コールセンターのM&A・買収・売却・譲渡について解説!【事例あり】

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

コールセンター業界におけるM&Aの現状を事例を交えて解説します。コールセンターが地方に集中している背景と、コールセンターを買収・譲渡・売却する背景や、M&A買収企業の売却側、譲渡側それぞれのメリットを交えながら詳しく解説いたします。

目次

  1. コールセンターとは
  2. コールセンターのM&A・買収・売却・譲渡の動向
  3. コールセンターのM&A・買収・売却・譲渡のメリット
  4. コールセンターのM&A・買収・売却・譲渡事例
  5. コールセンターのM&A・買収・売却・譲渡まとめ
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1. コールセンターとは

コールセンターとは

コールセンターの一般的なイメージは、電話による企業の窓口というイメージです。その中で業界の中ではどのような定義がされているのかを解説していきます。

業界定義

コールセンターとは、電話などによる顧客対応の窓口業務を専門的に行なっている部署のことを指します。
CRMによる顧客満足度の向上や、通信販売の受付、要望や苦情などを受け付ける業務など、その内容は多岐にわたります。

元々は電話受付対応(インバウンド業務)が主なものでしたが、最近は顧客の新規開拓や、能動的アフターサービスを行う発信業務(アウトバウンド)のコールセンターも増加しています。

また、積極的なM&Aや事業売却・譲渡を行い、異業種のノウハウも取り入れた新しいコールセンターも登場しています。

業界主要企業

コールセンター業界の主要企業をご紹介いたします。
コールセンターの大手は国内・海外問わず、様々なM&Aや事業売却・譲渡を行っています。
M&Aや事業売却・譲渡の事例をご紹介しながら解説していきます。

業界第1位「トランスコスモス」

2018年現在の業界第1位「トランスコスモス」です。全国にオペレーション拠点が59拠点、海外では中国、韓国、ASEAN各国、アメリカ、ヨーロッパ各国に計113拠点を持つ業界最大のコールセンター会社です。

トランスコスモスは、海外企業とのM&Aを積極的に進めています。
M&Aによる事業売却・譲渡などはほとんど行わず、2015年には、東南アジアを拠点にネット事業を展開する「メトロディールホールディングス」から事業譲渡・売却を受けてM&A買収、また、2017年にはチャットソフトを手がけるアメリカの「リプライ社」と資本提携のM&Aを行なっています。

その後、台湾に子会社を設立し、ベトナム企業にも出資M&Aを行なっています。
国内のM&Aでは、2015年に通販会社大手の日本直販から事業譲渡を受けを吸収合併のM&Aを行なっています。電話以外のインフラとして、2016年にLINEと共同出資のM&Aを行ない「トランスコスモスオンラインコミュニケーションズ」を設立して、音声以外の新しいコミュニケーションスタイルに積極的に挑戦しています。

業界第2位「ベルシステム24ホールディングス」

業界第2位は「ベルシステム24ホールディングス」です。筆頭株主は伊藤忠商事で、グループ会社や取引先から業務を請け負い、現在コールセンター業界の第2位の位置におります。
M&Aによる事業譲渡・売却が多く行なわれたコールセンターの事例でもあります。

その経営状態は紆余曲折でした。

M&Aによる事業売却・譲渡を繰り返しています。2004年には事業譲渡・売却のM&Aを行なって買収され、日興コーディアル証券の子会社になり、東証への上場を廃止したり、その後シティグループにM&Aをされて子会社となり、2009年にはベインキャピタルにM&Aされて経営を立て直していき、2014年に伊藤忠商事に事業譲渡・売却され、現在に至ります。

国内・海外の企業に事業を譲渡・売却し、M&Aされながらも現在は業績は順調です。

業界第3位「りらいあコミュニケーションズ」

業界第3位の「りらいあコミュニケーションズ」は金融関連のコールセンター業務を多く請負い、2016年にフィリピンのコールセンター2社から事業譲渡・売却を受けてM&A買収することによって業績を拡大しています。M&Aによる事業売却・譲渡は行うことなく事業拡大をしています。

2011年にコンサルティングの「エルティーエス」とM&A提携し、人材開発分野の業務委託を受けます。2012年、電通グループの「サイバー・コミュニケーションズ」と業務提携のM&Aを行い、顧客接点を強化しています。

コールセンターの現状

首都圏にあるコールセンター

コールセンターは以前首都圏に拠点を置く企業が数多くありました。その後「地方活性化」と「経費節約」の2つの観点より首都圏から地方にコールセンターを譲渡する企業が増加しています。

沖縄県や北海道の札幌など、地方自治体の雇用対策のために企業に対して補助金を出すという施策を行いました。「地元採用」を増加し、地方の雇用を活性化できるというアイデアが、企業の「地方での雇用は、東京と比較して人件費を抑えることができる」という思惑に見事にマッチしたのです。

東京では時給1500円の人件費が、ほぼ同じ業務内容でも沖縄に譲渡すると時給800円で済んだという事例もあるようです。

そのほか、コールセンターを置くための事業所の賃料や、インフラ整備にも譲渡によって大きな差が発生します。

そのため、首都圏に置かれていたコールセンターが次々と地方に譲渡・移転していったのです。
このようなコールセンターはフリーダイヤルを採用しているケースが多く、また、IP電話を上手に活用することによって、利用者に対して通話料の負担を強いることなく、純粋に譲渡によってコールセンターの運営費用を半分程度に抑えることが可能になったのです。

現状①拠点が沖縄に集中

沖縄に移転するコールセンター

コールセンタの地方への譲渡移転は、1998年に沖縄県が「沖縄県マルチメディアアイランド構想」をまとめ、高速通信回線、企業の譲渡受け皿を整備し、情報通信産業の誘致や振興に取り組んだのが始まりと言われています。これに合わせて首都圏にあるコールセンターの譲渡誘致や、地元の若者雇用の促進、通信コストの低減化などに注力してきました。

その施策の効果もあり、沖縄県にはコールセンターの事業者数が全国一の数が存在することとなります。また、沖縄県内の情報通信関連の人口の約70%に当たる17,000人ほどがコールセンターで勤務をしています。

これは沖縄が全国に先駆けて、様々な施策を打ち出してきた成果です。沖縄県は福岡県や北海道を抑えてコールセンターの事業者数で全国一となりました。

その一方で課題もあります。有効求人倍率が常に2倍ほどあり、慢性的な人手不足になっていたり、離職率が4割を超えてしまったりと、人材という観点で見ると問題は多いようです。

現状②ノンボイス化が注目されている

現在コールセンターでは、電話以外のコミュニケーションが注目されています。ノンボイス化の動きでとしては、チャット、インスタントメッセージなど様々な動あり、その中で特に「LINE」を使ったサービスに人気が集まっています。

一般的にスマートフォンの普及率が高くなるに従って、LINEは個人のメッセージのやり取りだけではなく、企業がカスタマーとやり取りをするために積極的に活用されています。

そのため、電話だけのコールセンターがM&Aによる事業売却・譲渡を行い、電話以外のコミュニケーションツールを利用し始めた例もたくさんあります。

コンタクトセンターとは

メールやチャットなどのツール

「コンタクトセンター」とは、顧客との電話対応を専門に行うコールセンターに対し、従来の電話応対業務に加え、メールやチャットコミュニケーション、WEBのようなマルチメディアを利用した顧客対応を行なうセンターのことを指します。

コールセンターとコンタクトセンターは、基本的にカスタマー対応を行うという意味では同じ定義になりますが、その方法が電話か電話以外かというところで定義が分かれるようになっています。

また、企業によっても呼び方が違うだけということもあり、同じコールセンター・コンタクトセンターでも「ヘルプデスク」「お客様相談センター」「サポートセンタ」「カスタマーセンター」などど呼ばれることもあるようです。

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2. コールセンターのM&A・買収・売却・譲渡の動向

全体的には順調に業績を伸ばしているコールセンターの業界ではありますが、2008年のリーマンショック以来、不景気の影響を大きく受けて経営を立て直すための事業売買・事業売却・事業譲渡のM&Aを行ったり、電話以外の新しいコミュニケーションツールを利用するため、異業種の企業と事業売却・事業譲渡・事業売買のM&Aを行ったりと、その目的は様々です。

動向①東京オリンピックを見据えた需要増加

東京オリンピックを見据えた需要増加

2020年の東京オリンピック・パラリンピックをにおいて多くの外国人観光客が訪れることを見据え、多言語化対応のコールセンターを導入する企業が増加しつつあります。国内ではコールセンターの需要が落ち着きを見せていて伸び率は低いものの、海外の観光客に向けたコールセンターが拡大していく傾向にあります。

そのため、コールセンターのオペレーター採用に関しても、多国籍語を話せるスキルを持ったオペレーターが重宝され、バイリンガルの需要は2020年に向けて伸びていくものと考えられています。

ただ、本格的な言語を扱えるオペレーターを採用するノウハウがなく、事業売却・譲渡によって外国人オペレーターを取り入れるケースもあるようです。

動向②圧倒的な売り手市場

コールセンター業界は、2020年の東京オリンピックに向けて圧倒的な売り手市場です。他業界のM&Aと比較しても、事業売却・事業譲渡企業の主導でより良い条件でのM&A売買交渉が可能です。ただ、このM&A需要が落ち着くのは時間の問題で、コールセンターM&A売り手市場は限界があります。コールセンター業界の条件が良い今の時期に、M&Aでの売買、事業売却・事業譲渡を検討されることをおすすめします。

コールセンターのM&AならM&A総合研究所にお任せください。コールセンターのM&Aの知識豊富な会計士が対応させていただきます。まずは無料相談をしていただければと思います。

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3. コールセンターのM&A・買収・売却・譲渡のメリット

コールセンターのM&A買収・売買・事業売却・事業譲渡には数多くのメリットがあります。売買側と買収側の2つの観点よりM&Aのメリットを解説していきます。

売却側のメリット

売却側のメリット

まず、コールセンター事業譲渡M&Aに関して、売却側企業のM&A・買収・売買・事業売却・事業譲渡のメリットは6点あります。

  1. 従業員の雇用維持
  2. 後継者問題の解決
  3. 有力グループ傘下に入れる
  4. 資金獲得
  5. 債務解消
  6. 事業存続ができる
これらを以下で詳しく解説していきます。

メリット①従業員の雇用維持

事業を売買・売却・譲渡するM&Aの際に「従業員の雇用維持」は重要な条件です。事業譲渡や売買・売却をして従業員の雇用が危ぶまれてしまうと、企業のイメージダウンにもつながりかねません。M&Aの際の条件として提示されるケースが多いです。

メリット②後継者問題の解決

後継者問題は、コールセンター業界に限らず事業を売却・譲渡するM&A全体の問題として取り上げられます。せっかく築きあげたコールセンターが、優秀な後継者がおらずに事業存続の危機に陥ってしまうケースが多いため、売却・譲渡タイミングでの事業譲渡M&Aは売却側にとって大きなメリットになります。

メリット③有力グループ傘下に入れる

事業を売買・売却・譲渡する際、M&Aの相手企業が大きなグループである場合なら、有力なグループ傘下に入れるというメリットがあります。その際のメリットとして、後述する資金面などのメリットにもつながっていきます。

メリット④資金獲得

事業譲渡・売買・売却・M&Aによる売却側のメリットは「資金が獲得できること」があります。

自社だけではまかなえない資金調達を、譲渡・売買・売却・M&Aを行うことによって比較的に容易に行うことができるのがメリットです。

メリット⑤債務解消

事業譲渡・売買・売却・M&Aによる売却側のメリットは「債務解消」があります。

自社が抱えている債務を、事業譲渡・売買・売却・M&Aを行うことによって引き受けてもらえるため、こちらも大きなメリットになります。

メリット⑥事業存続できる

事業譲渡・売買・売却・M&Aによる売却側のメリットは「事業が存続できること」があります。

たとえ自社の事業を売却・譲渡したとしても、事業内容そのものは存続されるため、長い間培ってきた会社のノウハウは生き続けることになります。

買収側のメリット

買収側のメリット

一方、買収側のコールセンター売却・譲渡M&Aのメリットを3つの観点から解説していきます。

メリット①経営資源の獲得

売却・譲渡されるM&Aによって自社にはない大きな規模の経営資源を獲得することができます。M&Aによって大き資源を享受できることは譲渡側にとって大きなメリットになります。

メリット②ノウハウ獲得

売却・譲渡されるM&Aによって買収企業が保有する顧客を新規に開拓でき、また新しい事業のノウハウ、自社にない人材の獲得をすることができます。

メリット③事業規模拡大

他企業から売却・譲渡されるM&Aによって、他業種への進出も可能になり、企業の成長スピードが飛躍的に向上します。

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4. コールセンターのM&A・買収・売却・譲渡事例

コールセンターのM&A

コールセンターのM&A・買収・売却・事業譲渡事例には国内外でのM&A事例が多数あります。

その中で「IN-IN」と呼ばれる、国内企業同士で売却・譲渡を行なうM&A「IN-OUT」と呼ばれる、日本企業が海外企業から事業譲渡・売却を受けて買収するM&Aの事例、「OUT-IN」と呼ばれる、海外企業に日本企業が売却・譲渡をするM&A「OUT-OUT」と呼ばれる、海外企業が海外企業から事業譲渡・売却を受けて買収するM&Aの4パターンがあります。

以下にそれぞれのM&A事例をご紹介いたします。

IN-INの事例

国内企業同士で行なうM&Aの事例をご紹介します。

三井物産系のりらいあコミュニケーションズは、コンサルティング会社のエル・ティー・エスと提携し、eラーニングなどのアウトソーシング業務の展開をしたり、電通グループのメディアレップ大手のサイバー・コミュニケーションズとM&Aを行うなど、M&Aによる事業譲渡・売却を行なうことなくコールセンターの受託運営業務をメインの事業としながら、さらにCRM事業を強化しています。

IN-OUTの事例

日本企業が海外企業から事業譲渡・売却を受けて買収するM&Aの事例をご紹介します。

コールセンター業界最大手のトランスコスモスは、イギリスのメルリン社に出資したり、イギリスのメトロディールホールディングス社からから事業譲渡・売却を受けて買収したり、アメリカのリプライ社と資本提携のM&Aを行なうなど、積極的に海外進出を進めています。

アジア方面では、台湾に子会社を設立後、ベトナムのコールセンター大手のホアサオグループへのM&A出資を進めています。ベトナム大手のコールセンターが日本企業に事業譲渡・売却をしてベトナムのホーチミンに4拠点目となるコールセンターの拠点を設立し、M&Aによる事業譲渡・売却を行なうことなく順調に拡大を進めています。

OUT-INの事例

日本企業が事業譲渡・売却し海外企業から事業譲渡・売却を受けて買収するM&Aの事例をご紹介します。

ベルシステム24はCSKグループの子会社でしたが、04年にM&Aをされ、日興コーディアル証券(当時)系の投資会社日興プリンシパル・インベストメンツの完全子会社となり事業譲渡・売却し、05年に上場廃止。その後海外企業のシティグループに事業譲渡・売却し子会社となります。その後、2008年のリーマンショックをきっかけにシティグループの業績が悪化して、翌年ベインキャピタルに譲渡売却のM&Aをされます。海外企業のもとで経営改革を進めたケースになります。

OUT-OUTの事例

海外企業が海外企業から事業譲渡・売却を受けて買収するM&Aの事例をご紹介します。

世界的に有名な顧客データベースを扱うSalesforce社は、コールセンター用ソフトウェアを手がけるInStranetから事業譲渡を受けてM&A買収します。M&A買収によってSalesforce社自身のカスタマーサービス強化して顧客満足度UPを図るとともに、M&Aによる事業譲渡・売却を行なうことなく顧客データーベースと電話をコラボレーションした技術を利用することができるようになりました。

5. コールセンターのM&A・買収・売却・譲渡まとめ

一般の人にとってのコミュニケーションツールが電話からメールに、そしてメールからチャットへ移っていくように、コールセンター業界も電話だけのコミュニケーションでは生き残れない時代になりました。

コールセンターは業界の業績そのものは好調であるため、ITの異業種と事業譲渡・売買・売却・M&Aなどで提携することによって、業績を拡大しながらお互いのノウハウを手に入れ、さらに顧客満足度を高める施策を進めています。

このようなコールセンターの事業譲渡・売買・売却・M&Aに関しては、ノウハウを持っている仲介会社に相談するのがベストです。

M&A総合研究所は公認会計士が専任で中堅・中小企業のM&Aをフルサポートします。事業譲渡・売買・売却・M&Aに関してまずはお気軽にご相談ください。

 

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