スモールM&Aとは?探し方・注意点まとめ!実際の案件も紹介!

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

スモールM&Aとはどのようなものなのか?案件の探し方や注意点をあわせて解説しています。そのほかにも、スモールM&A市場の様子や、企業・サラリーマン・個人投資家などの買い手に合わせた情報について、実際の案件も取り上げながら解説していきます。


目次

  1. スモールM&Aとは
  2. スモールM&Aが人気の理由
  3. スモールM&A案件の探し方
  4. スモールM&A案件選びの注意点
  5. スモールM&Aでよくあるトラブル
  6. スモールM&Aの案件紹介
  7. スモールM&Aの探し方・注意点まとめ
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1. スモールM&Aとは

スモールM&A

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スモールM&Aとは、どのような買収・合併を指すのでしょうか。

当記事では、「スモールM&Aを詳しく知りたい」「スモールM&Aの利用を考えている」方のために、定義や具体例、背景について解説します。

定義

スモールM&Aとは、小規模会社・個人事業の会社を対象としたM&Aのことです。とはいえ、スモールM&Aには、はっきりとした定義がありません。

一般的にスモールM&Aといえば、企業の譲渡・買収価格を1億円以下とした取引を指します。さらに定義を狭めれば、数百万円から数千万円で取引される案件をスモールM&Aと呼ぶこともあるのです。

そのほかの定義では、売上高・年商が目安とされます。売上高を基準とする場合は、1,000万円から5億円ほどの小規模会社・個人事業が対象となり、年商が目安なら、数千万円から3億円ほどといわれています。

従業員の数が数人から30人程度、小企業の中でも小規模で事業を営む会社が、スモールM&Aに該当します。


【スモールM&Aの定義】

  • 小規模・個人事業を対象としたM&A
  • 譲渡・買収額は、1億円以下
  • 売上高は、1,000万から5億円ほど
  • 年商は、数千万から3億円ほど
  • 従業員の数は、数人から30名程度

具体例1・老人ホームの運営会社

スモールM&Aの実態を理解するために、事例を取り上げてみましょう。

売り手は、人ホームを運営する会社で、売上高は4億円ほどでしたが、後継者が見つからず赤字を出して設備投資の資金を賄えずにいました。

買収を行った企業は、老人ホームを運営する同業者です。施設を建設し経営を行っていたものの、入居者の希望が多く、部屋数が足りていませんでした。そこで、売り手企業の買収を決意。入居希望者の取りこぼしを回避したのです。

このように、スモールM&Aの案件は、大手の仲介業者が扱わない会社を揃えています。しかも、安価な譲渡額で企業を買い取れるため、起業・新事業を検討する経営者や、サラリーマンなどの個人、投資家の注目を集めているのです。

また、スモールM&Aで売り手企業を買収すれば、所有するノウハウ・設備・資産など引き継ぎが可能です。このような、継承によるメリットがあることも取引が増えている要因といえます。

具体例2・ECサイトとアフィリエイトサイト

インターネット上で事業を展開するアフィリエイトサイトや、ECサイトも、実例のひとつです。このような事業も、スモールM&Aの案件として扱われています。

買収の一例を挙げてみましょう。売り手企業は、ハイブランドの女性服を取り扱うECサイトで、会社の年商は1億円ほどでした。売却する理由は、経営は順調だったものの経営者の心が変わり、別事業に関心を向けるようになったためです。

買い手はこの会社を1億円で買収し、サイトを獲得することでシナジー効果が得られると判断し、買収を実行に移しています。

現状

スモールM&Aの市場では、活発な取引が行われています。譲渡・買収の対象とされるのは、小規模会社や個人事業で、経営者の年齢・業界の伸び悩み・設備の老朽化などを理由に企業が売却されています。

スモールM&Aの市場で取引される会社では、多く経営者が60歳を超えた年齢です。さらに、この市場では数年の間、売上高と労働生産性が横ばいで推移してきました。加えて設備の老朽が進み、1990年を基準とした設備年齢指数が約2倍の値を示しています(2018年「小規模企業白書」より)。

つまり、小規模企業と個人事業には、会社を売却したり、事業承継を行ったりする動機があるのです。そのため、スモールM&Aの市場では、企業の生き残り・事業継承のために、たくさんの取引が行われています。

件数推移

スモールM&Aの件数は、年々増えています。2018年の「中小企業白書」によれば、中小企業のM&Aは526件となっており、2016年の387件から比べると139件も増えています。

※2018年版「中小企業白書」のデータは、中小企業のM&Aを扱う主要三社のデータをもとにした数字です。(主要三社:日本M&Aセンター・ストライク・M&Aキャピタルパートナーズ)。

背景1

スモールM&Aが活発に行われている要因は、事業承継にあります。スモールM&Aに該当する案件は、成長・成熟期を迎えた企業や、廃業・リタイアを検討している会社です。

売上の伸びが少なかったり、停滞していたりする企業高齢・健康問題・後継者不足などで会社をたたむことを検討している会社が当てはまります。

これらの企業が増えたことで、市場での取引が盛んになり、スモールM&Aが増加したと考えられます。さらにM&Aの取引は、全企業を含めたデータにおいても、取引の件数を増やしています。

日本のM&Aが活発に行われているため、小規模企業を対処としたスモールM&A市場にも、影響が現れているといえます。

このほかには、買い手側の積極的な行動が、スモールM&Aの活況をつくり出しています。M&Aの仲介会社やセミナーなどを利用し、仲介料を支払ったりセミナーに足を運んだりといった行動が見られます。

背景2

また、スモールM&Aの背景には、中小企業による買収があることを忘れてはいけません。

中小企業が買収を行う目的は、ほとんどの場合は事業の拡大や新規事業への展開であり、買収先は、会社・事業譲渡を望む小規模企業です。

小規模会社・個人事業であれば、少ない買収額で会社や事業を取得できます。しかも、既存の企業・事業を買収するので、起業によるリスクを避けることができます。そのため、活発なスモールM&Aの背景には、中小企業が行うM&Aも挙げられます。

課題

スモールM&Aが抱える課題は、次の3つです。

  • 自社だけで売り手・買い手を探すことは困難を極める
  • 仲介会社に支払う手数料が高額のため、大きな負担となっている
  • 交渉から成約までの期間が長い

スモールM&Aの買い手と売り手は、小規模企業や個人事業者です。上場企業・中堅企業とは違い、人材や資金力に余裕がありません。

そのため、先に挙げた3つの課題が持ち上がり、M&Aを実行に移したくても、譲渡・買収を躊躇ってしまう場合が多いといえます。

2. スモールM&Aが人気の理由

スモールM&Aが人気の理由

出典: https://www.photo-ac.com/main/detail/403287?title=%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9%E3%81%AE%E3%83%9D%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%88%E3%82%92%E6%8C%87%E3%81%97%E7%A4%BA%E3%81%99%E7%94%B7%E6%80%A7-%E7%99%BD%E8%83%8C%E6%99%AF

どのような理由によって、スモールM&A市場に人気が集まっているのでしょうか。その理由には、大型のM&A市場とは異なり、M&Aアドバイザー養成講座の利用や、投資、起業などの理由が見られます。

この章では、スモールM&A市場で買収を検討している方に向けて、人気の理由とスモールM&Aの取引で得られるメリットについて解説します。

スモールM&Aが人気の理由① 事業継承

スモールM&Aが市場で人気を集めている理由には、事業継承が挙げられます。中小企業庁の調査(2018年「小規模企業白書」)によれば、ここ数年の売上高に目立った上昇率は見られません。

事業承継のメリットには、主に以下の3つが挙げられます。

  1. 会社の成長と事業の拡大が望める
  2. 株式譲渡を選べば、取引先・雇用契約などを引き継げる
  3. 新しい拠点・新事業の立ち上げを、少ない労力・時間・費用で完了できる

買い手側のメリットは、スモールM&Aで企業の成長と拡大を図れることです。譲渡の対象となる案件は、資金力・人手が足りていないことで、市場の変化に対応しきれていません。

そのため、自社の事業と融合させることで財務状況を回復させ、不足する点を補えば利益を上げることが可能になります

事業承継を選べが、新店舗を増やしたり新事業を立ち上げたりするよりも、少ない労力で事業基盤を強化することができます。

また、調剤薬局に代表される一部の業界では、制度の改正が行われました。この改正により、小規模企業を取り巻く環境が大きく変わり、利益を得られにくい状況がつくられたのです。

そのような背景から、個人事業者を含む小規模企業は、スモールM&Aを選択するケースが増えています。

後継者問題

事業継承を選ぶ理由は、後継者問題を解決するためでもあります。

中小企業庁によれば、60歳以上の経営者のうち、後継者が見つかっていない方は、全体の7割近くに達しています。また、3割近くの経営者が企業の成長・拡大を望み、6割以上が事業の安定と維持を希望しています。

このような結果から、スモールM&Aの案件には、後継者問題を理由に、事業を引き継いでくれる会社が多いという点が挙げられます。

経営が安定している小規模・個人事業でも事業継承を望んでいるため、魅力的な案件が市場に出回っているといえます。

スモールM&Aが人気の理由② 投資

2つ目に挙げる理由は、投資の対象にされている点です。買い手は、売り手企業の価値が下がったところで、買収を行い、事業を継続させます。

その後、自社や個人のノウハウを活かして、企業の価値を上昇させるのです。頃合いを見計らって譲り受けた会社・事業を売却すれば、利益を得ることができます。

投資のメリットには、次の3点が挙げられます。
 

  1. ROIが高い
  2. 短期間で投資額を回収できる
  3. パターンを確立することで、複数の案件を取り扱える

得られるメリットには、「投資に対する利益の割合(ROI)が高い」「投資した金額を早々と回収できる」などの点が挙げられます。そのため、不動産や株の投資からスモールM&Aの案件に切り替える個人投資家が増えているのです。

ただし、投資額を回収したり、企業の価値を高めたりするには、長い期間を要することも知っておかなければいけません。

とはいえ、経営を軌道に乗せるノウハウを確立していれば、スモールM&Aはよい投資先と判断されます。似たような案件を買収して利益を上げる例も見受けられます。

スモールM&Aが人気の理由③ 起業

3つ目の理由は、起業がしやすい点です。対象の案件から会社や事業を譲り受けるため、一から会社を興す必要がありません。

そのほかのM&Aと比べて、買収額を抑えられることから、買い手には法人や、セミナーで知識を得た個人・サラリーマンの方が見られるのです。

起業のためにスモールM&Aを利用した場合には、次のようなメリットが得られます。
 

  1. 黒字事業引継ぎ
  2. ノウハウ引継ぎ
  3. 顧客獲得

黒字事業引継ぎ

スモールM&Aで企業を買収すると、黒字の事業を引き継げます。案件の中には、年齢や後継者の不在を理由にした事業譲渡も少なくありません。

経営状況の悪化が売却の理由ではないため、利益が出てている黒字事業の引継ぎも可能というわけです。

ノウハウ引継ぎ

スモールM&Aを通じて対象の案件を買い取ると、売り手企業が所有するノウハウを引き継げます。

これなら新しい事業に手をつける法人や、サラリーマンなどの個人でも、独自の経営手法を構築する必要がありません。

できあがった手法にアレンジを加えて、市場にマッチさせればよいので、「馴染のない業界で起業する」「専門的な知識・ノウハウを持ち合わせていない」ケースでも、起業が行うことができます。

顧客獲得

このほかにも、スモールM&Aを利用した起業では、顧客獲得のメリットがあります。既存の会社・事業を譲り受けるため、買収と同時に顧客がついてくるのです。

これなら、顧客を得るための営業や、認知してもらうために広告を出す必要がありません。「営業の経験がない」「広告費を抑えたい」など、個人や企業が抱える問題点を解消してくれます。

スモールM&Aが人気の理由④ M&Aアドバイザー養成講座の利用

4つ目の理由は、M&Aアドバイザー養成講座の利用者が増えていることです。M&Aアドバイザー養成講座は、M&Aに精通した企業・協会が主催する講座で、受講することでM&Aのイロハを学ぶことができます。

M&Aアドバイザー養成講座を利用することで、書籍には載っていない情報を得られるため、最近ではスモールM&Aに特化したM&Aアドバイザー養成講座が人気です。

M&Aアドバイザー養成講座の利用者

M&Aアドバイザー養成講座を利用する人たちは、3つのタイプに分けられます。

  1. M&Aアドバイザーの開業を計画している方
  2. 金融関係のコンサルタントに務めている方
  3. 個人投資家と事業を立ち上げる企業の担当者

ひとつは、M&Aアドバイザーの開業を計画している方です。税理士や公認会計士、MBAなどを取得している方が、スモールM&Aのスキル・知識を得るためにM&Aアドバイザー養成講座を利用しています。他社と区別することで、スモールM&Aを専門とするアドバイザーを目指しているのです。

2つ目のタイプは、金融関係のコンサルタントに務めている方です。M&Aアドバイザー養成講座を利用することで、大型案件から小規模案件までの対応を目指します。M&Aアドバイザー養成講座では、実践に基づいたノウハウを提供しているので、スモールM&Aの経験不足を補えます。

3つ目のタイプは、個人投資家と事業を立ち上げる企業の担当者です。M&Aアドバイザー養成講座では、スモールM&Aの概要も学べます。そのため、「投資のために小規模企業の買収したい」「新規事業を立ち上げるために、小規模案件の譲渡・買収が必要」という方に、M&Aアドバイザー養成講座が選ばれています。

このように、M&Aアドバイザー養成講座は、事業を始める方から個人まで、幅広い人種に利用されています。

【関連】日本M&Aアドバイザー協会(JMAA)とは?評判はいい?

3. スモールM&A案件の探し方

スモールM&A案件の探し方

出典: https://www.photo-ac.com/main/search?q=%E3%83%9D%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%88&qt=&qid=&creator=&ngcreator=&nq=&srt=dlrank&orientation=all&sizesec=all&mdlrlrsec=all&sl=ja

スモールM&Aの買収を決めると、次に持ち上がる問題は売り手を探すことです。しかし、スモールM&Aの案件は、どうやって見つけ出せばいいのでしょうか。

スモールM&Aの案件を探す場合は、M&Aの仲介会社に依頼するほか、知人の紹介やセミナーの利用などがあります。この章では、スモールM&Aの案件の探し方について、ご紹介します。

マッチングサイトで探す

スモールM&Aの案件は、インターネット上にあるマッチングサイトで見つけられます。

M&Aの仲介・アドバイザリーを営む企業が、サイトを開設しているケースが多いです。マッチングサイトを利用することで、対象企業の業種・事業を営む場所・売上高などの財務情報・希望する譲渡額・譲渡する理由などを知ることができます。

時間や場所を問わずにスモールM&Aの譲渡案件を探せるため、忙しい方にぴったりの方法といえるでしょう。

また、取り扱う案件はサイトによって異なるため、地域・業種・事業規模を限定した探し方も可能です。ただし、詳細な情報を得るには、電話による問い合わせや秘密保持契約の締結が必要とされます。

スモールM&A専門の仲介会社で探す

スモールM&Aは、小規模企業の案件に特化した仲介会社でも見つけられます。専門の仲介会社を利用することで、全国から売り手企業を探してくれたり、抑えた手数料で成約までのサポートを提供してくれたりと、中堅・大型案件と同様のサービスが受けられるのです。

スモールM&Aの仲介会社では全国の案件を取り扱いつつ、限られた地域の案件にも力を入れて、売り手の情報を掲載しています。

公共機関を利用して探す

スモールM&Aは、公共機関でも案件を紹介しています。主な公共機関は、次の2つです。ひとつは、全国にある商工会議所。M&Aの相談や、事業の引継ぎに関するアドバイス・情報の提供のほか、売り手企業の紹介などを行っています。

もうひとつが、事業引継ぎ支援センターが行う「後継者人材バンク事業」です。事業承継を支援する機関が、売り手と買い手を結び付ける事業を行っています。

拠点の数は、11箇所でるので、利用する場合は、最寄りの事業引継ぎ支援センターへ問い合わせてみましょう。

関西では大阪商工会議所が有名

大阪を中心とした関西圏でスモールM&Aを検討するなら、大阪商工会議所を利用してみましょう。公的な機関で初めてとなる匿名性のM&A市場がつくられています。

売り手企業の所在地には、大阪をはじめ、周辺の神戸や京都、兵庫などが多いため、「関西を基盤に事業を広げたい」「これから大阪を中心に事業を始めるつもり」など、大阪を起点とした事業を営む方にはうってつけの紹介所といえるでしょう。

知人に紹介してもらう

スモールM&Aでは、知り合いによる紹介でも案件を見つけられます。顔の広い友人を通じて、事業譲渡を望む会社を紹介してもらうことが可能です。

ただし、紹介を依頼しても、ふさわしい相手が見つかる保証はありません。効率よく売り手企業を見つけたいなら、ほかの方法も検討しておきましょう。

知人の紹介で適切な相手が見つかった場合は、専門家のサポートを受けながら進めるのをおすすめします。専門家にサポートを依頼することで、交渉や成約が長引かずスムーズなクロージングを期待することができます。

セミナーに参加する

スモールM&Aの案件を自分で見つける場合は、M&Aのマッチングサイトやコンサルティング会社などが開催するセミナーに参加してみましょう。

M&Aの事例や買収のポイントに加えて、経営者や個人投資家に向けて、案件を紹介しています。

セミナーによっては、インターネットでは公開していない案件を紹介してくれます。自分で探したり、商工会議所を訪れたりしても、求める案件に出合えなかった場合は、セミナーに参加することもひとつの方法です。

ただし、セミナーの募集は人数制限があるため、参加したいセミナーがある場合は早めに予約を入れるといいでしょう。

自分で案件を探す方もセミナーに参加している


自分たちで売り手企業を探す場合も、M&Aアドバイザー養成講座などのセミナーに参加することがあります。

セミナーを受講することで、スモールM&Aの流れ・情報・具体例などを知れるため、売り手の絞り込みや、交渉・成約の段階で気をつけるべき点などを把握できます。

セミナーを利用する場合は、少人数の講座を選びましょう。人数が多いと一方的に話を聞くだけで終わってしまいます。

セミナーのスケジュールに、質問する時間や、参加者同士で議論を交わす時間が確保されているかを、確かめてるようにしましょう。

また、セミナーの料金を把握しておきましょう。M&Aアドバイザー養成講座では10万円台から20万円前後の受講料がかかります。

M&Aアドバイザーの資格が必要なければ、無料で開かれる入門編のセミナーを利用するのもいいでしょう。

現場視察

紹介した方法で売り手企業を見つけたら、現場を視察しましょう。資料だけでは売り手企業の現状を把握することはできません。

現場を訪れて、買収した後の会社や事業がイメージできるかを、確かめてください。訪問できる業種なら、一般客としてサービスを受けてみましょう。

売り手企業が抱える問題や、見えなかった魅力などを見つけることもできます。

【関連】小規模M&Aの成功の秘訣は?オススメの仲介会社は?

4. スモールM&A案件選びの注意点

スモールM&A案件選びの注意点

出典: https://www.photo-ac.com/main/detail/397881?title=%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%92%E5%85%A5%E3%82%8C%E3%82%8B%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%83%B3-%E9%9D%92%E8%83%8C%E6%99%AF

スモールM&Aで案件を見つけると、次は案件の絞り込みですが、買収に見合う企業・事業を見極めるためにはいくつか注意しなければならない点をがあります。

この章では、スモールM&Aの案件選びの注意点について解説します。個人の投資家やサラリーマンに限ったポイントも併せてご紹介していきます。

黒字事業である

スモールM&Aでは、売り手の財務状況に注目しましょう。対象企業を探すときは、財務状況が黒字であることを確かめてください。

黒字の事業を引き継ぐことができれば、企業・事業を譲渡した段階で、顧客を抱えています。さらに、黒字であることから、利益が出る状況もつくられているはずです。

スモールM&Aの市場では事業継承を理由にした、黒字会社の案件が見られます。そのため、スモールM&Aの案件を探す場合は、事業承継を譲渡の理由に挙げている会社に見当をつけてみましょう。財務状況が安定した売り手を見つけられます。

赤字事業でも良い条件

赤字を出している会社でも、場合によってはスモールM&Aの対象といえます。理由は、買収によってシナジー効果を得られる点です。

提供するサービスや商品の種類を増やせたり、市場でのシェアを高められたりします。これなら、赤字の事業を引き継いでも、利益を得られる事業へと変えられるのです。

このほかには、事業の将来性を見込んでいることも、買収の理由に挙げられます。投資の対象として赤字の会社を買収を行い、経営が軌道に乗りコンスタントに利益が出る会社に育て上げたところで、売却するのです。

このような場合は、赤字の会社でも買収する価値のある対象であると判断されます。

許認可がある

スモールM&Aの買収で失敗しないためには、許認可の有無を確かめましょう。業界によっては、事業を営むための許可・認可が必要になる事態も考えられます。

新規の参入で許認可を得ることが難しい場合は、売り手企業が持つ許認可を利用してみましょう。買収することで許認可も継承できれば、取得する時間・手間・費用を抑えられます。

自社スタッフで補完できる

スモールM&Aの案件では、引き継ぐスタッフの数も検討の対象です。事業を継続するには、活動に必要な人材を揃えなくてはいけません。

売り手企業の売却理由が人手不足なら、自社のスタッフで補えるかどうかを、確かめておきましょう。

決算資料等に穴がない

スモールM&Aでも、ほかのM&Aと同様に、決算資料などのチェックをしっかりと行いましょう。

デューデリジェンスの実施で、簿外債務・偶発債務・過剰在庫など買収後の経営に影響を与える要素を見つけ出し、売り手企業の正しい価値を知って将来のリスクを避けましょう。

デューデリジェンスに力を入れる

スモールM&Aの買い手が、個人投資家やサリーマンの場合、デューデリジェンスに力を入れてください。

セミナーに参加したりM&Aアドバイザー養成講座を受講したりする方は、個人で調査を進めることがありますが、ディーデリジェンスを疎かになり買収後に損をしてしまう可能性事態もあります。

個人投資家やサラリーマンの方がディーデリジェンスを行う場合は、必ず専門家に調査を依頼するようにしましょう。

M&Aの仲介会社やアドバイザリー、税理士・会計士などの専門家のサポートを受けることで、簿外債務などのマイナス要素を確実に見つけることが可能になります。

信頼できるM&A会社を選ぶ

スモールM&Aを行うなら、信頼できるM&A仲介会社を選びましょう。特に、小規模企業の案件を専門に扱う会社や、幅広い案件を取り扱う会社がおすすめです。

M&A仲介会社の概要はホームページなどをみればおおよそ把握できますが、実際に希望する規模の案件を扱っているか、担当者との相性などについては、無料相談などを利用して確認してみるといいでしょう。

【関連】M&A・事業承継ならM&A総合研究所

M&A総合研究事務所では、スモールM&Aに実績・知識が豊富な公認会計士が、ご相談から契約・クロージングまでフルサポートいたします。

M&A専門の公認会計士の立場から、サラリーマンなどの個人が見落としがちなポイントをしっかりサポートいたします。

無料相談を行っていますので、スモールM&Aをご検討の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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5. スモールM&Aでよくあるトラブル

スモールM&Aでよくあるトラブル

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スモールM&Aにより売り手企業を譲り受ける場合、次のようなトラブルに気をつけましょう。

個人・サラリーマン・投資家などが買い手のみで買収を進めたり、売り手企業への配慮が欠けていたりすると、思わぬトラブルに見舞われることも考えられます。

契約締結前に話していた内容と違う

スモールM&Aで見られるトラブルには、成約を済ませたあとに発覚する契約違反があります。実際の財務と、提出された情報にズレが生じているケースが考えられるのです。

短期間で成約を終えようとすると、デューデリジェンスが疎かになり、見落としが発生します。特に、買い手が個人・サラリーマンの場合は、このようなケースに見舞われることも少なくありません。

損害を避けるには、徹底したデューデリジェンスが必要といえます。安易に契約を結ばず、リスク回避のチェックを済ませておくことが大切です。

従業員の離職

2つ目に挙げるスモールM&Aのトラブルは、従業員の離職です。M&Aは、経営者同士の取引ではありません。売り手企業の従業員も、取引の対象です。

そのため、M&Aに対する正しい認識が得られていないと、買収に合わせて離職してしまいます。重要な役割を担う社員が出ていってしまうと、想定した売上に達しなかったり、利益が出なかったりといった事態も考えられるのです。

従業員の離職を防ぐには、買収先の待遇や働く環境、会社の規模などを伝えて、これまでよりも働きやすい職場であることを伝えましょう。スモールM&Aのメリットを明確にすれば、環境が変わることへの不安を抑えられます。

【関連】M&A・会社売却後の従業員・社員・経営者の処遇を徹底解説!

隠れ債務が後から見つかる

3つ目に取り上げるスモールM&Aのトラブルは、隠れ債務の発覚です。徹底したデューデリジェンスを行っても、成約後に不要債権などの債務が見つかることがあります。回収できない債権は、買収後の経営を左右しかねません。隠れ債務が発覚した場合に備えて、株式譲渡契約書や表明保証などに、契約内容に反したときに補償を受けられる旨を明記しておきましょう。

ただし、訴訟を起こしたとしても、買い手側のデューデリジェンスが甘かったことを指摘されて、補償を受けられないこともあります。

買収後のリスクを避けるためには、第三者によるデューデリジェンスが重要です。特にサラリーマンなどの個人が買収を行う場合は、自分だけ実施せずにM&Aアドバイザーや弁護士など、専門家に調査を依頼してください。

売買相手が非協力的

最後に取り上げるスモールM&Aのトラブルは、取引相手による非協力的な態度です。

一方の利益を追求するM&Aアドバイザーに買収を依頼した場合、買い手側の意向を強く押し付ける形で交渉・成約が進められます。すると、売り手側は要望をくみ取ってもらえないため、非協力的な対応を取ってしまうのです。

また、小規模企業にかかる負担も、非協力的な態度の原因といえます。従業員の数が少ないため、交渉にかかりきりとなる人材を用意できません。

業務の合間を縫って、必要なデータの収集・資料の作成などを行うため、対応が遅れてしまうのです。そのほかには、限られた情報しか提出しないケースも見られます。

「会社の財務状況や会社の内情を知られたくない」「事業所の内部を見せたくない」など、外部に会社の機密が漏れてしまうことを恐れるケースも少なくありません。

このようにスモールM&Aにはいくつかのトラブルが予想されます。時間と費用を節約するには、予めM&Aの仲介会社や商工会議所などに、仲介を依頼しましょう。

予期せぬトラブルを避けられれば、滞りなく買収を終えられます。サラリーマンや個人投資家をはじめ、経営者の方も、第三者に仲介を頼むことが大切です。

6. スモールM&Aの案件紹介

スモールM&Aの案件

出典: https://www.photo-ac.com/main/detail/1571337?title=%E6%A1%88%E5%86%85%E3%81%99%E3%82%8B%E5%A5%B3%E6%80%A7%E4%BC%9A%E7%A4%BE%E5%93%A1

この章では、実際のスモールM&A事例をいくつかご紹介します。

事業の拡大・成長を望む企業や、投資を目的とした個人・サラリーマンの方、起業を考えている方など、それぞれの目的に合ったスモールM&Aの案件を紹介していきます。

スモールM&Aの案件1・大阪市のインド料理店

ひとつ目の案件は、大阪市で20年ほど営業を続けているインド料理店。有名人やインドで要職に就く人物などが来店し、レストランの評価サイトでも高い点数を獲得しています。

売上は4,000万円で、取引価格は2,000万円。譲渡の理由は、事業の拡大です。事業譲渡を望み、大阪市のレストラン事業のみを譲渡の対象としています。
 

案件1 インド料理店
地域 関西・大阪
売上高 4,000万円
希望取引価格 2,000万円
譲渡の理由 事業を拡大するため
譲渡の方法 事業譲渡。譲渡の対象は大阪市のレストラン事業のみ

スモールM&Aの案件2・大阪府の美容院

つ目の案件は、大阪府の美容院です。譲渡を希望する店舗は、全部で6店。希望の条件は、大阪市の周辺で営業する店舗を、まとめて買い取ってもらうことです。

6店を合わせた売上は、およそ1億7,000万円。取引額は、6,500万円ほどです。
 

案件2 美容院
地域 大阪府
売上 1億7,000万円
希望取引価格 6,500万円
譲渡する条件 大阪市周辺にある6店の美容室を買い取ること

 

スモールM&Aの案件3・アウトドアのウェブメディア

3つ目の案件は、アウトドア情報を掲載するウェブメディアです。サイトにアウトドアの情報を載せて、アフィリエイト・広告収入で売上を計上しています。

売上高は1,000万から5,000万円で、従業員は5人以下。戦略を見直した結果、事業の譲渡に踏み切りました。
 

案件3 アウトドアのウェブメディア
地域 関東
売上 1,000万~5,000万円
希望取引価格 なし
譲渡の方法 非公開

スモールM&Aの案件4・電子タバコのECサイト

4つ目の案件は、電子タバコのECサイトです。オリジナルの電子タバコを販売しています。売上高は1,000万円以下で、希望する取引価格は1,500万円ほどです。

人手が足りなくなり、本業が疎かになりそうだったため、売却を決めました。
 

案件4 電子タバコのECサイト
地域 東京都
売上 1,000万円以下
希望取引価格 1,500万円ほど
譲渡の理由 人手が不足し、手が回らないため
譲渡の条件 取引先の承諾が必要

スモールM&Aの案件5・山口県の調剤薬局

5つ目の案件は、山口県の調剤薬局です。診療所の前にある門前薬局で、保険調剤を取り扱っています。案件の魅力は、周囲に同業の店舗がないこと。買収後も安定した売上が見込めます。

売上高は5,000万から1億円ほどで、希望する取引額は1,000万から5,000万円ほどです。後継者が見つからないため、事業承継を望んでいます。
 

案件5 山口県の調剤薬局
地域 山口県
売上高 5,000万~1億円ほど
希望取引価格 1,000万~5,000万円ほど
処方箋枚数 29枚/日
譲渡の理由 後継者不足

7. スモールM&Aの探し方・注意点まとめ

スモールM&Aの探し方・注意点まとめ

出典: https://pixabay.com/ja/%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%97%E3%83%B3%E8%A8%98%E5%8F%B7-%E3%83%93%E3%82%B6%E3%81%AE%E7%BD%B2%E5%90%8D-%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%97%E3%83%B3-%E3%82%B9%E3%83%88%E3%82%A2-%E8%A8%98%E5%8F%B7-%E3%83%93%E3%82%B6-1309682/

スモールM&Aの案件は、企業のほかにも、サラリーマンなど個人によって買収されています。取引額が抑えられているため、投資や起業を目的にした買収も盛んです。

ただし、買収では探し方や注意点を知っておかないと、案件が見つからなかったり、買収後に損害が発覚したりと、トラブルに見舞われてしまいます。

起業するサラリーマンや投資を対象とした個人は、交渉前の調査をM&Aの専門家へ依頼することをおすすめします。

M&Aを行うには法務・税務などの専門知識が必要となるため、充実したサポートが受けられる仲介会社がいいでしょう。

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