2024年06月14日更新
英会話教室・語学学校業界のM&A動向!会社売却のメリットや成功のポイント・事例11選を徹底解説【2024年最新】
本記事では、英会話教室・語学学校・英会話スクールのM&A・買収・売却の動向や課題、相場とメリットも紹介します。また、よく利用されるM&A手法や手続きの流れなども説明します。英会話スクール・英会話教室・語学学校のM&Aを検討している方は必見です。
目次
1. 英会話教室・語学学校の概要
英会話スクール・英会話教室・語学学校は堅調な伸びを見せる業種の1つで、M&Aも今後さらに活発になると考えられています。この章では、英会話スクール・英会話教室・語学学校の市場規模や学習塾との違いなど、基本的な事項を取り上げます。
英会話教室・語学学校とは
英会話教室・語学学校とは、母国語以外の語学習得を目的とした教室や学校を指し、通信教育による形態も含まれます。
英会話教室は1回あたり40〜60分のレッスンである場合が多く、マンツーマンレッスン方式か少人数クラス方式が多いのが特徴です。
語学学校は、英語など母国語以外の語学を学ぶ学校を指し、留学先でその国の言葉を習得するために通う学校はこちらに該当します。
英会話スクールとの違い
英語の語学学校を英会話教室や英会話スクールと呼ぶこともあるため、「これらの違いは何か」と思う方も少なくありません。しかし、基本的に英会話教室と英会話スクールの意味は同じであり、両者を区別して使うケースはそれほど見られません。
学習塾との違い
学習塾とは子供向けに学校教育の補足を行う施設であり、英会話スクール・英会話教室・語学学校とは性質が異なります。
学習塾では英語以外にも国語・数学などの各教科を指導する一方で、英会話スクール・英会話教室・語学学校は英語を始めとする語学のみです。
また、英会話スクール・英会話教室・語学学校では、就学前の児童や成人などを対象とする点が学習塾と異なります。
学習塾のM&A・事業承継・事業譲渡・会社売却については下記の記事で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。
2. 英会話教室・語学学校の業界動向
英会話スクール・英会話教室・語学学校のM&Aを成功させるためには、業界動向や業界の課題を把握することが重要です。この章では、英会話スクール・英会話教室・語学学校の業界動向と課題を解説します。
英会話教室・語学学校の市場規模
矢野経済研究所の「語学ビジネス市場に関する調査を実施(2023年)」によると、2022年度の英会話教室・語学学校の市場規模は約3000億円であり、コロナ禍にあった2022年度は特にオンラインによる語学学習の需要拡大がみられました。
また、2020年から開始された子どもの早期英語教育の影響で、最近では子ども向け英会話スクールの需要も高くなっています。子ども向けのスクール需要はコロナ禍でも前年度並みの推移となり、幼児や子供への早期英語教育に対する関心の高さがうかがえる結果となりました。
そのほか、アフターコロナで経済活動が再開し、海外出張や訪日ビジネスマンが増えたことで、ビジネス英語に対する需要も拡大してきており、英会話教室・語学学校の市場規模は今後回復していくものと考えられます。
参考:矢野経済研究所「語学ビジネス市場に関する調査を実施(2023年)」
多様化する教育チャネル
ひと昔前まで英会話教室・語学学校は利用者が教室または学校へ通って学ぶスタイルが主流でした。しかし、近年は教育チャネルが多様化しており、アプリによる英会話教材や問題集や電話での英会話レッスン、e-learningなどのオンラインレッスンなどさまざまなものがあります。
教育チャネルが多様化したのは、スマホやパソコンなどインターネット環境が整ったことに加え、コロナ禍で在宅レッスンのニーズが高まったことなどがあり、利用者はいつでもどこでも学習できるようになりました。
英会話教室・語学学校の課題
英会話スクール・英会話教室・語学学校では市場規模が拡大し堅調である一方で、競争が激化しており生き残りが厳しい状況です。いかにして他の英会話スクール・英会話教室・語学学校とサービスを差別化するかが、今後の課題といえます。
日本語学校業界のM&A・買収・売却については下記の記事で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。
3. 英会話教室・語学学校のM&A動向
ここでは、英会話教室・語学学校のM&A・買収・売却に見られる以下4つの動向を解説します。
①需要の増加に合わせてM&Aも増加傾向
近年は、子ども・幼児向けの英会話教室に関連したM&Aや、市場が拡大中のオンライン英会話教室に関連したM&Aが増加しています。
2020年から子どもの早期英語教育が始まり、小学校で英語の必修科目になったことで需要が高まっているため、学習塾が英会話教室をM&Aで取得するケースも増えてきました。
②学習塾グループによるM&Aも増加
近年は、城南進学研究社や京進といった学習塾グループが塾経営のノウハウを生かし、英会話スクール・英会話教室に参入するケースが多いです。
③講師不足を解消する目的のM&Aも見られる
M&Aは、事業拡大以外に、人材確保を目的として行われるケースも多くあります。この傾向は英会話スクール・英会話教室・語学学校のM&Aでも同様であり、講師不足を解消する目的でM&Aを行うケースも見られる状況です。
④後継者不在の問題を解消するためのM&Aも増加
語学ビジネス市場では、後継者不在の問題に悩む経営者も多く見られます。後継者不在の問題は、語学ビジネス市場のみならず多くの中小企業が抱えている問題で、実に半数以上の企業が悩まされている状況です。
とりわけ語学ビジネス市場では外国語を流ちょうに行えるスタッフが求められることから、他の業種と比べて後継者に求められるスキルが専門的であり、後継者不在に陥る企業が多いです。
4. 英会話教室・語学学校のM&Aのメリット
本章では、英会話教室・語学学校を対象とするM&A・買収・売却を行う際に生じる可能性のあるメリット・デメリットの中から、代表的なものをピックアップし解説します。
買収側のメリット
買収側で期待される代表的なメリットは、以下のとおりです。
規模・シェアの拡大
M&Aを行うことにより、買収側は売却側企業のシェアをそのまま獲得することができます。事業規模とシェア拡大を自力で進めていくにはコストはもとより多くの時間が必要です。
M&Aではそれらに必要な時間を大幅に短縮できるため、現在の業界動向や利用者のニーズを逃すことなく、事業規模とシェア拡大が図れるメリットがあります。
新規事業への参入
英会話教室・語学学校の運営を新規で始める場合、ノウハウの構築・講師など人材の獲得・顧客の獲得などに時間とコストがかかり、リスクも当然大きくなります。
新規事業へのスムーズに参入する手段としてM&Aは非常に有効であり、安定した英会話教室・語学学校の運営を行っている企業を買収することでリスクを大幅に減らすことが可能です。
売却側のノウハウ・人材・顧客基盤も引き継ぐことができるため、収益化するまでの時間を見込むことができ、新規事業への参入が成功しやすくなります。
人材の獲得
英会話教室・語学学校の運営をするために不可欠なのは、講師など人材を確保することです。優秀な講師がいる英会話教室・語学学校は人気が高くなりやすいため、安定した売上を見込むことができます。
新規採用で人材を確保することもできますが、優秀な人材が集まるとは限らず、時間がかかるケースも多いです。M&Aであれば売却側の人材を一度に獲得できるため、優秀な講師を自社に集めることもできます。
売却側のメリット
売却側で期待される代表的なメリットは、以下のとおりです。
後継者不在問題の解消
英会話教室・語学学校の経営者のなかには、後継者がみつからず事業承継ができないケースもあるでしょう。事業承継ができなければ、廃業という選択をしなければなりませんが、M&Aは事業承継手段としても活用することができます。
第三者の企業(あるいは個人)を後継者として英会話教室・語学学校を承継するため、後継者不在問題を抱えている場合は大変有効な方法です。
従業員の雇用先確保
後継者不在など、何かしらの理由によって廃業を選んだ場合、従業員を解雇しなければなりません。従業員にとって雇用を失うことは大きな問題であり、経営者にとっても苦しい決断となるでしょう。
廃業ではなくM&Aを選択すれば、従業員の雇用を買収側企業へ引き継ぐことが可能です。雇用契約の引継ぎは、包括承継スキーム(株式譲渡など)か個別承継スキーム(事業譲渡)かで変わります。
包括承継スキーム(株式譲渡など)では原則M&Aによって自動的に引き継がれますが、個別承継スキーム(事業譲渡)の場合は買収側企業と従業員との間であらためて契約を結ぶかたちとなるため、交渉時に買収側とよく話し合っておくことが重要です。
譲渡益の獲得
M&Aを行えば、売却側は譲渡益を得ることができます。譲渡益を受け取るのは、株式譲渡の場合は株主であるオーナー経営者、事業譲渡の場合は企業です。
一般的には企業価値が高いほど多くの譲渡益を見込むことができ、株式譲渡であればオーナー経営者がまとまった現金を得ることができます。また、事業譲渡の場合も、退職金などの名目で経営者が受け取ることが可能です。
大手のブランド力獲得
株式譲渡の場合、M&A後、売却側企業は買収側企業の子会社になります。買収側が大手企業である場合、M&A後はブランド力と安定した事業基盤を得ることができるので、売上拡大に期待できる点が大きなメリットです。そのほか、ブランド力があれば講師などの人材採用もしやすくなるメリットもあります。
5. 英会話教室・語学学校のM&Aのデメリット
英会話教室・語学学校のM&Aを検討する際は、デメリットも考慮しておかなければなりません。買収側・売却側に想定されるデメリットには、以下のようなものがあります。
買収側のデメリット
買収側の代表的なデメリットは以下のとおりです。
- 簿外債務・偶発債務を承継してしまうおそれ
- 自社にふさわしい売却側が見つかるとは限らない
M&Aで引き継ぐ簿外(偶発)債務は、過度でなければ大きな問題に発展するおそれはないものの、M&A後に大きな問題が発覚することは避ける必要があります。これを実現するうえで、徹底的なデューデリジェンスの実施が求められます。
売却側のデメリット
売却側では以下のようなデメリットの発生が問題となるおそれがあります。
- 従業員のモチベーションが低下し、離職につながる
- 良好な取引相手が見つかるまでに多くの時間がかかる可能性がある
M&Aを行うことで従業員は職を失くさずに済むメリットがあるものの、会社の評価システムの変化や環境の変化があることに不満を感じてしまい、離職につながってしまうおそれがあります。
6. 英会話教室・語学学校のM&A相場
M&A・買収・売却の価格は最終的に売り手と買い手との交渉で決まるため、一概に相場を提示するのは非常に難しいです。英会話スクール・英会話教室・語学学校のM&A・買収・売却事例では取引額が公開されていないものが多く、実態がわかりにくい理由の1つとされています。
とはいえ、大手マッチングサイトの案件を見ると、小規模の英会話スクール・英会話教室・語学学校の売却相場は、数百万円や1,000万円~3,000万円程度の価格帯が多いことがわかります。
大まかな売却相場の計算方法
前述したように、M&Aの最終売却価額は買い手企業との交渉で決まります。ですが、大まかな売却相場であれば、簡単な計算で見積もることが可能です。
計算式は「純資産総額(時価)+営業利益の2〜5年分」であり、財務諸表の数字を当てはめて求めます。営業利益を何年分として計算するかは任意ですが、2〜5年のなかで決めることが多いです。
この計算で求めた売却相場はあくまでも簡易的なものであるため、もう少し細かく計算したい場合は企業価値算定をM&A仲介会社へ依頼するとよいでしょう。
7. 英会話教室・語学学校のM&A手法
M&Aには複数種類の手法があり、英会話スクール・英会話教室・語学学校を買収・売却する際は、いかなる手法を選ぶのか十分に検討する必要があります。この章では、英会話教室・語学学校のM&A・買収・売却に用いられる主な手法を紹介します。
株式売却(譲渡)
株式譲渡(株式売却)とは、譲渡企業(下図のA社)の株式を譲受企業(B社)へ売却し、譲受企業が譲渡企業の経営権を得るM&A手法のことです。
株式譲渡は、英会話スクール・英会話教室・語学学校のM&Aで最も広く利用されるM&A手法であるため、M&A手法を選ぶ際はまず株式譲渡から考えるのが一般的です。
事業売却(譲渡)
事業譲渡(事業売却)とは、英会話スクール・英会話教室・語学学校に関する事業資産を売却するM&A手法のことです。
株式譲渡と違って株式は譲渡しないため、譲渡企業(下図のA社)の経営権はそのまま残ります。事業譲渡は株式譲渡に続いて広く利用されているM&A手法です。
事業譲渡の手続きやスケジュール、流れについては下記の記事で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。
その他のM&A手法
英会話スクール・英会話教室・語学学校における株式譲渡・事業譲渡以外のM&A手法には、第三者割当増資・株式交換・株式移転・合併・分割・資本提携・業務提携などが挙げられます。
このうち、第三者割当増資・株式交換・株式移転・合併・分割は、主に大企業が利用するM&A手法であるため、株式譲渡や事業譲渡に比べると英会話スクール・英会話教室・語学学校のM&Aで使われることは少ないです。
- 第三者割当増資
- 株式交換
- 株式移転
- 合併
- 分割
- 資本提携
- 業務提携
8. 英会話教室・語学学校のM&Aの流れ
英会話スクール・英会話教室・語学学校のM&Aをスムーズに進めるには、あらかじめ流れを把握することが大切です。この章では、英会話スクール・英会話教室・語学学校におけるM&A・買収・売却の流れを解説します。
①M&A仲介会社などに相談
英会話スクール・英会話教室・語学学校のM&Aを行う際は、専門的な知識や経験および売買先を探すネットワークが必要不可欠です。特に経営者のみで自社に適した売却先を探すのは難しいため、まずはM&A仲介会社などの専門家に相談することをおすすめします。
②M&A先の選定・交渉
M&A仲介会社に相談し、「どのようなM&Aを行いたいのか」「相手先に希望する条件」などを伝えると、M&A仲介会社はそれを踏まえてM&A先をピックアップします。その候補先の中から交渉を進めたい相手先を決定すると、M&Aの成立に向けた交渉が進む段取りです。
③基本合意書の締結
M&A先の候補が決まったら、双方の経営者が実際に会って面談し、M&Aを行えるかどうかを検討します。その後、交渉が進んでM&Aに関する諸条件が固まったら、基本合意書を締結し合意内容を書面にします。
④デューデリジェンスの実施
基本合意の段階では、買い手企業はまだ売り手企業の詳細を把握していません。とりわけ財務内容などは買収時に重要となるため、最終契約を締結する前に十分に調査する必要があります。
買い手企業が売り手企業の内容を調査する作業は、「デューデリジェンス」と呼ばれています。デューデリジェンスは、財務・法務・税務など多岐に渡ります。買い手にとって費用と手間がかかるものの、M&Aを成功させるうえで必須のプロセスです。
⑤最終契約書の締結
デューデリジェンスを実施し、売り手企業に問題がないことが判明すれば、最終契約書を締結してM&Aを確定させます。
M&Aで用いる契約書については下記の記事で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。
⑥クロージング
最終契約書を締結したら、株式や事業資産などを譲渡して代金の支払いを行い、契約内容を実行する「クロージング」の作業です。このクロージングによって、M&A取引の手続きは完了します。
9. 英会話教室・語学学校同士のM&A成功事例
この章では、英会話教室・語学学校同士のM&A成功事例を紹介します。
NOVAホールディングスによるGABAのM&A
2022年7月、NOVAホールディングスは、「Gabaマンツーマン英会話」を運営するGABAを子会社化すると発表しました。「駅前留学NOVA」で知られるNOVAホールディングスは、英会話事業のほかにも学習塾事業や保育園事業、スポーツ事業なども展開しています。
子会社となったGABAは、英会話教室「Gabaマンツーマン英会話」や子供向けの「coco塾ジュニア」を運営する企業です。
NOVAホールディングスはGABAの子会社化によって、シナジー発揮と英会話事業の拡充を図り、サービス提供の幅をさらに広げていくとしています。
参考:株式会社ニチイ学館 「連結子会社の異動(株式譲渡)に関するお知らせ」
京進による豪SELC AustraliaとのM&A
202010月、京進はニチイ学館グループの豪SELC Australiaの発行済み全株式を取得し、同社を子会社化すると発表しました。
子会社となったSELC Australiaは1985年創立の企業で、留学生を対象とする専門学校や語学学校を運営しています。2012年にニチイ学館の完全子会社となりますがその後は経営が悪化し、2020年8月にオーストラリアの会社法に基づき、裁判所不介入の会社更生手続きが行われました。
京進グループはシドニーで留学生向けの語学学校を運営しており、本M&AでSELC Australiaを子会社化することで、リソースやノウハウ・リソースを相互活用して事業拡大につなげていくとしています。
参考:株式会社京進「SELC Australia Pty Ltd の株式取得に関するお知らせ」
城南進学研究社によるTresterのM&A
2020年5月、城南進学研究社は神奈川県川崎市のTresterを子会社化すると発表しました。城南進学研究社は未就学児から社会人まで幅広い顧客をターゲットに英語学習教室を展開しています。
子会社となったTresterは、小学生・待機児童向けに英会話スクールや国際民間学童保育事業を行う企業です。現在、城南進学研究社はM&Aによる事業拡大を進めており、本M&Aもその一環で行われました。
城南進学研究社は、Tresterとグループ既存事業のシナジーを創出させることで質の高い英語学童保育を提供し、事業規模のさらなる拡大を進めていくとしています。
参考:株式会社城南進学研究社 「Trester 株式会社の株式取得(子会社化)に関するお知らせ 」
京進によるダイナミック・ビジネス・カレッジのM&A
2018年12月、京進は株式譲渡の手法によりダイナミック・ビジネス・カレッジを連結子会社としました。ダイナミック・ビジネス・カレッジは日本語学校を運営し、京進は学習塾を運営する会社です。
これにより、京進は新規事業として日本語教育事業を展開し、他の語学事業にもシナジー効果を発揮することを狙っています。
株式会社京進「株式会社ダイナミック・ビジネス・カレッジの株式取得(子会社化)に関するお知らせ」
城南進学研究社によるアイベックのM&A
2018年8月、城南進学研究社はアイベックの株式を取得し、子会社化しました。
城南進学研究社は城南予備校などを運営する会社で、アイベックは企業向けの英会話スクール・英会話教室などを手掛ける会社です。
城南進学研究社における社会人教育への進出などが、本件M&Aの目的とされています。
参考:株式会社城南進学研究社「 株式会社アイベックの株式取得(子会社化)に関するお知らせ」
ヒューマンアカデミーによる米・カナダ語学学校運営会社のM&A
2017年5月、ヒューマンアカデミーはカナダとアメリカの語学学校運営会社3社をM&Aで子会社化しました。ヒューマンアカデミーは、英会話スクール・英会話教室を始めとする教育事業を展開する会社です。
留学事業の強化および小学校英語教師の育成事業などが、本件M&Aの目的です。
参考:ヒューマンアカデミー株式会社「ヒューマンアカデミー、アメリカ・カナダの語学学校を買収」
京進によるコペル・インターナショナルのM&A
2017年4月、京進はコペル・インターナショナルの全株式を取得し、完全子会社化しました。京進は学習塾や英会話スクール・英会話教室などを運営する会社で、コペル・インターナショナルは「コペル英会話教室」を運営する会社です。
子供向けサービスに強い京進と、大人向けサービスに強いコペル・インターナショナルの協働によるシナジー効果の獲得および京進の首都圏への進出などが本件M&Aの目的とされています。
参考:株式会社京進「株式会社コペル・インターナショナルの株式取得のお知らせ」
レアジョブによるリップル・キッズパークのM&A
2016年12月、レアジョブはリップル・キッズパークの全株式を取得し、完全子会社化しました。レアジョブはオンライン英会話スクール・英会話教室「レアジョブ英会話」を運営する会社で、リップル・キッズパークは子供向けオンライン英会話スクール・英会話教室「リップル・キッズパーク」を運営する会社です。
レアジョブは、オンライン英会話スクール・英会話教室の事業拡大を目的として、本件M&Aを実施しています。
参考:株式会社レアジョブ「株式会社リップル・キッズパークの株式の取得(子会社化)に関するお知らせ 」
10. 英会話教室・語学学校と異業種企業のM&A成功事例
ブルーフレイムによるBresto&Companyの個別指導塾のM&A
2022年1月、ブルーフレイムは、Bresto&Companyの個別指導塾を譲受しました。
ブルーフレイムは、英会話教材の開発・販売、オンライン英会話サービス、英語講師の育成、英語学習セミナー・合宿・旅行の企画・開催などを手掛けています。
Bresto&Companyは、不動産売買仲介、買取、宅地開発、建築・土木工事の設計施工・管理、小学生から高校生を対象とした個別指導塾のフランチャイズ加盟店など、多岐にわたる事業を展開しています。
M&Aの目的・背景は、以下のとおりです。
- 譲渡企業(Bresto&Company): 経営資源を主力事業に集中するため
- 譲受企業(ブルーフレイム): 英会話指導のノウハウを活用して事業を拡大し、学校英語教育分野への参入を図るため
日本郵政キャピタルなど3社によるハグカムへの出資
2021年3月、子ども向けのオンライン英会話スクールを運営するハグカムは、日本郵政キャピタルなど3社が運営するファンドからの資金調達を発表しました。
出資引受先となったのは、日本郵政キャピタル・グロービス・VOYAGE VENTURESの3社が運営するファンドです。ハグカムは、現在「GLOBAL CROWN」という子ども向けのオンライン英会話スクールを運営しています。
今回の資金調達の目的はレッスン継続率向上を図ること、toB領域(地方学習塾などをターゲット)への営業強化に向けた採用の実施です。ハグカムは、自社のノウハウを活かして英会話領域の事業とジャンルの拡大を進めていくとしています。
参考:株式会社ハグカム「日英バイリンガル講師による子ども向けオンライン英会話スクールを提供するハグカム、新たに資金調達を実施し更なる事業拡大へ」
KDDIによるイーオンホールディングスのM&A
2018年1月、KDDIはイーオンホールディングスの全株式を取得し、完全子会社化しました。KDDIは「au」ブランドのモバイル通信やインターネットサービスなどを手掛ける会社で、イーオンホールディングスは英会話スクール・英会話教室のイーオンなどを展開する持株会社です。
本件M&Aの実施により、KDDIの通信技術とイーオンホールディングスの英会話スクール・英会話教室サービスを融合させ、バーチャル英会話などの新しいサービスの提供を目指しています。
参考:KDDI株式会社・株式会社イーオンホールディングス「イーオンホールディングスの株主異動について」
11. 英会話教室・語学学校のM&Aを成功させるポイント
英会話スクール・英会話教室・語学学校のM&A・買収・売却を成功させるには、以下のポイントを押さえることが大切です。
①M&A・買収・売却戦略を入念に準備する
M&Aでは、準備不足のために失敗してしまうケースが多く見られます。英会話スクール・英会話教室・語学学校のM&Aは、本格的な手続きに移行する前の段階で、戦略を入念に準備することが大切です。
②経営状態の把握と黒字化の戦略
英会話スクール・英会話教室・語学学校を買収する側は、「できれば黒字経営の会社を買収したい」と考えます。売却する側はM&Aの手続きに移行する前に、自社の経営状態を把握したうえで、できる限り黒字化しておくことが重要です。
③人材の流出などが起こらないように慎重に進める
M&Aは従業員の労働環境を大きく変える取引であるため、不満を持った従業員が退職するケースも少なくありません。英会話スクール・英会話教室・語学学校のM&Aは、講師などの人材流出などが起こらないよう慎重に進める必要があります。
④簿外債務などの問題が起こらないように確認する
英会話スクール・英会話教室・語学学校のM&Aで買い手が懸念する点の1つに、簿外債務・偶発債務の存在が挙げられます。買収後に売り手の簿外債務が発覚すると買い手にとって大きな損失となり、場合によっては将来の経営にも大きな悪影響を与えます。
売り手は事前に自社の財務・会計をチェックし、簿外債務などの問題が起こらないように確認しましょう。
⑤相性の良いM&A仲介会社を見つける
英会話スクール・英会話教室・語学学校のM&Aでは、仲介会社などの専門家に相談し、サポートを受けながら進めることをおすすめします。M&A仲介会社はそれぞれ異なる強みや特徴を持つため、自社と相性の良いM&A仲介会社を見つけることが大切です。
12. 英会話教室・語学学校のM&A・買収・売却に関する相談先
英会話スクール・英会話教室・語学学校のM&Aをお考えの際は、ぜひM&A総合研究所へご相談ください。M&A総合研究所では、M&Aの豊富な知識と経験を持つM&Aアドバイザーが案件をフルサポートします。
料金体系は、成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)。無料相談を受け付けていますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。
13. 英会話教室・語学学校のM&A・買収・売却のまとめ
英会話スクール・英会話教室・語学学校は市場規模が拡大しているため、M&Aは今後さらに活発になると考えられます。M&Aの手続きやポイントを知ることが、英会話スクール・英会話教室・語学学校経営者にとって今後重要となるでしょう。
もしも不明な点があれば、M&A仲介会社などの専門家に相談し、サポートを得ることをおすすめします。
14. 学校法人・専門学校業界の成約事例一覧
15. 学校法人・専門学校業界のM&A案件一覧
【首都圏】高収益の留学支援業
人材派遣・アウトソーシング/人材紹介/教室・教育・ノウハウ/関東・甲信越案件ID:2200公開日:2024年08月29日売上高
5000万円〜1億円
営業利益
1000万円〜5000万円
譲渡希望価格
2.5億円〜5億円
短期留学や海外の大学へ進学したい方の支援を行っている。
【EBITDA50M/PR支援/広告制作】教育機関向けコンサルティングサービス
IT・ソフトウェア/出版・印刷・広告/教室・教育・ノウハウ/関東・甲信越案件ID:2170公開日:2024年08月19日売上高
2.5億円〜5億円
営業利益
5000万円〜1億円
譲渡希望価格
4億5,000万円(応相談)
教育機関向けコンサルティング 広告制作 PR支援
【希少/格安案件】日本入国後講習学校
人材派遣・アウトソーシング/人材紹介/教室・教育・ノウハウ/中部・北陸案件ID:1967公開日:2024年06月21日売上高
5000万円〜1億円
営業利益
1000万円〜5000万円
譲渡希望価格
3,000万円(応相談)
日本入国後講習学校の運営を行う会社様でございます。
【海外/EBITDA1億円超】シンガポール私立学校運営事業
教室・教育・ノウハウ/海外案件ID:1641公開日:2024年02月28日売上高
2.5億円〜5億円
営業利益
1億円〜2.5億円
譲渡希望価格
10億円〜15億円
シンガポールにて20年以上続くO-Level/A-Levelの私立学校を運営しております。1クラス12名にて授業を展開しております。
【首都圏】コンピュータ関連書籍に強みをもつ出版社
出版・印刷・広告/関東・甲信越案件ID:1588公開日:2024年02月07日売上高
5000万円〜1億円
営業利益
赤字経営
譲渡希望価格
株価1円+役員借入金3,500万円の返済 (応相談)
ニッチな分野ではあるが、業界内では一定の知名度を誇る出版社
【首都圏/学校法人】幼稚園.学童保育
教室・教育・ノウハウ/関東・甲信越案件ID:1409公開日:2023年11月27日売上高
1億円〜2.5億円
営業利益
1000万円〜5000万円
譲渡希望価格
2.5億円〜5億円
幼稚園の運営
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