会社売却の手続きってどうするの?M&Aの流れを解説!

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

中小企業の抱えるさまざまな問題を解決する会社売却。会社売却に関する一連の流れと手続きとは?ここでは、会社売却の種類と方法から会社売却に関する流れや手続きまでをわかりやすく解説します。会社売却の際に必要になる書類も載せていますので参考になさってください。


目次

  1. 会社売却に必要な手続とは?
  2. 会社売却の方法と種類
  3. 会社売却の手続きに必要な書類
  4. 会社売却と手続きの流れ①M&A準備段階
  5. 会社売却と手続きの流れ②トップ面談
  6. 会社売却と手続きの流れ③意向証明書の提示
  7. 会社売却の手続きと流れ④基本合意の締結
  8. 会社売却と手続きの流れ⑤デューデリジェンス
  9. 会社売却の手続きと流れ⑥最終譲渡契約の締結
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1. 会社売却に必要な手続とは?

会社売却に必要な手続きとは?

採算の取れない事業を手放したい、後継者がいない、現金を手にしてリタイアしたいなど、さまざまな理由から経営者の視野に入る会社売却という選択肢。

しかし、単に会社や事業を売却するといっても、商品のように店先に並べてすぐに売却できるわけではありません。会社売却の手続きには数々の複雑かつ専門的な知識が必要で、その手順や方法も多岐にわたります。

ここからは会社売却の手続き方法と種類、会社売却に必要な書類を解説します。会社売却の手続きに関する流れも順を追って詳しく見ていきましょう。

  • 会社売却の方法と種類
  • 会社売却の手続きに必要な書類
  • 会社売却と手続きの流れ①M&A準備段階
  • 会社売却と手続きの流れ②トップ面談
  • 会社売却と手続きの流れ③意向証明書の提示
  • 会社売却の手続きと流れ④基本合意の締結
  • 会社売却と手続きの流れ⑤デューデリジェンス
  • 会社売却の手続きと流れ⑥最終譲渡契約の締結とクロージング

2. 会社売却の方法と種類

会社売却の方法と種類

会社売却の方法は「株式譲渡」、「株式引渡」、「合併」、「事業譲渡」、「株式交換」、「会社分割」などの種類があります。その中でも株式譲渡と事業譲渡が会社売却の9割以上を占めています。

「株式譲渡」はその会社の事業や資産すべてを売却することです。一方で「事業譲渡」は、会社の中で売却したい事業だけを切り出して売却することで、基本的にその会社の株式は動きません。

この2つにはそれぞれ異なる手順があり、会社売却完了までの方法も違ったものになります。以下に「株式譲渡」と「事業譲渡」の概要、メリット、デメリットをまとめました。

株式譲渡

株式譲渡とは、株式を売却することによってその会社の経営権を移す方法です。この場合、売却する会社の資産、事業などすべてが対象になります。

メリットは、株主が主体で行えることや、創業者の利益が守られること、M&Aの他の方法に比べてに比べ手続きが比較的簡便であることなどが挙げられます。

ただし、会社すべての経営権や所有権をすべて引き渡さなければならないため、経営方針や引き渡し後の人事について意見することはできません。

さらに、一事業だけを選別する方法ではないので、隠れたリスクがあった場合は買い手側はリスクまで引き継がなければならないことがあります。

近年行われているM&Aの約7割は、この株式譲渡であるといわれています。

事業譲渡

事業譲渡は、会社が行っている事業を切り出して(事業部門など)譲渡する方法です。売り手側の株式は動かないので、対象事業以外は引き続き経営していくことになります。

売り手側のメリットは、現金を得て他の事業に回せることや、譲渡する側が切り出し事業を選べるので、その後の会社の経営戦略が立てやすいこと、また手元に資産を残せることです。

また、買い手側としては、簿外債務や把握しきれないリスクの心配をせずに済むのもメリットです。

一方で、事業譲渡は手続きが複雑で、事業に必要な許認可等は一緒に引き継ぐことができないため、譲渡を受ける側が改めて認可を受ける必要があることなどのデメリットがあります。

さらに、株主総会の特別決議や、従業員の承継などの手続きも必要です。

3. 会社売却の手続きに必要な書類

会社売却の手続きに必要な書類

会社売却の際には、その方法によって必要な書類が異なりますが、主なものを挙げると以下のようになります。

  • 自社を知ってもら資料
  • 基礎的な資料
  • 財務資料
  • 人事資料
  • 契約関連の書類

複雑な法がからむM&Aは交わす契約、書類の数が多く、不備があったりすると法的な責任問題にもつながりかねません。専門家に必ずチェックをしてもらい、リスクを最小限にしましょう。

会社売却に必要な書類の主なものを以下の表に簡単にまとめました。

自社を知ってもらう資料 自社をアピールできる資料 話題になった商品や雑誌の掲載、新聞記事など
事業計画書 今後3か月分の見通し
基本的な資料 商業登記簿謄本 履歴事項全部証明書
定款
株主名簿
会社案内
印鑑証明書 法人・代表者各1通
財務資料 決算書など財務資料一式 税務申告書、決算書、勘定科目内訳書(直近3期分)、納税証明書や借入金の詳細状況など
月次試算表 月単位の決算を事業ごとに用意
土地・借地権台帳 最新の借地権の路線価図
人事資料 組織図 本社・支店・子会社・関連会社
役員の経歴書 部門長含む
従業員名簿 氏名・年齢・勤続年数・役職・給与
就業規則などの規則や退職金などの規定
契約関連書類 取引先との契約書
賃貸借契約書
リース等の契約書
保険契約書
許認可等の写し
その他、契約しているものの契約書

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4. 会社売却と手続きの流れ①M&A準備段階

会社売却と手続きの流れ①M&A準備段階

M&A会社と契約

複雑な手順の会社売却を自社だけで行うことはほとんど不可能です。まずはM&Aを円滑に行うため、M&A仲介会社と契約することが肝心です。

M&A仲介会社を通すと、譲渡する企業や事業に興味を持っている買い手企業をたくさんの選択肢の中から探すことができるので、会社売却に関する一連の流れが有利に、かつスムーズに進められます。

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自社を診断する

契約をしたM&A会社とともに、売却企業の診断をします。自社の価格、価値、適切なスキームや流れなど綿密に診断していきます。

この診断結果は、この後の買い手企業候補に提示する際の資料として大切なものです。買い手企業を探す前に改善すべき点などもしっかり洗い出しておきましょう。

買い手企業をリストアップする

自社診断を終えて資料を作成したら、買い手企業のリストアップをします。仲介会社の豊富なパイプとデータの中から、条件に合う買い手候補をピックアップして打診をします。

この段階では売り手企業の社名などは公表せず、大まかな条件だけを提示して交渉の余地があるかを判断します。交渉の余地があるか判断するうえで、M&Aの専門家である仲介会社の手腕が発揮されるところでもあります。

そして、手ごたえのあった企業の中から数社~10社程度に絞り込み「守秘義務契約」を結んだうえで、改めて売り手企業の具体的な情報を開示します。

これらはすべてM&A仲介会社を通して行われ、この段階での法的拘束力は発生しません。多くの業種にパイプを持つM&A仲介会社の特性が非常に有利に働く段階です。
 

5. 会社売却と手続きの流れ②トップ面談

会社売却と手続きの流れ②トップ面談

M&A仲介会社によるマッチングを行い、買い手候補が絞り込めたら、売り手企業と買い手候補企業のトップ面談をします。そのトップ面談でいくつかの事項を確認します(この段階では法的拘束力は発生しません)。

M&Aを結婚に例えると、トップ面談はまさに「お見合い」のようなもので、双方のフィーリングや経営に対する理念や考え方を確認しあい、価値観を共有できるか確かめ合う段階です。

主な確認事項は、会社のどこに興味を持ったのか、買収後どのように運営していくのか、経営方針はどのようなものか、買収資金はどのくらいかなどがあります。

お互いの会社の印象を確認したりプレゼンのような感覚で、ざっくばらんな質疑応答、店舗があれば見学や商品のデモンストレーションなども行います。売り手企業の商品や技術などもアピールします。

トップ面談は希望があれば複数回行うもので、契約書のように1度交わせば終わりというわけではありません。また、いくつかの買い手企業とトップ面談を行うこともあります。

6. 会社売却と手続きの流れ③意向証明書の提示

会社売却と手続きの流れ③意向証明書の提示

トップ面談後、双方が納得したらM&A仲介会社が間に立って「意向表明書」の提示を受けます。別名LOI(Letter of intent)とも呼ばれるもので、買取を具体的に検討する意思があるという意向を伝える提案書です。

「意向表明書」は、その時点においてのM&Aスケジュールや流れ、M&Aによって想定されるシナジー効果、そして企業をなぜ譲り受けたいのか、どんな経営展望があるのかなどを買い手企業が売り手企業側に伝える書類になります。

この段階では、M&Aがどの方法で行われるのか、どの企業と契約すればいいのか、複数の買い手企業と交渉している場合もあり、売り手側はどの企業とM&Aを進めていくのかを判断する材料として精査します。

この書面は、今後M&Aを実施する流れの中で交渉材料になることもあるので、非常に大切なものです。基本合意書の合意事項も、この書面を参考に作られます。

ただし、「意向表明書」はM&Aの流れにおいて必ずしも必須項目ではなく、表明書が提出されないケースもあります。よって、記載されている事項は法的拘束力を持たないものになります。

7. 会社売却の手続きと流れ④基本合意の締結

会社売却と手続きの流れ④基本合意の締結

意向表明書を確認し双方にM&Aの意思があれば、基本合意に向けて合意条件を確認します。主な合意条件は業種、M&Aを実施する方法により違いもありますが、一般的には

  • 譲渡価格
  • 今後のスケジュール
  • 取引形態(M&Aのスキーム、株式譲渡・事業譲渡など)
  • デューデリジェンスの協力業務
  • 独占交渉権の付与
  • その他の合意事項

などです。これらについて双方で確認をしたら「基本的合意契約書」を交わします。これは最終的な契約に向けた直前の段階に当たります。

「基本的合意契約書」にはM&A契約予定日や大まかな条件、法的拘束の範囲などが記載されています。双方で合意がなされれば、会社売買の成立に向けて本格的に動き出します。

8. 会社売却と手続きの流れ⑤デューデリジェンス

会社売却と手続きの流れ⑤デューデリジェンス

デューデリジェンスは各部門の専門家が、さまざまな角度から企業を調査し、M&Aの内容を検討することです。買い手企業が売り手の経営実態や問題点、リスクなどを把握するために行います。

デューデリジェンスでは権利や許認可について、M&Aスキーム、売買価格などといったビジネスの観点だけでなく、過去の税務申告書や財務諸表などから企業の財政状態をチェックします。

また、契約書などの重要な書類から、資産の所有権やさまざまな契約の妥当性、労働関連の方の遵守状況、許認可関連、訴訟の有無など細かくチェックすることが必要です。

売り手企業側はデューデリジェンスを受ける立場になりますので、速やかで誠意ある対応をし、提出を求められた書類を不足なく迅速に提出する必要があります。

実務・財務・法務の観点から精査するデューデリジェンスには、複雑な書類を速やかに揃えられる各部門の専門家の知識が必要なので、専門家のサポートを受けられるM&A仲介会社の存在が不可欠となります。

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9. 会社売却の手続きと流れ⑥最終譲渡契約の締結

会社売却と手続きの流れ⑥最終譲渡契約の締結

デューデリジェンスが終了し、双方ともにM&Aの意思が固まったら「事業譲渡契約書」を作成します。この契約書は売り手、買い手双方の最終的な責任者が締結し、さらに弁護士などの専門家に内容をチェックしてもらうことが必要です。

クロージングとは株式の譲渡や事業の譲渡を完了するための手続きと、M&Aにより発生する代金の支払いを完了することです。

これまでに締結した各契約書に規定された条件がすべて満たされたのちに、手続きが完了したことを確認して行われるのがクロージングです。

ですので、通常は最終譲渡契約の締結後、数週間から数か月後にクロージングが行われ会社売買の流れは終了です。

会社売却の契約書

会社売却の際に買い手企業とかわす契約書にはさまざまなものがあります。まず一番最初にM&Aの仲介会社と契約する必要がありますから、M&A仲介会社と契約を交わします。

そして、トップ面談までに複数の買い手候補企業と「秘密保持契約」を結び、M&Aについての基本的な合意がなされれば「基本合意契約書」を交わします。

基本合意後、デューデリジェンスを経て「最終譲渡契約書」を交わします。最終契約書はそれぞれのM&Aのケースにより項目はさまざまで、会社法上の取り決めはありません。

この「秘密保持契約書」「基本合意契約書」「最終譲渡契約書」の3つの契約書は、各種の法規制を押さえて交わす必要があるため、不備がないよう専門家のチェックは欠かせません。

会社売却を円滑に進めるためには、この3つの契約書を正確に作成しなければならず、信頼できるM&A仲介会社を探すことが会社売却成功の第一歩と言えます。

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