金属加工・金属製品製造のM&A・事業承継!業界動向、譲渡事例、相談先、売却相場も解説【2022年】

取締役
矢吹 明大

株式会社日本M&Aセンターにて製造業を中心に、建設業・サービス業・情報通信業・運輸業・不動産業・卸売業等で20件以上のM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、アドバイザーを統括。ディールマネージャーとして全案件に携わる。

本記事では、金属加工・金属製品製造のM&A事業承継・譲渡・売却について解説します。金属加工・金属製品製造におけるM&A・事業承継・譲渡・売却の譲渡事例や動向、相談先の選択肢、M&A・事業承継を成功させるポイント、売却相場などを紹介します。

目次

  1. 金属加工・金属製品製造のM&A・事業承継・譲渡・売却
  2. 金属加工・金属製品製造のM&A・事業承継の譲渡事例
  3. 金属加工・金属製品製造のM&A・事業承継動向
  4. 金属加工・金属製品製造のM&A・事業承継を行う流れ
  5. 金属加工・金属製品製造をM&A・事業承継する際の相談先
  6. 金属加工・金属製品製造のM&A・事業承継・譲渡・売却相場
  7. 金属加工・金属製品製造のM&A・事業承継を成功させるポイント
  8. 金属加工・金属製品製造をM&A・事業承継する際におすすめの仲介会社
  9. 金属加工・金属製品製造のM&A・事業承継まとめ
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1. 金属加工・金属製品製造のM&A・事業承継・譲渡・売却

金属加工・金属製品製造業は、ものづくりの根幹を成す重要な産業で、M&A・事業承継・譲渡・売却も活発に行われています。

経営者の高齢化が進む中、廃業せず技術を次世代に伝えるためにも、M&A・事業承継・譲渡・売却は今後ますます重要になるでしょう。

金属加工・金属製品製造とは

金属加工・金属製品製造とは、金属を加工してさまざまな機械や部品を作ることです。金属加工は製造業の根幹となる産業で、これがなければものづくりが成り立たない重要な分野になります。

自動車の部品など、加工した金属がそのまま製品となるものだけでなく、携帯電話や家電などのプラスチック部品も、ほとんどが金属の金型から作られているのです。

金属加工業とは

金属をダイレクトに加工して自動車部品を作ったり、金属を加工してできた金型でプラスチックなどの素材を成形したりするなど、金属加工は製品や部品を作るうえで必要不可欠です。

金属加工は下記に分けられます。

  • プレス加工:大量生産に最も向いており、プレス設備と金型の設計における技術力で強みが変化
  • 切削加工:切って削る加工で、パラボラアンテナのように曲げるのが切削加工に近い
  • 鋳造加工:溶けたものを鋳型に流して形にし、複雑な形のものを大量生産

金属製品製造業とは

金属製品製造業とは、大規模な事業者であるユーザー企業の必要性に合う製品を製造する受注生産型主体の製造業のことをさします。

金属製品製造業は多層産業構造で、ユーザー企業での金属製品設計関与などが行える一次メーカー、そして一次メーカーから二次メーカー、二次メーカーから三次メーカーへと発注が行くのです。

鉄鋼業とは

鉄鋼業とは、さまざまな機械や部品の材料となる鋼材を生産する業種です。「産業の米」とも呼ばれ、製造業の根幹を成す重要な産業です。

金属加工・金属製品製造業界に見られる特徴

日本の製造業全体は、海外生産へと移動しています。しかし、金属加工・金属製品製造業界は、ユーザー企業の細かい必要性に応じ、外国企業より優位性を保つために、金属製品を国内で造るケースが少なくありません。

ただし、これから金属製品会社が国内製造で生き残るには、ユーザー企業の生産ニーズを判断して、それに対応するものづくりの経営力を整えることが重要です。

金属製品の技術力は、各技術者の経験や勘などで支えられる部分が多くを占め、積み重ねた長年の技術や技能の承継をどのように後継するかが金属加工・金属製品製造業界の課題といえます。

金属加工・金属製品製造業界の市場規模

経済産業省が公表している2020年確報の「工業統計調査」によると、2019年における金属製品製造業(金属加工業)の市場規模(製造品出荷額など)は約15兆9,653億円(従業者4人以上の事業所)の結果となりました。事業所数は25,094、従業員数は612,427人です。

金属製品業界は、国内の経済動向に大きく比例する傾向があります。

プレス部品やアルミサッシなどは、自動車業界や建設業界などの影響を強く受ける構造です。素材が金属から樹脂へ移るケース、金属製品加工の切削・板金などが3Dプリンターに代わるケースなど、市場規模は現状維持できないと考えられ、技術革新に対応する経営が要求されます。

参照:経済産業省「工業統計調査(2020年)」

金属加工・金属製品製造業界の課題と展望

近年は、海外でも日本製の金属製品工作機械が一般的になり、日本製の金属製品工作機械で製造すると製品精度が上がると好評です。しかし、外国製の安い金属製品工作機械の性能も少しずつ進んでいるので、海外の金属製品製造業も機械的な点から見ると進歩しているといえます。

これからは対話式プログラミングや自動プログラミングでのサポートが要求されるため、ヒルトップは、自社でヒルトップシステムを開発し、新入社員も半年でプログラミングできるサポートシステムを築きました。各技術者が持つ勘どころのノウハウをソフトウェアで自動化すれば、技術の蓄積と生産性の向上を見込めます。

M&Aとは

M&Aとは「Mergers and Acquisitions」の頭文字をとった言葉で、日本語に訳すと「合併買収」となります。

企業や事業を売買したり、合併・分割したりする行為全般をさす言葉で、株式譲渡事業譲渡吸収合併会社分割などは、全てM&A手法の一つです。

事業譲渡・売却とは

事業譲渡、事業売却とは、会社の事業を他の会社に譲り渡し、その対価として現金などを受け取る取引のことです。会社全体を譲渡するのではなく一部を譲渡するのが特徴で、不要な事業を切り離してコア事業に集中したいときなどに使われます。

事業承継とは

事業承継とは、会社の事業を後継者に譲り渡すことです。現金や不動産などの資産に加え、会社の経営権やブランドイメージ、取引先とのネットワークなど、事業に関する全ての財産・負債を後継者に引き継ぎます。

事業承継は誰に事業を引き継ぐかによって、親族内事業承継・親族外事業承継・M&Aによる事業承継の3種類に分類されるので、順番に見ていきましょう。

【事業承継の種類】

  • 親族内事業承継
  • 親族外事業承継
  • M&Aによる事業承継

親族内事業承継

親族内事業承継は、自分の子供など親族に事業を引き継がせます。親族であれば人間性や能力を見極めやすく、従業員からも受け入れられやすいメリットがあります。

一方、事業を承継してくれる親族がいるとは限らないことや、資産の相続に関して他の親族とトラブルになる可能性があることがデメリットです。かつては、事業承継といえば親族内事業承継が主流でしたが、近年はその割合が減少しています。

親族外事業承継

親族外事業承継は、親族でない人間に事業を引き継がせます。会社の従業員や役員を後継者にするのが一般的ですが、取引先など社外の人間を後継者に据えることも可能です。

M&Aによる事業承継も親族外の事業承継ですが、親族外事業承継といえば、自社の従業員などを後継者にすることをさすのが一般的になります。

社内の人間は会社のことをよくわかっているのがメリットですが、財産の相続に関して親族とトラブルにならないよう気をつけなければなりません。

M&Aによる事業承継

M&Aによる事業承継は、M&A仲介会社やM&Aアドバイザリーなどに相談して、親族でも社員でもない第三者へ引継ぎます

豊富な承継先候補から最適な相手を選べるのがメリットですが、今まで面識のなかった第三者へ事業承継するので、会社への思いや経営方針などをしっかり伝えることが重要です。

近年は、M&Aによる事業承継に政府が力を入れており、事業承継・引継ぎ支援センターなどの行政機関を設置して支援しています。

2. 金属加工・金属製品製造のM&A・事業承継の譲渡事例

この章では、金属加工・金属製品製造のM&A・事業承継の譲渡事例を見ていきましょう。

【金属加工・金属製品製造のM&A・事業承継の譲渡事例】

  1. アルコニックスによるソーデナガノの買収
  2. 戸上メタリックスによる三協製作所の買収
  3. 岡谷鋼機による旭精機工業の買収
  4. アミタHDと大平洋金属による資本業務提携
  5. 大同キャスティングスによる中国子会社の譲渡
  6. CKサンエツが日立アロイの事業取得
  7. 藤井産業がサンユウを子会社化
  8. TBKがサンテックを子会社化
  9. FUJIがファスフォードテクノロジを子会社化
  10. 瀧上工業がケイシステックニジューサンを子会社化
  11. 日本電産がGenmark Automation, Inc.を買収
  12. 新東工業がオメガ社を子会社化
  13. イチネンホールディングスが昌弘機工を子会社化
  14. マルカキカイが北九金物工具を子会社化
  15. アイダエンジニアリングがRASを子会社化

①アルコニックスによるソーデナガノの買収

アルコニックスは2022年4月、ソーデナガノの株式を取得し、子会社化しました。アルコニックスは、レアメタル、レアアースなどの製品、製品に関連する原材料などの輸出、輸入、国内販売を行っている会社です。対象会社であるソーデナガノは、長野県に拠点を構える金属精密プレス部品の製造、金型設計製作などを行っています。

今回のM&Aにより、アルコニックスグループ内の国内外の子会社と「総合プレス加工グループ」を形成し、不得手分野における補完体制をミックスし、顧客からの多様なニーズに対応可能となるでしょう。そして、技術交流やノウハウの共有により、グループ全体でのコスト削減、生産効率性向上を目指します。

②戸上メタリックスによる三協製作所の買収

戸上電機製作所は2022年2月、連結子会社の戸上メタリックスを存続会社とし、同様に子会社である三協製作所を消滅会社とする吸収合併を行いました。

戸上メタリックスは、建設機械部品や産業用配電機器部品の金属加工を行う総合精密板金加工メーカーです。対象会社の三協製作所は、産業用配電機器部品の亜鉛メッキ加工をメインとした事業を行っています。

今回のM&Aにより、グループ内における金属加工事業の経営資源の集約で、事業環境整備のための設備投資を推進し、付加価値を高め、収益力の向上を目指します。

③岡谷鋼機による旭精機工業の買収

岡谷鋼機は2021年12月、旭精機工業と資本業務提携契約を締結しました。これにより、旭精機工業の自己株式処分による、第三者割当増資を岡谷鋼機が引き受けます。引受額は約1億5,700万円でした。

岡谷鋼機は、世界23カ国で鉄鋼、電機、産業資材、生活産業などの商品販売を展開する会社です。一方、対象会社の旭精機工業は、自動車や情報通信、家電の精密金属加工品の製造・販売事業を行う会社です。

今回のM&Aにより、両社が有する経営資源や経営ノウハウを有効活用した事業活動効率化や販売拡大、さらなる連携・協力関係の強化を目指します。

④アミタHDと大平洋金属による資本業務提携

2021年4月、アミタホールディングスは大平洋金属と資本業務提携契約を結ぶことを決めています。アミタホールディングスは、2021年2月に公表の中期3か年計画で、「他社との事業連携による新規顧客の獲得や利益率の向上」を重な施策の1つとし、協業・共創による相乗効果を発揮できるパートナーを検討していました。

両社はこの資本業務提携で、両社が持つ経営資源やノウハウによりシナジーを創出し、企業価値を最大化することを狙っています。

⑤大同キャスティングスによる中国子会社の譲渡

2020年9月、⼤同特殊鋼の連結子会社大同キャスティングスはDCCの100%子会社大同凱思英鋳造有限公司を譲渡しました。事業譲渡の手法で、中国事業を清算しました。

⼤同特殊鋼グループ中期経営計画で、ポートフォリオの改革、事業基盤を強めること、事業の再構築を行動方針としているため、この事業譲渡で「選択と集中」によるグループ経営の強化をより促進するとともに、継続的な事業成長の加速を狙います。

⑥CKサンエツが日立アロイの事業取得

2020年6月に、CKサンエツは子会社であるサンエツ金属を通じて、日立金属傘下の日立アロイが展開している黄銅棒事業(製造設備を含む)と加工品事業を取得することを発表しています。2021年1月15日が取得予定日です。

サンエツ金属は、生産規模の拡大による競争力の向上を進めているため、今回の事業取得に至りました

⑦藤井産業がサンユウを子会社化

2018年12月に、藤井産業がサンユウの全株式を取得し、完全子会社化しました。

藤井産業は、電設資材を中心に太陽光発電や産業機器を取り扱う会社で、サンユウは制御盤や分電盤の設計・製作を手掛ける会社です。

今回の買収は、お互いの強みを生かしたシナジー効果の獲得や、取扱商品の充実・仕入れの効率化などが目的です。

⑧TBKがサンテックを子会社化

2018年11月、TBKはサンテックの株式を取得し子会社化しました。TBKは東証一部上場の自動車部品メーカーで、サンテックは自動車や電気設備の工作機械を手掛けるメーカーです。

今回の買収で、サンテックの優れた技術者獲得による技術力の強化互いの顧客共有による事業規模の拡大を見込んでいます。

⑨FUJIがファスフォードテクノロジを子会社化

2018年8月に、FUJIがファスフォードテクノロジの全株式を取得し、完全子会社化しました。FUJIは産業用ロボットのメーカーで、ファスフォードテクノロジは産業用ロボットの関連機器を手掛けるメーカーです。

今回の買収は、半導体や電子部品の生産ライン強化次世代技術の提案力強化を目的としています。

⑩瀧上工業がケイシステックニジューサンを子会社化

2018年6月に、瀧上工業がケイシステックニジューサンの全株式を取得し、完全子会社化しました。瀧上工業は橋梁(きょうりょう)や鉄塔などの設計・制作を行う会社で、ケイシステックニジューサンは自動車部品など工作機械の設計・製造を手掛ける会社です。

瀧上工業は、高い技術力を持つケイシステックニジューサンを傘下に収め、事業ポートフォリオを拡大するために本買収を行いました。

⑪日本電産がGenmark Automation, Inc.を買収

2018年4月に、日本電産はアメリカのGenmark Automation, Inc.(GS社)の全株式を取得し完全子会社化しました。日本電産はモーターや光学部品などの製造・販売会社で、GS社は輸送用ロボットや自動化ソフトウェアの会社です。

日本電産の子会社である日本電産サンキョーは、輸送用ロボットの製造・販売を行っており、当該事業の強化が買収の目的です。

⑫新東工業がオメガ社を子会社化

2018年2月に、新東工業はイギリスのオメガ社における株式の90%を取得し子会社化しました。新東工業は鋳造装置や表面処理装置などの製造・販売メーカー、オメガ社は鋳造設備の製造・販売メーカーです。

新東工業はイギリス以外にも世界各地に子会社を有しており、今回の買収も鋳造事業の拡大が目的です。

⑬イチネンホールディングスが昌弘機工を子会社化

2018年1月に、イチネンホールディングスは昌弘機工の全株式を取得し、完全子会社化しました。イチネンホールディングスは機械工具や合成樹脂事業などを展開する持株会社で、昌弘機工は自動梱包機などを製造・販売している会社です。

昌弘機工におけるブランド力のある機器をラインアップに加えて、販売力を強化することが買収の目的です。

⑭マルカキカイが北九金物工具を子会社化

2017年12月に、マルカキカイは北九金物工具の全株式を取得し、完全子会社化しました。マルカキカイは自動車・家電・農機具などの製造機械を販売するメーカーで、北九金物工具は機械工具や切削工具の消耗品を販売している会社です。

今回の買収は、シナジー効果の獲得および山口地域への進出が目的です。

⑮アイダエンジニアリングが日本リライアンスを子会社化

2017年10月に、アイダエンジニアリングは日本リライアンスの株式80%を取得し子会社化しました。アイダエンジニアリングはプレス機械を中心に生産ライン全体を提供する総合メーカーで、日本リライアンスは産業機械用自動制御装置の開発・販売メーカーです。

アイダエンジニアリングが提供するシステムに日本リライアンスの自動化システムを取り入れて、技術力・開発力を高めるのが買収の目的です。

3. 金属加工・金属製品製造のM&A・事業承継動向

金属加工・金属製品製造のM&A・事業承継動向には、主に以下の特徴が見られます。順に見ていきましょう。

【金属加工・金属製品製造のM&A・事業承継動向】

  1. 後継者問題の解決を目的として増加傾向
  2. 景気に強く影響を受けるので将来的な不安があるためM&A
  3. 中小企業のため、競争力がなく経営が厳しくM&Aを検討
  4. M&Aではなく廃業する事例も見られる

①後継者問題の解決を目的として増加傾向

金属加工・金属製品製造業は、高い技術力を持つ多くの中小企業によって支えられています。しかし、金属加工・金属製品製造業の経営者は年々高齢化し、後継者に事業を引き継がなければならない中小企業が増えているのです。

近年は、昔のような親族内事業承継は難しいケースが多く、廃業を避けるためにM&A・事業承継で後継者を探す事例が増加傾向にあります。

金属加工・金属製品製造が後継者問題を抱える背景

金属加工・金属製品製造業は、社員数人程度の中小企業が、高い技術力を持って専門的な機器を製造することが多いです。経営者や職人が高齢化していても、その技術を伝える若い世代がいないため、黒字にもかかわらず廃業に追い込まれる製造業者が増えています

金属加工・金属製品製造業の中小企業は日々の仕事が忙しく、事業承継を考える時間的・精神的な余裕がないことも、後継者問題に拍車をかけているのです。

②景気に強く影響を受けるので将来的な不安があるためM&A

金属加工・金属製品製造業に限らず、一般的に製造業は景気の影響を受けやすいです。事業自体は堅調なものの、景気に振り回されることに将来的な不安を抱いた経営者が、M&Aで早めに事業承継してアーリーリタイアするケースも考えられます。

③中小企業のため、競争力がなく経営が厳しくM&Aを検討

金属加工・金属製品製造業は中小企業が多く、専門性の高い特定の製品のみで経営を成り立たせることがよくあります。中小企業はユーザーの細かいニーズに答えられるかが重要になりますが、近年は海外企業の追い上げもあり、競争力がなく厳しい経営を強いられる企業が多いです。

そういった企業が資金力や競争力のある大手・中堅企業とのM&Aを検討するケースは、今後も増えると考えられます。

④M&Aではなく廃業する事例も見られる

金属加工業界は厳しいため、ほかに目を向けるきっかけとしてM&Aが手段となり得ます。ただし、パソコンやIT系の入る精密系を除いて、金属加工業界はM&Aの対象となりにくいくらい危機感のある状態です。M&Aではなく廃業する事例も見られます。

生き残る会社もあるといえますが、ガソリンを使う車がなくなると部品メーカーは全滅で、ボディの材料が鉄板からCFRT製に移ると金属加工業界の規模は小さくなるでしょう。そして、売れなくなると値段が下がるので、さらに厳しくなるのです。

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4. 金属加工・金属製品製造のM&A・事業承継を行う流れ

この章では、金属加工・金属製品製造のM&A・事業承継を行う流れについて見ていきましょう。

M&A仲介会社への相談・依頼

まずは、M&A仲介会社への相談・依頼です。M&Aを行う理由や目的の明確化など戦略を練ったら、相手を探すためにM&A仲介会社を選択します。M&A仲介会社へ依頼すれば、幅広いネットワークが活用できてM&Aの選択肢が増加するでしょう。

相手先企業とのマッチング

次は、相手先企業とのマッチングです。

M&Aの大きな目的は、売却側と買収側のシナジー効果を最大限に引き出すことです。M&Aの候補となる相手企業の強みや弱みを理解したり、相手企業の業界におけるメリットやデメリットを調査したりして、最適な相手を見つけましょう。

契約締結・交渉

トップ同士が面談を行ったら、次は契約締結・交渉です。

買収側は譲り受ける意思表示を示すために、買取方法や価格などを記載した意向表明書を売却側へ提出します。そして、両社の合意条件を書いた基本合意契約書を締結するのです。締結すると、相手とのM&Aにおける独占交渉権が生じます。

5. 金属加工・金属製品製造をM&A・事業承継する際の相談先

金属加工・金属製品製造をM&A・事業承継する際の相談先は、以下の選択肢があります。順に見ていきましょう。

【金属加工・金属製品製造をM&A・事業承継する際の相談先】

  1. 地元の金融機関
  2. 地元の公的機関
  3. 地元の弁護士・税理士・会計士など
  4. マッチングサイト
  5. M&A仲介会社

①地元の金融機関

地方銀行や信用金庫など地元の金融機関で、M&A・事業承継の相談を受け付けています。ただし、金融機関のスタッフはM&A・事業承継に詳しくないことがあるので、専門の部署を設置した金融機関を利用すると良いでしょう。

②地元の公的機関

政府は近年の後継者問題を受けて事業承継・引継ぎ支援センターなどの公的機関を設置し、中小企業の事業承継を支援しているので、金属加工・金属製品製造業に関するM&A・事業承継を相談できます。

ただし、公的機関は安心感がありますが、民間の仲介会社に比べて実績が少なく、希望どおりのサポートが受けられない可能性もあるのです。

③地元の弁護士・税理士・会計士など

地元の弁護士・税理士・会計士などに、金属加工・金属製品製造におけるM&A・事業承継の相談もできます。

ただし、全ての弁護士・税理士・会計士が必ずしもM&A・事業承継に詳しいとは限らないので、M&A・事業承継の実績が豊富な弁護士・税理士・会計士を選ばなければなりません。

④マッチングサイト

マッチングサイトは、事業を買いたい人と売りたい人が案件を掲載し、自分で売買相手を探せるサイトです。自分だけで交渉から成約まで全て行うことも可能ですが、トラブルになったり交渉が長引いたりする可能性があることも念頭に置いてください。

マッチングサイトによっては、M&Aアドバイザリーにサポートしてもらいながら交渉することも可能です。

⑤M&A仲介会社

金属加工・金属製品製造業をM&A・事業承継する際の相談先として、最も一般的なのがM&A仲介会社です。M&Aの専門家によるサポートが受けられ仲介会社が持つネットワークの豊富な案件から売買相手を選べます

ただし、M&A仲介会社は非常に数が多いので、その中から自社に合う仲介会社を選ぶことが重要です。

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6. 金属加工・金属製品製造のM&A・事業承継・譲渡・売却相場

金属加工・金属製品製造業のM&A・事業承継・譲渡・売却相場は、会社の強みを理解し評価してくれる買い手に出会えると、売却価格が跳ね上がることもあります。

一般的に、小規模な会社の売却価格は数百万円から1,000万円くらいが多いです。しかし、金属加工・金属製品製造業では、自社の強みを生かしたM&A戦略によって、1億円以上の価格で売却に成功した例も見られます。

中小企業でも、個々の会社が独自の強みを持つことが多い金属加工・金属製品製造業は、売却相場が他業種より高くなることも十分あり得るといえるでしょう。

7. 金属加工・金属製品製造のM&A・事業承継を成功させるポイント

金属加工・金属製品製造のM&A・事業承継を成功させるポイントは以下の6つです。順に見ていきましょう。

【金属加工・金属製品製造のM&A・事業承継を成功させるポイント】

  1. M&A・事業承継計画を決める
  2. 適切なスキームを選択する
  3. 自社の強みを正確に把握する
  4. 事業承継の場合、後継者の教育を行う
  5. M&A・事業承継確定後に従業員・取引先などに報告する
  6. M&A・事業承継・譲渡・売却の専門家に相談する

①M&A・事業承継計画を決める

M&A・事業承継は、何の準備もなくいきなり始めてもうまくいきません。事前にしっかりと準備をし、計画を立てて手続きに進む必要があります。

事業承継の準備段階として、事業承継計画表を作成するのが一般的です。事業承継計画表とは、現経営者と後継者、会社が行うべきことを年単位で表にしたもので、現経営者が完全に引退するまでの数年間における流れを大まかに書き記します。

②適切なスキームを選択する

M&A・事業承継には多くのスキームがあるので、その中から適切なものを選択しなければなりません。例えば、会社をまるごと譲渡するなら株式譲渡などを選択し、事業の一部を譲渡するなら事業譲渡を選択します。

どのスキームが適切かは専門家でないと判断が難しい部分もあるので、M&A仲介会社やM&Aアドバイザリーと相談しながら進めましょう。

【関連】M&Aスキーム・手法別でメリット・デメリットを比較!

③自社の強みを正確に把握する

金属加工・金属製品製造のM&A・事業承継では自社の強みを正確に把握することが大切です。金属加工・金属製品製造業は、中小企業でも独自の強みを持つことが多いので、それを生かしたM&A戦略を練りましょう。

④事業承継の場合、後継者の教育を行う

事業承継は契約が成立したら終わりではなく、後継者の教育をしっかりと行うことが大切です。後継者教育は基本的な経営・財務の知識を教えることはもちろん、現場における事業内容の理解や社内外における人脈の構築、経営者としてのリーダーシップや経営理念など、教えることは多岐に渡ります。

後継者教育は、場合によっては約10年かかることもあるため、長期的な視点で粘り強く行うことが重要です。

⑤M&A・事業承継確定後に従業員・取引先などに報告する

M&A・事業承継では、最終契約書を締結してM&A・事業承継が確定するまで、従業員や取引先に報告しないことが望ましいです。

事前に事業承継の情報がもれると、不安を感じた従業員が辞めてしまったり、取引先が撤退したりすることがあります。したがって、契約が確定して安心できる状態になるまで、従業員・取引先への報告は控えてください。

⑥M&A・事業承継・譲渡・売却の専門家に相談する

M&A・事業承継を成功させるためには、M&Aに関する知識以外に会計・税務などの幅広い知識が必要となるので、専門家に相談しましょう。

専門家に相談すると知識面でのサポートを得るだけでなく、手続きを任せることで本業への支障を最小限に抑えるメリットもあります。

8. 金属加工・金属製品製造をM&A・事業承継する際におすすめの仲介会社

金属加工・金属製品製造のM&A・事業承継をご検討の際は、ぜひM&A総合研究所へご相談ください。M&A総合研究所は、幅広い情報と独自AIのマッチングシステムによる豊富な選択肢から、最適な売買相手を探します。知識や実績が豊富なM&Aアドバイザーが案件をフルサポートします。

料金体系は、成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)。無料相談を受け付けていますので、金属加工・金属製品製造のM&A・事業承継をお考えの際は、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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9. 金属加工・金属製品製造のM&A・事業承継まとめ

金属加工・金属製品製造業は、自社の強みをアピールすれば、より高い価格でM&A・事業承継できる業種といえます。M&A仲介会社など専門家のサポートを受けつつ、適切なスキームを選択してM&A・事業承継を進めることが大切です。

金属加工・金属製品製造のM&A・事業承継を成功させるためには、M&A仲介会社など専門家のサポートを受けることをおすすめします。

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