警和会がNTT西日本大阪病院を買収して合併!譲渡の理由とは?

Medium
M&Aシニアアドバイザー
鎌田 実築

三菱UFJ銀行にて中堅中小企業法人担当として、企業再生支援、事業承継支援、資産活用コンサルティング等幅広く活動。その後M&Aアドバイザーとして複数の業種で成約実績を積み、規模・エリアも問わず幅広い相談に対応。

2019年、医療法人警和会にNTT西日本大阪病院が譲渡され、警和会傘下の大阪警察病院と統合・合併されました。警和会がNTT西日本大阪病院買収に至った経緯と目的、買収前後の様相、また、警和会自体の設立経緯などについて解説します。

目次

  1. NTT西日本大阪病院と警和会
  2. 警和会がNTT西日本大阪病院を買収して合併した目的
  3. M&A・買収・売却のご相談はM&A総合研究所へ
  4. NTT西日本がNTT西日本大阪病院を譲渡した理由
  5. 警和会へのNTT西日本大阪病院事業譲渡の実施日
  6. NTT西日本による警和会へのNTT西日本大阪病院譲渡の発表内容
  7. 警和会によるNTT西日本大阪病院買収・合併の発表内容
  8. M&A・買収・売却におすすめのM&A仲介会社
  9. まとめ
  • 資料ダウンロード
【※メルマガ限定】プレミアムM&A案件情報、お役立ち情報をお届けします。

1. NTT西日本大阪病院と警和会

NTT西日本大阪病院と警和会

2019(令和元)年、大阪警察病院を運営する医療法人警和会が、NTT西日本大阪病院を買収し、両病院を統合・合併させました。これを機に、NTT西日本大阪病院は第二大阪警察病院へと名称変更しています。

大阪警察病院、NTT西日本大阪病院は、ともに大規模な総合病院であり、それだけの規模の病院の統合・合併は、ほとんど例がなく、医療業界に限らず一般でも話題となりました。

本記事では、この警和会によるNTT西日本大阪病院の買収・合併について詳細を紐解きます。まずは、NTT西日本大阪病院、警和会の成り立ちと実態について、見てみましょう。

なお、本記事においては、現在の病院名である第二大阪警察病院ではなく、旧名称であるNTT西日本大阪病院のまま、解説を進めます。

NTT西日本大阪病院とは

NTT西日本大阪病院は、大阪市天王寺区にある西日本電信電話(NTT西日本)が運営してきた企業立病院ですが、かつては旧逓信省(現総務省)管轄の医療機関でした。

NTT西日本大阪病院は、がん治療を重点化しており、そのほかに脳卒中・急性心筋梗塞・糖尿病を合わせた4疾病を中心とする医療・免疫療法・予防医療を提供するなど、先進医療の開発と実践を行っています。

NTT西日本大阪病院の前身である大阪逓信病院は、1942(昭和17)年2月10日に外来診療科9科で創設され、1942年8月17日に病床数151床の病院として開院しましたが、現在は稼働病床286床の総合病院となっており、創立77年の大変歴史ある病院です。

1999(平成11)年にNTT西日本大阪病院に名称変更し、2009(平成21)年には大阪府がん拠点病院に認定され、同年に外来化学療法センターを設置しています。

臨床研修制度に関しても、NTT西日本大阪病院は、臨床研修制度が発足した当初より研修病院でした。

また、各科認定医・専門医の認定教育施設でもあるため、治験にも積極的に取り組み、教育学術活動にも力を入れています。

そのほかにも、2002(平成14)年には日本医療機能評価機構認定病院を取得しました。

病院機能評価とは、国民が安全で安心な医療が受けられるように「患者中心の医療の推進」、「良質な医療の実践1」、「良質な医療の実践2」、「理念達成に向けた組織運営」、この4つの評価対象領域の評価項目を用いて、病院の運営管理および提供される医療について評価する仕組みです。

病院機能評価の審査結果で、一定の基準を超えていると判断された病院が「認定病院」となり、全国の病院の約3割が認定されています。

NTT西日本大阪病院は、内科・精神科・神経科・循環器科・外科・整形外科・皮膚科・泌尿器科・婦人科などさまざまな科が標榜されており、1日平均外来患者数は881.2人、1日平均入院患者数は260.4人です。

また、救急にも対応していますから、1日平均救急外来患者数は4.7人、1日平均救急車搬送患者数は2.5人となっており、まさに多くの患者に対応している病院にほかなりません。

警和会とは

従来、大阪警察病院は一般財団法人大阪府警察協会が運営し、2017(平成29)年に創立80周年を迎えました。

そして、それを機に今後の病院運営が検討された結果、2018(平成30)年1月22日に医療法人警和会が新たに設立され、同年4月1日に大阪府警察協会が運営する医療関連事業が警和会に移管されたのです。

そのとき移管された医療関連事業とは、大阪警察病院、北大阪警察病院、付属人間ドッククリニックでしたが、このなかの北大阪警察病院については、2019年4月に豊泉家ヘルスケアグループに譲渡され、現在は医療法人成和会・北大阪ほうせんか病院」と名称を変更しています。

したがって、現時点で警和会が運営する医療施設は、大阪警察病院、第二大阪警察病院、大阪警察病院付属人間ドッククリニックです。

医療法人警和会は警察病院を運営する医療法人ですが、警察の外郭団体である一般財団法人や警察共済組合に該当し、警察組織には含まれない民間病院となります。したがって、医療法に定める公的医療機関に該当しません。

警察病院とは、都道府県警察の関連団体が運営する医療機関で、かつては警察職員の福利厚生の一環として、診察・治療を行っていましたが、現在では一般の患者にも開放されており、診察が可能となっています。

現在は、隣接している大阪警察病院と第二大阪警察病院の両病院で診療を続け、将来的に大阪警察病院が第二大阪警察病院の敷地内に移転する方針です。なお、NTT西日本大阪病院時代の医師や看護師ら職員計約560人は、そのまま雇用が引き継がれています。

大阪警察病院は創立80年を超えた伝統ある病院であり、病床数は580床の大病院です。なおかつ、看護専門学校の体制も整っており、人材の育成にも取り組んでいます。

1日平均外来患者数は1624.0人、1日平均入院患者数は525.3人です。

また、救急医療では、大阪府の第三次救急医療機関、災害拠点病院やドクターヘリ患者搬送先拠点病院の指定を受けて、一次から三次までの全領域の救急患者を24時間体制で受け入れています。

大阪警察病院は近畿圏一円の救命救急体制をとる主要施設として地域医療に大きく貢献しており、1日平均救急車搬送患者は15.2名、1日平均救急外来患者34.9名と、まさに大病院です。

【関連】病院・医療法人のM&A(売買)動向・価格相場【最新事例あり】

2. 警和会がNTT西日本大阪病院を買収して合併した目的

警和会がNTT西日本大阪病院を買収して合併した目的

警和会がNTT西日本大阪病院を買収しその後、合併した目的の発端としては、大阪警察病院の建物は築30年を超えており、建物の老朽化や医療機器の導入などで手狭になるため、あと10年以内に病院自体を建て直すことを検討していました。

しかし、現在の警和会大阪警察病院の敷地ではやや狭く、同敷地内での建て替えは難しいと判断したのです。そこで、病院を建て替えることも含めて他の病院を買収・合併するなどの方法も検討し、さまざまな建て替え場所の候補地が挙げられました。

その過程で重要視したのが、80年間以上におよぶ病院の歴史で培われた地域との結びつきの大切さです。

そのことを踏まえた試行錯誤の結論として、隣接といっていいほど目と鼻の先に位置するNTT西日本大阪病院が候補となりました。

しかも、NTT西日本大阪病院の土地面積は大阪警察病院の2倍あり、将来の建て替えにも対応できるうえ、警和会・大阪警察病院とNTT西日本大阪病院の職員が一丸となって、地域の患者の診察や医療機関との連携を行える、またとない条件を兼ね備えていたのです。

大阪警察病院は、ベッド数580床、診療科は31科、外来患者は年間約40万人となっており、日々、多くの患者に対応しています。

一方のNTT西日本大阪病院は、ベッド数341床で診療科30科、外来患者は年間約17万人で規模感も類似しており、統合・合併も実施しやすいという判断も働き、警和会はNTT西日本大阪病院を買収して合併を行うことを決定したのです。

そして、NTT西日本大阪病院を買収し、統合・合併後からは「第二大阪警察病院」と名称を改め、隣接する敷地内にて、スタッフも変わらず全員雇用して病院運営を継続しています。

【関連】病院/医療法人の売却・売買マニュアル【案件/相場情報あり】

3. M&A・買収・売却のご相談はM&A総合研究所へ

M&A・買収・売却のご相談はM&A総合研究所へ

警和会とNTT西日本大阪病院のように、大病院同士がM&Aを行うのはあまり頻繁に見られるケースではありませんが、会社同士がM&Aによる買収・売却を行うケースは盛んに行われるようになってきました。

M&A・買収・売却を成功させるためには、自社にあったM&A手法を選び綿密に戦略を練ることが重要です。

その際、自社に最良なM&A手法の選択や、相手先との交渉にはM&Aの専門的知識や経験が必要となるため、M&A仲介会社などの専門家に相談しながら進めていくのがよいでしょう。

全国の中小企業のM&Aに数多く携わっているM&A総合研究所では、M&A・買収・売却に実績・知識が豊富なM&Aアドバイザーが専任に就き、相談から交渉・クロージングまで徹底サポートいたします。

また、通常は半年~1年以上かかるとされるM&Aを、平均3ヶ月でスピード成約する機動力も、他社にはないM&A総合研究所の特徴です。

着手金・中間報酬は無料の完全成功報酬制を採用しており、仮にM&Aが成約しなければ、手数料の請求はありません。その手数料は業界最安値水準に設定してありますので、安心してリーズナブルにM&Aの実現が目指せます。

随時、無料相談(電話相談は24時間年中無休)を受けつけておりますので、M&A・買収・売却をご検討の際は、どうぞお気軽にお問い合わせください。

【関連】M&A・事業承継ならM&A総合研究所
電話で無料相談
0120-401-970
WEBで無料相談
M&Aのプロに相談する
  • 病院・医療法人のM&A・事業承継

4. NTT西日本がNTT西日本大阪病院を譲渡した理由

NTT西日本がNTT西日本大阪病院を譲渡した理由

NTT西日本は、大阪警察病院を運営する医療法人警和会から提案された、大阪府がん診療拠点病院に指定されているNTT西日本大阪病院を事業譲渡することに対し、これを容認しました。

NTT西日本大阪病院は大阪府がん診療の拠点病院として、消化器がんや乳がんに対する手術療法や化学放射線療法、肺がんに対する放射線療法、外来化学療法などの専門的医療を実施しています。

また、医師や看護師、薬剤師、栄養士、医療ソーシャルワーカーで構成される「緩和ケアチーム」というチームが、入院患者はもちろんのこと、退院後の患者、外来患者をフォローする体制です。

さらに、がん患者に対してのメンタルヘルスにも力を入れて行っています。

NTT西日本大阪病院が医療法人警和会大阪警察病院に買収されることを容認した理由は、「企業の病院として運営するより、事業譲渡した方が地域医療に貢献できると判断した」とのことです。

それに対して買収した警和会は、「両病院が従来持っている職員のポテンシャルと診療機能を引き継ぎつつ、力を合わせて近隣病院・医院と連携して高度で安心・安全な医療を提供できるよう取り組んでいく」と発表しています。

【関連】病院・医療法人のM&A・買収・売却!価格相場やスキーム・手法を解説!【成功事例あり】

5. 警和会へのNTT西日本大阪病院事業譲渡の実施日

警和会へのNTT西日本大阪病院事業譲渡の実施日

2019年4月1日付けで、NTT西日本大阪病院は警和会に買収され・大阪警察病院と統合・合併されました。同日に、名称も第二大阪警察病院と改め、滞りなく運営は継続されています。

したがって、NTT西日本大阪病院は名称が変わった以外は以前と何も変化なく同敷地内で運営を行い、大阪警察病院と第二大阪警察病院の二病院体制で両病院の職員が一緒になって医療を進めているのが現状です。

将来的には、NTT西日本大阪病院の敷地内に警和会が「高度で良質な医療を提供する病院」を建設する方針となっています。

【関連】病院/医療法人の事業譲渡・売却の手続きやメリット・デメリットを解説!

6. NTT西日本による警和会へのNTT西日本大阪病院譲渡の発表内容

NTT西日本による警和会へのNTT西日本大阪病院譲渡の発表内容

2018年10月11日、NTT西日本は、NTT西日本大阪病院を医療法人警和会に対し事業譲渡することを発表しました。

事業譲渡する側であるNTT西日本としては、特段にアピールする必要性はないため、NTT西日本大阪病院が引き続きそのまま運営されていくことを伝える以外は、事業譲渡対象(NTT西日本大阪病院)、事業譲渡先(医療法人警和会)、事業譲渡予定日(2019年4月1日)を公表するのみのシンプルな内容となっています。

【関連】病院/医療法人の事業承継の成功事例15選!ポイントや注意点を解説!

7. 警和会によるNTT西日本大阪病院買収・合併の発表内容

警和会によるNTT西日本大阪病院買収・合併の発表内容

医療法人警和会も、NTT西日本の発表と同日の2018年10月11日に、NTT西日本大阪病院の譲渡契約をNTT西日本との間で締結した旨を発表しました。なお、契約締結日は同年7月27日であったことも公表しています。

警和会は、その発表資料において、「2019年4月1日より、NTT西日本大阪病院と大阪警察病院の全職員が一体となり、両病院が従来持っている職員のポテンシャルと診療機能を引き継ぎつつ、力を合わせて近隣病院・医院と連携して、高度で安心・安全な医療を提供出来るよう取り組んでいく」としました。

買収後しばらくの間は、医療法人警和会・NTT西日本大阪病院の両病院の土地・建物を活用して診療を続けるものの、将来的にはNTT西日本大阪病院の敷地内に、高度で良質な医療を提供する病院を建設し、これまで以上に患者にとって役に立つ病院へと発展させる意向も示されています。

なお、その後に発表された具体的な新病院建設に向けての計画は、大阪府と大阪市の許可を得ながら進めて行くことになっており、二期工事で進める方針です。

二期分けの内容としては、第一期に半分の建物を完成させ、第二大阪警察病院で診療している診療科が入って診療を始めます。

その後、現在の第二大阪警察病院の建物を一度壊してから新しい病院を建築し、そこに大阪警察病院で診療している診療科が入るという流れにする予定です。

【関連】クリニックM&A・事業承継の成功/失敗事例まとめ!ポイントは?

8. M&A・買収・売却におすすめのM&A仲介会社

M&A・買収・売却におすすめのM&A仲介会社

M&A・買収・売却を行った後、従業員が不安感なく働き続けられる環境を整えるためには、統合プロセス(PMI)が非常に重要になります。

しかし、M&A後の統合プロセスは、作業項目が多岐に渡るだけでなく難易度も高いため、M&Aの専門家に相談しながら進めていくことがおすすめです。

全国の中小企業のM&Aに数多く携わっているM&A総合研究所では、M&Aとその後の統合プロセスに実績・知識が豊富なM&Aアドバイザーが、相談から交渉・クロージング、統合プロセス実施まで一括サポートいたします。

随時、無料相談をお受けしていますので、M&A・買収・売却をご検討の際は、お気軽にお問い合わせください。

【関連】M&A・事業承継ならM&A総合研究所
電話で無料相談
0120-401-970
WEBで無料相談
M&Aのプロに相談する

9. まとめ

まとめ

本記事で記しました、警和会によるNTT西日本大阪病院の買収・合併の概要は、以下のようになります。

  1. 警和会がNTT西日本大阪病院を買収・合併した
  2. 買収・合併後もNTT西日本大阪病院のスタッフはそのまま雇用して運営している
  3. 現在はNTT西日本大阪病院の敷地内で第二大阪警察病院として運営している
  4. 今後は、第二大阪警察病院の建物を一度壊して新しい病院を建設予定である

大規模な病院同士の買収に関しては、お互いの方向性が同じでないと実際に買収を行ってもすぐにスタッフが離職するなどの問題が起こり得ます。

しかし、今回の警和会によるNTT西日本大阪病院の買収・合併は、それが合致しており、警和会としても買収後に急な変革は起こさず、長い期間を考慮して行う予定です。したがって、スタッフは混乱もなく買収後もスムーズに病院の運営は継続されています。

このように、M&A後、スムーズに事業の展開を行うためには、専門家の意見を取り入れることも重要です。

「友好的なM&Aを行いたい」、「スムーズに会社の譲渡を行いたい」という場合には、ぜひM&A総合研究所へご相談ください。

M&A総合研究所では、会社の売却・買収に実績・知識が豊富なM&Aアドバイザーが、相談から交渉・クロージングまでを一括サポートいたします。

M&A・買収・売却をご検討の際は、お気軽にM&A総合研究所の無料相談をご利用ください。

M&A・事業承継のご相談ならM&A総合研究所

M&A・事業承継のご相談なら経験豊富なM&AアドバイザーのいるM&A総合研究所にご相談ください。
M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴をご紹介します。

M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴

  1. 業界最安値水準!完全成果報酬!
  2. 経験豊富なM&Aアドバイザーがフルサポート
  3. 圧倒的なスピード対応
  4. 独自のAIシステムによる高いマッチング精度
>>M&A総合研究所の強みの詳細はこちら

M&A総合研究所は、成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」のM&A仲介会社です。
M&Aに関する知識・経験が豊富なM&Aアドバイザーによって、相談から成約に至るまで丁寧なサポートを提供しています。
また、独自のAIマッチングシステムおよび企業データベースを保有しており、オンライン上でのマッチングを活用しながら、圧倒的スピード感のあるM&Aを実現しています。
相談も無料となりますので、まずはお気軽にご相談ください。

>>【※国内最安値水準】M&A仲介サービスはこちら

Documents
  • 02
  • 04
【※メルマガ限定】プレミアムM&A案件情報、お役立ち情報をお届けします。

関連する記事

新着一覧

最近公開された記事
病院・医療法人のM&A・事業承継