M&AにおけるDD(デューデリジェンス)項目別の目的・業務フローを徹底解説!

Medium
この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

M&AにおいてDD(デューデリジェンス)は、重要なプロセスです。DDの5つの項目には、M&Aを成功に導く為の目的があり、手順に沿い対象企業を調査することが大切です。この記事では、M&AにおけるDD(デューデリジェンス)項目別の目的・業務フローを解説します。


目次

  1. M&AにおけるDD(デューデリジェンス)とは
  2. M&AにおけるDD(デューデリジェンス)の目的
  3. M&AにおけるDD(デューデリジェンス)の業務フロー
  4. 人事DD(デューデリジェンス)の目的・業務フロー
  5. 技術DD(デューデリジェンス)の目的・業務フロー
  6. 法務DD(デューデリジェンス)の目的・業務フロー
  7. 事業DD(デューデリジェンス)の目的・業務フロー
  8. 財務DD(デューデリジェンス)の目的・業務フロー
  9. M&AのDD(デューデリジェンス)なら会計士がベスト!
  10. M&AにおけるDD(デューデリジェンス)まとめ
  • 今すぐ買収ニーズを登録する
  • 公認会計士がM&Aをフルサポート まずは無料相談

1. M&AにおけるDD(デューデリジェンス)とは

DD(デューデリジェンス)とは

まずはじめに、M&AにおけるDD(デューデリジェンス)とは、どのような意味が、どんな役割をもつのか、簡単に解説します。DD(デューデリジェンス)をおこなう際にかかる費用や種類についても、詳細に解説します。

意味

DD(デューデリジェンス)とは、日本語に訳すと「買収審査」という意味があります。合併や買収によるM&Aをおこなう場合、対象企業について、細かく詳細を調査した上で、買収価格を決定したり、スキーム策定をおこなう必要があります。

そのために、M&Aのプロセスには、DD(デューデリジェンス)と呼ばれる買収審査をおこなうプロセスがかかせません。

費用

M&AにおけるDD(デューデリジェンス)の費用は、DD(デューデリジェンス)をおこなう対象企業の規模によって大きく異なります。

DD(デューデリジェンス)をおこなう弁護士や会計士の1時間あたりの単価×作業時間数で計算されることがほとんどです。1時間あたりの単価は、弁護士や会計士によって異なりますが、大体2~5万円ほどです。

作業時間数は、DD(デューデリジェンス)をおこなう企業の規模によって大きく異なります。

役割

M&AにおけるDD(デューデリジェンス)の役割は、対象企業と今後M&Aを進めて、どのようなメリットがあり、どのようなデメリットが考えられるのか、調査で得られた情報から検討することです。

また、買収価格が適正であるかも検討することができるので、特に買い手側にとっては、かかせないプロセスです。

種類

M&AにおけるDD(デューデリジェンス)では、さまざまな視点から、対象企業について詳細に調査することが大切です。

DD(デューデリジェンス)の種類としては、大きく分けて「人事DD(デューデリジェンス)」「技術DD(デューデリジェンス)」「法務DD(デューデリジェンス)」「事業DD(デューデリジェンス)」「財務DD(デューデリジェンス)」の4つに分けることができます。

ここでは、それぞれの概要について解説します。

人事DD(デューデリジェンス)

M&Aにおける人事DD(デューデリジェンス)とは、M&Aの最終契約書締結後におこなわれるPMI実施を想定して、メリットやデメリットを調査することです。M&Aによりシナジー効果を得るためには、社員の協力が必要不可欠です。

また、DD(デューデリジェンス)をおこなう企業にとって、役員が担う事業に対するウエイトが大きい会社であればあるほど、人事DD(デューデリジェンス)は、重要な調査になります。

技術DD(デューデリジェンス)

M&Aにおける技術DD(デューデリジェンス)とは、M&Aの対象企業は、どのような、商品やサービスを提供するための技術を保有しているのか、調査することです。

調査の方法としては、対象企業の技術的分野を専門としている社員へインタビューをおこない、弁理士等の専門家が、その内容を評価します。

大きな企業であればあるほど、商品やサービスは多くなり、内容も複雑になるため、技術DD(デューデリジェンス)には膨大な時間を要することもあります。

法務DD(デューデリジェンス)

M&Aにおける法務DD(デューデリジェンス)とは、対象企業とM&Aをおこなった場合、法務上、どのようなリスクが考えられるのか、調査することです。

調査の方法としては、M&Aをおこなう対象企業が法的手続きをもって届け出している書類などを確認します。法務DD(デューデリジェンス)により、M&Aをおこなう際に、新しくどのような手続きが必要なのかが、明確になります。

事業DD(デューデリジェンス)

M&Aにおける事業DD(デューデリジェンス)とは、M&Aの対象企業は、企業が所属する市場において、どのようなポジションにあり、合併や買収によるM&Aをおこなうことによって、どのようなシナジー効果が得られるかどうかを調査することです。

事業DD(デューデリジェンス)では、市場全体から対象企業を見る「外部環境分析」と、企業内の経営を見る「内部環境分析」に分けて調査がおこなわれます。

財務DD(デューデリジェンス)

M&Aにおける財務DD(デューデリジェンス)とは、M&Aの対象企業は、どんな資産をどのくらい持っていて、財務的な取引はどのくらい行なっているのか、調査することです。

主な内容としては、土地や株式などの資産はどのくらいあるのか、債権はどのくらいあるのか、職員に対する賞与や退職金などの契約は、どのようなものなのか、等が挙げられます。

タイミング

M&Aの全てのプロセスにおいて、DD(デューデリジェンス)が実施されるのは、対象企業が決まり、トップ面談等を終え、大体のM&Aの内容が決定し、基本合意書が締結した後です。

DD(デューデリジェンス)をおこない、実施するM&Aが本当に事業戦略にとってメリットの多いものなのか、買収価格は適正なのかを査定した上で、M&Aの最終契約書を締結します。最終契約書締結後の、PMI実施を考慮して、調査することが大切です。

2. M&AにおけるDD(デューデリジェンス)の目的

DD(デューデリジェンス)の目的

M&AにおけるDD(デューデリジェンス)の目的は、簡単に言うと、M&Aの対象企業についてこれまで調査し、社内で検討してきたことが正しいものかどうかを調査することです。

それは、売り手側と買い手側の意思表示には、異なる目的があるためです。買い手側は、M&Aをおこなうことで、不利益がないようにしっかりとDD(デューデリジェンス)をおこなうことが大切です。

ここでは、M&AにおけるDD(デューデリジェンス)の目的を、詳細に解説します。

ディールブレイカーの有無確認

ディールブレイカーとは、M&Aをとりやめなければいけない程の、大きな問題のことです。

例えば、買収によるM&Aをおこなう際に、対象企業が保有する技術が目的でM&Aを持ちかけたのにも関わらず、対象企業が目的の技術を所有していないことが判明した場合、M&Aを取る辞めざるを得ません。

このような大きな問題が無いかどうかを、DD(デューデリジェンス)によって確認します。

買収価格の検討

上記に上げた、技術・事業・財務など、さまざまな視点から、買収によるM&Aをおこなう際の、買収価格は適正なものなのか、検討します。

買収価格の検討において、大きなウエイトを占めるのは、事業DD(デューデリジェンス)です。対象企業のもつ事業は、市場の中で、どれほどの価値があるのか、調査することで、買収によるM&Aをおこなった際の価値を検討し、買収価格を査定します。

買収スキームの検討

DD(デューデリジェンス)の調査結果によっては、買収スキームの変更も視野に入れることが大切です。

M&Aをおこなう対象企業全体を買収しようと計画していた場合でも、自社にとってメリットのある事業が、一部の対象企業の中で一部であった場合、その事業のみを買収するスキームへ変更することで、買い手側はより多くのメリットを得られる可能性があります。

スキーム策定は、M&Aの最終契約書締結後のPMI実施を予想して、おこなうことが大切です。

契約内容の検討

DD(デューデリジェンス)によって、これまで調査してきた内容と差異があった場合、契約内容を再検討することもあります。

例えば、M&Aをおこなう対象企業が、これまで調査してきた内容よりも多くの技術を持っていた場合、対象としていた事業だけではなく、買収する範囲を広くすることも検討します。

契約の内容は、事業だけでなく、買収後、人材をどう活用するかも検討する内容に含まれます。

買収手続きの確認

M&AのDD(デューデリジェンス)によって調査した内容を元に、買収手続きの確認をおこなうことも、DD(デューデリジェンス)の目的の1つです。

M&Aの対象企業が保有している権利等によっては、より多くの法的手続きが必要な場合もあります。法的手続きを怠ると、罰則が課されることもあるため、DD(デューデリジェンス)は正確に慎重におこなうことが大切です。

買収後の事業運営方針の検討

M&AのDD(デューデリジェンス)をおこなうことによって、最終契約締結後におこなわれるPMIの実施をより具体的に検討することができます。

そもそもM&Aは、事業戦略を進めていく上で、M&A締結後の、事業運営を、より良いものにできるように、目的をもっておこなうことが大切です。

DD(デューデリジェンス)で分かった内容を元に、買収後の事業運営方針の検討に役立てましょう。

3. M&AにおけるDD(デューデリジェンス)の業務フロー

DD(デューデリジェンス)の業務フロー

上記に挙げた目標を果たすためにおこなう、M&AにおけるDD(デューデリジェンス)の業務フローを、解説します。手順にそって、プロセスごとに詳細にご説明します。

資料開示請求

M&AにおけるDD(デューデリジェンス)において、一番始めにおこなわれるのが、資料開示請求です。この段階では、DD(デューデリジェンス)をおこなう対象企業についての、資料や情報は、ほとんど無いと言っても過言ではありません。

そのため、対象企業が所持していると思われる資料について、開示請求をおこないます。所持していると思われる資料の全てに開示請求をおこなうため、対象企業がその資料を所持していなかった場合は「該当資料存在せず」と回答がある場合もあります。

資料精査

資料開示請求によって入手した資料を精査します。このタイミングで、不足している資料があった場合は、即時開示請求をおこないます。

資料開示請求がなされなかった資料に関しては、DD(デューデリジェンス)を受ける企業側は、自主的に資料を開示する責任はありません。

そのため、DD(デューデリジェンス)をおこなう企業側が、不足がないように開示請求をおこなう必要があります。

方針の検討

資料の精査が終了したら、その結果を元に、どのような内容でDD(デューデリジェンス)を進めていくか、方針の検討をします。

DD(デューデリジェンス)をおこなう対象企業によって、必要となる調査内容は異なりますし、どの部分を重視して調査するかも変わってきます。資料の内容を元に、対象企業にふさわしいDD(デューデリジェンス)の方針を検討し、決めていきます。

インタビュー

方針が決定したら、まずはインタビューをおこないます。M&A担当者や、会社役員をメインに、DD(デューデリジェンス)対象企業の、事業に関することや、技術に関することなど、資料だけでは不足していた情報を、インタビューによる質疑応答によって、補います。

DD(デューデリジェンス)をおこなう時点では、M&Aの最終契約書は締結前のため、インタビューをおこなう際は、必要以上に対象企業の社員に悟られないように注意しましょう。

現地調査

インタビューを終えたら、実際にDD(デューデリジェンス)対象企業へ出向き、現地調査をおこないます。「百聞は一見に如かず」という言葉があるように、実際に見て確認することもDD(デューデリジェンス)をおこなう上で重要なプロセスです。

現地調査をおこなう際は、インタビューをおこなう時以上に、必要以上に社員に悟られないように注意することが大切です。対象企業のことを考え、休日に出向く等の心遣いも必要でしょう。

報告書作成

現地調査まで終えることができたら、これまで、資料やインタビュー等を通して得た情報も含め、報告書の作成をおこないます。

ここまでのDD(デューデリジェンス)のプロセスで分かった、対象企業の情報を、漏れることのないように、報告書にまとめます。

結果の検討

最後に、報告書にまとめた内容を元に、結果の検討をします。DD(デューデリジェンス)によって得られた情報から、買収価格の見直し、契約内容の見直しをおこない、M&Aを成功に導くために検討します。

また、M&A締結をした後、事業をどう展開していくか、将来の運営方針について検討することも大切です。

4. 人事DD(デューデリジェンス)の目的・業務フロー

人事DD(デューデリジェンス)の目的・業務フロー

M&Aにおける人事DD(デューデリジェンス)とは、DD(デューデリジェンス)の中でも、人事面に特化して調査することです。主な内容としては、経営戦略において、重要となる能力をもつ、人事についての分析、人件費や退職金などお金に関する項目等が挙げられます。

ここでは、人事DD(デューデリジェンス)の目的と、その目的達成のための業務フローについて解説します。

目的

人事DD(デューデリジェンス)の目的は、M&A最終契約締結後のPMI実施を見据えて、リスクを検討することです。最終締結後、PMIを実施する際に、人事の異動を含む、手続きがおこなわれます。

そのため、PMIを実施する時は、人事が非常に重要な役割をもちます。人事DD(デューデリジェンス)では、PMI実施を見据えたリスクの検討や、DD(デューデリジェンス)対象企業の人事に関する現状を把握することが目的です。

業務フロー

人事DD(デューデリジェンス)では、まずはじめに、全体の人事について調査します。全体で何名の人員があり、どこにどれくらい配置されているのか、把握します。

次に、役員や技術者等、DD(デューデリジェンス)の対象企業にとって、キーポイントとなる人材について調査します。次に、人員を雇うためにかかっているお金についての調査をします。

全体にかかっている人件費から、ひとりひとりの人件費まで調査します。次に、労働組合があるかなど、人事の周りに関することを調査します。最後に、役員と社員の関係性等、人員同士のつながりについて調査します。

【関連】M&Aにおける人事DD(デューデリジェンス)からPMIまでを徹底解説!

5. 技術DD(デューデリジェンス)の目的・業務フロー

技術DD(デューデリジェンス)の目的・業務フロー

技術DD(デューデリジェンス)とは、対象企業が持っている商品やサービスを開発・販売するための技術についての調査のことです。M&Aをおこなう際には、DD(デューデリジェンス)対象企業の技術が目的であることも多く、技術DD(デューデリジェンス)は、それほど重要な項目であると言えます。

ここでは、技術DD(デューデリジェンス)の目的と、その目的達成のための業務フローについて解説します。

目的

技術DD(デューデリジェンス)の目的は、DD(デューデリジェンス)対象企業が持つ技術について調査し、その技術がM&A後、どれほどの市場価値があるのかを見極めることです。

対象企業がもつ技術はどのようなものかを把握するとともに、対象企業が所属する市場において、その技術はどのくらいのレベルであるかも調査することが大切です。

業務フロー

技術DD(デューデリジェンス)では、まずはじめに、対象企業がもっている技術について、調査します。次に、その技術が、対象企業が属する市場において、どのくらいのレベルなのか、調査します。

そして最後に、その技術は、今後、M&Aを締結した後、どのようなポジションを取れるのか、検討します。技術の価値は、その技術の模倣困難性が高いか、希少性が高いか、等を基準として、価値を求めます。

6. 法務DD(デューデリジェンス)の目的・業務フロー

法務DD(デューデリジェンス)の目的・業務フロー

M&Aにおける法務DD(デューデリジェンス)とは、企業がどのような権利等を保有しているのか、法律面から調査することです。

法律に関わる調査のため、法務DD(デューデリジェンス)に不備があると、今後、M&Aにより統合や買収をおこなった場合、重大な問題が発覚してっしまう恐れがあります。そのため、弁護士等の専門家に依頼し、不備がないようにおこなうことが大切です。

目的

M&Aにおける法務DD(デューデリジェンス)の目的は、法律面からDD(デューデリジェンス)の対象企業について調査し、M&Aをおこなって重大なリスクが生じないか、新しく手続きが必要なものはないかを調査することです。

重大なリスクが判明したり、新しく手続きが必要なものについて把握していないと、法律により、罰則が与えられてしまうことも考えられます。そのために、しっかりと現状を把握するとともに、M&A締結後に問題が生じないかを検討することが大切です。

業務フロー

法務DD(デューデリジェンス)は、細かく手順が分かれています。ここでは、法務DD(デューデリジェンス)の業務フローを手順に沿って、詳細に解説します。

社内規定の閲覧

まずはじめに、DD(デューデリジェンス)の対象企業の社内規定の閲覧をおこないます。社内規定は、法律に基づいて作られているものであり、企業全体でルールとして守られているものです。

DD(デューデリジェンス)対象企業に、社内規定の開示請求をおこない、閲覧します。社内規定には、法律に関するものもあれば、社内独自で規定している内容も含まれます。

法的事項の検討

次に、閲覧した社内規定のうち、法律に関わる規定を抜き出します。そして、その法的事項は、どのようなものなのか、どんな法律に基づいて作られた規定なのか、検討します。

現在施行されている法律と照らし合わせるとともに、今後施行予定の法律も加味して検討することが大切です。

契約書記載事項の検討

次に、M&Aをおこなう際に交わした、または、これから交わす予定の最終契約書に記載している事項と照らし合わせ、検討をおこないます。

社内規定と、契約書に記載しているないように齟齬がないかを検討するとともに、合併や買収によるM&Aをおこなった際に、問題となる事項が無いかも検討しましょう。リスクが生じるようであれば、どう改善すれば良いのかなども検討します。

許認可の精査

次に、許認可についての精査をおこないます。M&Aをおこなう際には、対象企業がもっている技術や許認可の取引が重要になります。

対象企業が保有している技術や商品には、特許があるのか、許認可の申請はしてあるのか等を精査します。合併や買収によるM&Aをおこなった際に、新しく届出が必要なものがないかについても検討します。

Change of control条項の確認

Change of controlとは、日本語で、「支配権の変更」と意訳されます。Change of control条項の確認とは、DD(デューデリジェンス)対象企業が保有している支配権を把握し、合併や買収によるM&Aをおこなった際には、その権利はどのように移行するのかを確認します。

例えば、DD(デューデリジェンス)対象企業が、商品を開発しており、販売は提携している企業に依頼していたとします。この場合の販売店契約は、M&A締結後はどう変更されるのか、確認します。

金銭リスクの確認

法務DD(デューデリジェンス)では、法務的な債権なども、調査の対象になります。DD(デューデリジェンス)対象企業の債権の有無、債権をもっているなら、どのような条件のものなのか、調査します。

債権についても詳細に調査することで、M&Aをおこなった際に考えられる金銭リスクを確認することができます。

企業価値の調整

法務DD(デューデリジェンス)の最後のプロセスは、これまでの法務DD(デューデリジェンス)によって入手した情報から、対象企業の価値を再検討し、調整をおこなうことです。

特に債権に関する情報は、M&Aの売り手となるDD(デューデリジェンス)対象企業は、最初は情報を開示したがらないことがあります。そのため、法務DD(デューデリジェンス)で得られた情報を元に、対象企業の価値について、検討し直すことが大切です。

7. 事業DD(デューデリジェンス)の目的・業務フロー

事業DD(デューデリジェンス)の目的・業務フロー

M&Aにおける事業DD(デューデリジェンス)とは、M&Aをおこなう対象企業がおこなっている事業を、外部環境と内部環境、両方の視点から調査することです。

企業がおこない事業は、企業内部で生産され、販売されますが、外部からの影響を強く受けます。そのため、内部環境・外部環境の両方の視点から、調査することが必要です。

目的

M&Aにおける事業DD(デューデリジェンス)の目的は、M&A対象会社の事業を内部・外部の両方から調査し、将来性を見極めることです。

M&A締結後の、事業のあり方が分かることで、合併や買収によるM&A締結後、より多くのシナジー効果が期待できます。M&A対象企業の事業について、客観的な視点で調査することが大切です。

業務フロー

M&Aにおける事業DD(デューデリジェンス)は、外部環境分析と、内部環境分析に分けて、調査をおこないます。外部環境分析では、M&Aの対象となる企業の事業を、経済や政治、世論など、外部から受ける影響に重点置いて調査します。内部環境分析では、対象企業の事業を、内部的要因から調査します。

外部環境分析

事業DD(デューデリジェンス)における外部環境分析で、よく用いられるフレームワークは、「PEST分析」と「5フォース分析」です。PEST分析とは、政治的要因・経済的要因・社会的要因・技術的要因の英語の頭文字をとってものです。

5フォース分析とは、事業にとって脅威となる要因を、新規参入・競合・代替品・供給者・購入者の5つに分け、分析することで。

内部環境分析

事業DD(デューデリジェンス)における内部環境分析で、よく用いられるフレームワークは、「VRIOフレームワーク」と、「バリューチェーンモデル」です。VRIOフレームワークとは、事業の価値を内部で分析する際に、経済価値・希少性・模倣困難性・組織の4つの視点から調査することです。

バリューチェーンモデルとは、事業が商品やサービスとして価値を生み出す際に行なっている活動を、主活動と支援活動に分け、それぞれの活動の価値とつながりについて調査することです。

8. 財務DD(デューデリジェンス)の目的・業務フロー

財務DD(デューデリジェンス)の目的・業務フロー

財務DD(デューデリジェンス)とは、M&Aの対象企業を、資産や、取引があるオーナー等との関係など、財務面に焦点を当てて調査することです。財務DD(デューデリジェンス)は、対象となる会社が、公認会計士による監査を受けているか、受けていないかによって、調査する手続きが異なります。

公認会計士による監査を受けている場合は、しっかりと管理されているという意味でもあるので、財務的な信頼性はあると言えます。

目的

財務DD(デューデリジェンス)の目的は、M&A対象企業の所有している資産を、きちんと把握し、M&A締結後、有効的に使えるように検討することです。

財務状態の把握

大きな目的の1つが、財務状況の把握です。財務DD(デューデリジェンス)の対象企業のお金の動き方について知るためには、まず、どんな資産をどれほど所有しているのかを把握することが大切です。

そして、その資産はどのように運用されているのか、財務状況を確認することで、対象企業のお金の流れについて詳細に把握することができます。

リスク分析

対象企業の財務状況が把握できたら、その財務状況には、どのようなリスクが考えられるのか、分析します。

財務DD(デューデリジェンス)では、企業が実際に所有しているビルなどの資産だけでなく、取引のある企業も、財務状況の1つと考えます。M&Aをおこなうことで、取引のあった企業との関係が、変わってしまうようであれば、リスクがあると捉えます。

業務フロー

財務DD(デューデリジェンス)は、細かく手順が分かれています。ここでは、財務DD(デューデリジェンス)の業務フローを手順に沿って、詳細に解説します。

資料の準備

まずは、財務DD(デューデリジェンス)をおこなう上で必要となる書類の準備をおこないます。M&Aの対象となる企業が、公認会計士による監査を受けている場合は、財務管理をおこなっている資料を提出してもらいます。

また、公認会計士による監査を受けていない場合は、詳細な資料を受け取った上で、精査する必要があります。

意思決定機関の議事録等確認

次に、意思決定機関の議事録等を確認します。どのような経緯で決定がなされたのか、議事録を確認することで、確認ができます。

会計方針の確認

次に、意思決定機関の議事録等確認の情報を踏まえて、会計方針は、どんな基準で、どのように決定してきたのか、確認をします。対象企業が、何に投資したいと考えて来たのかがわかります。

そして、会計方針を理解することで、その企業がもつ事業の将来性についても検討することができます。

外部調査

企業の財務状況は、内部の資料だけではなく、取引のある外部からの情報でも調査することができます。財務状況も客観的にみることで、より正しい判断をすることができます。

損益計算書の精査

損益計算書とは、事業において、どこにどれくらいのコストがかかり、どのくらいの収益が得られたのか、記載されている書類です。損益計算書を精査することで、対象企業の財務状況が数字でしっかり把握することができます。

貸借対照表の精査

貸借対照表とは、対象となる企業の現時点での、資産にあたる部分と、負債に当たる部分を、左右に記載し、企業としての全体の損益を把握することができます。さまざまな資料から、細かい損益を把握するとともに、全体的な把握もおこなうことが大切です。

税務リスクの把握

M&A対象企業の財務状況について、これまでの調査で分かった内容から、どんな税務リスクがあるのか、把握します。税金は、どんな事業にも関係してくる法律です。税務に関してきちんと把握しておくことが大切です。

財務リスクが把握できておらず、必要な税金が未納になってしまうと、その事業だけではなく、企業全体が損害を被る危険性があるので、注意しましょう。

9. M&AのDD(デューデリジェンス)なら会計士がベスト!

M&AのDD(デューデリジェンス)なら会計士がベスト!

M&AのDD(デューデリジェンス)は、会計士に依頼するのがおすすめです。公認会計士の主な業務は、DD(デューデリジェンス)であることからも、分かるように、会計士は、DD(デューデリジェンス)の専門家です。

M&A総合研究所は、代表が会計士であり、必ず監査法人出身の会計士が、企業におけるDD(デューデリジェンス)を担当します。M&Aのプロセスのうち、DD(デューデリジェンス)においては、M&A総合研究所の右に出る会社はありません。

そして、DD(デューデリジェンス)は、M&Aをおこなうにあたって、避けては通れないプロセスです。また、M&A総合研究所は、公認会計士を派遣する会社ではなく、M&A仲介会社です。そのため、M&A全般の知識も含めて、納得ができる結果が得られることが期待できます。

10. M&AにおけるDD(デューデリジェンス)まとめ

M&AにおけるDD(デューデリジェンス)まとめ

M&AにおけるDD(デューデリジェンス)は、M&Aの最終契約書締結前に、必ずおこなう重要なプロセスです。内容は、人事DD(デューデリジェンス)・技術DD(デューデリジェンス)・法務DD(デューデリジェンス)・事業DD(デューデリジェンス)・財務DD(デューデリジェンス)に分けることができます。

DD(デューデリジェンス)のプロである、公認会計士に依頼するようにしましょう。M&A総合研究所であれば、M&Aのプロでもある公認会計士が、DD(デューデリジェンス)を担当するので、おすすめです。

それぞれに、M&Aを成功に導くための目的があり、ひとつひとつプロセスを踏みながら、M&A対象企業について調査することが大切です。M&AにおけるDD(デューデリジェンス)は、重要な分、非常に複雑なプロセスであり、専門的な知識も必要なため、M&A担当者のみでおこなうのは困難です。

【関連】M&A・事業承継ならM&A総合研究所

M&A・事業承継のご相談ならM&A総合研究所

M&A・事業承継のご相談なら専門の会計士のいるM&A総合研究所にご相談ください。
M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴をご紹介します。

M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴

  1. 業界最安値水準!完全成果報酬!
  2. M&Aに強い会計士がフルサポート
  3. 圧倒的なスピード対応
  4. 独自のAIシステムによる高いマッチング精度
>>M&A総合研究所の強みの詳細はこちら

M&A総合研究所は会計士が運営するM&A仲介会社です。
企業会計に強く、かつM&Aの実績も豊富です。全国にパートナーがいるので案件数も豊富。
また、業界最安値水準の完全成果報酬制のため、M&Aが成約するまで完全無料になります。
まずはお気軽に無料相談してください。

>>【※国内最安値水準】M&A仲介サービスはこちら

電話で無料相談WEBから無料相談
  • 02
  • 03
  • 04
  • 05

関連するまとめ

人気の記事

人気のあるまとめランキング

新着一覧

最近公開されたまとめ