SES事業は事業譲渡(事業売却)できる?譲渡の流れ・メリット・事例を解説

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

SES(システムエンジニアリングサービス)の事業譲渡や事業売却について、事例やメリット、注意点など詳しく説明します。SES事業の売却価格の相場も分かるため、SESの事業譲渡(事業売却)を考えているなら必見です。ぜひ参考にしてください。

目次

  1. SES業界の事業譲渡(事業売却)は可能!4つの理由を紹介
  2. SES業界における事業譲渡(事業売却)の準備から譲渡までの5ステップ
  3. SES業界が抱えている問題点とは?
  4. SESの事業譲渡(事業売却)におけるメリットとは?
  5. SESの事業譲渡(事業売却)で注意すること
  6. SESの事業譲渡(事業売却)における2つの事例
  7. SES業界の事業譲渡(事業売却)における相場はどれくらい?
  8. SESの事業譲渡(事業売却)ならM&A総合研究所にお声がけください
  9. まとめ
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1. SES業界の事業譲渡(事業売却)は可能!4つの理由を紹介

SES業界の事業譲渡(事業売却)は可能!4つの理由を紹介

SES業界でも事業譲渡は可能と言えます。ビジネスのデジタル化が進み様々な商品やシステムが生まれており、ITやソフトウェア関係の需要が拡大しているからです。


具体的に、SES業の事業譲渡ができる理由は以下の4つがあります。

 

  1. AI・IoT技術など独自の強みがあれば買い手は見つかる
  2. 業界が人材不足のため需要が高い
  3. 同業の企業によるSES事業の買収が増加している
  4. 海外企業による国内SES事業の買収が増加している

 

1つずつ、見ていきましょう。

理由1.AI・IoT技術など独自の強みがあれば買い手は見つかる

会社に独自の強みがあれば買い手は見つかりやすいと言えます。なぜなら、その強みによって譲渡後も競争に勝ち抜けると判断されやすく、買い手へのアピールがしやすいからです。
 

SES事業は自社の強みをハッキリさせて技術者を派遣しなければ、会社価値を低下させてしまいます。例えば、AI・Fintech・IoTなどを習得した技術者が多数在籍していれば、対象企業への派遣サービスの需要を高めることが可能です。
 

ですから、独自の競争力がある会社なら買い手は見つけやすいと言えます。

理由2.SES業界が人材不足のため需要が高い

SES業界は事業譲渡の需要が高いと言えます。慢性的な人手不足によりエンジニアの取り合いが続いているからです。


SES業界の技術者は若い人が少なく、人材確保と育成が課題として挙げられます。そのため、たとえ未経験者であっても採用して育成しようとする企業が多いです。


しかし、未経験者の採用から一人前の技術者まで育成するには、時間や金銭のコストがかかります。一方で、SES事業を買収すれば、育成の手間を省いて経験やスキルを持った技術者の確保が可能です。


ですから、SES業界の事業譲渡は需要が高いと言えるでしょう。

理由3.労働派遣事業が許可制になった

同業の企業がSES事業を買収する事例が増加しています。なぜなら、労働派遣事業が許可制に移行したことが要因です。


平成30年9月30日に労働派遣法が改正されたことで、許可が得られていない事業者は派遣業をすることができなくなりました。許可を得るためには、一定の資産を確保した上で現金預金を増やしたり、雇用管理が適切であるかなどの要件を満たす必要があります。


もし自社だけで要件を満たすことができなければ、事業譲渡や売却で自社を存続させるか、廃業して事業や会社を畳むことになります。そういった企業を資本力が高い大手SES事業社が買収して人材を確保するのです


ですから、同業の企業によるSES事業の買収が増加していると言えます。


また、SES事業の譲渡事例について以下の記事で説明していますので、実例を知りたいという人は確認してみてください。

【関連】SESの売却・M&A事例30選!積極的に買収する会社10選あり!

理由4.海外企業による国内SES事業の買収が増加している

海外企業が日本国内のSES事業を買収する事例も増加しています。なぜなら、システム開発コストが抑えられる仕組みが作れるからです。


アメリカなど、日本に比べてシステムの利用規模が大きい国であれば、システムの開発や運用を外部委託すると多額の費用がかかります。そこで、SES事業を買収することで、開発費用を抑えることができるのです。


SES事業を買収すれば、「情報漏洩のリスクが抑えられる」「システムの不具合にすぐ対応できる」などのメリットがあります。ですから、海外企業はスキルレベルの高い技術者がいるSES事業を買収するのです。

海外企業も含めてSES事業の買収ニーズが高いため、SESの事業譲渡は十分にチャンスがあると言えるでしょう。

2. SES業界における事業譲渡(事業売却)の準備から譲渡までの5ステップ

SES業界における事業譲渡(事業売却)の準備から譲渡までの5ステップ

こちらでは、SES業界における事業譲渡(事業売却)の進め方について紹介します。事業譲渡の流れは、以下の5ステップです。

 

  1. 事業譲渡(事業売却)の計画を立てる
  2.  M&A仲介会社を決定する
  3.  基本合意契約を締結する
  4.  デューデリジェンスを受ける
  5.  最終契約を締結する

1つずつ、見ていきましょう。

ステップ1.事業譲渡の計画を立てる

最初に、事業譲渡の計画を立てます。期間やかけられる費用、会社の強みなどをリストアップしましょう。
 

主に、以下の6点について挙げてください。
 

  1. いつまでに完了したいか
  2. どのくらい費用をかけられるか
  3. ITパスポートなどの資格を持った従業員がいるか
  4. 取引先はどれくらいあるか
  5. 現在の収益はどれくらいか
  6. 今後の収益の見通しはどうか

完了までの期間とかけられる費用を比べながら、従業員や取引先に事業譲渡をすることを伝えるか決めましょう。


そして、現在の経営における改善点やITパスポートなどの資格を持っている従業員の数についても挙げておく必要があります。事業譲渡の完了時の経営状態や優秀な従業員の数によって、譲渡の価格は上下するからです。


また、取締役会があれば、立てられた事業譲渡計画の承認を取ってください。その際は、取締役会における過半数以上の承認が必要です。


ですが、事業調査や計画の決定は、経営者が一人で行うには負担がかかりすぎてしまいます。ですから、信頼できる役員などに相談して協力をしてもらいましょう。

ステップ2.M&A仲介会社を決定する

事業譲渡の計画が立て終わったら、サポートを依頼するM&A仲介会社を決定しましょう。M&A仲介会社は、専門家が事業譲渡のサポート業務を行ってくれます。


事業譲渡の仲介は、銀行や弁護士・公認会計士にも依頼が可能です。ですが、最終的にM&A仲介会社の紹介を受けるケースが多いです。


ですから、金融機関などには相談せず、初めからM&A仲介会社に声をかける方がスムーズに事業譲渡を進めることが望ましいでしょう。もちろん、直接依頼してる分、費用を抑えることも可能です。

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ステップ3.基本合意契約を締結する

譲渡先と条件が決定した後は、基本合意契約書を作成してください。基本合意契約書とは、売り手と買い手が決めた譲渡の条件を記載した契約書のことを指します。


基本合意契約には、以下の内容を記載してください。

 

  • 取引方法について
  • 売却価格について
  • 今後のスケジュールについて
  • デューデリジェンスの協力義務について
  • 独占交渉権の付与について
  • 負債の引き継ぎについて
  • 従業員の雇用について

事業譲渡であれば、譲渡する内容を指定できます。例えば、負債の扱いや従業員の処遇などを買い手と売り手が交渉し合って譲渡する内容を決定するのです。


ですから、買い手側が負債を引き継がない可能性があるので、売り手側に負債が残ってしまうことがあります。基本合意契約の段階で、譲渡箇所を交渉しましょう。


基本合意契約が結ばれた後は、事業譲渡が本格的に進みます。デューデリジェンスで問題が無ければ、基本合意契約の内容が最終契約まで続くので、譲渡内容は全て確認してください。

ステップ4.デューデリジェンスを受ける

基本合意契約を結んだら、デューデリジェンスを受けてください。デューデリジェンスは、買い手側が売り手側に対して経営や人事に関する調査を行うことを指します。


調査する内容は、以下の通りです。

 

  • 企業の沿革
  • 直近の収益状況
  • 取引先
  • 役員・従業員の人数・年齢・スキル・給与
  • 労働時間
  • 残業手当の支給状況
  • M&A後に削減できるコスト
  • 事業上のトラブル


売り手側は、デューデリジェンスに対応するために様々な資料を用意しなければなりません。デューデリジェンスを受ける際は、以下のような資料を用意しておけばスムーズに進められます。

 

  • 定款
  • 株主名簿
  • 数年分の決算書・税務申告書
  • 税金納付証明書
  • 経営会議の議事録
  • 就業規則

デューデリジェンスで問題が発見されてしまうと、譲渡価格が引き下げられる可能性があります。ですから、専門家も交えて対応をしてください。


問題が無ければ、最終交渉のステップに入ります。また、デューデリジェンスについて更に詳しい内容が以下の記事にありますので、興味のある人は確認してみましょう。

【関連】M&AにおけるDD(デューデリジェンス)項目別の目的・業務フローを徹底解説!

ステップ5.最終契約を締結する

基本合意契約とデューデリジェンスの結果に基づき、最終契約をしてください。もし、デューデリジェンスで問題がある場合、譲渡価格や負債の引き継ぎに関する条件について、再度交渉される可能性があります


条件に両者が納得すれば、最終契約を結びましょう。最終契約の際に記載する最終合意契約書には、以下の事項を含めてください。

 

  • 譲渡する事業の部分
  • 実行日
  • 譲渡価格
  • 支払い方法
  • 従業員の取り扱い
  • 株主総会での承認
  • トラブル発生時の責任の所在
  • 税金や保険料の負担者
  • 守秘義務契約


最終契約を結んだ後、譲渡金を受け取り、引き継ぎの手続きをすると事業譲渡は完了です。


また、事業譲渡の流れは以下の記事でさらに詳しく紹介しています。気になる人は、ぜひ参考にしてみてください。

【関連】事業譲渡の手続き・流れやスケジュールを徹底解説!期間はどれぐらい?

3. SES業界が抱えている問題点とは?

SES業界が抱えている問題点とは?

SES業界には慢性的に抱えている2つの問題点があります。

 

  1. 人材不足が深刻化している
  2. 都心部では競争が激しく労働環境が悪い

事業譲渡を進めて行く上で、買い手側のニーズを知るためにこの2つの問題は押さえておくべきです。


売り手と買い手が事業譲渡を成功させるために、1つずつ見ていきましょう。

問題点1.人材不足が深刻化している

SES業界は人材不足が深刻化しています。現場では最新のAIやIoT技術が従業員に求められており、人材の取り合いが発生しているからです。


ソフトウェア業や情報処理・提供業では競合が多いこともあり、専門性に特化したSEが必要とされています。SES事業は取引企業の希望に応えるため、技術を持った人材を多く確保する必要があるのです。

 

しかし、中小企業の多くは最新技術を教育する環境や企業を買収するだけの資金はありません。ですから、SES業では慢性的に人材が不足している状態にあると言えます。

問題点2.労働環境が悪い傾向にある

SES業は労働環境が悪い傾向にあります。SESの労働契約は指揮命令権の所在や責任が曖昧で、労務管理が雑になりやすいからです。


本来、指揮命令権は自社にありますが、SESは派遣先の企業に委ねられてしまいます。そのため、有給を取りたくても、自社と派遣先の企業に確認しなければなりません。


また、労働時間も派遣先に握られてしまいやすく、長時間労働を強いられることもあります。SES企業全ての労働環境が悪いわけではありませんが、長時間労働を強いられたら従うしか無い状況に置かれてしまうので、SES業は労働環境が悪いと言われるのです。

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4. SESの事業譲渡(事業売却)におけるメリットとは?

SESの事業譲渡(事業売却)におけるメリットとは?

ここからは、SESの事業譲渡(事業売却)におけるメリットを紹介します。メリットは、以下の3つです。

 

  1. SES業界に精通した後継者が見つけられる
  2. 自社の従業員の雇用が継続できる
  3. まとまった現金が入ってくる

順番に確認していきましょう。

メリット1.SES業界に精通した企業が見つけられる

事業譲渡をすれば、SES事業に精通した企業に事業を引き継ぐことができます。事業譲渡であれば、買い手の企業が業界知識についてどれだけ詳しいか調査した上で譲渡を決められるからです。


例えば、「最先端技術の教育ノウハウを持った企業へ譲渡したい」「従業員の労働環境が今より良い企業へ譲渡したい」という要望も叶えられます。


ですから、事業譲渡を利用すれば、SES業界に精通した企業が見つけられるのです。

メリット2.自社の従業員の雇用が継続できる

事業譲渡では、自社にいる従業員の雇用を継続することが可能です。もし、SES事業は継続できないからと事業を辞めてしまえば、担当していた従業員は職を失ってしまいます。


しかし、事業譲渡を利用すれば買い手企業に雇用を引き継いでもらえるため、従業員が職を失うことはありません。SES業界は人材不足が慢性的な問題として挙げられているので、事業と共に従業員の雇用も引き継いでくれるのです。

メリット3.まとまったキャッシュが入ってくる

事業譲渡を行うと、まとまったキャッシュが入ってきます。買い手企業からの譲渡金を現金で取引する手法を選べば、まとまったキャッシュを入手することが可能です。


事業譲渡でキャッシュが得られれば、注力したい他の事業や老後の生活資金に充てることができます。


もし、「事業譲渡をしたいけど買い手が見つからない」という人は、M&A総合研究所にお声がけください。専門家が、あなたの会社に合った買い手企業をご紹介致します。

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5. SESの事業譲渡(事業売却)で注意すること

SESの事業譲渡(事業売却)で注意すること

SESの事業譲渡(事業売却)には注意点があります。注意点を知らなければ「思ったような形で事業譲渡ができなかった」ということになりかねません。


注意点は、以下の4つです。

 

  1. 譲渡価格が想定よりも低いことがある
  2. 譲渡益に税金がかかる
  3. 負債を肩代わりしてもらえないことがある
  4. 従業員が離職する可能性がある

1つずつ、見ていきましょう。

注意点1.譲渡価格が想定よりも低いことがある

譲渡価格が想定よりも低くなる場合があります。譲渡価格の下降原因は、以下のようなことが挙げられます。

 

  • 隠していた負債がデューデリジェンスで見つかった
  • 取引先との契約形式に二重派遣など問題がある
  • 離職率が高い
  • 情報セキュリティ違反などトラブルが多い
  • 従業員を管理できる人材が少ない
  • 技術者のレベルが買い手企業の想定よりも低い

以上の原因があれば、譲渡価格が下がってしまうことが考えられます。問題点を隠して買い手からの信用を無くすことはせず、誠実に対応するようにしましょう。


問題点は必ず事業譲渡の前に解決するようにしてください。

注意点2.譲渡益に税金がかかる

事業譲渡をした場合、売り手側が得た譲渡益に対して税金が発生します。売り手が事業を譲ると、法人税がかかるのです。


法人税は、法人住民税や地方住民税を含めると約30%になります。譲渡益の30%は税金で支払う必要があるため、譲渡価格の全ては手に入れられません。


ですが、税金は引き下げられている傾向にあります。税計算には税務の専門知識が必要なため、税理士や会計士に相談する方が良いです。

注意点3.負債を肩代わりしてもらえないことがある

事業譲渡の場合、売り手企業にある負債は買い手企業に引き継がれないことがあります。売り手企業の負債を引き継いで欲しければ、買い手企業の承諾が必要です。


ですから、買い手企業が拒否してしまうと、売り手企業には負債だけが残ってしまいます。譲渡益で負債を返済できれば良いものの、負債が残ってしまうこともあるでしょう。


もし、負債を引き継いで欲しければ、交渉時の段階で契約に含めるようにしてください。事業譲渡の負債について詳しく知りたければ、以下の記事で紹介していますので、気になる人は確認しましょう。

【関連】事業譲渡した際に債務・債権は引き継がれる?個別同意は必要?

注意点4.従業員が離職する可能性がある

事業譲渡を行うことで、移籍した従業員が離職する可能性があります。勤務地や企業文化、社風が大きく変わることで、居心地が悪く感じる従業員もいるからです。


従業員が離職してしまうと、買い手企業は思ったようなシナジー効果が得られません。すると、予定していた経営戦略を大きく変更しなければならないのです。


しかしSES事業であれば従業員が資産とも言えるので、従業員の流出を防ぐ対策は交渉時の段階から行うことが多いと言えます。


ですから、従業員が離職するリスクは最小限に抑えられるのです。

6. SESの事業譲渡(事業売却)における2つの事例

SESの事業譲渡(事業売却)における2つの事例

こちらでは、SESの事業譲渡(事業売却)における事例について紹介します。事例を知れば、企業がどんな目的で事業譲渡をしたのか理解することが可能です。

 

  1. EPコンサルティングサービスによるシーズプロモーションへの事業譲渡
  2. トリニティコミュニケーションズによるスリープログループへの事業譲渡

1つずつ、事例を見ていきましょう。

事例1.EPコンサルティングサービスによるシーズプロモーションへの事業譲渡

2015年1月、EPコンサルティングサービス(以下、EPコンサル)はシーズプロモーションへ対してSESを含んだスタッフィング事業を1億2,000万円で譲渡しました。


売り手のEPコンサルは、会計の請負事業やソフトウェアの受託開発事業を行っています。譲渡の目的は明らかにされていません。しかし、他事業も多く行っているのでそちらにリソースを割くためと言われています


一方、買い手のシーズプロモーションは人材派遣業を行っている会社です。EPコンサルのスタッフィング事業を買収することで、人材を確保する目的があります。


シーズプロモーションのように、人材確保を狙ってSES事業を買収する企業は多いです。SES事業を買収すれば、スキルや経験を積んだ人材がすぐに獲得できます。

 

ですから、売り手企業は事業譲渡をしても従業員が離職しないよう、譲渡前に労働環境を改善しましょう。

事例2.トリニティコミュニケーションズによるJPSSへの事業譲渡

2009年3月、トリニティコミュニケーションズ(以下、トリニティ)はJPSSへSES事業を2,500万円で譲渡しました。


トリニティは、コールセンターの運営を行うテレマーケティング事業の会社です。SES事業を譲渡して、テレマーケティング事業に絞った経営を行うのが目的と言われています。


買い手のJPSSは、人材派遣事業を営む会社です。トリニティの事業を取得したことで、首都圏におけるSES事業の基盤強化と事業拡大を狙っています


以上の事例のように、複数の事業を行っている会社が他の事業へ注力したいため事業譲渡を行う場合が多いです。

7. SES業界の事業譲渡(事業売却)における相場はどれくらい?

SES業界の事業譲渡(事業売却)における相場はどれくらい?

「事業譲渡(事業売却)で自社はいくらで売れるの?」と気になる人もいると思います。SES事業の譲渡相場は、およそ数千万円から数億円です。


事業規模や優秀な人材の数によっては、10億円以上の価格になる場合もあります。しかし、平均すると8,000万円~2億円程度で取引されるケースが多いです。


こちらでは、SESの事業譲渡における譲渡価格について、以下の観点から説明します。

 

  1. 譲渡価格はどのようにして決まる?
  2. 譲渡価格を高める3つのポイント

1つずつ、見ていきましょう。

(1)譲渡価格はどのようにして決まる?

SESの事業譲渡における価格を決める要素は、以下の2つがあります。

 

  1. 人材の数
  2. 技術力

順番に説明します。

人材の数

SESの事業譲渡において、人材の数は重要と言えます。人材が少なければ収益が伸びず、買い手にとっても魅力的に映らないからです。


SES事業は、派遣する人材の数と期間で利益を得る事業ですから、人材の多さは収益に直結します。もし人材が少なければ、買収しても思ったように利益が出せません。


SESにとって、人材の数は重要なアピールポイントとなり得るので、事業譲渡の前に十分な数を確保する必要があります。

技術力

SESの事業譲渡には、人材の技術力も大切です。人材が多くてもスキルが全く無ければ技術者として使えないように、スキルや経験を持った技術者が多ければ譲渡価格は上がります


SESの技術力は、従業員に依存していることが多いです。ですから、会社として教育ノウハウを蓄積していたり、従業員のスキルを把握していると事業譲渡の価格交渉材料に使えます。


従業員のスキルや経験を自社で管理することで、譲渡価格を高めることが可能です。

(2)譲渡価格を高める3つのポイント

SESの事業譲渡において、譲渡価格を高めるポイントを見ていきましょう。

 

  1. 経営の強みをハッキリさせる
  2. 収益を数値化する
  3. 離職率が低くなる環境を作る

それぞれのポイントを押さえて、譲渡価格を高めましょう。

ポイント1.経営の強みをハッキリさせる

自社の経営における強みを明確化させましょう。自社の強みがわかれば、買い手企業にアピールができるので、譲渡価格を引き上げられるからです。


例えば、即戦力となる人材の数が多いことや、買い手企業のニーズに合った技術を持っている人材がいるとアピールしやすいと言えます。アピールの際は、得意な分野や取引先では組み込み系か業務系のどちらが多いかなどを洗い出した上で伝えましょう。


アピールポイントにならないと思っていた部分が買い手にとってのメリットとなるかもしれないので、個人のスキルや経験は可能な限りリストアップしてください。

ポイント2.収益を数値化する

事業譲渡の際は、収益を数値化してみてください。現在の収益と将来的な収益性を計算しておくことで、不当に安い譲渡価格を提示されることを防げるからです。


もちろん、買い手企業も事業譲渡の前にあなたの会社に対して収益に関する調査を行ないます。もし、売り手企業が提示した利益と同等であれば、買い手企業との信頼も構築できるでしょう。


ですから、収益を数値化してみるべきと言えるのです。

ポイント3.離職率が低くなる環境を作る

離職率が低くなるような環境作りを行ないましょう。SESの事業譲渡において、従業員の数や質は重要な価格決定要素となるからです。


もし、優秀な技術者が離職してしまえば、自社の価値も下がってしまいます。SES業界は離職率が高く、若い技術者が少ないのが現状です。また、技術者を新たに育成するのにも時間とコストがかかります。


ですから、従業員が働きやすい環境を作って離職率を下げることが事業譲渡の価格を上げるために重要と言えるでしょう。

8. SESの事業譲渡(事業売却)ならM&A総合研究所にお声がけください

SESの事業譲渡(事業売却)ならM&A総合研究所にお声がけください

なかなか良いM&A仲介会社が見つからなければ、M&A総合研究所にお声がけください。M&A総合研究所は、「特定分野の技術を持った人材が欲しい」「SES事業を売却して会社を縮小したい」という希望を叶えるプランがご提案可能です。


SESの譲渡実績があるアドバイザーと公認会計士が、サポートします。さらに、最短3ヶ月のスピード成約AIによるマッチングプラットフォームを利用した買い手企業探しなどのサービスが提供可能です。


また、他のM&A仲介会社では相談料や着手金、中間報酬が発生します。しかしM&A総合研究所では「完全成功報酬制」を採用しており、M&Aが成約するまでに報酬は一切発生しません


もちろん、「会社の役員にも譲渡のことを伝えていない」という場合でも秘密厳守でご対応致します。まずは、以下のバナーからご連絡ください。

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9. まとめ

人材不足が慢性化しているSES業界ですが、中小企業は人材確保が難しいため今後を生き残ることが厳しい状態となっています。


思ったように利益が出ない、人材が集まらない、などの悩みを抱えているなら、業績が良いうちに事業譲渡を行うべきです


しかし、事業の買い手探しや交渉、契約を自社だけで進めていくのは専門知識が無ければ危険と言えます。


ですから、M&Aを利用した事業譲渡を検討しているなら、専門知識が豊富であるM&A仲介会社に相談しましょう

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