事業譲渡・事業売却の戦略策定方法!目的や注意点も解説!事例あり

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

事業譲渡・事業売却の目的を達成してメリットを最大限得るには、戦略の策定が欠かせません。戦略策定は手間と時間がかかりますが、大きな効果も得られます。本記事では事業譲渡・事業売却の戦略策定方法や手続きの流れ、事業譲渡・事業売却の事例などについて解説します。

目次

  1. 事業譲渡・事業売却の戦略策定とは?
  2. 事業譲渡・事業売却における戦略策定の目的
  3. 事業譲渡・事業売却戦略の策定方法
  4. 事業譲渡・事業売却までに会社の売却価値を高める方法
  5. 事業譲渡・事業売却における戦略策定の注意点
  6. 戦略的事業譲渡・事業売却の流れ
  7. 事業譲渡・事業売却をM&Aコンサルタントに依頼するメリット
  8. 事業譲渡・事業売却戦略の事例10選
  9. 事業譲渡・事業売却の相談はM&A総合研究所へ
  10. まとめ
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1. 事業譲渡・事業売却の戦略策定とは?

事業譲渡・事業売却の戦略策定とは?

事業譲渡・事業売却の戦略策定とは、事業譲渡・事業売却の目的と方向性を定め、求める結果と現状のギャップを埋めるための計画のことです。

自社や競合、業界の現状を分析し、事業譲渡・事業売却をする目的を定めます。その後、自社のメリットを最大化できて、実現可能性が高くなるような、事業譲渡・事業売却の戦略を絞り込んでいきます。

本記事では事業譲渡・事業売却の戦略を策定する流れや、実際に企業が戦略的に事業譲渡・事業売却を実行している事例、売買価格をアップさせる方法をご紹介します。

【関連】事業売却とは?会社売却との違いやメリット・デメリットを解説!

2. 事業譲渡・事業売却における戦略策定の目的

事業譲渡・事業売却における戦略策定の目的

他のM&A手法と比べて、事業譲渡・事業売却の戦略策定には手間と時間がかかります。しかし戦略の策定をきちんと行えば、かけた時間以上の大きなメリットが得られます。

あらかじめ事業譲渡・事業売却の戦略を策定しておくことで、事業譲渡・事業売却の実行がスムーズになり、当初描いていた目的を達成できる可能性が高くなるのです。

事業譲渡・事業売却はメリットがある一方、的確に行わないとリスクもあります。戦略が失敗してしまった場合、事業譲渡・事業売却成立までに長く時間がかかってしまったり、相場より安い金額での売買になってしまうかもしれません。

そのため戦略を策定する際は、公認会計士や税理士、その他M&Aの専門家に相談しリスクを抑えて事業譲渡・事業売却の恩恵を得られるようにしましょう。

きちんとした戦略を策定すれば、譲渡資金を十分に得ることができる、事業譲渡・事業売却にかかる手間や時間を短縮できる、経営陣や従業員の不安や不満を減らすことができる、などのメリットが得られます。

3. 事業譲渡・事業売却戦略の策定方法

事業譲渡・事業売却戦略の策定方法

事業譲渡・事業売却戦略の策定にはステップがあります。

  1. 自社の分析を行う
  2. 事業譲渡・事業売却の目的を明確にする
  3. 市場調査を行う
  4. 事業譲渡・事業売却の戦略オプション案をまとめる
  5. 財務や会計を踏まえて点検する
ここからはそれぞれのステップについて解説しますので、ぜひ戦略作りに役立ててください。

①自社の分析を行う

事業譲渡・事業売却の戦略を決める際には、まず自社の分析を行う必要があります。

自社の分析はさまざまな観点から行います。自社商品・サービスの売り上げ、シェアなどの現状把握から、人材、営業力、技術力、ブランド力などさまざまな項目を設けて強み・弱みを洗い出します。

こうして算出した自社の企業価値や売却予定の企業価値を基に、事業譲渡・事業売却を検討します。

②事業譲渡・事業売却の目的を明確化

事業譲渡・事業売却を検討する際は、目的を明確にする必要があります。目的によって戦略も変わってきます。

買い手側の目的

買い手企業は事業譲受によってさまざまなメリットが得られます。同業種の事業を取得することによって事業規模や販売網の拡大が見込めます。海外の事業を取得すればそれをきっかけに海外進出も可能です。

他業種の事業を取得して新規事業に参入することもできます。また、優秀な人材や高度な技術を手に入れることで人材シナジー、技術シナジーなどのシナジー効果が得られます。

売り手側の目的

売り手側にも事業譲渡・事業売却によって多くのメリットがあります。事業譲渡によって残ったコア事業や成長事業に集中投資ができます。また、事業譲渡で得た売却益による資金調達も可能です。

従業員のリストラは経営者にとって苦しい選択ですが、事業譲渡によって従業員の雇用先を確保できる可能性もあります。他にも、後継者問題を解決するために事業承継の手段として活用することもできます。

特殊な目的

事業譲渡・事業売却は企業再生やグループ企業内の組織再編として用いられることもあります。不採算事業を切り離して事業譲渡することで、経営を立て直すきっかけになります。

事業譲受側の企業は、事業を立て直すことができれば資金面や時間の面などで大きなメリットとなります。

M&Aの繰り返しでグループ企業が肥大化した場合は、子会社間で事業譲渡したり子会社に事業を親会社に事業譲渡したりすることでグループ企業を整理することがあります。

目的に応じて選ぶべき事業譲渡のパートナーは変わってきますので、まずは事業譲渡で目指すべきゴールの設定を行いましょう。

③市場調査を行う

事業譲渡・事業売却を検討する際は、自社だけでなく他社や売却する事業の業界自体を調査する必要があります。譲渡予定の事業自体に買い手需要があるのかを、業界の成長性や顧客のニーズなどから分析します。

また、競合のシェアや特徴、自社のポジションなどを見定めます。市場調査を行うことで、事前に事業譲渡・事業売却の成功、失敗リスクを想定することができます。気付いていなかったメリットや戦略方針などが見えてくることもあります。

④事業譲渡・事業売却の戦略オプション案をまとめる

事業譲渡・事業売却の目的が定まり、自社と業界の現状分析が済んだら、戦略オプション案をまとめます。戦略オプションとは、M&Aを行う際に起こり得るあらゆる可能性に備えて、戦略のパターンをいくつか用意しておくことです。

いくつかの戦略を用意したら、中心となる戦略を基に進めていきます。M&Aでは買い手側と売り手側でメリット・デメリットが変わります。例えば、売り手はなるべく高く事業を売却したいと考え、買い手はなるべく安く事業を取得したいと考えます。

売り手と買い手のメリット・デメリットは対立することが多くなります。また、買い手が事業を手に入れたいと考える目的や、事業を取得する条件などによっても売り手の対応は変わります。このような、さまざまな状況に対応するために戦略オプション案をまとめます。

⑤財務や会計を踏まえて点検する

事業譲渡・事業売却する側には、売却益に応じて法人税がかかります。また、譲受側には消費税がかかります。他にも不動産取得税や登録免許税が発生する場合があります。

譲渡企業、譲受企業両社にとって税金の支払いは大きいものです。事業譲渡・事業売却の交渉を円滑に進めるためにも、あらかじめ税金がどのくらいになりそうか把握しておく必要があるでしょう。

【関連】事業譲渡・事業売却の際の社員・従業員の待遇まとめ!退職金や給与はどうなる?

4. 事業譲渡・事業売却までに会社の売却価値を高める方法

「事業譲渡をするならなるべく高い価格で売却したい」と考えている経営者は多いでしょう。事業譲渡・事業売却において売買価格をアップさせる方法は、以下の通りです。

  1. 様々な買い手と価格について話し合う
  2. 会社の収益性が高い時に売却を行う
  3. 売却対象の事業に最後まで力を入れる
  4. 優秀なM&Aアドバイザーに相談する
売却価格を上げるため、早めに戦略を立てておきましょう。

ポイント1.様々な買い手と価格について話し合う

ある程度の相場はあるものの、買い手の判断によって売買価格は大きく異なってきます。

買い手が売り手を評価するとき、チェックするポイントは

  • 自分の会社とのシナジー効果が見込めるか
  • 事業に将来性はあるか
  • 優秀な人材はいるか
  • 価値の高い設備などを持っているか

などです。買い手の重視するポイントは目的によって様々ですので、様々な買い手に価格の判断をしてもらうことが大切になります。

買い手Aから500万円だと言われた事業も、別の買い手から1,000万円の価値があると評価されるかもしれません。可能であれば複数の買い手と話し合い、最も提示価格の高い買い手を有力候補とするのが良いでしょう。

ポイント2.会社の収益性が高い時に売却を行う

買い手が最も重視す津のは、会社や対象事業の収益性です。

収益も出ておらず、改善も見込めない事業をボランティアで買ってくれる企業はほとんどありません。特に多くのお金が動くM&Aにおいて買い手はなるべく失敗したくないと考えているので、収益性が低い場合具体的な話し合いに応じてもらえない恐れもあります。

事業譲渡を円滑に進めるため、早めに経営改善を行い会社の価値をアップさせることが大切です。事業譲渡の具体的な話し合いに入る前に、債務の解消、コスト削減などを行うと良いでしょう。

現時点で収益をアップさせるのが難しい場合、会社の将来性をアピールし事業の魅力を伝えましょう。将来性のある事業だと買い手に判断されれば、売買価格の大幅アップも見込めます。

ポイント3.売却対象の事業に最後まで力を入れる

社内の話し合いで事業を売却すると決めた後、対象の事業をおざなりにする企業も少なくありません。しかし売却対象となる事業で手を抜いてしまうと、事業の収益性が大きく下がり売買価格も低下してしまいます。

売却価格が決まる前、事業の収益性が下がっている状態だと「将来性がない」「業績が悪化している」と判断され買い手が見つからないかもしれません。

多額の投資や、新たな人材投入を行う必要はありませんが、収益性をキープするため売却を決めた後でも力を抜かず事業を継続させておきましょう。

ポイント4.優秀なM&Aアドバイザーに相談する

売買価格を少しでもアップさせるために有効なのは、M&A専門家からのアドバイスです。

適切なタイミングや買い手の選び方についてアドバイスをもらえれば、会社にとってベストな選択を行えます。小規模の案件であっても、優秀なアドバイザーに相談すれば売買価格の大幅アップを狙うことも可能です。

またアドバイザーによっては買取価格が少しでもアップするよう、経営改善のアドバイスも行ってくれます。買い手から注目されやすい、魅力的な会社作りを行い事業の価値を高めましょう。

M&Aアドバイザーを利用する詳しいメリットについては、「事業譲渡・事業売却をM&Aコンサルタントに依頼するメリット」で解説していますので、ぜひチェックしてください。

またアドバイザー選びにお困りの場合、無料相談を利用するのも有効です。M&A総合研究所は、相談料、着手金無料で優秀なアドバイザーに相談できますので、ぜひお問い合わせください。

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5. 事業譲渡・事業売却における戦略策定の注意点

事業譲渡・事業売却における戦略策定の注意点

事業譲渡にはデメリットもあります。譲渡する事業を選択して受け渡すので、手続きが煩雑で手間がかかります。また、前述したように、事業譲渡は譲渡側の税金の負担が大きくなります。

戦略を策定していく中で、今まで気付いていなかった情報や発想が得られることがあります。本当に事業譲渡でなければいけないのか、事業提携など他の方法で代用できる可能性はないのかなど、その都度ゼロベースで検討し直してみることが重要です。

6. 戦略的事業譲渡・事業売却の流れ

戦略的事業譲渡・事業売却の流れ

事業譲渡・事業売却には法令で定められた手続きがあります。戦略策定は、法令的にはやる必要がないですが、満足のいく事業譲渡のためには欠かせません。

  1. 事業譲渡・事業売却の戦略策定
  2. 事業譲渡先の選定
  3. 事業譲渡先への提案
  4. 取締役会で検討
  5. 基本合意書の締結
  6. 買い手側のデューデリジェンス
  7. 事業譲渡契約書の締結
  8. 株主への説明
  9. 事業譲渡契約の完了
これら戦略策定を含めた事業譲渡・事業売却の流れを解説します。

①事業譲渡・事業売却戦略の策定

事業譲渡・事業売却を検討し始めたら、まずは戦略を策定します。自社の現状を把握し、業界や競合の分析を進めます。

メリット・デメリットを見極め、他の可能性も洗い出したうえで、事業譲渡が戦略的に最も有効だと判断されれば具体的な手続きに入っていきましょう。

②事業譲渡候補の選定

買い手企業から声がかかっているのでなければ、譲渡先を選び出すところから始めます。社内にM&Aを行う部署があるのであれば別ですが、基本的にはM&A仲介会社などの専門家に依頼するのが一般的です。

相手企業の現状や事情、これまでのM&Aの実績などを総合的に判断しながら、候補を絞り込んでいきます。

③譲渡先への提案

譲渡先を選定したら、交渉を始めます。交渉の際は、売却額も重要ですが、事業譲渡後も良い関係を築いていけそうな相手なのか、経営者同士の理念や相性、従業員も譲渡する場合は雇用や待遇をしっかり守ってくれるかなど、さまざまな面から交渉を進めます。

また売買価格アップのため、今までの実績や従業員の優秀さなど、会社にとってプラスになることはどんどんアピールしていきましょう。

④取締役員会などでの検討

当事会社は、交渉の内容を基に取締役会で承認を得る必要があります。取締役会で案件を検討し承認が得られれば、契約の手続きに入っていきます。

⑤基本合意書締結

両社が基本的な内容に合意し、それぞれ社内で承認を得られれば、基本合意契約を締結して契約の手続きを進めていきます。

基本合意書では、用いられる手法や対象事業、金額、支払いタイミングなどを記載します。また、デューデリジェンスに関する合意や秘密保持契約などについても契約します。

⑥買い手側によるデューデリジェンス

譲受企業は譲渡企業についてさまざまな面から企業調査を行います。デューデリジェンスは税理士や会計士などの専門家と共に行われます。

デューデリジェンスによって、売り手企業が事前に公表していなかった重要な要素が出てくることもあります。デューデリジェンスによって合意内容に変更が必要になった場合は、交渉しながら内容を修正していきます。

⑦最終契約書の締結

デューデリジェンスにより契約を細かいところまで詰めたら、取締役会で承認を得たうえで事業譲渡契約書を締結します。事業譲渡契約書には、法的拘束力がある事項と、法的拘束力はないものの、両社にとって重要な契約内容として記載する事項があります。

譲渡企業が虚偽の情報を伝えていたり重要な情報を隠していたりすると、譲受企業に損害が出る可能性があります。そのため表明保証もしておきます。

⑧株主への説明

事業譲渡契約が締結されたら、株主にから承認を得る必要があります。そのため、官報広告や電子公告で告知したり、株主に個別通知を送ったりして、株主総会へ招集します。

この時、反対株主には株式買取請求権があることも伝えます。株主総会の特別決議は、事業譲渡の効力発生日前日までに行わなければなりません。

⑨クロージングにて事業譲渡の成立

効力発生日までに全ての手続きが完了していれば、事業譲渡契約は完了です。その後は速やかに実際の事業譲渡を進めていきます。

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7. 事業譲渡・事業売却をM&Aコンサルタントに依頼するメリット

事業譲渡・事業売却をM&Aコンサルタントに依頼するメリット

事業譲渡・事業売却を戦略的に進めて目的を達成するには、税理士や会計士、弁護士やM&Aコンサルタントなど、専門家の協力が欠かせません。

優秀なM&Aコンサルタントは会計・税務・財務・法務など、あらゆる分野に精通していると同時に、豊富な実務経験と高いコミュニケーション能力を持っています。

また、事業譲渡・事業売却に関して、戦略の策定から事業譲渡後のサポートまで一貫して行えることが強みです。

M&Aコンサルタント選びのポイント

事業譲渡・事業売却を含めM&Aに関わる業務は、その特性上、担当する専門家の能力の差が出やすいとも言われます。多くの手間と時間、お金がかかるだけに、M&Aコンサルタントを選ぶ際にはある程度慎重にならなければいけません。

M&Aコンサルタントを選ぶ際に重要なポイントは、以下の3つです。

  1. 専門性と幅広いネットワーク
  2. 誠実さ
  3. 料金とスピード
事業譲渡・事業売却で失敗したくない、と考えている経営者は多いはずです。自社にとってベストなM&Aコンサルタントを選び、会社を発展させましょう。

専門性と幅広いネットワーク

M&Aコンサルタントは事業承継・事業売却に関する全ての業務に精通していることが前提ですが、それに加えて専門性を持っていることも重要です。

会計に精通している、法務に詳しい、経営管理に携わっていたなど、事業譲渡・事業売却の目的に応じたコンサルタントに担当してもらうことができれば大きなメリットが得られます。

また、M&Aコンサルタントには幅広いネットワークも必要です。他の専門家や企業とのネットワークを持っているかどうかも選ぶポイントになります。

誠実さ

M&Aコンサルタントは会社の内情に深く関わることになるため、信頼関係が非常に大事な要素となります。

企業の悩みや不安を親身になって聞くことができるか、企業との信頼関係を築いて、数字には表れない実情を把握することができるかなど、人間性が求められるのもM&Aコンサルタントの特徴です。

料金とスピード

M&A仲介会社の料金設定や、業務のスピード感も重要です。料金は安いことに越したことはありません。安いからサービスが手薄というわけでもありません。また、複雑な料金設定だと、思わぬところで料金を取られてしまうことがあります。

業務を進めるスピード感も重要です。不要なところで時間がかかってしまったことで、交渉が途中で頓挫してしまうこともあります。

事業譲渡・事業売却の相談なら

M&A総合研究所は上記のポイントを重視し、誠実な対応を心掛けています。在籍するM&Aコンサルタントは、公認会計士や税理士の資格を持った経験豊富な人材ばかり。全国の案件に対応しているためエリアを問わずアドバイスに伺うことが可能です。

さらに着手金、中間報酬は無料で、成功報酬は業界最安値水準のシンプルな料金設定になっています。相談は無料なので、まずはお気軽にご相談ください。

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8. 事業譲渡・事業売却戦略の事例10選

事業譲渡・事業売却戦略の事例10選

ここからは事業譲渡・事業売却を戦略的に行なっている事例をご紹介します。それぞれの事例がさまざまな目的や方法で事業譲渡・事業売却を行っています。

  1. NTTグループ
  2. 東芝
  3. AKS
  4. サイバーエージェント
  5. ヤマノホールディングス
  6. ニチレイ
  7. ソフトバンクグループ
  8. 楽天
  9. ファウンダー
  10. Peing-質問箱
これら10事例をご紹介します。

事例①NTTグループの事業譲渡戦略

事業譲渡・事業売却戦略の事例10選①

2017年にNTTグループは、人材派遣事業などを行うパソナグループに6社の人材サービス会社を株式譲渡と事業譲渡しました。

これによりNTTグループは人材派遣や業務委託、社員の教育などを切り離し、パソナグループのノウハウによって社員の働き方を効率化することができます。

またパソナグループは、NTTグループに対してこれまで行ってきたサービス提供をさらに拡大できる他、NTTグループのノウハウや営業範囲を拡大することができます。

事例②東芝の事業譲渡戦略

事業譲渡・事業売却戦略の事例10選②

東芝はアメリカでのLNG(液化天然ガス)事業から撤退し、中国の大手ガス会社に売却することを決定しました。東芝のLNG事業は1兆円の損失が出るとも言われていました。

今回の売却で東芝の損失は約930億円に抑えられることになります。従業員も大幅に削減してコスト削減を行い、資金をIoT分野などの成長分野に集中させる中期計画も発表しています。

しかし現在2018年現在中国とアメリカの貿易戦争が続いていることから、中国企業への売却が許可されるか不安視する声もあります。

事例③AKSの事業譲渡戦略

事業譲渡・事業売却戦略の事例10選③

総合エンターテインメント事業を手がける株式会社KeyHolderは、芸能プロダクションの経営などを行う株式会社AKSから、アイドルグループSKE48事業を承継する事で合意しました。

KeyHolderはライブ・イベントスペースの開設・運営やテレビ番組制作事業、エンターテインメントコンテンツの企画・開発・制作事業などを展開しています。

AKSはKeyHolderとの接点を持つことで、SKE48事業を始めアイドルグループの運営・管理事業のさらなる発展を見込んでいます。

事例④サイバーエージェントの事業譲渡戦略

事業譲渡・事業売却戦略の事例10選④

2016年にサイバーエージェントは、テレビ朝日との共同出資で設立した株式会社AbemaTVに、サイバーエージェントが運営していた映像配信事業であるAbemaFRESH!を事業譲渡しました。

サイバーエージェントはAbemaTVを会社の中核事業として、経営資源の多くをAbemaTVに投入しています。多額の赤字を出しながらも他の黒字事業で埋め合わせながら運営し、将来の収益化を目指しています。

事例⑤ヤマノホールディングスの事業譲渡戦略

事業譲渡・事業売却戦略の事例10選⑤

美容事業や和装宝飾事業などを展開するヤマノホールディングスは、2017年RIZAPにスポーツ事業を事業譲渡しました。

ヤマノホールディングスは積極的なM&Aで事業規模を拡大してきましたが、不採算事業を切り離して既存事業、成長事業に集中投資するために事業譲渡を行いました。

しかし同じくM&Aで会社を急拡大させてきたRIZAPは、M&Aによって取得してきた事業を育てることができずに大幅な赤字を計上しています。

事例⑥ニチレイの事業譲渡戦略

事業譲渡・事業売却戦略の事例10選⑥

2009年、加工食品事業などを行うニチレイは、子会社のニチレイフーズが行なっていたアセロラ飲料事業をサントリー食品に事業譲渡しています。

アセロラは需要のある商品ですが、飲料販売は販売網の広さが重要な事業であるため、ニチレイは事業譲渡を決定しました。

2015年にはJTも同じ理由から、桃の天然水などの飲料事業をサントリー食品に譲渡しています。サントリーは国内飲料市場のシェアでトップを目指していて、M&Aなどを活用してトップシェアのコカコーラを追いかけています。

事例⑦ソフトバンクグループの事業譲渡戦略

事業譲渡・事業売却戦略の事例10選⑦

ソフトバンクグループは、一部の商標権や事業分野を子会社のソフトバンク株式会社に事業譲渡しました。

ソフトバンクグループは積極的なM&Aで成長してきましたが、最近では組織の事業再編を行い、子会社であるソフトバンクに資源を集中させ始めています。2018年12月にソフトバンクが上場するなど、モバイル事業に力を入れています。

事例⑧楽天の事業譲渡戦略

事業譲渡・事業売却戦略の事例10選⑧

2018年、楽天はウェディング事業を行う楽天ウェディングを、グループ会社の株式会社オーネットに事業譲渡しました。

オーネットの結婚相手マッチング事業と楽天ウェディングの結婚式情報サービスが融合することによって事業シナジーが期待できます。

さらに、2018年12月に楽天はオーネットを投資ファンドに株式譲渡します。楽天ウェディングがオーネットに事業譲渡されているので、高い企業価値で売却することができています。

事例⑨ファウンダー株式会社の事業譲渡戦略

事業譲渡・事業売却戦略の事例10選⑨

アフィリエイトサイトを運営していたファウンダー株式会社(旧:株式会社ユービジョン)は、資金調達のポータルサイト「資金調達プロ」を上場企業に6億2000万円で事業譲渡しました。

ファウンダーでは、サイトの事業譲渡経験を基にWEBサービスやサイトに特化したコンサルティング事業とM&A仲介サービスを開始しています。サイトM&Aや個人M&Aなどの小規模M&Aは近年増加していて、マッチングサイトも増えています。

ファウンダーのようにサイトM&Aによって資金を得て、さらに収益性の高い事業に投資していくという形は、今後日本でも増えていく傾向にあります。

事例⑩匿名質問箱Peingの事業譲渡戦略

事業譲渡・事業売却戦略の事例10選⑩

匿名質問サービス「Peing-質問箱」の個人運営者は、インターネットサービスの開発運営などを行う株式会社ジラフに「Peing-質問箱」を事業譲渡しました。

「Peing-質問箱」は2017年11月にリリースされてから、月間2億PVを達成するほどのWEBサービスとなりました。しかしこれ以上個人で開発運営していくことに限界を感じ、事業譲渡を決意しています。

9. 事業譲渡・事業売却の相談はM&A総合研究所へ

事業譲渡・事業売却を行いたいと考える建設会社は多数ありますが、買い手探しから契約まで全て自社で行うのは非常に難しいことです。

M&Aに少しでも興味があるなら、最初にM&A仲介会社に相談するのが良いでしょう。M&A総合研究所では、中小・中堅企業を中心としたM&A仲介を行い、建設会社を含むさまざまな業種を取り扱っています。

案件ごとに専任の会計士が就き、クロージングまでのフルサポートを提供しています。料金体系には完全成果報酬型(レーマン方式)を採用し、着手金や中間金は無料です。

手数料は業界最安値の水準に設定しているため、初期費用を抑えて事業譲渡を行うことが可能です。

また、独自のAIシステム・ネットワークにより、最適なマッチングを提供し、平均3~6カ月ほどでクロージングを終えられています。事業譲渡・事業売却をご検討の方は、お気軽にM&A総合研究所への無料相談をご利用ください。

電話による無料相談は、24時間年中無休で行っています。

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10. まとめ

まとめ

事業譲渡・事業売却の戦略策定について解説してきました。

戦略を策定することで事業譲渡・事業売却の目的を達成できるだけでなく、譲渡後の経営にもメリットが得られます。

戦略を策定する際は、まず目的を明確にし、自社の現状分析や競合や業界の分析をします。そして最適な戦略をいくつか絞り込んだうえで事業譲渡・事業売却の手続きに進みます。

事業譲渡・事業売却はさまざまな目的から行われます。経営状態の改善や経営資源の集中、グループ内の事業再編、譲渡先企業との関係構築、イグジット戦略など、ご紹介した事例でもそれぞれの目的達成のために事業譲渡・事業売却が用いられています。

戦略策定は手間と時間がかかりますが、専門家と共に戦略を策定することで、目的をスムーズに達成して大きなメリットを得る可能性が高くなります。

早めに戦略策定や準備を行い、売り手と買い手がお互い納得できる形での成約を目指しましょう。

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