会社買収の方法・手法まとめ!注意点やリスクに関しても解説!

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

M&Aでの会社買収は、企業戦略として幅広い分野で活用されていますが、方法や手続きによっては様々なリスクが存在します。会社買収を成功させるには、注意点やリスクを事前に把握しておかなければなりません。今回はその注意点と会社買収の方法、リスクについて解説します。


目次

  1. 会社買収とは
  2. 会社買収・M&Aの動向
  3. 会社買収の方法・手法一覧
  4. 会社買収の流れ
  5. 会社買収の注意点やリスク
  6. 会社買収のメリットやおすすめの理由
  7. 会社買収の相談相手は?
  8. まとめ
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1. 会社買収とは

会社買収とは

会社買収はその名の通り会社を買収することを意味していて、企業の発行する株式の過半数を取得してその会社の経営権を得ることで子会社化やグループ編入をする行為のことです。最近では総称してM&Aと呼ばれます。

このM&Aによる会社買収は事業拡大のためであったり、新規事業開拓や共同事業の強化などのために行われることが多く、アメリカでは古くから企業戦略として活用されていました。

最近では大企業同士の買収が話題となっていて、会社買収は多くの経営者にとって成長戦略の一つとなり普及され一般化してきています。

また、会社買収には「友好的買収」「敵対的買収」と呼ばれるものがあります。

この章では会社買収を理解するため、2種類の会社買収について解説していきます。

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友好的買収

友好的会社買収とは、買い手側企業が買収を対象とした会社の経営陣の合意を得て行う会社買収のことで、M&Aでいう株式譲渡や第三者割当増資などがこの友好的会社買収に当たります。

株式公開買い付け(TOB)というM&Aの手法を用いて行われた場合は友好的TOBと呼ばれます。

国内の基本的な中小企業などの企業戦略としてのM&Aはこの友好的会社買収によって行われています。

日本では株式持ち合いと言われる風習があるため会社の買収が困難であるため、友好的買収の事例の方が圧倒的に多くなっています。

敵対的買収

一方で敵対的会社買収とは、一般的なM&Aの両者同意のもとで行うものとは違い、その名の通り敵対的に合意を得ないで会社買収を行うことです。

原則として、株式会社は株式の過半数を取得することで、経営権を得ることができます。敵対的買収とは買い手側企業が対象の企業の株式を過半数以上獲得して行われるM&Aの手法で、基本的にはTOB(公開買い付け)によって行われます。

M&Aが普及する前の日本では、大企業がマーケットの掌握を目的としてこのような敵対的会社買収が多く行われていて、それが原因でM&Aの悪い印象が根付いていると言われています。

しかしバブル崩壊後は、株式の持ち合いという独自の風習を大切にしているため、会社買収が困難になっていて、敵対的買収は実質できないような形になっています。

一方アメリカでは、敵対的買収の事例が圧倒的に多く、その額は1兆円以上にもなるケースも存在しています。クロスボーダーM&Aが盛んになってきている日本でも、何らかのきっかけで海外企業が日本企業に対して敵対的買収をしかけるような事例が急増する可能性もあります。

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2. 会社買収・M&Aの動向

会社買収・M&Aの動向

成長が著しい会社が他の会社を買収することで成長のきっかけを掴んだ事例もあり、経営者にとって身近な存在となっています。

この意識の変化は買収側ではなく売却側の意識の変化が見られていて、もともと日本企業では会社を売却することに対してネガティブなイメージが強く、経営者の中には買収の話をもらっても断ることも多くありました。

ですが、中小企業の増加に重なり経営社の悩みも増えている中で、事業存続を図り会社買収に応じる会社も増えてきています。

この章では、M&Aによる会社買収の動向について解説いたします。

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後継者問題により売却を考える経営者が増加傾向

国内の中小企業では後継者不足に悩まされている経営者が多発していて、後継ぎがいないことから会社をM&Aにて丸ごと譲渡するケースが増加しています。

後継者不足に陥り廃業となる中小企業が多く、そのリスク回避のため経営者が後継ぎ探しとしてM&Aを活用する事例があります。

経営者の高齢化が問題となっている中で、少子化社会影響も乗りさらにこのような事例は多くなっていくことが予想されていて国内GDPの減少を問題視している政府はM&Aや会社買収の推進に協力していく方針を見せています。

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人材不足により会社売却・合併は増えている

日本は、人口ピラミッドの変化を見てわかるように、少子化がかなり進んでいます。

また、ITの発達から企業が多くなっているのに対して働き手は減少が見られ、大手の一部企業を除いては人材不足に悩まされている企業が急増しています。

そのため、事業を会社内で行うのではなくM&Aにて合併をし、一つの事業を複数の企業で行うような事例も増えています。

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国内外からの会社買収事例が増加

国内のみならず企業のグローバル化が進み、ITなどインフラ事業の会社買収事例が増加しているのもここ最近の動向ではよく見られます。

それに伴い事業規模の拡大を目的として国内外のクロスボーダーM&Aにて会社買収を行う企業も増えています。

会社買収では海外事業の進出や事業規模の拡大の計画の一つともされているほど会社買収は一般化されていて、事業を発展するときに海外支社を作りその会社で海外の事業を買収するなどのケースが多いです。

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3. 会社買収の方法・手法一覧

会社買収の方法・手法一覧

M&Aの会社買収には様々な方法があり目的に合わせてその手法や方法を変えて、より利益を獲得できる方法で会社買収を行います。

この章では、そのM&Aによる会社買収の方法・手法を解説していきます。

株式取得

会社買収は、株式の過半数もしくはその全てを取得することによって、経営権を掌握することができます。

株式取得は会社そのものを買収することなので、会社名・資産・債権・契約関係など会社の全てを受け継ぐことになり、株主が変わること以外は対外的に見てあまり変化はありません。

またこの株式取得による手法では、会社を丸ごと引き継ぐことになるので買収後に簿外債務の発覚などのリスクが隠れており、健全な財務状況である会社を選ばなければ株式取得は失敗となってしまう恐れもあります。

この株式取得の方法には、「株式譲渡」「第三者割当増資」「株式交換」という3種類の方法があります。

この章では、3種類の株式取得方法について、わかりやすく解説していきます

①株式譲渡

株式譲渡とは、一つの企業の発行済み株式を第三者などに譲渡することで、一般的なM&Aの方法で基本的な株式取得による会社買収はこの方法を用いて行います。

売却側企業の株式の過半数を買い占めた上で会社自体を引き継ぐことになり、仕組みや手続きの簡易さから株式取得の中では一番多く活用される手法です。

50%の取得で「買収」「子会社化」とされ、3分の2以上の取得で株主総会の特別会議を独自で行えるようになるためより経営の実権を握ることになります。

譲渡側企業は株式を譲渡の対価として金銭を受け取り、譲受側は株式を取得するための対価として金銭を支払い経営権を獲得します。

売却側は対価として現金を受け取れるので、リタイア後の資金としたり、次に事業をするための準備金とすることができます。

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②第三者割当増資

第三者割当増資とは、株主かどうかを問わずに特定の第三者に新株の獲得権を与え、新株を引き受けさせる増資のことを言います。

一般的には、取引先や取引金融機関・自社役員などの縁故者に与えることが多く、縁故募集とも言われているM&Aの方法です。

この第三者割当増資の場合、状況によっては段階的な資本の払込ができるため、会社買収側の資金の負担を減らすことができます。

また売却側は株式を購入してもらい、事実上の経営権を引き継ぐことになるので返済の義務はなく、取引先など関連性が高い第三者に株式取得をさせるため関係性の向上にも繋がります。

この割り当て増資の際、上場企業では発行株価が市場の適正価格によって決められますが、非上場企業の場合には株価を算定しなければなりません

株価の算定方法は定められているため、税理士など専門家と相談しながら決めることがいいでしょう。

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③株式交換

株式交換は、完全子会社となる対象会社の発行済み株式全てを親会社となる会社に取得させる方法で、株式交換によって親会社・対象会社には、完全な支配関係が生じることになります。

株式交換の対価としては、完全親会社の株式の一部を子会社の株主に交付することが一般的ですが、完全親会社のそのまた親会社の株式や現金を交付することも認められています。

買収側のメリットとしては、株式交付による対価で済むので買収資金となる現金の調達が不要になり、買収対象会社は別の法人として残るため、経営統合を時間をかけて行うことができるという点です。

ただし、買い手側が上場企業の場合には、1株あたりの株価が減少し利益が少なくなるリスクがあるため、理解して行うことが大切です。

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事業譲渡

事業譲渡はM&Aの方法の一つで、会社内事業の一部またはその全てを対象会社に譲渡して、対価を受け取る方法です。

この事業譲渡の対象となる「事業」の定義とは、ある一つの目的のために組織された・ノウハウ・人材・債務・事業組織・ブランド・取引先との関係などを含んだあらゆる財産のことです。

会社買収とは少し違った方法で、事業譲渡側は事業のみを受け渡すことになるので、会社そのものは残ります。

この方法は、利益率の悪い事業を切り離すことによって資金面の調整を行う場合に用いられ、契約範囲を定めることで一部の簿外債務や偶発債務も遮断することができます。

売却側は、一定期間今後同じ事業を行えないように制限されてしまうリスクがありますが、中核の事業ではない部分を譲渡し、現金化できるので中核事業の強化が行えます。

買収側としては、会社買収で全ての権利を得るのではなく、欲しい事業のみを引き継ぐことができるので譲受後の経営が違和感なく行えます。

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会社分割

会社分割とは、会社が事業に関して持っている権利や義務を一部または全てを、他の会社へ包括的に承継するM&A方法です。

事業譲渡とは少し異なり、業務委託先や取引先などの各契約の移転手続きがなく、分割対象事業に関する外部との契約は原則として買収側にそのまま承継され、個別で移転の手続きの必要はありません。

ただし、契約に関しての報告や通知が会社分割を実施するときに規定されている場合もあるので、会社分割の際には契約先との個々の契約書を確認しておく必要があります。

また、会社分割には「吸収分割」と「新設分割」の2種類の方法があり、会社分割により受け取る対価を分割会社が受け取るときには「分社型分割」といい、会社分割による対価を分割会社の株主が受け取る場合は「分割型分割」と言います。

上記のことから会社分割には「分社型吸収分割」「分割型吸収分割」、「分社型新設分割」「分割型新設分割」の4種類に分類されます。

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①吸収分割

吸収分割とは、事業に関して有する権利を他の既存会社に承継することです。

この時、事業の権利を受け取る会社は、その対価として自社株式を渡すか現金で対価を支払います。

吸収分割の例としては、A社がaとbの事業を有していて、cの事業を有しているB社があった場合、A社がb事業をB社に承継し残ったa事業のみを行い、B社は承継されたbとcの事業の営業活動を行います。

②新設分割

新設分割とは、事業の権利やその義務を新しく設立した会社に移転することです。

この新設分割は単独で行う時と他社と合同で行う場合があり、一般的には新設された会社の株式を事業を渡す側が取得することになります。

例としては、a事業とb事業を行なっているA社があったとして、b事業のみを新設するB社に承継し、A社は残ったa事業のみを運営していくようなケースで活用されます。

新設分割の場合でも吸収分割の場合でも、会社の持っている事業の一部を切り離して別の会社へ移転させるという部分は同じですが、それを既存会社にするのか新設会社にするのかによって異なるのがポイントとなります。

4. 会社買収の流れ

会社買収の流れ

会社買収には決められた手続きや手順があり、その流れを理解しておけば手惑うことなく準備が進められるので、会社買収をスムーズに行うことができます。

会社買収の基本的な流れは以下のようになりますが、状況によっては省略したり手続きを足したりしながら会社買収を進めていきます。

  1. 会社買収先の選定と簡易的な戦略策定
  2. 会社買収に向けての委託契約・本格的な戦略策定
  3. 会社買収の手続きや各種契約書の締結
  4. デューデリジェンスや条件交渉
  5. クロージング

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①会社買収先の選定と簡易的な戦略策定

会社買収をするときには、まず候補となる会社の選定を行わなければなりません。

M&A・会社買収の目的をしっかりと定め、どのような会社を買収していくのかという戦略を立てます。

その後、買収先候補企業のノンネームシート(会社名の記載のない概要書)を、M&A仲介会社やマッチング業者から見せてもらえるので、それを元に自社にとってメリットがあるかどうかを検討していきます。

このノンネームシートには、業態・規模・エリア・収益・売却理由などが書かれていて、買収側はこの概要書を見て交渉を続けていくのか決めていきます。

このプロセスはM&Aや会社買収を行うときに一番大切なものなので、注意点として理解しておきましょう。

②会社買収に向けての委託契約・本格的な戦略策定

ノンネームシート見て会社買収を進めていく意向が固まったら、M&A仲介会社やアドバイザリーと委託契約を結びます。

会社買収・M&Aは秘密保持が重要となり、情報漏洩をしてしまうとかなりのリスクを負うことになり、最悪は会社買収自体も失敗してしまう事にもなりかねないので、秘密保持契約書をM&A仲介会社と締結します。

会社買収をするときは、専門家のアドバイスやサポートが大切になるため、仲介会社やアドバイザリーなどと委託契約をし本格的な戦略を立てていきます。

③会社買収の手続きや各種契約書の締結

M&A仲介会社との契約を終えると買収先候補企業とのコンタクトを取ることになります。

ここでは、ノンネームシートでは載っていない詳細的な企業概要書を見てより深く精査していくことになるのでその買収先候補企業とも秘密保持契約を締結して概要書の提示を促します。

会社買収には様々手続きがあり、企業概要書など秘密事項の提示が必要になることからリスクを抑えるためにここでも秘密保持契約の締結が必要になります。

企業概要書を見てこのまま買収を進めていくのであれば経営者のトップ面談を行い書類ではわからない互いの思いや気持ちを相談し理解や信頼を深めていくことになります。

ここまでのプロセスを行えば基本的な会社買収についての合意を得ることになるので、基本合意書という会社買収の基本的な条件について定めた契約書を締結します。

この基本合意書にはおおまかな金額の条件やM&Aに関する取り決め、デューデリジェンスの実施に伴う協力を促すような内容が記載されていて独占交渉権の付与がされます。

④デューデリジェンスや条件交渉

基本合意書の締結が済んだら、デューデリジェンスという企業調査を会社買収先に対して行い、書類上ではわからない簿外債務や会社内の状況を調査します。

デューデリジェンスは自社でも行えますが、専門家の目線ではないと気づかない部分もあるので、税理士や会計士・M&Aの専門家に依頼するのが望ましいです。

デューデリジェンスは、リスクやトラブルを避けるために重要なことなので、注意点として理解をしておきましょう。

その後は、会社買収先の状況を把握したうえで詳細的な条件交渉を行い、基本合意の段階で漏れていた内容も加味し、最終的な会社買収金額を決めたり取り決めを作ったりしていきます。

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⑤クロージング

条件交渉の段階で、全ての取り決めや会社買収金額の折り合いがつけば、最終契約というクロージングの手続きに入ります。

クロージングでは、「最終契約書」という会社買収で行ってきた手続きや取り決めを全て反映させた契約書を締結します.

この最終契約書には、会社買収についての事項が全て記載されることになるので、専門家のチェックやアドバイスをよく聞きながら作成していくのが望ましいです。

クロージングまでに内部の移転などはできる範囲で行なっておくと、スムーズに取引を終わらせることができるだけでなくトラブル発生などのリスクを回避することができます。

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5. 会社買収の注意点やリスク

会社買収の注意点やリスク

会社買収には、事業拡大のコストや時間を短縮できることなどメリットは多数ありますが、反対にリスクも存在することを忘れてはいけません。

会社買収では、リスクを取り除くことが成功へ近づける一番の方法でもあるので、どのようなリスクがありどのようにすれば解決できるのかということを、あらかじめ理解しておく必要があります。

ここでは、会社買収に関するリスクや注意点について、解説していきます。

会社買収の注意点・リスク5選!

今回会社買収のリスクや注意点としてあげられるものには、主に以下の5つがあります。

  1. 簿外債務があるかないか
  2. 社員やノウハウを譲り受けることはできるか
  3. 取引先や顧客を譲り受けることができるか
  4. 売却の理由を精査する
  5. 過去の契約などの隠れリスクにも注意する

どれも基本的なことですが、かなりの損失を被るケースもあるので、しっかりと理解しておくことが大切です。

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①簿外債務があるかないか

簿外債務とは企業の債務表に記載のない債務のことで、書類上ではわからないためしっかりと調査をする必要があります。

簿外債務の存在は、把握していないまま会社買収を行っていしまうと、後々発覚してトラブルの原因に一番なりやすいものであるため、会社買収の一番のリスクともいえます。

そのため、簿外責務の有無を入念に調査して、リスクを回避するようにしましょう。

②社員やノウハウを譲り受けることはできるか

M&Aや会社買収では優秀な人材の流出というリスクがあり、対象企業間でのコミュニケーションに気をつけなければなりません。

これは会社買収に限らずM&Aのあらゆる手法で行う時にも発生するリスクであり、失敗要因としても多k見受けられるものです。

会社買収は友好的なものであっても、従業員には意思の伝達がされていない場合も多く、経営陣の中だけで止まっているようなケースもあるので注意しましょう。

もし社員やノウハウを譲受られない場合、会社買収をしたとしても思っていたようなシナジー効果が得られないリスクもありますので、よく理解しておきましょう。

また赤字会社買収のときの注意点として、繰越欠損金を使った資金繰りをしている会社がある点です。

社員の20%が退職すれば繰越欠損金は消滅しますが、人材の流出によって意図しない形で発生してしまう可能性もあります。

③取引先や顧客を譲り受けることができるか

取引先や顧客の譲り受けをできるかどうかも、会社買収の注意点としてあげられます。

会社を丸ごと買収しているので、取引先や顧客などは自動的にそのまま引き継がれるケースは多いですが、場合によっては売却先の意向で譲受ができないこともあるというリスクの存在を理解しておきましょう。

会社買収をしたあとで取引先が引き継げないなどのトラブルが生じると、事業開始までに時間がかかってしまうリスクもあります。

しっかりと確認をして引き継げないのであれば、次の取引先を見つけておくなどの準備をするのも、リスク回避の方法として必要となる場合もあります。

④売却の理由を精査する

なぜ相手企業が会社を売却することになったのか、その経緯や意図を確認しておく必要もあります。

これは会社買収における隠れリスクとしてあげられるもので、例えば新規参入が規制されているような業界での買収では、過去の売り上げ実績があてにならないケースも多いです。

このような業界の動向や規制などは、経営者の感覚でしかわからないものであり確定事項ではないため、売り手側にはそれを伝える義務もないので、買い手側は情報をもらえない可能性もあります。

会社を売却するにはなんらかの原因がありますが、立て直せないような理由や重大な売却理由がある場合には、リスクが高いため会社買収をしないほうが良い時もあります。

隠れリスクを回避するためには、その業界に精通する専門家のアドバイスを受けたり、少し掘り下げて売却理由を聞いてみることも大切です。

⑤過去の契約などの隠れリスクにも注意する

会社買収の際は、過去の契約やトラブルの履歴などにも注意して行うことが大切です。

過去にトラブルがあり取引先と契約ができなかったりするような会社の買収は、リスクが大きいためあまりおすすめできません。

また会社を買収し、自社のコネクションの取引先に変更したいときに、元の取引先との年間契約や契約の縛りがあると、すぐに変更ができず違約金などが発生しかねないということも、リスクとして考えておかなければなりません。

デューデリジェンスでは、過去のデータなどの開示を依頼して、隠れリスクの存在を確認しておくようにしましょう。

会社買収のリスクを減らす方法

前章で解説した通り、会社買収にはリスクはつきものですが、このリスクを減らすためにはどのようにしたらいいのでしょうか?

会社買収を成功させるためには、リスクを減らす方法もしっかり理解しておくことが大切です。

リスク回避の方法には、以下の3つが挙げられます。

  1. デューデリジェンスの徹底
  2. 買収・M&A先との友好関係を築く
  3. 会社買収・M&Aの専門家に相談する

①デューデリジェンスの徹底

デューデリジェンスの徹底はM&A・会社買収をする際には必ずやっておく必要があり、リスクを減らす方法に一番適しています。

デューデリジェンスでは会社の実態を見ることができ、売却企業はデューデリジェンスで依頼のあったものは開示する義務があります。

注意点でもあげた通り、簿外債務や従業員の賃金未払いなどが発覚したら後々のトラブルになりかねないうえ、会社買収後に負債を負う可能性もあります。

契約関係の書類の開示などをすることで、隠れリスクの回避やトラブル防止にも繋がるので、デューデリジェンスは入念に行うことが大切です。

②買収・M&A先との友好関係を築く

会社買収は友好的で両社が協力的でないと、リスクが発生しやすくなります。

取引先や顧客との紛争を避けるためにも、会社買収先とは友好的な関係を築き、アドバイスや相談をしながら行うことが大切です。

トップ面談の際にも交渉だけではなく友好的な関係を築ければ、経営者の感覚でしかわからない業界の動向などにも気づくことができ、結果的にリスクの回避にも繋がります。

③会社買収・M&Aの専門家に相談する

会社買収やM&Aでのリスクを回避する最も効果的な方法は、会社買収やM&Aの専門家に相談することです。

というのも、会社買収は財務・税務・法務の専門的な知識を持っていなければリスクが大きく、後々のトラブルの原因ともなってしまうからです。

また、業界動向や事業の流れに関しては感覚的なものであるため、その業界に精通する専門家に頼ることが有効であるといえ、事業をこれから立ち上げていく上でのリスク回避にも繋がります。

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6. 会社買収のメリットやおすすめの理由

会社買収のメリットやおすすめの理由

会社買収やM&Aは、アメリカでは古くから経営戦略として活用されており、近年は日本国内でもM&Aは増加傾向にあり、効率的な経営戦略としての推進が進められています。

ここでは、会社買収をするメリットやその理由を解説していきます。

【会社買収を行うメリット】

  1. 事業拡大や新エリアへの参入が簡単
  2. 手間が少なく事業を獲得できる
  3. 人材・ノウハウ・取引先などを獲得できる

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①事業拡大や新エリアへの参入が簡単

会社買収は、事業の拡大や新エリアの参入を容易に行うことができます。

事業の収益不足や新規参入につまづいてる場合には適した経営戦略の方法で、会社買収をすることによって海外進出も容易に行えたり、新たな事業を行うのにかかる費用や時間を削減したりすることができます。

ただし、事業の拡大にはリスクが存在するため、入念な調査が必要となります。

②手間が少なく事業を獲得できる

事業を新規で始めようとしたとき、まず市場調査や生産の知識などが必要となるので、かなりの手間がかかります。

会社買収を行い事業も全て譲り受ければ、新規事業に要する時間や手間を少なくして、事業を始めることができます。

条件交渉にもよりますが取引先や顧客も引き継げるため、新規で事業始めるよりもリスクを減らして事業を開始できる点も会社買収のメリットだといえるでしょう。

③人材・ノウハウ・取引先などを獲得できる

会社買収では会社を丸ごと引き継ぐため、人材・ノウハウ・取引先を獲得することができ、経営資源と言われるものが全て手に入ります。

後継者不足で会社売却を考えている企業は事業自体は安定していることも多いので、後継者不足に悩む企業の買収する際にもこのようなメリットを獲得できます。

経営資源を瞬時に獲得できることで、マーケットの流れに乗り遅れることなく新規事業に取りかかれるので、事業の発展もしやすくなります。

また同業他社を買収することで自社にはない技術力の獲得が見込まれ、生産にかかるリスクが少なくなるので大きなメリットが獲得できます。

7. 会社買収の相談相手は?

会社買収の相談相手は?

現在では会社買収やM&Aが普及したことで、経営コンサルタントや税理士・会計士など様々な業者がM&AのアドバイザーとしてM&Aの実務やサポート業務を行なっています。

この章では、数ある業者の中から会社買収の相談相手はどのように決めればいいのか、そのポイントを解説していきます。

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会社買収の相談相手を選ぶポイント5選!

会社買収・M&Aのアドバイザーには企業によって様々な特徴があり、得意な分野や特化しているものが違うため、相談相手を選定さえも悩みとなることもあります。

会社買収の相談相手を選ぶ時のポイントには、主に以下の5つが挙げられます。

  1. その分野の専門的知識-M&A実績がある
  2. 買収予定と同規模の案件実績がある
  3. M&Aに関する幅広い知識-経験を持っている
  4. 手数料-相談料-報酬体系が分かりやすい
  5. 担当スタッフの対応-相性

①その分野の専門的知識-M&A実績がある

会社買収の時に相談する相手にはその分野の専門的な知識やM&Aの実績があるかどうかが重要なポイントとなります。

会社買収やM&Aの知識を多く持っているアドバイザーでも自社企業の事業分野と相手企業の事業分野に詳しくないアドバイザーですと専門的なアドバイスを受けることができません。

会社買収は事業を統合することが目標ではなく、会社買収によってシナジー効果を獲得したり事業を拡大・経営の悩みの解決を目的としているので、会社買収後の経営についても詳しいアドバイザーに相談するのが好ましいです。

会社買収のメリットを最大化するためでもありリスクを回避するためでもあるので、業界に詳しい専門的な知識とM&A実績がある業者を探しましょう。

②買収予定と同規模の案件実績がある

会社買収の規模は案件によって様々であり、相談先のアドバイザーも多くの案件を扱っています。

ただし業者によっては「大規模な案件しか実績がない」「小規模の案件しか実績がない」などという場合も多く、自社が買収を予定している規模の案件実績がないケースもよく見受けられます。

このような場合では、いくら会社買収の案件の実績があったとしても同規模ではないので、的確なアドバイスを受けることが困難です。

より的確なアドバイスを受けたいのであれば、会社買収の相談先を決める時には自社の買収予定と同規模の案件実績があるアドバイザーに相談をすることをおすすめします。

同規模の案件実績があることで、買収後の収益の流れなども理解してアドバイスを受けることができます。

③M&Aに関する幅広い知識-経験を持っている

会社買収やM&Aは、同規模や同業種であっても事業や会社の状況は千差万別であり、全ての案件が全く同じということはありません。

また会社買収やM&Aは法務・税務・財務など幅広い専門的な知識が必要であり、知識がない人が行うと会社買収後にトラブルの原因となったり、最悪のケースは裁判など紛争になったりすることも考えられます。

そのため会社買収の相談先を決める時には、M&Aに関する専門的な知識や経験を豊富に持っているアドバイザーを選択することが大切です。

また、M&Aはタイミングが非常に重要な取引であるため、M&A市場の動向などに詳しい相談相手を選ぶことで、タイミングを逃すことにより失敗するというリスクを軽減することができます。

④手数料-相談料-報酬体系が分かりやすい

会社買収・M&A仲介の中には、料金の設定がされていなく相談案件によって報酬額の設定などをしている業者があります。

会社買収では、買収金額だけではなく相談先の手数料・相談料・成功報酬などのコストがかかるので、このような費用を全て含んだ上で、どのくらいの規模の事業を買収していくのか計画を立てることが大切です。

中には、買収金額がかなり安く収まったのに案件規模と手数料が見合わず、会社買収全体の費用を考えたら会社買収による収益がそれほど見込めなかった、というケースもあります。

そのため会社買収の相談先には、手数料や相談料や報酬額がわかりやすい業者を選択することをおすすめします。

⑤担当スタッフの対応-相性

会社買収・M&Aに関係する業者は現在国内でも多く存在し、サポート体制も業者によって異なります。

担当のスタッフも案件によって違うことから、評判のいい会社でも担当スタッフとの相性が合わないケースもあり得ます。

会社買収は報・連・相が大切なので相性の悪いスタッフとパートナーとして行うことで適切な相談や連絡が取り合えないため、買収先との交渉も思うように進まなくなる可能性もあります。

そのため会社買収の相談先を選択するときには、担当スタッフの対応や相性も考慮して選ぶようにしましょう。

会社買収・M&Aのおすすめ相談先

これまでの注意点や相談先を選ぶポイントを踏まえて、会社買収・M&Aのおすすめの相談先を紹介します。
 

M&A総合研究所

M&A総合研究所は、公認会計士が運営するM&A仲介・マッチングのプラットフォームであり、M&Aの専門家である会計士がM&Aの実務を総合的にサポートしている企業です。

会社売却の案件数も国内最大級であり、会社買収を検討していて買収先候補が見つかっていない場合でもこのサイト上でマッチングを行えます。

またマッチングの実務サポートも行なっており、案件実績も豊富な専門家が対応してくれます。

報酬体系は完全成功報酬型となっていて、成功報酬が通常のレーマン方式のマイナス1%で計算される業界最低水準であり、分かりやすい料金体系となっています。

無料相談も行なっているので、会社買収について検討している段階でも気軽に相談することもできます。

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株式会社日本M&Aセンター

東証一部上場企業であり豊富な案件実績を持っています。

日本国内に5つの拠点をもち、海外M&Aの支援も行なっているので様々な業種や規模の案件を扱っているので非常に相談しやすいM&A仲介会社です。

報酬に関しては相談料のみ無料となっていて手数料が決して安いというわけではないですが、実績が豊富であり様々な知識を有する企業なので、安心して取引することができます。

日本M&Aセンター

M&Aキャピタルパートナーズ株式会社

東証一部上場企業であり、中堅企業や中小企業の案件に幅広く対応しています。

料金体系としては着手金や中間報酬はなく、余計な費用がかからないので会社買収の費用を抑えながら安心した取引を行なってくれます。

各業界に特化したコンサルタントが在籍していて専門的なアドバイスや相談をすることができます。

M&Aキャピタルパートナーズ株式会社

8. まとめ

まとめ

会社買収のまとめポイント

  1. 会社買収は経営戦略として非常に効率的な方法である
  2. 会社買収は戦略的に行わないとリスクを負う可能性がある
  3. 専門家に依頼するには手数料がかかるが、リスクを回避するのに一番の方法

会社買収は経営戦略として非常に効率的な方法であり、事業の発展や拡大を目的とした事業買収は国内でも友好的に行われています。

しかし、会社買収は戦略的に行わないとリスクを負うことになりかねないので、専門家に相談しながら行なっていく必要があります。

専門家に依頼する費用は決して安価だと言えませんが、リスクを回避できるということは負債などの心配も少なくなるということなのでリスクヘッとして必ず依頼をしましょう。

M&A総合研究所では無料相談も受け付けているので会社買収についてご不明な点、不安点などありましたらお気軽にご相談ください。

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