M&Aの着手金とは

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企業情報第三部 部長
鎌田 実築

三菱UFJ銀行にて中堅中小企業法人担当として、企業再生支援、事業承継支援、資産活用コンサルティング等幅広く活動。その後M&Aアドバイザーとして複数の業種で成約実績を積み、規模・エリアも問わず幅広い相談に対応。

M&Aの着手金とは、専門家にM&Aに関する業務委託する際に支払う手数料をいいます。着手金は、M&A仲介会社によって必要となるケースと不要になるケースがあります。本記事では、M&Aの着手金の意味やメリット・デメリット、着手金以外の費用などを解説します。

目次

  1. M&Aの着手金とは
  2. M&Aの際の着手金の相場
  3. 着手金を支払う際に検討すべきこと
  4. M&Aを行う際に仲介会社を利用する意味 
  5. まとめ
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1. M&Aの着手金とは

M&Aの着手金とは

M&Aを行う際はM&A仲介会社などの専門家にサポートを依頼することが一般的ですが、各専門家が設定している手数料には、相談料・着手金・月額報酬・中間報酬・成功報酬などがあります。

必要となる手数料は専門家によって異なり、それ以外の各種費用が発生することもあります。本記事では、それらの手数料のなかで、M&Aの専門家と業務委託契約を結ぶ際に支払う着手金について解説します。

着手金はM&Aに必要な費用

アドバイザー契約の際、着手金を設定しているM&A仲介会社も多いですが、なぜ着手金を設定しているのでしょうか。

着手金を設定している理由は仲介会社によってさまざまですが、専門家にとって着手金を設定するメリットのひとつには、依頼者の本気度を把握する目安とできる点が挙げられます。

着手金がかからない場合、本気でM&Aに取り組むつもりのないクライアントがとりあえず契約するという状態も考えられ、M&A仲介会社側にとっては成果につながらない可能性も高くなります。

また、そのほかにM&Aの着手金が必要な理由としては、M&A仲介会社が着手金によって初期の雑務費用をまかなうという点が挙げられます。

例えば、M&A仲介会社大手である日本M&Aセンターの場合、着手金は決算書のデータ化・不動産調査・企業評価・概要書作成などに充てられています。

これらの作業を着手金でまかないM&Aの準備をしっかりと行うことにより、M&Aの成約率を高めることを可能にしています。

また、M&Aの着手金を支払うことは依頼者側にとってもメリットがあり、M&A仲介会社から丁寧な準備をしてもらえるので、M&Aに後悔するケースを極力減らすことができます。

もちろん、着手金の設定がなくても丁寧な準備を行うM&A仲介会社も多くあります。しかし、着手金をもらいながらも、着手金を必要な雑務費用以外に充てるM&A仲介会社が存在する可能性もあります。

M&A仲介会社を選ぶ際は、着手金が設定されている場合はどのような費用に使われるのかといった点もよく確認するようにしましょう。

M&A仲介会社の主な費用

M&A仲介会社に依頼した際にかかる費用は、着手金以外にもあります。M&A仲介会社によってどの費用が必要となるかは異なるため、事前に確認しておくことが必要です。ここでは、以下の費用について解説します。

【M&A仲介会社の主な費用】

  • 相談料
  • 着手金
  • 月額報酬
  • 中間報酬
  • 成功報酬
  • デューデリジェンス費用
  • M&Aの会計処理費用
  • M&Aに関わるその他の費用

相談料

相談料は、M&A仲介会社とアドバイアリー契約を結ぶ前に、M&Aについて相談した際に発生する手数料です。

M&A仲介会社に相談することで自社が売却できる可能性を知ったり、いくらくらいで売却できそうか、その際に必要な手数料はどの程度かを見積もってもらうことができます。

また、M&A・事業承継のやり方が知りたい、買収案件を紹介してほしいなどについても相談することができます。

最近では相談料を取らないM&A仲介会社も多くなっており、相談料が無料であっても対応の手を抜くということはまずないので、まずは相談してみて相性のよいM&A仲介会社をを探すことが大切です。

着手金

着手金は、M&Aを専門家に業務委託する際に支払う手数料です。着手金の費用相場は、中小企業が対象の場合は数十万円から100万円程度であり、大規模案件では数百万円かかるケースもあります。また、近年は着手金無料のM&A仲介会社も増えています。

着手金はM&Aの準備作業費として設定しているM&A仲介会社が多く、M&A契約を途中で解除したりM&Aが成立しなかった場合でも戻ってこないことがほとんどです。

着手金の使い道や金額はホームページで開示している会社と開示していない会社があり、確認したい場合は直接問い合わせることで教えてもらえることもあります。

前述のように、着手金にはメリットもある一方でデメリットもあります。主なデメリットには、M&A仲介会社に簡単に依頼しにくい点や成約しなければ着手金が無駄になる可能性がある点、着手金が適切に使われているかが分かりにくい点などが挙げられます。

企業努力による効率化で着手金を無料にしているケースもあるので、なぜ着手金が無料なのかを確認するのも方法のひとつです。

月額報酬

月額報酬とは、専門家と契約している間、月ごとに固定で支払う手数料のことです。また、業務内容に応じた金額を月ごとに支払うケースもあります。

M&A仲介会社の場合は月額報酬を設定していないケースがほとんどですが、設定している場合はM&Aや経営面のコンサルティング名目となっているケースが多くみられます。

M&A仲介会社が毎月必要となる業務費用名目やコンサルティング費用名目として、明確に設定しているケースが多いので、月額報酬は経済合理性のある手数料であるといえるでしょう。

月額報酬は、契約期間が長くなるほど負担が大きくなるというデメリットはありますが、M&A成約後も継続してアドバイスをもらえるというメリットもあります。しかし、無駄に契約期間を延ばすことで月額報酬を受け取ろうとする会社には注意が必要です。

中間報酬

中間報酬とは、売り手と買い手が基本合意書を締結した時点で専門家に支払う手数料です。中間報酬は、成功報酬の1割から2割が相場となっています。

中間報酬を設定しているM&A仲介会社には、M&Aが成立しなかった場合に支払った手数料が返ってくるケースと返ってこないケースがあるので注意が必要です。

また、中間報酬はM&Aが成立した場合に成功報酬から差し引かれるケースも多いので、M&Aが成立すれば無駄になることはありませんが、中間報酬は依頼者にとって経済合理性が薄く、あまりメリットが感じられない手数料でもあります。

そのような理由から、中小企業向けのM&A仲介会社では、中間報酬を設定しないケースが増えています。

中間報酬をはじめとしたM&A手数料は、もともと大手証券会社が大企業へのコンサルティング用に考案された報酬システムであるため、中小企業には合わないことも多いというのも着手金や中間報酬を設定しないM&A仲介会社が増えている理由です。

【関連】M&Aの中間金とは

成功報酬

M&Aが成立した時点で支払う手数料が成功報酬です。成功報酬の手数料設定には、譲渡金額などに応じて手数料率が変動するレーマン方式が多く採用されています。

成功報酬のメリットとしては、M&A仲介会社はM&Aを成立させなければ成功報酬が得られないので、成約に向けて全力を尽くしてくれる点が挙げられます。

ただし、M&A仲介会社によっては、最適な相手との成約を目指すよりも、とにかく成約させることを優先する可能性もあります。

また、成功報酬で注意すべきなのは、同じ成功報酬率が設定されていても、総資産額や譲渡金額など、何をベースに算出するかで最終的な支払額が大きく変わる場合があることです。

成功報酬が最終的にいくらくらいになりそうかは、事前にしっかりと確認しておかなければなりません。

デューデリジェンス費用

デューデリジェンスとは、買い手企業が売り手企業の事業内容や、法務・会計・財務・税務などの調査を行うことを指します。

デューデリジェンスにかかる費用は、案件規模やデューデリジェンスをどこまでの範囲で行うかなどによって金額が大きく変わります。

デューデリジェンス期間も案件規模によって違いますが、中小企業の場合は早ければ数日、一般的には2週間から1ヶ月程度かかります。

また、デューデリジェンスは買い手が売り手に対して行うことがほとんどですが、売り手が実施することもあります。

M&A仲介会社によって、デューデリジェンス費用が成功報酬に含まれているケースと、別途デューデリジェンス費用を支払うケースがあるので、事前に確認しておく必要があります。

【関連】デューデリジェンスとは?意味、期間を解説

M&Aの会計処理費用

M&Aの会計は、個別会計・連結会計・税務で処理方法がそれぞれ違います。また、M&Aの会計処理はスキームによっても変わってきます。

例えば、中小企業のM&Aで多く用いられている株式譲渡の場合、売り手企業の株主が得た売却益に対して税金がかかります。一方で、買い手企業は買収費用は必要になりますが法人税はかかりません。

M&Aの会計処理費用については、税理士・会計士や専門家のいる仲介会社などに任せることをおすすめします。

M&Aに関わるその他の費用

依頼したM&A仲介会社が遠方の場合は交通費など別途費用がかかることがあります。また、着手金は設定していなくても、雑務費用が発生するケースもあるのでよく確認しておくことが大切です。

そのほか、M&Aに時間と人材を割くことによって発生するような見えないコストにも注意が必要です。M&Aのスキームによっては、M&A期間中の通常業務に支障がでることがあるため、そのような間接的な損失も意識しておくことが大切です。

【関連】事業承継の費用まとめ【コンサル/弁護士/税理士】

2. M&Aの際の着手金の相場

M&Aの際の着手金の相場

M&Aの際の着手金は、中小企業の場合で数十万円、大規模案件では数百万円に及ぶこともあります。

前述のように、日本M&Aセンターの場合は決算書のデータ化・不動産調査・企業評価・概要書作成などにかかる費用を着手金でまかなっています。これらの手間は案件規模が大きくなるほど増えることになり、着手金も高くなる傾向にあります。

近年になって中小企業向けのM&A仲介会社は増えたこともあり、着手金をはじめとする各種費用はM&A仲介会社によって大きく違います。

今後さらに環境が整備されれば相場もある程度決まってくることにはなりますが、現在のように中小企業向けのM&Aが過渡期にある状態では、M&A仲介会社ごとの費用対効果をよく見極める必要があるといえるでしょう。

【関連】株式譲渡の費用・手数料まとめ!譲渡所得と税金も解説!

3. 着手金を支払う際に検討すべきこと

着手金を支払う際に検討すべきこと

着手金の必要性や着手金額の妥当性については、現在まだあいまいな部分もあります。なかには着手金狙いの業者もいるので、依頼する際はよく注意しなければなりません。

M&A仲介会社を選ぶ際は、着手金が本当に有効に使われるのか、内訳はどうなっているのかなど確認することが有効です。

また、着手金に含まれていると思っていた雑務費用が着手金とは別途請求されるケースもあるので、不明点は事前にしっかり確認しておく必要があります。

近年は着手金なしで丁寧なサポートを行うM&A仲介会社も多いので、着手金の有無に関係なく専門家を見極めることが重要です。

4. M&Aを行う際に仲介会社を利用する意味 

M&Aを行う際に仲介会社を利用する意味

ここまでM&A仲介会社に支払う手数料について解説してきましたが、そもそもなぜM&A仲介会社を利用する必要があるのでしょうか。本章では、M&A仲介会社を利用する意味や報酬体系の違い、着手金のメリット・デメリットを解説します。

着手金や報酬の扱い

もし、売り手と買い手がM&A仲介会社を通さずに直接交渉したら、専門的なサポートがないため条件にあったM&A相手が探せなかったり、適切なM&A価格が決められなかったり交渉が難航する可能性があります。

また、書類の不備などによりトラブルが発生するなどの問題が生じることも考えられますが、M&A仲介会社に依頼することで、依頼者はこれらの問題を解決するためのサポートを受けることができます。

M&A仲介会社は、ただM&Aの手続きについて助言を行うだけではありません。M&Aを成功させるため、トラブルを防ぐために、さまざまな角度からサポートを行います。

着手金やその他報酬には、これらの対価も含まれています。手数料だけみると高く感じることもありますが、得られる見返りも大きいものとなります。

M&A総合研究所では、経験豊富なアドバイザーが親身になってM&Aをフルサポートします。相談料・着手金・中間報酬は無料の完全成功報酬制を採用しておりますので、初期手数料を心配することなくM&Aを進めていただくことができます。

無料相談は24時間お受けしておりますので、M&Aをご検討の際はお電話またはメールフォームよりお気軽にご相談ください。

【関連】M&A・事業承継ならM&A総合研究所
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M&A仲介会社により着手金を含めて報酬体系は違う

中小企業向けのM&A仲介はまだ過渡期にあることから、報酬体系はM&A仲介会社によってさまざまです。

M&A仲介会社によって着手金に対する考え方もさまざまなので、着手金がある場合はなぜ着手金を設定しているのか、なぜこの金額なのかを確認する必要があります。

着手金がない場合は、なぜ必要ないのか、着手金がない分をどうやってカバーしているのかなどを確認することも大切です。

特に報酬体系で大きく差がでるのは成功報酬であり、同じレーマン方式でもその中身はまったく違うこともあります。

レーマン方式で金額の算出のベースに用いるのは、売り手企業の総資産額または譲渡金額です。案件ごとの状況により違いはあるものの、一般的には譲渡金額ベースで計算したほうが最終的な手数料が安くなる傾向にあります。

M&A仲介会社に依頼するときは、成功報酬の手数料率を確認するだけでなく、総資産ベースなのか譲渡金額ベースなのかを確認することもポイントです。

着手金無料のメリット・デメリット

着手金を無料にするM&A仲介会社は増えていますが、着手金無料にはメリットとデメリットがあります。

【着手金無料のメリット】

  • 依頼者がM&A仲介会社に相談しやすくなる
  • M&A仲介会社がクライアントを集めやすい
  • 返金トラブルなどの心配がない
【着手金無料のデメリット】
  • M&A仲介会社の対応が遅くなる可能性がある
  • 無料分の負担がほかの部分で補完される可能性がある

着手金無料のメリットとして、依頼者がM&A仲介会社に相談しやすくなる点があります。着手金が無料であれば、仮になかなかM&A相手がみつからなかった場合でも着手金が無駄になることはありません。

中小企業のオーナー経営者の意見で特に多いのは、いきなりM&A仲介会社に相談するのはハードルが高いというものであり、最初にM&A・事業承継の相談をするのは顧問税理士であることも多いようです。

一方で、最初からM&A仲介会社に相談するケースは少なく、税理士などから紹介されてM&A仲介会社に相談することになったというケースも少なくありませんが、着手金がなければ相談のハードルもある程度下がります。

また、M&A仲介会社側のメリットとしてはクライアントを集めやすい点も挙げられ、着手金がないのでとりあえず相談しようという経営者を集めやすくなります。

しかし、着手金無料のデメリットとして、しっかりと対応してくれないM&A仲介会社が存在するのも事実です。

着手金なしの成功報酬制を採用しているM&A仲介会社の場合、成果を出さなければ報酬が得られないので、よりM&Aが成立しそうな案件を優先するところもあります。

また、着手金はないものの雑務費用を別途請求され、結局着手金を支払うのと変わらなくなってしまうケースもあり得ます。

ただし、着手金がないからといってサービスの質も低いというケースは全体のごく一部です。多くのM&A会社は企業努力によってシステムを効率化し、着手金をもらわなくてもカバーできるような体制を築いています。

着手金がかかるかどうか以上に、M&A仲介会社がどのような考えを持ち、どのような対応をしてくれるかを重視する
ことをおすすめします。

【関連】M&Aのフローをフローチャートで解説〜基本的な流れ〜

5. まとめ

まとめ

M&Aの着手金は、M&Aを専門家に業務委託する際に支払う手数料です。着手金は中小企業が対象の場合で数十万円から100万円程度、大規模案件では数百万円かかるケースもあります。

また、着手金以外に必要な費用もあるため、どの手数料がどれくらいかかるのかなど疑問に感じたことは、事前に確認することが重要です。

【M&A仲介会社に依頼した際にかかる主な費用】

  • 相談料
  • 着手金
  • 月額報酬
  • 中間報酬
  • 成功報酬
  • デューデリジェンス費用
  • M&Aの会計処理費用
  • M&Aに関わるその他の費用

【着手金無料のメリット】
  1. 依頼者がM&A仲介会社に相談しやすくなる
  2. M&A仲介会社がクライアントを集めやすい
  3. 返金トラブルなどの心配がない

【着手金無料のデメリット】
  1. M&A仲介会社の対応が遅くなる可能性がある
  2. 無料分の負担がほかの部分で補完される可能性がある

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