税理士法人のM&A・会社売却まとめ!売却・譲渡案件一覧あり

Medium
この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

税理士の高齢化による事業承継需要や厳しい経営環境により、税理士法人のM&A・会社売却の件数は増えています。環境の変化が続く税理士の世界について解説しながら、M&Aによる会社売却や事業譲渡の現状について事例を交えながらご紹介します。

目次

  1. 税理士法人とは?
  2. 税理士法人のM&A・会社売却の動向
  3. 税理士法人のM&A・会社売却のメリット
  4. 税理士法人のM&A・会社売却のスキーム
  5. 税理士法人のM&A・会社売却の案件一覧
  6. 税理士法人のM&A・会社売却の成功事例
  7. 税理士法人のM&A・会社売却 まとめ
  • 税理士事務所・会計事務所のM&A・事業承継

1. 税理士法人とは?

税理士法人とは?

税理士の業務は、長い間個人事業として行われてきました。しかし業務内容が年々複雑化、高度化する時代の流れの中で、従来の業務を行っているだけではついていけない税理士事務所が増えるようになりました

そのような納税者の抱える問題を解決し税理士の信頼性を維持するために、平成13年に税理士法改正によって税理士法人が設立できるようになりました。税理士法人では、税務代理や税務書類の作成、税務相談などの税理士業務や、それ以外の会計業務を行います。

他にも、需要が増加しているM&Aや事業承継、相続に関する業務も行っています。

税理士法人の業界定義

会計事務所や税理士事務所はいくつかの種類に分けられます。個人事務所系は、小規模な事務所で、クライアントは中小企業や個人事業主がほとんどです。監査法人系は、5人以上の公認会計士によって運営され、大企業やグローバル企業などをクライアントに持ちます。税理士法人は2人以上の税理士で運営されます。

法人として複数の税理士と組むことで、複雑化し多様化する業務に対応できるようになります。税理士法人の数は個人事業の税理士事務所の割合と比べるとまだ少数ですが、近年は着実に増加しています。

税理士登録者・税理士法人届出数(平成30年3月末日現在)

税理士会 登録者数 税理士法人
本店
税理士法人
支店
東京 22,698 1,159 400
東京地方 4,898 201 127
千葉県 2,490 93 68
関東信越 7,341 376 200
近畿 14,719 622 277
北海道 1,854 141 82
東北 2,475 123 93
名古屋 4,609 267 139
東海 4,372 201 118
北陸 1,415 90 42
中国 3,097 126 80
四国 1,604 73 45
九州北部 3,218 139 106
南九州 2,122 92 49
沖縄 415 24 23
77,327 3,727 1,849
(単位:人)

税理士法人の業界分析

1990年代後半から続いた一連の会計制度の変化や企業のグローバル化、IT化により、税理士の業務にも大きな変化がありました。

高度で複雑化する業務にしっかりと対応することで業績を伸ばしてきた大手や中規模の税理士法人がある一方で、従来の税理士業務を続けたままでスキルアップできずにいる個人事業の税理士や小規模の税理士法人との差が大きく開く結果となっています。

さらに地方では税理士の高齢化が進んでいます。クライアントの企業も後継者不足で事業承継問題が深刻となり、廃業するか事業譲渡する件数が増えています。その結果税理士事務所も事業を続けることが難しくなり、廃業に追い込まれる事務所が増加しています。このように税理士法人は二極化が進んでいる状況です

税理士法人業界の主要15社

税理士法人業界の主要15社

数ある税理士法人の中でも業界で有名な税理士法人をご紹介します。

有限責任監査法人トーマツ

税理士法人業界の主要15社①

トーマツは4大監査法人と言われる大手会計事務所の1つです。世界4大会計事務所であるデロイト・トウシュ・トーマツと提携関係にあり、日本全国にネットワークを持っているだけでなく、世界中にネットワークを持っている監査法人です。

トーマツはビッグデータを活用するなど最先端の技術で差別化を図り、監査報酬を伸ばしています。また、働き方改革にも積極的に取り組むなどして、評価を上げています。

有限責任あずさ監査法人

税理士法人業界の主要15社②

あずさ監査法人は世界4大会計事務所であるKPMGと提携関係にある、日本の4大監査法人の1つです。働き方改革で1年間新規の監査業務の受注を停止していました。EY新日本とトーマツが首位争いをする中、あずさも順調に伸びて追いつこうとしています。

EY新日本有限責任監査法人

税理士法人業界の主要15社③

EY新日本有限責任監査法人は、海外Big4の1つであるアーンスト・アンド・ヤングと提携関係にあります。EY新日本は2018年のコンサルタントが働きやすい企業で1位に選ばれるなど、業務収入でも会社評価でもトップを走ってきました。しかし最近は監査法人の顧客奪い合いが激化し、厳しい戦いを強いられています。

PwCあらた有限責任監査法人

税理士法人業界の主要15社④

PwCあらた有限責任監査法人は、日本の監査法人Big4の1つで、世界4大会計事務所の1つであるプライスウォーターハウスクーパース(PwC)と業務提携を結んでいます。PwCあらたは他の3大法人からは大きく引き離されているものの、5位以下とは大きな差があり、Big4の座はまだまだ安泰の状態です。

辻・本郷税理士法人

税理士法人業界の主要15社⑤

辻・本郷税理士法人は日本全国に支部を持っている大手です。世界の大手会計事務所であるBDOインターナショナルと業務提携し、国際業務を積極的に進めています。辻・本郷税理士法人は20代税理士の成長環境として高評価を得ています。仕事はかなりハードですが、その分実力が付くと若手税理士から注目されています。

税理士法人山田&パートナーズ

税理士法人業界の主要15社⑥

税理士法人山田&パートナーズは、幅広いコンサルティングに対応している総合型の税理士法人です。会計が複雑化・高度化する中、山田&パートナーズでは高い専門性を追求する方針を進めながら、さまざまな業務も経験することで他法人との差別化を図っています。

太陽グラントソントン税理士法人

税理士法人業界の主要15社⑦

太陽グラントソントン税理士法人は、世界有数の会計事務所であるグラントソントン・インターナショナルと提携関係にあります。日本では4大監査法人に次ぐ規模です。日本企業の海外進出や、海外企業の日本進出をサポートする業務に強みを持っています。

クリフィックス税理士法人

税理士法人業界の主要15社⑧

クリフィックス税理士法人は、中規模の会計事務所でありながらクライアントのほとんどが有名な上場企業やそのグループ会社で、大手企業から高い信頼を得ている事務所です。税務と会計両面に対応できるスタッフの多さを強みとして、近年急激に伸びている事務所です。

税理士法人高野総合会計事務所

税理士法人業界の主要15社⑨

税理士法人高野総合会計事務所は、クライアントの業種や企業の特徴、要望などに合わせて、最も強みを発揮できるメンバーを選出します。上場企業から個人まで、幅広いクライアントから高評価を得ている事務所です。国際業務にも強く、日本企業の海外展開をサポートしています。

TOMAコンサルタンツグループ

税理士法人業界の主要15社⑩

TOMAコンサルタンツグループは明治時代に司法書士事務所として開業され、100年以上続く老舗事務所となりました。医療やITコンサルに強みを持ち、専門性の高いスタッフがさまざまな業種のクライアントに対応します。働きやすい環境があることでも評判の事務所です。

AGSコンサルティング会計

税理士法人業界の主要15社⑪

AGSコンサルティング会計は経営のコンサルティングに強みを持つ事務所です。また、金融機関のクライアントが多いこともあって、セキュリティの強化を進めています。金融機関などからの高い評価を得て、順調に規模を拡大している事務所です。

みらいコンサルティング

税理士法人業界の主要15社⑫

みらいコンサルティングは中小企業のクライアントを多く担当しています。クライアントごとに合わせたサービスを提供し、チームコンサルティングが特徴の事務所です。チームでクライアントに最適な方法を選ぶので、クライアントの満足度が高いことで評判となっています。

朝日税理士法人

税理士法人業界の主要15社⑬

朝日税理士法人は、現在需要の高いM&Aや事業承継、相続対策に力を入れています。幅広いニーズに対応できるように数多くのサービスメニューを用意しているという強みがあります。さらに多くのニーズに対応できるように、人材の採用や教育に力を入れて、事業規模の拡大を進めています。

税理士法人平成会計社

税理士法人業界の主要15社⑭

税理士法人平成会計社は、税務や会計、FAS(ファイナンシャル・アドバイザリー・サービス)などの幅広い業務に対応できるゼネラリストが多数揃っています。さまざまな業務を理解しているスタッフがチームで対応することで評判の良い事務所です。社内の雰囲気が良く自由な社風も話題となっています。

青山綜合会計事務所

税理士法人業界の主要15社⑮

青山綜合会計事務所は、資金調達のための証券化や、ファンドビジネスなどの金融分野に特化して急成長してきた会計事務所です。アジアを中心に海外ネットワークも持っています。新しいビジネスをスタイルを追求し続ける、ベンチャー精神を持った成長中の事務所です。

2. 税理士法人のM&A・会社売却の動向

税理士法人のM&A・会社売却の動向

税理士法人のM&Aを利用した事業譲渡は増加しています。今後もM&Aによる買収や会社売却は増えていくことが予想されます。事業承継に悩んでいる地方の税理士は、M&Aによって会社売却を考えています

それに対して全国にネットワークを広げたい大手税理士法人がM&Aによって、会社売却を検討している税理士事務所を買収する動きがあります。また、大手税理士法人に会社売却することを嫌がる税理士が、知り合いの税理士事務所などに事業譲渡するという流れも出てきています。

税理士法人のM&A・会社売却のご相談伺います!

M&A・会社売却に不慣れた中小規模の税理士法人様に専門家として相談を伺い、アドバイスなどフルサポートをいたします。

特に個人で運営されており、後継者問題を抱えてて廃業を考えていらっしゃる税理士法人様はM&A総合研究所にご相談いただき、会社売却の道筋を模索してみてはいかがでしょうか?

M&A総合研究所は相談料無料。成果報酬なども国内最安値水準で承っており、低コストで会社売却を行っていただけます。

電話で無料相談WEBから無料相談
【関連】M&A・事業承継ならM&A総合研究所

3. 税理士法人のM&A・会社売却のメリット

税理士法人のM&A・会社売却のメリット

税理士法人をM&Aによって会社売却するメリットは以下のような点があります。
会社売却側のメリット

  • M&A・会社売却のメリット①クライアントの税理士業務を継続できる
  • M&A・会社売却のメリット②従業員の雇用を継続できる
  • M&A・会社売却のメリット③サービスを充実させることができる
  • M&A・会社売却のメリット④事業承継問題が解決できる

このように、事業譲渡することでクライアントや従業員、事業が継続されることがメリットとなります

買収側のメリット
  • M&A・会社売却のメリット①ネットワークを拡大できる
  • M&A・会社売却のメリット②収入増加
  • M&A・会社売却のメリット③人材の確保
  • M&A・会社売却のメリット④クライアントの増加

このように、買収側にとっては事業範囲や収益を拡大できることがメリットとなります

【関連】M&A・会社売却のメリット・デメリットを徹底分析!リスクはある?

4. 税理士法人のM&A・会社売却のスキーム

税理士法人のM&A・会社売却のスキーム

税理士法人がM&Aによって会社売却する際の方法をご紹介します。

持分譲渡

税理士法人がM&Aによって会社売却する場合は、株式会社のように株式譲渡はできません。会社売却する側の税理士が買収する側の税理士に持分譲渡することで、M&Aが成立します。

しかし株式譲渡は基本的に誰でも売買できますが、持分譲渡は税理士個人同士でしか譲渡できません。M&Aで買収する側の税理士にかなりの資金力がなければM&Aができないという問題があります。

合併

持分譲渡は現実的ではないため、税理士法人のM&Aによる会社売却では合併という形をとります。税理士法人では株式譲渡によるM&Aができないので、合併によるM&Aでは主に現金交付という形で会社売却が行われます。税理士法人同士のM&Aによる会社売却で多いのは合併という形式です

事業譲渡

スキームとしての事業譲渡は、税理士法人の会社売却ではあまり使われませんが、事業譲渡によるM&Aも可能です。株式会社のM&Aによる会社売却では会社分割、株式譲渡、事業譲渡のうちどれかの方法がとられます。

中小企業のM&Aでは株式譲渡が手続きも簡単なのでよく使われますが、税理士法人の場合は株式譲渡ができません。しかし事業譲渡という形で営業権を譲渡することは可能です

ちなみに税理士が顧問先企業から株式譲渡を受けることは可能です。株式譲渡によって顧問税理士が株主になる事例もあります。ただし、株式譲渡によるインサイダー取引の問題や、株式譲渡を利用した同族企業に関する問題、株式譲渡で生じる株主配当の問題など、顧問先企業から税理士への株式譲渡はさまざまな問題が生じます。

【関連】M&Aの種類まとめ

5. 税理士法人のM&A・会社売却の案件一覧

税理士法人のM&A・会社売却の案件を一覧で確認すると、譲渡案件の傾向が見えてきます。

売上 職員数 都道府県 承継期間 希望
3,000万円 2名 秋田県 2年 税理士法人化
8,000万円 9名 神奈川県 1年 税理士法人化
5,000万円 5名 愛知県 1年 税理士法人化
1億円 11名 東京都 1年 合併
5,000万円 6名 宮城県 3年 税理士法人化
3,000万円 3名 滋賀県 2年 継続雇用希望
6,000万円 5名 埼玉県 1年 合併

税理士法人の会社売却で多いのは、規模が数千万から1億円程度の案件です。また、承継期間はほとんどの事務所が1年から3年程度を希望しています。

税理士事務所の廃業をご検討中ならM&Aがおすすめ!

個人経営の税理士事務所ですと、後継者が見つからない時点で廃業を選択することになります。そんな時、ぜひ一度、M&Aや会社売却をご検討してみませんか?

M&A総合研究所は会社売却の専門家・公認会計士によるフルサポートをお約束。廃業リスクをなくし、税理士法人を承継するお手伝いをいたします。

相談料は無料。成果報酬なども国内最安値水準で承っております。売却先の選定など個人経営の税理士法人様にとって嬉しいサポートもお任せください。

電話で無料相談WEBから無料相談
【関連】M&A・事業承継ならM&A総合研究所

6. 税理士法人のM&A・会社売却の成功事例

税理士法人のM&A・会社売却の成功事例

続いては、具体的に税理士法人のM&A・会社売却の成功事例をご紹介します。

事務所の事業承継を決意し短期間で税理士法人設立

もうすぐ還暦を迎えるM先生は、事業承継について考えるようになりました。有資格者は所長のMさんだけです。何かあったら従業員や顧問先にの負担になると考え事業承継の対策を始めました。今後のことも考えて法人化することに決め、遠い親戚の税理士Kさんに声をかけました。

Kさんは事務所を開業して3年目で、まだ顧問先は少ない状況でした。K先生に声をかけてから税理士法人設立まで2ヶ月という短期間で完了しました。顧問先の決算期を分散していたことや、K先生が主導して進めてくれたおかげで短期間で終えることができました。

法人化によってM先生は業務が増加したり所得が下がったりしたものの、従業員が安心して働いてくれることを優先しました

親戚関係の税理士に事業承継

A事務所は地元では老舗の税理士事務所で、税理士はA先生だけという個人税理士事務所です。親戚筋のH氏は税理士を目指してA事務所に就職、約10年勤務していました。その後一般企業に就職し、その間に税理士登録資格を得ました。そのまま一般企業で8年間経理として働いていましたが、A先生から事務所に戻るよう話を受けます。

H先生の入所は従業員や顧問先にも自然と受け入れられ、顧問先からの報酬をHさんに切り替えていき、事務所を賃貸する契約に切り替えるなど事業譲渡の準備を進めます。実務も従来通りで大きな変化もなくスムーズに体制移行ができていました。

その後A先生が亡くなり事業承継が行われました。今回の事業承継では仲介者も契約書もない状態でも、A先生とH先生の信頼関係でたまたまスムーズに事業承継できました。しかし本来は仲介会社を使うべきだったともHさんは語っています

7. 税理士法人のM&A・会社売却 まとめ

税理士法人のM&A・会社売却まとめ!売却・譲渡案件一覧あり まとめ

税理士業界について、M&Aによる事業承継や事業譲渡についての動向をご紹介してきました。税理士業界はこれからも大きな変化が続いていくと予想されます。

税理士法人の事業承継をお考えならM&A総合研究所をご検討ください。会計・税務というバックグラウンドを持ちながら、M&Aの実績も豊富なアドバイザーが揃っています。着手金や中間報酬が無料、成功報酬は業界最安水準となっています。

相談は無料なので、まずはお気軽にご相談ください。

【関連】M&A・事業承継ならM&A総合研究所

M&A・事業承継のご相談ならM&A総合研究所

M&A・事業承継のご相談なら専門の会計士のいるM&A総合研究所にご相談ください。
M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴をご紹介します。

M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴

  1. 業界最安値水準!完全成果報酬!
  2. M&Aに強い会計士がフルサポート
  3. 圧倒的なスピード対応
  4. 独自のAIシステムによる高いマッチング精度
>>M&A総合研究所の強みの詳細はこちら

M&A総合研究所は会計士が運営するM&A仲介会社です。
企業会計に強く、かつM&Aの実績も豊富です。全国にパートナーがいるので案件数も豊富。
また、業界最安値水準の完全成果報酬制のため、M&Aが成約するまで完全無料になります。
まずはお気軽に無料相談してください。

>>【※国内最安値水準】M&A仲介サービスはこちら

電話で無料相談WEBから無料相談
  • 02
  • 03
  • 04
  • 05

関連するまとめ

関連するキーワード

人気の記事

人気のあるまとめランキング

新着一覧

最近公開されたまとめ
税理士事務所・会計事務所のM&A・事業承継