後継者がいない!社長は事業承継で会社を引継ぎすべき?選択肢5選!

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

後継者がいないと悩む中小企業・有限会社会社の経営者はすくなくありません。本記事では、後継者問題解消の方法・事業承継方法などについて解説しています。また後継者募集中の会社経営者・後継者がいない状況を解消したい社長の方への、選択肢5選も紹介しています。


目次

  1. 後継者がいない会社が増加中
  2. 事業承継を行う要素
  3. 後継者がいない社長が事業承継で会社を引き継ぐべき理由
  4. 後継者がいない社長がとる事業承継の選択肢5選
  5. 後継者がいない社長が事業承継に成功するためのポイント
  6. 後継者がいない社長が行う事業承継の手続き
  7. 有限会社(特例有限会社)の事業承継
  8. 事業承継の際のトラブル
  9. 後継者がいない社長におすすめの事業承継相談先
  10. まとめ
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1. 後継者がいない会社が増加中

後継者がいない会社が増加中

現在、後継ぎがいないことで生じる「後継者問題」に直面している会社がたくさんあります。特に、地方を拠点に活動する中小企業では、この後継者問題が深刻化しており、対策が必要となっています。

後継者問題は、「人材不足」と「社長の高年齢化」が原因となっています。近年は、少子化の影響もあって、多くの会社で「若い人材不足」が顕著化しています。優秀で若い人材を確保することが非常に困難な状況です。

加えて、中小企業の社長の多くが「高年齢化」しており、後継ぎとなる人材を求める会社が多くあります。

しかし、後継ぎとなる人材の獲得が難しいことから、納得のいく事業承継ができず、結果として「会社の廃業」を余儀なくされるケースも増えてきています。

後継者がいない会社でも事業承継は可能?

後継者問題に直面した結果、会社が廃業に追い込まれてしまうと、その会社で働く従業員は職を失ってしまうことになります。

また、これまで一生懸命成長させてきた会社を廃業するということは、社長にとっても心苦しいことです。

このような状況を打破するためには、後継者を見つけ出し、事業承継を成功させる必要があります。

ここで「後継者候補がいない会社でも事業承継は可能なのか」と疑問に思う経営者・社長の方もいるのではないでしょうか。

もちろん、会社に後継者候補がいない場合でも、事業承継を行うことは可能です。具体的には、「M&Aによる事業承継」を実施することで、後継者募集中の会社でも事業承継を実現し、会社の存続・従業員の雇用かくほが可能となります。

事業承継とは

そもそも「事業承継」とは、会社が保有する「事業」やその「経営権」を後継者に引き継がせることを意味しています。

「事業」には、会社が保有している個別資産の他にも、会社の経営権やブランド、取引先、負債等が含まれています。

基本的に、事業承継を実施する相手は大きく3つに分類することができます。

  1. 親族内承継
  2. 従業員への承継
  3. 親族外承継(M&A)

親族内承継

事業承継を実施する方法として、親族に対して事業を承継する「親族内承継」があります。特に、家族や親戚などの親族間で経営が行われている小さな会社などでは、この親族内承継が行われるケースが多いです。

社長との関係性も深く、普段から一緒に会社経営を行っているため、事業承継後もスムーズに事業運営・会社経営を進めていくことができます。

しかし、親族内に「後継者に必要な資質」が備わった人材がいない場合、うまく事業承継ができないケースがあります。

従業員への承継

親族内承継が難しい場合、親族ではなく、同じ会社で働いている「従業員」に対して事業承継を実施することもあります。

親族内承継と同様、これまで一緒に働いていた従業員へ事業承継することで、事業承継が完了した後も、複雑な業務引き継ぎ作業などが必要なく、スムーズに普段通りの事業運営を行っていくことができます。

また、「従業員への事業承継」を事前に計画しておくことで、会社の社長は、普段の仕事ぶりを見ながら「後継者の資質があるか」を判断することができます。

あらかじめ、後継者となり得る人物を決めておき、事業承継する前から、後継者になるために教育を施すことで、事業承継後も安定した会社経営が期待できるというメリットもあります。

ただし、「従業員への事業承継」にもいくつか問題点があります。一つが、従業員の中に「後継者になるための資質」を持っている人材がいない場合、後継者問題に直面してしまう点です。

二つ目の問題は、「資金面」に関するものです。中小企業の場合、会社の所有者が「経営者・社長」自身である場合が多いです。そのため、後継者となる人物は、会社の経営権を獲得できるだけの対価を社長に支払う必要があります

会社の従業員に、事業の経営権を獲得できるだけの資金を持っている人はなかなかいません。そのため、たとえ事業を引き継ぐ意思があったとしても、資金面の問題から事業承継を断念せざるを得なくなるケースがあります。

【関連】事業承継で親族・従業員に株式を承継する方法・ポイントを解説!株価はどうなる?

親族外承継(M&A)

親族内承継・従業員への承継ができなかった場合でも、「親族外承継」という選択肢が残されています。親族外承継とは、文字通り、「親族以外」の人物に会社の事業を引き継がせることです。従業員への承継も、この「親族外承継」の一種と言えます。

ただし、親族外承継を実施する上で主流となっている方法は、「M&A」を実施して、会社の外部から後継者を見つけ出し、事業承継を行う方法です。

つまり、親族内や会社内に「後継者としての資質を持った人材」がいなくても、M&Aを実施して外部から適任の後継者を見つけることで、事業承継を実施することが可能となります。

2. 事業承継を行う要素

事業承継を行う要素

事業承継は、会社が保有する「事業」を後継者に引き継ぐことですが、後継者に引き継がれるものは多岐にわたりますが、大きく分けて3つの要素に分類できます。

【事業承継を行う要素】

  1. 経営権の承継
  2. 株式や不動産の承継
  3. 従業員やノウハウの承継

①経営権の承継

事業承継が実施されると、「経営権」が後継者に引き継がれます。これまでの会社経営者・社長が保有していた経営権は後継者に移行され、事業承継後、後継者が会社経営や事業運営を行っていくことになります。

事業承継時には「経営権」を引き継ぐ必要があるため、会社や退任を考えている社長は、事業承継後もきちんと事業運営を行っていけるような人材・後継者を探し出さなければいけません。

もし、親族内承継や従業員への承継を検討してる場合には、十分な時間をかけて「後継者の育成・教育」を行う必要があります。

②株式や不動産の承継

事業承継を実施した際には、株式や不動産といった「資産の承継」が行われます。「①経営権」の承継を行うためには、経営権を握るために必要な数の株式を後継者に引き継ぐ必要があります。

株式の承継を行う方法には、譲渡・売買・相続といったものがあります。株式を承継する場合には、「株式の取得資金の用意」や「税金発生等の問題」が絡んできます。

③従業員やノウハウの承継

事業承継を実施すると、「従業員」や「ノウハウ」といった、決算書・貸借対照表などの書類上には表れない「知的財産・無形の資産」も引き継ぐことになります。その他、「技術」「ブランド」「経営理念」「取引先」「顧客」「ネットワーク」などもこれに当たります。

中小企業の場合、このような知的財産は経営者・社長個人に帰属していることが多いです。そのため、知的財産を後継者へ引き継ぐ際には、じっくり時間をかける必要があります。「経営権」や「株式」の引き継ぎだけでは承継されないので注意が必要です。

3. 後継者がいない社長が事業承継で会社を引き継ぐべき理由

事業承継で会社を引き継ぐべき理由

自分の子供や配偶者、親戚といった親族内に「後継者として会社を任せることができる」人材がいない場合や、従業員の中に社長・経営者としての資質を持つ人材がいない場合には、M&Aによる事業承継を実施して、会社を引き継ぐことをおすすめします。

中小企業は後継者不足

先述している通り、中小企業は近年「後継者不足」に直面しています。後継者不足にも関わらず、親族内・社内から後継者を見つけ出そうとすることは非常に困難であり、結果的にうまく事業承継が進められず、廃業となってしまう可能性も考えられます。

後継者を確保することが難しい

業界・業種に限らず、ほとんどの中小企業では「後継者問題」に直面しています。当記事をご覧の方の中にも、「自分の会社では現在、後継者募集中である」という方もいるのではないでしょうか。

特に、若い人材の確保がますます難しくなってきており、建設業界・土木業界・電気工事業界といった業界では、業界・業種全体の負のイメージが影響して、若い人材を獲得することが困難な状況となっています。

このような理由からも、無理に親族内・社内から後継者を選ぼうとするのではなく、M&Aによる事業承継を行うことをおススメしています。

経営者の高齢化が進んでいる

人材確保が困難になってきているのと同時に、中小企業の経営者・社長の「高年齢化」が進んでいます。

ご自身が高齢となってきて、そろそろ会社経営から身を引くために、事業承継を行いたいと考えている社長の方もいるのではないでしょうか。

特に用意をせずに、自分が思ったタイミングで事業承継を実施することは非常に難しいです。

特に、特定の後継者候補がいない場合、自ら後継者を見つけだし、事業承継の手続きを完了させて、社長としての職を辞すためには、かなりの時間が必要となってしまいます。

もし後継者となり得る人物が見つからなかった場合には、これまで一生懸命育ててきた会社を廃業しなければいけなくなる可能性もあります。

このような場合も、M&Aによる事業承継を実施するべきです。M&Aによる事業承継であれば、スムーズに会社外部から後継者候補を探し出すことが可能で、事業承継に関する手続きも素早く完了させることができるので、自分の会社を廃業させずに済みます。

中小企業の廃業は増加

近年は、中小企業の廃業が増加傾向にあります。「資金繰りが困難になった・経営難に陥った」という理由で廃業を行うケースも多いですが、それに加えて、中小企業経営者の高齢化も、廃業数の増加に影響していると考えられています。

「経営者の高年齢化」と「後継ぎとなる人材の不在」が相まって、廃業を余儀なくされる中小企業が増加している現状を打破するためには、M&Aによる事業承継の実施が必要不可欠となっています。

廃業により資産を失う可能性

後継者不在によって事業承継が上手く進められず、廃業を決定してしまうと、資産を失ってしまうことになります。廃業時には、会社が保有していた資産を売却する必要があるからです。

廃業により企業価値を失う可能性

廃業を実施すると、従業員を解雇しなければいけなくなります。また、これまで築き上げてきた取引先や顧客との関係・ネットワークも終わってしまいます。このように、廃業を実行した会社は、その企業価値を失うことになります。

従業員の解雇を実施すると、その従業員たちは職を失うことになります。これまで一緒に働いてきた従業員を解雇することは、非常に心苦しいことです。

このような状況に陥らないためにも、「後継ぎ不在」で悩んでいる会社経営者の方にとって、M&Aによる事業承継が必要不可欠となります。

【関連】中小企業の後継者問題とは?原因や解決策・対策を徹底解説!

4. 後継者がいない社長がとる事業承継の選択肢5選

事業承継の選択肢5選

ここからは、後継ぎ不在で悩んでいる・後継者問題に直面している・後継者募集中の社長がとるべき「事業承継の選択肢5選」を解説していきます。

それぞれの選択肢をとった際の、メリット・デメリットについても解説します。

【後継者不在の社長がとるべき事業承継の選択肢】

  1. 親族・従業員への承継
  2. M&Aにて承継
  3. 上場することで承継
  4. マッチングサイトで後継者募集
  5. 廃業を選ぶ

①親族・従業員への承継

後継者問題に直面している会社経営者・社長がとるべき選択肢の一つが「親族・従業員への承継」です。

「後継ぎにしたかった子供に資質が無いと判断した・後継ぎになることを断られた」という場合でも、配偶者や親戚といった他の親族や、一緒に働いている従業員を後継ぎにするという選択肢があります。

親族・従業員を後継者にするメリット

親族・従業員を後継者にするメリットとしては、会社の事業内容・普段の業務内容を理解しているため、引き継ぎにかかる時間が少なく、事業承継後の会社経営に支障をきたすことが無いというものが挙げられます。

後継ぎとして教育する期間も短く済み、コストも削減できるというメリットがあります。また、親族を後継ぎとする事業承継を行う際には、手続きを簡略化でき、事業承継手続きにかかる時間も短縮できます。

親族・従業員を後継者にするデメリット

親族や従業員を後継ぎ候補とするデメリットには、会社の経営権を引き継ぐだけの資金が必要になるというものが挙げられます。

経営権を保持するために、会社が発行する株式の多くを買い取る必要があり、後継ぎとなる親族・従業員はまとまった資金を用意しなければいけません。

また、親族間での事業承継では、「相続税」や「贈与税」といった税金の負担が大きくなってしまうというデメリットもあります。そのため、専門家の協力を得ながら、税務上の特例を活用するなどの対策が必要となってしまいます。

中小企業が後継ぎ不在による後継者問題に直面した場合、まず「親族内承継」を検討することが一般的でした。しかし、最近ではこの親族内承継の割合が減少してきています。

②M&Aにて承継

後継ぎ不在の結果、後継者問題に直面している社長がとるべき選択肢として、「M&Aにて事業承継を行う」というものがあります。

親族や従業員の中から後継ぎを決める方法とは異なり、会社外部から後継ぎを探し出すことで、後継者問題の解消を図ります。

M&Aにて承継するメリット

M&Aを実施して事業承継を行うことで、後継ぎ不在による「後継者問題を解消できる可能性」が大いに高まります。このM&Aによる事業承継では、主に「事業譲渡」「株式譲渡」といったM&A手法によって実行されます。

「事業譲渡」や「株式譲渡」といった手法を利用してM&Aを実施することで、M&Aの買収側の経営陣が事業を引き継いでくれます。これによって、従業員の安定した雇用も確保することができます。

さらに、事業譲渡や株式譲渡によるM&Aを実施すると、会社売却の対価として現金を受け取ることができます。

特に、中小企業の会社経営者は、まとまった資金を手に入れることができます。これは「創業者利益」とも表現されます。

M&Aにて承継するデメリット

M&Aによる事業承継を実施する場合には、基本的に「M&A専門家」に仲介を依頼する必要があります。「M&A専門家」とは、M&A仲介会社やM&Aアドバイザリーのことを指しています。

このM&A仲介業務を依頼する際に、業者によっては高い「仲介手数料」が必要になるケースがあります。

各M&A仲介会社・M&Aアドバイザリーによって、報酬体系に違いがあるため、仲介業務を依頼する際には、「着手金や中間手数料が必要か」「料金体系はどのようになっているか」「最低報酬額は設定されているか」などを細かくチェックする必要があります。

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③上場することで承継

後継者問題に直面している社長がとるべき選択肢として、「上場する」という方法があります。「上場する」とはすなわち「株式公開をする」ことを意味しています。

「株式公開」は、公開取引市場に株式を公開し、誰でも自由に株式を売買できるようにすることです。

株式公開を行うことで、中小企業が直面している後継者問題を解決できる可能性があります。

ちなみに、「有限会社(特例有限会社)」はそもそも上場することができないので注意が必要です。

上場することのメリット

株式公開を行って上場をすることで、会社の透明性と信頼性が高くなります。そのため、例えばM&Aを実施したときに買い手が付きやすくなるというメリットがあります。

また、非上場の中小企業の場合、その多くが「株式譲渡制限」を定款で定めているため、株式を自由に売買することができません。

しかし、株式公開をすることによって「株式の流動性」が高くなると、後継ぎに事業承継する際の手続き等も容易になります。

上場することのデメリット

上場することは、上記のようなメリットがありますが、多くの中小企業にとってこの方法は現実的ではありません。その理由は、上場を達成するためには「厳しい条件」を満たす必要があるからです。

株式公開することを決めたとしても、実際に公開するまでには多くの手続きが必要となります。そのため、株式公開までにたくさんの時間とコストもかかってしまいます

④マッチングサイトで後継者募集

後継者募集中の中小企業経営者がとるべき選択肢として、「マッチングサイトで後継者募集を行う」という方法をご紹介します。

「マッチングサイト」とは、会社や事業を「買いたい人・会社」と「売りたい人・会社」をつなぐためのプラットフォームのことです。

最近では、「M&Aに特化したマッチングサイト」が数多く誕生しており、このマッチングサイトをうまく活用して後継者募集を行うことで、会社に適した後継者を見つけることができたり、事業譲渡先を見つけることができたりします。

マッチングサイトで後継者募集するメリット

社外から適した後継者を見つけるには、多くの時間や労力が必要です。M&Aマッチングサイトでは、自分の会社情報を登録することで、自社を買いたいと思ってくれる人をネット上で見つけることができます

また、そのままマッチングサイト上で売買交渉なども進めることが可能です。後継者探し・交渉・M&A手続きなどのすべてがマッチングサイト上で完結するので、あまり労力をかけずに簡単に後継者問題を解決できるというメリットがあります。

マッチングサイトに登録さえすれば、全国各地で会社の買収を検討している人や企業の目に留まるチャンスが増えるため、後継ぎ不在による後継者問題に直面している会社経営者の方は、マッチングサイトで後継者募集してみることをおススメします。

M&A総合研究所では、独自AIを利用したマッチングプラットフォームを用意しています。事業承継を検討されている方は、ぜひ無料相談をご利用ください。

マッチングサイトで後継者募集するデメリット

マッチングサイトで後継者募集をしたからといって、必ず後継者が見つかるわけではありません

事業内容や、会社の規模、希望売買価格、従業員のスキルなどの条件によって、スムーズに後継者が見つからないケースも考えられます。

また、M&Aマッチングサイト自体は、特別な資格を持っていない人でも作成・運営することができます。

そのため、運営者情報がしっかりと掲載されていないマッチングサイトや、登録者数が少ないマッチングサイトの利用は避けるようにしましょう。

また、各マッチングサイトによって「会員登録時に料金が発生」したり、「仲介業務を依頼する場合には料金が発生」したり、「そもそも仲介業務を提供していない(マッチング機能しかない)」など、提供するサービスに違いがあります。

後継ぎ不在のために、マッチングサイトで後継者募集を試みようという場合には、そのマッチングサイトが「どのようなサービスを提供しているのか・料金体系はどうなっているのか」を事前に確認しておく必要があります。

【関連】【中小企業】後継者不足の求人募集におすすめのマッチングサイト16選

⑤廃業を選ぶ

後継者不在に悩まされている中小企業の経営者がとるべき選択肢には、「廃業する」というものもあります。「廃業」とは、会社経営を経営者の判断で清算することを意味します。

借入金などを法的に清算する「倒産」と異なり、掛け金や借入金といった「会社が抱えている負債を完済」する事が「廃業」するための条件となります。

そのため、廃業を決めた際には、計画を立てて廃業手続きを進めていく必要があります。

廃業することのメリット

廃業することの最大のメリットは、「後継者不在に悩まされることが無くなる」という点です。

後継者問題を解消するために、親族や従業員を説得する必要がありませんし、マッチングサイトなどを利用して後継者募集を行う必要もありません。

そのため、会社経営者自身が精神的に安心することができます

また、後継者に事業承継した後に、会社・事業が問題なく経営されているか心配する必要も無くなります。

後継ぎ不在だからといって、子どもや親せきを無理やり後継ぎに指名して、リスクを背負わせる必要もありません。

廃業することのデメリット

廃業することのデメリットには、「従業員を解雇しなければいけない」というものが挙げられます。廃業を実施する際には、これまで一緒に働いてきた従業員の職を奪うという大きな決断が伴います。

また、後継者不在を解決するための対策を十分に講じないまま廃業している中小企業が多いという現状があります。中小企業庁の調査では、廃業を予定している企業の約4割が、事業の継続性・成長性が見込めるにもかかわらず廃業を選択していることが分かっています。

継続可能な事業を持つ会社が廃業することで、従業員や取引先、顧客、会社がある地域に不利益が及んでしまいます。後継者不在に直面した経営者は、すぐに廃業を選択するのではなく、上記で説明した他の対策を試みる必要があります。

【関連】後継者不足の解決策・対策10選!【M&A/事業承継/廃業】

5. 後継者がいない社長が事業承継に成功するためのポイント

事業承継に成功するためのポイント

後継者不在に悩んでいる社長は、「M&Aによる事業承継」を実施することで、後継者問題を解決できる可能性が高まります。

ここからは「事業承継を成功させるためのポイント」について解説していきます。

【事業承継を成功させるためのポイント】

  1. 事業承継の準備を早めに行う
  2. 会社の資産や株式価値などを把握する
  3. 後継者候補がいない社長は専門家に相談

①事業承継の準備を早めに行う

事業承継を成功させるためには、「事業承継の準備を早めに行う」ことを意識する必要があります。

事業承継を実施する場合、「会社の資産や価値を把握する」「M&A専門家に相談する」「事業承継相手を見つけ出す」「事業運営の引継ぎ・後継者の教育」など、やらなければいけないことがたくさんあります。

事前準備をおろそかにしていると、いざという時にスムーズな手続きができなかったり、後継者となる人物の選定が遅くなってしまいます。その結果、必要以上に事業承継に時間がかかってしまいます

特に「親族内承継」や「従業員への承継」を希望されている方は、事業承継を実施したいタイミングの数年前から、「後継ぎ候補の教育期間」を設けておく必要があります。教育期間を設けないと、事業承継後の会社経営・事業運営に悪影響が及ぶ可能性があるためです。

②会社の資産や株式価値などを把握する

事業承継を成功させるために、「会社の資産や株式価値などを把握」しておく必要があります。会社の資産や株式価値を把握しておくことで、後継者候補に対して事業を承継するメリットを提示することができます。

また、「M&Aによる事業承継」を実施する場合には、会社の価値を把握しておかないと、本来の価値よりも過小評価された価格で会社売却・事業譲渡してしまう危険性もあります。

会社の資産や株式の価値を自分で算定することは難しいので、M&A仲介会社等のM&A専門家に算定依頼してみましょう。

M&A総合研究所では、会社売却・事業譲渡を一括サポートいたします。まずはお気軽にご相談ください。

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③後継者候補がいない社長は専門家に相談

後継者問題に直面している・後継者募集中の社長は、事業承継を成功させるために「M&A専門家に相談する」ことをおすすめします。

M&A・事業承継を進めていくためには、税務・財務に関する専門的知識が必要となります。そのため、社長自らがM&A・事業承継の手続きを進めることは難しく、時間もかかります。

また、M&A仲介会社にM&A・事業承継の仲介業務を依頼することで、後継者候補をスムーズに見つけることができるというメリットがあります。

これは、M&A仲介会社は全国各地の企業や金融機関、会計事務所などと連携をとっており、豊富なネットワークを駆使して、依頼会社に適した買い手候補・後継者候補を見つけることが可能となっているためです。

このように、事業承継を確実に成功させるためには、M&A仲介会社をはじめとしたM&Aの専門家に相談することが大切です。

適切な相談時期

後継者候補がいない中小企業の場合、社長が「経営を引退するために事業承継を実施しよう」と考え始めてから動くのでは、タイミングが遅いです。後継者が見つからないまま時間が流れ、うまく事業承継が行えず、結果「廃業」に追い込まれるかもしれません。

また、事業承継について詳しい内容を何も決めていない状況で、社長・経営者の身に「不慮の出来事」が起きてしまうと、従業員に混乱が生じてしまい、会社経営がストップしてしまうケースもあります。

そのため、後継者が未だに決定していないという会社は、社長・経営者が活動的に事業運営・会社経営できているうちに、一度M&A専門家に相談することをおススメします。

相談は【M&A総合研究所】がおすすめ!

事業承継を成功させるコツは、「M&A・事業承継の専門家」に相談・仲介依頼をすることです。専門家に仲介依頼することで、後継者をスムーズに見つけることができ、安心して事業承継の手続きを任せることができます。

M&A仲介会社である【M&A総合研究所】は、専門的知識を豊富に持つスタッフが、M&A・事業承継手続きを一から専任でサポートします。

また、【M&A総合研究所】は「全国の都市銀行や地方銀行、証券会社との提携」・「全国の公認会計士、税理士事務所との提携」を行っており、さらに、独自のAIシステムを活用することで、依頼会社に適した買い手企業をスムーズに見つけることができます。

通常のM&Aでは、着手から手続き完了まで「平均6か月~1年以上」の期間が必要となります。しかし、【M&A総合研究所】をご利用いただければ、「平均3か月~6か月」でのクロージングが可能となります。

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6. 後継者がいない社長が行う事業承継の手続き

事業承継の手続き

ここからは、後継者問題に直面している会社の社長が行うべき「事業承継の手続き」について解説していきます。

事業承継を検討されている方は、以下の手続き・手順を参考にしてみてください。

【後継者がいない会社の社長がとるべき「事業承継の手続き」】

  1. 会社の資産・価値・問題点を把握
  2. 専門家などに相談
  3. 事業承継の方法を決める
  4. 親族や従業員などに説明を行う
  5. 事業承継の作業を実行

①会社の資産・価値・問題点を把握

後継者問題を解消するために、「M&Aによる事業承継」の実施を検討されている会社経営者の方は、「会社の資産・価値・問題点」を把握しておくことが大切です。

会社の資産・価値をあらかじめ把握しておかないと、「事業譲渡」や「株式譲渡」などが実施された際に、本来の価値よりも過小評価された価格でM&Aが実施されてしまう危険性があるからです。

また、事前に会社の問題点・課題を洗い出しておいて、改善できる点は改善しておけば、事業承継手続きをよりスムーズに行うことができます。

②専門家などに相談

事業承継を実施することを決めたら、事業承継やM&Aの専門家に相談することをおすすめします。

M&A・事業承継の専門家に相談することで、その会社に適した「事業承継方法(親族内承継・従業員への承継・M&Aによる承継)」を教えてくれたり、業者によっては会社の「企業価値算定」を実施してくれたりします。

後継ぎ不在による後継者問題に直面している方・事業承継について不安がたくさんある方は、専門家に相談することで、安心して事業承継手続きを進めていくことができます。

③事業承継の方法を決める

事業承継の実施を決定し、自分の会社の資産や価値等の把握を行ったら、「事業承継の方法」を決める必要があります。

具体的には、家族や親せきを後継者とする「親族内承継」、従業員を後継者とする「従業員への承継」、「事業譲渡」や「株式譲渡」による「M&Aを利用した事業承継」の中から、自分の会社に適した方法を選択しましょう。

「親族や従業員の中に後継者がいない・跡継ぎをすぐに見つけることができない」という場合には、「M&Aによる事業承継」の実施が必要となります。また、この場合は「M&A・事業承継の専門家」に相談をしたり、仲介業務を依頼することをおススメします。

【関連】事業承継を株式譲渡で行う方法!メリット・デメリットを解説!税金が安い?

④親族や従業員などに説明を行う

事業承継を進めていく中で、必ず親族や従業員に対して説明を行うようにしてください。事業承継を実施することを伝えないまま、突然新しい後継者を向かい入れたり、社長・経営者が退任したりすると、親族や従業員を混乱させてしまいます。

何の説明もないまま勝手に事業承継を進められると、会社の関係者は不信感を抱いてしまい、事業承継後に多くの従業員が退職してしまうといった問題が発生するケースもあります。

⑤事業承継の作業を実行

会社の価値算定や、自社にとって適切な事業承継方法の決定、親族や従業員への説明などを行ったら、事業承継の作業を実行していきましょう。ここで実行される事業承継作業は、選択した事業承継方法によって異なります。

親族や従業員を後継者とする場合は、主に株式売買による手続きが実施されます。M&Aによる事業承継を選択した場合は、事業譲渡や株式譲渡などの手続きが必要となります。

【関連】中小企業の事業承継スキームを解説【持株会社/資産管理会社】

7. 有限会社(特例有限会社)の事業承継

有限会社(特例有限会社)の事業承継

「有限会社(特例有限会社)」が事業承継を行う場合は、株式会社の事業承継と少々異なる部分があります。ここでは、有限会社(特例有限会社)の事業承継についてまとめていきます。

有限会社(特例有限会社)が事業承継を実施する際には、「出資持分がまだある状態」「株式が発行されている状態」かで流れが異なります。

出資持分がまだある有限会社の場合

株式が発行されておらず、まだ「出資持分」がある有限会社が事業承継を実施する場合、「出資持分」の承継が行われることになります。

具体的には、事業承継を行う際に、「出資持分の名義変更」を行うことになります。

この「出資持分」の評価は、会社の規模によって異なってくるため、適切な手法を用いて評価を行う必要があります。そのため、M&A・事業承継の専門家に出資持分の評価を依頼することをおススメします。

株式が発行されている有限会社の場合

有限会社が株式を発行している場合、株式会社の事業承継時と同様、株式を後継者に譲渡し「経営権を移転」する必要があります。

有限会社の場合、会社の定款に定めが無くても、発行する株式は「譲渡制限株式」と見なされることになります。また、有限会社は「株式への譲渡制限」を廃止することができません。

つまり、有限会社の社長・経営者が事業承継を実施するために後継者に株式譲渡する際には、「株主総会」で譲渡承認請求の承認を得なければいけません

【関連】有限会社の売却ってどうするの?株式譲渡のやり方!

8. 事業承継の際のトラブル

事業承継の際のトラブル

ここでは、事業承継を実施した際によくある「トラブル」についてまとめていきます。

実際に事業承継を検討されている方は、以下で説明するトラブルの内容を確認して、対策を講じておく必要があります。

【事業承継の際によくあるトラブル】

  1. 遺産トラブルの可能性
  2. 負債などを抱える可能性
  3. 会社乗っ取りの可能性

①遺産トラブルの可能性

このトラブルは基本的に「親族内承継」による事業承継が実施された際に発生します。親族内承継の場合、後継者となる人物は「相続人」という立場でもあります。

この相続人が一人だけであれば特に問題は生じませんが、家族や親せきが多く、「相続人」となる権利を持つ人物が複数人いる場合には、「遺産トラブル」「相続問題」が発生してしまい、後継者となる人物に経営権を渡すことが難しくなってしまうケースがあります。

②負債などを抱える可能性

「株式譲渡」「株式売買」といったスキームを用いて事業承継を行った場合、新しく後継者となる人は「負債などを抱えてしまう可能性」があります。

事業承継手続きを実施する前に「デューデリジェンス」などを行って、事前に会社の資産・問題点などを把握しておかないと、多額の負債や簿外債務などを引き継いでしまう危険性があるので注意です。

【関連】株式譲渡とは?手続きからメリット・デメリット、税金に関して解説【成功事例あり】

③会社乗っ取りの危険性

事業承継を実施する際、「会社乗っ取りの危険性」があることを理解しておきましょう。特に、非公開会社である中小企業や有限会社の事業承継時に、このトラブルは発生しやすいです。

非公開会社の発行する株式には「譲渡制限」が設けられており、会社にとって望ましくない人物に株式が渡りそうになると、取締役会や株主総会の決議によって「株式譲渡請求を拒否」し、会社が対象株式を買い取ることができます。

つまり、後継者に指名された人物を好ましく思っていない株主や親族、役員などが結託し、後継者への株式譲渡請求を拒否することで、後継者候補とされた人物は「経営権確保に必要な株式数」を保有することができず、会社を乗っ取られてしまうケースがあります。

【関連】事業承継の失敗事例10選!失敗要因は?

9. 後継者がいない社長におすすめの事業承継相談先

おすすめの事業承継相談先

ここまで説明したように、後継者が不在で困っている・できるだけスムーズに事業承継を実施したいと考えている社長は、「M&A・事業承継の専門家に相談するべき」といえるでしょう。

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また、「企業価値算定サービス」を無料で提供しているので、「自社の価値がどのくらいなのか」把握しておきた会社経営者の方にもおすすめです。

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10. まとめ

まとめ

今回は、後継者がいない会社がとるべき「事業承継」の選択肢について、詳しく解説してきました。

【事業承継を行う要素】

  1. 経営権の承継
  2. 株式や不動産の承継
  3. 従業員やノウハウの承継

【後継者不在の社長がとるべき事業承継の選択肢】

  1. 親族・従業員への承継
  2. M&Aにて承継
  3. 上場することで承継
  4. マッチングサイトで後継者募集
  5. 廃業を選ぶ

後継者がいない会社の社長は、上記5種類の選択肢の中から、会社のためにとるべき方法を選ぶ必要があります。多くの中小企業では、まだ経営能力があるにもかかわらず、後継者を見つけることが難しいため「廃業」を選択するケースが多いです。

しかし、「廃業」は「従業員を解雇しなければいけない」といったデメリットがあるため、避けたいところです。そのような場合は、M&A・事業承継の専門家に相談をして、「M&Aによる事業承継」を検討してみましょう。

【事業承継を成功させるためのポイント】

  1. 事業承継の準備を早めに行う
  2. 会社の資産や株式価値などを把握する
  3. 後継者候補がいない社長は専門家に相談

事業承継を成功させるためには、上記3つのポイントを意識する必要があります。特に、「事業承継に対する準備」はできるだけ早めに行うことが大切です。

「後継者が不在で事業承継できない」「事業承継の準備をしていない状態で、会社経営者・社長の身に不慮の出来事が起きてしまった」という場合、従業員・親族はもちろんのこと、取引先や顧客にも迷惑を与えてしまいます。

【後継者がいない会社の社長がとるべき「事業承継の手続き」】

  1. 会社の資産・価値・問題点を把握
  2. 専門家などに相談
  3. 事業承継の方法を決める
  4. 親族や従業員などに説明を行う
  5. 事業承継の作業を実行

後継ぎが不在で困っている方や、後継者募集中の会社の方、事業承継の実施を検討している方は、ぜひM&A総合研究所へご相談ください。

【関連】会社譲渡をして後継者問題を解決しよう!従業員の処遇や影響まで

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