M&Aによる投資方法と成功ポイントを解説!

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

M&Aによる投資方法と成功ポイントを解説いたします。M&A投資と株式投資の違いや、M&Aによる投資で成功するためのポイント、M&Aによる企業買収と株価の関係、直接投資・間接投資のメリット・デメリットなどを解説いたします。

目次

  1. M&Aと株式投資の違い
  2. M&Aによる投資方法
  3. M&Aによる投資で成功するためのポイント
  4. 投資した会社のM&Aをお考えの方
  5. M&Aによる企業買収と株価の関係
  6. 個人投資家による日本企業買収件数は増加中
  7. M&Aによる投資方法まとめ
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1. M&Aと株式投資の違い

一般的にM&Aとは、複数の企業が合併したり、企業買収をする経営統合などの意味で使われています。さまざまな企業買収の手法がありますが、M&Aが行われる最大の目的は「事業を拡大すること」になります。その中で最近は「投資」としてのM&Aを行なう投資家が増えてきています。そのため一般的には、M&Aも株式投資もどちらも同じく「投資をする」という概念でとらえられています。

M&Aと株式投資の違い

M&Aも株式投資も株の取得から

M&Aは株式を取得して投資をしますし、株式投資もその企業の株式を取得して行う投資手法です。投資家にとってみれば、M&A・株式投資の両者は最終的には自分の利益を得るために行なっているという考え方のため、どちらも直接投資といった意味で考えられています。ただ実際は直接投資と間接投資の違いがあるため、M&Aによる投資を行う場合は、どのような目的を持って投資するのかを明確にしておく必要があります。

M&Aで利益を得る

M&Aと株式投資の具体的な違い

実際に企業買収を行なっている投資家でさえも、本当の目的をしっかり理解していないケースも多く、理解していたとしても、目の前の煩雑な手続きに追われて目的を見失ってしまっていることも多くあります。M&Aと株式投資が具体的にどのように違うかを正確に説明できる人はあまり多くはないようです。ここではM&Aと株式投資の違いを詳しく解説していきます。

M&Aと株式投資

M&Aはビジネスへの関与度が大きい

M&Aと株式投資のもっとも大きな違いは、投資した企業に対する「ビジネスへの関与度」になります。M&Aによる企業買収は、まずはじめに対象の企業の株式を取得して、その後具体的な企業買収を進めていくという流れになります。企業の株式を一定数取得した後、企業の業績が上がっていけば、株価も上昇していきますので、保有している株式の価値も上昇していきます。

投資としてのM&A

保有している株式の価値も上昇すれば、配当の金額も連動して上昇していきます。その配当を受け取ることで自社の利益につながりますので投資としての意味合いは十分にあります。ただ、それでは企業の業績を向上させるために主体的にビジネス関与をしていないため、M&Aとは呼ぶことはできません。

ビジネスへの関与

M&Aは経営関与する

M&Aは企業買収をした後、その企業の経営戦略に積極的に関与していきます。企業の業績を自らの手で上げていくことが最大のポイントです。結果としては株価を上昇させて最終的に保有している株の時価総額や配当金などで利益を得ることになるので、ゴールは同じに見えますが、企業への経営関与の有無がM&Aと株式投資との大きな違いになります。

企業買収のM&A

株式投資はあくまでも資金提供

株式投資は、投資家が企業の株式を取得することからスタートします。株式の取得は上場企業であれば証券取引所から取得できますし、未上場の場合はその企業の株主から直接取得することになります。その後、投資家は株主となり株主総会に参加して、経営に対しての意見を述べる事はできますが、投資家の株式取得数がよほど多くない限り、例えば企業の筆頭株主にでもならない限りは、その企業の経営を動かすほどの権限は得ることはできません。

株式投資は間接投資

つまり株式投資は、直接自ら企業の経営に関わることがありません。株主には企業の経営を左右する権限があるように思われがちですが、現状は一部の大株主のみがそのような経営権限を持っていて、一般株主は現在の企業が行なっている事業をただ見守って、業績が上がっていくことに期待をかけます。いわゆる間接投資ということになります。

株式投資

一般的な投資家はそれほど大きな投資枠を確保しているケースが少ないため、筆頭株主になることはまずありえません。投資家はあくまでも経営に関与する直接投資ではなく、企業に対して株式購入による間接投資で資金提供を行なって、その企業が生み出す利益や株価の上昇から配当を受けとるという間接投資の意味合いが大きくなります。

間接投資
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2. M&Aによる投資方法

M&Aの手法は数多くあります。主なものをあげると「業務資本提携」や「吸収・合併」「買収」などがあります。日本企業では、これらのM&Aを行うために取るもっとも有名な手法として、直接投資である「株式取得」があります。M&Aによる投資方法はこの株式取得が一般的です。

M&Aによる投資

株式取得

企業の株式を取得することによってM&Aを行い、経営権を移行する手法です。株式取得は、経営権の移行手続きが比較的簡単であることと、後継者がなく困っている企業の問題が解決できるなどのメリットがあります。

株式取得

この株式取得は、数あるM&Aの手法の中では最もシンプルな手法です。株式取得によるM&Aのリスクとしては、簿外債務や保証債務などが買収後に発覚した場合に大きな損失が発生してしまうことが挙げられます。そのためM&Aを実行する前に事前調査 (デューデリジェンス) をしっかりと行ない、無理のない投資枠の設定をすることが重要になります。

株式取得

株式取得をさらに詳細に分類していくと「株式譲渡」「第三者割当増資」「株式交換」に分けることができます。

株式譲渡

株式譲渡とは、企業または投資家が株式の一部または全部を譲渡し、その対価を支払うことによって企業の経営権を移行する方法です。会社の株主は変更になりますが、企業本体や営業状態は以前のまま継続されます。株式譲渡のメリットとしては、手続きが非常に簡易である事があげられます。中小企業などのスモールM&Aではとてもよく使われる手法です。

株式譲渡

株式譲渡は、企業の譲渡前の情報は基本的に全て引き継がれます。株主の名前が変わること以外は、企業の名前や事業内容などが変更されることはほとんどありません。そのため、社外から見た場合はどこが変わったのかはほとんど分からないのが特徴です。

第三者割当増資

第三者割当増資とは、企業が新規株式を発行して、その新規発行分の株式を買収側の企業が買い取ります。買収側の企業はもともと株主である必要はなく、仮に経営悪化で株価が低く通常の増資ができないときでも増資が行えるのが特徴です。

第三者割り当て増資

第三者割当増資のメリット

第三者割当増資メリットとして、企業の資金が増資されることによって財務基盤強化につながります。資金が増資されれば株価の上昇も期待できます。株式が売買される流れとしては株式譲渡や株式取得と同じですが、第三者割当増資の場合、新規発行分のみを取得するため、既存の株主はそのまま経営に関わり、企業の株式を100%取得する手法ではありません。

株式交換

株式交換とは、1999年の商法改正で新しく導入された制度になります。企業買収の際に、現金の代わりに企業が発行している株式の全部を譲渡する手法になります。株式交換のメリットとして、現金を支払うことなくM&Aを行うことができる点です。また、買収される側の企業の株主から、株式を強制的に買い上げることが可能であるため、買収する企業を100%子会社化することができます。

株式交換のメリット

株式交換のメリットとして、現金を支払うことなくM&Aを行うことができる点が挙げられます。また、買収される側の企業の株主から、株式を強制的に買い上げることが可能であるため、買収する企業を100パーセント子会社化することができます。その場合、吸収・合併などとは異なり、株式交換により子会社化されても法律上は別法人という扱いになります。 そのため、現在の企業名をそのまま継続できるというメリットもあります。

株式交換

株式交換のデメリット

その反面、株式交換のデメリットとしては、部分的な企業買収を行うことはできないため、マイナス資産や簿外債務なども全て引き受けなければならないという点があります。特に簿外債務は事前調査でも発見できない場合があり、株式交換後に発覚するケースもあります。

間接投資のデメリット

また、株式交換は手続きが非常に複雑です。株主総会で特別決議が必要であったり、株式交換に反対する株主の株式買取請求を行なったりするなどの手続が必要になります。そのほかにも株式交換は節税のメリットがあまりないこと、また買収企業が株式を公開していない会社の場合は株式を現金化することが難しい、などの複数のデメリットがあります。

株式の現金化
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3. M&Aによる投資で成功するためのポイント

スモールM&Aの投資で成功するには

スモールM&Aとは、事業規模が比較的小さいM&Aのことです。スモールM&Aの定義に関しては様々あるため一概にはくくることができないのですが、おおむね年間売上高が1億円以内の日本企業であったり、投資枠の金額が数千万円以下、従業員が30名以下の日本企業であることなどがあげられています。

スモールM&A

かつてはM&Aといえば、大企業の吸収・合併や、事業提携、また赤字企業の経営再建ために行われていることがほとんどでした。ところが2012年以降、団塊の世代が定年によって大量に現役から引退するという事態が一気にやってきました。その流れは経営者に関しても例外ではなく、経営者自身が引退した後の企業の後継者がいなくなるという大きな問題が発生してきました、そこで注目を浴びたのがスモールM&Aです。

スモールM&Aが投資家に注目される理由

最近はスモールM&Aが投資家にも大きな注目を浴びています。企業買収のための取引金額が非常に小さくて済むスモールM&Aは、ローリスク・ハイリターンを狙える投資先として投資家のなかで人気が上がってきております。特別大きな投資枠を用意しなくてもすむため、仮にもし投資に失敗しても投資家の財政全体が揺らぐリスクも少なくて済むのが特徴です。

ハイリターンのスモールM&A

株式投資の世界もそうですが、一般的には、業績の良い日本企業を投資先として選ぶ傾向があります。業績が良ければ株価も安定して上がるため、株式と安く売って高く売る投資方法、いわゆる「順張り」と呼ばれる手法です。M&Aの投資でもこの順張りの手法が多く使われています。

スモールM&A

しかし、スモールM&Aの場合は、企業価値が低い企業もM&Aの対象に加える「逆張り」の手法を取ります。日本企業全体の70パーセントが赤字企業と言われている中で、スモールM&Aはマーケットが大きいにも関わらず、日本企業をねらう投資家の競合が少ないというのが最大のメリットです。

赤字企業も対象に入れる

スモールM&Aの対象として赤字の日本企業を入れることには大きなリスクも伴います。ただ、スモールM&Aの場合は、全体的な取引金額と投資枠が少なくて済むため、仮にスモールM&Aに失敗した場合でもダメージは最小限に食い止めることができます。反対に、スモールM&Aに成功した場合は非常に大きなリターンが期待できます。

赤字企業

事業の成長性を見抜く

スモールM&Aの投資の最大のポイントは「事業の成長性を見抜く」ことです。そのため、スモールM&Aを行う際は、最低限の経営に関する基礎知識は必要になります。ただし、企業の実務の細かいところまで関与する必要はなく、専門家にお願いするのが時間の短縮につながります。ただ、スモールM&Aの将来の見通し、投資枠を自分自身の目で計算して見通す程度のスキルは身につけておくことが必要になります。

事業の成長性

スモールM&Aは、企業にとっては後継者不在問題や、事業規模が小さいために継続が難しくなってしまっている企業存続の危機を救う素晴らしい手法です。一方投資家にとっては、ローリスクハイリターンでの投資が期待できるため、中小企業の多い日本では、このスモールM&Aがますます注目を浴びる投資手法となる可能性があります。

直接投資・間接投資のメリット・デメリットを把握

M&Aの手法には、「直接投資」と「間接投資」があります。直接投資は、株式を取得しながら、企業の経営の実質的な部分に関与し、業績をあげることに貢献していく投資手法になります。

一方、間接投資は、投資枠を用意して資本のみで支援することにより、業績の上がった企業から金利や配当収入を受け取ることなどを目的としています。直接投資・間接投資にそれぞれどのようなメリットとデメリットがあるのかを解説いたします。

直接投資と間接投資

直接投資のメリット・デメリット

直接投資のメリットは、「事業を成功させるための時間の短縮」になります。仮に一から新規事業を立ち上げるためには、マーケティングの調査を行い、商品開発を行い、従業員を雇用して教育するという膨大な時間と費用が必要になります。M&Aを行なって既存の企業を買収する場合には多額の資金が必要となりますが、買収先の企業の人材やノウハウなどを全て活用することができるため、大きく時間を短縮することができます。

M&Aの人材活用

一方、直接投資のデメリットは、企業文化の違いが解消されず、両企業のシナジー効果が生まれない可能性があることです。2つの別の企業が1つになって仕事をするには大きなリスクがあり、お互いをうまく認めることができない状況に陥ってしまうと、社内に派閥ができてしまったり、その派閥同士が対立したりすると、せっかくの企業融合が意味をなさないものになってしまいます。また、そのことによる優秀な人材が外部に流出してしまう可能性もあります。

人材流出

間接投資のメリット・デメリット

間接投資は主に金利や株式配当の収入などを目的とした投資手法になります。企業の経営には関与せず、投資枠を準備して金銭的な投資を行ない、事業が成功した場合の利益を得ることが目的となります。そのため直接投資のような経営に関するメリット・デメリットは生まれません。

間接投資のメリットとデメリット

間接投資のメリットは、事業が成功した場合に大きな利益を得ることと、自分自身が経営に介在しないため、経営の実務に関する知識がさほどなくても投資が可能である点です。事業そのものは投資先の企業が行なっているため、経営状態を見極めることさえできれば極めて少ない労力で投資を行うことができます。

間接投資のメリット

一方、間接投資のデメリットは、企業が事業に失敗した場合に多額の損失が発生することです。経営に関与しないということは、表面上には見えないマイナス資産や、簿外債務などを見極めることが難しくなります。そのため、事業が失敗して企業価値が下がるのを予測しにくくなる点がデメリットと言えます。

間接投資のデメリット

投資枠の上限は無理のない範囲で設定

M&A投資枠とは、M&Aの投資を行うための予算枠を意味しています。株式投資や証券投資など、投資をする際は、家計全体の中でどのくらいの金額を投資に回していいかという投資枠を設けますが、同じ考え方です。最近は経営計画を発表する際にM&Aの投資枠もあわせて発表する設ける企業が増えています。投資家などに向けてM&Aが行える体力があることをアピールし、積極的な投資を集めるのが目的のようです。

M&Aの投資枠

他の投資枠と同じく、通常M&A投資枠の上限は、借り入れ資金などを利用せず、自分自身で調達できる資金の範囲の中で設定するのが望ましいです。もし仮にM&A投資に失敗してしまった場合でも、全体の財政基盤が緩むことのないように慎重な投資枠の設定が必要になってきます。

投資枠の設定

日本企業の投資枠の割合は、業態によっての差があるものの、一般的に資産全体のおよそ10パーセント程度が一般的と言われています。特に大企業における投資枠は年々増えつつあり、製造業などの伸び率が特に高いようです。

投資枠の上限

ただし、投資枠を設けて実際に投資を行なった場合、その年の決算は減益となってしまう可能性があります。投資家が見れば企業の投資による減益はマイナスの判断材料になることはあまりありませんが、一般的に見ると企業の業績が悪化してしまったととらえられてしまう可能性もあります。

4. 投資した会社のM&Aをお考えの方

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5. M&Aによる企業買収と株価の関係

M&Aによる企業買収は、その後の株価に大きく影響します。企業買収によって企業の価値が上がれば株価は上昇しますし、企業価値が下がってしまうと株価は下落してしまいます。企業価値は2つの企業においてのシナジー効果が重要になってきますが、それぞれの企業が持っている競争優位性を活かすことが重要です。

シナジー効果

事業領域とシナジー効果

お互いに企業価値を高めていくためには、企業買収の際に、それぞれの企業が強みをちゃんと生かせる事業領域を選ぶ必要があります。お互いに良いシナジー効果を生み出せるようなM&Aを行うには事前に念入りの調査を行なうことが重要になります。

シナジーのあるM&A

企業買収のシナジー効果

企業買収によってシナジー効果が生まれるケースとして、自分と同業形態の企業をM&Aすることが挙げられます。2つの企業で似たような部門を整理することで一定のコスト削減が期待できます。また、系列の部門を持った会社をM&Aするケースは、例えばメーカーがディーラーや販売会社をM&Aすることで、製造側には新たな販売経路を活用することができ、販売側では新規商品を取り扱うことが可能になったりと、お互いにメリットがあり、ウィンウィンのシナジー効果が生まれます。

M&Aと株価

TOBの場合

TOBとはtake-over bidの略称で「株式公開買付け」のことです。投資家が手に入れたい銘柄の株式を取得するために買付の金額や数、時期などの内容を公開します。そうして証券取引所などを通すことなく、不特定多数の株主から目的の株式を買い付ける手法のことを指します。もちろん証券取引所にて「TOB銘柄」として公開買付けを募集するケースもあります。

投資家のTOBのメリット

TOBは買収企業の株式を公に買付けするのが目的のため、買付け希望株価は市場価格に利益(プレミアム)を乗せて募集するケースが多いです。そのため投資家にとっては、保有している株式を何のリスクも追うことなく、現在の保有価格より高く売ることができるため、証券取引所でTOB銘柄をねらっている投資家は数多くいます。

投資家とTOB

友好的TOBと敵対的TOB

また、TOBには、「友好的TOB」と「敵対的TOB」の2種類があります。買収する企業と買収される企業の両者の間で事前に買収に関する合意が得られていることを「友好的TOB」といいます。一方、強制的に企業買収をすることを目的としてTOBを仕掛けることを「敵対的TOB」といいます。

TOB

友好的TOBの場合

友好的TOBの場合は、もともと2社の間で企業買収の合意がされているため、基本的には取引は成立しやすいものになります。そのため、友好的TOBの買付価格は、マーケットで出回っている株価と同じくらいの金額で取引されるのが一般的になります。投資家にとっては株価の上昇が期待できないため、あまりメリットは感じられません。

友好的TOB

敵対的TOBの場合

敵対的TOBは、買収者が対象企業の経営陣の同意を得ずに買収を仕掛け、企業買収を行う目的のためにTOBを行使します。大量の株式を不特定多数の株主より買い付けることによって経営権を奪うための手法です。

敵対的TOB

敵対的TOBを行う場合は、不特定多数の株主が株式を売却してもいいと思わせるような株価の設定が必要になります。そのため現在の株式市場で取引されている株価にプレミアムと呼ばれる利益を乗せ、投資家がすぐに手放したくなるように仕掛けていきます。そのため友好的TOBと比較すると株式の価格は高くなるのが一般的です。

敵対的TOBで株価の上昇

株式移転などの場合

株式移転とは、企業が自社の株式を新しく設立した親会社に取得させることを指します。日本企業ではホールディングスカンパニーなどの持ち株会社が代表的な例になります。株式移転による完全親会社の設立は、1999年に解禁されています。

株式移転

株式移転を行う場合には、株主総会による承認が必要になります。複数の日本企業による株式移転が行われた場合には、この株式移転によって企業価値が上がると投資家が判断した場合には株価が上昇する可能性があります。

株価が上昇するメリット

株価が上昇することのメリットは3点あります。「企業イメージが良くなる」「資金調達が容易になる」「企業買収の防止がしやすくなる」といった点があげられます。

株価上昇

まず、企業のイメージ上がることによってさらに株価が上昇します。そして企業の時価総額が上がっていきます。それに伴って信用が上がることにより、新株の発行が容易になり資金調達がしやすくなることと、自社の株式を長期保有してくれる株主が増えて、長期的にも企業の安定につながっていきます。企業が安定して成長するのであれば、直接投資・間接投資ともにメリットがあります。

また、企業買収における取引が発生した際は非常に優位になります。株価が上がることでかなりの買収資金が必要になってくるため、敵対的買収をされるリスクを下げることができます。

6. 個人投資家による日本企業買収件数は増加中

日本企業のM&Aにおいての契約件数は、年間でどのくらいのとり比嘉が成立しているか、実際は正確な数字が把握できていません。特に中小の日本企業や個人投資家が行なっているスモールM&Aに関しては、名前が世間に公になることを嫌がる日本企業が多いため、ほぼ公開されていないためです。

大まかな数字として年間2000~3000件のM&A取引が成立していると言われていますが、大手日本企業がIR情報のために発表した数字をまとめたもののため、この数字だけでは全く足りないと思われます。また、証券取引所の例外規定である「軽微基準」に該当すれば取引したM&Aは公表する必要がないため、実際の取引件数はもっとさらに多いものと予想されています。

特に、個人投資家が行なっている日本企業の買収案件数は、「日本企業を購入する」という考え方が一般的になってきた現在は、以前に比べて増加の一途をたどっています。

個人投資家

7. M&Aによる投資方法まとめ

専門家に相談

M&Aというと、企業価値が低くなってしまった会社が大企業に買収されてしまったり、経営に失敗してしまった赤字企業を救済するために行われるというイメージがありますが、実際は事業をさらに発展させていくための戦略の一つであったり、後継者がいなくなってしまい、事業が継続できない可能性のある会社を救済したり、企業の得意分野を企業買収によって伸ばしていき、今まで自社になかった強みを生み出すことができるようになる手法です。

株式取得の手法や、直接投資・間接投資のどちらの手法を取るかなど、検討すべき点は数多くあります。
企業買収の際は、その会社の経営状態であったり、取り巻く環境などを事前に調査することが重要になりますが、通常はそのような調査をしている時間はあまりありません。

もし現在M&Aによる投資を検討されているのであれば、ぜひM&A総合研究所に相談することをお勧めいたします。

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