M&Aによる巨額企業買収ランキング【2018年最新版】

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

2018年のM&A市場においては、売買金額がかなり大きくなりました。企業を買収する件数は減りましたが、規模の大きい企業の買収案件が多かったためです。2018年のM&Aの買収案件について、売買金額による世界のランキングおよび日本のランキングのまとめです。

目次

  1. M&A買収金額ランキングを発表!
  2. M&Aによる巨大企業買収ランキング〜世界編
  3. M&Aによる巨大企業買収ランキング〜日本編
  4. M&Aによる買収市場動向
  5. M&Aの業界ランキング
  6. M&Aによる巨大企業買収ランキングまとめ
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1. M&A買収金額ランキングを発表!

M&A買収金額ランキングを発表!

2018年のM&Aの案件について、世界と日本を別々に見ていきます。

売買金額の大きい順に世界はトップ10、日本はトップ5です。

日本については関与したアドバイザーも買収側、被買収側それぞれ載せました。

当然、売買金額の大きいのは大企業同士のM&Aなので、アドバイザーもM&A専業の会社ではなく、銀行や証券会社がほとんどになっています。

日本で最も売買金額の大きかった武田薬品工業の案件は、ダントツの6兆8,000億円です。成功報酬も億単位の膨大なものになったと考えられます。

なお、売買金額は買収発表時のものがほとんど(まだ完了まではしていない案件の場合)で、報道や時期によって微妙に異なったりします。大体の金額とお考え下さい。

2. M&Aによる巨大企業買収ランキング〜世界編

M&Aによる巨大企業買収ランキング〜世界編

まずは、2018年の世界の巨大企業買収ランキングです。

なお、2018年に買収の発表があったものが対象で、まだ取引が完了していないものについても載せています。

日本では武田薬品工業のシャイアー買収が、世界でも2番目の大きさになっています。
 

  発表日 買収企業 被買収企業 売買金額 買収先業種
1 2018/3 ユニリーバNV(オランダ) ユニリーバPLC
(イギリス)
906億ドル 生活必需品
2※ 2018/4 武田薬品工業(日本) シャイアー(アイルランド) 768億ドル ヘルスケア
3 2018/3 シグナ(アメリカ) エクスプレス・スクリプツ・ホールディング(アメリカ) 670億ドル ヘルスケア
4 2018/8 エナジー・トランスファー・パートナーズ(アメリカ) エナジー・トランスファー・エクイティ(アメリカ) 618億ドル エネルギー
5 2018/4 Tモバイル(アメリカ) スプリント(アメリカ) 586億ドル 携帯電話
6 2018/2 コムキャスト(アメリカ) スカイ(イギリス) 484億ドル メディア
7 2018/3 アベルティスSPV(スペイン) アベルティスSA(スペイン) 415億ドル インフラ
8 2018/1 エーオン(ドイツ) イノジー(ドイツ) 385億ドル エネルギー
8 2018/4 マラソン・ペトロリアム(アメリカ) アンデバー(アメリカ) 313億ドル エネルギー
10 2018/5 中国三峡集団(ルクセンブルグ) エネルギアス・デ・ポルトガル(ポルトガル) 296億ドル エネルギー
11 2018/1 キューリグ・グリーン・マウンテン(アメリカ) ドクター・ペッパー・スナップル・グループ(アメリカ) 266億ドル 生活必需品

※武田薬品工業によるシャイアー買収は、日本編で解説します。

M&Aによる巨大企業買収ランキング第1位.ユニリーバNV

ユニリーバはもともとは、イギリスの石鹸会社リーバ・ブラザーズと、オランダのマーガリン会社マーガリン・ユニとが経営統合して、1930年に誕生した会社です。

この経緯から、ユニリーバはイギリスとオランダの両方に別組織の本社があり、2つの株式市場で上場し、2箇所で株主総会を開催していました。しかしながら、1年前に米国のクラフト・ハインツからの買収提案があって以降は、会社を一本化することを決定していました。

この流れで2018年3月、オランダのロッテルダムに本社を一元化することが発表されました。組織も一本化するにあたり、オランダのユニリーバNVが、約906億ドルでイギリスのユニリーバPLCを吸収します。

このM&Aにより、コーポレートガバナンスを一層強化し、長期的な業績と株主価値を向上させる狙いです。ただし一本化しても、一本化前と同じくロンドン、アムステルダム、ニューヨークの株式市場には上場する予定です。

M&Aによる巨大企業買収ランキング第2位.シグナ

3月にアメリカの医療保険会社のシグナが薬剤給付管理会社(PBM)のエクスプレス・スクリプツ・ホールディング(ESRX)を現金と株式、債務継承を合わせ計670億ドルで買収することに合意しています。当局による承認を得た上で、2018年末の手続き完了を目指します。

PBMは保険会社の代わりに製薬会社と価格交渉し、値引きを引き出す役割を担います。アメリカではこのPBMが医療保険会社と統合するM&Aが続いており、シグナとESRXの事例もその一つです。

このM&Aによるメリットは、シグナにとって価格交渉力の強いESRXを通じて医薬品が安くなれば、最終的に支払う保険金が減り、収支改善が見込めることです。

アメリカ国内ではアマゾン・ドット・コムのヘルスケア業界参入に備え、医療業界の再編が加速しています。1月末には、アメリカの銀行最大手のJPモルガン・チェース、運用会社のバークシャー・ハザウェイと組んで、医療関連サービスを提供する新会社を設立すると発表しました。

シグナももともとは、同業のアンセムとの合併を模索していましたが、司法当局により独占禁止の観点から合併を認められず、2017年に計画を撤回してた経緯があります。

M&Aによる巨大企業買収ランキング第3位.エナジー・トランスファー・エクイティ

エナジー・トランスファー・エクイティ(ETE)は、アメリカのテキサス州ダラスに本社があり、アメリカ南部を中心とした国内の天然ガスやNGL、石油精製品、原油などの輸送や販売を子会社などを通じて行っています。

エナジー・トランスファー・パートナーズ(ETP)もその子会社の一つで、天然ガス集積・輸送パイプラインとテキサス州にある貯蔵施設3か所を所有しています。

8月に、ETEがETPを約618億ドルで買収する発表がなされました。組織体制を合理化することで収益率を上げること、および投資家にとって魅力ある透明性の高い事業運営になることを狙いとしています

M&Aによる巨大企業買収ランキング第4位.Tモバイル

スプリントとTモバイルはともに携帯電話事業の会社で、アメリカ最大級となる携帯電話キャリアを実現させるべく長年交渉を繰り返した末に、4月に合併に合意しました。

なおスプリントはアメリカの携帯キャリアで第3位、Tモバイルは第4位です。また、スプリントの株式の過半数は日本のソフトバンクが、Tモバイルの株式の相当部分をドイツのドイツテレコムが握っています。

合併は株式交換(586億ドル規模)で行われ、スプリントが新生Tモバイルの100%子会社となります(。これによりソフトバンクおよびドイツテレコムの子会社の関係からは外れますが、両社は引続き、新生Tモバイルの株式を保有することになります。

今回の合併は、次世代の5Gネットワーク構築を見据えてのものです。合併により、別々に行うよりも速く、高密度かつ広範囲で5Gネットワークを構築できるとしています

ただし、規制当局の承認が最大の難関との見方あります。巨大な携帯電話キャリア同士である上に、両社は外国資本のコントロール下にあることが理由です。

M&Aによる巨大企業買収ランキング第5位.コムキャスト

スカイはイギリスの有料テレビ放送ですが、もともとはアメリカのメディア・娯楽大手の21世紀フォックスが、スカイを完全子会社化する合意を2016年にしていました。

しかし、イギリス規制当局の審査が難航して実現していなかった間に、アメリカのケーブルテレビ大手のコムキャストが、スカイの買収に乗り出しました。

いわば競売になった形で、フォックスを上回る価額を提示したコムキャストが競り勝ち、買収を実現することになります。またこれにより、もともとスカイの株を39%持っていた21世紀フォックスですが、これらもすべてコムキャストに完全に売却することが表明されています。

コムキャストは、ネットフリックスなどの動画配信サービスとの競争が激化する中、欧州で約2300万人の契約者を抱えるスカイを傘下に収めることで、事業の強化を図る目的です。

しかしながら、競売の形になったためか買収価額の484億ドルはとても高いとも言われており、しっかりリターンを得られる投資になるのかどうかは注目され続けるでしょう。

M&Aによる巨大企業買収ランキング第6位.アベルティスSPV

アベルティスSAは、スペイン・バルセロナに本拠を置く高速道路運営・管理企業です。傘下にある多数のグループ企業で、ヨーロッパやラテンアメリカ地域を中心に事業を行っています。

2017年に、同業者でイタリアに本拠を置くアトランティアが、アベルティスSAに対し買収提案を行い、続いてスペインの建設会社グループのACSもまた、買収に名乗りを上げていました。その結果、2018年3月に、アトランティアとACS(厳密にはACS傘下のドイツ大手建設会社のホッホティーフ)の両社による、アベルティスSAの共同買収が発表されています。

これにあたり、アトランティアとホッホティーフは、この買収のプロジェクト・ファイナンス、いわば資金管理のための事業体であるアベルティスSPVを設立しています。

そしてこのアベルティスSPVが、415億ドルでアベルティスSAを買収した形をとっています。

買収に熱心だったアトランティアにとっては、アベルティスSAの買収およびACS・ホッホティーフとの共同運営で、未参入だったアメリカ、オーストラリア、ドイツの市場に参入できることを期待しています

M&Aによる巨大企業買収ランキング第7位.エーオン

エーオンは、ドイツに本社を置く、電力・ガスなどを供給するヨーロッパでは大手のエネルギー会社です。一方で、エーオンが買収するイノジーは、同じドイツで同業のRWE傘下の、再生エネルギー事業を行う会社です。

3月にエーオンとRWEとの間での資産交換が発表され、RWEがエーオンの株式の16%を買収し再生エネルギー事業を保有する一方、エーオンはイノジーの株式の76.8%を385億ドルで買収し、同社の送配電事業を得ることになりました。

エーオンとRWEの両社は、ドイツでの原子力・化石燃料主導から再生エネ主導の経済への転換方針による国内卸売電力価格の下落を受け、多額の評価損計上や会社分割を余儀なくされていました。言わば、両社の生き残りをかけた戦略の一環としてのM&Aおよびエーオンのイノジー買収です。

M&Aによる巨大企業買収ランキング第8位.マラソン・ペトロリアム

4月に、アメリカの石油精製大手のマラソン・ペトロリアムが、同業のアンデバーを313億ドルで買収すると発表しました。2社の精製能力をあわせると、アメリカ全体の15%程度を占めており、この買収が実現すれば、アメリカの独立系として最大の石油会社が誕生する見込みです。

マラソン・ペトロリアムの意図としては、原油価格の上昇で石油製品の一段の需要拡大が見込まれるなか、ライバルの買収で精製能力の拡大を目指すものです。また、統合で大幅なコスト削減も見込んでいます。

2018年後半の統合完了を目指していますが、買収には独占禁止当局の承認が必要なのが懸念されています。ただしマラソン・ペトロリアムはアメリカ東部中心、アンデバーはアメリカ西部を中心に営業しており、事業の重複は少ないと見られています。

M&Aによる巨大企業買収ランキング第9位.中国三峡集団

中国三峡集団は、中国の国営電力会社で、そのヨーロッパ本社がポルトガル電力最大手であるエネルギアス・デ・ポルトガル(EDP)を296億ドルで買収する方針を発表しました。中国三峡集団はすでにEDPの23.4%の株を保有していますが、今回の発表はその残り76.6%を取得しようとするものです。

EDPはポルトガル最大の企業であり、世界第4位の風力発電企業でもあります。事業の地域もアメリカ、ヨーロッパ、ブラジルなど十数カ国と地域をカバーするまでに広く、今回の買収で世界的な展開を強化する狙いがあるものと見られます。

EDPは元ポルトガルの国営企業で、2010年以降の欧州債務危機にあたり民営化されました。この時に初めて三峡集団の出資を受け入れています。

EDP側は今回の買収額を不当に低いものとして拒否していますが、加えて、基幹インフラの運営企業を国外企業に握られることへの懸念もあるようです。

M&Aによる巨大企業買収ランキング第10位.キューリグ・グリーン・マウンテン

1月にアメリカのコーヒーメーカーであるキューリグ・グリーン・マウンテンが、アメリカの飲料メーカーのドクター・ペッパー・スナップル・グループを買収して経営統合すると発表しました。またこれは、取引価額約266億ドルで7月に完了しています。

キューリグ・グリーン・マウンテンは、北米を中心にカプセル式のコーヒー販売を主力としています。「7アップ」「ドクター・ペッパー」「A&W」など著名な炭酸飲料を展開するドクター・ペッパーとの統合で品ぞろえを増やし、飲料市場でのシェア拡大を目指すものです。

3. M&Aによる巨大企業買収ランキング〜日本編

M&Aによる巨大企業買収ランキング〜日本編

次に、2018年の日本の巨大企業買収ランキングです。。

こちらも、2018年に買収の発表があったものが対象で、まだ取引が完了していないものについても載せています。
 

  発表日 買収企業 被買収企業 売買金額 買収先業種
1 2018/4 武田薬品工業 シャイアー(アイルランド) 6兆8,000億円 ヘルスケア
2 2018/9 ルネサスエレクトロニクス インテグレーテッド・デバイス・テクノロジー(アメリカ) 7,330億円 ハイテクノロジー
3 2018/1 富士フィルムホールディングス ゼロックス(アメリカ) 6,659億円 卸売・サービス
4 2018/7 大陽日酸 プラクスエア(スペイン) 6,436億円 原料・材料
5 2018/2 JERA 東京電力FP- 火力発電事業 6,289億円 エネルギー電力

M&Aによる巨大企業買収ランキング第1位.武田薬品工業

4月に武田薬品工業が、アイルランドの製薬大手シャイアーを買収することで同社と合意しています。

買収額は約6兆8000億円と、日本企業による海外企業の買収としては過去最高です。このM&Aで武田薬品工業は、消化器や中枢神経系を強化するとともに、希少疾患の製品とパイプラインを獲得。製薬業界の中で世界第8位の売上規模となる見通しです。
 
シャイアーの主力製品は、ADHD治療薬「ビバンセ」(17年売上高21億6110万ドル)、潰瘍性大腸炎治療薬「リアルダ」(同5億6940万ドル)などで、ハンター病など希少疾患向けの製品やパイプラインを多く揃えています。また、2016年には米バクスターから分社したバクスアルタを買収し、血友病治療薬の分野でも世界有数の企業です。

また、シャイアーの純利益率は28.2%で、武田薬品の9.0%を大きく上回ります。これは世界の製薬業界でもトップクラスで、低収益にあえぐ武田薬品は収益力強化も狙っています。

一方、巨額買収で有利子負債が6兆円近くに膨らむ上、すでに1兆円以上を抱えている「のれん」が、今回の買収によってさらに大きく膨らみます。このため、買収後のオペレーションには懸念があがっています

買収側アドバイザー

買収側のアドバイザーは以下の通りです。
 

  • 野村証券
  • JPモルガン
  • エバーコア・パートナーズ

被買収側アドバイザー

被買収側アドバイザーは以下の通りです。
 

  • 三菱UFJモルガン・スタンレー
  • シティ
  • ゴールドマン・サックス

M&Aによる巨大企業買収ランキング第2位.ルネサスエレクトロニクス

9月にルネサスエレクトロニクスが、7330億円で米半導体メーカーのインテグレーテッド・デバイス・テクノロジーズ(IDT)を買収することで合意しています。この金額は、日本の半導体メーカーとしては過去最大です。

IDTは1980年設立で、米ジャスダックに上場しています。買収は2019年6月までに完了させる予定です。

IDTは半導体メーカーで、得意としているのは通信用半導体です。これはデータセンターや通信インフラ向けに幅広く使われるほか、自動運転やEV(電気自動車)、HEV(ハイブリッド電気自動車)などの車載分野で需要拡大が見込まれているものです。

一方のルネサスエレクトロニクスは、日立製作所と三菱電機の半導体部門が統合した旧ルネサステクノロジと、NECエレクトロニクスが合併して2010年に発足した、日本トップクラスの半導体メーカーです。車載用半導体では世界のトップクラスで、補完性の高いIDTの製品を取り込むことで競争力を高めることが狙いです。

買収側アドバイザー

買収側のアドバイザーは以下の通りです。
 

  • 三菱UFJモルガン・スタンレー
  • みずほ証券
  • バンクオブアメリカ・メリルリンチ

被買収側アドバイザー

被買収側のアドバイザーは以下の通りです。
 

  • JPモルガン

M&Aによる巨大企業買収ランキング第3位.富士フイルムホールディングス

1月に富士フイルムホールディングスが、ゼロックスコーポレーションの株式の過半となる50.1%を取得すること、および富士フイルムホールディングスの子会社富士ゼロックスとゼロックスが経営統合することに合意しましています。

関係を整理すると、富士ゼッロクスは富士フイルムホールディングスが75%、ゼロックスが25%を出資する、ドキュメントソリューションの会社です。いわば両社によるジョイントベンチャーの形を通じたパートナーシップの下、技術を含めた多角的な協力体制で事業を拡大してきた形です。

このM&Aで新しい富士ゼロックスは、売上で世界最大規模のドキュメントソリューションの会社となります。ワールドワイドで一貫した経営戦略に基づくオペレーションの展開に加え、富士フイルムホールディングスの幅広い技術、新規事業創出の経験・ノウハウなどをさらに活用し、さらなる事業の成長を目指すことになります。

ただし、このM&Aの案件は米ゼロックス経営陣が反旗を翻し、現在は両社の訴訟合戦に発展しています。買収契約を結んだ時のゼロックス経営陣は5月に退任していますし、この富士フィルムホールディングスの買収計画は、事実上破たん状態に陥っていると言えます。

買収側アドバイザー

買収側アドバイザーは以下の通りです。

長年パートナーにあった両社のM&Aが破綻状態になるのは、アドバイザーも想定外だったかもしれません。
 

  • 三菱UFJモルガン・スタンレー
  • シティ

被買収側アドバイザー

被買収側アドバイザーは以下の通りです。
 

  • ゴールドマンサックス
  • センタービューパートナーズ

M&Aによる巨大企業買収ランキング第4位.大陽日酸

7月には、三菱ケミカルホールディングス子会社で、産業ガスの製造・販売などを手掛ける大陽日酸が、米同業大手のプラスエアの欧州事業を6438億円で買収すると発表しています。

買収するのは、プラクスエアの欧州での産業ガス、炭酸ガス、ヘリウムに関する事業で、関連会社の株式を買い取る形です。取得時期は11月の予定となります。

今回の買収で大陽日酸は欧州市場に参入することとなり、欧州の産業ガス市場で16%のシェアを獲得する見込みです。米国やアジアに続き、グローバル化を進めるほか、収益性向上や人材獲得につなげる狙いがあります。

一方でプラクスエアは、ドイツの企業との経営統合を計画しています。欧州での独禁法違反の懸念緩和のために、事業の売却先を探していました。

買収側アドバイザー

買収側アドバイザーは以下の通りです。
 

  • みずほ証券

被買収側アドバイザー

被買収側アドバイザーは以下の通りです。
 

  • クレディースイス
  • ドイツ銀行

M&Aによる巨大企業買収ランキング第5位.JERA

JERA(ジェラ)は、東京電力と中部電力が共同で設立した火力発電会社です。2016年までに両電力会社の燃料事業、国内火力発電所の新設・建て替え事業、海外火力発電事業を承継しています。

統合によるコストの削減などのスケールメリットを生かした発電事業にするためのものです。

さらには、両電力会社が2017年6月に締結した合弁契約書に基づき、2019年度には、東京電力の子会社である東京電力フュエル&パワー(FP)および中部電力の既存の火力発電所の運営も、JERAに統合する予定で協議を進めてきました。

2月に、火力発電所の運営統合に際してJERAへ統合する対象資産・負債の範囲や詳細スケジュール等について合意した形です。

この統合により、JERAが東京電力FP及び、中部電力から資産を買い取ります。これにより、JERAは国内最大規模の火力発電事業者となります。

買収側アドバイザー

買収側アドバイザーは以下の通りです。

面白いのは、被買収側アドバイザーとは、案件によってそっくり入れ替わっていることです。

具体的に説明すると、東京電力FP案件のJERA側(買収側)のアドバイザーは、中部電力案件の中部電力側(被買収側)のアドバイザーにそっくり入れ替わっています。逆に、中部電力案件のJERA側(買収側)アドバイザーは、東京電力FP案件の東京電力FP側(被買収側)のアドバイザーにそっくりそのままついています。

【東京電力FP案件】

  • 三菱UFJモルガン・スタンレー
  • 野村証券
  • みずほ証券

【中部電力案件】
  • バンクオブアメリカ・メリルリンチ
  • GCA

被買収側アドバイザー

被買収側のアドバイザーは以下の通りです。

【東京電力FP案件】

  • バンクオブアメリカ・メリルリンチ
  • GCA

【中部電力案件】
  • 三菱UFJモルガン・スタンレー
  • 野村証券
  • みずほ証券

4. M&Aによる買収市場動向

M&Aによる買収市場動向

M&Aの市場動向を、世界と日本別に簡単に見ていきます。

世界のM&A市場動向

2018年第1四半期までですが、案件数は前年同期比で約17%減の8,537件と、かなり減っています。

一方で、売買金額総額が大きく上がりました。その結果、2018年第1四半期の平均売買金額は過去10年間で最高となる1億2,460万米ドルとなり、これは前年同期に比べると42%の大幅増加です。

ただし、世界のM&Aはかねてより、アメリカ企業のM&A動向に大きく左右されています。実際、2017年における世界のM&Aの上位100件のうち、54件はアメリカ企業が関与していたものでした。

最近では中国企業からの買収が増えており、また競争激化による買収金額の高騰などが続いている状況です。このため、世界の上位100件における米国とその他の国の差が大い傾向は、2018年に大きく変わるとは考えられません。もしくはその差はさらに広がると予想されます。

したがって、アメリカのM&A市場の伸長に引っ張られて、特に買収金額面で世界全体のM&A市場も伸び続けると予想されます

【関連】アメリカのM&A市場が2018年も好調!M&A件数が伸び続ける理由とは?

日本のM&A市場動向

日本においては、2018年度上半期(3月~9月)に買収金額が急伸しました。

この期の日本関連M&A公表案件でいうと、前年同期比でなんと280%増加の25.4兆円です。これはすでに、2017年の総額を超えています。

最も活発だったのは日本企業が海外企業を買収するIN-OUT案件で、前年同期比242.6%増となる13兆円でした。ただしこれだけの伸びは、世界的に見ても規模の大きい武田薬品工業によるシャイアー買収案件が大きな要因です。

しかしながら、国内案件でも前年同期比165.3%増の4.6兆円を記録しており、2006年以降で過去最高額に達しました日本においては中小企業の、特に事業承継がらみのM&Aが増えており、この結果となっています。

積極的なM&Aという意味では日本は世界に比べて遅れていますが、武田薬品工業のような大型案件以外の部分で、日本でのM&Aも当面は今の水準を維持し続けることが考えられます。

【関連】国内M&A市場の展望・トレンドまとめ!

5. M&Aの業界ランキング

M&Aの業界ランキング

2018年度の日本国内M&A案件についてのアドバイザーを、請け負った取引金額の面からトップ10をランキングにすると以下の通りです。
 

  アドバイザー 価額(億円) 市場占有率 案件数 前年同期比の価額伸び率
1 三菱UFJモルガン・スタンレー 208,628 68.2 47 481.2%
2 ゴールドマン・サックス 189,330 61.9 25 420.5%
3 JPモルガン 165,606 54.2 14 970.7%
4 エバーコア・パートナーズ 148,074 48.4 4 1,417.2%
5 野村證券 126,182 41.3 82 210.8%
6 みずほフィナンシャル・グループ 104,989 34.3 131 972.8%
7 シティ 90,287 29.5 9 1,186.4%
8 センタービュー・パートナーズ 78,081 25.5 4 7,127.4%
9 クレディ・スイス 77,094 25.2 9 201.7%
10 三井住友フィナンシャルグループ 74,985 24.5 167 301.1%

6. M&Aによる巨大企業買収ランキングまとめ

M&Aによる巨大企業買収ランキングまとめ

2018年における世界と日本のM&Aの売買金額が大きい順にまとめました。日本では武田薬品工業が、世界でも2番目の規模の買収を行うことが発表されています。

世界の買収市場は、アメリカに引っ張られて伸びていくことが想定されます。日本国内の買収市場については、中小企業の案件を中心に、今後も活発な状態が続いていくことが考えられます。

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