小売業界のM&A・売却・買収の事例33選!動向、成功ポイントも解説【2022年最新】

執行役員 企業情報部 部長 兼 企業情報第一部 部長
辻 亮人

大手M&A仲介会社にて、事業承継や戦略的な成長を目指すM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、経営者が抱える業界特有のお悩みに寄り添いながら、設備工事業や建設コンサルタント、製造業、医療法人など幅広い業種を担当。

本記事では、小売業界の動向やM&A・売却(譲渡)・買収などを、33の事例を交えながらまとめました。小売業界でM&A・売却・買収を行うメリットや、売買の相場・M&Aを成功させるポイントなども解説します。

目次

  1. 小売業界のM&A・売却・買収の事例33選
  2. 小売業界の概要と現状
  3. 小売業界のM&A・売却・買収動向
  4. 小売業界のM&A・売却・買収のメリット
  5. 小売業界のM&A・売却・買収の相場価格
  6. 小売業界のM&A・売却・買収の成功ポイント
  7. 小売業界のM&A・売却・買収まとめ
    • 小売業のM&A・事業承継

    1. 小売業界のM&A・売却・買収の事例33選

    はじめに、小売業界のM&A・売却・買収事例を見て内容を確認しましょう。

    1. ニトリHDによるM&A
    2. アルコニックスによるM&A
    3. シップヘルスケアHDによるM&A
    4. イオンによるM&Aその1
    5. カインズによるM&A
    6. ジェイフロンティアによるM&Aその1
    7. ジェイフロンティアによるM&Aその2
    8. ジェイフロンティアによるM&Aその3
    9. ジェイフロンティアによるM&Aその4
    10. クスリのアオキホールディングスによるM&A
    11. SANKO MARKETING FOODSによるM&A
    12. ケーズホールディングスによるM&A
    13. コンドーテックによるM&A
    14. オプティマスグループによるM&A
    15. セグエグループによるM&A
    16. オンワードホールディングスによるM&A
    17. メディアスホールディングスによるM&A
    18. オートバックスセブンによるM&A
    19. 国際紙パルプ商事によるM&A
    20. 島津製作所によるM&A
    21. レカムによるM&A
    22. ハマキョウレックスによるM&A
    23. 綿半ホールディングスによるM&A
    24. 富士通ゼネラルによるM&A
    25. イオンによるM&Aその2
    26. コメ兵によるM&A
    27. 東京センチュリーによるM&A
    28. アートグリーンによるM&A
    29. TSIホールディングスによるM&A
    30. ヨシムラ・フード・ホールディングスによるM&A
    31. クロスプラスによるM&A
    32. ビューティガレージによるM&A
    33. ティーライフによるM&A

    ①ニトリHDによるM&A

    2022年4月、ニトリホールディングスは家電量販店のエディオンの株式を取得し、資本業務提携を行うと発表しました。株式取得は5月13日の予定です。ニトリは、インテリア小売業などを展開する「ニトリ」や、ホームセンター「島忠」などグループ企業の持株会社です。

    • 取得額:約102億円(株式8.6%)
    • M&Aの手法:資本業務提携
    • M&Aの目的:商品ラインアップ拡充、EC・リフォーム事業などのシナジー創出と両社の企業価値向上

    ②アルコニックスによるM&A

    2022年4月、アルコニックスは長野の金属加工メーカーであるソーデナガノの株式を取得し、連結子会社化することを発表しました。アルコニックスは、非鉄金属、レアメタル、レアアースなどの製造販売・輸出入を行っています。株式取得・子会社化は、11月30日の予定です。

    • 取得額:88億3,700万円(デューデリジェンス費用などを含む)
    • M&Aの手法:株式譲渡
    • M&Aの目的:グループ内のシナジーのさらなる向上、企業価値向上

    ③シップヘルスケアHDによるM&A

    2022年3月、シップヘルスケアホールディングスは医療・介護施設向けのカーテンリース・販売業を展開するキングランの株式を追加取得し、連結子会社化すると発表しました。シップヘルスケアホールディングスは、医療・保健・福祉・介護・サービスに特化した事業を展開するグループ企業の持株会社です。

    • 取得額:90億3,800万円(アドバイザリー費用などを含む)
    • M&Aの手法:キングラン代表取締役・松原氏からの株式譲渡(一部取得)
    • M&Aの目的:シナジー効果の創出とさらなる企業価値向上

    ④イオンによるM&Aその1

    2021年12月、イオンはキャンドゥへのTOBが成立したことを発表しました。これにより、キャンドゥはイオンの連結子会社となります。キャンドゥ株を保有する同役員の資産管理会社も子会社化する予定です。友好的買収で、キャンドゥの名称もそのままです。

    イオンは小売事業、ディベロッパー事業、金融事業、サービス事業、それらの関連事業などを行うグループの持株会社です。キャンドゥは、100円ショップ「キャンドゥ」を運営しています。

    • 取得額:総額212億円(第1回公開買い付け価格は1株2,700円、第2回は2,300円)
    • M&Aの手法:TOB
    • M&Aの目的:イオンへのキャンドゥ出店、シナジー効果発現による企業価値向上

    ⑤カインズによるM&A

    2021年12月、カインズは東急ハンズの全株式を取得し、完全子会社化すると発表しました。株式譲渡予定日は2022年3月31日です。カインズは、ホームセンターチェーン225店舗(2021年2月末現在)の経営を行っています。

    東急ハンズは、住まいと住生活・手づくり関連商品の総合専門小売業として、東急ハンズ63店舗、ハンズ ビー20店舗、プラグスマーケット3店舗を経営している企業です。

    • 取得額:非公表
    • M&Aの手法:親会社である東急不動産ホールディングスからの株式譲渡
    • M&Aの目的:カインズの事業基盤を東急ハンズが活用することでシナジー効果が創出され、新たなDIY文化の共創により企業価値向上を図る

    ⑥ジェイフロンティアによるM&Aその1

    2021年12月、ジェイフロンティアはAIGATEキャリアの全株式を取得し、完全子会社化しました。ジェイフロンティアは、健康食品・医薬品などの通販・EC事業、医療プラットフォームサービス事業、調剤薬局の運営、広告代理店事業などを行っています。

    AIGATEキャリアは医療人材紹介事業、営業人材紹介・派遣事業、コールセンター運営事業などを行っている企業です。

    • 取得額:4億円+2023年2月期のAIGATEキャリアの業績内容に応じて最大4億円
    • M&Aの手法:親会社AIGATEからの株式譲渡
    • M&Aの目的:新規事業である医療人材紹介サービス事業への参入

    ⑦ジェイフロンティアによるM&Aその2

    2021年12月、ジェイフロンティアはアルファランの全株式を取得し、完全子会社化しました。アルファランは、ダイレクトメールマーケティング事業、ウェブマーケティング事業、物流・フルフィルメント代行事業を行っている企業です。

    • 取得額:非公表
    • M&Aの手法:代表者からの株式譲渡
    • M&Aの目的:アルファランのマーケティングノウハウを獲得し事業拡大・競争力強化を図る

    ⑧ジェイフロンティアによるM&Aその3

    2021年11月、ジェイフロンティアはmy’s(マイズ)の全株式を取得し、完全子会社化することを発表しました。株式譲渡予定日は2021年12月28日です。my’sは、パーソナライズ化粧品の企画・EC販売を行っている企業です。

    • 取得額:非公表
    • M&Aの手法:代表者からの株式譲渡
    • M&Aの目的:化粧品分野への本格参入

    ⑨ジェイフロンティアによるM&Aその4

    2021年11月、ジェイフロンティアはシーディとバイオセーフの全株式を取得し、完全子会社化しました。シーディの代表者がバイオセーフの100%株主です。シーディは、医薬品などのECサイト運営事業、医薬品卸販売事業、調剤薬局運営事業などを行っています。

    バイオセーフは、シーディが販売するオリジナル医薬品などの企画・開発・製造を行っている企業です。

    • 取得額:シーディ1億6,127万7千円、バイオセーフ3,872万3千円
    • M&Aの手法:シーディは代表者他3名からの株式譲渡、バイオセーフは100%株主からの株式譲渡
    • M&Aの目的:顧客基盤の拡充とオリジナル医薬品の開発力強化・開発スピード向上

    ⑩クスリのアオキホールディングスによるM&A

    2021年11月、クスリのアオキホールディングスは一二三屋の全株式を取得し、完全子会社化することを発表しました。株式譲渡予定日は2022年3月1日です。同日に一二三屋を吸収合併することも合わせて発表されました。

    クスリのアオキホールディングスは、医薬品・化粧品・日用雑貨などの近隣型小売業、調剤薬局事業などを行うグループの持株会社です。一二三屋は、福島県いわき地方で食品スーパー4店舗の経営などを行っています。

    • 取得額:非公表
    • M&Aの手法:代表者他2名からの株式譲渡後にクスリのアオキホールディングスを存続会社とする吸収合併
    • M&Aの目的:東北地区におけるドミナントの強化

    ⑪SANKO MARKETING FOODSによるM&A

    2021年11月、SANKO MARKETING FOODSは海商の全株式を取得し、完全子会社化しました。SANKO MARKETING FOODSは、飲食店経営、水産業などを行っています。

    海商は、民事再生手続き中の海商が会社分割して設立された会社で、新設会社の海商に承継された事業は、鮮魚・魚介類・海産物の小売・卸売業、水産物の加工業などです。

    • 取得額:非公表
    • M&Aの手法:株式譲渡
    • M&Aの目的:飲食事業での商品強化と水産事業でのシナジー効果創出

    ⑫ケーズホールディングスによるM&A

    2021年10月、ケーズホールディングスはサワハタキャリーサービスと株式交換の基本合意書を締結したことを発表しました。株式交換日は未定です(2021年12月現在)。

    ケーズホールディングスは、家庭電化製品・関連商品小売事業とそれに付帯する工事・修理事業を行うグループの持株会社です。サワハタキャリーサービスは、一般貨物自動車運送業、業務用機器・家電製品メンテナンス業、電気工事業、産業廃棄物収集運搬業などを行っています。

    • 株式交換比率:未定
    • M&Aの手法:株式交換
    • M&Aの目的:配送・工事部門の安定・効率化

    ⑬コンドーテックによるM&A

    2021年11月、コンドーテックは栗山アルミの株式75.7%(議決権ベース)を取得し、子会社化しました。コンドーテックは、金物小売業、産業資材・鉄構資材の製造・仕入・販売業、電設資材の仕入・販売などを行っています。

    栗山アルミは非鉄金属の押出、アルミ押出型材などの製造開発、型材・板材・ステン レスなどの加工、アルミニュームの表面処理加工などを行っている企業です。

    • 取得額:非公表
    • M&Aの手法:複数の個人株主からの株式譲渡
    • M&Aの目的:今後の需要増加が見込まれるアルミ商材の製造部門獲得

    ⑭オプティマスグループによるM&A

    2019年2月、オプティマスグループはニュージーランドのUSAVE Car & TruckRentals Limitedからレンタカー事業を買収すると発表しました。重複する拠点は統合しつつ、さらなる収益拡大を図ることを目的に掲げています。

    • 取得額:約6億円
    • M&Aの手法:100%子会社であるUniversal Rental Cars Limitedを通じて、USAVEの関係事業および資産を買収
    • M&Aの目的:ニュージーランドの国内需要を中心とする顧客基盤の獲得

    ⑮セグエグループによるM&A

    2019年2月、セグエグループはネットワーク機器やOA機器の販売を中心に展開しているアステムを買収すると発表しました。福岡地区で25年の事業実績を持つアステムの子会社化により、セグエグループでは、顧客基盤の獲得と収益の増大が図られています。

    • 取得額:非公表
    • M&Aの手法:アステムの全株式の取得による子会社化
    • M&Aの目的:中長期戦略のもと成長の著しい福岡地区への進出成功

    ⑯オンワードホールディングスによるM&A

    2019年2月、オンワードホールディングスはギフト商品やカタログ企画・販売などを手掛ける大和を買収すると発表しました。

    本件M&Aは、オンワードホールディングスからすると、大和の持つマーケティング能力・企画力や全国の百貨店などの取引先と、オンワードホールディングスのブランド力を組み合わせて事業・収益の拡大を図った事例です。

    • 取得額:非公表
    • M&Aの手法:大和の全株式の取得による子会社化
    • M&Aの目的:技術やノウハウの統合によるシナジー効果の獲得

    ⑰メディアスホールディングスによるM&A

    2019年2月、メディアスホールディングスは医療機器販売事業を展開しているアイテックスメディカルを買収すると発表しました。

    アイテックスメディカルは、千葉県における医療機器販売事業に強みを持っている会社です。本件M&Aにより、メディアスホールディングスでは、さらなる事業・収益の拡大が図られています。

    • 取得額:非公表
    • M&Aの手法:アイテックスメディカルの全株式の取得による子会社化
    • M&Aの目的:販路の拡大・事業強化のシナジー(相乗)効果の獲得

    ⑱オートバックスセブンによるM&A

    2019年2月、オートバックスセブンは自社のフランチャイズチェーンの加盟店であるコクサイショッパーズエイトを買収すると発表しました。優秀な加盟店の買収・子会社化により、オートバックスセブンは、岐阜・長野・愛知エリアにおける競争力強化と経営の効率化を図っています。

    • 取得額:非公表
    • M&Aの手法:コクサイショッパーズエイトの全株式の取得による子会社化
    • M&Aの目的:オートバックス事業の収益拡大

    ⑲国際紙パルプ商事によるM&A

    2019年1月、国際紙パルプ商事はオーストラリア・ニュージーランドで紙関連製品などの卸売り事業を行う「Spicers Limited」を買収すると発表しました。本件M&Aにより、国際紙パルプ商事では、海外事業のさらなる規模拡大・海外での地位確立を図っています。

    • 取得額:約73億8,600万円
    • M&Aの手法:Spicers Limitedの全株式の取得による子会社化
    • M&Aの目的:アジアパシフィック圏での事業展開の加速・オーストラリア・ニュージーランドにおける地位向上

    ⑳島津製作所によるM&A

    2019年1月、島津製作所は北米で島津製作所における医療機器関係の販売・サービスを手掛ける会社の販売代理店である「Core Medical Imaging, Inc.(CMI)」を買収すると発表しました。これにより島津製作所では、海外事業の収益・市場規模の拡大などが図られています。

    • 取得額:非公表
    • M&Aの手法:CMIの全株式の取得による子会社化
    • M&Aの目的:営業力の高さと収益の安定性を誇るCMIのネットワークおよび営業力の活用による、製品直販体制の強化

    ㉑レカムによるM&A

    2018年12月、情報通信事業を行うレカムは住宅用太陽光システムなどの訪問販売を手掛ける産電を買収すると発表しました。産電は約30年間に渡る営業実績を誇るうえに、10の拠点・57名の営業人員を有している会社です。

    本件M&Aにより、産電が保有するノウハウ・知識の獲得が図られています。

    • 取得額:非公表
    • M&Aの手法:産電の株式100%をACAシナジー3号投資事業有限責任組合から取得して連結子会社化
    • M&Aの目的:産電の販売事業を用いて、シナジー効果の獲得・環境関連事業のさらなる拡大

    ㉒ハマキョウレックスによるM&A

    2018年12月、ハマキョウレックスは日本郵便の物流子会社「JPロジサービス」を買収しました。本件M&Aにより、ハマキョウレックスでは、従来製品とJPロジサービスにおける物流ノウハウを融合させて、さらなる収益の拡大を図っています。

    • 取得額:非公表
    • M&Aの手法:JPロジサービスの発行済株式66.7%を取得
    • M&Aの目的:JPロジサービスとハマキョウレックスの物流ノウハウの融合による、新規開拓・既存顧客への付加価値の創出

    ㉓綿半ホールディングスによるM&A

    2018年11月、綿半ホールディングスは家電通販サイトを展開する「アベルネット」を買収しました。本件M&Aでは、スーパーセンター事業や建設・貿易事業を行う綿半ホールディングスとアベルネットにおいて、相乗効果による収益の拡大が図られています。

    • 取得額:非公表
    • M&Aの手法:アベルネットの全株式取得による連結子会社化
    • M&Aの目的:アベルネットの競争力の高いインターネット通信販売事業の吸収による、通信販売のノウハウやシステム基盤の共有・取扱商品の拡充をはじめとするシナジー効果の獲得

    ㉔富士通ゼネラルによるM&A

    2018年10月、富士通ゼネラルは欧州の販売代理店の一つである「F.G.Europe Italia S.p.A.」を買収すると発表しました。本件M&Aにより、販売拠点の拡大・収益の拡大を図っています。

    • 取得額:1,000万ユーロ(日本円で約13億5,000万円)
    • M&Aの手法:F.G.Europe Italia S.p.A.の発行済株式51%取得による買収
    • M&Aの目的:イタリアにおける販売活動の強化・マーケティングによるコマーシャルビジネスの拡大・海外における地位向上

    ㉕イオンによるM&Aその2

    2018年10月、イオンはチェーンストアを展開しているフジと資本業務提携を締結すると発表しました。フジは50年以上に渡る実績を誇り、96店舗の拠点を構えていた会社です。イオングループと同じく、小売業界を中核に事業エリアを拡大しています。

    本件M&Aは、イオンからすると、中国・四国エリアにおける地位の確立を図った事例です。

    • 取得額:非公表
    • M&Aの手法:合意のもとで資本業務提携を締結
    • M&Aの目的:ノウハウ・経営資源の有効活用によるシナジー効果の獲得

    ㉖コメ兵によるM&A

    2018年11月、コメ兵はアンティーク時計などの販売を行っている「シエルマン」を戦略的グループ化すると発表しました。

    本件M&Aでは、シエルマンの販売実績・ノウハウの活用により、ブランド・ファッション・時計・ジュエリー事業などの専門分野において、他社との差別化を図り企業価値を高めるとしています。

    • 取得額:非公表
    • M&Aの手法:シエルマンを戦略的なグループ化すると発表(シエルマンは資本提携・業務提携・店舗出店・EC戦略・グループ再編を重要戦略に据えている)
    • M&Aの目的:経営の安定性確保

    ㉗東京センチュリーによるM&A

    2018年11月、国内リース事業を行う東京センチュリーは、アマダリースを買収すると発表しました。本件M&Aでは、アマダリースの技術・ノウハウの統合によりファイナンス機能の強化や経営基盤の改善が図られています。

    • 取得額:非公表
    • M&Aの手法:アマダリースの発行済株式60%の取得による買収
    • M&Aの目的:ファイナンス機能のノウハウ・技術の獲得

    ㉘アートグリーンによるM&A

    2018年10月、フラワービジネスを展開するアートグリーンは、日本プリザーブドフラワー協会を買収すると発表しました。本件M&Aにより、アートグリーンでは、日本プリザーブドフラワー協会の持つノウハウやシナジー効果の獲得による事業拡大が図られています。

    • 取得額:非公表
    • M&Aの手法:日本プリザーブドフラワー協会の持分取得による子会社化
    • M&Aの目的:プリザーブドフラワーという新商材の販売・ブライダル事業の技術向上

    ㉙TSIホールディングスによるM&A

    2018年10月、TSIホールディングスはアパレル事業を展開している「上野商会」を買収しました。本件M&Aにより、M&A当事会社では、企業の成長・市場規模の拡大など双方でのメリット獲得が図られています。

    • 取得金額:約150億円
    • M&Aの手法:上野商会の全株式取得による子会社化
    • M&Aの目的:グローバル規模での成長・中期経営計画における成長戦略の達成

    ㉚ヨシムラ・フード・ホールディングスによるM&A

    2018年9月、ヨシムラ・フード・ホールディングスは、シンガポールで水産品の卸売りを行う「SHFF社」および「LFF社」を買収すると発表しました。

    SHFF社とLFF社は、アジア各地から高品質商品の仕入れができる販路を有しています。アジア諸国・オーストラリアなどの企業を対象に卸事業および小売事業を手掛ける会社です。

    本件M&Aにより、ヨシムラ・フード・ホールディングスでは、販路を生かした収益の拡大・コストの削減が図られています。

    • 取得額:非公表
    • M&Aの手法:SHFF・LFFの発行済株式70%の取得による子会社化
    • M&Aの目的:食品などの製造販売を行う中小企業の支援と活性化

    ㉛クロスプラスによるM&A

    2018年9月、アパレル業界で企画・製造・販売を行うクロスプラスは、帽子アイテムの製造卸売事業を展開する「中初」を買収すると発表しました。本件M&Aにより、クロスプラスでは、中初の技術を活用して、相乗効果による収益の拡大・国内市場価値の向上が図られています。

    • 取得額:非公表
    • M&Aの手法:発行済株式すべての取得による子会社
    • M&Aの目的:事業規模の拡大・収益の増大

    ㉜ビューティガレージによるM&A

    2018年8月、ビューティガレージは美容関連商品の開発・販売を手掛ける「台湾千冠莉」を買収すると発表しました。ビューティガレージは「アジアNo.1のIT美容商社」を掲げる会社です。

    本件M&Aにより、台湾におけるネットワーク構築・ノウハウや人材の獲得・中華圏市場における企業価値向上などが図られています。

    • 取得額:非公表
    • M&Aの手法:出資・第三者割当増資引受・株式譲渡による子会社化
    • M&Aの目的:市場価値の向上・市場規模の拡大

    ㉝ティーライフによるM&A

    2018年7月、ティーライフはセレクトショップ通信販売サイトを運営する「Lifeit」を買収すると発表しました。本件M&Aでは、通信販売のノウハウ統合によって、ティーライフの収益拡大が図られています。

    • 取得額:非公表
    • M&Aの手法:Lifeitの全株式取得による子会社化
    • M&Aの目的:両社の強みを生かした事業の拡大

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    2. 小売業界の概要と現状

    ここからは、小売業界の概要を示すとともに、小売業界の現状を分析します。

    小売業界とは

    小売業界とは、個人の消費者に対して物品の販売・サービスの提供などを行う業界をさします。小売業界における顧客は個人の消費者であり、法人格を持つ企業は含まれません。小売業界には、以下のような業種が含まれます。

    • コンビニエンスストア
    • スーパーマーケット
    • ドラッグストア
    • 百貨店(デパート)
    • 各種専門店
    • 無店舗販売
    • ディスカウントストア
    • 100円ショップ
    • 売店
    • その他

    コンビニエンスストア

    コンビニエンスストアとは、食品・飲料品を取り扱う店舗です。1日の営業時間が14時間以上となるセルフサービス方式の販売店を意味します。

    経済産業省の商業統計により、売り場面積は30平方メートル以上・250平方メートル未満と定義されています。便利さを意味する「convenience」の名のとおり、駅前・住宅街・主要道路沿いなど利便性の高い立地に店舗が構えられているケースが多いです。

    大手のコンビニエンスストアでは、飲食料品の販売だけでなく、公共料金の収納代行・宅配便の発送などサービスの充実化が図られています。コンビニエンスストアの経営形態は、直営店とフランチャイズ制の2種類です。

    スーパーマーケット

    スーパーマーケットとは、日用品や食料品などをセルフサービスで短時間に購入できるようにした小売業態のことです。market(市場)をsuper(超える)商店であるスーパーマーケットの売り場面積は、250平米以上と定義されています(商業統計による定義)。

    なお、スーパーの経営業態は、日用品から食料品・衣料品・玩具・文具までを取り扱う「総合スーパー」と、生鮮食品や日用品などに特化した「専門スーパー」の2種類です。

    ドラッグストア

    ドラッグストアとは、一般用の医薬品や化粧品を中心に、日用品・食品(生鮮食品を除く)・文房具などをセルフサービスで購入できるようにした小売業態のことです。

    もともとはdrug storeの意味どおり、薬品のみを専門に取り扱う小売業態をさしていました。現在ではビジネスモデルの変化とともに、さまざまな商品が取り扱われています。

    現在の経営業態の動向を見ると、医療分業の発展に連れてドラッグストア内に薬剤師を駐在させ、処方箋医薬品を販売できる許可を得たうえで営業している店舗も増加している状況です。

    百貨店(デパート)

    百貨店(デパート)とは、複数の分野・多種類の商品を一つの店舗で取り扱う事業者を、大規模な商業施設に集約させて販売する小売業態を意味します。50人以上の販売員を有するうえで販売の50%以上が対面で販売すると定義されています(商業統計による定義)。

    百貨店は複数階のフロアで構成されており、一般的には7階前後が多いです。各階に専門知識を有する販売員を置いたうえで、対面にて接客する方法が採用されています。

    衣・食・住それぞれの販売額がいずれも10%以上70%未満であることも百貨店の条件です。地下には、いわゆるデパ地下と呼ばれる高級食材などを取り扱う食料品店もあります。

    各種専門店

    専門店とは、その名のとおり、専門的な商品・特定種類の商品を一つの店舗や事業所に集約して販売する小売業態を意味します。幅広い商品を取り扱う百貨店などとは異なり、電化製品のみを取り扱う家電量販店や服飾品のみを扱うアパレルショップなどが該当する業態です。

    専門店の経営業態は、駅に近く都市中心部に店舗を構えて営業する「都市型店舗」と、都市から離れた郊外に店舗を有する「郊外型店舗」の2種類に分類されます。

    無店舗販売

    無店舗販売とは、店舗を開店しない状態で商品などの小売・販売を行う小売業態のことです。大まかに「訪問販売」「移動販売」「通信販売」のほか、自動販売機などを使った「無人販売」などの営業形態に分類されます。

    インターネットが普及している時代の中で、ネットを利用した通信販売は特に成長を遂げています。その動向に注目が集まっている業態です。

    開業する際に店舗を有さずに営業が可能で、比較的、低コストで参入できます。実店舗よりも直接営業費にかけられるコストも増えることから、他業種と比べても差別化を図りやすい経営業態の一つです。

    ディスカウントストア

    ディスカウントストアとは、日用品・衣料品・食料品・家電製品などを計画数量の売り切りを見越して低価格に設定したうえで、セルフサービスにて販売する小売業態を意味します。量販店と同類に扱われる業態です。

    割引販売を販売戦略の重点に置いているほか、百貨店並みの品ぞろえを要する店舗から電化製品や化粧品などに特化した専門店型の店舗など、さまざまな販売業態が見られる点に特徴があります。

    ここ数年の動向を見ると、景気低迷による業績不振を打開すべく、異業種からディスカウントストアに転換する企業も増加している状況です。

    100円ショップ

    100円ショップとは、原則として店内で販売する商品の価格を100円に設定したうえで販売する小売業態を意味します。低価格で生活に密着する業界であるため、比較的、景気動向には左右されにくい業種です。

    利益率を上げるために、大量仕入と大量販売を行っています。100円ショップの大手メーカーでは、商品の約80%を自社内で安く製造・販売している状況です。

    それに加えて、値段の均一化によりスタッフの数を減らし、人件費を削減して利益率を上げるなど、さまざまな経営努力で利益を確保している業種といえます。

    売店

    売店とは、商品を売る小型の店舗を指します。一般的には、遊園地などの商業施設・病院・公共施設の一角に併設されているケースが多いです。商品売買を主目的としない販売業態であり、常設店舗ではない点も売店の特徴となります。

    その一方で、売店は小型店舗であるため、顧客と接する機会が非常に多く、顧客のニーズに対応しやすい販売業態です。

    その他

    その他の小売業とは、主の販売商品が他に分類されない「その他」の商品を販売する小売業態を意味します。つまり、衣・食・住に渡る各種の商品を小売する店舗ではあるものの、扱う商品がいずれに分類されるか判断できない業種のことです。

    常時在中の従業員が50人以下である点も、その他の小売業に該当される条件となります。たとえば、骨とう品を除く美術品小売業・旗竿や物干し竿の小売業・金銀白金地金の小売業・ミニスーパーや万事屋などです。

    小売業界の現状

    ここでは、小売業界の現状を解説します。小売業界の現状を以下7つの項目でまとめました。

    • 増税などの社会情勢の影響を受けやすい
    • 人口減少の影響も受ける
    • 今後は少子高齢化の影響も増加する
    • 業界全体の売上は回復傾向
    • 小売業における売上高の内訳
    • 小売業における企業数の推移
    • インターネット通販に対するニーズが高まっている

    増税などの社会情勢の影響を受けやすい

    小売業界は、社会情勢の影響を受けやすい業界だとされています。当然ですが、個人の消費・購買意欲がそのまま影響するためです。小売業界が影響を受けやすい最たる要素は、増税だといえます。

    実際に2014年4月に消費税が増税する前には「駆け込み需要」が起こって高売上が続きました。しかし、増税後には5%以上売上高が減少しており、その後の動向を見ると1年以上マイナス基調を記録しました。

    コンビニエンスストアや百貨店も同様に、1年間における売上高でマイナス基調を記録したことから、小売業界は全体的に増税など社会情勢の影響を受けやすいといえます。

    人口減少の影響も受ける

    厚生労働省が発表する 人口動態統計の近年の動向を見ると、国内出生人数は100万人を割り込み続けています。「令和元年(2019)人口動態統計の年間推計」を見ると、2019年における出生の推計数は86万4,000人であり、2018年よりも5万4,000人程度減少しました。

    これに対して、死亡者数は年々増加している状況です。購買者層が亡くなり、減り続けている状況は、小売業界からすると年々お客さんが減っているといえます。

    以上のことから、購入者減=売上減というマイナスの流れが生じ、小売業界は人口減少の影響を大きく受けてしまう業界です。

    今後は少子高齢化の影響も増加する

    問題は人口減少だけではありません。今後は少子高齢化の影響も深刻化していく見込みです。高齢者は実店舗に直接足を運んで商品を購入するケースが多く見られます。将来的に、高齢者がさらに年を重ねて店舗訪問が難しくなった場合には、それまで確保できていた売上が減少してしまうでしょう。

    現在の若い消費者は、実店舗だけでなくネットショップでも商品を購入します。若い消費者層を取り込めない小売店では、深刻な影響を受けやすくなるといえるでしょう。

    業界全体の売上は回復傾向

    少子高齢化や社会情勢の影響を受けてはいますが、小売業界が急速に冷え込んでいるわけではありません。業界全体を見ると、売上は回復傾向です。2014年3月の増税以降は一時的に小売業の売上は激減しましたが、その後は緩やかな回復傾向にあります。

    経済産業省の『2019年小売業販売を振り返る』によると、2019年における小売業の販売額は145兆470億円(前年比0.1%増)でした。2018年の同データを見ると144兆9,650億円(前年比1.7%増)であったことから、増加傾向にあることがわかります。

    食品や日用品は生活必需品であるため販売額は大きく減少しませんが、ここ数年の緩やかな景気回復による消費者の購買意欲向上や外国人観光客の増加なども相まって、小売業界では景気回復傾向が見られる状況です。

    2020年からの新型コロナウイルスの影響が気になるところですが、2020年11月までの売上げは453兆円と、2019年を上回る勢いです。業種によっては影響を受ける小売店も見受けられます。しかし、全体的にはそれほど影響を受けているとはいえない状況です。

    小売業における売上高の内訳

    経済産業省・経済解析室が発表した「小売業販売を振り返る」でこの2年の販売額を見てみると、2020年は146兆4,570億円、前年比-3.2%と減少しました。新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言下の休業や営業時間短縮、外出自粛などが響いたと考えられます。

    2021年は150兆4,620億円で、前年比1.9%の増加です。業種別では、百貨店、コンビニエンスストア、ドラッグストアの販売額が増加し、ホームセンター、家電大型専門店、スーパーは減少です。最も販売増加に寄与したのは、燃料小売業、次いで自動車小売業でした。

    新型コロナウイルスの感染拡大による自粛期間を経て、2020年に大きく落ち込んでいた、各種商品小売業や織物・衣服・身の回り品も増加に転じています。

    ウィズコロナ禍の小売業への影響は、業種や業態ごとに今後も明暗が大きくわかれることが予想されます。

    2020年小売業販売を振り返る

    経済産業省「2020年小売業販売を振り返る」

    出典:https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikeizai/pdf/h2amini147j.pdf

    2021年主要な業態から見る商業販売額

    経済産業省「2021年小売業販売を振り返る」

    出典:https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikeizai/kako/20220414minikeizai.html

    小売業における企業数の推移

    中小企業庁の2020年版「中小企業白書」によると、企業数は年々減少傾向にあります。直近の2016年では、359万者です。その内訳は、小規模企業が305万者、中規模企業が53万者です。

    1999年を基準とし、規模別に増減率を見ると、いずれの規模も企業数に減少が見られます。特に小規模企業の減少率が最も高いでしょう。

    業種別の増減率を確認すると、1999年と比べて、小売業は減少率が高いことがわかります。日本全体の人口減少に伴い、今後も企業数の減少傾向は変わらないといえるでしょう。

    中小企業庁「中小企業白書2020年版」

    出典:https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2020/chusho/b1_3_1.html

    業種別中小企業数の増減率の推移

    中小企業庁「中小企業白書2020年版」

    出典:https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2020/chusho/b1_3_1.html

    インターネット通販に対するニーズが高まっている

    販売額ベースで見ると回復傾向にある状態ですが、将来的に少子高齢化や人口減少などが深刻化すれば、市場縮小が急速に進行するおそれもあります。そこで、今後の動向を踏まえて、小売業界では、インターネット通販を活用するケースが目立つようになってきました。

    インターネット通販を利用すると、直接、買い物に行けない高齢者や共働き世帯などを取り込めるため、消費の拡大が期待できます。ただし、すでにアマゾンや楽天などのインターネット専業の企業が特化した小売サービスを展開しており、競争が激化している状況です。

    こうした状況の中で、小売業界では、時代と消費者のニーズに応じた改革が求められています。

    【関連】自動車小売業(ディーラー)のM&A・譲渡・売却!事例や動向、価格相場を解説!| M&A・事業承継ならM&A総合研究所

    3. 小売業界のM&A・売却・買収動向

    小売業界でM&A・売却・買収を検討する際は、業界内の現状およびM&Aの動向を把握しておくことが大切です。以下の5つの項目に注目してみましょう。

    1. 市場規模に対するM&Aは活発
    2. 大手によるM&Aも多い
    3. 大手同士のM&Aも目立つ
    4. 異業種への買収も増えつつある
    5. M&A件数の推移

    ①市場規模に対応するM&Aは活発

    市場規模に対応するための買収や譲渡などのM&Aが活発です。もともと小売業・流通業は競争が激しく、企業の買収や売却が盛んに実施されてきました。

    日本人は比較的、流行に敏感で移り変わりが激しいため、大手企業などは消費者ニーズの変化に適切に対応するべく、M&Aを繰り返しながらノウハウ・優秀な人材・情報など獲得していく必要があります。

    ②大手によるM&Aも多い

    日本企業の99%は中小企業ですが、技術が発展している日本では、優秀な企業が非常に多く存在します。そこで近年では、大手企業が経営戦略の一環として、M&Aによる中小企業の買収に注目・注力している状況です。

    もともと異業種に新規参入する場合などには、多くの費用・時間が必要になります。M&Aによる買収を行えば、短期間で人材やノウハウを獲得できるため、スムーズに事業の拡大・成長を図ることが可能です。

    こうしたメリットに注目して、事業拡大のために戦略的なM&Aを行う大手企業が増えています。

    ③大手同士のM&Aも目立つ

    ここ数年では、企業規模の拡大や事業発展のために、大手企業同士がM&Aする事例も多く見られます。たとえば、2013年にイオングループは、日本で初めて小売業界で1兆円を達成した大手企業「ダイエー」を買収して完全子会社化しました。

    上記の事例のように、大手企業同士でもM&A・業務提携・資本提携などによって、お互いのノウハウや知名度を生かしながら、市場でのシェアを広めたり事業の発展を行ったりしている状況です。

    ④異業種への買収も増えつつある

    小売業界では、異業種の買収事例も増えています。たとえば、ディスカウントストア業種に位置するドンキホーテホールディングス(現パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス)が、2018年にコンビニ業界ファミリーマートの傘下「ユニー」を買収した事例などです。

    そのほか、小売専門店や外食サービス業界の企業が、スーパーマーケット業やドラッグストア業に参入するケースも目立っています。このように、ノウハウや人材の獲得・顧客基盤の拡大につなげるなど、多くのメリットを求めてさまざまな企業がM&Aを実施している状況です。

    ⑤M&A件数の推移

    日本の企業に関連するM&A件数は、2019年に4千件を超えて過去最高水準に達しました。しかし、2020年の新型コロナウイルスの影響を受けて、9年ぶりに減少しました。2021年上半期時点では、2,128件と、コロナ以前の数値を上回り、回復傾向であることがわかります。

    小売業界では、店舗展開を念頭に入れた同業種同士のM&A事例が複数の業種で見られます。今後も、業界の再編や、経営環境が厳しい業種などコスト削減の観点から、M&A件数は伸びる予想です。

    上場企業M&A動向レポート『小売業版』

    M&A総合研究所

    出典:https://masouken.com/news_releases/435

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    • 小売業のM&A・事業承継

    4. 小売業界のM&A・売却・買収のメリット

    ここでは、小売業界でM&Aを実施するにあたって、売却側・買収側それぞれの視点からM&Aのメリットを解説します。

    売却側のメリット

    売却側のメリットには、主に以下の5つが挙げられます。

    • 従業員の雇用確保
    • 後期者問題の解決
    • 売却・譲渡益の獲得
    • 大手との統合で安定した経営
    • 債務・個人保証・担保などの解消

    従業員の雇用確保

    M&Aを行うと、従業員の雇用を確保できます。たとえば、ベンチャー企業で業績がまだ安定していなかったり、老舗中小企業で後継者が不足していたりといった理由で廃業した場合、従業員を路頭に迷わせてしまうのは必定です。

    そこでM&Aを行えば、従業員の雇用を買い手企業に引き継げるメリットがあります。

    後継者問題の解決

    後継ぎ不在による後継者難の問題は、老舗企業の経営者であれば誰もが頭を抱えます。そこで、事業譲渡や会社売却ができれば、買い手が後継者(新たな経営者)となり、事業承継が実現できるでしょう。

    売却・譲渡益の獲得

    創業者は自社のM&Aにより、売却・譲渡益を獲得できます。この利益は創業者利益と呼ばれており、売却や譲渡によりまとまった現金を獲得できる可能性があるでしょう。獲得した利益は、負債の返済・老後の資金・新事業への再投資資金などに活用できます。

    大手との統合で安定した経営

    企業規模が小さく資金不足などの問題があると、なかなか安定した経営を実現できません。しかし、大手企業とM&Aすると、潤沢な資金のもとで安定した経営が行えます。

    売却側である中小企業からすると、たとえ業績を残していても、不安が尽きません。M&Aは、こうした不安を払拭してくれる経営戦略でもあります。

    債務・個人保証・担保などの解消

    多くの中小企業では会社の借入保証を経営者が負っていますが、会社売却の場合には、基本的に債務は買い手に引き継がれるので、債務・個人保証・担保などは解消されます。ただし、事業譲渡では債務が会社に残るので注意が必要です。

    買収側のメリット

    買収側のメリットには、主に以下の5つが挙げられます。

    • 従業員・スタッフの獲得
    • 事業エリアの拡大
    • 新規事業へ低コストで参入
    • 顧客・取引先・ノウハウなどの獲得
    • 競争相手を減らす

    従業員・スタッフの獲得

    自社の業務と同じ分野で、経験のある従業員・スタッフを確保することは難しいです。こうした悩みは大手企業も同様に抱いています。M&Aを行えば、買収側はリスクを回避しながら経験豊富な従業員・スタッフをまとめて獲得できるでしょう。

    事業エリアの拡大

    小売業界では、継続的な販売マーケットの確保が課題です。事業規模を拡大する際には、新エリアにおける取引先の開拓や新規顧客の確保が必要となります。M&Aでは相手企業の顧客基盤を取り込めるため、マーケットを確保できるうえに事業エリアを拡大できるでしょう。

    新規事業へ低コストで参入

    M&Aを行うと、高い技術やノウハウを取り込めます。新業種に参入する際にノウハウや既存の顧客を生かせば、低コストで参入可能です。

    不確定な事業に多くの時間を使って動向調査を行い、費用をかけて新規参入するよりも、M&Aによりリスクを抑えながら新規参入を行う方が、新規事業の成功可能性も高まります。

    顧客・取引先・ノウハウなどの獲得

    もともと企業には強みと弱みがあり、企業それぞれの強みを生かして事業を行っています。M&Aは、強みを残しながら弱みを補える経営戦略です。これまで自社になかった技術・ノウハウ・取引先・顧客を統合して活用すれば、短期間での事業拡大・成長につながります。

    競争相手を減らす

    M&Aでは、これまでライバルとして競い合っていた会社がともに成長・拡大を目指していくパートナーへと変わるケースもあります。これにより、必然的に競争相手が減少するでしょう。競争相手が少なければ、利益・顧客・取引先の確保につながりやすくなります。

    【関連】M&Aのメリット・デメリットを買い手・売り手にわけて徹底解説!【大企業/中小企業事例あり】| M&A・事業承継ならM&A総合研究所

    5. 小売業界のM&A・売却・買収の相場価格

    小売業界のM&A・売却・買収相場は、中小企業から大企業まで会社の規模が幅広く、業種によっても価格相場は変動するため、一概にいくらとはいえません。それだけでなく、取引価額は非公表の場合が多いため、相場の実態はつかみづらいのが現状です。

    M&Aを行う際には、さまざまな評価方法があります。小売業界で採用される方法の一つに、取引事例法があります。取引事例法とは、対象会社に過去の売買がある場合に、その取引価額をもとに評価する方法です。過去に売買がない場合の算出方法には、コストアプローチ、インカムアプローチ、マーケットアプローチなどがあります。

    • コストアプローチ(時価純資産法など)
    • インカムアプローチ(DCF法など)
    • マーケットアプローチ(類似企業比較法など)

    コストアプローチは、純資産価値をベースに客観的に企業価値を算定できる手法です。インカムアプローチは、会社の将来性から算出する方法で、最も多く採用されます。マーケットアプローチは、類似した企業や業界の株価などを基準に算出する方法です。

    6. 小売業界のM&A・売却・買収の成功ポイント

    小売業界でのM&A・売却・買収を成功させるポイントには、以下の3点が挙げられます。

    1. 事前準備を入念に行う・タイミングを誤らない
    2. 統合プロセス(PMI)を実施しM&A後にスムーズな運営を図る
    3. M&Aの専門家に相談する

    ①事前準備を入念に行う・タイミングを誤らない

    小売業界でM&A・売却・買収を成功させるには、事前準備を入念に行うことが重要です。M&Aを実施する際は、目的の明確化・リスク分析・統合後の経営戦略などを十分に練る必要があります。

    いかなるタイミングでM&Aを行うのかという判断も、成功のカギを握る要素です。入念に準備を進めながら、最適なタイミングで交渉を進めましょう。

    ②統合プロセス(PMI)を実施しM&A後にスムーズな運営を図る

    M&Aしたとしても、経営戦略が曖昧で事業が失敗してしまえば元も子もありません。組織の再編成・従業員への周知・顧客への告知などの統合プロセスを実施しながら、柔軟かつスムーズな運営を行って業績を改善していくことが肝要です。

    PMI(Post Merger lntegration)では、統合後のリスク分析や・業績目標の策定だけでなく、経営方針も綿密に計画を立てて準備しておきましょう。

    ③M&Aの専門家に相談する

    小売業界でM&A・売却・買収を行う場合、準備や調査は当然、大切ですが、個人の力や知識では限界があるため、自社だけで話を進めていくのはリスクが高いです。

    小売業界でM&A・売却・買収を行う場合には、M&Aの専門家に相談しながら進めていくとよいでしょう。M&Aの専門家への相談・依頼により、M&Aを円滑に進められるだけでなく、リスクを最小限に抑えられます。

    どのM&A仲介会社に依頼すべきかお悩みの場合には、M&A総合研究所にご連絡ください。M&A総合研究所では、小売業界のM&A・売却・買収に精通したアドバイザーが専任について、相談時からクロージングまでフルサポートします。

    料金体系は、成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)。随時、無料相談を行っていますので、小売業界でのM&A・売却・買収を検討される際には、お気軽にお問い合わせください。

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    7. 小売業界のM&A・売却・買収まとめ

    小売業界は流行や社会情勢など時代の変化に敏感であるほか、異業種からの参入も多く、買収・売却・譲渡などのM&Aが活発に行われています。小売業界でM&A ・売却・買収を成功させるには、専門家のアドバイス・サポートがおすすめです。

    M&A専門家からサポートを受ければ、スムーズに交渉・手続きを進められるでしょう。本記事の概要は以下のとおりです。

    ・小売業界の現状
    →増税などの社会情勢の影響を受けやすい
    →人口減少の影響も受ける
    →今後は少子高齢化の影響も増加する
    →業界全体の売上は回復傾向
    →インターネット通販に対するニーズが高まっている

    ・小売業界におけるM&Aの主な目的
    →収益拡大・事業成長の加速
    →事業エリア・市場の拡大
    →顧客・技術・ノウハウの獲得

    ・売却側のメリット
    →従業員の雇用確保
    →後期者問題の解決
    →売却・譲渡益の獲得
    →大手との統合で安定した経営
    →債務・個人保証・担保などの解消

    ・買収側のメリット
    →従業員・スタッフの獲得
    →事業エリアの拡大
    →新規事業へ低コストで参入
    →顧客・取引先・ノウハウなどの獲得
    →競争相手を減らす

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