事業承継ガイドライン(要約版)について完全解説!20問20答の内容は?

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

平成18年に中小企業庁によって策定された、事業承継ガイドラインをご存知でしょうか。中小企業の事業承継において指針となる内容となっています。ここでは事業承継ガイドラインを要約版として紹介します。事業承継に基づく20問20答からの抜粋もあわせて紹介します。


目次

  1. 事業承継ガイドライン(要約版)を完全解説
  2. 事業承継ガイドライン20問20答とは
  3. 併せて読みたい事業承継資料
  4. 事業承継ガイドライン(要約版)まとめ
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1. 事業承継ガイドライン(要約版)を完全解説

事業承継ガイドライン(要約版)を完全解説

出典: http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/2016/161205shoukei.htm

中小企業庁が、平成18年に「事業承継ガイドライン」を発表しました。そのガイドラインに基づき、さまざまな事業承継対策が行われるようになっています。ここでは中小企業庁が示した、事業承継ガイドラインについて簡単に解説していきます。

中小企業庁について

中小企業庁とは、経済産業省が書庫案している省庁です。国内における中小企業の育成や発展などを所掌している場所となります。

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背景・経緯

事業承継のガイドラインが中小企業庁によって策定された背景としては、経営者の⾼齢化が進んでいる中、中小企業の事業承継が円滑に進んでいない事があります。

事業承継が円滑に進んでいないと、地域産業や技術、ノウハウなどが損失されてしまいます。こうした事の無いように、事業承継ガイドラインにより、円滑に事業承継を行う事を目的としています。

内容

ここからは、事業承継ガイドラインに基づき、事業承継ガイドラインの要約版を記載します。要約版では、実際の事業承継ガイドラインと章番号が一致していない部分があります。

第一章:事業承継対策の大切さ

事業承継ガイドラインでは、まず事業承継対策の大切さを訴えています。要約版として解釈すると、中小企業における担い手不足の深刻さを訴えています。さらには、中小企業の我が国における重要性も同時に説いています。

そして、中小企業の事業承継の準備が十分でない事で廃業になってしまったり、経営者が一人で悩んでいる現状を訴えかけています。

第二章:中小企業の事業承継に潜む問題点

次に、事業承継ガイドラインで解説している事を要約版としてまとめます。中小企業は我が国において企業数の約 99%を占めているそうです。さらには従業員数の約 70%も占めているといいます。これは、地域の雇用を支えている重要な受け皿です。

しかしながら、経営者の交代率が1975年から1985年までは平均5%だったのに対し、2011年には2.46%まで落ち込んでいると、事業承継ガイドラインでは危惧しています。また、経営不振ではない中小企業の廃業も数多くある事が問題点であるとしています。

第三章:事業承継計画の必要性

事業承継ガイドラインにおいて事業承継計画の必要性を訴えています。ここでは、次のように要約版として解説します。

まずは、事業承継に向けて自社を知りそして自社を強くすることが重要としています。そのためには会社の10年後を見据えた計画が重要だとしています。さらには、「いつ、どのように、何を、誰に承継するのか」といった具体的な計画立案が必要としました。

第四章:事業承継を円滑に進めるためのステップ

事業承継ガイドラインでは、事業承継を円滑に進めるステップも紹介しています。ステップは5段階に分けて紹介されています。ここでは要約版としてステップの表題のみ触れます。

ステップ1として「事業承継に向けた準備の必要性の認識」、ステップ2として「経営状況・経営課題等の把握(見える化)」としました。さらに、ステップ3は「事業承継に向けた経営改善(磨き上げ)」と段階を踏みます。

続くステップ4では「事業承継計画の策定」、「M&A等のマッチング実施(社外への引継ぎの場合)」、そして最後となるステップ5では「事業承継の実行」としています。

第五章:社会的に経営者をサポートする仕組み

そして、事業承継ガイドラインは経営者のサポートの仕組みにも触れています。ガイドラインの要約版として解説すると、国による支援制度整備と歩調を合わせ、各支援機関において支援していくとしています。

既に支援を行っている商工会議所や商工会の経営指導員、金融機関、税理士、弁護士、公認会計士、事業引継ぎ支援センターなどに加えて、地域に密着した支援機関ネットワーク化する事で、より強力なバックアップ体制を整備するとしました。

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第六章:おわりに

そして、おわりとして事業承継ガイドラインは次のように話しています。要約版として紹介すると、中小企業における事業承継の早期取り組みは重要とし、このガイドラインがスタンダードとなるよう、支援強化を図っていくとしました。

チェックリスト

また、事業承継ガイドラインでは、最後に「事業承継診断票(相対用)」と「事業承継診断票(自己診断用)」としてチェックリストが設けられています。チェックリストでは、事業承継の進捗具合や危機感などに就いてチェックができます。

ここまで、事業承継ガイドラインの要約版を紹介しました。事業承継ガイドライン要約版では割愛させて頂いた部分にも、重要な項目は数多く記載されています。

事業承継ガイドラインは中小企業庁のホームページで閲覧する事が可能です。この要約版で気になった所や、要約版では理解できなかった所は、事業承継ガイドラインにおいて再度確認すると良いでしょう。

2. 事業承継ガイドライン20問20答とは

事業承継ガイドライン20問20答

出典: http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/shoukei20/download/shoukei.pdf

次に事業承継ガイドライン20問20答について解説します。この「20問20答」は、中小企業庁が策定した冊子です。事業承継ガイドライン「20問20答」を見る事で、事業承継ガイドラインをより容易に理解できるようになっているようです。

さらには、事業承継ガイドライン「20問20答」は、今まで事業承継が難しくて興味がなかった方にも、分かりやい内容となっています。ここでは、事業承継ガイドライン「20問20答」について、要約しながら解説します。

目的

この「20問20答」は、上記でも解説した、平成18年6月に中小企業庁によって策定された、「事業承継ガイドライン」を中小企業の経営者に分かりやすく理解をしてもらうために、中小企業庁により作成されました。

構成

「20問20答」は、事業承継ガイドラインを基に、中小企業の経営者に理解を深めてもらうために一問一答形式により構成されています。「20問20答」によって事業承継について分かりやすく学ぶ事が出来るようになっています。

内容

それでは20問20答についての中でもポイントとなる、以下の項目について解説します。内容がさらに気になる方は中小企業庁で閲覧可能な「20問20答」をご覧下さい。

  1. 事業承継対策ってしなきゃいけないの?
  2. 事業承継計画ってどんなものなの?
  3. 親族内の事業承継を円滑に行いたい!
  4. 従業員等に事業を承継したい!
  5. M&Aを検討したい!
  6. 事業計画書を作ってみたい!
  7. 事業承継をサポートしてくれる専門家に相談したい!

Ⅰ.事業承継対策ってしなきゃいけないの?

中小企業の現状は、日本における少子高齢化によって、後継者の確保が困難な状況となっています。また、事業承継に失敗すると、紛争が生まれたり、会社の経営が落ち込んでしまうといった、目をつぶる事ができないトラブルになりかねません。

そのため、日本において中小企業の事業承継は非常に重要な課題となっています。中小企業経営者の平均年齢は約57歳まで上昇しており、経営者の子供が事業承継する割合は20年前の約半分になっています。

このような状況ですから、事業承継の対策はしっかりと行っておく必要があるというわけです。

Ⅱ.事業承継計画ってどんなものなの?

事業承継を行うと時に、事業承継計画の策定が重要となります。それでは事業承継計画とはどのようなものなのでしょうか。事業承継計画は、中期的・長期的な計画を見込み、事業承継の時期や対策などを記載したものとなります。

中小企業庁が公表している「20問20解」では以下の画像で計画の例を紹介しています。

事業計画の概要

出典: http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/shoukei20/q03.htm

Ⅲ.親族内の事業承継を円滑に行いたい!

親族での事業承継は、3つのステップを考えます。まず関係者の理解から始めます。関係者とは社内や取引先、そして金融機関なども含まれています。後継者として理解を得られたら、後継者候補を後継者として教育する事が重要です。教育は社内や社外で行われます。

さらには、株式や財産の分配においては、後継者への株式などの事業用資産を集中させる事が重要です。そのため、株式の買い取りを実施しておく事が必要となります。また、後継者以外の相続人へ配慮を検討するべきでしょう。

Ⅳ.従業員等に事業を承継したい!

従業員等へ事業を承継したい場合は、「役員や従業員等社内の承継」と「取引先や金融機関等の外部へ承継」という2つのパターンが考えられます。

社内の承継の場合は、役員や優秀な人材などが考えら、社風や会社業務などに長けている場合が多く、円滑に事業承継を行える見込みがあります。一方で、社外から後継者を入れる場合は、社内の反発などが考えられます。

Ⅴ.M&Aを検討したい!

M&Aとは合併と買収を意味しています。親族や社内に後継者となる人材がいない場合、雇用の継続や取引先への配慮などを考えM&Aを行う場合もあり、最近の中小企業においては、事業承継の選択肢としてM&Aの件数が増加しています。

M&Aには会社の全てを引き渡したり、一部を引き渡したりさまざまです。M&Aの手続きとしては、大きく準備、実行、M&Aの後といった3段階に分かれます。

M&Aを成功させるためには、検討段階では外部に漏らさない、専門家に相談する、売却金額の希望を仲介機関に早期に伝える、会社の実力を上げるといった所があります。

Ⅵ.事業計画書を作ってみたい!

事業計画書の作成にあたっては、「経営理念の明確化」や「事業の中長期目標の設定」を行うと良いとされています。また、経営者と後継者が、共同で作業を行う事で、価値観を共有しておく事が大切だと言います。

まず、経営理念として経営者の想いや価値観、態度などを明確に示します。これは事業承継において重要な事で、事業承継の機会に従業員まで経営理念を浸透させることで、さらに先を見据えた事業承継を可能としています。

次に、事業の中長期目標の設定ですが、目標の設定は数値など、具体的に目に見て分かるものにした方が良いとされています。目標に向かって経営陣と従業員が一致団結しやすいものが良いでしょう。

Ⅶ.事業承継をサポートしてくれる専門家に相談したい!

事業承継を行うには色々な方法があります。自分ひとりで進める事はあまりおすすめしません。それは、事業承継においては、法律や税金など各種の専門知識が必要となるからです。

事業承継を相談できる専門家は、弁護士や税理士のほか、公認会計士、司法書士、中小企業診断士、金融機関、商工会議所・商工会、独立行政法人中小企業基盤整備機構など、官民の相談窓口があります。

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3. 併せて読みたい事業承継資料

併せて読みたい事業承継資料

さて、ここまで事業承継ガイドラインに基づいて、事業承継ガイドラインを解説してきました。しかし、内容的に難しい部分もあるでしょう。

実は、事業承継ガイドラインにはガイドブック的な存在の物があります。ガイドブックはより内容を簡易的に解説してくれています。ここではガイドブック的に扱える、資料などについて紹介します。

事業承継マニュアル

まずは、中小企業が発刊している、事業承継の計画の立て方や育成方法などを紹介しているガイドブック「事業承継マニュアル」があります。こちらは、電子媒体のみのガイドブックとなっています。

「事業承継マニュアル」の内容は、事業承継計画の立て方を始めとして後継者の育成方法、経営権の分散防止や税負担、資金調達等の課題への対策などについて分かりやすく解説しています。

会社を未来につなげる-10年先の会社を考えよう-

次に紹介してするガイドブックも、中小企業が作成したものです。このガイドブックは、事業の見える化と事業承継の準備を促している「会社を未来につなげる-10年先の会社を考えよう-」というものです。


ガイドブックでは、10年後に事業の運営を担っていくのは誰かと言った考え方も必要だと訴えています。さらには、事業承継についてのノウハウなど、経営者の悩みを解決してくれるガイドブックとなっています。

さらに学習するなら書籍がおすすめ

中小企業庁が作成したガイドブックだけでも、事業承継については十分理解できます。しかし、ガイドブックだけでは不安を感じるのも確かです。ここではガイドブック以外の書籍について簡単に紹介します。

  • 事業承継ガイドラインを読むー国の中小企業政策とその活用に向けてー
  • 図解でわかる 中小企業庁「事業承継ガイドライン」完全解説

事業承継ガイドラインを読むー国の中小企業政策とその活用に向けてー

最初に紹介する書籍は、「事業承継ガイドラインを読むー国の中小企業政策とその活用に向けてー」です。この書籍では、親族内承継や従業員承継、さらには社外への引継ぎなど、事業承継で気になる部分の対応策やポイントについて解説しています。

また、中小企業が事業承継の支援として行っている施策や制度などの全体像についても、この書籍で学ぶ事が可能となっています。

図解でわかる 中小企業庁「事業承継ガイドライン」完全解説

次に紹介する書籍は、「図解でわかる 中小企業庁「事業承継ガイドライン」完全解説」(ガイドライン完全解説)です。ガイドライン完全解説は公認会計士で税理士でもある岸田康雄氏と、中小企業診断士と行政書士である村上章氏が著者です。

「事業承継ガイドライン改定小委員会」にも参加した著者が手掛けガイドライン完全解説は、ガイドラインを分かりやすく、そして実例も交えた完全解説版となっています。このガイドライン完全解説を読めば、ガイドラインについて理解を深めることが出来ます。

また、ガイドライン完全解説にある事例は、成功事例を多く掲載しています。ガイドライン完全解説で成功事例を見る事で、事業承継の際の道しるべとなるでしょう。ガイドライン完全解説は事業承継のバイブルともいえます。

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4. 事業承継ガイドライン(要約版)まとめ

事業承継ガイドライン(要約版)まとめ

事業承継ガイドラインについて予約版として解説しました。事業承継は日本の中小企業において、重要な課題であることが理解できたかと思います。また、事業承継には計画策定が重要だという事もわかりました。

さらに、事業承継は専門家などに相談する事も進められています。中小企業も後押している事業承継を行うのであれば、専門家を交えながら早めに計画すると良いでしょう。

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