経営資源引継ぎ補助金は事業承継・引継ぎ補助金に!公募の概要を紹介

取締役
矢吹 明大

株式会社日本M&Aセンターにて製造業を中心に、建設業・サービス業・情報通信業・運輸業・不動産業・卸売業等で20件以上のM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、アドバイザーを統括。ディールマネージャーとして全案件に携わる。

経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)とは、中小企業者の事業承継や経営資源の引き継ぎを支援し、経済の活性化を図ることを目的とした国の取り組みです。当記事では、経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)の概要、メリット・デメリット、申請方法などを解説します。

目次

  1. 経営資源引継ぎ補助金は事業承継・引継ぎ補助金に!
  2. 経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)とコロナの影響
  3. 経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)のメリット・デメリット
  4. 経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)の次回公募予定は?
  5. 経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)の申請方法
  6. 経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)・M&Aの相談先
  7. 経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)のまとめ
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1. 経営資源引継ぎ補助金は事業承継・引継ぎ補助金に!

経営者の高齢化や少子化の影響による後継者不足、新型コロナウイルスの感染拡大による経営悪化などにより、中小企業の事業承継を取り巻く環境は決してよいとはいえません。中小企業の事業承継がスムーズに進まなければ、廃業は増え、雇用が大量に失われてしまいます

国としても大きな損失を被ることになるため、中小企業の事業承継の状況改善を目的として、中小企業庁を中心にさまざまな支援が始まっています。ここでは、経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)の概要、その対象者と支給条件などを解説しましょう。

令和2年度までは「事業承継補助金」と「経営資源引継ぎ補助金」という名称でした。令和3年度からは「事業承継・引継ぎ補助金」という名称で公募を開始しています。実施年度によって呼び名が異なるため、この記事内では併記とします。

経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)の特徴とルール

経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)とは、中小企業者に対して、事業承継やM&Aを行うことで、経営革新などへの挑戦や、経営資源の引き継ぎ、廃業・再チャレンジを支援する費用の一部を補助する制度です。

従来の「事業承継補助金」と「経営資源引継ぎ補助金」が一体となった補助金制度です。従来の「経営資源引継ぎ補助金」は、この補助金の「事業承継・引継ぎ補助金(専門家活用)」に該当します。

申請類型は次のように統一されました。

  • 事業承継・引継ぎ補助金(経営革新):Ⅰ型(創業支援型)・Ⅱ型(経営者交代型)・Ⅲ型(M&A型)
  • 事業承継・引継ぎ補助金(専門家活用):Ⅰ型(買い手支援型)・Ⅱ型(売り手支援型)
  • 事業承継・引継ぎ補助金(廃業・再チャレンジ)

以上の3種類から構成されています。創業支援型が新設されました。類型ごとに補助上限などが異なるため、自分の会社がどれに該当するか、よく確認のうえ申請を行いましょう。

申請方法は、インターネットを利用した「電子申請システムjGrants(Jグランツ)」のみでの受付となります。補助対象事業完了後、15日以内に実績報告義務がある点や、申請した補助金によっては、後年報告が必要な場合があります。

令和3年度と令和4年度では、名称は同じですが、よく見ると内容や条件などが異なっている点があります。同じ内容と勘違いをして申請しないように、注意しましょう。

経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)の対象者と支給条件

経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)の支援対象者は、以下のとおりです。

【経営革新事業対象者】
事業承継、M&A(経営資源を引き継いで行う創業を含む)を行い、経営革新などに挑む中小企業・小規模事業者(個人事業主を含む)
新商品開発・サービス提供を行いたい、新規顧客を獲得したい、新たな事業を始めたい、PMI支援を受けたい、などを考えている事業者に向いています。

【専門家活用事業対象者】
M&Aにより経営資源を他社から引き継ぐ、または他者に引き継ぐ予定の中小企業・小規模事業者(個人事業主を含む)
積極的にM&Aを検討している事業者に向いています。

【廃業・再チャレンジ事業対象者】
事業承継・M&Aに伴い、既存事業を廃業し、新たにチャレンジする予定の中小企業・小規模事業者(個人事業主を含む)
事業の廃業を考え、再スタートを予定している事業者に向いています。

支給条件は以下のとおりです。
 

申請型 補助率 補助上限額
経営革新(400万~600万円部分の補助率は1/2) 2/3 600万円(令和3年と令和4年で一部異なる)
専門家活用
廃業・再チャレンジ 150万円

【経営革新事業補助対象経費】
設備投資費用、人件費、店舗・事務所の改築工事費用など。

【専門家活用事業補助対象経費】
M&A支援業者に支払う手数料(※デューデリジェンス費用など)

【廃業・際チャレンジ事業補助対象経費】
廃業支援費、在庫廃棄費、解体費など。

詳細は、下記の事業承継・引継ぎ補助金のホームページをご確認ください。

事業承継・引継ぎ補助金

経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)の最大支給額

経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)の最大支給額は、令和3年度と令和4年度、支援形態などによって異なります。

【経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)補助上限額】

  • 令和3年度事業承継・引継ぎ補助金
対象事業 補助上限額
経営革新事業 600万円以内(生産性向上用件を満たす場合)
専門家活用事業 600万円以内(引き継ぎが実現しない場合300万円以内)
廃業・再チャレンジ事業 150万円
 
  • 令和4年度事業承継・引継ぎ補助金
対象事業 補助上限額
経営革新事業 500万円以内(生産性向上用件を満たす場合)
専門家活用事業 400万円以内(引き継ぎが実現しない場合200万円以内)
廃業・再チャレンジ事業 150万円

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2. 経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)とコロナの影響

経営資源引継ぎ補助金は、新型コロナウイルスの感染拡大により影響を受けている中小企業の事業承継に対して支援するための制度です。したがって、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、補助事業に影響が出ることはないでしょう。

中小企業庁は、コロナ禍において中小企業に対する支援をより利用しやすく、より手厚い支援にするために、「プッシュ型」第三者承継支援および中小企業経営力強化支援ファンドを新たに補助事業を追加しています。

経営資源の引き継ぎに関して、新型コロナウイルスの影響を受けている中小企業の後継者不在の経営者に対する中小企業庁による支援事業は下表のとおりです。

【中小企業庁による支援事業】

項目 概要
「プッシュ型」第三者承継支援 事業承継・引継ぎ支援センターへ相談の来所が困難な事業者や第三者承継に関心のある事業者に対して、M&A出張相談などの実施(売り手・買い手双方への出張支援・マッチング)
中小企業経営力強化支援ファンド 官民連携の新ファンドを立ち上げ、再生・第三者承継の両面から支援し、事業承継・引継ぎ支援センターとも連携し経営力強化などの成長サポート

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3. 経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)のメリット・デメリット

経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)の活用は多くのメリットがある一方、デメリットもあります。ここでは、経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)のメリット・デメリットをそれぞれ解説します。

経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)のメリットとデメリットの両局面を理解したうえで、利用を検討することが大切です。
 

経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)のメリット

新型コロナウイルス感染拡大の影響で経営にダメージを受け、事業を譲渡したいと考えている経営者も少なからず存在します。その際にネックなのが、士業専門家の活用費用など手続きにかかる費用です。

事業譲渡にかかる費用の一部を補助してもらえる経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)の活用は、事業承継を考えている中小企業経営者にとっては大きなメリットでしょう。

M&Aに一歩踏み出せないでいる経営者にとっても、経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)の活用によって、専門家に相談でき、M&Aを選択肢に組み込める点もメリットの一つといえるでしょう。

それだけでなく、再チャレンジを目的として、廃業しようとしている中小企業にも補助金が出ます。対象経費としては、在庫廃棄や解体費なども含まれますので、この制度を活用するとよいでしょう。

経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)のデメリット

経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)のデメリットとしては、補助金なので一度申請するとスケジュールに縛られてしまう点があります。申請手続きなどの手間がかかる点もデメリットの一つといえるでしょう。

経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)交付手続きは、交付申請後の審査を経て交付決定がなされた後に、補助事業を行うことになります。その後、実績報告を行って確定検査を経た後でなければ、経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)は支給されません。

経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)は対象の補助事業後でないと拠出されませんが、交付決定は行われているので、安心して補助事業に取り組めるでしょう。

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4. 経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)の次回公募予定は?

令和3年度補正予算と令和4年度当初予算の「事業承継・引継ぎ補助金」の交付申請は、同時期に実施されています。補助対象者や補助事業の要件、補助率や補助上限額などに違いがあるため、よく確認してから申請しましょう。申請手続きは、jGrants上より行うことになっています。

【令和3年度補正予算「事業承継・引継ぎ補助金」申請受付期間】

  • 2次公募:2022年7月27日(水)~9月2日(金)17:00
  • 3次公募:2022年10月上旬~11月下旬
  • 4次公募:2022年12月下旬~2023年2月上旬

【令和4年度当初予算「事業承継・引継ぎ補助金」申請受付期間】
  • 2022年7月25日(月)~8月15日(月)17:00

【事業承継・引継ぎ補助金の事業目的および概要】
  • 経営革新事業:事業承継やM&Aを契機とした経営革新などへの挑戦に要する費用を補助。
  • 専門家活用事業:M&Aによる経営資源の引き継ぎを支援するため、M&Aに係る専門家などの活用費用を補助。
  • 廃業・再チャレンジ事業:再チャレンジを目的として、既存事業を廃業するための費用を補助。

【事業承継・引継ぎ補助金の補助率】
 
申請型 補助率 補助上限額
経営革新(400万~600万円部分の補助率は1/2) 2/3 600万円(令和3年と令和4年で一部異なる)
専門家活用
廃業・再チャレンジ 150万円

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5. 経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)の申請方法

経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)の申請・交付の流れは、以下の手順で進めます。申請前は全体の流れをしっかり把握しておきましょう。

【経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)の申請・交付の流れ】

  1. 補助対象事業の確認
  2. 認定経営革新等支援機関へ相談
  3. gBizIDプライムの取得
  4. 交付申請(電子申請システムjGrants)
  5. 交付決定通知
  6. 補助対象事業実施
  7. 実績報告
  8. 確定検査・補助金交付
  9. 後年報告

全ての申請類型に共通の交付までの流れです。「廃業・再チャレンジ」の場合、後年報告は必要ありません。各申請類型によって、流れが異なる点もありますので、詳細は公募要領をよく確認してください。

交付申請を行う際は、経済産業省が運営する電子申請システム「jGrants(Jグランツ)」を利用します。jGrantsの利用には、あらかじめ「gBizIDプライム」アカウントを取得しなければなりません。アカウント発行には1~2週間ほど要するため、公募開始前に手続きを済ませておきましょう。

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6. 経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)・M&Aの相談先

経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)は、事業承継を契機として新たな取り組みや事業再編、事業統合に伴う経営資源の引き継ぎを行う中小企業などを支援する制度です。経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)制度を活用してM&Aによる事業承継を行う際は、経験豊富なM&Aの専門家に相談することをおすすめします。

M&A総合研究所は、中堅・中小企業のM&A・事業承継の仲介実績豊富な仲介会社です。経験豊富なM&Aアドバイザーが親身になってフルサポートします。

経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)制度を活用したM&Aによる事業承継では、申請に必要な書類作成などもしっかりサポートします。料金体系は完全成功報酬制(※譲渡企業様のみ)で、着手金は譲渡企業様・譲受企業様とも完全無料です。

無料相談は電話・Webより受け付けていますので、経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)制度を活用してM&Aによる事業承継をご検討の経営者様は、お気軽にお問い合わせください。

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7. 経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)のまとめ

経営資源引継ぎ補助金(事業承継・引継ぎ補助金)は、中小企業者の事業再編・統合などを図る費用の一部を助成して、事業承継や経営資源の引き継ぎの促進・実現を支援する制度です。上手に活用すれば、スムーズな事業承継や経営資源引き継ぎの可能性が高まるでしょう。

対象となる事業者や支給条件・補助上限・申請方法などをしっかりと把握したうえで、積極的に活用を検討するとよいでしょう。下記に、令和3年度補正予算と令和4年度当初予算のそれぞれの相違点をまとめましたので参考にしてください。

【経営革新事業】

対象項目 令和4年度当初予算 令和3年度補正予算
申請受付期間 2022年7月25日~8月15日 2022年7月27日~9月2日
交付決定日 2022年9月中旬~下旬(予定) 2022年10月上旬~中旬(予定)
事業実施期間 交付決定日~2022年12月16日
(補助事業完了期限日)
交付決定日~2023年4月30日
(補助事業完了期限日)
公募回数 1回 全4回(予定)
補助対象者 一定要件を満たす中小企業者 小規模企業者、一定期間の売上減少など、
一定要件を満たす中小企業者
補助対象事業 経営革新などに係る取り組み 経営革新などに係る取り組みかつDX化、グリーン化、事業再構築のいずれかに貢献する事業
補助率 1/2以内 2/3以内(補助額が400万円超部分は1/2以内)
補助上限額 500万円以内(生産性向上要件を充足する場合) 600万円以内(生産性向上要件を充足する場合)

【専門家活用事業】
対象項目 令和4年度当初予算 令和3年度補正予算
申請受付期間 2022年7月25日~8月15日 2022年7月27日~9月2日
交付決定日 2022年9月中旬~下旬(予定) 2022年10月上旬~中旬(予定)
事業実施期間 交付決定日~2022年12月16日
(補助事業完了期限日)
交付決定日~2023年4月30日
(補助事業完了期限日)
公募回数 1回 全4回(予定)
補助率 1/2以内 2/3以内
補助上限額 400万円以内(引き継ぎが実現しない場合は200万円以内) 600万円以内(引き継ぎが実現しない場合は300万円)

【廃業・再チャレンジ事業】
対象項目 令和4年度当初予算 令和3年度補正予算
申請受付期間 2022年7月25日~8月15日 2022年7月27日~9月2日
交付決定日 2022年9月中旬~下旬(予定) 2022年10月上旬~中旬(予定)
事業実施期間 交付決定日~2022年12月16日
(補助事業完了期限日)
交付決定日~2023年4月30日
(補助事業完了期限日)
公募回数 1回 全4回(予定)
補助率 1/2以内 2/3以内

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