地方のM&A動向や後継者難の理由を解説【成功/失敗事例あり】

取締役
矢吹 明大

株式会社日本M&Aセンターにて製造業を中心に、建設業・サービス業・情報通信業・運輸業・不動産業・卸売業等で20件以上のM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、アドバイザーを統括。ディールマネージャーとして全案件に携わる。

地方の中小企業におけるM&Aに対して、国からの支援が強化中です。この記事では、地方のM&Aにおける動きをはじめ、後継者を見つけられない地方企業の理由やM&Aの成功と失敗例、M&Aを成功させるために押さえるべきポイントなどを掲示します。

目次

  1. 地方のM&A
  2. 地方のM&A動向
  3. 地方の後継者難の理由
  4. 地方のM&Aは今後ますます増えていくことが予測される
  5. 地方のM&A成功事例/失敗事例
  6. 地方のM&Aを成功させるポイント
  7. 地方別M&Aの実施状況
  8. 地方でM&Aを検討する際におすすめの仲介会社
  9. 地方のM&Aまとめ
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    プレミアム案件・お役立ち情報

1. 地方のM&A

地方のM&A

地方経済を活発にするため、経済産業省は地域未来投資促進法による支援を行っています。設備や研究開発費の補助や融資・規制の緩和・税制措置などに加えて、M&Aによる事業承継の支援も強化されました。

地方のM&Aに対する支援は、事業承継・引継ぎ支援センターの人員補強やファンドからの出資に対する措置、登録免許・不動産取得税の減税、法人・個人事業者への事業承継税制・事業承継補助金の創設などがあります。

地方は都市部と比べて中小企業の廃業率が高いですが、事業承継やM&Aが行いやすい体勢が整備されつつあるので、支援体制がさらに認知されれば廃業率を下げることも期待できるでしょう。

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2. 地方のM&A動向

地方のM&A動向

地方のM&A動向にはどのような特徴が見られるのでしょうか。ここでは、地方のM&A動向を売り手・買い手それぞれの立場から解説します。

買い手側のM&A動向

買い手側のM&A動向には、以下3つの特徴が見られます。
 

  • 件数は都市部を中心に増加傾向
  • 地方企業を買収することで事業拡大を狙う
  • 薬局業・サービス業などが増加傾向

件数は都市部を中心に増加傾向

レコフの発表データによると、東京のM&A件数は他エリアと比べ一桁ほどの違いが見られ、大阪府も東京に次ぐM&A件数の高さです。

全国的に見て、2017(平成29)年と2018(平成30)年のデータを比べるとM&Aの件数が増加しており、買い手は都市部を主体として、地方企業へのM&Aも積極的に実施しています。
 

  M&A件数
エリア 2017年 2018年
北海道 66 86
東北 89 125
関東 306 392
東京都 2,000強 2,718
北陸・中部 315 394
近畿 197 227
大阪府 300強 379
中国・四国 109 137
九州・沖縄 160 197
<出典:レコフ>(※上場企業により情報が公表されているM&A件数)

地方企業を買収することで事業拡大を狙う

企業を継続していくうえで直面する課題に、事業の衰退があります。一事業にのみ特化していると時代の変化などで成長が鈍化するため、企業は別事業を始めたり主力事業の転換を図ったりといった対応を迫られるでしょう。

そのようなケースでM&Aによる地方企業の買収が活用され、M&Aは新しい事業やエリア、製品・サービスなどを効率的に獲得しています。

新事業・新エリアの獲得は、許認可・特許を得ることで新しい分野への進出を図り、同業者を傘下に収めて規模の経済を働かせることが可能です。

製品・サービスの獲得では、自社製品との親和性や異種性により、付加価値をつけた新しい製品・サービスの提供につなげることで事業の拡大を目指せます。

薬局業・サービス業などが増加傾向

薬局業は、2018年度の診療報酬改定により、かかりつけ薬剤師による地域医療への支援に対して調剤報酬が加算されたり、同じクリニックに対する処方箋の割合が一定の基準を超えると調剤基本料が下がったりと、事業運営の変化が求められています。

以前のように調剤報酬を得られなくなったグループ薬局は、後継者・人材不足に悩む地方の薬局を対象に、基本調剤料を下げずに加算を得られる薬局を獲得して売上の維持に取り組んでいる現状です。

他業種に比べて生産性が低いサービス業は、売上増のために単価の値上げに踏み切ると、利用客が同業者へ移ってしまう問題も抱えています。業務の効率化や低賃金で高質なサービスを提供できる対策を考えても、資金・人材の確保に対応できない企業が少なくありません。

買い手はこのような企業をM&Aで買収し、事業範囲拡大や優秀な人材の確保などを効率的に図っています。

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売り手側のM&A動向

続いて、売り手側のM&A動向に見られる3つの特徴を確認しましょう。
 

  • 後継者問題の解決手段
  • 単独では難しい規模の事業拡大
  • 増加するM&Aは都市部から地方にシフト

後継者問題の解決手段

東京商工リサーチが発表した2019(令和元)年「休廃業・解散企業」動向調査によると、休廃業か解散を選んだ企業は2018年で46,724件、2019年では43,348件に減少しています。

休廃業か解散を選んだ企業の経営者年齢は、60歳を超えている企業が全体の8割強あり、後継者がいないために事業承継ができなかったことが原因でしょう。

事業承継・M&Aの支援制度を利用すれば、親族・社内のみならず第三者へのM&Aが事業承継の手段になるため、後継者不足の解決手段として有効視されています。

単独では難しい規模の事業拡大

自社の力だけでは、資金・ノウハウ・技術・販路・取引先・拠点などが限られてしまい、思うように事業の規模を広げられません。そのため、売り手は小規模・同等規模の同業者などへ売却し、買い手の経営資源を使って事業拡大を図ります。

買い手に未開拓地方の拠点を提供できればドミナント化が図れるため、売り手にも規模の経済が働き、事業活動を優位に進めることが可能です。

買い手とノウハウ・人材を共有できれば開発・販売力の強化が可能になり、売上・利益の向上も見込めます。

増加するM&Aは都市部から地方にシフト

M&Aの件数は、地方よりも都市部(東京・大阪)での成約が多いです。しかし、地方のM&Aは2010(平成22)~2012(平成24)年頃から年を追うごとに増え、2018年には増加当初に比べて倍近くの件数に達しています。

都市部でのM&A件数も高い数字を維持していますが地方のM&Aも活発になり、M&Aが徐々に都市部から地方へシフトしているといえるでしょう。

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3. 地方の後継者難の理由

地方の後継者難の理由

地方企業が後継者難である理由は、主に以下の3つです。
 

  1. 小さなコミュニティ・地域のみで探すため
  2. 地元愛の強さがあり大手企業にM&Aを行いたくないため
  3. M&A仲介会社など専門家の数が限られているため

①小さなコミュニティ・地域のみで探すため

地方の企業が知人・同業者など自社のつながりから買い手を探したり、自社のある地域や事業エリアから相手先企業を探したりするのは、候補となる企業数に限りがあるため、希望に合った相手を見つけにくいでしょう。

買い手がなかなか現れなければ事業承継をスムーズに進めるのが難しくなるため、地方の小さなコミュニケーションや自社の地域のみで後継者を探すことが、結果として後継者難につながると考えられます。

②地元愛の強さがあり大手企業にM&Aを行いたくないため

地方企業の多くは地域に根差した事業運営を核とし、地元に対する愛着が強く大手企業への売却で地域性を無視した経営に変わることを懸念します。

大手企業へのM&Aを実施すれば垂直統合により、シナジーの獲得が望めるものの、地方での事業活動に理解を示す企業を売却先対象としているため、後継者を見つけられない企業も少なくないのが実情です。

③M&A仲介会社など専門家の数が限られているため

地方を対象としたM&A仲介の専門家には、M&A仲介会社・地元の士業・公的機関・金融機関などが挙げられます。しかし、M&A仲介業を営む専門家の数は、都市部に比べると十分とはいえません

したがって、地方企業によるM&Aでは地元を基盤とする専門家を探せず、会社・事業の買い手が見つけられないケースもあります。

専門家を探せても、取り扱う案件が地元に限定されていると案件の少なさから買い手が見つけられないケースもあるでしょう。

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4. 地方のM&Aは今後ますます増えていくことが予測される

地方のM&Aは今後ますます増えていくことが予測される

M&Aは都市部に限って行われるわけではなく、地方企業によるM&A件数は増加傾向にあります。その背景にあるのは、国の支援(支援機関・補助金・税制措置)の強化や、M&A仲介会社の増加などです。

現在、多くの中小企業は転換期を迎え、廃業または中核事業の転換を迫られていたり、経営者の高齢化が進んでいたりします。後継者不足や買い手候補に対する許容範囲の狭さといった問題を解消できれば、地方のM&Aはさらに活性化するでしょう。

地方の企業は取引先・社員とのつながりを大切にするため、同業種・類似業種を営む買い手を探せれば、取引や雇用契約も継続されやすいです。

M&Aが有効な手段であることは広く認知され始めているので、今後は、より一層、地方のM&Aは加速すると考えられます。

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5. 地方のM&A成功事例/失敗事例

地方のM&A成功事例/失敗事例

ここでは、地方のM&Aにおける成功事例・失敗例を見ていきましょう。

地方のM&A成功事例

売却・買収で成功に至った実例を4件紹介します。
 

  • 事務機器販売会社の売却
  • M&Aによる事業承継:その1
  • M&Aによる事業承継:その2
  • 共同経営を活用した自社従業員への事業承継

事務機器販売会社の売却

事務機器の販売事業を営む会社が、ライバル企業とのし烈な競争中であり、今後の事業運営が危ういと判断して遠方の同業者に会社を売却しました。

成功に至った要因には、専門家を介して買い手を紹介してもらえた点と、売り手と買い手の双方にメリットがあった点が挙げられます。買い手側のメリットは、拠点とサービスの拡大が見込めたことです。

M&Aによる事業承継:その1

高齢を理由に事業承継を望んだものの、社内承継では資金面の負担がネックとなり、専門家を介して類似する業種へ会社を売却しました。成功の要因は、事業運営と雇用の継続を図るために社内承継をあきらめてM&Aに切り替えた点です。

事業承継では、事業に関する資産や株式などを買い取る資金を用意しなくてはいけません。ファンドなどから融資を受けて資金を集めることも可能ですが、返済の負担を強いてしまいます。

その点、M&Aによる売却なら社員が資金を用意したり、返済の義務を負ったりする事態を避けつつ希望する条件(事業・雇用の継続)の実現が可能です。

M&Aによる事業承継:その2

水産物の加工販売と卸を営む会社が、親族内事業承継をあきらめて、同業者へのM&Aを完了させた事例です。

はじめは子どもへの事業承継を進めていましたが折り合いがつかず、役員への事業承継を検討し、最後にM&Aによる売却へと行きつきました。2年の期間をかけて社外の第三者に事業を譲り渡しています。

専門家の助言・支援を受けたため、求める希望額で譲渡を完了できました。事業ブランドの価値を認められたので、会社の商号も引き継がれています。

共同経営を活用した自社従業員への事業承継

高齢を迎えた経営者が、自社の社員に出版に関する校正業務を担う会社を譲渡した事例です。社員が事業を承継すれば、経営を担う以外に、株式など買収資金の用意と債務の引き継ぎが伴います。

しかし、共同経営を選択したことで経営にかかる負担の分散が可能になり、会社の株価が低いことから資金面の負担も大きくありませんでした。金融機関からの借り入れもなかったため、社員への事業承継がスムーズに完了しています。

地方のM&A失敗事例

売却・買収で失敗に至った実例を4件、掲示します。
 

  • 後継者不在のため会社を清算
  • M&A条件の精査不足による従業員の離職
  • 後継者の育成・選定の準備不足
  • デューデリジェンスの甘さにより損害賠償請求を受けたケース

後継者不在のため会社を清算

会社の業績は好調を維持していましたが、後継者がいないためにM&Aなどを検討せず会社を清算することを決めた結果、関係者の混乱を招いたケースです。

地方企業は、特に社員・取引先・取引金融機関とのつながりが強いので、廃業による周囲に与える影響も大きくなります。

この会社は経営に問題がなかったので、M&Aを活用して事業承継を行えた可能性は十分にあるでしょう。自社の清算を決める前は、M&Aの可能性を確認し、関係者への影響も考慮しなければなりません

M&A条件の精査不足による従業員の離職

M&Aを実行し自社の後継者問題を解消したものの、M&Aの条件を精査・吟味していなかったため、M&Aの完了後に売り手側の社員が会社を離れてしまったケースです。

従業員の離職原因は、買い手側の社風になじめない・勤務地が遠方になる・給料水準が下がったことなどです。

M&Aを進める際は、自社と合わない社風なら行わない、労働条件の維持・向上を受け入れてくれる買い手を交渉先とするなどの対応が重要といえます。

後継者の育成・選定の準備不足

高齢にもかかわらず後継者の育成・選定を怠ったため、経営者の突然死によって資産の相続者が後継者問題に対応せざるを得なくなったケースです。

健康である、または持病がないからといって後継者問題をないがしろにしていると、役員・社員・親族にも影響がおよびます。事業は人の寿命よりも長く続くため、経営者は高齢期に差し掛かる前に、次の承継者を探すことが大切です。

後継者を選び育てるだけでも長い時間がかかるので、経営者は早い時期から後継者をすえると、自身の死が訪れても残された関係者に迷惑をかけずにすみます。

デューデリジェンスの甘さにより損害賠償請求を受けたケース

事業承継後に、M&Aで買収した会社の不正(ソフトウエアの不正使用)が明らかになり、損害賠償請求を受けたケースです。

デューデリジェンスによる調べが甘かった点と、最終契約書に表明保証・補償条項を盛り込まなかった点が失敗の要因と考えられます。

M&Aの手法によっては、売り手が抱えるリスクも承継するため買収を完了する前に徹底した調査が不可欠です。契約内容に反した事態が発覚した際の損害を抑えられるように、条件の明記を忘れないことも重要になります。

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6. 地方のM&Aを成功させるポイント

地方のM&Aを成功させるポイント

地方のM&Aを成功させるポイントには、どのようなものがあるのでしょうか。地方のM&Aを行う際に意識するべき5つのポイントを解説します。
 

  1. 経営状態をよくしておく
  2. 企業の独自性をアピールする
  3. 買い手企業とのシナジー効果を考える
  4. 経営者の依存度を下げておく
  5. M&Aの専門家に相談する

①経営状態をよくしておく

M&Aを実行すれば、買い手側の売上高は当然のごとく増大します。しかし、営業利益率に焦点を当てると、規模の経済による効果が得られるものの、組織が増えたことで売り手を管理するための費用がかみ、思うように営業利益率を上げられないかもしれません。

したがって、M&Aでは営業利益率のアップを含む財務内容の改善が求められます。赤字会社でも買い手の思惑によっては売却も可能ですが、多数の買い手候補にアピールするには、事業承継後の経営計画を想像しやすい経営状態が望ましいでしょう。

②企業の独自性をアピールする

買い手はM&Aによって、市場・シェアの拡大や、新製品・サービスの開発・提供、経営の多角化などを図ります。

つまり、買い手は、他社と異なる革新性・製造力・保有する顧客・ブランド力・財務力・経営力・マーケティング力などを求めます。売り手はこれらのリストから自社に強みのある項目を探し出し、それをうまく買い手に伝えると興味を持ってもらいやすいでしょう。

③買い手企業とのシナジー効果を考える

買い手がM&Aの実行により、新しい製品の開発・提供を目指している場合は、売り手とのシナジーを重要視します。買い手は、事業を営む市場で、さらなる成長を図ろうとするでしょう。

そのため、自社製品・サービスと関わりがあることや、自社にはない技術を備えていること、ブランド力のある製品・サービスを持っていること、取得の難しい許認可を得ていることなどが売り手に求められます。

このような特色を備えていれば、買い手とのシナジー発揮が予想でき、M&Aの交渉を進めやすいでしょう。

④経営者の依存度を下げておく

買い手は、オーナー経営者の力に頼った事業運営を行う会社に対して、M&A後に経営状態が悪化することを懸念します。

中小企業は、オーナー経営者によるワンマン経営で事業が成り立つケースも多いため、売り手は経営者に対する会社の依存度を下げましょう。

現経営者がいなくなっても事業を継続できるように、事業に関する権限を分散してください。買い手が組織での事業運営が可能と判断すれば、交渉を前向きに考えます。

⑤M&Aの専門家に相談する

M&Aの成約は事前の準備・戦略の決定・交渉先の絞り込みや決定・交渉や成約の手続きなど、いくつもの過程を経て完了します。

交渉先の決定は、多くの候補から交渉先を探さなければ、希望に合った買収先を見つけられないこともあるでしょう。交渉・成約の際もM&Aの知識が乏しければ、交渉の決裂や成約の破棄、M&A後の訴訟問題などが生じる可能性もあります。

M&Aを行う際はM&A仲介会社などの専門家にサポートを依頼すると、独自のネットワーク・データベースから交渉先を探して、スムーズにM&Aを進められるのです。

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7. 地方別M&Aの実施状況

地方別M&Aの実施状況

ここでは、地方別M&Aの実施状況を見ていきましょう。

北海道地方のM&A

レコフによる「地方別のM&A」では、2018年の北海道地方におけるM&A件数は86件です。年度別のM&A件数は、2016年の90件が最も多く2018年のM&A件数はその次に位置しています。

売り手と買い手両社が北海道地方内のM&A案件は34件でした。そして、売り手が北海道外、買い手が北海道内の案件は9件です。売り手が北海道内で買い手が北海道外の案件は43件で、業種は「その他金融業」が22件、「サービス業」が15件でした。

東北地方のM&A

レコフによる「地方別のM&A」では、2018年の東北地方におけるM&A件数は125件で、過去最高件数でした。売り手も買い手も東北地方の会社であるM&A件数は34件です。売り手が東北地方外で買い手が東北地方内は39件、売り手が東北地方内で買い手が東北地方外は52件でした。

買い手が東北地方の会社である73案件の業種を見ると、投資ファンドを含んだ「その他金融」が最も多く、次に「陸運業」が続いています。

関東地方のM&A

レコフによる「地方別のM&A」では、2018年における東京以外の関東地方におけるM&A件数は392件です。2006年の過去最高である329件をかなり超える件数でした。

売り手と買い手が関東地方の会社であるM&A案件は54件です。売り手が関東地方外で買い手が関東地方内の会社におけるM&A件数は111件で、売り手が関東地方内で買い手が関東地方外は227件です。

東京以外の関東地方企業が買い手である165件の業種別は、39件の「サービス業」が最も多く、次に「小売業」が25件と続いています。

北陸・中部地方のM&A

レコフによる「地方別のM&A」では、2018年における北陸・中部地方のM&A件数は394件です。2006年の過去最高である327件をかなり超える件数でした。

売り手も買い手も北陸・中部地方の会社であるM&A件数は69件です。売り手が北陸・中部地方外で買い手が北陸・中部地方内は180件で、売り手が北陸・中部地方内で買い手が北陸・中部地方外は145件でした。

買い手が北陸・中部地方の会社である249件の業種は、45件の「サービス業」が最も多く、次に「輸送用機器」が34件と続いています。

近畿地方のM&A

レコフによる「地方別のM&A」では、2018年における大阪を除く近畿地方のM&A件数は227件です。過去最高である2017年の197件を超える件数でした。

売り手も買い手も近畿地方の会社であるM&A件数は31件です。売り手が近畿地方外で買い手が近畿地方内は92件、売り手が近畿地方内で買い手が近畿地方外は104件でした。

買い手が近畿地方である123件の業種は、30件の投資ファンドを含んだ「その他金融」が最も多く、続いて製造業の「電機機器」で13件です。

中国・四国地方のM&A

レコフによる「地方別のM&A」では、2018年の中国・四国地方におけるM&A件数は137件です。過去最高件数は2006年の145件で、それに続く件数でした。

売り手も買い手も中国・四国地方の会社であるM&A件数は30件です。売り手が中国・四国地方外で買い手が中国・四国地方内は62件、売り手が中国・四国地方内で買い手が中国・四国地方外は45件でした。

買い手が中国・四国地方内の会社であるM&Aの業種は、12件の「サービス業」が最も多く、続いて11件の「その他サービス業」です。

九州・沖縄地方のM&A

レコフによる「地方別のM&A」では、2018年の九州・沖縄地方におけるM&A件数は197件です。過去最高である2017年の160件を超える件数でした。

売り手も買い手も九州・沖縄地方内の会社であるM&A件数は55件です。売り手が九州・沖縄地方外で買い手が九州・沖縄地方内は52件、売り手が九州・沖縄地方内で買い手が九州・沖縄地方外は90件でした。

買い手が九州・沖縄地方内の会社である107件の業種は、29件の投資ファンドを含んだ「その他金融業」が最も多く、19件の「サービス業」が続いています。

8. 地方でM&Aを検討する際におすすめの仲介会社

地方でM&Aを検討する際におすすめの仲介会社

地方でのM&Aまたは地方企業に対するM&Aをご検討の際は、ぜひM&A総合研究所へご相談ください。

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9. 地方のM&Aまとめ

地方のM&Aまとめ

地方のM&Aに関する動向や、後継者をうまく探せない理由、成功・失敗の事例などを取り上げました。

地方のM&Aはこれから増えていくと予想されています。自社の希望に合ったM&Aを実現するためには、早い段階からM&A仲介会社などの専門家に相談し、サポートを受けながら進めるとよいでしょう。

【地方における後継者難の理由】

  1. 小さなコミュニティ・地域のみで探すため
  2. 地元愛の強さがあり大手企業とM&Aを行いたくないため
  3. M&A仲介会社など専門家の数が限られているため

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