事業承継の失敗事例10選!失敗要因は?

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M&Aシニアアドバイザー
向井 崇

銀行系M&A仲介・アドバイザリー会社にて、上場企業から中小企業まで業種問わず20件以上のM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、不動産業、建設・設備工事業、運送業を始め、幅広い業種のM&A・事業承継に対応。

今後、事業承継を行っていこうと検討している方は、事業承継の失敗要因をしっかり理解しておくことが大切です。同じような失敗をしないためにも、失敗要因や失敗事例をベースに、事業承継に失敗しないための対策や成功させるために必要なことを確認しておきましょう。

目次

  1. 事業承継の失敗とは
  2. 事業承継の失敗事例10選!
  3. 事業承継の失敗要因
  4. 事業承継成功のための対策
  5. 後継者が頼りなく事業承継に踏み切れないときには
  6. 事業承継はM&A総合研究所へご相談ください
  7. 事業承継の失敗事例まとめ
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1. 事業承継の失敗とは

事業承継の失敗とは

当記事では、「事業承継の失敗」に焦点を当てて解説していきます。事業承継に失敗してしまう要因には何があるのか、事業承継の失敗事例にはどのようなものがあるのかを知りたい方は、参考にしてみてください。

まずは、「事業承継の失敗」にはどのようなものがあるのかについてお話していきます。

例えば、失敗事例から要因を学ばなければ事業承継に失敗し、会社が以下のような状態に陥る可能性があるでしょう。

  1. 廃業
  2. 業績悪化
  3. 退職者の増加
  4. 資金繰りに追われる

これら4つの事業承継の失敗について、どのようなことなのかを解説していきます。

失敗1.廃業

事業承継が失敗すると、廃業せざるを得ない場合があります。

なぜなら、事業承継によって業績の改善やシナジー効果を期待していたのに、それらが上手くいかなかった時には巻き返しできないことにより廃業を余儀なくされる可能性があるからです。

廃業せざるを得ない状況に陥るかもしれないと考えると、事業承継を躊躇してしまう経営者の方もいるのではないでしょうか。そこで当記事では、失敗要因の分析や、事業承継を成功させるための対策方法についても解説しています。ぜひ最後まで読み進めてください。

失敗2.業績悪化

事業承継に失敗することで、自社の業績がさらに悪化してしまう可能性があります。

そもそも、事業承継を実施する目的の一つが、「業績の改善・安定」が期待できることです。しかし、予想していた通りに物事がうまく進まないのが会社経営です。

さまざまな失敗要因によって、事業承継が思ったように機能せず、業績が悪化してしまうケースもあります。

失敗3.退職者の増加

事業承継の失敗によってもたらされる弊害の一つが退職者の増加です。

事業承継に失敗し、うまく自分の会社を経営することができないと、従業員が自社から離れてしまう可能性が考えられます。

事業承継には、自社の従業員の雇用を守ることができるというメリットがある一方で、事業承継に失敗した際には、退職者が増加してしまう危険性があるので注意しましょう。

失敗4.資金繰りに追われる

事業承継に失敗してしまうと、資金繰りに追われる危険性があります。

この資金調達が困難になってしまうことは、事業承継によって期待されていた業績の改善やシナジー効果による既存事業の成長が見込めないことが原因です。

事業承継の失敗が端を発した資金繰りの難しさが影響して、最終的には廃業を余儀なくされるケースもあります。

このような問題を避けるためにも、事業承継の失敗要因をあらかじめ理解して、事業承継を成功させるための対策を練る必要があります

もっと事業承継についての知識を深めたいのであれば、『【関連】事業承継がわかる本のおすすめランキングTOP20』で参考になる本を紹介しているので、参考にしてください。

2. 事業承継の失敗事例10選!

事業承継の失敗事例

ここからは、事業承継の失敗事例を紹介していきます。これから事業承継を行っていこうと検討している経営者の方や、事業を承継する予定の後継者の方は、これらの失敗事例を参考にして、成功のための対策を講じることが重要です。

以下の10の失敗事例をみていきましょう。

  • 事業承継の失敗事例1.準備不足による社内の混乱
  • 事業承継の失敗事例2.議決権の確保が困難になった
  • 事業承継の失敗事例3.派閥争いによる後継者の追い出し
  • 事業承継の失敗事例5.派閥争いによる会社資金の流出
  • 事業承継の失敗事例6.引退した経営者が影響力を保持する
  • 事業承継の失敗事例7.親族トラブルの発生
  • 事業承継の失敗事例8.古参従業員からの反発
  • 事業承継の失敗事例9.事業承継後の業績不振
  • 事業承継の失敗事例10.相談しないまま事業承継を進めてしまう

これら10の事業承継の失敗事例を反面教師にしましょう。

事業承継の失敗事例1.準備不足による社内の混乱

1つ目の失敗事例が「準備不足による社内の混乱」です。

事業承継は綿密な計画と準備なくしては成功させることはできません。

今回の事例で紹介する経営者は、健康にとても自信をもっており、まだまだ現役で活動できると考えていました。息子を後継者とするところまでは決定していたのですが、事業承継をどのように進めるべきかなどノウハウを伝えるなどの準備を怠ったのです。

しかし、まだ元気で過ごせると考えていた経営者は突然、体調を崩してしまいます。

そこで急遽、後継者として選出されていた息子が経営を引き継ぎ、会社を育てていくことになりました。

このとき、経営者は後継者として息子を選出する以外に何も決めていなかったため、社内に混乱を招き、経営がうまくいかないことから多くの従業員が離職してしまったのです。

当然、何も決めていないので社内で後継者をサポートしてくれる人材はいません。手探りで経営を進めて判断スピードが低下し業績も悪化してしまいました。

こうした準備不足は、経営を続けることができなくなるほどの打撃を与えてしまうのです。

事業承継の失敗事例2.議決権の確保が困難になった

2つ目の失敗事例が「議決権の確保が困難になった」です。

自分の子供を後継者とする事業承継を考えていた経営者は、相続税対策のために、複数いる自分の子供たちに「遺産分割」するかたちで株式を相続させました。

しかし、このことに反対した会社の経営には直接的に関係のない経営者の配偶者から、相続した株式の買い取り請求をされてしまったのです。

このことが影響して、議決権の過半数を持つことができなくなり、常に他の株主から賛成を得ることができないと自分が考えている通りに経営することができなくなってしまいました。結果的に経営者は自分の意思で会社経営することが困難になってしまったのです。

事業承継の失敗事例3.派閥争いによる後継者の追い出し

3つ目の失敗事例が「派閥争いによる後継者の追い出し」です。

事業承継の準備をほとんどしていない状況で、経営者が急逝してしまいました。後継者となる予定だった息子は、株式の35%しか相続することができず、残りの株式は後継者の叔父と取引先が保有していたのです。

経営者の死後、叔父が取引先などを取り込むことで議決権の過半数を獲得し、社長に就任する形となり、後継者となるはずだった息子は会社を追い出されてしまいました

こうした派閥争いによる追い出しは多くあります。ですから、事前に準備をしておき確実に承継できる状態を整えておく必要があると言えるでしょう。

事業承継の失敗事例4.後継者が見つからない状態が続く

4つ目の失敗事例が「後継者が見つからない状態が続く」です。

この事例の経営者は、何度も親族にアプローチをしながらも、幅広い人材から後継者となり得る存在を探していました。しかし、息子や娘などに声をかけても後継者となる意思はまったくなく、前向きに検討してもらえないことからまだまだ探し続けることになります。

諦めずに後継者候補を探し続けていましたが、いつまでも見つけることができずに体力的にも限界を迎えてしまったのです。

それでも従業員や役員など、自身が知る限りの人に声を掛けましたやっぱりうまくいきません。このまま後継者がいない状態が続くと廃業を選ぶことになるでしょう。

こうした後継者を見つけることができないケースでは、適切な手段を持っておく必要があります。場合によっては専門家に頼る必要もでてきますので、失敗しないためにも早めに後継者となる人材を見つけてみてください。

事業承継の失敗事例5.派閥争いによる会社資金の流出

5つ目の失敗事例が「派閥争いによる会社資金の流出」です。

ある会社では、社長である兄が株式の60%を、専務である弟が株式の40%を保有していました。その後、社長・専務それぞれの息子が会社に入社しました。

社長である兄よりも、専務である弟の方が会社の成長に貢献する活躍をしていましたが、社長は強引に兄を後継者としたため、弟が反発し、派閥争いに発展してしまいました。

専務は会社を辞めると同時に、退職金と保有株式の買い取りを社長に要求する流れになり、会社から数億円にも及ぶ資金が流出してしまう結果となってしまったのです。

もし、後継者候補が何人かいるという方でしたら、派閥争いにならないように十分に精査した上で進めていってください。それだけでも失敗を防ぐことにつながるはずです。

事業承継の失敗事例6.引退した経営者が影響力を保持する

6つ目の失敗事例が「引退した経営者が影響力を保持する」です。

通常、引退をした後は経営を任せて見守るのですが、このケースでは影響力を持ったまま事業承継をしたことで失敗してしまいました。

その事例が、ある会社で経営者が引退し、親族に経営権を譲ったものです。譲ったまでは良かったのですが、その後も引退した経営者が、事あるごとに後継者の意思決定に口出しをするようになりました。

このことが影響して、従業員は実質の決定権を持つ人は「前経営者」であると判断してしまい、現経営者は従業員からの信頼を失うことに。

このような状態になると、前経営者がいなくなることで現在の経営者についていくものはおらず、大量の離職者が出てしまいます。新しい事業を進めることもできず、会社の発展の邪魔をしてしまう可能性だってあるのです。

この事例では、口出しをして決定権を持つのではなく、アドバイスをしていかに信頼を得て経営を任せるかを考えてみるべきだったと言えるでしょう。

事業承継の失敗事例7.親族トラブルの発生

7つ目の失敗事例が「親族トラブルの発生」です。

ある中小企業の経営者は、社長の立場を引退すると同時に、「長男」には経営権を「次男」には株式の一部を相続させました。

事業承継後は、長男が新しい経営者として会社の経営にあたり、次男は他企業へ勤めていたため、経営には関与することなく問題が内容に見えます。

しかし、その後に長男が経営する会社の業績が悪化。経営者である長男は業績改善に奔走することになったのです。

しかし、そのような状況にも関わらず、他企業へ勤めていた次男は正当な報酬だと「配当」を要求し続けます。その結果、長男は会社の利益を業績改善へ活用することができなくなり経営を続けていくことができなくなりました。

こうした相続後の親族トラブルは、意外にも多くあります。知らないだけで仲が悪かったということは少なくないですから、こうした事態を引き起こさないためにも慎重に相続を決めるべきでしょう。

事業承継の失敗事例8.古参従業員からの反発

8つ目の失敗事例が「古参従業員からの反発」です。

この事例では、経営者の直系である息子が後継者として大学卒業から務めた会社を辞め、父親の会社に入社したことから始まります。しかし、入社当初から、古参の従業員や役員からは息子を後継者とするのを反対する意見が多く、反発が起きていたのです。

一方で、現経営者の息子を後継者とすることに賛成のグループも登場し、「後継者派」と「反後継者派」の派閥争いが発生。

その後、計画通りに事業承継が行われましたが、後継者とされていた息子が新社長に就任すると、「反後継者派」のメンバーを役員から解任しました。よって、対立が激化してしまい、和解金の支払いやわだかまりが発生するという大規模なトラブルに発展したのです。

この事例からは、後継者を選任するのには従業員の賛同も得る必要があることがわかります。必ずしも起きるわけではありませんが、あまり心地よく思っていない人も中にはいるので注意しておきましょう。

事業承継の失敗事例9.事業承継後の業績不振

9つ目の失敗事例が「事業承継後の業績不振」です。

周りからの信用度が高く、人柄も良かった経営者が引退し、事業承継が行われ、後継者が新たに経営の舵をとることになりました。企業を成長させてきた経営者だったので、その厚い信頼から誰からも不満が出ることなく問題なく承継できたのです。

そして、経営権を獲得した後継者は、前経営者の経営方針を引継ぎ同じように事業を成長させようと奮起しました。しかし、経営の仕方が悪かったのか売上はどんどんと減少し、会社の営業利益も縮小

そのまま立て直すこともできず、経営不振により従業員の多くが離職し、ギリギリの経営を余儀なくされました。

この事例は、引き継ぎ後のサポートやアドバイスなどを怠ったことによる失敗です。経営が安定化し、安心して任せられるまで丁寧に引き継ぎするべきと言えるでしょう。

事業承継の失敗事例10.相談しないまま事業承継を進めてしまう

最後の失敗事例が「相談しないまま事業承継を進めてしまう」です。

この事例は、経営者が誰に頼るわけでもなく自身の判断だけで会社売却を決定して動き出したことから始まります。

自身で調べ上げ、会社売却の手続きはスムーズに進み、事業承継はスピーディーに実施されたのです。ですが、ここで予想外の出来事が起こります。

役員も含めて誰にも会社売却の相談をしていなかったため、従業員や家族から大きな反感を買う結果となってしまったのです。

反発した従業員や家族は離職、廃業を余儀なくされるほど従業員を失ってしまい売却先ともトラブルに発展しました。

この事例からは、相談をしないで決定できることが経営者の特権ではないことがわかります。いかに自信があったとしても、相談して納得を得る手順を飛ばしてはならないのです。

ここまでお話させていただいた失敗事例はほんの一部ですから、もっと大きな失敗をしている人もいます。

こうした失敗を未然に防ぎ、確実な事業承継をするためには専門家に依頼してみましょう。リスクを最小限に抑え、安全に事業承継を進めることが可能です。

もし、相談先に悩んでいるという場合であればM&A総合研究所へご相談ください。無料相談を設けており、事業承継に詳しい専門家がアドバイスとサポートを致します。

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次の章からは、もっと詳しく何が失敗を引き起こす要因となったのかに触れていきますので、確認してみましょう。

3. 事業承継の失敗要因

事業承継の失敗要因

ここからは、上記で紹介した「事業承継の失敗事例」も踏まえながら、「事業承継の失敗要因」について解説していきます。事業承継の失敗による、業績の悪化や従業員の流出、廃業などを避けるためにも、ここで説明する失敗要因をしっかり確認しておくことが大切です。

考えうる事業承継の失敗要因は、以下の通りです。

  1. 後継者が見つからない
  2. 後継者の教育・引き継ぎがうまくいかない
  3. 後継者に株式を集中させられない
  4. 理念を承継できていない
  5. 相続問題
  6. 経営権をなかなか委譲しない
  7. 経営者の過干渉
  8. 事業承継の前に経営者の体調不良等が発生
  9. 全般的に対応が遅い
  10. 準備不足
  11. 納税資金を確保できない
  12. 社内分裂
  13. 後継者の資質が足りない

これら13の要因について、詳しく確認していきましょう。

要因1.後継者が見つからない

「失敗事例4」でもありましたが、適任の後継者がなかなか見つからないことで、事業承継できないケースがあります。基本的に、子供や兄弟などの親族や、優秀な従業員がいる場合には、後継者をすぐに見つけられるでしょう。

しかし、親族が後継者となることに興味を抱かなかったり、次の経営権を持つにふさわしい従業員がいない場合には、事業承継が非常に困難になってしまいます。

こうした要因によって、事業承継に動き出せないケースは少なくありません。

要因2.後継者の教育・引き継ぎがうまくいかない

後継者の教育がしっかりされていなかったり、引き継ぎがスムーズに進まないことで、事業承継が失敗に終わってしまうケースがあります。

ただ何となく「親族だから」「後継者になることを承諾してくれた」という理由だけで、経営権を受け渡してしまうのは危険です。これまで一度も会社経営の経験が無い人や、その会社の事業をよく理解していない人を後継者としてしまうと、業績悪化や従業員の流出などを引き起こしてしまう危険性があります。

後継者の教育や引継ぎに関しては綿密な計画を行って、順序よく進めていく必要があるでしょう。

要因3.後継者に株式を集中させられない

事業承継の失敗要因の一つとなるのが、「後継者に株式を集中させることができない」ことです。「失敗事例2」でも分かるように、後継者にある一定数の株式を集中させない・させることができないことが原因で、経営者が議決権を行使できないケースがあります。

このことで、スムーズな経営判断が難しくなってしまう危険性があるのです。

また、派閥争いに発展する危険性も高く、場合によっては、和解金の支払いなど余計な費用が発生してしまう可能性も捨てきれないでしょう。

要因4.理念を承継できていない

会社の経営理念を承継できていないことで、事業承継が上手くいかないことがあります。特に、これまで会社とは無関係だった外部の人材が後継者となった場合には、この「経営理念を承継できるか」が非常に大切です。

会社の顧客や取引相手、従業員の中には、経営理念に共感している人も多くいます。経営理念が上手く踏襲できないと、顧客が離れてしまい収益が減少したり、従業員の離職につながってしまう危険性があるでしょう。

要因5.相続問題

「相続問題」も、事業承継が失敗に終わってしまう要因の一つと考えられます。事業承継では、「親族内承継」によって、親族を後継者とするケースが多いです。

相続人が一人であれば特に問題は生じませんが、相続人が複数人いる場合には、「相続問題」が発生し、後継者に経営権を握らせることが非常に困難になってしまう可能性が考えられます。

要因6.経営権をなかなか委譲しない

事業承継が行われた後、前経営者が「会長職」に就任する場合には注意が必要です。会長が事業承継後も株式の過半数を握り続け経営権を後継者になかなか委譲してくれないケースがあります。

この場合、後継者はスムーズな経営判断ができず、従業員からの信頼を失う危険性も考えられるでしょう。

要因7.経営者の過干渉

「失敗事例6」でも説明したように、事業承継後も、前経営者が会社経営に必要以上に干渉してくる場合、結果として事業承継が失敗に終わる可能性が考えられます。後継者は自分の意思決定ができずに、従業員からの信頼を失ってしまうかもしれません。

要因8.事業承継の前に経営者の体調不良等が発生

事業承継をする前に、経営者の突然の体調不良などが発生してしまうと、その後の事業承継が機能しにくい可能性があります。

「失敗事例1」にもあるように、突然の事業承継によって、後継者がスムーズに経営判断を下すことができず、業績が悪化してしまう可能性があります。また、きちんとした事業計画が策定できず、従業員からの反感を買ってしまい、結果的に多くの退職者が出てしまうケースもあるでしょう。

要因9.全般的に対応が遅い

事業承継の失敗要因として、「全般的に事業承継の対応が遅い」というものが挙げられます。事業承継の対応が遅く、準備不足のままでいると、経営者の突然の体調不良などが起こった際に、経営の安定を確保することが難しくなるでしょう。

要因10.準備不足

事業承継の「準備不足」は、事業承継の失敗要因です。後継者がなかなか決まらないまま、決定を放置し続けたり、「相続問題」が発生しそうなことを分かっているのに準備をしていないと、実際に事業承継を行う際に多くの問題が発生します。

事業承継の準備を怠ると、事業承継後、スムーズに経営権を委譲することができなかったり、余計な費用の支払いを余儀なくされてしまう可能性が出てくるでしょう。

要因11.納税資金を確保できない

親族内承継によって、子供や兄弟などに事業承継する場合、「相続税」が発生します。しかし、何も準備・対策を行っていないと、相続税を納付するための資金を確保できず、事業承継が失敗に終わってしまう可能性があるでしょう。

要因12.社内分裂

親族争いや派閥争いにより社内分裂が起きることで、事業承継が失敗する例があります。

事業承継の際に社内が分裂してしまい、多くの退職者が生まれてしまうリスクもあることを十分に留意すべきです。

要因13.後継者の資質が足りない

事業承継では、親族内承継などによって、親族から後継者が選ばれるケースが多くあります。そのようなかたちで選ばれた後継者には、会社を経営していくうえで必要な資質が備わっていない場合もあります。

後継者の資質が足りないことで、事業承継後、業績の悪化や退職者の増加などが発生してしまう危険性もあるのです。

では、後継者となり得る資質とはどのようなものか。以下でいくつかお話しますので参考にしてみてください。

優しさ

事業承継後に、他の従業員や親族への配慮ができるような「優しさ」は、後継者に必要な資質の一つと言えます。

会社経営・事業運営は、経営者が一人で行っていくものではなく、豊富な経験や様々な知識を持った「従業員」がいるから成り立っているからです。また、会社と深いかかわりを持つ「取引先」や「顧客」などの存在も非常に重要となります。

このような「ステークホルダー(利害関係者)」に対して、優しさをもって接することができない後継者に事業承継してしまうと、業績悪化・多くの離職につながります。

厳しさ

後継者となる人物に必要な資質には「厳しさ」があります。業績悪化の理由はどこにあるのかを追求し、採算が取れない事業があれば「事業の継続を打ち切る」ことができるような、厳しい判断基準を持つ人物が後継者にはふさわしいです。

勉強欲

「勉強欲」が無く、地位やお金のためだけに後継者になろうとしている人物は危険です。会社経営は常にリスクが隣り合わせです。

事業承継を成功させるためには、起きりうるリスクに即時に対処できるように、常に「市場動向の研究・経営戦略の勉強」ができる、勉強欲を持った後継者が理想的です。

以上の13個が、事業承継に失敗してしまう主な要因でした。そこで、事業承継を成功するためにどうするべきか気になりますよね。事業承継を成功させるための対策について次の章で確認しましょう。

4. 事業承継成功のための対策

事業承継成功のための対策

続いて、「事業承継の失敗要因」を踏まえた上で、「事業承継を成功させるための対策」について解説していきます。事業承継によるシナジー効果の創出や従業員の雇用確保、業績の改善を期待している方は、この成功のための対策をしっかり頭に入れましょう。

事業承継を成功させるための対策は、以下の通りです。

  1. 後継者の意思確認
  2. 業種・業態・立地等の再検証
  3. 早めの引退予告
  4. 事業承継計画の作成
  5. 引退前になるべく長く後継者に経営経験を積ませる
  6. 後継者に経営革新計画を作成させる
  7. 節税対策
  8. 相続対策

8つの成功のポイント・対策を知って、自社の事業承継を成功させましょう。

対策1.後継者の意思確認

事業承継を成功させるためには、「後継者の意思確認」を欠かさず行いましょう。後継者となる人物が、事業承継する意思があるか、事業承継した後に会社をより良くしようという意思があるか、確認をすることが大切です。

対策2.業種・業態・立地等の再検証

事業承継するにあたっては、「業種・業態・立地等を再検証する」という対策を講じることも大切です。事業承継の失敗要因の一つに「後継者が見つからない」ということがありました。

現在の自社の業種や業態、会社の立地などを再検証し、柔軟に対応する意思を見せることで、後継者になりたいと考える人材が現れる可能性もあります。

対策3.早めの引退予告

事業承継を成功させる対策として、前経営者が「早めに引退することを予告しておく」ことがあります。失敗要因には「前経営者がなかなか経営権を委譲してくれない」「前経営者が経営に口出ししてくる」というものがありました。

「早めの引退予告」をすることで、「事業承継後は自分に経営権が渡る」という安心感を後継者に与えることで、成功する確率を高めることができます。

対策5.事業承継計画の作成

事業承継を成功させたいなら、あらかじめ「事業承継計画」を作成しておくことをおすすめします。事業承継の準備を怠っていることで、社内に混乱が生まれ、事業承継に失敗してしまう可能性が高まるからです。

事前に「事業承継計画」を作っておけば、突然事業承継が必要になってしまう場合でも、混乱を抑えて、スムーズな事業承継を実現することができます

事業承継計画について詳しく知りたい方は以下の記事でまとめていますので、こちらをご覧ください。

【関連】中小企業庁が事業承継の5ヶ年計画を策定!その内容を簡単解説!

対策6.引退前になるべく長く後継者に経営経験を積ませる

引退する前に、後継者となる人物になるべく長く経営経験を積ませることも、事業承継を成功させる対策の一つと言えます。

まったく会社経営をしたことが無い人が後継者となった場合、事業承継後にうまく事業を運営することができず、業績が悪化してしまう危険性があるからです。

事前に経営を体感させておくことで、事業承継後も、安定した経営を実現できるでしょう。

対策7.後継者に経営革新計画を作成させる

事業承継後、「業績の悪化」や「資金繰りの困難」といった問題を避けるために、後継者に「経営革新計画」を作成させることも、効果的な対策の一つです。

経営革新計画とは、「新たな事業計画書」のこと。全国都道府県の知事や地方機関長に承認されると、日本政策金融公庫からの低金利融資や海外展開への支援、補助金などを利用することができます。

事業承継後に、会社が経営不振に陥ることを防ぐためにも、ぜひ「経営革新計画」の作成を検討してみてください。

対策8.節税対策

事業承継には「贈与税」や「相続税」の支払いが必要になってくるケースがあります。この事業承継に伴う税金の発生に無頓着でいると、税金支払いのための資金が足りず、事業承継が失敗に終わる可能性があるのです。

事業承継を成功させるためにも、「相続時精算課税制度の利用」や「不動産購入による自社株の評価額引き下げ」といった「節税対策」をしっかり実行することが重要です。

相続対策

上記で説明している通り、事業承継のために自社株を親族に相続する場合には、「相続税」が発生します。相続税支払いが困難なために、事業承継が失敗に終わるという事態を避けるためにも、「相続税対策」はしっかり行いましょう。

また、相続の際には、親族内での争い・分裂が発生する危険性があります。事業承継が行われるにあたり、余計な分裂によって、会社経営に支障をきたさないためにも、事前に親族内で話し合いを実施することも、事業承継を成功させるためには必要です。

事業承継を成功させるポイントは、成功事例をみて学びましょう。事業承継の成功事例は『【関連】事業承継の成功事例集30選!成功のポイントまとめ!』に詳しく紹介しています。参考にしてください。

5. 後継者が頼りなく事業承継に踏み切れないときには

後継者が頼りなく事業承継に踏み切れないときには

事業承継をしたいけれど、後継者が見つからない、または後継者候補と考えていたい人物の資質に不安があると考えている経営者の方は、「社内承継」・「M&A」という二つの対策を検討してみましょう。

選択肢1.社内承継

親族内に後継者を引き受けてくれる人がいない、または資質がないという場合は、「社内承継」を検討してみましょう。社内承継は、その名の通り、従業員・役員のなかから後継者を選び、事業承継する方法で、親族内承継の次に利用さている方法です。

「社内承継」には、
 

  • 会社や事業のことをよく知っている人物を後継者にできる
  • 経営理念を踏襲してくれる人物を後継者にできる
  • 他の従業員や取引先の理解を得やすい
​​​​​​​
​​​​​​​といったメリットがあります。

親族内承継が難しい場合には従業員・役員から後継者候補を選出してみてください。

選択肢2.M&Aによる外部承継

親族内承継・社内承継のどちらを選んでも、適切な後継者が見つからない場合は、M&Aによる事業承継を検討してみましょう。近年は、後継者不足によって事業承継が困難となり、廃業を余儀なくされる中堅・中小企業が多く存在します。

M&Aによって事業承継をすることで、
 

  • 大手企業の傘下に入り豊富な経営資源を獲得する
  • 買い手のリソースを利用して安定した経営が実現できる
  • 従業員の雇用を確保することができる

​​​​​​​といったメリットがあります。

自社を売却して他企業に後継者を選任してもらうことができれば、後継者候補がいなくても問題ありません

廃業や倒産、休業を選ぶ前にM&Aによる外部承継も検討してみてください。

6. 事業承継はM&A総合研究所へご相談ください

M&A総合研究所

出典:https://masouken.com/

事業承継についてお悩みでしたら『M&A総合研究所』へご相談ください。

豊富な経験を持つ専門家がリスクを徹底的に抑え、安定した事業承継を実現します。また、仲介業務から手続きまで会計士が担当しますので、難しい税務についても対応可能です。

弁護士ともネットワークを通じ、法務にまで対応できますから初めてで不安な人でも安心して事業承継を進めることができます

手持ちの資金が少なく不安、会社の負担にならないか心配という方でも完全成功報酬型ですから成立まで料金はいただきません。もちろん、相談料や着手金は無料です。

事業承継に関するお悩みがもしあるようでしたら、無料相談を活用してみてください。お気軽なお声掛けをお待ちしております。

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7. 事業承継の失敗事例まとめ

事業承継の失敗事例まとめ

「事業承継の失敗」は一言ではなく、どのような会社にでも起こりうることです。

事業承継の失敗事例にはどのようなものがあるのかをしっかり認識し、事業承継を成功させるために、必要な対策を徹底的に行うようにしましょう。必要となる対策は以下の通りです。

  1. 後継者の意思確認
  2. 業種・業態・立地等の再検証
  3. 早めの引退予告
  4. 事業承継計画の作成
  5. 引退前になるべく長く後継者に経営経験を積ませる
  6. 後継者に経営革新計画を作成させる
  7. 節税対策
  8. 相続対策

これら8つの計画を立てて事業承継に備えましょう。もし、親族や従業員の中に、適切な後継者がいないのであれば、M&Aを検討するのも良いでしょう。

M&Aとは、他社に自社を売却することです。「大手企業の傘下に入り、豊富な経営資源を利用して、安定した経営が実現できる」・「従業員の雇用を確保することができる」といったメリットがあります。

事業承継に悩む前に、まずはお気軽にM&A総合研究所にお問い合わせください。

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