黒字倒産とは?なぜ起こるのか、回避方法をわかりやすく解説【事例あり】

取締役
矢吹 明大

株式会社日本M&Aセンターにて製造業を中心に、建設業・サービス業・情報通信業・運輸業・不動産業・卸売業等で20件以上のM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、アドバイザーを統括。ディールマネージャーとして全案件に携わる。

倒産は赤字のため起こるイメージがありますが、黒字でも倒産する「黒字倒産」というケースもあります。経営が黒字であるにも関わらず、倒産するのはなぜなのでしょうか。この記事では、黒字倒産はなぜ起こるのか、またその回避方法を解説します。

目次

  1. 黒字倒産とは
  2. そもそも会社はなぜ倒産する? その理由
  3. 黒字倒産はなぜ起こるのか? その理由
  4. 黒字倒産の回避方法
  5. 黒字倒産の事例
  6. 赤字経営でも倒産しないケースがある
  7. 倒産を避けるM&Aの相談に最適な仲介会社
  8. まとめ
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1. 黒字倒産とは

黒字倒産とは、黒字状態であるのにも関わらず倒産してしまう状態といいます。黒字という言葉からも分かるように、赤字が続くため倒産するということではありません。

実際、経営状態が赤字であっても経営を続けている会社は存在しており、倒産という手段を選ばなくても会社を継続することは可能です。この記事では、黒字倒産が起こる理由と回避方法について、くわしく解説します。

黒字経営とは

黒字経営とは、人件費や売掛金など経営に必要な管理をしっかり行い、その結果手元に残る資金をみた時にプラスになっている状態をいいます。

会社の経営を継続していくためには、手元に資金をある程度残しておかなければならず、基本的には黒字経営である必要があります。

赤字経営とは

赤字経営とは、収入より支出のほうが多くなってしまった結果、手元に現金が残らない状態をいいます。つまり、黒字経営の逆が赤字経営ということになります。

また、会社全体の売上高である収入から、人件費や仕入れなどの経費である支出、借入金や減価償却費などの全てを差し引いた純利益がマイナスの場合も、赤字経営の状態といえます。

赤字経営が続いてしまうと、月々の支払いや従業員の給料は持ち出しとなるため、当然その後の会社経営は厳しいものになります。

倒産とは

よく「倒産」という言葉を日常的に使用しますが、法律用語では「倒産」というものはありません。

倒産とは、個人や法人などが、債務超過などの理由によってさまざまな支払いが行えなくなってしまった結果、継続して経営することができない状態をいいます。

会社が倒産する状態になった場合、民事再生・破産・私的整理などの法的手続きが必要になるため、弁護士に依頼して行うことが一般的です。

2. そもそも会社はなぜ倒産する? その理由

黒字倒産・赤字倒産どちらの場合でも、会社が倒産してしまう理由にはさまざまなものがあります。1つだけの理由であるケースもあれば、複数の理由によって倒産に至るケースもあります。

【会社が倒産してしまう主な理由】

  • 会社が急成長して間に合わずサービスの低下が生じてしまう
  • 売り上げやサービスが1つに偏っている
  • ビジネスモデルが現在と合わずに徐々に売り上げが落ちていく
  • 設備投資や新規事業などに多額の投資を行っている

倒産件数は減少傾向にある

近年、倒産件数(黒字倒産を含む)は、減少傾向にあります。2018年の全国企業集計によると、倒産件数は8,235件となっています。

倒産件数は10年連続で減少となっており、2019年は8,383件と11年ぶりに増加していますが、全体的にみると黒字倒産を含む倒産件数は減少していると傾向にあるといえるでしょう。

3. 黒字倒産はなぜ起こるのか? その理由

経営状態が黒字であるにも関わらず、なぜ黒字倒産ということになってしまうのでしょうか。この章では、黒字倒産が起こる主な理由について解説します。

【黒字倒産が起こる主な理由】

  1. 売掛金の管理
  2. 在庫の管理

1.売掛金の管理

黒字倒産が起こってしまう原因の1つ目には、売掛金の管理が挙げられます。これは、売掛金の入金と買掛金の出金日のずれによるものです。

販売するサービスや商品の販売によって売り上げが上がるので損益計算書に計上されますが、実際に会社へ現金が入金されるのは1ヵ月程度後になることが多く、長い場合は数ヵ月後になることもあります。

その場で現金をやり取りする商売であれば問題はありませんが、現金が入金されるタイミングがずれる場合は注意が必要です。

このような商品を売りと買いのタイミングを理解しておかなければ、売掛金は多くあるものの現金が入ってきていない状態が続くことになり、バランスの崩れが生じてしまい黒字倒産になる原因ともなります。

黒字倒産させないためには、売掛金の管理をしっかりするとともに、いつ入金があるのか、どの程度ずれが生じるのかを正しく把握しておくことが大切です。

2.在庫の管理

黒字倒産が起こってしまう原因の2つ目は、在庫の管理が徹底されていないことがあります。在庫の管理が不十分な場合、黒字倒産が生じてしまう可能性があります。

黒字倒産が生じてしまう会社では、在庫の管理が不十分なため、どの商品をどれくらい仕入れるか理解できず、結果として過剰在庫になるケースもあります。

在庫不足によって販売機会を逃さないようにと考えるのは当然のことですが、在庫の管理が不十分であればいつの間にか過剰在庫となり、ひいては黒字倒産を招いてしまう原因にもなり得ます

4. 黒字倒産の回避方法

黒字倒産を回避するためには、どのような点に注意しておけばよいのでしょうか。ここでは、黒字倒産を回避するためにチェックすべきポイントを解説します。

【黒字倒産を回避するためにチェックすべきポイント】

  • 評価指標をチェックする
  • キャッシュフローに着目する
  • 資金繰りをきちんとする

評価指標をチェックする

黒字倒産を回避するためのポイントの1つ目は、評価指標をチェックすることです。評価指標となる決算書をチェックすることにより、会社の財政や経営状態を把握することができます。

決算書は、会社の外部だけでなく会社内部にとっても非常に重要な資料であり、主なものには以下の3つがあります。

【評価指標となる決算書類】

  1. 貸借対照表
  2. キャッシュフロー計算書
  3. 損益計算書

1.貸借対照表

黒字倒産を避けるためのチェックすべき評価指標の1つ目は貸借対照表です。貸借対照表はバランスシートとも呼ばれており、会社にどれだけ現金などの資産があり、それらをどのようにして調達・運用しているかを表した表です。

貸借対照表は、一般的に4半期や半期ごとに作成されるのが一般的ですが、会社によっては毎月作成するケースもあります。

貸借対照表からは以下の情報を読み取ることができ、会社の財務状態だけでなく、自社の経営の健全性や倒産リスクなどを把握することができます。正しく読み取ることにより、黒字倒産を避けることができます。

【貸借対照表で読み取れる主な情報】

  • 自社が現在持っている資産
  • 自社が返す必要性がある負債
  • 返済義務のない総資産から負債を引いて残る純資産

2.キャッシュフロー計算書

黒字倒産を避けるためのチェックすべき評価指標の2つ目は、キャッシュフロー計算書です。キャッシュフロー計算書は、現金の流れを表すものです。

キャッシュフロー計算書では、期初の現金残高と期末の現金残高の差を見比べて、どのように現金が出入りしたのかを把握することができます。

また、損益計算書とは異なり、キャッシュフロー計算書では現金の出入りを把握するため、将来入る予定の利益は含まれません

3.損益計算書

黒字倒産を避けるためのチェックすべき評価指標の3つ目は、損益計算書です。損益計算書はP/Lとも呼ばれ、収益・費用・利益が記載されており、会社の決算時における利益が把握できるものです。

損益計算書をみると、会社がどのようなものに費用と使ってどれくらいの利益を得たのかを知ることができます。また、その利益が本業から得たものなのか、あるいは本業以外から得たのかといったこともわかります。

さらに、損益計算書の変動費と固定費を分けて考えることにより、黒字と赤字の境界線を示す「損益分岐点」を知ることもできるため、黒字倒産を回避するための重要な資料になります。

キャッシュフローに着目する

黒字倒産を回避するためにチェックすべきポイントの2つ目はキャッシュフローに着目することです。

キャッシュフローではお金の流れによって会社の実態を知ることができ、経営状態を理解するために非常に有効なものです。キャッシュフローには以下の3種類があり、着目している点や把握できる内容が異なります。

【キャッシュフローの種類】

  1. 営業キャッシュフロー
  2. 投資キャッシュフロー
  3. 財務キャッシュフロー

1.営業キャッシュフロー

営業キャッシュフローとは、本業で得ることができた利益を表しているものであり、1年間の収入と支出の差額で利益をみることができます。

営業キャッシュフローは、会社の経営を行ううえで一番基本的なキャッシュフローであり、この合計額がプラスの会社は、本業が順調に行えていることになります。

マイナスの場合は本業が苦戦していることを表しているので、営業キャッシュフローの合計額がマイナスである状態が続くような場合、今後の経営に注意が必要であるともいえます。

2.投資キャッシュフロー

投資キャッシュフローは、固定資産・株・債券などを取得したり売却したりした時に生じる現金の流れを表すものです。

投資キャッシュフローの数字がプラスの場合は手元にキャッシュがあるということになり、よい状態を表します。

しかし、設備投資などは事業の促進などから考えても必要なものであるため、優良企業であっても投資キャッシュフローの項目は、マイナスである場合が多くみられます。

3.財務キャッシュフロー

財務キャッシュフローは、銀行や株主から資金調達を行う際のお金の動きを表しており、資金不足をどのように補ったのかが一目でわかります。

例えば、銀行の融資などによって資金調達を行うと、財務キャッシュフローはプラスとなり、自社株を購入したり借金を返済したりした場合、は財務キャッシュフローがマイナスになります。

優良企業の財務キャッシュフローはマイナスである場合が一般的ですが、なかには経営状態が悪いのにもかかわらず、金融機関に返金を促された結果としてマイナスとなっている場合もあるため、買収を検討する際は注意が必要です。

資金繰りをきちんとする

黒字倒産を回避するためにチェックすべきポイントの3つ目は、資金繰りをきちんとすることです。

黒字倒産を回避するためには、まず資金繰り管理をしっかり行っていかなければなりません。ここでは、資金繰りのポイントとして、以下の7つを紹介します。

【黒字倒産を回避するための資金繰りのポイント】

  1. 資金繰り管理をする
  2. 在庫管理をする
  3. 無駄な資産・不要な資産を持たない
  4. 不良債権に気をつける
  5. 締日・入金日・支払日に気をつける
  6. 銀行からの借り入れを利用する
  7. 売上より支払いのサイクルを長くする

1.資金繰り管理をする

黒字倒産をさせないためには、まずは資金繰りの管理をしっかり行うことが重要です。日頃の管理ができておらず、将来を見据えた計画を立てることができないまま、その場しのぎの資金繰りを行っているケースも割合多くみられます。

そのような経営を行っていると、予測外の出来事が生じた場合に対応することができず、あっという間に資金繰りが悪化してしまう可能性が高くなります。

また、ランニングコストなどを考慮していないケースも多く見受けられるため、将来を考えて日々の経営を行うこと、資金繰りの管理をしっかりすることが重要です。

2.在庫管理をする

黒字倒産を回避するためには在庫管理をしっかり行い、過剰在庫にならないようにしなければいけません。

在庫管理には「費用収益対応の原則」というものがあります。財務処理を行う際はこの原則に従い、売上げた原価のみを費用として計上し、売上にならなかった在庫は資産として計上します。

すると、評価指標である書類上では「過剰在庫によって資産数字は増加しているため、実際は赤字にも関わらず黒字状態になる」ということが起こります。

在庫管理をしっかりしていれば防げる要素であるため、最低限の在庫に抑えておくように意識しておくことも必要です。

3.無駄な資産・不要な資産を持たない

会社が急に成長したり業績が好調だった場合、更なる売り上げの向上を考えて資産を増やして運用するというケースも多いですが、資産を増やすということはそれだけ経営上のリスクが生じるということでもあります。

資産運用は決して悪いことではありませんが、リスクを把握していなければ、黒字倒産を生む要因となることを忘れてはなりません。

黒字倒産を防ぐためにも、資産を増やす場合はまずリスクを把握して運用方法を明確にしておくこと、また無駄な資産・不要な資産を持たないようにすることが重要です。

4.不良債権に気をつける

黒字倒産を回避するためには、不良債権にも気をつけておく必要があります。不良債権とは、企業の経営悪化などが理由で回収できなかったり、回収が非常に難しい債権のことをいい、一般的には銀行の自己基準で定めた融資などの債権を指します。

貸借対照表では、資産と負債の部分の数字に関しては一致するので、借金が多い会社は資産額も多くなっています。つまり、資産が増加することで黒字状態になるので、これが黒字倒産の原因ともなり得ます。

大企業であれば、ある程度負債が多くても経営を続けることは可能ですが、中小業にとっては負債が大きくなれば経営するうえで大きな影響を及ぼす可能性があるため注意が必要です。

5.締日・入金日・支払日に気をつける

黒字倒産を避けるためには、締日・入金日・支払日にも注意しておくようにしましょう。仕入れから売り上げまでの流れは、仕入れ・締日・支払い・売り上げ・入金の順番になります。

入金と支払いのタイミングには、少なくても1ヵ月程度の差が生じることが一般的であるため、どのタイミングでいくら必要(入金)になるのかをしっかり把握しておくことが重要です。

また、取引先へ納品する場合、請求書の発送にも気をつけておきましょう。ほとんどの会社は月次決算をしているので、その会社の締め日までに請求書が届かなければ、その月の支払い対象にはなりません。

すると、想定していた入金が1か月先になり、資金繰りに影響がでることもあるため、注意が必要です。

6.銀行からの借り入れを利用する

経営資金の調達は自社のみで行えれば一番よいですが、実際にはなかなか難しいケースもあるでしょう。自社資金で足りない場合は、銀行からの借り入れを利用するのも1つの手段です。

しかし、銀行からの借り入れを行えば金利が付き、毎月の返済も新たに加わることになるため、借入金の額や時期は慎重に検討する必要があります。

もし、返済が難しくなった場合は、銀行に返済の先延ばしを相談するなどして黒字倒産を避けるよう努力することも必要です。

7.売上より支払いのサイクルを長くする

黒字倒産を回避するための最後のポイントは、売上より支払いのサイクルを長くすることです。しかし、実際には行うのがなかなか難しいという面もあります。

売上による入金までの日数よりも支払までの日数を長くすることができれば、それだけ資金繰りにも猶予が生まれます。

相手が顧客や取引先の場合は調整が難しいのが現実ですが、可能な限り未収金を早期回収したり、支払いまでのサイクルを長くできるようにすることが望ましいといえるでしょう。

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5. 黒字倒産の事例

黒字倒産は、企業の規模にかかわらず起こるものあり、会社を経営していればどのような会社でも黒字倒産してしまう可能性があります。この章では、大手企業にも関わらず黒字倒産をしてしまった事例を2つ紹介します。

【黒字倒産の事例】

  1. 株式会社アーバン・コーポレイション
  2. 江守グループホールディングス

1. 株式会社アーバン・コーポレイションの事例

1つ目の事例は、株式会社アーバン・コーポレーションによる黒字倒産です。黒字倒産を起こしてしまった大手企業として有名な事例でもあります。

株式会社アーバン・コーポレーションは、不動産業の大手企業であり、黒字倒産してしまった年以外は数年間ずっと損益計算書上で黒字計上していたため、黒字倒産するとは決して思われていませんでした。

しかし、実際の状況を把握すると過剰在庫が原因となり、キャッシュフロー上では赤字が続いていたにもかかわらず、用地の仕入れを以前と変わらない頻度で行っていました。

このような経営内容であったため、土地や物件の売り上げは以前に比べて大きく低下してしまい、仕入れを行う頻度が販売頻度を上回った状況となり、多くの在庫を抱えてしまいキャッシュ不足となりました。

当時、株式会社アーバン・コーポレイションの帳簿上は黒字であったため、始めは銀行からの融資を受けることもできていましたが、無謀な資金繰りを何度も行ったため、負債が徐々に大きくなっていきました。

負債が大きくなった結果、銀行からの融資も受けることができなくなり、最終的には支払いが困難な状態となり、経営破綻に陥ってしまい黒字倒産となりました。

在庫を多く抱えてしまった場合、帳簿上の計算とキャッシュフローが一致するとは限りません。

黒字倒産を避けるためには、損益計算書だけでなくキャッシュフロー計算書や在庫状況についても注視する重要であることが、この事例から読み取れます。

江守グループホールディングスの事例

2つ目の事例は、江守グループホールディングスのよる黒字倒産です。江守グループホールディングスは、東証一部上場企業であり、化学薬品会社として経営していましたが、2015年4月に黒字倒産となりました。

この黒字倒産を起こしてしまった大きな原因は、売掛金の回収が滞ってしまったことです。黒字倒産になる以前まで、江守グループホールディングスは、中国経済市場の成長ともに業績を向上させてきました。

しかし、中国経済の成長衰退とともに、中国との取引先からの代金回収が滞ってしまいました。当時の損益計算書をみると、売掛金は現金を受け取ったことと同様、売上高として計上されています。

損益計算書では黒字になっているため、江守グループホールディングスは黒字経営していると思い込み、黒字倒産となるとは考えてもいませんでした。しかし、実際は売掛金の回収ができていなかったため、会社にキャッシュが入ってこない状態が続きます。

さらに、中国に設立していた子会社の不正取引が発覚するなどの出来事も重なってしまった結果、2014年12月末には200億円以上の債務超過となり、自社で再建することができず翌年に黒字倒産してしまいました。

この黒字倒産事例から、売掛金というのは債権であり現金とイコールではないということや、売掛金は回収できない可能性があることを、認識しておかなければならないことがわかります。

そのため、会社を経営していくうえでは、黒字倒産をさせないために売掛金が記載されている貸借対照表を確認し、未回収になってしまう可能性が高い売掛金がないかなどを、こまめにチェックしておく必要があります。

6. 赤字経営でも倒産しないケースがある

黒字経営にも関わらず黒字倒産があるように倒産してしまう場合があるように、反対に赤字経営を行っていても倒産しない場合がありますが、その違いはどこにあるのでしょうか。赤字経営にも関わらず倒産しない理由には、主に以下のような理由があります。

【赤字経営でも倒産しない理由】

  • 現金商売を行っている場合
  • 金融機関から融資を受けることができている
  • 経営者から借り入れができている

現金商売を行っている場合

赤字経営でも倒産しない1つ目のケースは、現金商売を行っている場合です。経営状態は悪いため赤字になってはいますが、現金商売であれば日々入金があります。

資金操りを何とか行えているため倒産には至っていませんが、その場しのぎの対応といっても過言ではありません。このような状態は自転車操業とも呼ばれます。

金融機関から融資を受けることができている

赤字経営でも倒産しないケースの2つ目は、金融機関から融資を受けることができている場合です。

現時点の経営状態は赤字であるものの、新規に創業したばかりの会社や一時的な赤字であれば、金融機関から借り入れをして資金繰りを上手く行っている場合があります。

経営者から借り入れをしている

赤字経営でも倒産しないケースの3つ目は、経営者から借り入れをしている場合です。これは赤字であっても経営を続けている会社のなかでは最も多い理由です。

自社が赤字経営になってしまっても、なんとしてでも潰したくないと考えるのは、経営者にとっては至極当然のことでもあるでしょう。

そのため、私財を投じて会社の経営を続ける経営者も少なくありません。その方法として、会社が黒字であった頃の役員報酬をつぎ込むというケースも多くみられます。

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7. 倒産を避けるM&Aの相談に最適な仲介会社

黒字倒産・赤字倒産どちらであっても会社が倒産することに変わりはなく、従業員や取引先への影響も非常に大きなものとなります。

特に黒字倒産の場合は財務上の数字では黒字となっているため、なかなか気づかないといったケースも考えられます。

経営問題を改善して健全な状態で日々会社を運営していくためには、専門家によるアドバイスやチェックを受けることが有効です。また、倒産を避けるためにM&Aを活用するという手段もあります。

倒産を避けるためにM&Aを活用したいとお考えの際は、ぜひM&A総合研究所へご相談ください。

M&A総合研究所では、豊富な知識と経験を持つM&Aアドバイザーがつき、ご相談からクロージングまで丁寧にサポートいたします。

料金体系は完全成功報酬制(※譲渡企業様のみ)となっており、着手金は譲渡企業様・譲受企業様とも完全無料です。M&Aをご検討の際は、無料相談をお受けしておりますのでお気軽にお問い合わせください。

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8. まとめ

会社の規模にかかわらず、黒字倒産は起こり得る可能性のあるものです。黒字倒産を避けるためには、普段から評価指標などにチェックしておき、資金繰りの管理もしっかり行うことが大切です。

日々努力をしても経営状態が改善しない場合や倒産を回避するためにM&Aを検討される際は、M&A仲介会社へ相談するのがおすすめです。

【会社が倒産する理由】

  • 会社が急成長して間に合わずサービスの低下が生じてしまう
  • 売り上げやサービスが1つに偏っている
  • ビジネスモデルが現在と合わずに徐々に売り上げが落ちていく
  • 設備投資や新規事業などに多額の投資を行っている

【黒字倒産が起こる理由】

  • 売掛金の管理として売掛金の入金と買掛金の出金のずれ
  • 在庫の管理が上手く行えていない

【黒字倒産の回避方法】

  • 評価指標(貸借対照表、キャッシュフロー計算書、損益計算書)をチェックする
  • キャッシュフロー(営業、投資、財務キャッシュフロー)に着目する
  • 資金繰りをきちんとする

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