発事業・教育事業を行うクロノスを、株式取得によって子会社化しました。株式取得価額は非公表です。

M&Aの目的

クイックは、人材採用・労務管理などにおけるシステム開発AIエンジニア教育事業の強化などを目的に、当事例のM&Aを実施しました。

参考:クロノスの株式の取得(子会社化)

Orchestra HDによるエス・エス・アヴェニューのM&A

Orchestraホールディングスがエス・エス・アヴェニューを子会社化した事例です。

M&Aの概要

Orchestra Holdingsは2018年7月に連結子会社をつうじて、ソフトウェア開発会社であるエス・エス・アヴェニューの全株式を取得して、子会社化しました。株式取得価額は非公表です。

M&Aの目的

Orchestra HDは、ソリューション事業の開発体制強化や新技術の成長分野における事業展開の加速を目的に、当M&Aを実施しました。

参考:子会社の統合および子会社の社名変更のお知らせ

協和エクシオによるメディックスのM&A

協和エクシオがメディックスを子会社化した事例です。

M&Aの概要

協和エクシオは2018年6月にグループ会社をつうじて、放送系システム開発を行っているメディックスの株式を取得しました。株式取得価額は非公表です。

M&Aの目的

協和エクシオおよびその子会社は、放送系システム開発体制の強化・市場拡大を目的に、当M&Aを実施しました。

参考:グループ会社のアイコムシステックがメディックスの全発行済株式を取得

SYSホールディングスによるオルグのM&A

SYSホールディングスがオルグを子会社化した事例です。

M&Aの概要

システム開発やソリューションサービスなどの事業を展開しているSYSホールディングスは、2018年3月に長年にわたり業務システムの開発・販売を行うオルグを、株式取得によって子会社化しました。株式取得価額は非公表です。
 

M&Aの目的

SYSホールディングスは、関東圏での事業拡大、および両者が保有する顧客・技術の活用によるシナジー効果の創出を目的に、当事例のM&Aを実施しました。

イーブックによるバズグラフのM&A

イーブックが子会社のバズグラフを譲渡した事例です。

M&Aの概要

イーブックは、2018年2月に連結子会社であるバズグラフの全保有株式を、サイネックスに株式譲渡しました。株式譲渡価額は非公表です。

M&Aの目的

イーブックは、バズグラフのさらなる成長と、自社における電子コミック俳人事業への経営資源集中を目的に、当事例M&Aを実施しました。

参考:バズグラフの株式取得(子会社化)

クレスコによるネクサスのM&A

クレスコがネクサスを子会社化した事例です。

M&Aの概要

クレスコグループは、2018年1月にシステム開発事業・ソリューションサービス事業などを展開するネクサスを株式取得によって子会社化しました。株式取得価額は非公表です。

M&Aの目的

クレスコは、今後の需要拡大が見込めるシステム開発事業を拡大する目的で、当事例のM&Aを実施しました。

参考:ネクサスの株式取得(子会社化)に関するお知らせ

ネクストバンクによるヴィオのM&A

ネクストバンクがヴィオを子会社化した事例です。

M&Aの概要

データ通信高速化ミドルウェアの開発などを手掛けるネクストバンク(旧SAMURAI&J PARTNERS)は、2017年12月にビジネスアプリケーション開発や消費者向けアプリ開発などを行うヴィオを、株式取得により子会社化しました。株式取得価額は1億3,000万円です。

M&Aの目的

ネクストバンクは、IT事業の規模拡大・効率的なシステム開発体制の構築を目的に、当事例のM&Aを実施しました。

クラウドワークスによる電縁のM&A

クラウドワークスが電縁を子会社化した事例です。

M&Aの概要

クラウドソーシングサービスなどを提供するクラウドワークスは、2017年11月に通信業や自治体向けの各種システム開発を手掛ける電縁を株式取得によって子会社化しました。株式取得価額は6億4,300万円です。

M&Aの目的

クラウドワークスは、電縁社が持つブロックチェーン技術の知見を活用した事業展開の加速・個人に届ける報酬の最大化などを目的に、当事例のM&Aを実施しました。

参考:電縁の子会社化に関するお知らせ

小田原機器によるソタシステムのM&A

小田原機器がソタシステムを子会社化した事例です。

M&Aの概要

バス用運賃収受機器の開発を行う小田原機器は、2017年10月にシステム開発を行うソタシステムを株式取得により子会社化しました。株式取得価額は非公表です。

M&Aの目的

小田原機器は、ソタシステムの技術力・開発力の引き継ぎによる既存市場での事業展開を目的に、当M&Aを実施しました。

参考:ソタシステム株式会社の株式の取得(子会社化)

五洋インテックスによるレックアイのM&A

五洋インテックスがレックアイを完全子会社化した事例です。

M&Aの概要

不動産関連事業者を対象に、太陽光パネルやIT商材の販売を手掛ける五洋インテックスは、2017年10月に不動産業に特化したシステム開発・販売事業を展開するレックアイを、簡易株式交換によって完全子会社化しました。

M&Aの目的

五洋インテックスは、販路拡大・商材拡充や販売方法の利便性向上、シナジー効果の創出を目的に、当事例のM&Aを実施しています。

菱洋エレクトロによるウフルとのM&A

菱洋エレクトロとウフルが資本業務提携した事例です。

M&Aの概要

半導体やソリューションなどの事業を手掛ける菱洋エレクトロは、2017年8月にIoT領域でのビジネス支援サービスを展開するウフルと、資本業務提携を行いました。

M&Aの目的

菱洋エレクトロは、半導体の組み込み開発からIoT事業化までをスピーディーに進めるための体制構築を目的に、当資本業務提携を実施しています。

Orchestra HDによるセレッテのM&A

Orchestraホールディングスがセレッテの一部事業を譲受した事例です。

M&Aの概要

ライフテクノロジー事業へ事業領域を拡大しているOrchestra Holdingsは、2017年7月に連結子会社をつうじて、アプリ開発やCRMシステム・金融系システムを開発しているセレッテのスマホアプリ開発・システム開発事業を譲受しました。

M&Aの目的

事業譲渡価額は非公表です。Orchestra Holdingsは、開発体制の強化・デジタルマーケティング領域の展開・最先端技術を用いたサービス開発などを目的に、当事例のM&Aを実施しました。

参考:当社子会社による事業譲受に関するお知らせ

ソルクシーズによるアックスのM&A

ソルクシーズがアックスの株式を取得した事例です。

M&Aの概要

ソルクシーズは、2017年6月にアックスの株式を、イーフローから株式譲受しました。株式譲受価額は非公表です。

ソルクシーズグループは、自動運転分野の開発協力を推進しています。アックスは、自動運転などに必要不可欠な人工知能の技術開発に取り組んでいます。

M&Aの目的

ソルクシーズは、アックスが持つ経営資源を共有してシナジー効果を創出する目的で、当M&Aを実施しました。

参考:アックスの株式譲受に関するお知らせ

ヴィンクスによるエリアのM&A

M&Aの概要

流通・サービス業向けのITサポートサービスを提供しているヴィンクスは、2017年6月に大手小売業向けのシステム開発などを手掛けるエリアを株式取得によって子会社化しました。株式取得価額は非公表です。

ヴィンクスは、両社における顧客基盤・技術・ノウハウなどの共有によるシナジー効果の創出を目的に、当M&Aを実施しました。

M&Aの目的

ファーマライズHDによるミュートスのM&A

ファーマライズホールディングスがミュートスを完全子会社化した事例です。

M&Aの概要

調剤薬局事業や物販事業を全国展開しているファーマライズホールディングスは、2017年6月に製薬企業に特化した営業支援システムの開発・運用などを手掛けるミュートスを、株式取得によって完全子会社化しました。株式取得価額は約3億円です。

M&Aの目的

ファーマライズHDは、医療用ソフトウェア開発の拡大・効率化や新規事業の創出を目的に、当事例のM&Aを実施しました。

参考:ミュートスの株式取得(子会社化)

トラスト・テックによるフュージョンアイのM&A

トラスト・テックがフュージョンアイを子会社化した事例です。

M&Aの概要

機械・電気系領域で事業展開しているトラスト・テックは、2017年3月にシステム開発・クラウドソリューションサービスなどを展開しているフュージョンアイを株式取得によって子会社化しました。株式取得価額は9億6,200万円です。

M&Aの目的

トラスト・テックは、IT・ソフト領域への事業拡大を図っているため、これを実現するために当M&Aを実施しました。

ピクセルカンパニーズによるアフロのM&A

ピクセルカンパニーズがアフロを完全子会社化した事例です。

M&Aの概要

2016年12月にピクセルカンパニーズは、アフロを完全子会社とする株式交換を実施しました。

M&Aの目的

アフロは、さまざまな企業向けのシステム支援業務を展開している企業です。ピクセルカンパニーズは、グループ企業のIoT事業強化を目的に、当事例のM&Aを実施しました。

参考:簡易株式交換による株式会社アフロの完全子会社化

きちりによるBECのM&A

きちりとBECが資本業務提携した事例です。

M&Aの概要

レストラン事業・外食事業者向けのプラットフォーム構築を行うきちりは、2016年11月に企業のバックオフィス業務を自動化・効率化できるサービスを提供するBECとの間で、HRテック分野での資本業務提携を結びました。本M&Aできちりは、BECに関するA種優先株式を相対取引により約1,000万円で取得しています。

M&Aの目的

きちりは、自社が展開する事業におけるITソリューション強化・自社の業務効率向上・共同開発した労務監視システムの販売を目的に、当資本業務提携を実施しました。

参考:社 BEC との HR テック(HR TECH)分野における資本業務提携契約締結

CEホールディングスによるシステム情報パートナーのM&A

CEホールディングスがシステム情報パートナーを完全子会社化した事例です。

M&Aの概要

電子カルテシステム開発などを手掛けるCEホールディングスは、2016年10月に医療系のシステム開発事業を展開するシステム情報パートナーを株式取得によって完全子会社化しました。株式取得価額は1億9,000万円です。

M&Aの目的

CEホールディングスは、医療機関との強固な関係構築、および付加価値の高い製品提供を目的に、当事例のM&Aを実施しました。

参考:システム情報パートナーの株式取得(完全子会社化)

クレスコによるエヌシステムのM&A

クレスコがエヌシステムを子会社化した事例です。

M&Aの概要

複合IT企業のクレスコグループは、2016年9月に旅行業などさまざまな領域でソリューションサービスを展開しているエヌシステムを株式取得により子会社化しました。株式取得価額は非公表です。

M&Aの目的

クレスコグループは、旅行業向けシステム開発事業の拡大を目的に、当事例のM&Aを実施しました。

夢真ホールディングスによるマインドシフトのM&A

夢真ホールディングスとマインドシフトが資本業務提携した事例です。

M&Aの概要

プログラマー・システムエンジニアなどにおけるIT関連技術者の派遣事業を展開している夢真ホールディングスは、2016年9月にインフラ・ネットワーク系の業務委託やシステム開発事業などを展開するマインドシフトと資本業務提携を締結しました。

M&Aの目的

夢真ホールディングスは、今後成長が見込めるAI関連領域における技術者の育成・派遣を目的に、当事例の資本業務提携を行っています。

参考:夢真ホールディングスとの資本業務提携契約締結

テラスカイによるウイン・コンサルのM&A

テラスカイがウイン・コンサルの一部事業を譲受した事例です。

M&Aの概要

企業へのクラウドシステム導入などを行っているテラスカイは、2016年8月に連結子会社をつうじてウイン・コンサルのSalesforce関連システム開発事業を事業譲受しました。事業譲渡価額は非公表です。

M&Aの概要

テラスカイグループは、北海道地方でのクラウド・コンサルティングやクラウド・インテグレーション事業推進の加速を目的に、当事例のM&Aを実施しました。

参考:新会社『キットアライブ』、事業譲受に関するお知らせ

電算によるティー・エム・アール・システムズのM&A

電算がティー・エム・アール・システムズを子会社化した事例です。

M&Aの概要

総合情報サービス企業である電算は、2016年7月に健診システムや検体検査システムを開発するティー・エム・アール・システムズを株式取得によって完全子会社化しました。株式取得価額は非公表です。

M&Aの目的

電算は「医療機器管理システム」や「医薬品在庫管理システム」などを保有しており、ティー・エム・アール・システムズとの相互発展やグループ企業価値向上を目的に、当事例のM&Aを実施しました。

参考:ティー・エム・アール・システムズの株式取得(子会社化)

夢テクノロジーによるLinkProとのM&A

夢テクノロジーがLinkProと資本業務提携した事例です。

M&Aの概要

成長市場における人材の効率的な育成・派遣を行う夢テクノロジーは、2016年5月に画像鮮明化システムを搭載した装置の開発を行うLinkProと、資本業務提携を締結しました。出資額は約5,000万円です。

M&Aの目的

夢テクノロジーは、画像処理業界におけるエンジニア需要の増加を見込んだ人材の育成・派遣や新規事業の展開を目的に、当事例の資本業務提携を行いました。

富士通による日揮情報システムのM&A

富士通が日揮情報システムを子会社化した事例です。

M&Aの概要

日揮は、2016年3月に子会社である日揮情報システムを株式譲渡によって富士通に譲渡しました。株式譲渡価額は非公表です。

M&Aの目的

富士通は、日揮グループに対するビジネス拡大と、日揮情報システムが得意な建設・設備保全管理などの事業を強化する目的で、当事例のM&Aを実施しました。

参考:日揮情報システム株式会社株式の富士通株式会社への譲渡

インターアクションによるCuonのM&A

インターアクションがCuonを子会社化した事例です。

M&Aの概要

インターアクションは2015年11月に連結子会社をつうじて、Webシステムの開発・運用・コンサルティングなどを行うCuonの株式を取得し孫会社化しました。株式取得価額は非公表です。

M&Aの目的

インターアクションは、新市場開拓におけるグループ全体の企業価値向上を目的に、当事例のM&Aを実施しました。

参考:連結子会社による株式会社 Cuon の株式取得(孫会社化)に関するお知らせ

ファインデックスによるトライフォーのM&A

トライフォーが一部事業をファインデックスへ譲渡した事例です。

M&Aの概要

放射線検査領域に向けた医療情報システムの開発・販売を手掛けるトライフォーは、2015年5月に全ての運営事業を、医療情報システム開発を行うファインデックスに事業譲渡しました。事業譲渡価額は非公表です。

M&Aの目的

ファインデックスは、製品幅の拡大・全診療科に対する高品質なソリューション提供を目的に、当事例の事業譲受を決定しました。

参考:トライフォーと合併いたします

アドベンチャーによるミックナインとのM&A

アドベンチャーがミックナインと資本業務提携した事例です。

M&Aの概要

航空券予約販売サイトのSkyticketを運営するアドベンチャーは、2015年3月にシステム開発やスマホアプリの開発などを手掛けるミックナインと資本業務提携を締結しました。

M&Aの目的

アドベンチャーは、ミックナインが持つシステム開発のノウハウ・人材活用や、ミックナインの子会社が運営する旅行事業とのサービス・ノウハウの共有を目的に、当事例のM&Aを実施しています。

参考:ミックナインの株式取得と資本業務提携に関するお知らせ

日本電通による四国システム開発のM&A

日本電通が四国システム開発を子会社化した事例です。

M&Aの概要

日本電通は、2014年2月に幅広い業種へのエンジニアリングシステムやシステムソリューションを提案・構築している四国システム開発を株式取得によって子会社化しました。

M&Aの目的

日本電通は、ICTソリューション事業の拡大を目的に、当M&Aを実施しています。

【関連】IT企業のM&A・売却・買収事例66選〜アドバイザーによる業界動向の解説付き【2022年最新】| M&A・事業承継ならM&A総合研究所

6. システム開発会社とは

システム開発会社とは、大規模なシステムの開発を行う会社の総称です。システム開発会社の大手には、IBM・富士通・日立・NEC・三菱電機などが挙げられます。

システム開発会社は、ハードウェアの設計・開発・販売やソフトウェアの開発などを行っています。

システム開発会社の定義

システム開発とは家電製品や通信機器といった電子機器を制御するシステムの開発や、様々な企業の業務をシステム化するすることを指します。システム開発会社の業務内容は、個別企業ごとに必要な社内システムの規格・設計・運用・サポートです。

システム開発会社は、顧客(発注者)からシステム開発の委託を受けると、その発注者に適したシステムの内容・効果・納期・予算などを検討・提案します。

その提案がとおると、開発するシステムの機能設計を行ったり、実際にプログラムを作成したり、納品したシステムを運用・サポートしたりするのです。

業務形態

一括りにシステム開発会社というと、たくさんの会社が該当しますが、それぞれの会社ごとにシステム開発にかかる役割が異なります。システム開発における業務形態の違いは、大きく分けて3つです。

大手システム開発会社

大手システム開発会社は大規模なシステム開発を行う会社で、メーカー系とソフトウェア系に分けられます

メーカー系大手システム開発会社は、IBM・日立・富士通など、ハードウェアの設計・開発・販売からソフトウェア開発までをすべて手掛ける会社です。

ソフトウェア系大手システム開発会社は、マイクロソフトやオラクルといったソフトウェア製品の設計・開発・販売を手掛ける会社になります。

SIer(エス・アイアー)

SIer(エス・アイアー)は、システム開発事業においてシステム開発のコンサルティング・設計・開発・運用・サポートを一括請負する企業です。

すべての仕事を1社のSIerで完結させるケースもあれば、他社(中小・零細システム開発会社などの下請け)へ受注した仕事のいくつかを依頼する場合もあります。

中小・零細システム開発会社

システム開発会社・ソフトウェア業界には、中小・零細システム開発会社がたくさんあります。中小・零細システム開発会社は基本的に、システム開発に関する仕事を大手SIerから受注している会社です。

7. システム開発業界の動き

システム開発会社のM&A・会社売却について知るためには、システム開発業界の現状・動向に注目する必要があります。業界全体の現状・動向の変動によって、M&A・会社売却事情も大きく変わってくるからです。

システム開発業界の市場規模

総務省 「情報通信白書令和4年版」

出典:https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r04/html/nd231100.html

総務省「情報通信白書令和4年版」によると、日本の民間企業IT市場規模は2020年度は12兆9700億円でした。また、矢野経済研究所「国内企業のIT投資に関する調査を実施(2023年)」によると2021年度は13兆5500億円、2022年度は14兆1600億円と増加傾向であることが読み取れます。

既存システムやサーバーのリプレイスやクラウドへの移行の他に、電子帳簿保存法・インボイス制度など法改正に対応するためや、システムの新規導入などの動きにより市場が拡大しました。

今後IT市場規模は、2024年度は15兆3,200億円、2025年度は15兆5,300億円になると予測されています。

システム開発業界の現状

システム開発会社の市場をけん引してきた金融機関における大型基幹システムなどの開発・更新案件の需要が2016年度にピークを迎え、システム開発業界はその反動が懸念されていました。

しかし、その後は民間企業の収益力向上に伴う大規模なシステム刷新・改修など需要が高まり、働き方改革に関する取り組み・需要も伸びたため、システム開発業界自体の成長も続いています。

また、スマートフォン需要の爆発的高まりによって、取り扱う分野も広がりました。このような背景から、システム開発会社の需要は非常に高い状態です。

システム開発業界の動向予想

基幹系管理システムの変更を考えている企業や、働き方改革の推進によるシステム増強を検討している企業は少なくありません。クラウドコンピューティング・ビッグデータ・AIなど新たな技術の需要も高まっているので、IT投資も増加傾向にあります。

こういった背景を踏まえると、今後もシステム開発会社の需要は高まっていくでしょう。また、大型案件・新しい技術を使った案件の増加に伴い、人材不足が進んでいく動向も見られます。

8. システム開発会社のM&Aメリット

キャピタルゲイン

売却額は企業ごとに異なりますがM&Aにより株式を売却することで、キャピタルゲインを得ることができます。株式譲渡による所得は税制面で優遇があるため、会社を解散させるよりもメリットが大きいです。

老後の資金としたり、主力事業への集中・新規事業への投資へ充てることができます。

従業員の待遇や教育の改善

大手のシステム開発会社傘下へ入ることで、エンジニアなど従業員の待遇を改善させることができる可能性があります。また、新技術の獲得など教育面でも質を向上するケースは少なくありません。また、エンジニア同士がお互いに交流することで、エンジニアの育成やモチベーションの向上に繋がる効果も期待できます。

また、大手の傘下に入ることで知名度・待遇の向上によってさらに優秀なエンジニアを採用することができる可能性もあります。

経営の推進力向上

システム開発会社の売却の場合、一般的に買い手企業の傘下へ入り事業の運営を継続させます。買い手が資金力が安定している企業の場合、買い手のブランド力や経営基盤・資金を活用し自社開発を行うことができます。

M&Aにより、経営の安定化を図ることができたり、事業成長を加速させる可能性があります。

9. システム開発会社をM&Aする際の流れ

M&Aの目的を明確化

M&Aを検討した場合、一番最初に行うことがM&Aの目的・方向性を明確化です。M&Aを実施する際に目的や方向性が定まっていないと重要な判断ができません。特に交渉などでは条件の譲歩をすることが難しくなります。

M&Aの目的や方向性など戦略を決めるには専門的な知識が必要になります。そのため、M&A専門家と相談しながら現実的なM&A戦略を定めるのがおすすめです。

M&A仲介会社などの専門家に相談・契約

M&Aの仲介会社など専門家に相談しましょう。専門家は多く存在するため、自社にあった規模や業種を得意としているか、実績や手数料体系の比較検討することが大切です。

M&Aを進めることが最適であるかなども含め専門家に相談し、サポートを依頼すると決めたら契約を行います。この段階で秘密保持契約やアドバイザリー契約、自社情報・資料の提出を行います。

売却先の選定

売却の候補企業を選定していきます。M&A仲介会社にサポートを依頼した場合は、M&Aアドバイザーが事前に伝えた希望条件に合う企業をリストアップするため、そこから選定することが一般的です。

この時点では、大まかな事業内容・所在地などをまとめた資料(ノンネーム)のみで企業名や詳細な情報は明かさない状態で絞り込みを行います。

そして、候補先が決まったらM&A仲介会社を通して交渉を打診し、具体的な交渉に進むことが決定したら、秘密保持契約を締結して互いの社名や詳細情報を開示します。

トップ面談・条件交渉

まず「トップ面談」と呼ばれる売却側・買収側のトップ同士による面談が行います。トップ面談はM&A後のビジョンや経営理念・企業風土などを確認し、信頼関係の構築を目的としています。

そのため、条件・価額など具体的な交渉はせず、売却側は自社を安心して任せられるかなど、書面でわからない部分を確認するのが一般的です。

基本合意の締結

トップ面談後にM&Aの条件などを交渉し大筋合意できたら基本合意書を締結します。

基本合意書では、ここまでに話し合われた買収の条件・独占交渉権・守秘義務・誠実交渉義務などが記載されます。ただし基本合意書は、法的拘束力は持たせません。この後のデューデリジェンスによって、条件などが変わる可能性があるためです。ただし、例外的に独占交渉権やデューデリジェンスへの協力義務には法的拘束力を持たせます。

デューデリジェンスの実施

デューデリジェンスでは、売却側の財務・法務・人事などの様々な方面から調査を行い、リスクの有無や程度や開示された資料(情報)の正確性を確認します。

買収側がM&Aの実行可否や価額・条件の妥当性を判断する材料となるのがデューデリジェンスです。そのため、結果によっては条件や価額が変更されたり、M&A交渉が白紙になることもあります。

最終交渉と最終契約の締結

買収側がM&Aを実行を決断したら、M&Aの成立に向け最終交渉へ移ります。この時、デューデリジェンスの結果を踏まえて最終的な交渉を行われます。そのため、基本合意締結時の条件や価額が変更されるケースもあることを理解しておきましょう。

そして、最終交渉したすべての内容に互いが合意できたら、最終契約書を締結してM&Aは成立となります。なお、最終契約書の記載事項はすべてに法的拘束力があります。そのため締結以降のM&A撤回は原則として認められません。

もし最終契約に違反した場合、相手側から損害賠償請求されるおそれもあります。締結前によく内容を確認することが重要です。

クロージング

クロージングとは売却側企業の経営権を買収側へ移転させ、対価の決済を行うことです。M&A手法によってクロージングに必要な手続きが変わります。

クロージングには、最終契約で定めたクロージング条件を満たしていることが前提となります。クロージング条件に法的手続きが含まれるケースもあるため、最終契約の締結から一定期間を空けて実行されることが一般的です。クロージングが完了すれば、M&Aによる売却の手続きは完了です。

【関連】M&Aのフロー・流れを徹底解説!検討〜クロージングまで【図解あり】

10. システム開発会社のM&A・売却の相談先

ここからは、システム開発会社のM&A・売却を検討されている人におすすめの相談先を紹介していきます。

①金融機関

システム開発会社におけるM&A・会社売却の相談先に、金融機関があります。銀行など金融機関の中には、M&A・事業承継サポートを提供しているところもあるのです。

M&A支援事業などを展開する金融機関であれば、最適な交渉相手とのマッチングや、M&A手続きに関する相談などが可能です。

②公的機関

システム開発会社におけるM&A・会社売却の相談先として、公的機関があります。M&Aに関する相談ができる代表的な公的機関は、事業承継・引継ぎ支援センターです。

事業承継・引継ぎ支援センターは、中小企業の存続・発展を目的に事業承継支援を展開している機関で、全国の商工会議所内などに設置されています。

特に、後継者不足による経営難などに悩んでいる中小企業経営者は、近くの公的機関に相談してみましょう。

【関連】後継者人材バンクとは?使い方やメリットを解説!

③M&Aを取り扱う士業

システム開発会社におけるM&A・会社売却の相談先に、M&Aを取り扱う士業があります。具体的には、M&A・事業承継支援を提供している会計士事務所や税理士事務所です。

M&A手続きを進めるためには、会計や税務などの専門的な知識が必要不可欠です。士業に相談をすれば、安心してM&A手続きを進められます。

④マッチングサイト

M&Aマッチングサイトの中にも、M&A・会社売却に関する相談を受け付けているところがあります。M&Aマッチングサイトとは、会社売却・事業譲渡を検討する企業と会社買収・事業譲受を検討する企業を結び付けるためのサービスです。

相談を受け付けているマッチングサイトを利用すれば、M&Aに関する疑問などを解消できるとともに、自社に最適な交渉相手をスムーズに見つけられます。

⑤M&A仲介会社

システム開発会社におけるM&A・会社売却の相談は、M&A仲介会社がおすすめです。M&Aの実績が豊富なM&A仲介会社に相談すれば、安心・スムーズにM&Aを進められます

M&A仲介会社へのご相談をご検討の場合は、ぜひM&A総合研究所へお任せください。M&A総合研究所では、M&Aの実績や知識が豊富なM&Aアドバイザーが、ご相談から交渉、クロージングまでフルサポートいたします。

M&A総合研究所の料金体系は、成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です。(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります。)無料相談を行っていますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

【関連】M&A・事業承継ならM&A総合研究所
電話で無料相談
0120-401-970
WEBから無料相談
M&Aのプロに相談する

11. システム開発会社のM&A・売却の費用

システム開発会社のM&A・会社売却を検討している人の中には、M&Aに必要な費用がどのくらいか気になる人も多いはずです。そこで、システム開発会社における売却・M&A時の費用を説明します。

M&A・会社売却を実施した際にかかる費用にはいくつか種類がありますが、メインとなる費用は、仲介手数料(仲介会社を利用した場合)・税金・買収費用(M&Aの買収側)です。費用の中で、意識的に低く抑えられるのは仲介手数料になります。

M&Aを安心・スムーズに進めるためには仲介会社の利用をおすすめしますが、仲介会社を利用した場合は、仲介手数料(着手金・中間報酬・相談料・デューデリジェンス費用)を支払わなければなりません。

この仲介手数料は、仲介会社によって大きく異なります。そのため、仲介手数料が他社よりも低い仲介会社を利用すれば、M&A・会社売却にかかる費用を抑えられます。

【関連】M&Aの費用とは?相場、算出方法、安くするコツ、仲介会社ごとの報酬体系を解説!| M&A・事業承継ならM&A総合研究所

12. システム開発会社のM&A・売却の募集案件紹介

ここからは、システム開発会社のM&A・会社売却案件を見ていきましょう。

①医療系パッケージソフトの開発・販売・保守事業

システム開発会社におけるM&A・会社売却案件の一つ目は、大分県にある医療系パッケージソフトの開発・販売・保守事業の譲渡案件です。

病院や診療所における人間ドック・健康診断業務を支援するためのソフトウェアを開発・販売しています。後継者不足を解消する目的で、事業譲渡を検討しています。

業種 IT・ソフトウェア、介護・福祉・医療
都道府県 大分県
法人形態 株式会社
譲渡価格 1,000万~5,000万円

②医療系ソフトウエアの開発販売保守事業の譲渡

システム開発会社におけるM&A・会社売却案件の2つ目は、医療系ソフトウエアの開発販売保守事業の譲渡案件です。

対象会社は九州・沖縄地方で事業を展開しており、病院や診療所などを対象にした人間ドック・健康診断用ソフトウェアを自社開発しています。

業種 IT・ソフトウェア、介護・福祉・医療
都道府県 非公開
法人形態 株式会社
譲渡価格 1,000万~5,000万円

③観光・防災分野 ソフトウェア事業譲渡

システム開発会社のM&A案件3つ目は、観光・防災分野におけるソフトウェア事業の譲渡案件です。

観光・防災分野に関するアプリケーション・安否確認システムの企画・販売を行っています。財務的理由などにより、事業譲渡を検討しています。

業種 IT・ソフトウェア
都道府県 東京都
法人形態 株式会社
譲渡価格 希望なし

④販売管理パッケージシステム会社の譲渡

システム開発会社におけるM&A・会社売却案件の4つ目は、販売管理パッケージシステム会社の譲渡案件です。

対象会社は福岡県で事業を行っており、販売管理システムパッケージ製品や財務会計・管理会計システムパッケージ製品を開発しています。

業種 IT・ソフトウェア
都道府県 福岡県
法人形態 株式会社
譲渡価格 1,000万~5,000万円

⑤給与先払いシステム運用会社の株式譲渡

システム開発会社におけるM&A案件の5つ目は、給与先払いシステム運用会社の株式譲渡です。財務的理由により、当案件の株式譲渡を希望しています。

業種 IT・ソフトウェア
都道府県 非公開
法人形態 株式会社
譲渡価格 1,000万~5,000万円

13. システム開発会社のM&A・売却におすすめの仲介会社

システム開発会社のM&A・会社売却をご検討の際は、ぜひM&A総合研究所へご相談ください。

M&A総合研究所には、システム開発会社のM&A事情に精通したM&Aアドバイザーが在籍しており、M&A手続きをフルサポートいたします。

料金体系は成約するまで完全無料の完全成功報酬制」です。(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります。)無料相談はお電話・Webより随時お受けしておりますので、お気軽にご連絡ください。

【関連】M&A・事業承継ならM&A総合研究所
電話で無料相談
0120-401-970
WEBから無料相談
M&Aのプロに相談する

14. システム開発会社のM&A事例まとめ

今回は、システム開発会社のM&A・会社売却について、システム開発会社の現状・動向や実際に行われたM&A事例、M&A相場や費用、売却価格の算出方法、より高値で売却するためのポイントなどを詳しく解説してきました。

システム開発会社のM&Aがどのような目的で実施されているのか、会社売却・事業譲渡にかかる金額はどのくらいかなどを知りたい場合は、当記事で紹介したM&A事例を参考にしてください。

システム開発会社のM&A・会社売却をご検討の際は、できるだけ高値で売却できる状況を作ることが大切です。

15. システム開発業界の成約事例一覧

16. システム開発業界のM&A案件一覧

M&A・事業承継のご相談ならM&A総合研究所

M&A・事業承継のご相談なら経験豊富なM&AアドバイザーのいるM&A総合研究所にご相談ください。
M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴をご紹介します。

M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴

  1. 譲渡企業様完全成功報酬!
  2. 最短49日、平均6.6ヶ月のスピード成約(2022年9月期実績)
  3. 上場の信頼感と豊富な実績
  4. 譲受企業専門部署による強いマッチング力
>>M&A総合研究所の強みの詳細はこちら

M&A総合研究所は、成約するまで無料の「譲渡企業様完全成功報酬制」のM&A仲介会社です。
M&Aに関する知識・経験が豊富なM&Aアドバイザーによって、相談から成約に至るまで丁寧なサポートを提供しています。
また、独自のAIマッチングシステムおよび企業データベースを保有しており、オンライン上でのマッチングを活用しながら、圧倒的スピード感のあるM&Aを実現しています。
相談も無料となりますので、まずはお気軽にご相談ください。

>>完全成功報酬制のM&A仲介サービスはこちら(※譲渡企業様のみ)

関連する記事

新着一覧

最近公開された記事
システム開発会社のM&A・事業承継