2022年06月06日更新
リース会社は会社譲渡(株式譲渡)で業界再編に対抗するべき!
業界再編による大手寡占化が進むリース業界で生き残るには、会社譲渡(株式譲渡)が有効です。リース会社は会社譲渡が増加傾向にあるので、買い手も見つかりやすい状況となっています。この記事では、リース会社の会社譲渡(株式譲渡)のポイントなどを解説します。
目次
1. 中小規模のリース会社に会社譲渡(株式譲渡)が最適な理由
中小規模のリース会社は会社譲渡(株式譲渡)が成功しやすいとされています。ですから、会社譲渡を検討しているなら早めに取り掛かるのが良いでしょう。
実際、リース会社の会社譲渡は増加傾向です。その理由には、以下のようなものが挙げられます。
- 大手寡占化が進む現状に対抗できる
- 限られた需要を汲み取ることで経営が安定する
- 後継者がいなくても廃業を避けられる
このような理由から、リース業界の中小企業は積極的に会社譲渡を行っています。あなたも会社譲渡を行うことで、会社がより発展する可能性は高いです。それぞれの理由について、順番に確認していきましょう。
理由1.大手寡占化が進む現状に対抗できる
リース業界は大手寡占化が進んでいますが、会社譲渡で対抗することができます。
2007年にはダイヤモンドリースとUFJセントラルリースの合併や、住商リースと三井住友銀リースの合併、2008年にはJA三井リースと協同リース、三井リース事業の合併というように、この10年で業界再編が進んでいるのがリース業界です。2016年にも、三菱UFJリースが日立キャピタルと資本業務提携を発表しています。
大手企業が業界再編を行う中、中小企業の対抗策として有効なのが会社譲渡です。会社譲渡で事業規模やエリアを拡大し、生き残りを狙いましょう。
もしも大手企業に会社譲渡できれば、事業が一気に発展する可能性もあります。買い手の規模を問わず、今まで以上に会社を発展させたいなら会社譲渡が最適です。
理由2.限られた需要を汲み取ることで経営が安定する
限られた需要を汲み取ることで経営が安定するのも、リース業界が会社譲渡を行うメリットです。
リース業界は年々業界規模が大きくなっていて好調ですが、国内需要は頭打ちとなっています。そのため、海外進出を果たす企業や、合併・業務提携などで事業規模を拡大する大手企業が増加中です。
中小規模のリース会社は、今まで通りの経営では売上を伸ばすことは難しいとされています。しかし、海外進出を行うのは資金面や人材面で厳しいことも多いはずです。そこで、会社譲渡を行って買い手と協力して生き残りを狙うといいでしょう。
例えば、同じエリアで事業しているのにまったく取引先が被っていない買い手に譲渡すれば、効率良く売上を伸ばせます。国内需要に対してしっかりと対応し、経営を安定させていきましょう。
理由3.後継者がいなくても廃業を避けられる
リース会社に限ったことではありませんが、会社譲渡をすれば後継者がいなくても廃業を避けることができます。なぜなら、買い手に自社の経営を引き継いでもらうことが可能なためです。
リース会社は後継者不足で悩まされるケースが多いので、嬉しいメリットだと言えます。廃業してしまうと、設備を廃棄する費用や事務所の原状回復費用などが必要です。
もしもオペレーティング・リースを行っているなら、多くの設備を廃棄しなければならず高額な廃業費用がかかることも珍しくありません。したがって、後継者不足でお悩みなら、会社譲渡で自社を存続させるのが良いでしょう。
近年では会社譲渡などのM&Aによって事業承継をすることは多いです。将来的に廃業も視野に入れているなら、買い手が見つかりやすい今のうちに積極的に会社譲渡を検討してみてください。
以上、中小規模のリース会社に会社譲渡(株式譲渡)が最適な3つの理由でした。理由を知って、会社譲渡を検討しようと思った方も多いはずです。
しかし、「本当に中小規模のリース会社も会社譲渡を行っているのだろうか?」と、お悩みの方もいると思います。実は、リース業界は会社譲渡が多いので安心してください。
2. リース業界は会社譲渡(株式譲渡)が多い!
リース業界は、会社譲渡(株式譲渡)が多いです。大手企業が業界再編を繰り返す中、多くの中小企業の経営者も会社譲渡に積極的な姿勢をとっています。
リース業界自体は好調ですが、大手寡占化が進んでいるせいで中小企業は先行きが不安になりやすいことが理由の1つです。景気にも左右される傾向の強い業界ですから、中小企業経営者の心配は多いでしょう。
また、リース会社は人材不足な企業が年々増えています。効率良く人材を確保するために、リース会社の買収を検討する経営者は少なくありません。したがって、リース会社の買い手は見つかりやすいと言えます。
売却側のリース会社も譲渡先と協力して事業を行えるので、人材不足に悩むことが減って経営が楽になるでしょう。まだ会社譲渡ができるのか不安であるという方のために、ここからは実際にあった事例を確認していきます。
3. リース会社の会社譲渡(株式譲渡)の3つの事例
リース会社の会社譲渡(株式譲渡)の事例として、以下の3つをご紹介します。
- ナカキンリースが杉孝グループホールディングスに譲渡された事例
- 明治生命リースがダイヤモンドリースに譲渡された事例
- みちのくリースがJA三井リースに譲渡された事例
これらの事例を確認することで、リース会社が会社譲渡をする目的やメリットを確認していきます。ぜひ自社の会社譲渡のイメージ作りに役立ててください。それでは、それぞれの事例について順番に見ていきましょう。
ナカキンリースが杉孝グループホールディングスに譲渡された事例
最初にご紹介するのは、ナカキンリースが杉孝グループホールディングスに譲渡された2019年の事例です。ナカキンリースは全株式を杉孝グループホールディングスに譲渡し、子会社化されました。
ナカキンリースは神奈川県や群馬県、山梨県にて軽仮設足場機材レンタル事業を行っています。杉孝グループホールディングスも軽仮設足場機材レンタル事業を行っており、首都圏および東北圏、中京圏、関西が事業エリアでした。
今回の会社譲渡は、杉孝グループホールディングスのグループ全体の競争力を高め、ナカキンリースも含めた杉孝グループの企業価値向上を目的としています。
売り手会社 | ナカキンリース |
URL | http://www.nakakin-l.com |
買い手会社 | 杉孝グループホールディングス |
URL | https://www.sugikohldgs.com |
この事例のように、同業者が買い手についてくれた場合、企業価値を高めやすいです。買い手のリース事業のノウハウを得ることや、取引先を紹介してもらうことで今まで以上に経営が安定するでしょう。
リース会社の譲渡は、同業者が買い手候補に挙がることが多いです。複数の買い手候補が現れたなら、自社が最も発展しそうな相手を見極めることが大切になってきます。
明治生命リースがダイヤモンドリースに譲渡された事例
2つ目にご紹介するのは、明治生命リースがダイヤモンドリースに譲渡された2002年の事例です。明治生命リースは全株式をダイヤモンドリースに譲渡し、子会社化されました。
明治生命リースが会社譲渡を行った理由は、大手寡占化への対抗です。リース業界の将来を考え、経営資源を効率良く活用するために大手リース会社であるダイヤモンドリースを買い手に選びました。これによって、今まで以上にサービス内容の質を高めていく狙いがあります。
ダイヤモンドリースはその後、UFJセントラルリースと合併して三菱UFJリースとなりました。三菱UFJリースは現在、業界内でも安定した経営を行っています。
売り手会社 | 明治安田生命 |
URL | https://www.meijiyasuda.co.jp |
買い手会社(現在) | 三菱UFJリース |
URL | https://www.lf.mufg.jp/index.html |
この事例のように、リース業界の大手寡占化に対抗するために会社譲渡を活用することは珍しくありません。
明治生命リースがダイヤモンドリースの子会社になった後、ダイヤモンドリースは三菱UFJリースとなりました。リース業界は頻繁に会社譲渡や合併が行われるので、他社の動向に気を配りながら経営をしていくことが大切です。
国内需要が頭打ちとなっている現状では、同じことを続けているだけでは競争に負けてしまいます。必要に応じて会社譲渡も前向きに検討することが生き残りの秘訣だと言えるでしょう。
みちのくリースがJA三井リースに譲渡された事例
最後にご紹介するのは、みちのくリースがJA三井リースに譲渡された2014年の事例です。みちのくリースは95%の株式をJA三井リースに譲渡し、子会社化されました。
みちのくリースは、青森県を中心に事業を行っていました。今まで以上にリース取引の提供力を高めるために、総合リース機能を持っていたJA三井リースの子会社となったのです。JA三井リースの子会社となることによって、買い手の経営資源を活用した総合的な金融サービスを展開していきます。
売り手会社 | みちのくリース |
URL | http://www.michinokulease.co.jp |
買い手会社 | JA三井リース |
URL | https://www.jamitsuilease.co.jp |
この事例のように、地方にあるリース会社が業界内の大手企業の子会社になることもよくあります。大手企業に会社譲渡をすることによって、事業領域や事業内容を効率良く発展させることが可能です。
黒字経営ができている場合や若手人材が多い場合、買い手企業の売上が少ないエリアに取引先が多い場合など、買う側に何らかのメリットがあれば大手企業が買い手として名乗りあげることは珍しくありません。買い手探しの際は、業界内の主要企業に会社譲渡することも視野に入れておきましょう。
以上、リース会社の会社譲渡の3つの事例でした。業界内で会社譲渡が盛んなことがわかってもらえたのではないでしょうか。
中小規模のリース会社が大手企業の子会社となって、より発展していくことも多いです。あなたの会社も業界再編が繰り返される中で生き残るために、積極的に会社譲渡を検討してみてください。
4. リース会社の会社譲渡(株式譲渡)に必要な手続き
リース会社の会社譲渡(株式譲渡)に必要な手続きには、以下のようなものがあります。
- M&A仲介会社を選定する
- 買い手を探す
- 買い手と条件の交渉をする
- 基本合意契約を結ぶ
- 買い手のデューデリジェンスを受ける
- 取締役会か株主総会で譲渡の承認を受ける
- 株式譲渡契約を締結して株主名義を書き換える
これらの手続きを順番に行えば、会社譲渡を行うことができます。
最初の手続きとなるM&A仲介会社を選定することさえできれば、サポートしてもらえるので心配はいりません。しかし手続きを知っておけばM&A仲介会社にも相談しやすくなるので、大まかな流れを確認しておきましょう。
手続き1.M&A仲介会社を選定する
最初の手続きは、リース会社の会社譲渡をサポートしてくれるM&A仲介会社を選定するところからです。
M&A仲介会社はこの後の手続きとなる買い手探しや条件交渉、契約書作成など様々なことを手伝ってくれます。社内に会社譲渡について詳しい人がいなくても、M&A仲介会社に協力してもらえば安心して手続きを進めていけるはずです。
M&A仲介会社を選ぶ際に気になるのが支払う報酬額だと思います。完全成功報酬制のところに依頼すれば、会社譲渡の成約まで費用は発生しないので相談しやすいです。
報酬以外に注意しておくべきことは、リース会社の譲渡の経験が豊富かどうかという点が挙げられます。業界事情に詳しい専門家が在籍しているM&A仲介会社を選び、不安なことは相談していきましょう。
どのM&A仲介会社に依頼するかお悩みなら、一度M&A総合研究所にお問い合わせください。M&A総合研究所は完全成功報酬制(※譲渡企業様のみ)となっており、着手金は完全無料です。
手続き2.買い手を探す
M&A仲介会社を選んだら、買い手探しを行っていきます。
どの買い手に会社譲渡をするのかで自社の将来は大きく変わるので、非常に重要な手続きです。買い手を探す際には、自社が生き残るために具体的な条件を定めましょう。
リース会社は同業者が買い手となるケースが多いですが、自社が発展するなら異業種でも構いません。例えば、建設機械のリースを行っているなら、建設会社を買い手とすることで自社の設備を活用してもらえるので、相手方の経営効率も上がるはずです。
ただし、会社譲渡したからといって、必ずしも自社が発展するとは限りません。M&A仲介会社のアドバイスを受けながら、慎重に買い手を選択してください。
手続き3.買い手と条件の交渉をする
自社を譲渡したいと思える買い手が見つかったら、具体的な条件を交渉します。
価格やスケジュール、従業員の処遇など、様々なことを決めていかなければなりません。ですから、M&A仲介会社に間に立ってもらい、客観的な意見を聞きながら進めていくのが良いです。
買い手も売り手も、できるだけ自社の利益になる条件にしたいと考えます。そのようなときに揉めずに交渉をするためには、中立的な意見があった方が安心です。
特に会社譲渡の価格については、スムーズに決まらないことも珍しくありません。お互いの希望価格や根拠を伝え合いながら、落とし所を探してください。
買い手は自社の発展に協力してくれる味方だと考え、ちょっとした条件でも気になることはどんどん話し合っていきましょう。
手続き4.基本合意契約を結ぶ
ある程度の条件がまとまったら、基本合意契約を結びます。
基本合意契約というのは、会社譲渡を行うにあたっての仮契約です。現段階で決まっている条件について、書面に残してお互いに確認しておきます。
基本合意契約は会社譲渡の際に必ずしなければならないものではありません。また、基本合意契約をしたとしても、会社譲渡が不成立となることもあります。それでも基本合意契約を結ぶケースが多いのは、お互いが前向きに会社譲渡を進めていく意思表示となるためです。
基本合意契約を結んでも、最終契約までの交渉次第で条件は変更できます。買い手も売り手も納得できる会社譲渡にするために、積極的に協力していきましょう。
手続き5.買い手のデューデリジェンスを受ける
条件について確認し合えたら、買い手のデューデリジェンスを受けます。デューデリジェンスとは、売り手企業について調査することです。買収監査とも言われます。
会社譲渡が成立してからは、売り手企業のリスクを負うのは買い手です。会社譲渡後に予期せぬトラブルが発生して揉めてしまわないように、デューデリジェンスは入念に行ってもらいましょう。
デューデリジェンスでは経営状況や会計処理、収益予想、従業員の能力、リース契約の状況、所有する設備など幅広くチェックされます。中小規模のリース会社は、問題点が何も出ないということは少ないです。
問題点が見つかったら、解消するか、基本合意契約で決めた条件を引き下げることになります。デューデリジェンスで自社に不利になる情報を隠すと買い手から損害賠償を請求されることもあるので、誠実に対応してください。
手続き6.取締役会か株主総会で譲渡の承認を受ける
デューデリジェンスを終えたら、取締役会か株式総会で譲渡の承認を受けなければなりません。会社譲渡は関係者の利益に関わることですから、確実に手続きを行いましょう。
取締役会があれば取締役会、取締役会が設置されていないなら株主総会で会社譲渡を承認してもらいます。承認決議が完了したら、いよいよ会社譲渡契約です。
会社譲渡契約の前に何か気になることがあれば、M&A仲介会社に相談して解決してください。
手続き7.株式譲渡契約を締結して株主名義を書き換える
会社譲渡の承認を受けたら、会社譲渡の最終契約を結びます。最終契約書の内容をしっかり確認して、契約を結んでください。
会社譲渡は取り返しがつかないので、細かな内容まで見ておいた方が安心です。会社譲渡契約を終えたら、代金を受け取って株券の引き渡しを行います。
最後に株式名簿も書き換えましょう。株主名簿の書き換え方法は会社によりますが、定款に方法が書かれていることが多いです。株主名簿の書き換えも行ったら、リース会社の譲渡は手続き完了となります。
以上、リース会社の会社譲渡に必要な手続きを見てきました。少し専門的な手続きもありますが、M&A仲介会社に協力してもらえばスムーズに進められるはずです。わからないことは何でも聞いて、安心して会社譲渡を行ってください。
もっと詳しく会社譲渡の手続きについて知りたいのであれば、以下の記事が参考になるはずです。
「手続きもわかったし実際にやってみたい」とお考えのときに、気になるのが売却価格だと思います。ここでリース会社の会社譲渡の売却価格の相場を見ておきましょう。
5. リース業界の会社譲渡(株式譲渡)の売却価格の相場
リース業界の会社譲渡(株式譲渡)の売却価格の相場に、具体的なものはありません。1,000万円程度のこともあれば、1億円程度のこともあります。
売却価格は事業規模や保有する設備、経営状況など様々な要素で決まります。高額な設備がある会社や、収益性が高い会社は値段が上がる傾向が強いです。
リース商品として扱っているものの種類でも売却価格は異なります。太陽光設備や産業機械、工作機械、航空機、不動産関係を扱うリース会社は現在好調ですから売却価格が高くなりやすいです。
とはいえ、だいたいの売却価格を知ってから手続きに移りたいという方も多いでしょう。
目安の金額は、「時価純資産+営業権」で計算できます。「時価純資産=時価総資産−時価総負債」「営業権=利益×持続年数(約3年分)」です。
正確な会社譲渡の金額の算出は、専門的な部分ですから自分で行うのは難しいとされています。ですから、M&A仲介会社などの専門家に試算を依頼してください。大まかな金額は無料相談のときに算出してくれるという専門家も多いので、気になるならまずは話を聞きに行ってみましょう。
大手企業も積極的に買収を行っている現在、高額売却のチャンスです。できるだけ高い値段で会社譲渡したいという方のために、ここからはリース会社が譲渡を成功させる秘訣を見ておきます。
6. リース業界が会社譲渡(株式譲渡)を成功させる5つの秘訣
リース会社が会社譲渡(株式譲渡)を成功させるためには、以下の5つの秘訣を意識することがポイントです。
- 同業者の中でもシナジー効果の強い買い手を探す
- 買い手と今後の経営方針について詳しく話し合う
- 会社譲渡することを公表するタイミングには気を配る
- 買い手に合わせてリース実績やビジネスプランを伝える
- リース会社の経営に詳しいM&A仲介会社に相談する
多くのリース会社が譲渡を希望する中、あなたが納得できる会社譲渡を行うにはこれら5つの秘訣を知っておく必要があります。
意識しておくだけで効果があるものも多いので、知っておかなければ損です。それぞれのポイントについて、どのようなものなのか詳しく見ておきましょう。
秘訣1.同業者の中でもシナジー効果の強い買い手を探す
リース会社の会社譲渡を行うなら、シナジー効果の強い買い手を探すのが良いです。シナジー効果とは相乗効果のことで、単に足し合わせる以上に効果が出ることを意味します。
例えば、同じエリアで事業をしているリース会社の中でも取引先がまったく被っていない買い手を選べば、効率良く経営を安定させることが可能です。このように、リース会社の中でもよりあなたの会社の助けになる買い手を選ぶように意識しましょう。
具体的にどの買い手を選ぶのかは、M&A仲介会社に相談しながら決めれば失敗しにくいです。焦らずに自社が発展するような買い手を見つけてください。
秘訣2.買い手と今後の経営方針について詳しく話し合う
買い手と今後の経営方針について詳しく話し合うことも大切です。リース業界は大企業を中心にどんどん業界再編が進んでいるので、将来の経営計画を考えておかなければなりません。
行き当たりばったりでとりあえず会社譲渡をして経営を安定させても、5年後や10年後に厳しくなるケースはよくあります。会社譲渡の効果を最大限に得るために、買い手とはお互いに納得できるまで話し合いましょう。
経営方針という重大な事柄は、簡単には結論が出ないことも多いです。もしも明確な答えが出ないようなら、経営コンサルタントに相談することや、業界事情に詳しいM&A仲介会社に相談することを試してみてください。専門家のアドバイスを受けながら話し合えば、冷静に最適な答えが出せるでしょう。
秘訣3.会社譲渡することを公表するタイミングには気を配る
会社譲渡することを従業員や取引先に公表するタイミングには気を配るのが良いです。
会社譲渡がまだ未確定の段階で情報流出すると社内が混乱し、業務に支障をきたしてしまいます。会社譲渡自体が破談となってしまうケースもあるので気をつけなければなりません。
親しい従業員には早めに伝えておきたくなるかもしれませんが、会社譲渡のことを知らせると将来に不安を与えてしまい離職されることも多いです。
また、取引先やライバル企業に知られると、取り引きをやめられる場合や取引先を奪われる場合があります。ですから、会社譲渡の手続きを進める際には情報の扱い方に注意しておきましょう。
M&A仲介会社とのメールを偶然従業員に見られてしまうこともあります。メールはパスワード付きの添付ファイルでやり取りするなど情報漏洩に気をつけてください。
M&A仲介会社はさまざまなやり方で対策しているので、依頼前に対応を聞いてみると安心して契約できるでしょう。
秘訣4.買い手に合わせてリース実績やビジネスプランを伝える
買い手に合わせてリース実績やビジネスプランを伝えることも大切です。
リース事業には、大きく分けてオペレーティング・リースと、ファイナンス・リースがあります。さらに、ファイナンス・リースの場合は、所有権移転ファイナンス・リースと所有権移転外ファイナンス・リースの2つもあります。
様々なリース方法の中で複数の方法を行っているというリース会社も少なくないでしょう。その場合は、どの実績を買い手に多く伝えるかもポイントです。
また、扱う設備や取引している業種などもリース会社によって異なります。買い手候補が会社を買う際に求めているニーズを汲み取り、それに合わせて自社をアピールするべきです。
M&A仲介会社と一緒に自社のアピールポイントを考え、うまく交渉していきましょう。
秘訣5.リース会社の経営に詳しいM&A仲介会社に相談する
リース会社の経営に詳しいM&A仲介会社に相談することも非常に重要となっています。
会社譲渡の手続きのところで先述しましたが、譲渡を成功させるには専門家のサポートが必要不可欠です。特に、リース業界は主要企業の競争が激しいので、業界事情は目まぐるしく変化しています。
リース会社の経営に詳しいM&A仲介会社に依頼しなければ、何か質問しても納得できる回答が得られないことも少なくありません。
したがって、M&A仲介会社を選ぶ際には、過去のリース会社の会社譲渡の実績を確認するようにしましょう。自分の会社と同規模のリース会社を担当したことがあれば、より安心して相談できるはずです。
7. リース会社の事業承継について一度ご相談ください!
リース会社の会社譲渡(株式譲渡)を成功させるためには、早めにM&A仲介会社などの専門家に相談することをおすすめします。
リース業界はどんどん再編が進んでいきます。流れに乗り遅れないように、積極的な行動も必要です。早めに手続きに取り掛かっていれば、その分だけ時間をかけて買い手を選ぶことができます。
リース会社の会社譲渡(株式譲渡)をご検討の際は、ぜひ一度M&A総合研究所にご相談ください。M&A総合研究所はリース会社の会社譲渡に精通したアドバイザーが担当につき、丁寧にサポートいたします。
M&Aの料金体系は完全成功報酬制(譲渡企業様のみ)です。着手金は譲渡企業様・譲受企業様ともに無料となっておりますので、安心してご相談いただけます。まずは無料相談のお問い合わせをお待ちしております。
8. まとめ
リース会社は今後も大手寡占化が進んでいくと見られているので、会社譲渡(株式譲渡)で対応するべきです。会社譲渡をした相手企業と協力して経営資源を効率良く利用することで、業界内で生き残りを狙いましょう。
リース業界は目まぐるしく業界再編が行われているので、早めに会社譲渡に取り掛かることが大切です。
9. リース・レンタル業界の成約事例一覧
10. リース・レンタル業界のM&A案件一覧
【NetCash1億円】東北地方のOA機器卸売業
IT・ソフトウェア/その他の卸・小売/東北案件ID:2420公開日:2024年11月18日売上高
1億円〜2.5億円
営業利益
〜1000万円
譲渡希望価格
1億円〜2.5億円
・OA機器および周辺備品の卸売
【東北地方/建設機械の販売・修理・レンタル業】地域密着の業歴50年以上の老舗業者
その他の卸・小売/建設・土木・工事・住宅/金融・リース・レンタル/東北案件ID:2115公開日:2024年08月01日売上高
1億円〜2.5億円
営業利益
赤字経営
譲渡希望価格
5000万円〜1億円
東北地方にて建機等の販売・修理・レンタルを手掛ける事業会社でございます。
【首都圏/自社農園保有】植物リース・グリーンディスプレイ業
住宅・不動産・ビルメンテナンス/建設・土木・工事・住宅/建築・内装リフォーム/関東・甲信越案件ID:1976公開日:2024年06月26日売上高
2.5億円〜5億円
営業利益
1000万円〜5000万円
譲渡希望価格
〜1000万円
対象企業は、首都圏にて主に植物販売・リース、イベント・商業施設等へのディスプレイ事業を手掛ける企業でございます。
【東北エリア】油脂販売・建設機械リース業
工業製品卸・小売/その他の卸・小売/住宅・不動産・ビルメンテナンス/東北案件ID:1631公開日:2024年02月25日売上高
10億円〜25億円
営業利益
非公開
譲渡希望価格
2.5億円〜5億円
東北エリアにて、油脂販売・建機リース・土木資材販売業を展開
【1円譲渡】OA機器・オフィス家具販売業
IT・ソフトウェア/その他の卸・小売/関東・甲信越案件ID:1574公開日:2024年02月01日売上高
2.5億円〜5億円
営業利益
赤字経営
譲渡希望価格
〜1000万円
・法人向けにOA機器、オフィス家具、事務用品等の販売 ・小規模ながら実店舗による小売販売も実施
【海外/創業50年以上/EBITDA12.7億円】東南アジア重機リース業
工業製品卸・小売/その他の卸・小売/建設・土木・工事・住宅/海外案件ID:1519公開日:2024年01月11日売上高
25億円〜50億円
営業利益
非公開
譲渡希望価格
希望なし
シンガポール及びマレーシアにて重機リース事業を展開する企業様でございます。 クレーンやトレーラー、リフト等のリースがメインとなります。 2024年3月期の着地見込み: 売上:50億円以上 ...
【海外/財務良好】建設機械輸出入販売&レンタル業
建設・土木・工事・住宅/金融・リース・レンタル/海外案件ID:1436公開日:2023年12月06日売上高
50億円〜100億円
営業利益
2.5億円〜5億円
譲渡希望価格
希望なし
建設機械の輸出入販売&レンタル
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