株式譲渡した際の確定申告方法!かかる税金や必要書類の書き方を解説!

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

当記事では、株式譲渡した際の確定申告についてまとめています。株式譲渡を実施した際にかかる税金や確定申告時の必要書類・確定申告書類の書き方などを解説しているので、株式譲渡の確定申告について詳しく知りたい方は参考にしてください。


目次

  1. 株式譲渡による確定申告とは
  2. 株式譲渡した際に確定申告をする必要がある人
  3. 株式譲渡でかかる税金と計算方法
  4. 株式譲渡時の確定申告における必要書類
  5. 株式譲渡した際の確定申告書の書き方
  6. 株式譲渡した際の確定申告方法
  7. 確定申告の期日
  8. 株式譲渡した際に確定申告をしなくても良い場合
  9. まとめ
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1. 株式譲渡による確定申告とは

株式譲渡による確定申告

当記事では、株式譲渡を実施した際にかかる確定申告について解説していきます。株式譲渡にかかる税金にはどのようなものがあるのか、株式譲渡の際に確定申告は必要なのか、確定申告の必要書類・添付資料にはどのようなものがあるのかなどをまとめています。

この章では、株式譲渡実施時の確定申告・発生する税金について解説する前に、「確定申告とは何か」について確認しておきます。

確定申告の対象者

そもそも「確定申告」とは、1月1日~12月31日までの1年間の間に獲得した所得にかかる「所得税」を計算して、その所得税に応じた税金を支払うための手続きのことです。「確定申告」の対象となるのは以下のような人たちです。

【確定申告の対象者】

  • 配当所得があった人
  • 事業所得があった個人事業主
  • 不動産所得があった人
  • 譲渡所得があった人
  • 退職所得があった人
  • 一時所得があった人
  • 雑所得があった人
  • 山林所得があった人

上記に当てはまる人は、指定された期間内に必ず確定申告をしなければいけません。そして、上記に記載されている通り、譲渡所得があった人も確定申告が必要になります。

つまり、「株式譲渡」が実施された際にも、自分が保有する株式を売却することで、株式譲渡益・売却益を受け取った方は、確定申告をする必要があります

年末調整と確定申告の違い

「確定申告」と似た用語に「年末調整」というものがあります。当記事をご覧の方の中にも、「確定申告」と「年末調整」の違いについてしっかり理解できていない方もいるのではないでしょうか。

「年末調整」とは、1月1日~12月31日の1年間で支払われた給与から「差し引かれている所得税」に過不足が無いかを計算し、清算するための手続きです。特に、会社に勤めているサラリーマンの方は、この年末調整が身近にあります。

サラリーマンの場合、毎月支払われる給与から「概算の所得税」が天引きされています。しかし、毎月天引きされている所得税はあくまでも概算であり、「生命保険料控除」などの計算が反映されていないケースが多いです。

そのため、毎年11月~12月の時期に「年末調整」が実施され、「正確な所得税」が計算された後、不足分は追加で徴収され、超過分は天引きされた額から還付されます。

このように、会社側が所得税を天引きし、年末調整によって清算が行われるため、基本的にサラリーマンが確定申告をする必要はありません

2. 株式譲渡した際に確定申告をする必要がある人

株式譲渡した際に確定申告をする必要がある人

それでは、株式譲渡と確定申告の関係性について解説していきます。株式譲渡を実施した結果、確定申告を行わなければいけない人は、以下のような人たちです。

【株式譲渡した際に確定申告をする必要がある人】

  1. 源泉徴収口座以外で株式譲渡による利益を得た人
  2. 源泉徴収口座の譲渡損失を他の譲渡益から差し引く人
  3. 譲渡損失を譲渡益から差し引く人
  4. 過去3年間の譲渡損失を本年の譲渡益から差し引く人
  5. 本年+過去2年の譲渡損失を翌年に繰り越す人
  6. その他

①源泉徴収口座以外で株式譲渡による利益を得た人

まずは、「源泉徴収口座」以外の口座を用いて株式譲渡を行い、譲渡所得を獲得した人は、確定申告を行う必要があります。「源泉徴収口座」でない口座を利用して譲渡所得を得た人は、確定申告しなければいけないことを頭に入れておきましょう。

②源泉徴収口座の譲渡損失を他の譲渡益から差し引く人

「源泉徴収口座」を利用していて、その口座から発生した株式譲渡損失を、他の収益(上場株式等の配当など)から差し引いた結果、課税所得が発生している場合には、確定申告が必要になります。

③譲渡損失を譲渡益から差し引く人

1年間で獲得した「上場株式等の配当所得など」の金額から、1年間の株式譲渡から発生した譲渡損失の金額を差し引いた結果、課税所得が発生している人は、確定申告が必要になります。

④過去3年間の譲渡損失を本年の譲渡益から差し引く人

当年に獲得した株式譲渡による譲渡所得金額や配当金額から、過去3年間に渡って発生した株式譲渡損失の総額を差し引いた結果、課税所得が発生している人は、確定申告を行わなければいけません。

⑤本年+過去2年の譲渡損失を翌年に繰り越す人

実は、確定申告が必要になるのは「株式譲渡による譲渡所得が発生したときだけ」というわけではありません

株式譲渡によって発生した譲渡損失のうち、当年の譲渡益から控除しきれない損失金額がある場合には、確定申告を実施することで、最大3年間「損失を繰り越す」ことができます。

繰り越した損失額は、翌年以降の株式譲渡所得から控除することができ、その分税金を抑えることが可能となります。

⑥その他

上記に挙げたもの以外で、株式譲渡所得などの各種特例の適用を受ける場合には、確定申告が必要となります。

源泉徴収口座とは

上記で登場した「源泉徴収口座」という用語を知らない方のために、ここで「源泉徴収口座とはどのようなものか」について説明します。

「源泉徴収口座」とは、源泉徴収口座内で発生した株式譲渡所得等に対して、源泉徴収(20%[所得税:15%、住民税5%])の実施を選択することで、その源泉徴収口座内で生じた株式譲渡所得に対する「確定申告を不要」とすることができる「特定口座」です。

この「源泉徴収口座」は、配当の受け入れも可能となっており、「源泉徴収口座」内に株式譲渡損失が発生した場合には、配当などの所得金額から、その損失額を差し引いた金額をもとに源泉徴収税額(所得税・住民税)が計算されることになります。

ちなみに、「源泉徴収口座」において発生する所得税額や住民税額の計算は、すべて「金融商品取引業者等」が行います。「源泉徴収口座」は、一つの金融機関・証券会社に対して1口座しか作ることができません。

源泉徴収なし口座は確定申告が必要

「源泉徴収口座」とは反対に「源泉徴収なし口座」と呼ばれるものもあります。「源泉徴収なし口座」は「簡易申告口座」とも呼ばれるもので、「特定口座」の一つです。文字からも分かるように、源泉徴収が行われないため、自分で確定申告をする必要があります

ただし、「源泉徴収なし口座(簡易申告口座)」は、口座を開設した金融機関・証券会社から送られてくる「特定口座年間取引報告書」を利用することで、簡易的に確定申告を行うことができます。

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3. 株式譲渡でかかる税金と計算方法

株式譲渡でかかる税金と計算方法

上記では、株式譲渡の際に確定申告をしなければいけない人について説明してきました。この章では、「株式譲渡でかかる税金」と「その税金の計算方法」について解説していきます。

株式譲渡でかかる税金

株式譲渡を行った結果、利益が生まれた場合には、「課税所得」とみなされ税金が発生します。株式譲渡でかかる税金は、「所得税(個人の場合)」「住民税(個人の場合)」「法人税(法人の場合)」の3つです。

「個人」が株式譲渡を実施して譲渡所得を獲得した場合は、その譲渡所得に対して「所得税」と「住民税」が課税されます。所得税の税率は「15%」住民税の税率は「5%」で、計20%の税金がかかります。

一方、法人が株式譲渡を実施して譲渡所得を得た場合には、「法人税」が課されることになります。法人税は、累進課税方式で課税率が決定し、課税率は「29%~42%」の間で推移します。

【株式譲渡所得に対する税率】

株式の区分 税率(個人) 税率(法人)
上場株式等にかかる譲渡所得等 20%(所得税15%、住民税5%) 29%~42%
一般株式等にかかる譲渡所得等

上記の「上場株式」と「一般株式」ですが、「上場株式」とは、公式の取引所に上場されている株式(ETF,ETNを含む)のことで、「一般株式」とは、非上場株式や私募株式投資信託の受益権などのことを指しています。

ちなみに、2013年から「復興特別所得税」が課せられているため、株式譲渡にかかる正確な税率は「20.315%(所得税および復興特別所得税15.315%、住民税5%)」となります。

株式譲渡所得への課税の仕組み

株式譲渡所得が発生した際の税金の額は、基本的に、株式譲渡価額から「株式取得額+委託手数料等」を差し引いて課税所得を算出し、その金額にそれぞれの税率を掛け合わせることで計算することができます。

ただし、株式取得額に参入される経費等、課税所得を計算する際に、個人と法人の場合で異なる仕組みが採用されているので、ここで解説していきます。

個人の場合

個人が株式譲渡を実施して獲得した譲渡所得には、「申告分離課税」が適用されます。「申告分離課税」とは、確定申告時に、株式譲渡の譲渡所得を「他の所得金額と合算せず」、分離した状態で税金を計算する方式です。

株式譲渡時の他、「山林所得」や「不動産の嘔吐所得」などが発生した際に利用されるのがこの「申告分離課税」です。ちなみに、株式譲渡に関して、「申告分離課税」の場合「上場株式」と「一般株式」も分離して税金額を計算することになります

個人が株式譲渡によって譲渡所得を獲得した場合、税金を計算するために「課税所得」を算出しなければいけません。確定申告の際に申告分離課税が適用されたら、まずは「上場株式」と「一般株式」に分けて譲渡所得を計算します。

その後、計算した譲渡所得から「株式の取得額+株式を取得するために借入した負債の利子金額+株式譲渡のために支払った委託手数料+その他経費+管理費+手数料等にかかる消費税等」を差し引くことで「株式譲渡における課税所得」を算出できます。

「株式譲渡における課税所得」が算出できたら、株式譲渡所得にかかる税率(20%[所得税:15%、住民税:5%])を掛け合わせることで、発生する所得税と住民税が計算できます。

法人の場合

法人が株式譲渡によって譲渡所得を獲得した場合、課税所得は「総合課税方式」によって算出されます。「総合課税方式」とは、株式譲渡所得の他、給与所得など「各種の所得」をすべて合計して課税所得金額を計算する方式です。

総合課税方式が適用される法人は、株式譲渡所得の他、それ以外の損益もすべて合算され、その金額に応じて「29%~42%」の間で税率が決定し、法人税が計算されます。

ちなみに、法人の株式譲渡所得の計算方法は、「株式譲渡金額-(株式取得原価+株式譲渡経費)」となっています。

申告分離課税と総合課税の違い

上記で「申告分離課税」と「総合課税」という用語が登場しました。申告分離課税と総合課税の違いをここで解説しておきます。

申告分離課税

申告分離課税とは、各種の所得を分離して課税所得を認識する方式です。申告分離課税では、「所得税15%・住民税5%」という一定の税率が適用されます。

「株式譲渡による譲渡所得」が発生した場合は、この申告分離課税が採用され、株式譲渡所得はその他の所得とは合算されず、株式譲渡所得だけに税率が掛けられて税金が決定されることになります。

総合課税

総合課税とは、給与所得や不動産所得など、総合課税の対象となる所得を合算して、合算された総所得金額から各種の控除額を差し引くことで算出された「課税総所得金額」に「累進課税率(所得税:5%~45%)」を適用することで税金を計算する方式です。

「株式譲渡による譲渡所得」における確定申告は「申告分離課税」が採用されますが、「株式の配当金」については「総合課税」と「申告分離課税」のどちらも選択することができます

「株式の配当」が発生した際の確定申告で「総合課税」を選んだ場合には、「配当控除」を受けることができます。ただし、総合課税を選択した場合、上場株式等の譲渡損失との損益通算は不可となってしまうので注意が必要です。

税金の計算方法

個人が「1株1000円の株式を1000株」取得し、その株式を300万円で株式譲渡したとします。ちなみに委託手数料や経費等をすべて合わせて50万円とします。

この場合、株式譲渡における課税所得は「300万円(株式譲渡価額)-(100万円(1000円×1000株)+50万円(委託手数料等))=150万円」となります。

ここに、所得税率をかけて「150万円×15%=22万5千円」が所得税となります。住民税の税率は5%なので、「150万円×5%=7万5千円」が住民税として徴収されることになります。

【関連】株式譲渡の税金まとめ!税金の種類と計算方法を徹底解説!

4. 株式譲渡時の確定申告における必要書類

株式譲渡時の確定申告における必要書類

ここからは、株式譲渡時の確定申告における必要書類についてまとめていきます。株式譲渡によって譲渡所得を得た場合には、以下の必要書類を用意して確定申告をする必要があります。

【株式譲渡時の確定申告における必要書類】

  1. 確定申告書B
  2. 分離課税用の申告書(第三表)
  3. 株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書
  4. 年間取引報告書
  5. 特定口座以外で取引した株式譲渡収入や取得費などの計算資料
  6. その他

①確定申告書B

まず用意すべき必要書類は「確定申告書B」です。確定申告書には、「確定申告書A」と「確定申告書B」の2種類があります。株式譲渡における譲渡所得の申告には「確定申告書B」を用います。

確定申告書AとBの違い

「確定申告書A」を利用する人は、1年間で得た所得の種類が「給与所得、公的年金等・その他の雑所得、配当所得、一時所得」のどれかであり、予定納税が無い人に限ります。

「予定納税」とは、前払いの税金のことで、当年の5月15日時点で決定している予定納税基準額が15万円以上であった場合に、一部を前もって納付する制度です。税務署から連絡を受けた人は、所得税の予定納税を必ず行わなければいけません。

会社員・サラリーマンの方が、医療費控除や住宅ローン控除を受ける目的で確定申告を行う際は、基本的に「確定申告書A」を利用します。

一方、「確定申告書B」とは、不動産所得や事業所得などの所得の種類にかかわらず、誰でも利用できる確定申告書になります。株式譲渡による譲渡所得が発生した場合には、この「確定申告書B」を使用して確定申告を行います。

②分離課税用の申告書(第三表)

株式譲渡所得の確定申告における必要書類には、「分離課税用の申告書(申告書第三表)」もあります。

上記でも説明した通り、個人の方が株式譲渡所得を得た場合、または上場株式の配当に関して申告分離課税を選択した場合は、「確定申告書B」のほかに「分離課税用の申告書(申告書第三表)」も記載する必要があります。

③株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書

株式譲渡における確定申告では、「株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書」という必要書類も準備しなければいけません。この必要書類には、「株式譲渡による収入金額」や「株式の取得価額」「委託手数料」などを記載します。

④年間取引報告書

「年間取引報告書」も、株式譲渡における確定申告時の必要書類です。この「年間取引報告書」は、「特定口座」である「源泉徴収なし口座」を使って取引している場合に、利用している金融機関・証券会社から郵送されてくる書類です。

⑤特定口座以外で取引した株式譲渡収入や取得費などの計算資料

「特定口座以外で取引した株式譲渡収入や取得費などの計算資料」も、確定申告時に用意すべき必要書類の一つです。

⑥その他

上記で挙げた5種類の必要書類のほかに、税金の還付がある場合の「還付先となる金融機関の口座番号」「認印」なども事前に準備しておく必要があります。

5. 株式譲渡した際の確定申告書の書き方

確定申告書の書き方

上記で確定申告における必要書類について説明したので、続いてその必要書類への「書き方」を解説していきます。

確定申告書の書き方としては、基本的に、各種必要書類(株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書など)に記載した内容を「確定申告書B」に転載していく流れになっています。

確定申告書は、国税庁のHPから作成が可能です。また国税庁のHPには、詳しい書き方も掲載されています。

確定申告書B 第一表の書き方①:収入金額を記載

まずは、確定申告書の「収入金額」の部分に、株式譲渡による収入額を記載していきます。ちなみに、上場株式と一般株式をそれぞれ分けて収入額を記載します。

ここで記載する収入額は、必要書類の一つである「株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書」から転記するようにします。

確定申告書B 第一表の書き方②:所得金額を記載

続いて、確定申告書Bの「所得金額」の部分に所得金額を記載します。この所得金額の書き方としては、「株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書」から該当する数字を転記するかたちで書いていきます。

ちなみに、所得金額とは「株式譲渡収入から株式の取得額や必要経費、委託手数料等を差し引いたもの」です。

株式譲渡の場合には、「分離課税」の「株式等の譲渡」に未公開分・上場分の所得金額をそれぞれ分けて記入していきます。

株式譲渡所得に関する確定申告では、総合課税方式ではなく申告分離課税方式なので、「所得金額」欄に記載する金額は、一般株式のものと上場株式のものを分けて記載していきます。

確定申告書B 第一表の書き方③:所得から差し引かれる金額を記載

所得金額の記入を終えたら、「所得から差し引かれる金額」欄を記載していきます。この部分の書き方としては、所得金額から控除されるものがある場合に、その金額を記載するかたちになります。

「所得金額から控除されるもの」とは、医療費控除や配偶者特別控除、扶養控除、基礎控除などが当てはまります。

確定申告書B 第一表の書き方④:税金の計算を記載

続いて、「税金の計算」欄を記載していきます。先述している通り、株式譲渡所得における確定申告形式は「申告分離課税」が適用されています。

そのため、「税金の計算」欄に「総合課税の合計額」という部分がありますが、株式譲渡所得の税金計算に関しては、この「総合課税の合計額」は関係ありません。

「所得金額」欄に記載した「株式等の譲渡」の未公開分(一般株式)と上場分の所得金額に税率(20%[所得税15%,住民税5%])を掛けて税金額を決定します。

確定申告書B 第一表の書き方⑤:その他を記載

確定申告書にある「その他」の部分には、「専従者給与(控除)の合計額」や「青色申告特別控除額」、「未納付の所得税」、「復興特別所得税の源泉徴収税額」といった内容を記載することになります。

確定申告書B 第二表の書き方①:所得の内訳欄を記載

次に、「確定申告書B 第二表」の書き方を説明します。まずは、「所得の内訳」欄を記載していきます。具体的には、「所得の種類(給与、配当など)」や「所得の支払者の氏名・名称」「収入金額」「所得税及び復興特別所得税の源泉徴収税額」の記載が求められます。

確定申告書B 第二表の書き方②:所得から差し引かれる金額に関する事項を記載

「所得から差し引かれる金額に関する事項」の部分には、控除の対象となるもの(国民健康保険や国民年金等)で、実際に支払った金額を記載します。源泉徴収によってすでに控除されている場合は、「源泉徴収票のとおり」と記載すれば大丈夫です。

【関連】株式譲渡・取得の仕訳(会計処理)に関して

6. 株式譲渡した際の確定申告方法

株式譲渡した際の確定申告方法

株式譲渡における確定申告方法としては、以下の2種類があります。

  1. 税務署の窓口まで直接書類を届ける
  2. 税務署へ郵送する

①税務署の窓口まで直接書類を届ける

確定申告方法の一つが「税務署の窓口まで直接書類を届ける」ものです。あらかじめ作成しておいた確定申告書を税務署へ持参し提出することで、確定申告が完了となります。

税務署の窓口に確定申告書類を提出する場合には、主に以下の書類の持参が必要となります。

  • 確定申告書B
  • 決算書(白色申告の場合「終始内訳書」・青色申告の場合「青色申告決算書」)
  • 添付資料(添付資料台紙に添付資料をのりづけした状態)

添付資料とは、控除となるものの証明書やマイナンバーに関する証明書などが該当します。添付資料を提出する際には、「添付資料台紙」と呼ばれるものに、添付資料をそれぞれのりづけし、添付資料台紙そのものを提出することになります。

【添付資料台紙にのりづけできる添付資料】

  • 源泉徴収票
  • マイナンバー確認の書類
  • 社会保険料控除に関する書類
  • 支払調書
  • 生命保険料控除に関する書類
  • 寄付金控除に関する書類
  • 地震保険料控除に関する書類
  • 小規模企業共済等掛金控除に関する書類

ちなみに、添付資料台紙は「国税庁のHP」からダウンロード・印刷することが可能となっています。

②税務署へ郵送する

もう一つの方法としては、確定申告書類を作成した後、「税務署へ郵送する」方法があります。郵送する方法を選べば、わざわざ税務署まで足を運ぶ必要がありません。

税務署へ郵送するかたちで確定申告書類を提出する場合には、主に以下の書類の郵送が必要となります。

  • 確定申告書B
  • 決算書(白色申告の場合「終始内訳書」・青色申告の場合「青色申告決算書」)
  • 添付資料(添付資料台紙に添付資料をのりづけした状態)
  • 決算書と申告書それぞれの控え、および返送用封筒(受付印が押された書類の控えが必要な場合)

税務署へ郵送する際にも、決算書や申告書と一緒に「添付資料」も提出する必要があります。また、受付印が押された書類の控えを用意したい方は、決算書と申告書それぞれの控えと、あらかじめ必要額の切手が貼られた返信用封筒を同封しておきましょう。

7. 確定申告の期日

確定申告の期日

確定申告の期日は「2月18日~3月15日」となっています。この期間に必要書類を作成の上、上記の方法で提出することが求められます。郵送で各種書類を提出する場合は、3月15日の通信日付印が押されている状態であれば、期間内での提出とみなされます。

8. 株式譲渡した際に確定申告をしなくても良い場合

株式譲渡した際に確定申告をしなくても良い場合

ここまで解説してきたように、株式譲渡によって譲渡所得が発生した場合には、基本的に「確定申告が必要」となります。しかし、ある一定の条件が満たされているケースでは、確定申告をしなくても良い場合があります。

【確定申告をしなくても良い場合】

  1. 譲渡損が発生している場合
  2. 源泉徴収ありの特定口座の場合
  3. 所得控除額よりも低い場合
  4. NISAなどでの運用の場合

①譲渡損が発生している場合

株式譲渡によって「譲渡損が発生している場合」には、確定申告が必要ありません。複数口座を所有していて、すべての口座で損失が発生している際には、確定申告はしなくても良いです。

ただし「過去3年以内の譲渡損失の繰り越し控除」を希望する場合には確定申告が必要となるので注意です。

②源泉徴収ありの特定口座の場合

すでに説明していますが、「源泉徴収ありの特定口座」を利用している場合には、確定申告する必要がありません。「源泉徴収ありの特定口座」を利用すれば、金融機関・証券会社が源泉徴収してくれるためです。

③所得控除額よりも低い場合

株式譲渡によって獲得した譲渡所得が「所得控除額よりも低い場合」には、確定申告をしなくても大丈夫です。

株式譲渡の確定申告においては、総合課税ではなく「申告分離課税」であるため、「株式譲渡の譲渡所得が20万円以下」であれば、そもそも税金がかからないため、確定申告する必要が無くなります。

④NISAなどでの運用の場合

「NISAなどで運用している場合」は、確定申告が必要ありません。NISAでは、2023年までの間に口座開設をすることによって、毎年120万円の非課税投資枠が5年間も与えられます。そのため、当年に120万円で取得した株式が値上がりしても非課税となります。

【関連】株式譲渡益の課税の仕組みを解説!法人・個人で課税率は変わる?

9. まとめ

まとめ

今回は、「株式譲渡における確定申告」について解説してきました。株式譲渡した際に確定申告をする必要がある人は、以下のような人たちです。

  1. 源泉徴収口座以外で株式譲渡による利益を得た人
  2. 源泉徴収口座の譲渡損失を他の譲渡益から差し引く人
  3. 譲渡損失を譲渡益から差し引く人
  4. 過去3年間の譲渡損失を本年の譲渡益から差し引く人
  5. 本年+過去2年の譲渡損失を翌年に繰り越す人
  6. その他

株式譲渡によって譲渡所得を得た場合には、個人の場合「所得税と住民税」が、法人の場合「法人税」が課せられます。株式譲渡所得に対する税率は以下の通りです。

株式の区分 税率(個人) 税率(法人)
上場株式等にかかる譲渡所得等 20%(所得税15%、住民税5%) 29%~42%
一般株式等にかかる譲渡所得等

上記の税率(個人)は、復興特別所得税を考慮に入れると「20.315%(所得税および復興特別所得税15.315%、住民税5%)」になります。

株式譲渡にかかる税金やその計算方法、必要書類、確定申告書の書き方などについて知らなかった方は、ぜひ当記事を参考にしてみてください。

【関連】株式譲渡とは?手続きからメリット・デメリット、税金に関して解説【成功事例あり】

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