ベンチャー企業のM&Aの成功方法【事例30選あり】

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

近年ベンチャー企業のM&Aが盛り上がっています。バイアウト件数が増加し、取引金額は高額となっています。本記事ではベンチャー企業のM&Aの成功方法について、買収額の決定方法や買収後のPMI、スタートアップベンチャーの買収などを、成功事例と共に解説します。

目次

  1. ベンチャー企業M&Aの市場動向
  2. ベンチャー企業にとってのM&Aとは
  3. ベンチャー企業のM&Aが増加している理由
  4. M&Aに成功するベンチャー企業の特徴
  5. ベンチャー企業がM&Aを成功させる方法
  6. ベンチャー企業がM&Aで失敗する理由
  7. ベンチャー企業M&Aの買収額決定方法
  8. ベンチャー企業M&Aの成功事例30選
  9. ベンチャー企業のM&Aまとめ
  10. ベンチャーのM&A相談ならM&A総合研究所
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1. ベンチャー企業M&Aの市場動向

ベンチャー企業M&Aの市場動向

ベンチャー企業のM&Aといえば、2005年頃にライブドアや村上ファンドなどによるM&Aが話題となり、テレビでもM&Aに関する用語が連日解説されるほどの盛り上がりを見せた時がありました。それから10年以上経ち、M&Aに対する企業の考え方も変化しています。

まずは、ベンチャー企業M&Aの市場動向について解説します。

バイアウト件数が増加

M&Aの市場動向①

ここ数年で、ベンチャー企業をM&Aでバイアウトする大企業や、ベンチャー企業が他のベンチャー企業をM&Aによってバイアウトする件数は増加しています。以前はIPOを目指していたベンチャー企業も、近年は大企業に売却することを目的に経営する起業家が増えています。

スタートアップ企業のデータベースサイトであるentrepediaの資料によると、IPOの件数はリーマンショック前の件数から微増にとどまっています。一方M&Aの件数はリーマンショック後も増え続け、2017年のベンチャー企業のM&A件数は過去最高となっています。

取引金額の高額化

M&Aの市場動向②

バイアウト件数だけでなく、取引金額も高額化しています。上場企業によるベンチャー企業のM&Aは、以前までは10億円以下が当たり前でしたが、近年は10億円以上のM&Aが増え、100億円を超える大型のM&Aも出てきました。

これまでM&Aに消極的だった大企業が方針を転換し、事業シナジーがあると判断した場合は高額案件でも積極的にバイアウトする企業が増えています。

2. ベンチャー企業にとってのM&Aとは

ベンチャー企業にとってのM&Aとは

ベンチャー企業にとってM&Aはどのような目的で行われるものなのでしょうか。ベンチャー企業にとってのM&Aの意義などをご紹介します。

ベンチャー企業の経営戦略

ベンチャー企業の経営戦略

ベンチャー企業の経営戦略は大きく分けて3つあります。それぞれの特徴を解説します。

長期経営

ベンチャー企業の経営戦略①

ベンチャー起業家が目指す経営戦略としてはマイナーですが、安定した長期経営を目指すベンチャー企業があります。IPOや、バイアウトでイグジットすることをゴールとして考えるベンチャー企業が多い中、長期経営が目標のベンチャー企業は、上場をせず、バイアウトによって大企業の子会社になることも考えません。

株主や親企業に振り回されることなく、安定した事業で長く生き残る経営戦略を選択します。短期間で大きく成長する可能性は低いですが、大きなリスクを取らない分、長寿企業を目指しやすくなります。

IPO

ベンチャー企業の経営戦略②

以前まではベンチャー起業家が目指すゴールはIPOが主流でした。上場して資金調達し、さらに事業を拡大していくことを目標にします。1年でも早く上場しようと、会社を短期間で大きくしていく戦略をとるベンチャー企業がほとんどでした。

しかし上場に至るまでのお金と時間が足りずに挫折する会社が大半です。上場したとしても、それまでの経営方針から切り替えることができずに苦しむ会社も多く存在します。

M&A

ベンチャー企業の経営戦略③

最近のベンチャー起業家は、IPOではなくM&Aを目指す人が多くなりました。以前までの起業家は、自分の会社を子供のように大事にする傾向がありました。経営が苦しくてもバイアウトは拒否する、という考え方で、M&Aに対して懐疑的でした。

しかしベンチャー起業家のM&Aに対する価値観は変化しています。大企業からのバイアウトで資金を得て、その資金でまた新たな事業を行う戦略や、大会社にバイアウトされることで豊富な経営資源を使わせてもらう戦略をとるようになりました。逆に買収を繰り返して、成長の段階をショートカットするベンチャー企業も増えています。

国内・海外ベンチャー企業のM&A比較

国内・海外ベンチャー企業のM&A比較

日本に比べて、海外ではM&Aを選ぶベンチャー企業の方が多いです。特にアメリカはその傾向が強く、9割のベンチャー企業がIPOではなくM&Aを選択します。近年では日本でもM&Aを選択するベンチャー企業が増えていますが、まだまだ海外と比べると少ないのが現状です。

また、日本でも金額の大きなベンチャー企業のM&Aが出てくるようになりましたが、海外に比べると買収額の平均は低い状況です。

3. ベンチャー企業のM&Aが増加している理由

ベンチャー企業のM&Aが増加している理由

ここ数年でベンチャー企業のM&Aは増加しています。その理由を、買収側と売却側の視点から解説します。

買収側の理由

買収側の理由

M&Aが増加している理由について、まずは買収側の理由から解説します。

素早く効率の良い経営戦略が描ける

買収側の理由①

今は技術の進歩が速いので、大企業が1から準備していては世界の流れに追いつけなくなっています。そこでベンチャー企業をM&Aで手に入れることで、技術と人材を迅速に確保することができます。

M&Aで買収されたベンチャー企業も、慢性的な資金不足や経営力の弱さを補えるので、早い決断でM&Aの合意に至るケースが多くなっています。

オープンイノベーションを加速させるため

買収側の理由②

これまでの大企業は、自社だけで製品やサービスを開発するクローズドイノベーションによって、日本独自の商品を生み出してきました。しかし世界の企業が安くて高性能な製品を生み出すようになった現在では、自社だけでイノベーションを起こすことは難しくなっています。

そのため、違った価値観と大企業にはないスピード感を持ったベンチャー企業をM&Aによって取り込むことで、イノベーションを起こそうとする企業が増えています。

新たな事業領域の拡大

買収側の理由③

トレンドの移り変わりが激しい現代では、特定の分野だけで経営を安定させることが難しくなっています。しかし全くの異業種に参戦することは、失敗の確率が高いというのがこれまでの定説でした。

そこで、すでに顧客や販売網を持っていて、しかもまだ企業価値の低いベンチャー企業をM&Aで手に入れることで、異業種へのスムーズな参入を果たす戦略が注目されるようになりました。

今ではIT企業を中心に、さまざまな業種の企業をM&Aで手に入れ、多角化経営をしている企業が増えています。

売却側の理由

売却側の理由

M&Aが増えている理由について、続いては売却側の理由を解説します。

売却資金を手に入れるため

売却側の理由①

最近の若いベンチャー起業家の中には、会社がある程度育つと、次の起業の運転資金にすることを目的にM&Aで自社を売却するケースが増えています。会社を大きくすることにこだわりがなく、シリアルアントレプレナーとして、シード期やスタートアップ期の経営をすることが目的です。

まだ海外ほどではないにしても、日本でもM&Aを行いやすい環境ができてきたことも、自社を売却するベンチャー起業家が増えてきた要因の1つとなっています。

IPOより資金調達が早い

売却側の理由②

多くのベンチャー企業にとって、資金調達は大きな壁となります。しかしIPOによって潤沢な資金を得るまでには、長い時間と大きなリスクを伴います。そこで、M&Aによって早く大きな金額を得ることで、円滑な経営を目指します。

IPOがベンチャー企業のステータスだったように、今では早く大きな資金調達や、大きな金額のM&Aで買収されることがベンチャー企業のステータスとなっています。

大企業とのシナジーが期待できる

売却側の理由③

形としてはバイアウトされる側ですが、実際にはM&Aによって大企業のリソースを活用できるようになるメリットがあります。M&Aによって資金や人材、技術の支援を一方的に得るだけでなく、お互いに協力することで大きなシナジーが得られる可能性もあります。

経営資源に乏しいベンチャー企業にとっては、大企業によるM&Aによって大きな成長が期待できます。

4. M&Aに成功するベンチャー企業の特徴

M&Aに成功するベンチャー企業の特徴

ベンチャー企業がM&Aに成功する方法をご紹介する前に、注意点があります。それは、M&Aに成功する方法を実行すればどんなベンチャー企業でも成功する、というわけではないことです。

M&Aに成功するための前提条件として、以下の条件を満たしている必要があります。これらは買収側にも当てはまりますが、特に売却側の立場によく当てはまります。

将来性に期待できる

成功するベンチャー企業の特徴①

ベンチャー企業のM&Aで重視されるのは、現時点での売り上げや利益ではありません。将来性のある事業を行っているかどうかがM&Aの鍵になります。将来性があれば、今赤字経営でも買収額が多少大きな金額でも、M&Aを実行するという積極的な大企業が増えています。

逆に言えば、今利益が出ていても、将来的に大きな成長が見込めなさそうな事業内容であれば、M&Aは行わないということもあります。

スタートアップでも利用者がいる

成功するベンチャー企業の特徴②

まだスタートアップの段階で、ほとんどマネタイズできていないベンチャー企業でも、多額の資金調達や大きな金額のM&Aを達成することがあります。買収する側にとって、熱心なファンが多いベンチャー企業にはM&Aで手に入れる大きな価値があります。

新しい事業を成長させる時、最も苦労するのが初期の熱心なファン作りです。ファンの人数が一定数を超えると、自然と加速度的に増える段階に入ります。しかしその段階に入るには、運やタイミングも必要になります。

そのため、すでに熱心なファンを持っている場合は、まだスタートアップだったとしてもM&Aで手に入れる価値があります。

優秀な人材がいる

成功するベンチャー企業の特徴③

ベンチャー企業のM&Aを検討する際に大きな魅力となるのが、優秀な人材です。日本では2000年前後から、大企業よりもベンチャー企業に行って力を付けたいという優秀な人材が増えました。特にIT関連の優秀な人材は、勢いのあるベンチャー企業に行くことも多くなっています。

大企業とは違った経験と技術を積み重ねた、ベンチャー企業の優秀な人材をM&Aによって確保することは企業にとって貴重な資産となります。

5. ベンチャー企業がM&Aを成功させる方法

M&Aを成功させる方法

ここからは実際にベンチャー企業がM&Aを成功させる方法を解説します。

業界トレンドを狙う

M&Aを成功させる方法①

ベンチャー企業がM&Aを成功させるには、その時の業界トレンドを狙った方がうまくいきます。ITバブルの頃は、IT関連企業のIPOであれば何でも高騰していた時がありましたが、現在では有望なIT関連企業でもそれほど高騰しなくなりました。

その代わり、トレンドに乗った有望なベンチャー企業は高い買収額のM&Aで買われるようになっています。近年は、IoTや自動運転に関わるベンチャー企業が高額のM&Aで買われることが多くなっています。買収する場合も、成長産業のベンチャー企業をM&Aで手に入れた方が、後の利益につながります。

競合がいない市場を狙う

M&Aを成功させる方法②

ベンチャー企業をM&Aで売却するのであれば、競合がいない分野を狙った方がM&Aをしてもらいやすくなります。ベンチャー企業が、立ち上げ当初とは違う事業で経営を続けることはよくあります。もし途中からイグジットを考えるのであれば、売れやすい事業に転換してからM&Aで売却することも戦略の1つです。

買収する側も、競合がいない市場を狙ってM&Aを行うことで、事業を伸ばしやすくなるメリットがあります。

業績上昇時に売却する

M&Aを成功させる方法③

事業をM&Aで売却する場合、タイミングも重要です。最も良いのは、業績が右肩上がりの時に売却することです。買収する企業に、勢いがあって将来性のある会社だと認識してもらうことが必要です。

M&Aで売却する際は、赤字かどうかはあまり重要ではありません。先行投資で赤字が出ていることはマイナス要因にならないことがほとんどです。その代わり、M&Aでは売り上げの伸びが重視されます。

買収後PMIの事前計画

M&Aを成功させる方法④

ベンチャー企業をM&Aで買収する場合は、買収前に買収後のPMIをしっかりと検証する必要があります。PMIとは簡単に言うと、買収後にバイアウトした企業のマネジメントをすることです。買収後のPMIを怠ると、M&Aで買収した企業に付いていた顧客離れや社員の流出、社長のモチベーション低下など、さまざまな問題が起きてしまいます。

その結果、当初M&Aで期待していたようなシナジーが生み出せず、業績低下につながります。M&A仲介会社によっては、買収まで完了したら終わりで、買収後PMIのフォローがほとんどない会社もあります。

M&A仲介会社と契約する際は、買収後のPMIについてもしっかりと確認することをおすすめします。

6. ベンチャー企業がM&Aで失敗する理由

M&Aで失敗する理由

ベンチャー企業のM&Aでよくある失敗例をご紹介します。

決断に時間をかけすぎる

M&Aで失敗する理由①

ベンチャー企業がM&Aを行う際に、決断までの時間が長すぎたせいで交渉が決裂してしまうことがあります。金額などの条件がなかなか折り合わず、気が付いたら相手側から断りの連絡が来てしまいます。

特にベンチャー企業同士のM&Aではスピードが求められます。時間がかかるほどM&Aのコストがかさむことも、ベンチャー企業同士のM&Aには負担になります。

社長同士の相性が合わなかった

M&Aで失敗する理由②

ベンチャー企業の創業社長は、会社を子供のように大事にしていたり、社長自体が個性の強い人であったりすることがよくあります。会社をM&Aで売却するとなると、大事な会社を売却しても良いくらい信頼できる相手なのか、相手社長の人柄も重視されます。

しかし信頼関係が築けなかった場合は、条件が良かったとしても話が決裂してしまうことがあります。M&Aでは社長同士の相性も重要です。

買収後に社員が流出する

M&Aで失敗する理由③

M&Aでは買収後のPMIが非常に重要です。M&Aは社員にも秘密で進められることが多いため、突然聞かされて離職してしまう社員が出てきます。また、M&Aで社長だけが利益を得たことに不満を持って離職することもあります。新しい企業文化に馴染めずに辞めてしまう場合もあります。

せっかく優秀な人材の確保を目的にM&Aで買収したとしても、その後のマネジメントを丁寧にしなければ人材を失うことになります。

7. ベンチャー企業M&Aの買収額決定方法

M&Aの買収額決定方法

M&Aの買収額を決定する際によく使われる指標をご紹介します。

DCF法

M&Aの買収額決定方法①

DCF法とは、簡単に言うと対象の企業の将来的な資産価値を表す計算方法のことです。その企業の数年後までの成長から、数年の間に起こり得るリスクを割り引いて計算します。ベンチャー企業はリスクが高めに設定されるため、M&Aの買収対象として魅力的な数字が出るには、数年で大きな成長を遂げる必要があります。

前述したように、ベンチャー企業をM&Aで買収する際には、将来性が大事な要素となります。DCF法によって算出された数字を見ることによって、その企業の将来性を予測することができます。

マルチプル法

M&Aの買収額決定方法②

マルチプル法とは、簡単に言うと、対象企業と似ている企業を比較することによって、対象企業の企業価値を金額で表したものです。例えば10億円で買収を検討している企業の企業価値が15億円だったら、M&Aする対象として割安ということになります。

マルチプル法は計算が簡単で数値がわかりやすいので、M&Aを検討する初期段階で参考にされることの多い指標です。

8. ベンチャー企業M&Aの成功事例30選

M&Aの成功事例30選

ここからは具体的にベンチャー企業のM&A成功事例をご紹介します。

大企業のスタートアップベンチャー買収事例

大企業のスタートアップベンチャー買収事例

まずは大企業がベンチャー企業をM&Aで買収して成功した事例をご紹介します。

ベンチャー企業M&Aの成功事例1.富士フイルム

ベンチャー企業M&Aの成功事例1

富士フイルムは、積極的なM&Aで多角化経営を進めています。特にカメラのフィルム技術を医療に応用する試みで、最先端の分野でも積極的にM&Aを行なっています。

2015年にはアメリカの再生医療ベンチャーであるセルラー・ダイナミックス・インターナショナルを約368億円という大きな金額で買収し、大型のベンチャー企業M&Aとして話題になりました。富士フイルムは攻めのM&Aで、iPS細胞を使った再生医療の先陣を切っています。

ベンチャー企業M&Aの成功事例2.パナソニック

ベンチャー企業M&Aの成功事例2

2018年4月にパナソニックが、ハードウエアのスタートアップベンチャー企業であるCerevoへのM&Aを行ったという発表は、製造業を驚かせました。Cerevoはもともとパナソニック出身の技術者が作った会社で、業界では有名なベンチャー企業です。

ハードウエア製造は、ベンチャー企業は資金繰りで苦労し、大会社は世界との競争に苦戦しています。しかしパナソニックがCerevoのM&Aを行うことで、Cerevoは資金に余裕ができ、パナソニックはCerevoの素早い製造販売技術を手に入れることができました。

両社にとって大きなメリットのあるM&Aとなっています。

ベンチャー企業M&Aの成功事例3.資生堂

ベンチャー企業M&Aの成功事例3

資生堂は、有望なベンチャー企業に投資する、資生堂ベンチャーパートナーズという会社を運営するなど、ベンチャー企業への積極的な支援を行っています。そんな資生堂が、ヘルステックベンチャーであるFincへM&Aを行なったことで話題になっています。

Fincは、AIを使ったヘルスケア事業を行う会社です。他にも国内外のテック系ベンチャー企業に積極的なM&Aを行うことでオープンイノベーションを起こし、世界で勝てる資生堂を3年計画で作ろうとしています。

ベンチャー企業M&Aの成功事例4.ヤフー株式会社

ベンチャー企業M&Aの成功事例4

ヤフーはベンチャーキャピタルを子会社で運営するなど、スタートアップへの投資を積極的に行なっています。大企業でありながらベンチャー気質も残しているヤフーですが、近年は大企業病にかかっていると批判もされてきました。

そこで、ホテル予約サイトの一休や、オフィス用品販売のアスクル、そして料理動画サービスを運営するdelyなど、勢いのあるベンチャー企業へのM&Aを行うことで、事業シナジーを得るだけでなく、ベンチャー企業としての価値観を取り戻すことにも成功しています。

ベンチャー企業M&Aの成功事例5.Facebook

ベンチャー企業M&Aの成功事例5

Facebookは学生ベンチャーからあっという間に世界の大企業となりました。そこには、巧みなベンチャー企業のM&A戦略があります。Facebookは、優秀な人材がいる会社を買収します。会社ではなく人を目的にM&Aを行なったことが何度もあります。M&Aを仕掛ける国もさまざまです。事業シナジーがあるとなれば、国は関係ありません。

Facebookにとって最も大きなインパクトがあったのは、Instagramの買収です。それまで人材目的の買収が多かったFacebookは、Instagramのサービスに魅力を感じ、810億円という大きな買収額でM&Aを行いました。その結果、FacebookとInstagramの事業シナジーは大きく、両社ともに大きく成長していくきっかけとなっています。

ベンチャー企業M&Aの成功事例6.デンソー

ベンチャー企業M&Aの成功事例6

デンソーはM&Aに力を入れていて、1兆円までの買収額ならM&Aに投資できるとも語っています。今自動車業界の環境変化は激しく、かなりのスピード感がないと置いていかれる状況となっています。

そんな中デンソーは、自動運転やシェアリングなど、現在のトレンドに積極投資し、M&Aを進めています。日本の自動車業界全体が厳しい環境にある今、デンソーは危機感を持って攻めのM&A戦略を展開しています。

ベンチャー企業M&Aの成功事例7.DMM

ベンチャー企業M&Aの成功事例7

DMMは一般の人にとって、いまだに何がメイン事業なのかよくわからないという印象を持たれている会社です。それくらいさまざまなベンチャー企業をM&Aで買収し続け、多角化経営をしています。最近最も話題になったM&Aは、即時買取アプリのCASHを運営するスタートアップ、BANKの買収です。

当時BANKの買収額は数億円が適正と言われていましたが、DMMは70億円という金額でM&Aを提案し買収しています。業界では有名な、BANKの代表取締役社長である光本氏をグループ会社に招き入れたいという戦略から、大きな金額のM&A買収額となりました。

ベンチャー企業M&Aの成功事例8.KDDI

ベンチャー企業M&Aの成功事例8

KDDIは、loTのプラットフォームを提供しているスタートアップのソラコムを200億円という大きな金額で、M&Aによって買収しました。ソラコムは創業からたったの2年半で200億円の買収額でイグジットを達成した、M&Aによる大成功ベンチャー企業となりました。

ソラコムは買収された後、社員にストックオプションを配ったことで、M&A後にありがちな社員の大量離職を防ぎました。KDDIの買収額にはストックオプションのための金額も含まれていて、M&Aによる買収後PMIの成功事例となっています。

ベンチャー企業M&Aの成功事例9.旭化成

ベンチャー企業M&Aの成功事例9

旭化成は自動車分野へのM&Aを積極的に進めています。今日本でも流行の兆しがある、海外M&Aにも取り組んでいます。一見旭化成と自動車業界は事業シナジーがなさそうに見えますが、環境が大きく変化している自動車業界にとって、旭化成の高度な素材開発技術は今後必須になると読んでいます。

旭化成は、今後大きなトレンドとなる分野にスピード感を持って取り組める大企業として、評価が上がっています。

ベンチャー企業M&Aの成功事例10.DeNA

ベンチャー企業M&Aの成功事例10

DeNAはこれまでいくつものM&Aを行なってきていますが、キュレーションメディアの問題や旅行会社の売却など、M&A後のPMIの失敗が目立っています。しかし自動運転の分野では、自動運転タクシーや自動運転バスなどを開発し、一定の成果が出始めています。

ベンチャー企業ではありませんが、最も成功している有名なM&Aは、横浜ベイスターズです。横浜DeNAベイスターズとして生まれ変わってからは、DeNA自体のイメージも格段に高くなっています。また、独自の運営も成功を収め、観客動員数は増加を続けています。

特に、それまで野球にそれほど興味のなかった層の取り込みにも成功し、DeNAの本業にも良い効果を生み出しています。M&Aの成功と失敗から学びながら成長し続けている会社です。

ベンチャー企業M&Aの成功事例11.サイバーエージェント

ベンチャー企業M&Aの成功事例11

現在サイバーエージェントの藤田晋社長は、インターネットテレビのAbemaTVに全力を注いでいます。それまで運営していた事業を削り、莫大な金額を注ぎながら長期計画でAbemaTVを育てています。

M&Aは極力せず、自社での新規事業創出を売りにしてきたサイバーエージェントですが、AbemaTVの成長のためにM&Aにも積極的に取り組むようになりました。スピード感のある大きな金額のM&Aで、さまざまな業界から注目を浴び続けています。

ベンチャー企業M&Aの成功事例12.RIZAP

ベンチャー企業M&Aの成功事例12

トレーニングジムの運営で有名企業となったRIZAPは、次から次へとM&Aで企業を買収することでも有名です。しかもただM&Aを成功させて終わりではなく、買収した企業のほとんどで大幅な収益改善を達成しています。

RIZAPのマーケティング力を生かして、買収後PMIを徹底して実行していることが成果につながっています。また、プロサッカーチームである湘南ベルマーレのM&Aも発表し、どのような運営力を見せるかが注目されています。

ベンチャー企業M&Aの成功事例13.Z会

ベンチャー企業M&Aの成功事例13

Z会は、さまざまな教育サービスを展開しています。オンライン学習サービスが増える中で、Z会はアオイゼミを運営する葵をM&Aで買収しました。Z会にとっては、豊富なオンライン学習サービスのノウハウと、数十万人の会員を手に入れることができました。

一方葵にとっても、教材とコンテンツを育てていくための資金と人材、ノウハウや時間を手に入れました。どちらもより良いサービスを提供したいという思いが一致した結果、M&Aに成功した好例です。

ベンチャー企業M&Aの成功事例14.ソフトバンク

ベンチャー企業M&Aの成功事例14

数々の大型M&Aを成功させてきたソフトバンクですが、その中でも珍しい買収企業があります。Schaft(シャフト)は、東大発のベンチャー企業で、二足歩行ロボットの開発を行なっています。ロボット技術が世界的に高い評価を受け、SchaftはGoogleに買収されました。

しかしその後ソフトバンクがGoogleから買い取ります。この買収が珍しいのは、ソフトバンクは今までどのようなシナジーを生み出すのかわかりやすい企業の買収が大半でした。ところがSchaftに関しては、どのように技術が応用されるのかよくわかりません。

そのことが逆に注目を浴びることとなりました。孫社長の先見の明に期待が集まっている案件です。

ベンチャー企業M&Aの成功事例15.楽天

ベンチャー企業M&Aの成功事例15

楽天はこれまでさまざまなM&Aを繰り返しては成功も失敗も経験しています。そんな中、元祖フリマアプリのFRILを運営するFablicを数十億円の買収額でバイアウトし、FRILを楽天が運営しているラクマと統合しました。これにより、フリマアプリで首位を走るメルカリに追いつこうという計画です。

現在楽天は統合後のラクマに力を注いでいます。一方でメルカリも順調に成長を続けていて、今後の競争に注目が集まっています。

有力ベンチャーの他企業買収事例

有力ベンチャーの他企業買収事例

続いてベンチャー企業が他企業を買収した成功事例をご紹介します。

ベンチャー企業M&Aの成功事例16.XTech(クロステック)

ベンチャー企業M&Aの成功事例16

XTechは、2018年1月に創設されたばかりのスタートアップにもかかわらず、立ち上げ当初から高い注目を浴びています。XTechの事業は、スタートアップを複数生み出して支援する、スタートアップスタジオという分野です。

そんなXTechが、ポータルサイト運営のエキサイトや、留学事業を行う地球の歩き方T&Eを買収して話題となりました。立ち上がったばかりのスタートアップ創出会社が成功するのかどうか注目されています。

ベンチャー企業M&Aの成功事例17.株式会社Clear

ベンチャー企業M&Aの成功事例17

日本酒専門のメディアを運営しているベンチャー企業のClearは、酒販店を買収して完全子会社化しました。新事業として日本酒の製造販売をスタートし、業界の注目を集めました。

さらに、オリジナル日本酒を販売するEコマースサービスを開始するなど、日本酒を若い人や外国に広める事業を進めています。

ベンチャー企業M&Aの成功事例18.メタップス

ベンチャー企業M&Aの成功事例18

スマホアプリの収益化事業を行なっているメタップスは、短期間で数々のM&Aを繰り返してきました。モバイル広告プラットフォームや動画編集アプリ、EC事業決済会社やEC事業支援会社など、スピード感のあるM&Aで注目を集めています。

佐藤航陽社長の著書「お金2.0」は、ビジネス書としてベストセラーになるほど、注目度の高い会社です。

ベンチャー企業M&Aの成功事例19.ZOZO

ベンチャー企業M&Aの成功事例19

最近何かと話題の前澤友作社長の動向が注目され続けているZOZOですが、ZOZOSUITを開発したベンチャー企業を買収した時も話題となりました。ニュージーランドの開発会社であるStretchSenceの株式を、コールオプションを使って取得し、失敗した場合の損失を最小限に抑える戦略をとりました。

ZOZOSUITがうまくいくかどうかは未知数で、無料で配るというコストの負担も考えられた巧妙なM&Aでした。

ベンチャー企業M&Aの成功事例20.クックパッド

ベンチャー企業M&Aの成功事例20

ここ数年で急成長を遂げたクックパッドですが、成長のきっかけとして、2014年に集中的な海外レシピサイトのM&Aを行ったことが挙げられます。

海外展開に力を入れているクックパッドは数多くの国に対応していますが、ただ言語を対応させるだけでなく、買収後のPMIをしっかりと検討し、その国に馴染むように修正を繰り返しています。この徹底した海外戦略がクックパッドの成功につながっています。

ベンチャー企業M&Aの成功事例21.GREE

ベンチャー企業M&Aの成功事例21

GREEといえばゲーム事業のイメージが強いですが、ゲーム事業以外のM&Aでの成功事例もあります。オンラインのリフォームサービスを提供しているセカイエを13億円の買収額でバイアウトし、セカイエは大幅な増収を達成しました。

また、オリジナル動画コンテンツ企画制作事業などを行なっている3ミニッツは、GREEが43億円の買収額でバイアウトした後、ファッション動画メディアが急成長を遂げています。

ベンチャー企業M&Aの成功事例22.マネーフォワード

ベンチャー企業M&Aの成功事例22

家計簿アプリを運営しているマネーフォワードは、会計データのスキャンサービスを運営しているスタートアップ企業のクラビスを買収しました。マネーフォワードは、上場直後にM&Aを行ったことや、8億円という大きな買収額だったことも話題となり、買収後に評価を上げました。

M&Aはタイミングも大事だということがよくわかるM&Aでした。

ベンチャー企業M&Aの成功事例23.ジラフ

ベンチャー企業M&Aの成功事例23

ジラフは、買取価格比較サービスや修理料金比較サービス、スマートフォンのフリマサービスなどを運営しています。優秀な人材が揃っている会社としても注目されています。

ジラフは、質問を募るサービスのPeing質問箱を買収しました。たった2日でのスピード感あるM&Aが話題となりましたが、買収後に炎上騒動はあったものの、今後ベンチャー企業のスピード感あるM&Aが増えることを予感させる案件でした。

ベンチャー企業M&Aの成功事例24.エイチーム(Ateam)

ベンチャー企業M&Aの成功事例24

ゲームアプリを運営しているエイチームが、プログラマーの情報共有コミュニティを運営しているQiitaを買収し、IT業界で話題となりました。直接的な事業シナジーがなさそうな両社ですが、Qiitaの優秀なエンジニアを取り込む目的だったのではないかとも言われています。

優秀な人材が何よりの資産となるIT系ベンチャー企業にとっては、高いお金を払ってでも優秀な人材を確保することが生命線になります。

ベンチャー企業M&Aの成功事例25.クルーズ

ベンチャー企業M&Aの成功事例25

クルーズはソーシャルゲームやファッションなど、中心となる事業を何度も変えながら生き残ってきました。そのクルーズが買収したのが、Candleです。Candleは、女性向けメディアや仮想通貨情報メディアを運営していて、多角化経営を掲げているまだ若い企業です。

当初IPOを目指していたCandleですが、両社の社長が意気投合し、M&Aが成立しました。事業シナジーだけでなく、お互いの企業文化を理解して協力し合う、人間的なシナジーが生まれていることが特徴です。

ベンチャー企業M&Aの成功事例26.Candee

ベンチャー企業M&Aの成功事例26

動画制作会社のCandeeは、ライブ配信コンテンツを制作するアポロを買収しました。

動画制作会社やライブ配信会社は、企画、制作、コンテンツ力のどこかが弱いことが多いのですが、企画制作に強いCandeeとコンテンツ力のあるアポロが組むことによって、他の企業にはない、全ての流れを自社だけで完結できる企業が生まれました。

企業の穴となっている部分を補完し合う、絶妙なM&Aの成功事例です。

ベンチャー企業M&Aの成功事例27.じげん

ベンチャー企業M&Aの成功事例27

じげんはさまざまなメディア運営事業を行なっています。個性的な社長や独特の人材採用も相まって有名な企業です。インターネット上での事業が多いじげんが、新聞折込広告企業の三光アドを買収しました。

事業シナジーがなさそうに見える両社は、実はしっかりとお互いに利益のあるM&Aとなっています。積極的にM&Aを繰り返してノウハウを蓄積してきたじげんならではのM&Aでした。

ベンチャー企業M&Aの成功事例28.モンスター・ラボ

ベンチャー企業M&Aの成功事例28

モンスター・ラボは、世界のITエンジニアチームに開発を依頼できる、セカイラボを運営しています。世界中に開発拠点を持っていて、さらに世界での事業を拡大しています。

モンスター・ラボはデンマークのアプリ開発会社を買収するなど、難しい海外M&Aをスムーズに進めています。文化や価値観の違いをしっかりと考慮して買収後のPMIを行なっています。

ベンチャー企業M&Aの成功事例29.お金のデザイン

ベンチャー企業M&Aの成功事例29

お金のデザインは、THEOという資産運用ロボアドバイザーを運営しています。そのお金のデザインが、資産運用業務のプラットフォームを提供しているリオシーを買収しました。

M&Aの方法が株式交換という、未上場企業では珍しい方法だったこともあり、注目されました。買収後の事業シナジーが非常に高いことが確定していたことでできた戦略です。

ベンチャー企業M&Aの成功事例30.ランサーズ

ベンチャー企業M&Aの成功事例30

クラウドソーシング事業でトップを走るランサーズは、2017年にIT系フリーランスを支援するパラフトを買収しました。

IT人材の不足は深刻なレベルになっています。一方で、IT系を含めたフリーランスは年々増加しています。フリーランスのマッチング事業に精通した両社が組むことで、日本の労働環境が変わっていくきっかけになるのではないかと期待されています。

9. ベンチャー企業のM&Aまとめ

ベンチャー企業のM&Aまとめ

ベンチャー企業の成功方法を成功事例と共に解説してきました。しかしベンチャー企業のM&Aは教科書通りには行きません。状況に応じて柔軟に対応することが求められます。特に買収後のPMIではトラブルになることもあります。

経験豊富なM&Aアドバイザーに相談するなど、プロの力を借りながらスムーズにM&Aを進めましょう!

10. ベンチャーのM&A相談ならM&A総合研究所

さまざまなM&Aの成功事例をご紹介してきましたが、買収後のPMIまで含めると、M&Aの成功率は3割程度とも言われています。

M&Aを成功させるのであれば、ベンチャーのM&Aを2018年だけで何件も成功させているM&A総合研究所にまずはご相談ください!M&Aに強い公認会計士が親身になってベンチャーのM&Aを成功させます。

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