2021年03月28日更新
建築会社の事業売却は簡単?「売りたい」と思ったら何をすべき?

大手M&A仲介会社にて、事業承継や戦略的な成長を目指すM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、経営者が抱える業界特有のお悩みに寄り添いながら、設備工事業や建設コンサルタント、製造業、医療法人など幅広い業種を担当。
建設会社の事業売却は、簡単に行えるのでしょうか。この記事では、建設会社の事業売却を行う方に向けて、事業売却の難易度や事業売却を簡単に行う方法、売りたいと思ったときにすべきこと、事業売却の専門家を選ぶときのポイントについて解説します。
1. 建設会社とは
建設会社とは、建設工事の完成を請け負う会社のことです。建設会社は、建設業の許可を得ている会社といえばわかりやすいでしょう。
建設業の許可は、29の業種に分類されています。例を挙げると、戸建て・マンション・ビルなどの土木・建築一式工事や、足場の組み立て・土砂などの掘削・地盤改良などのとび・土工 ・コンクリート工事、電気工事・管工事などの設備工事です。
これらのほかにも、建設業の許可を必要とする事業には、以下の業種が挙げられます。
【建設業の許可を必要とする事業】
業種 | 業種 | ||
1 | 土木一式工事 | 16 | ガラス工事 |
2 | 建築一式工事 | 17 | 塗装工事 |
3 | 大工工事 | 18 | 防水工事 |
4 | 左官工事 | 19 | 内装仕上工事 |
5 | とび・土工・コンクリート工事 | 20 | 機械器具設置工事 |
6 | 石工事 | 21 | 熱絶縁工事 |
7 | 屋根工事 | 22 | 電気通信工事 |
8 | 電気工事 | 23 | 造園工事 |
9 | 管工事 | 24 | さく井工事 |
10 | タイル・れんが・ブロック工事 | 25 | 建具工事 |
11 | 鋼構造物工事 | 26 | 水道施設工事 |
12 | 鉄筋工事 | 27 | 消防施設工事 |
13 | 舗装工事 | 28 | 清掃施設工事 |
14 | しゅんせつ工事 | 29 | 解体工事 |
15 | 板金工事 |
また、建設会社と呼ばれる企業は、主に土木一式工事・建築一式工事・大工工事などを行う会社とされています。手掛ける建築物は、マンションやビル、商業施設、公共施設などが一般的です。
戸建ての住宅を手掛ける会社は、工務店と呼ばれるので、大きな規模の建設工事を請け負うのが建設会社といえるでしょう。
2. 建設会社の事業売却は簡単か?
「建設会社の事業売却は簡単に行えるのか」と、疑問に思う方もいるでしょう。ここでは、建設会社の事業を売ることの難しさや、事業売却を簡単に行う手段について解説します。
建設会社の事業売却が難しい理由
建設会社が営む事業を他社に売る場合、事業売却が思うように進まないことがあります。事業売却が難しいとされる理由には、以下の2点が挙げられます。
- 入札などのスケールメリットがネック
- 建設業界特有の許可・引き継ぎ・審査などがネック
①入札などのスケールメリットがネック
1つ目に挙げる建設会社の事業売却を難しいとする理由は、入札などのスケールメリットが得られない点です。
建設会社が公共工事の受注に重きを置いている場合、買い手側が売り手と同様の仕事を受注できない可能性があります。
公共工事を請け負う場合は入札に勝たなければならず、公共工事を落札できないと売り手の業績に達せず、買収をしてもスケールメリットを得られない事態が想定されます。
そのため、会社を売る気があっても、不確定なスケールメリットを提示していると、買い手の触手が動かないといえるでしょう。
また、建設会社による工事は、受注する案件によって工事の内容が異なります。同じ工事が存在せず、請け負った工事ごとに、資材・機械・人材を変えなければなりません。
そのため、スケールメリットを得られにくく、売ることを提案しても、買い手が首を縦に振らないケースも想定されます。
②建設業界特有の許可・引き継ぎ・審査などがネック
2つ目に挙げる建設会社の事業売却を難しいとする理由は、建設業界の許可・引き継ぎ・審査などへの対応です。
- 建設業界特有の許可
- 建設事業の引き継ぎ
- 経営事項審査を受ける
建設業界特有の許可
建設業を行う場合は、業種ごとに許可を得なくてはなりません。許可する者は営業所の区域によって異なり、建設会社が2つの都道府県に営業所を置く場合は、国土交通大臣から許可を得ます。
建設会社が1つの都道府県だけに営業所を置く場合は、都道府県知事から許可を得るとしています。
さらに、建設業の許可では、下請けに対する工事の規模によって、2つの種類に分かれます。一つは一般建設業で、もう一つが特定建設業です。分類される条件は以下のとおりです。
請負う工事の規模 | 必要な許可 |
発注者から直接請負った工事について、一件につき4,000万円以上で下請けに発注する (建設工事業の場合は、6,000万円以上) |
特定建設業 |
上記以外の場合 | 一般建設業 |
ただし、軽微な工事に該当すれば、認可を得る必要がありません。軽微な工事については、以下のように規定されています。
建設業許可における軽微な工事 | |
工事の種類 | 該当条件 |
建築一式工事 | 下記のどちらかに該当すれば軽微な工事
|
建築一式工事以外の建設工事 | 工事一件の請負額が500万円未満の工事 |
このように建設会社が事業を売る場合には、買い手側に建設業の許可があるかどうかが重要です。
買い手が許可を得ていないと、事業承継の前後で、事業を行うための許可を得る必要があるため、事業売却の成立に影響がおよぶといえます。
建設事業の引き継ぎ
建設事業の引き継ぎを行う場合、買い手側には、建設業の許可は引き継がれません。買い手側には、事前に許可を得たり、承継後に許可を申請したりすることが求められます。
そのため、異業種からの参入を図る会社や、ほかの建設業について許可を得ている建設会社に、自社の建設事業を売る場合には、許可を取得することがネックとなり、買収を躊躇うことが想定されます。
経営事項審査を受ける
建設会社から建設事業を受けても、公共工事の発注者から直に請け負う場合には、建設業の許可を受けている・欠格要件に該当しない・税金を納めていることのほかに、経営事項審査を受ける必要があります。
ここでいう経営事項審査とは、公共事業に入札する建設会社・個人事業者を対象にした審査のことです。建設会社などの経営状況・経営規模・技術力・そのほかの事項について数値化し、点数をつけて審査が行われます。
買い手が公共工事を請け負うには、審査を通過するための労力・時間・費用が必要となり、事業売却がスムーズに進まない事態も想定されます。
そのため、建設事業を売る場合には、公共工事の入札において定められた審査を受けることが、事業売却のネックとなります。
建設会社の事業売却を簡単にする手段
建設会社の事業売却は、どのような手段を取れば、簡単に行えるのでしょうか。建設会社の事業売却では、以下の点を押さえれば、会社の事業を売ることが可能といえます。
- 買収するメリットを提示する
- 計画的なスケジュールを立てる
- 事業売却の専門家に相談する
買収するメリットを提示する
1つ目に挙げる建設会社の事業売却を簡単にする手段は、買収のメリットを提示することです。
事業を承継することで、技術力をもった従業員を確保できる・自社にはない建設事業を補完できる・建設事業の内製化を図れる・工事の実績を引き継げるなどのメリットが得られることを伝えましょう。
こうすることにより、事業承継のデメリットがあっても、買収を前向きに検討してくれると考えられます。
計画的なスケジュールを立てる
2つ目に挙げる建設会社の事業売却を簡単にする手段は、計画的なスケジュールを立てることです。
自社の事業を売る側は、買い手が許可を取得するまでの期間や、審査が終わるまでの期間を把握しておくことが求められます。
建設業の許可を申請してから、審査が完了するまでの標準期間は、以下のとおりです。
【建設業許可の審査期間】
- 都道府県知事の許可:約30日
- 国土交通大臣の許可:約3カ月
このような事態にならないように、あらかじめ譲渡の完了から許可の取得・審査完了までの期間を想定してスケジュールを立てておきましょう。
事業売却の専門家に相談する
3つ目に挙げる建設会社の事業売却を簡単にする手段は、事業売却の専門家に相談することです。
建設会社が自社の事業を売る場合には、スケジュールの管理や、資格・技術を有する人材の異動、取引の継続などに注意し、見落としがないことを確かめなければいけません。
自社に事業売却の専門家がいない場合は、士業や公的機関・銀行・M&A仲介会社などへ相談を持ち掛けるようにしましょう。
専門家にサポートしてもらうことにより、通常の業務を続けながら、建設事業を売ることが可能になります。
建設会社の事業売却の相談は、M&A総合研究所へ
M&A総合研究所では、中小・中堅企業向けのM&A仲介を手掛けております。建設業の案件も取り扱っており、経験と実績を備えたM&Aアドバイザーがフルサポートいたします。
また、独自のAIシステムと培ったノウハウを活用して、ご満足のいくM&A成約を目指します。料金体系は完全成功報酬制(譲渡企業様のみ)です。着手金は譲渡企業様・譲受企業様ともに無料となっておりますので、安心してご相談いただけます。
建設会社の事業売却をご検討の方は、お気軽にM&A総合研究所の無料相談をご利用ください。
3. 建設会社を売りたいと思ったときにすること
建設会社の事業を売却する場合、どのようなことをすればよいのでしょうか。これから事業売却を行う予定の方は、以下に挙げる行動を取って、建設会社の事業売却を進めていくとよいでしょう。
- 設業許可の取得を促す
- 工事中・入札中の案件の引き継ぎを行う
- 経営事項審査に関する資料などをまとめる
- 粉飾決算の有無を確認する
- 事業売却の手段を検討する
- アピールできるように魅力的な経営を行う
- 事業売却する理由を明確にする
- 事業売却後の影響を想定する
- 事業売却した際のリスクも知っておく
- 専門家に相談する
①建設業許可の取得を促す
1つ目に取り上げる建設会社を売るときの行動は、建設業許可の取得を促すことです。建設業の許可は、申請の資格を揃えたり、審査が終わるまでに一定期間を要したりと、準備期間を必要とします。
買い手が承継し、すぐに事業を始めるには、建設業の許可をあらかじめ取得しておくことが求められます。
そのため、建設事業の買い手には、事前に承継する建設業についての許可を得るよう促しましょう。
②工事中・入札中の案件の引き継ぎを行う
2つ目に取り上げる建設会社を売るときの行動は、工事中・入札中の案件の引き継ぎです。譲渡日までに売り手側が、施工中の工事を終えられない場合は、注文者と協議を行う必要があります。
契約を書き換えたり、施工代金の支払いを取り決めたりと、譲渡を行う前に発注者と施工を終えていない工事について、取り決めた契約を改めてください。
また、売り手が公共工事への入札を行い、譲渡日までに入札が完了しない場合については、あらかじめ発注者から承諾を得る必要があります。
③経営事項審査に関する資料などをまとめる
3つ目に取り上げる建設会社を売るときの行動は、経営事項審査に関する資料などの収集です。
国・都道府県・地方自治体などが行う公共事業への入札資格を得るためには、経営状況分析を申請し、経営事項審査にとおらなければいけません。
経営状況分析の申請に必要な書類には、経営状況分析申請書や建設業許可を証明できる確認書、減価償却額を確認できる書類、審査日直前1年の財務諸表(初めての場合は3年分)などがあります。
経営事項審査に関する書類については、以下を揃えて提出または提示します。
【提出書類】
- 経営規模等評価申請書
- 経営規模等評価再審査申立書
- 総合評定値請求書
- 工事種類別完成工事高
- 工事種類別元請完成工事高
- そのほかの審査項目
- 技術職員名簿
- 経営状況分析結果通知書
- 工事履歴書
- 手数料証紙(印紙)貼付書など
【提示書類】
- 建設業許可通知書か許可証明書
- 建設業許可申請書
- 決算報告書(変更届)
- そのほかの変更届
- 確定申告書(2年または3年分)
- 消費税確定申告書の控え(2年または3年分)
- 職員の常勤性を確認する書類
- 技術者の資格を確認する書類
- 雇用・健康・厚生年金保険への加入を確認する書類
- 退職金共済金制度への加入を確認する書類
- 退職金一時制度・企業年金制度への加入を確認する書類
- 法定外労災補償制度への加入を確認する書類
- 防災協定への締結を確認する書類
- 建設業経理士・公認会計士などの資格を確認する書類など
なお、申請に必要な書類については、各都道府県・市町村で異なるため、買い手が経営事項審査を受ける場合は、確認をするように促してください。
④粉飾決算の有無を確認する
4つ目に取り上げる建設会社を売るときの行動は、粉飾決算の有無を確かめることです。
決算書のつくり方には2種類があり、一つは工事完成基準に基づく作成の仕方、もう一つは工事進行基準に則って作成する方法です。
2つの基準を使い分けて決算書を作成していると、粉飾決算と見なされる場合があります。例えば、赤字になりそうな年度では工事完成基準を採用して次の年度に収益を計上し、今年度に収益を計上したいときには工事進行基準を選択して決算書を作成するケースです。
このように決算書をつくる基準を使い分けていると、粉飾決算とみなされてしまい、事業を承継した買い手が入札を行えなくなります。
売却前に指摘されれば、事業売却は白紙に戻されかねません。売却の機会を逃したくないなら、建設会社の事業売却を行う前に、決算の仕方について確認をしておくことが重要です。
⑤事業売却の手段を検討する
5つ目に取り上げる建設会社を売るときの行動は、事業売却の手段を検討することです。建設事業を売却する手段には、2つの方法が用意されています。事業譲渡と株式譲渡です。
事業譲渡を選択すれば、会社が所有する一部やすべての資産・負債・営業権などを譲り渡せます。会社が存続し譲渡の対価として現金を得られるメリットがあるものの、雇用・取引の契約などは引き継がれません。
これに対し、株式譲渡では会社の資産・負債・営業権などがそのまま買い手に譲渡されます。株式を譲り渡し、会社の経営権を変更するといえばわかりやすいでしょう。
簡単な手続きに加え、自社の株主が対価を受け取れるものの、会社のすべてを譲り渡す必要があります。
そのため、建設会社の事業売却を検討される方は、自社の存続や譲渡する資産などの範囲、対価を受け取る対象などを考慮して、事業売却の手段を決めるようにしましょう。
⑥アピールできるように魅力的な経営を行う
6つ目に取り上げる建設会社を売るときの行動は、魅力的な経営を実践することです。多くの売り手から自社を選んでもらうためには、買い手の目に留まる必要があります。
事業売却を成功させている建設会社は、買い手にアピールできるように、以下の経営に取り組んでいます。
- 特定の相手と定期的に取引を行う
- 買い手が行っていない事業を手掛ける
- 資格と経験のある技術者を確保している
- 元請けとして施工を受注する
- 工事にかかるコスト(人件・材料費)を削減する
⑦事業売却する理由を明確にする
7つ目に取り上げる建設会社を売るときの行動は、理由の明確化です。譲渡する資産がはっきりしない・譲れない条件を決めていない場合、買い手候補にこちらの要望を伝えられません。これでは、買い手候補との交渉機会を逃してしまいます。
交渉の機会を逃さないためにも、後継者不足の解消や、不採算部門の切り離し、大手企業の傘下に入るなど、建設事業を売却する理由を明確にしておきましょう。
⑧事業売却後の影響を想定する
8つ目に取り上げる建設会社を売るときの行動は、事業売却後の影響を想定することです。事業売却を行うと自社や関係者に影響がおよびます。
そのため、事業売却を実行することで、創業者利益の獲得や、個人保証・担保の解消、雇用・取引先との契約維持、買い手による建設業許可の取得などが可能かどうかを検討する必要があります。
⑨事業売却した際のリスクも知っておく
9つ目に取り上げる建設会社を売るときの行動は、事業売却した際のリスクを知ることです。
事業売却の契約で競業避止義務が課されていると、売り手側は事業譲渡を行った日から20年の間、同一の市町村と隣接する市町村の区域内で、譲渡した事業を行えません(会社法第21条)。
また、事業売却の後に、簿外債務などの不良債権が発覚し、損害賠償を請求されるリスクも想定されます。
そのため、建設会社の事業売却を行う場合は、事前に競業避止義務や、賠償請求の可能性など、想定されるリスクを挙げて、譲渡後の事業展開・賠償への対応などを把握しておきましょう。
⑩専門家に相談する
最後に取り上げる建設会社を売るときの行動は、専門家への相談です。事業売却では、スキームの選択・適正な売却価格の判断・プランニング・契約手続きなど、専門的な知識を必要とします。
自社にM&Aの専門家がいない場合には、自社の希望に沿った事業売却が行えるよう、士業や金融・公的機関、M&A仲介会社などに協力を仰ぐようにしましょう。
建設会社を事業売却する目的
建設会社を事業売却する目的はさまざまですが、代表的な目的は下記になります。
- 事業拡大
- 新しい業界への進出
- 両社の得意分野・ノウハウを活用
- 海外進出
- 後継者不在問題の解消
- 廃業の回避(従業員の雇用の確保)
- 財務安定やブランド力の向上
4. 事業売却の専門家を選ぶポイント
事業売却の専門家を決めるときは、どのような点に注目するとよいのでしょうか。これから事業売却の専門家を選ぶ方は、以下に挙げるポイントを押さえておくとよいでしょう。
- 建設会社・業界のM&A・事業売却の実績を持っている
- 過去に取り扱った案件規模が自社と同等以上
- M&Aや事業売却に関して幅広い知識・経験を持っている
- 依頼した際の手数料・相談料・報酬体系がわかりやすい
- 担当スタッフの対応・相性
①建設会社・業界のM&A・事業売却の実績を持っている
1つ目に挙げる事業売却の専門家を選ぶポイントは、建設会社や建設業のM&A・事業売却の実績を有していることです。
建設会社や建設業のM&A・事業売却を取り扱ってきた経験により、ふさわしい買い手候補を紹介してくれたり、適正な譲渡価格を提示してもらえたりするほか、建設業特有の注意点などを踏まえて、売却の手続き・契約を支援してくれます。
②過去に取り扱った案件規模が自社と同等以上
2つ目に挙げる事業売却の専門家を選ぶポイントは、自社と同じ規模の案件を扱っていることです。取り扱っている案件の規模が異なると、思うように買い手が見つからなかないといった事態も起こり得ます。
そのため、専門家を選ぶ場合は自社と同じ規模の案件を取り扱っていることを確認しておくようにしましょう。
ホームページを調べたり、メール・電話で問い合わせたりすることで、過去に取り扱った案件の規模を確認することができます。
③M&Aや事業売却に関して幅広い知識・経験を持っている
3つ目に挙げる事業売却の専門家を選ぶポイントは、M&Aや事業売却についての知識・経験を有していることです。建設会社の事業売却では、譲渡する資産の価値を計る、自社で発注先の承諾を得る(施工・入札中の案件)ことなどが求められます。
場合によっては、買い手側に建設業の許可取得を促し、事業開始までの空白期間を短縮するために売却スケジュールを立てる必要性も生じます。
そのため、専門家を選ぶ場合は、建設会社・建設業の事業売却について、広い知識と経験を有していることを確認しておきましょう。
④依頼した際の手数料・相談料・報酬体系がわかりやすい
4つ目に挙げる事業売却の専門家を選ぶポイントは、わかりやすい手数料・相談料・報酬体系を提示していることです。事業売却の専門家によっては、ホームページに手数料などを明記していないことがあります。
また、料金体系などが掲載されていても、ケースごとに支払う料金や報酬体系が異なり、把握しにくいこともあるため、事業売却の専門家を選ぶときは、わかりやすい手数料・相談料・報酬体系のところを選ぶと安心です。
⑤担当スタッフの対応・相性
5つ目に挙げる事業売却の専門家を選ぶポイントは、担当スタッフの対応・相性です。事業売却では、担当スタッフの良し悪しが、売却の成功を左右します。
経験の浅いスタッフが就く・質問の返答が遅い・こちらの希望を正確にくみ取ってくれないなどの要因により、望んだ売却ができない事態も考えられます。
そのため、事業売却の専門家を選ぶ場合には、担当するスタッフの対応・相性を確かめることが重要です。
対応や相性が自社に合わないと感じたときは、スタッフを交代してもらう・別の専門家に依頼するなどの対応により、事業売却の機会を逃さないようにしましょう。
5. 建設会社の事業売却の相談はM&A総合研究所へ
建設会社の事業売却を検討されている方は、M&A総合研究所へご相談ください。M&A総合研究所では、中小企業の案件を中心にを取り扱っており、、建設会社の事業売却に精通したM&Aアドバイザーがクロージングまで案件をフルサポートいたします。
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6. まとめ
建設会社の事業売却について、譲渡の難しさや売るときのポイントなどを紹介しました。建設会社の事業売却では、買い手側にとってネックとなる問題を解消しなければなりません。
【建設会社の事業売却が難しい理由】
- 入札などのスケールメリットがネック
- 建設業界特有の許可・引き継ぎ・審査などがネックになる場合がある
【建設会社の事業売却を簡単にする手段】
- 買収するメリットを提示する
- 計画的なスケジュールを立てる
- 事業売却の専門家に相談する
【建設会社を売りたいと思ったときにすること】
- 設業許可の取得を促す
- 工事中・入札中の案件の引き継ぎを行う
- 経営事項審査に関する資料などをまとめる
- 粉飾決算の有無を確認する
- 事業売却の手段を検討する
- アピールできるように魅力的な経営を行う
- 事業売却する理由を明確にする
- 事業売却後の影響を想定する
- 事業売却した際のリスクも知っておく
- 専門家に相談する
建設会社の事業売却には、工事・入札中の案件の取り扱いや、建設業許可の引き継ぎ不可などがあり、特殊なM&Aといえます。事業売却を成功に導くには、M&A・事業売却の専門家に相談することをおすすめします。
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