運送(物流)業界の問題解決に事業売却(事業譲渡)が人気!メリットや事例まで

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M&Aシニアアドバイザー
向井 崇

銀行系M&A仲介・アドバイザリー会社にて、上場企業から中小企業まで業種問わず20件以上のM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、不動産業、建設・設備工事業、運送業を始め、幅広い業種のM&A・事業承継に対応。

運送(物流)会社の事業売却(事業譲渡)についてお悩みですね。事業売却を活用すれば、運送業界に蔓延する課題を解決することができます。今回は、運送会社の市場動向や課題について徹底解説!事業売却をするメリットや流れもわかりやすく説明しています。事業売却を活用して、今抱える問題を解決していきましょう。

目次

  1. 運送(物流)業界の市場は拡大!
  2. 運送(物流)業界の抱える4つの課題
  3. 運送(物流)業界の課題を解決するための4つの方法
  4. 事業売却(事業譲渡)による運送(物流)会社の負担軽減の可能性
  5. そもそも事業売却(事業譲渡)とは?メリットを解説
  6. 運送(物流)業界の事業売却(事業譲渡)の成功事例
  7. 運送(物流)会社が事業売却(事業譲渡)するまでのステップ
  8. 運送(物流)会社が事業売却(事業譲渡)するときの注意点
  9. 運送(物流)会社の事業売却(事業譲渡)ならM&A総合研究所へ!
  10. まとめ
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1. 運送(物流)業界の市場は拡大!

運送(物流)業界の市場は拡大!

運送(物流)業界の事業売却(事業譲渡)事情を見ていく前に、市場動向を確認しておきましょう。

運送業界の市場は拡大傾向にあります。その理由は2つです。

  1. EC業界の拡大
  2. オリンピックによる交通インフラの再整備

現在、EC業界の拡大に伴ってネット通販利用者が増え、運送する荷物も増えています。

また、首都圏においてはオリンピックに向けて交通インフラの再整備が進められており、より運送業界の効率化が期待されていると言えるでしょう。

このように、運送業界の市場はまだまだ拡大していくと予測されています

しかし、急加速している業界であるため、事業継続において深刻な課題も見受けられるのです。次の章で運送業界の抱える課題について詳しく確認しましょう。

2. 運送(物流)業界の抱える4つの課題

運送(物流)業界の抱える4つの課題

運送(物流)業界には、大きく4つの課題があります。課題は以下の通りです。

  • 課題1.小口配送の増加
  • 課題2.ドライバーの高齢化・人材不足
  • 課題3.競争過多
  • 課題4.排気ガス排出による環境問題

どの課題も事業継続していくにあたって深刻な課題ばかりです。詳しく確認していきましょう。

課題1.小口配送の増加

現在、EC業界の拡大に伴って小口配送が増加しています。

今まで以上に個人向けの配送業務が増加しており、企業向けの大口配送業務を圧迫してしまっているのです。

企業向けの大口配送であれば、一定の数を1度に届けることができます。そのため、コストパフォーマンスが高いのです。また、企業であれば「受け取れない」ということもありません。

しかし、個人向けの配送は1配送先あたりの単価が低く、さらに不在というリスクがあります

不在であれば再配達しなければなりません。再配達サービスは無料で行っているため、1つの配送にかかるコストがとても高いです。

このように、小口配送の増加によって仕事は増えたものの、必要な業務量も増えてしまいました。

課題2.ドライバーの高齢化・人材不足

ドライバーの高齢化や人材不足は深刻な問題となっています。

国土交通省によると、トラック業界で働く人のうち、約45.2%は40歳〜54歳です。

さらに、29歳以下の若年層は10%以下とかなり少ない割合となっています。(参考:2018年『トラック運送業の現状等について』

全事業の平均と比べると、高齢化が進んでいることがわかります。

◆就労者年齢構成

  全産業の平均  道路貨物輸送業
40歳〜54歳の割合 34.7% 45.2%
29歳以下の割合 16.3%  9.1%

また、国土交通省の調査によると、運送業界の63%がドライバーが不足していると回答しています。(参考:2018年『物流を取り巻く現状について』

EC業界の拡大に伴って運送業界の仕事は増えているものの、仕事を安心して請け負えるだけの人材が足りていません。

現在の高齢のドライバーが引退するまでに手を打たなければ、さらに運送(物流)業界は圧迫されてしまうでしょう。

課題3.競争過多

運送業界内では競争が激しく、過剰サービスや労働に見合わない単価で配送を受けているケースが増えています。

EC業界の拡大によって運送業界の仕事が増えたことをきっかけに、運送業界へ参入してきた会社は増えました。しかし、結果的に競争の激化へ繋がったのです。

というのも、運送(物流)業界内で差別化するためには『料金の安さ』が物を言います。なぜなら、他に付加価値を付けにくいからです。

安全に早く配達することは当たり前になってしまっています。運送(物流)業界では「どれだけ安く配達しているか」が大切なのです。

結果的に利益率が低くなり、人手不足で過酷な労働時間を強要するにもかかわらず、給料が安いので、人が定着しません。

このように、運送(物流)業界の課題は複雑に絡み合っており悪循環を生み出しています。

課題4.CO2排出による環境問題

運送業界において、環境問題は密接に関係しています。運輸業界の排出するCO2は、日本国内の17.9%と発表されています。(2019年『運輸部門における二酸化炭素排出量』

このうち、トラック運送業界は3分の1を占めており、国のCO2削減のために重要視されているのです。

国土交通省によって物流分野におけるCO2削減対策促進事業が動き出しています。今のところ、まだ法規制などはされていません。

しかし、今後は船や鉄道などの低炭素型の輸送方法へシフトさせる方向になるでしょう。環境問題の改善に対応しない運送会社は事業継続が難しくなるかもしれません。

以上が、運送業界における4つの課題でした。これらを解決することで、運送会社の未来は明るくなるはずです。

次の章で、運送業界の課題の解決方法を確認していきましょう。

【関連】物流(運送)会社の事業承継まとめ!後継者が頼りない場合はどうすれば良い?

3. 運送(物流)業界の課題を解決するための4つの方法

運送(物流)業界の課題を解決するための4つの方法

運送(物流)業界の抱える課題を解決するために、以下の4つの方法が注目されています。

  • 解決方法1.共同配送・輸送網の集約
  • 解決方法2.再配達リスクの軽減
  • 解決方法3.IT化による効率化
  • 解決方法4.モーダルシフト

4つの解決方法について、具体的に確認していきましょう。

解決方法1.共同配送・輸送網の集約

共同配送や輸送網の集約をすることで、効率化を図ることができます。これは、『改正物流総合効率化法案』にも記載されている内容です。

まず、共同配送とは同じ地域で事業活動を行う2社以上が連携して輸送・保管などの配送・物流業務を行うことです。

今までは、同じAさんの家に届ける荷物であっても、依頼された運送会社がそれぞれ荷物を運んでいました。

しかし、共同配送を行うことでまとめて配送をすることができます。具体的には、同じ倉庫に1度納品し、まとめて1つのトラックで配送しようという試みです。

また、輸送網の集約とは同じ地域で事業活動を行う運送会社の輸送網を集約化することです。今までは運ぶ荷物ごとに配送するルートが異なりました。

例えば、食品だと一時的に加工工場、文房具は物流倉庫、1度にたくさん納品するものは梱包するための荷撒用上屋へと運びます。

しかし、どの荷物にも対応できる輸送用連携倉庫(特定流通業務施設)を設置することで輸送網の集約を図るのです。

共同配送・輸送網の集約が実現できれば、トラックの積載率を高めたり、人員削減をしたり、CO2排出の削減したりすることができます。

解決方法2.再配達リスクの軽減

運送業界の課題解決には、再配達リスクの軽減は欠かせません。

国土交通省の調べによると、再配達となる荷物は全体の約2割にあたります。なんと、この数字は年間にして約9万人のドライバーの労働力に相当するのです。(国土交通省『宅配便の再配達削減に向けて』)

また、再配達するトラックから排出されるCO2の量は年間で42万トンと計測されています。このように、再配達を減らすことで人材不足・労働環境・環境問題の改善へと繋がるのです。

最近では、置き配達や配達ボックスの設置、コンビニなどの自宅以外での受け取りなどの工夫が各社でなされています。再配達のリスクを減らすことで運送業界の未来は明るくなるでしょう。

解決方法3.IT化による効率化

運送業界×ITによって、業務を効率化していく必要があります。人手不足が常態化しているため、ITを使いこなして人の手を少なくしていかなければなりません

具体的には以下のようなことをIT化していく必要があるでしょう。

  • 荷物の住所振り分け
  • 荷物の管理
  • 自動運転
  • ドローン配送

これらのことを実現させるためには時間がかかるかもしれません。しかし、業務を効率化できるIT技術を獲得しなければ、今の人手不足を解消することはできないでしょう。

解決方法4.モーダルシフト

モーダルシフトをしていくことで、人材不足解消や環境問題の改善ができると予想されています。モーダルシフトとは、トラックの輸送を、鉄道や船に変えることです。

今の運送業界の主な輸送手段は、トラックです。そのため、トラックの運転手がいなければ運送業界は成り立たないでしょう。

しかし、トラックには積荷量に限界があります。一度に多くの荷物を運ぶことができません。また、トラックは多くのCO2を排出するため環境負荷がかかります。

これらの問題を一度に解決するのがモーダルシフトなのです。

以上が、運送業界の抱える課題に対する解決方法でした。しかし、これらを実現させるために、1社だけで取り組めることは少ないでしょう。

そこで、事業売却(事業譲渡)を検討することもおすすめします。次の章で運送業界会社の事業売却について詳しく確認していきましょう。

  • 運送・物流会社のM&A・事業承継

4. 事業売却(事業譲渡)による運送(物流)会社の負担軽減の可能性

事業売却(事業譲渡)による運送(物流)会社の負担軽減の可能性

運送(物流)事業を事業売却(事業譲渡)することで、業界全体の負担軽減に繋がる可能性が高いです。ご紹介した解決方法はどれも運送会社1社だけ解決することは難しいでしょう。

1社だけで解決するのであれば、「若い人材をたくさん雇う」必要があります。しかし、これが簡単にはできないから業界全体で問題となっているのです。

今回ご紹介した解決方法は、国土交通省でも提言されています。つまり、業界全体で協力していかなければなかなか問題解決には至らないのです。

もちろん、他の会社と協業したり、自社が別の運送事業を買収するのも良いでしょう。しかし、これらはハードルが高いです。もし、次の章で紹介する事業売却のメリットに魅力を感じたいのであれば、事業売却することをおすすめします。

事業売却のメリットを確認していきましょう。

【関連】運送・物流会社は株式譲渡/会社譲渡で経営難に対抗しよう!

5. そもそも事業売却(事業譲渡)とは?メリットを解説

そもそも事業売却(事業譲渡)とは?メリットを解説

そもそも、事業売却(事業譲渡)とは事業の全部または一部を第三者に売却することです。会社売却と違って、必要なものを会社に残すことができます。

事業売却をすることのメリットは、以下の3つです。

  • メリット1.売りたい資産・負債だけ売却できる
  • メリット2.ドライバーの負担軽減・労働環境改善に繋がる
  • メリット3.他の事業に経営資源を投資できる

順番に確認していきましょう。
 

メリット1.売りたい資産・負債だけ売却できる

事業売却の最大のメリットは、売りたい資産・負債だけを売却できることです。例えば、運送(物流)会社の中に、運送事業と倉庫事業があるとしましょう。

このとき運送事業だけを売却することが可能です。もし、運送事業に残したい人材や不動産があった場合は、全てを売却する必要はありません。

このように、事業売却だと売りたい資産・負債だけを売却することができます。ただし、すべて思い通りにいくとは限りません。

なぜなら、買い手企業との協議によって譲渡する資産・負債を決めていくからです。当然、魅力的な資産は欲しいと言われるでしょうし、あっても使わない不動産や負債(借入金)などは受け入れたくないでしょう。

とはいえ、しっかりと協議していくことで譲渡する資産・負債を決めていく余地があります。会社の経営権を買い手企業へ移す株式譲渡では選べません。事業売却ならではのメリットと言えます。

メリット2.ドライバーの負担軽減・労働環境改善に繋がる

同業者に売却することで、自社のドライバーの負担軽減・労働環境改善に繋がります。なぜなら、同じエリアの同業者に売却することで共同配送・輸送網の集約に繋がるからです。

今まで別々に運んでいた荷物を一緒に配達できるようになったり、担当エリアが小さくなってりして負担軽減になります。同じドライバーの仕事でも負担が軽減されることで、労働環境改善になる可能性が高いです。

また、買い手企業が大手企業であれば待遇の改善も見込めます。今まで過酷な労働を余儀なくしていた場合も、事業売却を機に労働改善される可能性が高まるのです。

今、ドライバーたちの負担が大きいのであれば、事業売却をすることで和らげてあげられるかもしれません。

メリット3.他の事業に経営資源を投資できる

事業売却をすることで、他の事業に経営資源を投資することができます。

経営資源とは以下のようなもののことです。
 

  • 時間
  • 人材
  • 資金

もし、運送事業を売却すれば対価としてまとまった現金を受け取ることができます。そのお金を使って他の事業に注力することができるのです。

もちろん、経営者の時間や優秀な人材も他の事業に使うことができます。結果として会社が成長するかもしれません。

事業売却をすることで、経営の選択と集中ができるのです。

これらのメリットを魅力に感じるのであれば、事業売却を検討していきましょう。

しかし、事業売却をしたことがないのであれば、事業売却をイメージしにくいと思います。次の章で、運送(物流)業界の事業売却について確認していきましょう。

6. 運送(物流)業界の事業売却(事業譲渡)の成功事例

運送(物流)業界の事業売却(事業譲渡)の成功事例

運送(物流)業界の事業売却(事業譲渡)の3つの成功事例を確認していきましょう。

  • 成功事例1.フライング・フィッシュ・サービスによる内外トランスライン
  • 成功事例2.コニカミノルタによるDHLサプライチェーン
  • 成功事例3.トランコムによる子会社3社

詳細を確認し、事業売却のイメージを具体化させましょう。

成功事例1.フライング・フィッシュ・サービスによる内外トランスライン

2013年4月、フライング・フィッシュ・サービスは、内外トランスラインへ国内事業を事業売却をしました。

内外トランスラインは事業を譲り受けるために新しい子会社を新設しています。(譲渡価格は公開されていません。)

フライング・フィッシュ・サービスは、国際複合一貫輸送を得意としている会社です。大手企業を顧客に持ち、安定した営業基盤を持っています。

一方、内外トランスラインも国際貨物輸送を得意とする輸送会社です。内外トランスラインは、輸入貨物輸送の営業力を拡大するために、事業を譲り受けました。

フライング・フィッシュ・サービスは国際物流事業に注力をすることで、より会社を成長させる経営判断をしたのです。

成功事例2.コニカミノルタによるDHLサプライチェーン

2013年3月コニカミノルタは、DHLサプライチェーンへ物流事業をの事業売却しました。

今回の事業売却では、日本国内の物流拠点をすべて譲渡しています。(譲渡価格は公開されていません。)

両社はリードロジスティクスプロバイダー(LCC)の契約を結び、DHLサプライチェーンによってコニカミノルタの物流設計・管理・オペレーションなどを担うことになりました。

LCCによって、業務の効率化やコスト削減を実現しようとしたのです。これに伴い、日本国内の拠点などを譲渡する流れとなりました。

その後、LLPの契約は2015年12月に中国国内のサプライチェーンにも拡大されています。このことから、コスト削減および業務の効率化の効果が出ていたと予想されます。

成功事例3.トランコムによる子会社3社

2019年6月、トランコムは子会社である「トランコムEX東日本株式会社」「トランコムEX中日本株式会社」「トランコムEX西日本株式会社」へ3PL事業を事業売却しました。

3PLとは、サード・パーティー・ロジスティクスのことです。保管・配送・輸出入だけでなく物流全体を一括して請け負うことです。調達から生産・販売までを一括して行います。

トランコムは3PLに注力をしていましたが、それぞれの子会社に分割して事業売却。それぞれの会社に物流パートナーがおり、エリアごとに最適な判断を迅速に行うために権限を移動させたのです。

このようにあえて分割させることでグループ全体としての効率化を図りました。

以上、運送業界の事業売却の事例でした。運送業界内で事業売却が行われていることが分かりますね。

このように、運送(物流)業界全体で効率化・コストカットをし、課題を解決していこうという流れとなっています。実際に運送(物流)会社を事業売却するときのステップを次の章で確認していきましょう。

7. 運送(物流)会社が事業売却(事業譲渡)するまでのステップ

運送(物流)会社が事業売却(事業譲渡)するまでのステップ

運送(物流)会社が事業売却(事業譲渡)をしようと思っても、初めてであればどのような流れになるのか分かりませんよね。

スムーズに事業売却を実現させるためにも、事前にステップを確認しておくべきです。運送会社が事業売却するときには、以下の9つのステップに分けることができます。

  • ステップ1.売却準備
  • ステップ2.M&A仲介会社へサポート依頼
  • ステップ3.買い手企業探し
  • ステップ4.トップ面談
  • ステップ5.基本合意契約締結
  • ステップ6.デューデリジェンス
  • ステップ7.事業譲渡契約締結
  • ステップ8.株主への公告・通知および株主総会
  • ステップ9.クロージング・統合作業

順番に確認していきましょう。

ステップ1.売却準備

まずは売却の準備から始めていきましょう。

事業売却を行うときには、以下のような準備を社内で進めていくべきです。

  • 事業売却をする範囲(譲渡する資産・負債)の決定
  • 事業売却をする目的
  • 事業売却を完了させる日程・スケジュール
  • 自社の特徴やアピールポイントの認識
  • 買い手企業の洗い出し

特に得意としているエリアや運送サービスで大事にしていることは改めて書き出しておきましょう。

これらを行うことで、スムーズに買い手探しや交渉を進めることができます。経営者1人で事業売却することを決めてしまわずに、取締役員などで集まって認識を統一させましょう。

ステップ2.M&A仲介会社へサポート依頼

社内での準備ができたら、M&A仲介会社へサポートを依頼しましょう。

M&A仲介会社とは事業売却のプロです。買い手企業の選定から契約書作成や交渉のサポートなどの業務を任せることができます。

もし、M&A仲介会社に依頼しなければ、全てを自社内で行わなければなりません。人材不足で悩む運送会社に事業売却に時間を割ける人はなかなかいないでしょう。

信頼できるM&A仲介会社へサポートを依頼し、スピーディーな事業売却を実現することをおすすめします。

電話で無料相談
0120-401-970
WEBで無料相談
M&Aのプロに相談する

ステップ3.買い手企業探し

続いて買い手企業探しです。社内でイメージした買い手企業をM&A仲介会社に伝え、候補をいくつか選んでもらいましょう。

運送会社におすすめの買い手企業は、同業・同エリアで事業活動をする会社です。なぜなら、協業できることが多く、互いにメリットを得れる可能性が高いからです。

3〜5社ほどピックアップしてもらい、気になる企業へアプローチしましょう。

ステップ4.トップ面談

相手企業も買収に意欲を持ったら、トップ面談を行います。トップ面談とは、買い手・売り手の両企業の経営者による話し合いのことです。

トップ面談で、事業売却に至った経緯や目的、経営理念を話しアピールしましょう。また、買い手の経営者に自社の事業を任せられるかの判断も行います。

相手企業が前向きに考えてくれた場合、買収条件の書かれた意向表明書が提示されます。意向表明書を元に条件交渉を行い、互いが納得する条件を決めていきましょう。

ステップ5.基本合意契約締結

お互い納得できる条件となれば、基本合意契約を締結しましょう。基本合意契約とは、今後問題なければ記載されている条件で事業売却を成立させるといった約束です。

このあと行われるデューデリジェンスでは、売り手企業の情報を全て公開することになり、買い手企業はそれを見て、買収の最終判断をします。

しかし、買収の約束がなければ、売り手企業の内部情報を見せることはリスクでしかありません。そこで、一度契約を交わしておき、デューデリジェンスを行うのです。

ステップ6.デューデリジェンス

買い手によるデューデリジェンスが行われます。

デューデリジェンスとは、売り手企業の収益性やリスクなどを総合的に調査することです。かなり詳しく調査され、これによって企業の価値も判断されます。

売り手企業はデューデリジェンスで資料提出や様々な質問に対する回答が求められるでしょう。

ときには、トラックドライバーの残業代の未払い等、あまり聞いて欲しくないことを聞かれることもあるかもしれません。しかし、誠実に対応し、どのように解決しようとしているのかを正直に述べましょう。

会社の評価は多少下がるかもしれませんが、買い手企業も一緒になって解決策を考えてくれるはずです。

もし、会社を良いように見せようと嘘をついてしまった場合、トラブルに発展する可能性もあります。真摯な対応を心がけましょう。

ステップ7.事業譲渡契約締結

デューデリジェンスで問題がなければ事業譲渡契約の締結となります。デューデリジェンスの結果を踏まえて最終的な譲渡価格やその他の条件が提示されるのです。

そのため、基本合意契約の内容とは条件が変わっている恐れもあります。条件をしっかり理解し、納得した上で締結しましょう。

事業譲渡契約を締結すると撤回することはできません。事前に弁護士やM&A仲介会社などに相談し、リーガルチェックをしてもらうと安心です。

ステップ8.株主への公告・通知および株主総会

事業譲渡契約の締結後、株主へ公告・通知を行った上で株主総会を開きます。

事業売却が行われる20日前には公告・通知を行い、事業売却実施日の前日までに株主総会を開かなければなりません。株主総会では以下の条件を満たし、承認を得る必要があります。

  • 議決権の過半数を持つ株主の出席
  • 特別決議で2/3以上の賛成

期日が決まっているため、早めに準備を始めましょう。

ステップ9.クロージング・統合作業

最後にクロージングと統合作業を行いましょう。

クロージングでは、事業売却に対する対価の支払い・受け取りや財産や債務、契約などの名義変更手続きを行います。事業譲渡契約を結んだだけでは、これらの名義が勝手に変更されません。

従業員や取引先との再契約、土地・不動産などの名義変更などを行いましょう。

また、統合作業は、売り手の従業員が買い手企業での労働環境に慣れるために行います。具体的には、社内システムの統合や人事配置などです。

社風や労働環境の変化によって従業員のモチベーションが下がらないよう、売り手企業の経営者も統合作業に力を貸しましょう

以上が、運送会社に事業売却をする9つのステップでした。事業売却をするためには、M&A仲介会社や専門家の力が不可欠です。早めに相談し、サポートしてもらいましょう。

8. 運送(物流)会社が事業売却(事業譲渡)するときの注意点

運送(物流)会社が事業売却(事業譲渡)するときの注意点

運送(物流)会社が事業売却(事業譲渡)するときには以下の3つの注意点に気をつけなければなりません。
 

  • 注意点1.運送価格の再設定によって顧客を失う恐れがある
  • 注意点2.運送業許可は譲渡できない
  • 注意点3.従業員から未払い賃金を請求されるかもしれない

事業売却をする前に知っておかないと、思わぬトラブルを引き寄せてしまう恐れがあります。しっかりと確認しておきましょう。

注意点1.運送価格の再設定によって顧客を失う恐れがある

事業売却の影響で運送価格を再設定することで、顧客を失う恐れがあります。

今までは自社の設定した運送価格で事業を成り立たせていたと思いますが、今後は買い手企業に合わせた運送価格になるでしょう。そのとき、値上げすることになれば今までの顧客から取引を止められるかもしれないのです。

今までの顧客が離れてしまったとしても、売り手企業に直接的なダメージがあるわけではありません。しかし、関連事業を自社で継続して行っていくときに顧客離れのきっかけになる恐れがあります。

例えば、運送事業を売却し運送価格が値上がりしたとしましょう。しかし、倉庫事業は自社に残っていたとします。このときA社と運送事業・倉庫事業でも取引があったとき、運送事業で値上げがあったことに反発して倉庫事業の取引きも終了するリスクがあるのです。

このように、事業売却をすることで値上げとなり、顧客を失う恐れがあります。値上げの根拠やサービスがどのように変わるのかを事前に説明しておき信頼を失わないよう気をつけましょう。

注意点2.運送業許可は譲渡できない

運送業許可(一般貨物自動車運送事業経営許可)は、事業売却によって買い手企業に譲渡することができません。

運送許可とは、トラックやトレーラーなどで運送の依頼を受け、荷物を運送し、その対価をもらう事業を行うために必要な許可です。国土交通大臣または事業所を管轄する地方運輸局長の許可をとる必要があります。

買い手企業が運送許可を持っていない場合、取得しなければ事業を継続することはできません。運送許可をとるには、資金の要件や人の要件など様々な要件を満たす必要があります。

また、申請をしてから審査をするのに3〜5ヶ月ほどかかります。そのため、事業売却をする前から両社で準備を始めておかなければなりません。

もちろん、すでに運送業許可を取っている会社への事業売却であれば問題なく事業を行うことができます。別事業を行っている企業へ事業売却をする場合は注意しましょう。

注意点3.従業員から未払い賃金を請求されるかもしれない

もし、未払い賃金があるのであれば事業売却のタイミングで従業者から請求されるかもしれません。

残念ながら運送会社は、他の業界と比べても拘束時間が長期化しやすく、サービス残業が常態化していることも多いです。実際、ドライバーに対する給料を抑え利益を獲得しようと考える経営者は多いでしょう。

しかし、これは不適切な労務管理にあたります。実際には支払わなければならない残業代などが積み重なり、未払い賃金が残っている可能性があるのです。

従業員からの請求がなくても、事業売却後に買い手企業に知られると損害賠償を求められることも考えられます。このように、未払い賃金があるのであれば事前に解決しておきましょう。

9. 運送(物流)会社の事業売却(事業譲渡)ならM&A総合研究所へ!

運送(物流)会社の事業売却(事業譲渡)ならM&A総合研究所へ!

運送(物流)会社の事業売却(事業譲渡)を検討しているのであれば、M&A総合研究所へご相談ください。

買い手企業探しから契約・統合作業を行うには、専門的な知識が不可欠です。特に交渉や契約においては、知識がなければ自社が不利となる内容で契約してしまう可能性もあります。

また、運送会社の事業売却には気をつけなければならないことが多いです。

不安なく手続きを進めるために、M&A総合研究所にお任せください。公認会計士自らがサポートするため、安心してご依頼いただけます。交渉時にも同席してしっかりとアドバイスいたします。

運送業界に精通しており、買い手情報を多く持っていることもM&A総合研究所の強みです。相談料、着手金、中間報酬無料ですから、安心してご依頼ください。ご相談お待ちしております。

10. まとめ

まとめ

事業売却(事業譲渡)を活用すれば、運送(物流)業界に蔓延する課題を解決することができます。さらに、売り手企業は多額の資金が手に入り、他の事業に経営資源を投入することも可能です。

ただし、運送会社の事業売却には注意点も多くあります。M&Aの専門家に頼り、事業売却を成功させましょう。

もし、M&Aという言葉に馴染みがないのであれば、M&A総合研究所にご相談ください。希望に沿った事業売却を一緒に実現しましょう。

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