事業承継アドバイザー認定試験を徹底攻略!難易度・合格率は?

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

近年事業承継アドバイザー資格の需要が高まっています。事業承継アドバイザー認定試験(BSA)や事業承継アドバイザー3級、金融業務2級について、難易度や合格率などを解説します。また、試験を受ける際に必要となる通信講座やテキスト、過去問などの問題集もご紹介します。


目次

  1. 事業承継アドバイザーとは
  2. 事業承継アドバイザー(BSA)認定試験とは
  3. 事業承継アドバイザー3級とは
  4. 金融業務2級とは
  5. どの認定試験がおすすめ?
  6. 事業承継アドバイザー資格の勉強法
  7. 事業承継アドバイザー認定試験まとめ
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1. 事業承継アドバイザーとは

事業承継アドバイザーとは

事業承継アドバイザーとはどのような資格なのでしょうか。まずは事業承継アドバイザーについての概要を解説します。

概要

事業承継アドバイザーは、近年需要が高まっている事業承継について、総合的で専門的なアドバイスができる専門家としての資格です。現在後継者不在で事業承継の問題を抱えている中小企業は120万社を超えていると言われています。事業承継問題は当事者だけでは解決できない深刻な問題となり、国や地方自治体も対策に動いています。

そのような現状の中、法務や財務の知識や企業価値評価の算出方法を熟知し、事業承継についてアドバイスをしながら具体的な対策を進めることができるスペシャリストが求められるようになりました。事業承継アドバイザーは、これらの要請に応えられる人材を育てることを目的として生まれました。

事業承継アドバイザーは、資格を持っていないと名乗ることができません。つまり事業承継アドバイザーを名乗っているということは、事業承継の専門家として認められている人材ということになります。

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業務内容

事業承継アドバイザーの業務は多岐に渡ります。事業承継を行う会社の企業価値や現場の把握をし、事業承継の計画を立てます。事業承継相手が決まっていなければ取引相手探しのサポートをし、決まっていれば相手企業の企業調査、個人であればヒアリングなどを行います。

事業承継に必要な手続きをサポートしながら、経営者同士の交渉を仲介したり、従業員の待遇や精神的不安のケアも必要に応じて実施していきます。事業承継が完了したらそれで終わりではなく、事業承継後のマネジメントについても整理します。

事業承継アドバイザーは、事業承継に関わる人や工程の全てに関わることになるので、幅広い知識とコミュニケーション能力が必要になります

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資格取得のメリット

資格取得のメリット

事業承継アドバイザーの資格を取得することにはどのようなメリットがあるのでしょうか。

肩書の信用力

事業承継は会社やオーナー社長や従業員の今後を大きく左右します。だからこそ事業承継を検討し始めると大きな不安を感じる経営者がほとんどです。そのような重要な仕事を一緒に進めるのであれば、信用できる専門家に任せたいと考えます。

現在事業承継を専門に扱う国家資格は存在しないため、事業承継を専門家に依頼する際は、事業承継アドバイザーの資格を持っていることがアドバンテージとなります。税理士や銀行などに事業承継の仲介を依頼する場合には、事業承継アドバイザーの資格を持っている方を優先的に選ぶということにもなります。

知識習得

事業承継アドバイザーは税務、法務、M&Aの戦略など、幅広い知識を身につけることができます。近年事業承継に関する相談が増えている、金融機関や士業の人たちにとって、事業承継アドバイザーを取得する際に学ぶ知識は必須となっています。

また、事業承継アドバイザーの知識は事業承継を検討している会社にとっても必要です。事業承継は専門家に任せきりで進めることはできません。納得のいく結果を得るには、オーナー社長や会社の事業承継に関わる社員も知識を身につける必要があります。

実際に、M&Aアドバイザーや事業承継アドバイザーの資格取得を目指す経営者は増えていて、経営者向けの事業承継講座も盛況です。

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資格の種類

資格の種類

事業承継アドバイザーの資格にはいくつか種類があります。詳細については後述しますが、まずは資格の種類について概要を説明します。

事業承継アドバイザー(BSA)

事業承継アドバイザー(BSA)は、金融検定協会が認定団体となって運営している資格です。金融検定協会は、主に金融機関の職員向けの資格を運営しています。

事業承継アドバイザー(BSA)は、銀行の支店長や役職のある行員を始め、金融機関の職員が中小企業の経営者に事業承継のアドバイスができるようになることを目的として開始されました。

事業承継アドバイザー3級

事業承継アドバイザー3級は、経済法令研究会が認定団体として運営しています。経済法令研究会は、銀行員が受験する各種銀行業務検定試験を運営しています。事業承継アドバイザー3級もそのうちの1つです。渉外業務や窓口業務の際に増えている事業承継の相談にも対応できるようになるための資格です。

金融業務2級

金融業務2級は、金融財政事情研究会(金財)が認定している資格です。金財は、多様化する金融機関の役割に対応して、金融業務能力検定を実施しています。金融業務に関わるさまざまな資格を運営していますが、事業承継の場合は、金融業務2級事業承継・M&Aコースを受講します。

2. 事業承継アドバイザー(BSA)認定試験とは

事業承継アドバイザー(BSA)認定試験とは

まずは事業承継アドバイザー(BSA)認定試験の内容について解説します。

概要

事業承継アドバイザー(BSA)認定試験は、5択問題が50問(各2点)となっています。合格基準は60点以上となっていますが、試験結果を踏まえて試験委員会で最終決定という但し書きがあるので、注意が必要です。

試験時間は150分で、試験日は毎年5月と11月の2回行われています。

難易度

事業承継アドバイザー(BSA)認定試験を受ける前に、事業承継アドバイザー(BSA)認定試験専用の講座を受けて勉強することになりますが、3ヶ月の講座学習をひと通り済ませれば試験は試験に通ることができます。そのため、講座をきちんと受講するという前提で言えば難易度はそれほど高くはありません。

事業承継アドバイザー(BSA)認定試験の試験内容は暗記系ではなく理解を求める内容が大半となっています。テキストだけでは理解するのが難しいところも多いので、講座を受講して理解を深める必要があります。

合格率

事業承継アドバイザー(BSA)認定試験の合格率は、例を挙げると

  • 平成23年春は、受験者数57人で合格者数が39人、合格率は68.4%
  • 平成23年秋は、受験者数77人で合格者数が44人、合格率は57.1%
  • 平成24年春は、受験者数80人で合格者数が34人、合格率は42.5%
  • 平成24年秋は、受験者数126人で合格者数が74人、合格率は58.7%

となっています。受験者数が少ないので合格率にバラつきがありますが、毎年の合格率を平均すると55%程度となっています。

受験料

事業承継アドバイザー(BSA)認定試験の受験料は7,200円(税込)です。

試験科目

事業承継アドバイザー(BSA)認定試験の試験科目は幅広い知識だけでなく、しっかりと意味を理解していることが求められます。

法務

  • 相続法務
  • 会社法
  • 経営承継円滑化法
  • 経営承継円滑化法による金融支援

税務

  • 相続税
  • 贈与税
  • 非上場企業の株式評価
  • 相続税・贈与税の納税猶予制度
  • 税務対策

企業価値評価

  • 事業承継とデューディリジェンス
  • DCF法による評価
  • 不動産の評価
  • その他資産・負債の評価

事業承継アドバイス

  • 後継者がいないケース
  • 外部からの後継者受入
  • 承継計画
  • 事業承継アドバイザーとコンプライアンス

戦略的承継対策

  • M&A(株式)
  • M&A(会社分割)
  • M&A(その他)
  • MBOによる対策
  • MBO時の資金調達
  • その他の承継対策

合格基準

事業承継アドバイザー(BSA)認定試験の合格基準は基本的には60点以上ですが、試験結果を踏まえて試験委員会で決定、という曖昧な但し書きがあるので、注意が必要です。

おすすめテキスト

基本的には金融検定協会が指定している事業承継アドバイザー(BSA)認定試験専用の講座を受講しながら、問題集をしっかりと解いていれば合格できます。

本試験では暗記よりも理解が大事なので、問題集や過去問は丸暗記ではなく、しっかりと理解しながら進める必要があります。

事業承継アドバイザー講座

おすすめテキスト①

事業承継アドバイザー講座は、3ヶ月間の通信講座となっています。3冊のテキストが付いてきて、3ヶ月の間に3回の添削を提出します。添削はテキストを見ながら解答できるので、ほぼ満点を取ることができます。価格は14,400円(税込)です。

事業承継アドバイザー検定試験模擬問題集

おすすめテキスト②

事業承継アドバイザー検定試験模擬問題集は、本試験と同じく、5択問題が掲載されています。この問題集には過去問とよく似た問題も多く載っているので、この問題集を繰り返し解きながら理解を深めておくと、本試験でも似たような問題がよく出てきます。

3. 事業承継アドバイザー3級とは

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事業承継アドバイザー3級とは

続いて、事業承継アドバイザー3級の試験内容についてご紹介します。

概要

事業承継アドバイザー3級はまだ2016年に始まったばかりの資格で、毎年10月に行われます。開始されたばかりということで、試験の難易度がまだ安定していないことと、情報が少ないことで対策がしにくい状態です

出題形式は4択が25問(各2点)、事例付き4択が10問(各2点)、記述式が3問(各10点)となっています。試験時間は180分、合格基準は満点の60%以上です。ただし、試験委員会によって合否の最終決定がなされる但し書きが付いています。

難易度

事業承継アドバイザー3級の難易度は、2016年に行われた第1回目の試験はかなり易しかったのですが、2017年には難易度が一気に上がりました。今後も難易度が上がっていくことが予想されるので、事業承継アドバイザー3級を受験する場合は関連する通信講座やテキストでしっかり時間をかけて勉強する必要があります

合格率

平成28年10月に実施された第1回事業承継アドバイザー3級試験の結果は、2785人の受験者中、合格者は1536人で、合格率は55.15%です。平均点は60.26点となっています。資格試験としてはかなり高い合格率となりました。

しかし2017年の事業承継アドバイザー3級試験は、受験者数が1530人で合格者数は505人、合格率は33.01%と、急激に難易度が上がりました。

受験料

事業承継アドバイザー3級試験の受験料は4,320円となっています。

試験科目

事業承継アドバイザー3級試験の試験科目は、銀行員が実際に事業承継のアドバイザー業務を行うことを想定した内容となっています。

事業承継の基本知識

  • 事業承継対策の基本と必要性
  • 各種の承継方法の概要

事業承継と金融実務

  • 取引先の現状把握と課題の認識
  • 承継方法の決定と計画の立案
  • 各承継方法共通の基本知識
  • 親族内承継に関わる基本知識
  • 親族外承継(従業員)に関わる基本知識
  • 親族外承継(第三者)に関わる基本知識
  • M&Aの基本知識
  • 廃業

その他関連知識等

  • 他の機関等の事業承継関連の制度等
  • 事業承継に関わるコンプライアンス

おすすめテキスト

事業承継アドバイザー3級は今後も難易度が上がる可能性があるので、通信講座で理解を深めながら、問題集や過去問でしっかりと演習することが必要になります。

営業店の事業承継支援コース

おすすめテキスト①

営業店の事業承継支援コースは、事業承継アドバイザー3級に対応した通信講座となっています。受講料は13,608円(税込)で、受講期間は3ヶ月間、3冊のテキストが付いてきて、3回の添削を受けることができます。

事業承継アドバイザー3級問題解説集

おすすめテキスト②

事業承継アドバイザー3級問題解説集は、これまでの過去問がポイント解説付きで掲載されている問題集です。通信講座で理解を深めた後に過去問を繰り返し解くとと効果的です。価格は2,700円(税込)です。毎年最新版が出るので、過去問の傾向の変化に対応するためにも最新版の問題集の購入が必須です。

4. 金融業務2級とは

金融業務2級とは

最後に、金融業務2級の試験内容についてご紹介します。

概要

金融業務2級は、2017年まで「金融業務能力検定事業承継・M&Aエキスパート試験」という名称でしたが、2018年度から「金融業務2級事業承継・M&Aコース」に変わりました。しかし試験内容はほぼ変わっていません。

CBTというコンピューター試験なので、受験機会が多く与えられています。試験は正誤解答が10問と4択が30問となっています。試験時間は100分で、合格基準は100点中60点以上です。

難易度

難易度はそれほど高くありません。専用の試験対策問題集を繰り返し練習すれば合格できます。本試験では、対策問題集と似たような問題が多く出題されます

しかし、専門的な用語が多く問題文の理解が難解なところもあるので、ただ暗記するのではなく、解説をよく読み込んだり、用語を調べながら勉強する必要はあります。

合格率

合格率は5割から7割で、合格者のほとんどが金融機関の職員です。

受験料

金融業務2級事業承継・M&Aコースの受験料は7,560円(税込)です。

試験科目

金融業務2級事業承継・M&Aコースの試験科目は

  • 事業承継関連税制等
  • 事業承継関連法制等
  • M&A基礎知識・関連会計 
  • M&A関連法制等
  • 総合問題

となっています。

おすすめテキスト

金融業務2級事業承継・M&Aコースの試験対策は、専用の試験対策問題1冊で基本的には対応できます。金融業務2級事業承継・M&Aコースの本試験は過去問と似た内容が多いので、過去問対策がポイントになります。

金融業務2級事業承継・M&Aコース試験対策問題集

おすすめテキスト①

金融業務2級事業承継・M&Aコースのテキストは、基本的にはこの1冊を繰り返し解いて解説を読み込むことで合格することができます。しかし解説自体が難解な問題もあるため、確実な合格を目指すのであれば調べながらの勉強になります。

5. どの認定試験がおすすめ?

今回ご紹介した認定試験の中では、事業承継アドバイザー(BSA)認定試験の認知度がもっとも高く、市場での評価も高くなっています。一般的に事業承継アドバイザーとだけ言えば、BSAを指しているケースがほとんどです。

6. 事業承継アドバイザー資格の勉強法

事業承継アドバイザーの認定試験は、主催している認定団体によって内容が違い、独自の問題も多くなっています。テキストは資格認定団体が推奨しているテキストや問題集を使用するのが最も効率的に勉強できます。

ただし、分野によって専門用語が多かったり文章が難解だったりして理解が難しい個所があります。本試験では理解の深さを判定する内容が多いので、理解を深めるために通信講座を活用すると勉強がスムーズに進めやすくなります。

また、どの団体の試験も、過去問が非常に重要です。過去問を繰り返し解くことが必須となります。ただ過去問を丸暗記するのではなく、解説をしっかりと読みながら理解することが必要です。

7. 事業承継アドバイザー認定試験まとめ

事業承継アドバイザー認定試験まとめ

ここまでご紹介してきたように、事業承継アドバイザー認定試験はしっかりと勉強すれば数ヶ月で取得することができます。事業承継アドバイザー資格があれば信用は高まり、自信にもつながります。受験者は金融機関の職員が多いですが、受験資格は誰にでもあります。

事業承継アドバイザーの資格を取得して、事業承継に関する知識と実務能力を磨きましょう。
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