システム開発会社のM&A・買収・売却の完全マニュアル【相場/成功事例あり】

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

IT業界の進歩は著しく、需要が衰える事がありません。IT業界の一部であるシステム開発会社のM&Aによる事業の売却・買収はどういった傾向がみられるか気になる所です。そこで、システム開発会社のM&Aによる売却や買収について解説させて頂きます。


目次

  1. システム開発会社とは
  2. システム開発業界の現状と動向
  3. システム開発業界のM&A動向
  4. システム開発会社がM&Aするメリット
  5. システム開発会社のM&Aの相場と成功事例
  6. システム開発会社のM&Aまとめ
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1. システム開発会社とは

システム開発会社とは

昨今のIT技術の進歩は著しく、誰もが少なからずその恩恵を受けるほどとなりました。IT技術の進歩にシステム開発会社が不可欠です。システム開発会社の需要は、現在でも多く、その業界の売り上げも順調に推移していると言われています。

システム開発会社とは

国内におけるシステム開発会社で、大手と言われる所を以下に一覧にしました。ここに上げた以外にも大手と言われるシステム開発会社は数多く存在します。

会社名 資本金 設立 所在地
富士通エフサス株式会社 94億175万円 1989年3月1日 神奈川県川崎市中原区中丸子13番地2
野村不動産武蔵小杉ビルN棟東京都千代田区東神田3-6-6メビュウス高島 2F
NECソリューションイノベータ株式会社 86億6680万円 1975年9月9日 東京都江東区新木場一丁目18番7号
株式会社日立システムズ 191億6200万円 1962年10月1日 東京都品川区大崎1-2-1
株式会社大塚商会 103億7500万円 1961年7月17日 東京都千代田区飯田橋2-18-4

IT業界内での位置づけ

システム開発会社は、IT業界ではどういった位置づけなのでしょうか。IT業界は大きく分けてハードとソフトに分かれます。ハードというのは例えば、ロボットテクノロジーや銀行のキャッシングなどの機械分野が多くなります。

一方のソフトの分野と言うのは、ハードの仕組みを動かすために必要な分野となるのです。そして、システム開発会社はソフトの分野となります。ソフトが無ければハードは動かず、ハードが無ければソフトは意味をなしません。

ちなみに、世界的に有名なITメーカーであるアップル社は、ハード分野とソフト分野の両方を一手にこなすソフト開発会社となります。一方で、マイクロソフトはハード分野を主要事業としていないシステム開発会社の代表格となります。

システム開発会社の業務

先にも少し触れた通り、システム開発会社はソフトの分野を担当しているIT企業です。ソフト分野とは、銀行などではキャッシングした際の処理もそうですし、スマホのOSなどを作り出す分野もシステム開発会社が担当しています。

システム開発会社は、システム開発の委託を受けると、システム運用なども含めて、発注者に提案を行います。システム運用などの提案が通ると、システムの設計・作成・テスト・納品と流れていきます。

システム開発会社の中にも、システムの提案を行う会社、ソフト制作を受け持つ会社、テストだけを担当する会社、そしてシステム運用を主軸とした会社など、それぞれに得意分野をもった会社も存在します。

しかし、一般的にはシステム会社と言えば、提案から納品までする会社を意味しています。特にシステム運用については、利益率が良い場合もあり、システム運用を目的に開発費を抑えるといった手法も取り入れられています。

WEB制作業務

WEB制作業務は、デザイン性が必要となるので、基本的にはWEB制作会社などでデザイナーなどが受け持つ事が多いのが一般的です。しかし、システム開発会社には、WEB制作業務も含まれることがあります。それは、システム運用に必要な場合です。

システム開発会社の中には、WEB制作会社並みのノウハウとデザイン性を持ち合わせている会社もありますが、ほとんどの場合、システム開発会社はWEB制作会社ほどの技術はありません。逆にWEB制作会社にシステム開発会社の開発能力はないのです。

そのため、WEB制作会社は比較的小規模な会社が多く乱立しています。それは、WEB制作会社を起業するのにコストがあまりかからない所も要因となっています。WEB制作会社に業務を委託すればシステム開発会社より低コストでWEBシステムを構築できます。

ただし、大規模なWEBサービスの開発や運用は、比較的小さな会社が多いWEB制作会社では受け持つキャパシティーが無いことが多く、システム開発会社に業務が委託される場合がほとんどです。

特に会社で使用するWEBを介したソフトなどはシステム開発会社に委託されるのが一般的です。簡単に言えば、システム運用系のWEBサービスはシステム開発会社が、自社のホームページなどWEBサイトやデザイン性重視であれば、WEB制作会社の担当となります。

【関連】WEBサービス・WEBサイトの売却の流れやポイントとM&A事例22選!

2. システム開発業界の現状と動向

システム開発業界の現状と動向

システム開発会社の概要については理解できたかと思います。それでは、現状におけるシステム開発会社の動向はどういったものなのでしょうか。

日々、変化していくIT業界において、システム開発会社の動向は常に変動しているのが正直な所です。しかし、その動向を掴む事が、システム開発会社をM&Aにより譲渡や売却・買収するのには重要となるのです。

需要の高さ

システム開発会社は、常に進化を続けているIT産業に押される形で、需要が高止まりの動向が見られます。特に、スマートホンなどの爆発的な需要により、アプリの開発など、システム開発会社が取り扱う分野は多岐に渡ります。

さらに、昔に構築されたシステムについては、最新の技術をと入れるため、システムの再構築が行われています。システム運用面も飛躍的に向上するシステムの再構築は、多くのニーズを生み出しているのです。

こうした状況から、システム開発会社の需要の動向は、途切れる事がありません。業務を委託する発注者も多岐に渡っているため、今後も伸びる動向を見せる産業と言えるのではないでしょうか。

人材不足

システム開発会社は需要増加の動向と、従業員の定着度から人材不足が懸念されています。IT業界には「IT土方」と言われる言葉が存在します。これは、ソフトウェアを組み上げていく姿が、まるで建築職人のようだからという事です。

人材不足は、人員不足というだけではありません。システム開発会社におけるソフト開発業務は、その時々のブームがあったり、新分野の技術を学ぶ必要があります。このブームや技術を学ぶという所で人材が不足しているのです。

事例としてあげるのであれば、昨今のスマートホンの開発があります。スマートホンの開発には、専門の技術が必要です。最近急激に成長したスマートホンの分野ですから、技術者が不足しているようです。また、技術を学ぶ時間もなく、人材不足に陥っています。

内製化の進展

大手企業においては、システム開発会社に業務を委託する時代から、自社にシステム開発部門を設ける会社が多くなりました。これは、システム開発会社に業務を委託するよりも、自社で開発した方がコスト的に抑えられるからです。

また、コスト面だけではなく、自社で使用する会計ソフトやコミュニティソフトなどを開発する事で、自社独自のシステムを構築、システム運用を可能にしました。自社でシステムを開発する事で、細かい部分までわがままに構築できる所もメリットです。

また、システム開発会社にシステム運用業務などを委託すると、高額なうえにレスポンスに優れていない場合も数多くあります。こういった課題を対処するために、システム分野を内製化する動向が大手企業の多くで見られるようになりました。

開発力

システム開発会社の売り上げに直結するのが開発力です。開発力が乏しいシステム開発会社は厳しい状況にある動向が見られます。開発力はシステム開発会社であれば、常にキープしておくべき重要なポイントです。

開発力とは、新たな技術の習得率だけではなく、得意分野における他社との差別化なども存在します。中には、WEB制作会社並みのデザイン技術を保持しているシステム開発会社も存在します。開発力はシステム開発会社にとってはコアな部分なのです。

3. システム開発業界のM&A動向

システム開発業界のM&A動向

それでは、システム開発会社の譲渡や買収・売却などM&Aの動向はどのようになっているのでしょうか。簡単にシステム開発会社のM&Aの動向について解説します。

最新のM&A動向

事業会社による買収

事業会社による買収がM&Aに多く見られるようになりました。事業会社とはシステム開発会社以外の業界の会社を意味しています。先にも上げた動向にあるように、システムの内製化を目指しシステム開発会社を買収したり、システム運用の為に買収したりさまざまです。

海外企業の参入

最近のシステム開発会社のM&Aでは、海外企業からのM&Aによる買収や、海外企業への事業譲渡などが見られるようになりました。これは、IT業界が国内需要だけではなく、世界への需要を求めてグローバル化に向かっている事が要因となっているようです。

大手企業による買収

システム開発会社の需要は多い物の、やはり中小のシステム開発会社の中には経営が厳しい所もあります。また、システム運用だけでは業務が滞ってしまう状況も見られます。そうした事から、大手企業による中小企業のM&Aによる買収が見られるようになりました。

M&Aの対象になるのは?

それでは、どういったシステム開発会社がM&Aによる買収や売却の売買の対象になるのでしょうか。いくつかのポイントがありますが、ここでは以下の2点の売買対象ポイントについて解説します。

  • 開発力が左右
  • 技術力のある人材

開発力が左右

売買の対象となりやすいシステム開発会社は、開発力が高い会社です。開発力が高い会社は、同業種はもとより、他業種からも魅力が高く、売買の対象となります。経営力がないが開発力が高いシステム開発会社であれば、なおの事、売買の対象となるのです。

技術力のある人材

開発力の高い会社と同様ではありますが、技術力のある人材がいるシステム開発会社も、売買の対象となる傾向があります。M&Aによる売買は、メリットを求めて行われる事がほとんどです。システム開発会社のコアな技術力は売買にとっても大きなポイントなのです。

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4. システム開発会社がM&Aするメリット

システム開発会社がM&Aするメリット

では、システム開発会社をM&Aにより、譲渡や売却・買収するメリットはどこにあるのでしょうか。ここでは売却・譲渡側と買収側それぞれについて、M&Aによる売買のメリットを解説します。

売却・譲渡側のメリット

雇用の維持・人手不足の解消

まず、M&Aによる売却・譲渡側のメリットとして考えられるのは雇用の継続と人材不足の解消です。事業が上手く行っていなかったり、逆に仕事量が多い場合、M&Aによる事業譲渡を行う事で、これらの課題が解決へと向かいます。

事業会社に買収された場合経営基盤が安定する

M&Aによる事業譲渡のメリットとして、他業種の会社に買収された場合の経営基盤の安定があります。これは、システム開発分野やシステム運用分野だけの事業ではなく、他産業の分野も統括的に運用するため、リスクフェッチとなる可能性があるのです。

創業者利益を得られる

M&Aなどで事業譲渡を行った場合、創業者に現金などの利益をもたらします。これは、廃業を考えていた創業者であれば、大きなメリットと言えるでしょう。

買収側のメリット

システムを内製化できる

買収側のメリットとしては、システムを内製化できる部分があります。人件費がかかるため、システム開発会社に業務を委託する方が、コスト的には安い場合もありますが、システム運用などを考えると内製化は大きなメリットです。

システム開発に関する人材を確保できる

システム開発分野は常に人材不足です。M&Aによる売買で、こうした人材不足を一気に解決する事ができます。M&Aによる売買であれば、人材教育にも多くの時間を要しません。

スケールメリットによるシナジー

M&Aによる売買により、会社規模が大きくなります。会社規模はそのまま業務の規模を拡大できるチャンスでもあるのです。スケールメリットによるシナジー効果は、M&Aによる売買で大きなメリットです。

開発力の強化が可能

開発力を求めてM&Aによる売買を行った場合、開発力の強化に繋がります。特に、自社が不得意としている分野、例えばWEB制作会社のM&Aなどを行えば、他社との差別化も図ることができます。

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5. システム開発会社のM&Aの相場と成功事例

システム開発会社のM&Aの相場と成功事例

システム開発会社をM&Aする場合、相場はどのくらいなのでしょうか。結論から申し上げると、相場というのはありません。それぞれの思惑で相場が変わりますし、時代背景で相場は大きく変わるからです。

相場がわからないとは言え、成功事例などから大体の相場は感じる事ができます。それでは、相場を知る意味でも、M&Aの施工事例を5事例ほど紹介します。相場や動向の参考にしてください。

M&A成功事例①

売却側と買収側

売却側が「株式会社筆まめ」で買収側が「ソースネクスト株式会社」の事例です。

スキーム

全株式を譲渡する形のM&Aとなります。このM&Aにより、ソースネクストは筆まめが所有していた全ての製品を手に入れています。

双方のメリット

ソースネクスト社の販売力や企画力に筆まめが持ち合わせていた、ソフトウェアの開発力と顧客を活かし、経営基盤の強化につながりました。

M&A成功事例②

売却側と買収側

クレスコの子会社である「アイオス」と「イーテクノ」のM&Aによる成功事例です。

スキーム

M&Aのスキームとしては、アイオスがイーテクノの株式を取得し、子会社化する手法となっています。

双方のメリット

イーテクノは金融や航空などのシステム開発が得意な会社です。アイオスはこのM&Aにより、人材強化や事業拡大を目的としています。

M&A成功事例③

売却側と買収側

次のM&Aの成功事例は、「土木管理総合試験所」による「アイ・エス・ピー」の子会社化となります。

スキーム

この事例で取り入れられたスキームは、全株式の取得です。アイ・エス・ピーの全ての株式を土木管理総合試験所が取得する形で子会社化を行いました。

双方のメリット

このM&Aの事例により、土木管理総合試験所は、自社内で土木測量設計のソフト開発技術などが行えるようになりました。

M&A成功事例④

売却側と買収側

「アイネット」による「ソフトウェアコントロール」の子会社化の事例は、株式取得によるものでした。

スキーム

M&Aのスキームは、アイネットがソフトウェアコントロールの全株式を取得し、子会社化をするといった手法です。ソフトウェアコントロールは西日本の顧客を多く抱えていました。

双方のメリット

アイネットはソフトウェアコントロールを子会社化した事によって、西日本における販売の強化を図るとしています。

M&A成功事例⑤

売却側と買収側

最後に紹介したいのは、デザイン会社によるWEB制作会社のM&Aです。小さなWEB制作会社が中規模のデザイン会社に、事業を売却した事例となります。

スキーム

この時取り入れられたM&Aの方式は、事業譲渡でした。株式を保有していない会社同士なので、現金でのやり取りとなりました。

双方のメリット

家庭の事情により、廃業を考えていたWEB制作会社の創業者でした。しかし、このM&Aにより、事業の継続と顧客へのサービスを継続できるメリットを得ています。

6. システム開発会社のM&Aまとめ

システム開発会社のM&Aまとめ

ここまで、システム開発会社のM&Aについて解説しました。システム開発会社は、ソフトウェアの開発委託を事業の主軸としています。開発の委託は開発力などで左右されます。開発力に乏しいシステム開発会社は、開発委託が少なく、経営も難しくなります。

まとめ

システム開発会社のM&Aは、時代と共に相場が大きく変化していきます。時代をとらえる事が重要ですが、日々の業務に追われている中で、業界の相場を把握するのは困難です。

専門家の助けが成功につながる

システム開発会社のM&Aが成功するかどうかは専門家の助けがカギとなります。これは売却側・買収側双方に言える事です。業界の動向や相場などを知らずにM&Aにより売買を行う事は非常に危険です。

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