タグアロングとは?ドラッグアロングとの違いやM&A契約上の注意点を解説

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取締役
矢吹 明大

株式会社日本M&Aセンターにて製造業を中心に、建設業・サービス業・情報通信業・運輸業・不動産業・卸売業等で20件以上のM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、アドバイザーを統括。ディールマネージャーとして全案件に携わる。

タグアロングとは、M&Aや株式売却において規定される条項の一つです。売却参加権ともいわれており、少数株主を保護する目的があります。本記事では、タグアロングの意味やドラッグアロングとの違い、M&A契約上の注意点を解説します。

目次

  1. タグアロングとは?
  2. タグアロングとドラッグアロングとの違い
  3. タグアロングによるM&A契約上の注意点
  4. まとめ
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1. タグアロングとは?

タグアロングとは?

タグアロングとは、M&Aや株式売却において規定される条項の1つであり、少数株主が行使できる権利です。

ある株主が株式を売却する際、ほかの株主も同等の条件で自分が保有する株式を同じ買い手に買取請求することをできる権利を保障するというものです。

株式会社において大株主の影響は大きく、一度に大量の株式売却が行われると株価の低下リスクがあるため、大株主は値下がり前の株価で売り抜け、少数株主だけが一方的に被害を被る可能性があります。

タグアロング条項を交わしていれば、少数株主は大株主と同等の条件・価格で株式を売却することができます。

タグアロングのポイント

タグアロングのポイントは、少数株主を保護する目的で規定される条項ということです。特にスタートアップなど成長性の高い企業が、株式を発行する際にタグアロングを交わすことが多くなっています。

スタートアップとは、個人投資家やVCなどからの融資を資金源として急成長を目指す企業のことです。融資する側はスタートアップがある程度成長した段階で、独自のネットワークを介して保有するスタートアップの株式を売却して利益を獲得することを目的としています。

しかし、独自の繋がりを持たない少数株主にとっては大きな問題が残ります。成長性が未知数かつ未上場のスタートアップの株式は流動性が著しく低いため、少数株主が株式を売却する機会は失われ株式を抱え込んでしまうことになります。

タグアロング条項を盛り込むことで、少数株主も大株主の株式売却に参加することができるようになり、少数株主の株式の流動性も高く保ち、さまざまな投資家が積極的に投資しやすくなるメリットがあります。

タグアロングの中身

先述した通り、大株主側の判断で大量の株式が売却されると、独自のイグジットを目指すことができない少数株主は多大な被害を被ることになります。

少数株主が積極的に投資できない環境になると、スタートアップなどの起業家が会社を大きくするための資金源を確保することが難しくなり、悪影響を及ぼす恐れがあります。

少数株主を保護しつつ、企業の成長を妨げないためには、以下のような条件を定めておくことが大切です。

【タグアロングの中身】

  • タグアロングに服するべき株式の範囲
  • タグアロング権に服する株主
  • タグアロング権を保有する株主

【関連】M&Aとは何の略?M&Aの意味をわかりやすく解説!

2. タグアロングとドラッグアロングとの違い

タグアロングとドラッグアロングとの違い

M&Aや株式売却の取引においては、タグアロング以外にドラッグアロングという言葉も使われることがあります。

タグアロングは少数株主を守る条項ですが、ドラッグアロングはどのような意味を持つのでしょうか。この章では、ドラッグアロングの意味とタグアロングとの違いについて解説します。

ドラッグアロングとは

ドラッグアロングとは、ある株主が株式を売却する際は、ほかの株主も同条件で株式を売却しなくてはならないという条項です。

日本語では「強制売却権」と訳されており、大株主の売却取引と一緒に、少数株主の株式も売却することを強制します。

主に大株主を守る目的で盛り込まれることが多く、大株主が独自の判断でイグジットしやすくなるメリットがあります。

M&Aなどの場面では、経営権の獲得を目的に実施されることが多いため、買い手は会社の支配権もしくは100%の株式取得を目指すことが一般的です。

取得できる株式が一定の水準に満たないと買収を断念する買い手もいるため、M&Aが成立しなくなることもあります。

ドラッグアロングでは、買い手側が大株主が保有する株式以上の取得を希望した際、少数株主との利害調整をすることなく、少数株主が保有する株式を売却させることができます。

つまり、少数株主が独自に株式を保有し続けることを回避できるので、M&Aなどのイグジットを実現しやすくなります。

少数株主にとっては、意に反する株式売却を迫られるデメリットがありますが、大株主の売却取引と同等の条件で株式売却できるメリットもあり、合意のもとで盛り込まれているのであれば、双方に利点のある条項です。

タグアロングとドラッグアロングの違いとは

タグアロングとドラッグアロングは、株主間の利害調整を行うという共通の目的があります。明確な違いは、少数株主にとってタグアロングは権利であることに対し、ドラッグアロングは義務であるということです。

少数株主の権利であるタグアロングは任意で行使することができるので、大株主の株式売却の場面で売却する必要はありません。

そのため、対象企業の今後の成長が望める場合などは、少数株主の独自の判断で株式を保有し続けることも可能です。

一方、義務のドラッグアロングでは、少数株主は株式売却を強制されます。買い手側が有望企業で、今後の成長による対象企業の企業価値向上が期待できる場合でも、現時点の価値で売却しなければなりません。

3. タグアロングによるM&A契約上の注意点

タグアロングによるM&A契約上の注意点

タグアロング条項は株式売却の権利として、少数株主が積極的に投資できる環境を提供することができます。少数株主が株式売却の機会を失う恐れがないので、少数株主にとってはメリットばかりの条項といえるでしょう。

企業側にとっても、より多くの投資家から資金提供を受けて、企業成長に必要な資金を確保しやすくなるメリットがあります。しかし、タグアロングで少数株主に権利を付与することでM&A契約上でデメリットが生じる恐れもあります。

会社の方針に従わない少数株主が存在すると会社の意思決定に影響を与えたり、鈍化したりする事態が想定されるため、M&A買収の時点で100%の株式取得を目指すことが一般的です。

しかし、タグアロング権を保有する少数株主がいる場合、買い手側に100%の株式を取得させることができなくなります。買い手側がM&Aに求めるシナジー効果を発揮できなくなる恐れもあり、M&Aが不成立になる可能性があります。

事業資金の確保という面では、タグアロング権を付与する必要性もありますが、M&Aなどのイグジット段階でデメリットが生じることもあるため、事前に考慮しておく必要があります。

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タグアロングの注意点を押さえつつM&Aを実施するためには、M&Aや法務面の知識が求められるので、M&Aの専門家のサポートがおすすめです。

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仲介サポートはM&Aの経験豊富なアドバイザーが一貫して担当いたします。また、タグアロングやドラッグアロングなどの注意点も把握しており、当社には弁護士が在籍しておりますので法務面のリスクを抑えたM&Aの実行が可能です。

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無料相談をお受けしていますので、M&Aやタグアロングにお悩みの際は、お気軽にM&A総合研究所までご連絡ください。

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4. まとめ

まとめ

本記事では、タグアロングの意味やドラッグアロングとの違いについて解説しました。双方とも投資家株主間の利害調整を行う役割を持つ条項であり、適切に利用することで投資家を保護して、延いては企業成長を促進させる効果が期待できます。

投資家にとって関心の高い条項であるため、規定する際は内容に関して十分な検討を重ねる必要があります。法務面の知識も必要になるので、必要に応じて専門家に相談することをおすすめします。

【タグアロングのまとめ】

  • タグアロングとはM&Aや株式売却において規定される条項の一つで少数株主が行使できる権利
  • タグアロングのポイントは少数株主を保護する目的で規定される条項

【タグアロングとドラッグアロングの違い】
  • ドラッグアロングとはある株主が株式を売却する際に他の株主も同条件で株式を売却しなくてはならない義務
  • タグアロングは権利であり、ドラッグアロングは義務

【タグアロングのM&A契約上の注意点】
  • M&Aにおける買い手が100%の株式を取得できなくなるリスクがある
  • 少数株主の存在がM&A成立を妨げるリスクがある

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