M&AにおけるビジネスDD(デューデリジェンス)とは?手法と目的を解説!

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

M&Aでは、対象企業への理解を深め、より効果的なM&Aにするために、DDをおこないます。その中でも、ビジネスDD(デューデリジェンス)は重要な役割をもちます。この記事では、M&AにおけるビジネスDD(デューデリジェンス)の手法と目的を詳しく解説します。

目次

  1. M&AにおけるビジネスDD(デューデリジェンス)の目的
  2. M&AにおけるビジネスDD(デューデリジェンス)の手法
  3. M&AビジネスDD(デューデリジェンス)の外部環境分析
  4. M&AビジネスDD(デューデリジェンス)の内部環境分析
  5. M&AにおけるビジネスDD(デューデリジェンス)まとめ
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1. M&AにおけるビジネスDD(デューデリジェンス)の目的

ビジネスDD(デューデリジェンス)の目的

M&Aをおこなうにあたり、M&Aの買い手となる企業は、候補先となる企業の情報を入念に調べる必要があります。候補先企業の情報を調べあげ、検討を重ねることで、自社の経営戦略を実現に近づけるM&Aスキームの策定ができます。

DD(デューデリジェンス)を日本語に直訳すると、「当然の努力」となるように、DD(デューデリジェンス)は、M&Aのプロセスにおいて、非常に重要な役割をもちます。

DD(デューデリジェンス)の中でも、ビジネスDD(デューデリジェンス)は、大きなウェイトを占めます。まずは、なぜビジネスDD(デューデリジェンス)が必要なのか、その目的を解説します。

【関連】M&AにおけるDD(デューデリジェンス)項目別の目的・業務フローを徹底解説!

対象会社の経営実態の把握

経営実態

M&AにおけるビジネスDD(デューデリジェンス)の第一の目的は、対象会社の経営実態の把握です。

経営実態を把握するためのポイントはとしては、対象となる会社が所属する市場において、対象会社はどんなポジションにいるのかを査定することです。

対象会社がどんなポジションにいるのかを把握するためには、まずは母体である対象となる会社が所属する市場の動向を把握する必要があります。

その後、その市場の中で、競合には、どのような企業があるのか、対象会社はその中で、どんなポジションにあるのかを査定します。

対象会社の市場におけるポジションに加え、買収や合併によるM&Aをおこなった場合に得られるシナジー効果について査定することも重要なポイントの一つです。

事業の将来性を見極める

将来性

M&Aの根本的な目標は、M&Aがクロージングまで進んだ後におこなうPMIの実施により、シナジー効果を引き出すことです。M&Aの最初のステップである目的明確化の時点で、事業の将来性を見極めることが大切です。

事業の将来性は、対象会社の現状を把握するとともに、自社企業が買収や合併をおこなった場合に得られる効果について見極めることが大切です。

2. M&AにおけるビジネスDD(デューデリジェンス)の手法

ビジネスDD(デューデリジェンス)の手法

M&AにおけるビジネスDD(デューデリジェンス)の手法は、大きく分けて以下の2つに分けられます。

  • 外部環境分析
  • 内部環境分析

M&Aにおいて、ビジネスDD(デューデリジェンス)を進めていく上で重要となるのが、フレームワークの選択です。ここでは、有名なフレームワークについて詳細に解説します。

これらのフレームワークを駆使し、ビジネスDD(デューデリジェンス)を進めていきましょう。

フレームワークの選択

フレームワーク

有名なフレームワークとして挙げられるのが、以下の4つです。

  • PEST分析
  • 5フォース分析
  • VRIOフレームワーク
  • バリューチェーンモデル

ここでは、以上の4つを、外部環境分析と内部環境分析に分けて、簡単に解説します。後半で、詳細な解説をするので、概要を理解するために参考にしてみてください。

外部環境分析

外部環境分析

M&AのビジネスDD(デューデリジェンス)において、外部分析にあたるのは、PEST分析と5フォース分析です。

PEST分析とは、「Politics(政治的要因)」「Economics(経済的要因)」「Social(社会的要因)」「Technology(技術的要因)」のそれぞれの頭文字を取ったものです。

PEST分析は、以降のビジネスDD(デューデリジェンス)において、前提となるフレームワークのため、非常に重要になります。さまざまな視点から、対象会社の分析をおこなうことで、見落としが無いようにします。

5フォース分析とは、「Entry(新規参入)」「Rivalry(競合)」「Substitutes(代替品)」「Suppliers(供給者)」「Buyers(購入者)」のことです。これらの5つの項目は、企業が利益を出し続けるために、そして新しい価値を創造するために、重要とされている項目です。

M&AのビジネスDD(デューデリジェンス)においては、対象企業の経営の環境を把握するために重要なポイントとなります。

内部環境分析

内部環境分析

M&AのビジネスDD(デューデリジェンス)において、内部分析にあたるのは、VRIOフレームワークとバリューチェーンモデルです。

VRIOフレームワークとは、「Value(経済価値)」「Rarity(希少性)」「Inimitability(模倣困難性)」「Organization(組織)」のそれぞれの頭文字を取ったものです。

これらのポイントに沿ってDD(デューデリジェンス)をおこなうことで、対象企業の強みを知ることができます。ここで分かった内容を、M&A最終契約書の締結後に行われるPMIの実施で十分に発揮できるようにM&Aを進めていくことが大切です。

バリューチェーンモデルは、「支援活動」と「主要活動」の2つに分けることができます。

価値を創造するための活動は「支援活動」と「主要活動」に分けることができ、それぞれがうまく噛み合うことでシナジー効果が期待できるという考え方に基づいたDD(デューデリジェンス)のフレームワークです。

3. M&AビジネスDD(デューデリジェンス)の外部環境分析

外部環境分析

外部的要因は、自社だけで左右できるものでは無いため、ビジネスDD(デューデリジェンス)によって得られた情報が、企業にとってどんなメリットがあり、どんなデメリットが考えられるのか、考察することが大切です。

M&AビジネスDD(デューデリジェンス)の外部環境分析の代表的なフレームワークとしては、PEST分析と5フォース分析が挙げられることに関しては前述の通りです。ここでは、それぞれのフレームワークの詳細を解説します。

PEST分析

PEST分析

M&AビジネスDD(デューデリジェンス)におけるPEST分析の目的は、政治的・経済的・社会的・技術的な要因から、対象企業が所属する市場にどのような影響が考えられるのか分析し、今後どのような影響が考えられるのか査定することです。

Politics(政治的要因)

政治的要因

M&AビジネスDD(デューデリジェンス)のPEST分析における政治的要因の、具体例としては、政府の方針やその変更、法律とその改正内容、税制とその変化、公的な支援制度などが挙げられます。

また、国際的な政治動向も、政治的要因の一つとなります。

市場経済が活発に動くためには、競争が重要ですが、政治的要因が変化すると、その市場競争に直接影響をもたらします。

政治的要因が市場にもたらす影響を考えると言うと、悪い影響ばかりが目に付きがちですが、公的な支援制度も、政治的要因に含まれるため、M&AビジネスDD(デューデリジェンス)をおこなう企業にとって、メリットとなる要因も少なくありません。

今現在の政治的要因だけでなく、今後考えられる要因についても調査し、M&A最終契約書を交わした後に考えられる、メリット・デメリットについて査定していくことが大切です。

Economics(経済的要因)

経済的要因

M&AビジネスDD(デューデリジェンス)のPEST分析における経済的要因の、具体例としては、景気動向、物価変動、為替や金利、失業率、経済成長率などが挙げられます。

経済的要因は、政治的要因と深い結び付きがあり、政治的要因の変動により、経済的要因が影響を受けることが多くありますが、M&AビジネスDD(デューデリジェンス)においては、経済的要因として、分けて考えます。

物を製造・販売している企業であれば、物価変動により原材料の価格が変わり、商品の価格も変わってきます。また、海外から輸入・海外へ輸出している企業であれば、外国為替の変動も多いく関わってきます。

経済的要因を査定することで、いつどのタイミングでM&Aをおこなうと良いのか、どのくらい事業を広げていくべきなのか、検討するための材料になります。

Social(社会的要因)

社会的要因

M&AビジネスDD(デューデリジェンス)のPEST分析における社会的要因の、具体例としては、人口動態、教育、ライフスタイルの変化、流行などの文化、などが挙げられます。

人口動態として、日本で言えば、少子高齢化が挙げられます。高級有料老人ホームが流行したのも、人口動態の影響でしょう。

流行などの文化で言えば、現在日本で話題になっているのは、eスポーツ関連事業です。ゲームが単なる遊びではなく、職業として定着していくことによって、さまざまな影響を及ぼすことが考えられます。

ライフスタイルの変化に関して、長年日本では、食の欧米化が進んでいると言われています。実際に、長期的な目線で見ると、お米の消費量が減り、パンや麺の原材料である小麦の消費量は増えています。

このように、文化の変動によっても、市場経済は大きな影響を受けます。

M&AビジネスDD(デューデリジェンス)で社会的要因を査定することによって、企業がこれから、どのような人にターゲットをしぼり、事業戦略を練っていくのか検討することができます。

Technology(技術的要因)

技術的要因

M&AビジネスDD(デューデリジェンス)のPEST分析における技術的要因の、具体例としては、新しい技術の創造や、今ある技術の代替となる技術の登場などが挙げられます。

例えば、Amazonや楽天を代表する、インターネットショッピングの登場により、欲しいものはインターネットで検索し購入する、商品は自宅に郵送される、という新しいショッピングの形が、流行しました。

そして現在では、日本人であれば、1度は利用したことがあるのではないかと言うほど、普及しています。

また、現在流行の最先端と言われているのが、人工知能(AI)です。人工知能が私達の生活に馴染み深いものとなれば、それに伴いライフスタイルも変わってくることが予想されます。

M&AビジネスDD(デューデリジェンス)によって、新しい技術に関する情報を常に手に入れておくことで、競合に追い抜かれることなく、最先端の技術を取り入れられるような、戦略を検討していけるでしょう。

5フォース分析

5フォース分析

M&AビジネスDD(デューデリジェンス)における5フォース分析について詳細に解説します。

フォースとは、「脅威」という意味で、企業が事業戦略を進めていく上で、脅威となるものを5つに分類し、分析することで、特徴を掴むことが目的です。

企業にとって、競争の要因になるものは、「Entry(新規参入)」「Rivalry(競合)」「Substitutes(代替品)」「Suppliers(供給者)」「Buyers(購入者)」の5つに分類することができます。

これら5つの詳細な説明とともに、M&AビジネスDD(デューデリジェンス)をおこなう際のポイントについて解説します。

Entry(新規参入)

新規参入

M&Aによって、新しい市場へ参入し、収益を得たとしても、必ずしも今、その業界に参入している企業のみで、業界で得られる収益を分け合えるわけではありません。

今後、企業が新規参入してきて、自社の取り分が減ってしまう危険性があります。

買収や合併によるM&Aをおこない、新しい業界に参入したとしても、その業界の新規参入の難易度が低いものであれば、今後さらに新規参入が増えることが予想されます。

M&AビジネスDD(デューデリジェンス)をおこなう際に、調査するポイントとしては、収入の取り分を分け合う母体となる、市場の経済的な規模はどのくらいなのか、M&Aによって手に入れることのできる技術は、市場の中でどのくらいのレベルに位置するのか、市場のなかでの知名度はどのくらいあるのか、等が挙げられます。

これらのポイントを調査することで、今後新規参入が増えた時に、自社への影響はどのくらいあるのかを、考察することができます。

Rivalry(競合)

競合

事業を展開していく上で、競合のいない市場はほぼありません。M&Aによって、新しく事業を展開する場合は、すでに競合する企業がいることがほとんどです。

新規参入を検討しているなら、競合について調査することが大切です。

M&AビジネスDD(デューデリジェンス)をおこなうにあたって、調査するポイントとしては、M&Aによって競合になる企業には何社あるのか、その競合はどれほどのシェアがあり知名度があるのか、新規参入する業界は、今後成長する見込みはあるのか等が挙げられます。

競合の情報を調査することで、M&Aによって今後自社が業界の中でどのレベルのポジションにつけるのかが、わかります。

また、商品やサービスの差別化がしづらく、業界の成長スピードが遅い市場では、競争率が高くなると言われています。

そのため、業界全体の成長についても、調査することが大切です。

Substitutes(代替品)

代替品

M&Aをおこなった後、自社の商品やサービスの代替となるものが出てくると、脅威になります。

代替品についての調査をするときに注意したいのが、その商品やサービス1つ1つを見るのではなく、市場全体をみて、脅威となる企業はいないのか、調査することです。

例えば、大手ハンバーガーチェーンであるマクドナルドは、主にハンバーガーを商品として販売しています。ハンバーガーのみに絞ると、他社の代替品となる商品は、マクドナルド社よりも、知名度が低いように思えます。

しかし、ハンバーガーを「手軽に食べることのできる商品」と、視野を広げてみると、牛丼のチェーン店や、弁当のチェーン店なども、脅威となることが考えられます。

このように、広い視野で市場全体を見て、代替品となるものがどれほどあるのか、調査することが大切です。

M&AビジネスDD(デューデリジェンス)をおこなう際のポイントとしては、M&Aをおこなった後の自社の製品と、代替品には、どのような違いがあるのか、代替品の価格は自社の商品と比べて、低価格なのか、自社の商品を代替品へと変えていくことを検討した場合、どのくらいのコストがかかるのか、等が挙げられます。

Suppliers(供給者)

供給者

事業をおこなう時、ほとんどの場合は、商品やサービスの原材料となるものを仕入れし、それを自社で加工等をおこなうことによって、商品やサービスを作りだします。

仕入れをする際に、仕入先の業者が強い交渉力をもっていた場合、高いコストで原材料を仕入れなければいけなくなり、利益率が減少することが考えられます。

例えば、自社が車の生産販売している企業だとします。車はさまざまな部品から成り立っていますが、その部品の仕入先企業が少なかったり、寡占状態にあった場合、自社はその企業から原材料となる部品を仕入れなければいけないため、価格が高くても購入しなければいけなくなります。

このように、供給者と自社の関係は、ときに脅威をもたらします。

M&AビジネスDD(デューデリジェンス)をおこなう際のポイントとしては、供給者となる企業は、何社あるのか、供給者とM&Aをおこなった後の自社のパワーバランスはどうなるのか、仕入先を変更した場合には、どのくらいのコストがかかるのか、等が挙げられます。

Buyers(購入者)

購入者

商品やサービスを販売する場合、必ず購入者が必要になります。自社企業と購入者のパワーバランスは、販売できる量や、価格に大きく関わります。

例えば、自社が食肉の加工をしている企業だったとします。この場合、購入者となるのは、食肉を販売しているスーパーや小売店になります。

M&Aをおこなった後、購入者となる企業が、大きな力を持っていた場合、価格交渉により、自社の商品の価格が下落してしまう可能性があります。

購入者が、多くの仕入先をもっていた場合、仕入先同士で激しい価格競争がおこり、これもまた商品の価格が下落してしまう原因になります。

M&AビジネスDD(デューデリジェンス)をおこなう際のポイントとしては、M&Aをおこなった際、参入することになる市場全体の経済規模はどのくらいなのか、自社と販売者とのパワーバランスはどうなるのか、市場の中で、自社の商品やサービスの価格設定は適切なのか、等が挙げられます。

4. M&AビジネスDD(デューデリジェンス)の内部環境分析

内部環境分析

外部環境分析によって分かった、M&A実施後の、所属する市場経済の動向や、技術の進行状況、社会が欲しいと感じている商品やサービスに基づいて、自社では何が提供できるのか、どんな貢献ができるのかを分析するのが、内部環境分析です。

世間のニーズに合わせて、自社が提供できるサービスを検討していくことで、競合に負けることのない商品やサービスを生み出し、販売することができます。M&AビジネスDD(デューデリジェンス)で内部環境分析をおこなうことによって、自社の強みを明確にすることができます。

内部環境分析のフレームワークとして、VRIOフレームワークと、バリューチェーンモデルについ詳細に解説します。

VRIOフレームワーク

VRIOフレームワーク

M&AビジネスDD(デューデリジェンス)のVRIOフレームワークでは、外部環境分析のように市場全体の分析ではなく、M&Aをおこなう企業1つに絞って分析をおこなうことで、その企業には、どのような特徴があり、経営戦略として有利なのかを査定することが目的です。

VRIOフレームワークによって、自社の強みを的確に把握することによって、企業のブランド力も高めることができます。

VRIOフレームワークは、「Value(経済価値)」「Rarity(希少性)」「Inimitability(模倣困難性)」「Organization(組織)」の4つの項目の頭文字をとったものです。

ここでは、それぞれの特徴を説明するとともに、M&AビジネスDD(デューデリジェンス)をおこなうにあたって、注意したい点を詳細に解説します。

Value(経済価値)

経済価値

経済価値とは、M&Aをおこなった後、企業が持つ商品やサービスは、経済にどのような価値を、どのくらいもたらすのか、という意味です。商品やサービスを生み出すためにかかるコストではないので、注意しましょう。

経済のもたらす価値を考えるので、自社が持つ商品やサービスが、世間のニーズに合っているかが重要になります。また、そのサービスは、競合にとってどれほどの脅威になっているかも、経済価値を調査するための1つの指標になります。

M&AビジネスDD(デューデリジェンス)で経済価値の調査をする際にポイントとなるのは、自社の商品やサービスを客観的に見て、どのくらいの経済価値を生み出すことができるのか、調査することです。

世間のニーズに合い、求められている商品やサービスであるほど、経済価値があると言えます。

Rarity(希少性)

希少性

希少性とは、M&Aをおこなった後、企業が持つ商品やサービスは、競合他社が持っていないものなのか、という意味です。希少性が高い商品であれば、今後の新規参入も防ぐことができます。

逆に、希少性が薄い商品であれば、他社が真似をするのが容易ということになるので、今後、新規参入も増えていくことが予想されます。

希少性の高い商品は、購入者からの購買意欲も高いため、価値があると言えます。

M&AビジネスDD(デューデリジェンス)で希少性の調査をする際にポイントとなるのは、自社の商品やサービスを生み出すための技術やノウハウは、自社独自のものなのか、調査することです。

希少性が高い商品であれば、市場競争による価格設定だけでなく、商品やサービスそのものの価値や、企業のブランド力で勝負することができます。

Inimitability(模倣困難性)

模倣困難性

模倣困難性とは、その名の通り、M&Aをおこなった後の企業が持つ商品やサービスが、他社にとって、模倣しやすいものなのか、難しいものなのか、という意味です。

M&AビジネスDD(デューデリジェンス)の模倣困難性を調査する上でポイントとなるのが、自社が展開する商品やサービスに、歴史があるかどうか、商品の生産方法や、サービスの仕組みが、他社から把握されづらいものなのか、商品やサービスを生み出すためのプロセスが、どれほど複雑なものなのか、その商品には特許がついているのかどうか等が挙げられます。

歴史が古いものであれば、その歴史ごと模倣するのは困難です。また、他社から把握されづらいものであれば、他社が模倣するためには膨大な時間と資金が必要になります。

複雑なプロセスで生み出された商品やサービスも同様です。特許がついている商品であれば、競合他社が生産するためには、特許使用料が必要となるため、模倣するのが困難になります。

Organization(組織)

組織

M&AビジネスDD(デューデリジェンス)のVRIOフレームワークにおいて、まとめ的存在になるのが、組織の項目です。

経済価値があり、希少性も高く、模倣も困難である商品やサービスを保有していても、それをうまく活かすことのできる組織づくりができていなければ、収益化することは難しいでしょう。

組織体制をしっかりすることで、M&Aクロージング後に展開する商品やサービスに経済的な価値をもたらすことができ、高い希少性を保つことができます。

また、競合他社に簡単に模倣されてしまわないような、組織体制を目指すことで、さらに、市場競争の中で生き残ることができる、商品やサービスを展開することができます。

M&AビジネスDD(デューデリジェンス)の組織の調査によって分かった課題は、M&A最終契約書締結後の、PMI実施のプロセスにも活かすことができます。

バリューチェーンモデル

バリューチェーンモデル

バリューチェーンとは、日本語で「価値の連鎖」と直訳されます。商品を販売している企業なら、仕入れ・加工・販売、サービスを提供している企業なら、企画・考案・提供など、流れの中で価値を生み出し、市場経済に貢献しています。

バリューチェーンの考え方の中では、事業をおこなうにあたっての活動を、支援活動と主要活動に分け、どこで価値が生まれているのかを調査します。どこで価値が生まれているのかを調査し、一つひとつの流れの流れや、連鎖を分析することがバリューチェーンの目的です。

M&AビジネスDD(デューデリジェンス)の外部環境分析では、商品やサービスが市場の中で、どのポジションにあるのか、広い視野で調査しますが、バリューチェーンモデルでは、事業のプロセスの中で、一つひとつの活動の役割や、それにかかるコスト、そして、事業全体でどのくらいの貢献度があるのか、等に視点をおいて調査することがポイントです。

事業内容を主要活動と支援活動に分類する

バリューチェーンもでるの最初のステップは、ビジネスDD(デューデリジェンス)をおこなう対象企業の事業内容を、主要活動と支援活動に分類します。

主要活動とは、商品を販売している企業なら、仕入れから商品を生産するまでの過程です。支援活動とは、生産した商品が、実際に消費者にわたるまでの過程です。これらの過程を、細かいプロセスに分類します。

プロセスにかかるコストと価値を検討する

分類して分かったプロセス一つひとつにかかるコストを計算します。そして、そのプロセスが、事業全体のうちに占める価値を検討します。これにより、そのプロセスがどれほど、事業全体に貢献しているのかを知ることができます。

プロセス同士のつながりを検討する

プロセス一つひとつの貢献度がわかったら、プロセスどうしがどのようにつながっているのかを検討します。プロセスのつながりが分かることで、M&Aをおこない、PMI実施の際に、どのプロセスによりアプローチしていくべきか、投資していくべきかが、明確になります。

5. M&AにおけるビジネスDD(デューデリジェンス)まとめ

ビジネスDDまとめ

M&AにおけるビジネスDD(デューデリジェンス)は、非常に項目が多く複雑ですが、M&Aのプロセスを進めていくに当たり、避けては通れないプロセスです。

正確な調査をおこなうことで、M&AビジネスDD(デューデリジェンス)を元に得られた情報から、スキームの見直しをおこなったり、買収によるM&Aであれば、買収価格の見直しをおこなうことができ、自社にとってより有益なM&Aをおこなうことができます。

M&A総合研究所では、M&Aのエキスパートである公認会計士が対象会社の経営状況を正確に把握します。そして、M&Aをおこなう事業の将来性も数値的な根拠とともに提示することができるため、複雑なビジネスDD(デューデリジェンス)も、正確にすすめていくことができます。

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