事業譲渡・事業売却の方法・手続きまとめ!契約書の書き方も解説【事例あり】

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

事業譲渡や事業売却は自社の事業を他の第三者に売却するM&Aの方法の一つで手続きが難しいものもあります。国内では後継者問題などで様々な事例があります。今回は事業譲渡や事業売却の方法と手続き、その事例についてまとめていきたいと思います。


目次

  1. 事業譲渡・事業売却とは?
  2. 事業譲渡・事業売却の方法(フローチャート)
  3. 事業譲渡・事業売却の方法(詳細)
  4. 事業譲渡契約書の書き方
  5. 事業譲渡契約書のポイント
  6. 事業譲渡・事業売却の事例
  7. 事業譲渡・事業売却方法のまとめ
  8. 事業譲渡・事業売却はM&A総合研究所に!
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1. 事業譲渡・事業売却とは?

事業譲渡・事業売却について

最近ではM&Aの活用で成功や経営問題の解決に至った事例が数多く存在します。

そのM&Aの方法の中に、事業譲渡・事業売却という事業の一部や事業の全部を対象企業に譲り渡す方法があります。

この事業譲渡や事業売却により、譲渡会社や譲受会社共に経営状況が大きく変わることになるため、この事業譲渡や事業売却に関する手続きを株主保護のために会社法で定められています。

会社が不動産といった、固定資産などの保有財産を事業そのものと切り離して個別に譲渡する場合には、譲受する会社が不動産会社でない限り、事業譲渡には当たりません。

今回はその事業譲渡・事業売却の方法とその事例、手続きやその手続きに必要な契約書など解説していきたいと思います。

株式譲渡との違い

事業譲渡・事業売却は同じM&Aでも株式譲渡とは譲渡するものはもちろん、手続き方法なども違いがあります。

まず株式譲渡は、会社の株式を全て譲渡するので会社売却と同じで、会社に関係する全ての資産や負債を譲渡することになりますので株式譲渡では、人が経営している会社そのものを売買するのと同じことです。

なので利益率の高い事業などを残したい場合のM&Aの方法としては事業譲渡や事業売却により一部のみを譲渡する必要があります。

会社分割との違い

事業譲渡・事業売却と会社分割が違うところは、会社法上で組織再編行為をするかどうかというところです。

会社分割はM&Aの中で組織再編行為というものに当たり、多角化した事業を切り出し企業規模を最適化する方法で新設分割と吸収分割という方法ががあります。

会社分割では契約の時「包括承継」といった方法だと、従業員や簿外債務など事業に関する資産や債務を全て譲渡することが必要になり、事業譲渡の場合は「個別承継」という方法になり従業員や取引先との契約など何を譲渡するのか決めることができます。

また事業譲渡・事業売却の対価はキャッシュになりますが、会社分割では株式を対価として取引ができます。

2. 事業譲渡・事業売却の方法(フローチャート)

事業譲渡のフローチャート

事業譲渡・事業売却のフローチャート例としては

  1. 取締役決議
  2. 事業譲渡契約書の締結
  3. 株主総会決議
  4. 通知・告知
  5. 株式買取の請求
  6. 譲渡の効力発行と引き継ぎ
事業譲渡・事業売却の基本的なフローチャートはこのようになります。

あくまでも基本的な流れなので、事業譲渡の方法などにより、手続きを省略したり、加えたりすることもあります。

【関連】事業譲渡の手続き・流れやスケジュールを徹底解説!期間はどれぐらい?

3. 事業譲渡・事業売却の方法(詳細)

事業譲渡・事業売却の方法の詳細

では先ほど記述した事業譲渡・事業売却の方法(フローチャート)の手続きを詳しく解説していきたいと思います。

会社売却(M&A)や株式譲渡の手順とは異なるところもあるのでしっかりと理解を深めていきましょう。

事業譲渡の手続き

事業譲渡の手続きではまず買い手企業の選定やM&Aアドバイザーとの契約も必要になります。

事業譲渡ではこの手続きが一番大変な作業になることになります。

特に初めてM&Aや会社売却・事業譲渡・株式譲渡を行う経営者の方ではどのような資料が必要になるのか、提出しなければならない書類や営業に関するデータなどをまとめて置かなければならないものなど苦労する部分もあるかと思います。

しかし一度この経験をしてしまえば、事業譲渡をするときに必ず活かせるので丁寧にプロセスを理解していきましょう。

①買い手企業の選定及び、打診

事業譲渡や事業売却をするときには、まず最初に買い手企業の選定を行います。

M&Aなどでは、買い手企業を見つける時に、マッチングサイトやM&Aアドバイザーや仲介を使って、買い手企業を見つけることができます。

この時、ノンネームシートという企業名が入っていない概要書のような物を見てこれから先事業譲渡・事業売却を進めていくのか決めていきます。

この時にあらかじめM&Aアドバイザーに基本条件などを細かく伝えていくと選定がスムーズに行えます。

②秘密保持契約

買い手企業の選定が済み対象企業との事業譲渡・事業売却を進めることを決めたら、まずは「秘密保持契約書」の締結をします。

これは企業の重要事項や機密事項の守秘義務を果たすためのもので、もし締結後に情報が漏洩した場合はペナルティーが発生するというものです。

M&Aや事業譲渡・事業売却では、企業の情報を開示しあうため、この秘密保持契約書は重要な役割を持ちます。

この手続きは事業譲渡など会社売却、M&A、株式譲渡では必ず行うもので、トラブルの回避にも繋がることなので慎重に取り決めを行うようにしましょう。

③IM資料の提示

秘密保持契約書が締結されたら、IM資料という企業の詳細資料を提示し、事業の過去の情報などを買い手企業に知らせます。

IM:Information Memorandumとはインフォメーションメモランダムの略称で、企業の詳細情報が乗っている資料のことで買い手企業はこれを基に会社売却や事業譲渡の希望条件や交渉を行います。

秘密保持契約書を交わさずにこの手続きをしてしまうと、機密情報が漏洩しても責任の追求ができないため、必ず秘密保持契約書を締結した後に行うようにしましょう。

④経営者同士の面談

IMの開示をして、買い手企業の条件交渉や希望条件が整えば、経営者同士のトップ面談に入ります。

M&Aや事業譲渡・事業売却ではトップ同士が揃う面談の機会はこの時くらいしかないため、じっくりとお互いの企業のことや将来性などを話し合う必要があります。

株式譲渡や会社売却などのM&Aでは、この面談も重要な手続きだということをしっかりと理解して臨むことが大切です。

⑤買収側の意向表明書

事業譲渡・事業売却の話がうまく進んでいけば、買い手側企業は意向表明書を提示することになり、これから事業譲渡や事業売却の取引をクロージングまで進めていくことや必要手続きを行うことを約束します。

この意向表明書には買取金額や方法が記載されることになり、株式譲渡の場合は、譲渡株式の数や価格などが記載され事業譲渡では事業内容やその事業売却価格が記載されることになります。

この意向表明書はトップ面談が済んだ段階で買い手企業がM&Aアドバイザーと打ち合わせし作成されます。

⑥基本合意書の締結

条件交渉や面談、意向表明書の提示が終わると事業譲渡や事業売却の基本的な合意を定めた契約書を締結します。

基本合意書とは事業譲渡金額やその内容、これからM&Aを進める上で守らなければならない事項が記載されています。

主に条件交渉の際に決まった条件を盛り込んでいるので対象企業は違いに相違のないことを認めるための契約書です。

ここで買い手企業は独占交渉権を盛り込んだりすることがあるので、状況により細かな設定はM&Aアドバイザーに相談しながら、決めていくことが大切です。

ここで独占交渉権を盛り込むことにより、買い手側は他の第三者に邪魔されずに交渉や買収監査を行うことができ、売り手側は他にいい条件の買い手が現れる可能性があってもその買い手候補と交渉することが禁じられます。

⑦デューデリジェンス

デューデリジェンス(DD)とは買収監査のことで、買い手企業が専門家に依頼して売り手企業の資料ではわからない現状を調査することです。

株式譲渡や事業譲渡・事業売却などのM&Aをするときには必ず行われるもので、買い手側企業はいちばん重要視している部分なのでチェックしておくと良いでしょう。

また情報の開示義務があるので売り手側はここで情報を隠すと後ほどトラブルになりますので現状はしっかりと伝えておく必要があります。

【関連】M&AにおけるDD(デューデリジェンス)項目別の目的・業務フローを徹底解説!

⑧取締役会の決議

譲受会社は、原則として事業の譲り受けのための株主総会の特別決議を必要としていませんが、譲渡会社の事業を全て譲り受ける場合には、譲渡会社と同様に株主総会の特別決議が必要になります。

これは簿外債務を含んだ全責務を引き受ける行為にはリスクが生じるため株主保護の必要があるためです。

譲渡会社は、事業の全部の譲渡や重要な一部の譲渡を行う場合には、株主総会の特別決議が必要になり、この特別決議が必要な「重要な一部」というものの重要性の判断は会社の全財産に対して譲渡財産を占める割合など譲渡による会社への影響といったものを考慮して判断されるものです。

また、条件により特別決議は必要ないこともありますが、これも重要な手続きになるので事業譲渡・事業売却をする時には理解しておかなければなりません。

⑨事業譲渡契約書を締結

事業譲渡・事業売却はM&Aと同じく売買といったような取引行為であるため、法律上では契約書の作成は義務ではありませんが、後日のトラブルを防ぐためにも事業譲渡契約書の作成が必須となります。

この事業譲渡契約書には、事業譲渡の目的や譲渡対象、譲渡財産や日時、従業員の引き継ぎまで取引に関することを細かく記載しておくのが一般的です。

事業譲渡契約書は事業譲渡内容やそれに対しての対価として受け取る金額や細かな取り決めなどが盛り込まれる契約書になり、これまで面談や交渉してきたことを総括したものになりますので慎重に締結を行う必要が有ります。

またトラブルを避けるためにM&Aアドバイザーがいる場合は、相談しながら専門家に作成を依頼することも大切です。

⑩臨時報告書の提出

有価証券報告書の提出義務のある会社は、条件に当てはまる事業譲渡または事業売却など譲受けに関する契約書を締結した場合には「臨時報告書」を提出する必要があります。

条件は以下の通りです。

  • 事業譲渡や譲受けにより、提出会社の資産の額が直近の事業年度の末日現在の純資産に比べて30%以上減少か増加することが見込まれるような場合
  • 事業譲渡や譲受けにより、売上高が直近の事業年度の実質に対して10%以上減少や増加が見込まれるような場合

⑪公正取引委員会への届け出

事業譲渡・事業売却の時、規模が一定以上の場合、事前に公正取引委員会へ事業等の譲受けに関する計画届出書を届け出なければなりません。

譲渡当時会社は、公正取引委員会が届け出を受理してから原則として、30日以内は事業譲渡をすることが禁じられています。

⑫株主への通知、または公告

事業譲渡・事業売却を行う時、会社はその効力が発生する20日前までに、株主に対して、公告を行う必要があります。

これは反対株主に株式買取請求の機会を持たせるためであり、株主への通知や公告を行うのが必須です。

⑬株式総会での説明

事業譲渡が決まったら、株主総会にて事業譲渡・事業売却の経緯や内容を説明します。

この時、反対株主などがいる場合には、株式買取請求などの機会が持たれますが、この時に3分の2以上の賛成を獲得する必要があります。

⑭監督官庁の許認可

事業の内容によっては譲渡の時に監督官庁の許可が必要になるケースもあります。

この監督官庁の許可がないと営業ができない事業もありますので、そのような場合には、譲受会社は事業を譲受ける時に、再度許認可を取得する必要があります。

⑮各種移転手続き

一連の手続きが終わったら、あとは事業の引き継ぎに入ります。

従業員への処遇の発表や、事業関連の書類の受け渡しなど営業所の移転などがある場合も随時行なっていきます。

この時には、スムーズに引き継ぎを済ませるために、計画的に行う必要があります。

4. 事業譲渡契約書の書き方

事業譲渡契約書の書き方

ここからは事業譲渡契約書の書き方についてまとめていきたいと思います。

この契約書は事業譲渡をする上で後々のトラブルやリスクを回避するためのものでもあるため、しっかりと書いていく必要がありますのでしっかりと理解しておきましょう。

また株式譲渡契約書とは異なることもありますのでそちらにも注目してみていきたいと思います。

【関連】事業譲渡契約書の作成方法・注意点を解説!印紙税は?【ひな形あり】

①譲渡契約の目的を明記

事業譲渡契約書には、譲渡契約をする目的を明記しておきます。

例としては、「甲は本契約の条項に従い、平成○年○月○日(以下、譲渡日という)をもって、甲の〇○という事業を乙に譲渡し、乙はこれを譲り受ける。ただし手続き進捗状況によって譲渡日を変更する可能性がある。」

上記のような記載を目的として盛り込んでいき、事業の内容と譲渡日を明確に記載します。

株式譲渡の場合には譲渡する株式数などを記載する部分になります。

②当事者の明記

これはどんな契約書でも記載があることですが、当事者(事業譲渡側と譲受側企業)を明記して対象となる者を明確にします。

例:〇〇株式会社(以下、甲という)と〇〇株式会社(以下、乙という)は、以下の事業譲渡契約を締結する

このような記載になり、お互いの会社名と事業譲渡契約を締結する旨を記載します。

③譲渡対象の事業名を明記

譲渡対象の事業名の明記は①の譲渡契約の目的の部分に盛り込むこともあります。

譲渡対象の事業が複数ある場合も同じで一つ一つの事業名を記載し、譲渡対象となる部分を明確にしておきます。

④譲渡対象の財産を明記

譲渡する事業と同時に移転する必要のある資産も明記しておく必要があります。

このとき、事業譲渡に伴って負債も一緒に移転する場合にはその旨を記載し、負債を引き継がない場合にもその旨を記載しておくと良いでしょう。

この事項は明確にわかりやすくしておかなければ後々トラブルになる可能性があるのでしっかりと記載しておきましょう。

⑤譲渡対象の対価や支払い方法を明記

ここでは実際の譲渡金額や支払い方法を明記します。

この時に、譲受人が対価として金銭を支払う場合は、指定の口座に振り込むなどの記載をしておく必要があります。

こちらは譲渡条件によっては無償の場合もあります。

⑥譲渡日を明記

譲渡日は互いに話し合い決めた期日を明記しましょう。

また補足として、譲渡期日までに手続き上の問題が生じた場合は譲渡期日を変更できる旨を記載しておくとトラブルを避けることができます。

この契約締結日と譲渡期日が離れていると、契約締結日には予期していなかった問題が起こることもあるので、なるべく契約締結日と譲渡期日は期間が空かないようにしましょう。

⑦移転手続きに関する事項を明記

ここでは、事業譲渡契約書に記載されている事項が間違いないことを確認できた場合に譲渡日に上記で記した、譲渡内容や資産を譲り渡し移転することを明記します。

このとき、移転手続きに関する費用の負担者をどちらが請け負うのかも記載しておくと、移転に関する手続きのときにトラブルにならないようにできます。

また移転に関して特別な条件がある場合には、それも表記しておきましょう。

⑧従業員や取引先の引き継ぎや処遇に関する明記

事業譲渡という枠では従業員は含まれないため、従業員の引き継ぎがある場合にはここに明記しておくとよいでしょう。

譲渡会社の従業員を譲受会社でも、雇用するときには個別の雇用契約が必要になるので、そちらも忘れずに用意しておく必要があります。

従業員の処遇は事業譲渡契約書でも譲渡の有無や譲渡後の処遇を定めておくとよいでしょう。

⑨表明保証について

表明保証とは、譲渡会社の開示した情報や契約内容が誠実であり真実であることを保証するものです。

保証内容としてペナルティーを定める場合もあり、契約内容などに相違がある場合には、譲渡会社は譲受会社に保証を訴えられることもあります。

信用関係での契約なので、ここではしっかりと表明保証を定め、きちんと守ることを誓いましょう。

⑩尊厳事項を明記

事業譲渡前と事業譲渡後の約束事項を記載するのですが、内容としては、株主総会で承認をしっかりと得ることや、財産管理において善管注意義務について当事者間で尊守することを記載します。

また事業譲渡後の尊厳事項としては、競業阻止義務という譲渡後に同業種で継続しないという約束をすることが一般的です。

⑪締結事項違反に関する明記

事業譲渡契約においては、締結事項に違反した場合、取引内容を解除することができ、ここではどのような状況で契約解除を申し立てられるかなどを記載しておきます。

また表明保証内容の約束を破った場合には金銭的保証を申し立てられることなどを記載しておくと良いでしょう。

⑫当該契約の効力発生時期に関する明記

事業譲渡契約は会社の財産関係を大きく変化させたり、外部に与える影響が大きいため内密的に行われることがあり、双方の営業上の機密事項を守ることになるので守秘義務事項を盛り込み、その効力発生時期も記載するようにしましょう。

また別途で秘密保持契約書を用意して締結するなどの方法もあります。

⑬ほかその他の関連事項

事業譲渡契約に関わる条項を記載しておきます。

例えば、紛争などトラブルが起こった時にどこの管轄で話し合うのかなどの事項を記載しておくと良いでしょう。

また、本契約書で定めていない事項についての疑義が生じた場合にどのように協議を進めていくのかも記載しておく場合もあります。

5. 事業譲渡契約書のポイント

事業譲渡契約書のポイントとは

事業譲渡契約書の基本的な書き方などをまとめましたので、ここではこの事業譲渡契約書のポイントを解説していきたいと思います。

事業譲渡契約書はポイントを押さえておかないと契約上で自社が不利にならないようにこのポイントはしっかりと押さえておきましょう。

記載事項は詳細に明記する

事業譲渡契約書には、どのような事業で何を譲渡するのかを詳しく明記することが重要であります。

この詳しくとは第三者が見てもわかりやすく記載することで、事業譲渡では会社売却や株式譲渡とは違い、事業の一部のみを譲渡することになるので特に注意が必要です。

また譲渡内容の他にも、機密事項や尊厳事項なども誰が見てもわかるようにわかりやすく記載する必要が有ります。

詳細が載っていない契約書の場合には、効力が無効になってしまうこともあるため、記載事項は一つ一つ丁寧に詳細を記載するようにしましょう。

アドバイザーへの確認

事業譲渡契約書を自社で作成した場合には必ずM&AアドバイザーやM&A業者に確認をしてもらいましょう。

この時、最終チェックをしないと、書類上で不備があることに気づかず、後々のトラブルの際に、話がややこしくなったりしてしまいます。

記載事項など十分にしているつもりでもプロの目で見ると見落としや記載ミスなどが多いこともあり、不利な契約を結ぶことになってしまうことにも繋がりますので、必ず確認をしてもらいましょう。

原案は自社にて作成

事業譲渡契約書の原案(ドラフト)を作成するときには、積極的に自社で作成するようにしましょう。

この原案の作成を作成するときに基本的には、作成した側の企業が契約の主導権を握ることが多いため、多少時間とコストがかかっても積極的に原案を作成することで契約が有利になります。

M&Aや事業譲渡では、契約上で有利な立場になるのはかなり大きなポイントですのでしっかりと覚えておきましょう。

6. 事業譲渡・事業売却の事例

事業譲渡・事業売却の事例

事業譲渡や事業売却はM&Aのように現在国内でも事例が多くあり、年々多くなっている傾向が有ります。

ここではそんな事業譲渡・事業売却の事例をいくつかまとめましたので、事業譲渡・事業売却をお考えの方は参考にしてみるとよいでしょう。

【関連】国内M&A市場の展望・トレンドまとめ!

ECサイト事業を売却した事例

家具の通販サイトを運営するオフィスコムがオフィス家具の大手プラスに事業売却をした事例です。

オフィスコムは東京都の江戸川区のマンションの一室で開業し一人で手がけた会社です。

高橋社長はオフィス家具のインターネット通販から始め、業務を拡大しオフィス家具の製造から、流通、内装、電気工事を一社で行い、オフィスの全てを作れるような体制を作り、物流のボリュームが大きくなる中で、産業としての歪みが生まれたことが今回の事業売却に至った理由だと言われています。

この事業譲渡でオフィスコムは年間70億円の売上高をあげ、高橋社長が経営していた当時よりも2倍くらいに成長し、従業員雇用の安定を築くことができたと話しています。

これにより、高橋社長は20年ほど注力してきた事業を手放すことになりましたが、事業譲渡の際に、注意することとして、経営者や創業者がいなくても事業継続ができていることが大切でマネジメントルールは最低限必要だと話しています。

それと財務諸表をシンプルにしておくことも重要なことだと言っており、経営者の私的なものが含まれているのは良くないことを事例を元に話していました。

ラーメンチェーン店の売却事例

ラーメン店を売却した寺田社長の事業売却事例となりますが、2000年から開業し2011年に店舗拡大とともに成長してきたラーメンチェーン店を新規事業に注力するために売却したとのことです。

飲食店が競争力が強くなり店舗売り上げが少なくなってきて他の事業に手が回らなくなったことで売却を検討したとのことですが、他の経営者の方に任せることで店舗拡大や、従業員のやりがいをあげることができると見込んでの売却となっています。

この売却事例は契約までに期間をあまりかからずスピード感のある取引でありました。

この意思決定の速さが事業譲渡には非常に大切なところで意思決定に時間を要してしまうと、売り手・買い手ともにうまくいかないことが多く、この寺田社長はその不安要素を取り除き、スムーズな事業売却を心がけていたと言っております。

またM&Aや会社売却を考えている方には、一度検討をしたら、思い切って踏み込んでみてその後にどのようにしたら、いいのか決めていくのが良いと言っていました。

この会社売却でのポイントは、意思決定のスピード感と思い切って踏み込んでみることも大切だと言うところだと思います。

クロスボーダーM&Aにて会社売却に成功した事例

この会社売却での、対象事業内容は「フィリピンでの語学学校」でした。

最近注目をあつめていた日本人を対象とした英語の語学学校を経営していた佐藤さんでしたが、個人オーナーとして、大きくなったマーケットでのビジネスを業績が伸びるタイミングで中堅企業などに売却をすることを検討したとのことです。

この会社売却事例での問題はクロスボーダーであることで日本の制度とフィリピンの制度の違いが、大きな問題であったと言えます。

事業内容は注目を浴びているもので買い手はいましたが、フィリピンの会社と言うことで、買い手側がなかなか決断しにくい状況となっていました。

この会社売却でオーナーであった佐藤さんはM&Aアドバイザーのレスポンスの良さが、成功に至った要因の一つだと言っています。

M&Aのアドバイザーと会社売却を検討しているオーナーさんが、お互いが信頼しあうことでレスポンスがよくなり、結果として会社売却が成功につながったと思います。

個人で飲食店を経営していた夫婦の事業譲渡事例

当時、賃貸契約書などを見ていなくやめる場合にもスケルトンなどで返すようなイメージをしていたオーナーさんですが、事業譲渡という手放し方を知り、不動産の方と相談を重ねた結果、事業譲渡へ踏み込みました。

この会社売却を終えた後のオーナーさんの心境は本当に爽快感があったと言っていて、奥さんの病のこともあり、かなり肩の荷が降りたということでした。

個人での飲食店の経営は良くあることですが、決まって悩みとしてでてくるのがこのリタイアのタイミングです。

店舗を真っさらにする必要なく次に引き継げる事業譲渡でのリタイアはこのような状況の場合にかなり効率的に、気持ちよくリタイアできる状況を作れるので最近では増加傾向にあります。

人生初の体験をしたご夫婦ですが、買い手がうまく決まらなかったりと何度か心が折れそうになることもあったとのことですが、結果としてはかなり良いリタイアの方法だったと言っています。

整骨院の事業売却に成功した株式会社ADLIFEの事例

経営的な面では申し分ない業績だった事業でしたが、経営者の大竹代表が業務を他の人に任せていて、その多くのスタッフは独立を考えているため、その人材の補充などが難しいと感じ売却の検討に至ったとのことです。

中小企業などが整骨院の経営をするとなると、大儲けできるようなビジネスモデルではないので、母体の大きな会社が運営することにより福利厚生などが充実し人材の確保が容易になることで悩みが解決されるので雇用問題の解決に繋がると考えたそうです。

このオーナーさんは整骨院の事業を売却することで、他の事業に集中し、より質の高い活動を心がけたいと言っており、野球関連のグッズやスポーツ用品を世の中に広めていく方針を固めています。

事業をスタートするときに理想と現実がギャップがあるのが、当たり前になっていてその時に「仕事だからしょうがない」などと思うことが美徳だとされていますが、自分がしたいことをできるようにするために会社売却や事業譲渡は人生を豊かにする手段だと経営者の方は言っております。

7. 事業譲渡・事業売却方法のまとめ

事業譲渡・事業売却方法のまとめ

事業譲渡は株式譲渡や会社分割などと違い事業の一部やその全てを譲渡することになり、財産を引継ぐことになるので場合によっては債務なども引継ぐことになります。

後継者不足の問題や、早期リタイアなどの流行りもあり、増加している事業譲渡や会社売却ですが、その方法や手続きを誤ると大きなトラブルにも発展する取引となりますので一つ一つ慎重に進めていくことが大切です。

また、事業譲渡をすることで得られるメリットは譲渡側・譲受側双方にあるので、後継者問題を抱えている企業の経営者の方や、早期リタイアを考えている経営者の方は積極的に活用していくと良いでしょう。

8. 事業譲渡・事業売却はM&A総合研究所に!

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M&A総合研究所では、M&Aや事業譲渡・会社売却の専門家が多数揃っており、サポート体制もかなり整っています。

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