中小企業のM&Aの流れや成功ポイント、注意点を解説!おすすめ仲介会社は?

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

当記事では、中小企業のM&Aの流れや成功ポイント、注意点について解説しています。また、中小企業のM&Aを行う際におすすめの仲介会社などをご紹介していきます。M&Aを成功させるには、流れや重要ポイントを把握することが大事になるため、ぜひ参考にして下さい。

目次

  1. 中小企業とは
  2. 中小企業M&Aの目的
  3. 中小企業M&Aの流れ
  4. 中小企業M&Aの成功のポイント
  5. 中小企業M&Aの適正売却価格の決め方
  6. 中小企業M&Aの注意点
  7. 中小企業M&Aでおすすめの仲介会社
  8. 中小企業M&Aの際に仲介会社を選ぶポイント
  9. 中小企業M&Aの成功事例
  10. 中小企業M&Aに関するおすすめの本3選
  11. まとめ
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1. 中小企業とは

中小企業とは

中小企業の定義

中小企業基本法では、中小企業とは資本金もしくは出資金と常時使用する従業員数によって定義されます。

例えば、製造業の場合には、資本金・出資金の額が3億円以下で従業員は300人以下の会社、卸売業では資本金・出資金の額が1億円以下で従業員が100人以下、サービス業では5,000万円以下の出資金で100人以下の従業員が中小企業と定義されます。

また、法人税法上における中小企業軽減税率の適用範囲となるのは、資本金が1億円以下の場合です。

中小企業M&Aの規模

近年、中小企業M&Aの市場規模は拡大傾向にあります。市場規模は20兆円を超え、2018年では22兆円の規模まで成長しており、近い将来は30兆円を超える市場規模になると見込まれています。

M&A実施案件数も増加しており、1990年代は700件前後でしたが、2000年以降では年間1,000件を超えるようになり、2017年には3,000件を超えるほどにまでなっています。

中小企業M&Aの課題

中小企業のM&Aが活発になりつつあるとは言え、まだまだ課題は多く存在します。中小企業M&Aの課題には、主に以下の5つが挙げられます。

  1. 案件企業とのマッチングの課題
  2. 従業員の融和に関する課題
  3. 給与・人事・組織体系の統合における課題
  4. 売り手企業の経営不安の課題
  5. 低い企業評価によるM&Aの不成立の課題

①の案件企業とのマッチングについては、M&Aの目的や希望条件が明確でないなどの理由により、中々M&Aの相手先案件が見つからないということが挙げられます。

最近では、マッチングサイトなどのサイトなども増えつつありますが、まだまだ課題改善にはつながっていないのが現状です。

また、②、③のようにM&Aを行ったのは良いものの、従業員の融和や経営・組織の統合がうまくいかずにM&Aが失敗に終わってしまうことも課題の一つです。

④は売り手企業の経営不安に関する問題では、将来の経営先行きだけでなく、現状の簿外債務の発覚など、統合前に知らされなかったリスクが発覚したため生じる可能性もあります。

⑤は希望案件が見つかったとしても、中小企業では企業評価が低く、なかなかM&Aが成約しないという課題もあります。

このような問題解決のためにも、個人で交渉を進めるのではなくM&Aの専門業者と協力し、慎重にM&Aを進めていくことが重要です。

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2. 中小企業M&Aの目的

中小企業M&Aの目的

中小企業がM&Aを行う目的には、以下の3つが挙げられます。以下では、それぞれの目的について解説していきます。

  1. 後継者がいない
  2. 事業の将来性に不安
  3. 廃業・精算したくない

①後継者がいない

近年、中小企業では、後継者不足によりやむなく廃業・倒産する企業が増加しているのが現状です。中小企業にとって、後継者不足の解決は大きな課題の一つとなっています。

後継者不足で倒産・廃業した場合、経営者個人だけの問題ではなく、そこで働いている従業員も職を失うことになります。

このような背景から、後継者不足の課題を解決することを目的として、M&Aを実施する中小企業が増えています。

②事業の将来性に不安

M&Aの目的の2つ目は事業の将来性に不安を感じたからという会社もあります。個人事業主や中小零細企業は市場の急速な変動や景気動向に大きく左右されてしまいます。

そのような中で長く事業を続けることはやはり難しいため、事業の将来性を不安視し、その不安を払しょくするために大手の傘下に入って安定した会社運営を行いたいと考えるようになります。そのような個人・企業の問題解決を目的とするM&Aも実施されます。

③廃業・精算したくない

M&Aの目的の3つ目は会社を廃業・精算したくないという目的です。会社の業績不振による事業の停滞が続いているが廃業という選択肢ではなく再建をしたい場合や、将来性があり精算したくない、ということからM&Aを行うケースがあります。

業績が悪化している部門を切り離したり、他社に買収される形をとって会社を延命させるような方法をとることが出来ます。

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3. 中小企業M&Aの流れ

中小企業M&Aの流れ

ここからは、中小企業のM&Aの流れについて見ていきましょう。M&Aの流れ・手順は、以下のように進みます。

  1. M&Aの意思確認・戦略の選定
  2. 中小企業M&Aの専門家に相談
  3. M&A専門家との各種契約
  4. M&A戦略の決定・売却先選定
  5. M&Aの打診
  6. トップ同士の会談・交渉
  7. 意向表明書の提示
  8. 基本合意書の締結
  9. 買収先によるデューデリジェンス
  10. 条件交渉
  11. 最終契約の締結
  12. クロージング
  13. 経営統合の実施

①M&Aの意思確認・戦略の選定

まずは、M&Aを行う意思確認・戦略の選定を行います。第一段階として、現在の自社の課題・今後の方向性や目標を決めます。

「自社の力で対処できないのか」「M&Aを本当に行うべきなのか」などについて検討したうえ、M&Aについての最終的な意思決定を行います。

意思確認が完了した後は、M&Aの戦略を選定します。詳細はアドバイザーと決定しますが、まずはM&Aの方法を含めて戦略決めを進めていきます。

②中小企業M&Aの専門家に相談

中小企業の検討を始めた場合、まずは基本的に中小企業M&Aの専門家に相談を行います。相談の内容は売り手側と買い手側によって異なりますが、相手先企業の選定基準やM&Aを行う目的やメリットなどの相談を行うケースが多いです。

③M&A専門家との各種契約

中小企業M&Aの専門家と相談し、内容について大筋で合意した後は専門家との契約を行います。この段階で契約するのは、以下の2つです。

  • アドバイザリー契約
  • 秘密保持契約

アドバイザリー契約

中小企業M&Aの専門家と相談し内容について双方が納得できたら、アドバイザリー契約を締結します。

アドバイザリー契約では、アドバイザーが行う業務の範囲・報酬・直接交渉の禁止などについての締結を行います。

秘密保持契約

M&Aの方向性が決まった後、売り手側の機密を守るために結ばれるのが秘密保持契約です。M&Aアドバイザーとの契約との際には、アドバイザリー契約と秘密保持契約の両方を結ぶこととなります。

秘密保持で締結される一般的な内容には、以下のようなものがあります。

  1. 秘密保持契約対象となりうる内容・期間
  2. 秘密保持の義務を負う人物の決定
  3. 情報漏洩があった場合の損害賠償の可否
  4. 秘密保持についての調査権限
  5. 情報漏洩等の問題があった際の裁判所の管轄

④M&A戦略の決定・売却先選定

M&Aの戦略選定しアドバイザーが決まった後は、売却先の選定を行います。売却先の選定はノンネーム資料に書かれた売却先企業の情報をもとに行います。

ノンネーム資料はM&A仲介会社から提供されるもので、具体的な企業名までは特定できないものの、業種や規模・エリア・収益、譲渡理由などが記載されています。

この資料の情報をもとに売却先との条件を照らし合わせ、自社にとってメリットがあるかどうかを検討します。

⑤M&Aの打診

ノーンネーム資料を使い、買い手候補を絞ったらM&Aの打診を行います。相手会社からさらに詳細な情報を求められた場合は、秘密保持契約を結んでから詳細情報の開示を行います。

⑥トップ同士の会談・交渉

買い手側の案件が決まり具体的に買収を検討する段階になると、トップ同士の会談の場が作られM&Aに向けての交渉が始まります。

この会談の場は、売り手企業・買い手企業のトップ同士が顔を合わせて話をする貴重な時間で、ここで様々な経緯を話すこととなります。

⑦意向表明書の提示

意向表明書とは、買収方法(株式譲渡・事業譲渡)、買収価格などの情報が記載されている書面のことで、トップ面談が問題なく終了した場合にM&Aのアドバイザーとともに詳細を詰めながら作成し、売り手側へと条件を提示します。

⑧基本合意書の締結

基本合意書では、買収の条件・独占交渉権・守秘義務・誠実交渉義務・スケジュール概略などが記されています。基本合意書の作成は必須のものではありませんが、多くはM&Aの条件が法的拘束力を有しない形で規定されることが一般的です。

⑨買収先によるデューデリジェンス

デューデリジェンスとは、基本合意締結後に買手企業が売手企業の実態を把握するために行われる調査の事を指します。

M&Aの専門家が売手企業に訪問し、帳簿を閲覧したり、書面では把握できない会社状況をチェックする手続きが行われます。個人ではできないような調査も専門家が行ってくれるため、デューデリジェンスは個人ではなくM&A仲介会社に依頼することが必要です。

⑩条件交渉

デューデリジェンスを行った後で、交渉を断念せざるを得ないような状況がない場合、最終合意に向けて交渉を行います。ここで行う交渉の多くは、経営者・役員・従業員の処遇や最終契約までのスケジュール・守秘義務などの詳細な交渉です。

⑪最終契約の締結

最終的な売却価格が決まり、その他の条件にも問題がなければ最終契約の締結へと進んでいきます。最終契約書の内容には、譲渡の内容と売買価格などが記されています。

最終契約の締結は会社によっては、取締役会や株主総会が必要な場合もあるので注意が必要です。

⑫クロージング

全ての内容に合意し、最終契約書面への契約取り交わしが終わった後に買手側から譲渡代金を受け取ります。その後、最終的な諸手続きを行い契約完了です。

残りの手続きとしては、売り手側の経営者が個人的な目的で購入した資産を買い取ることや、株券の引き渡し、会社代表印の引き渡しなどがあります。この最終的な手続きをすべて総じてクロージングと言います。

⑬経営統合の実施

M&Aの実施後で一番大事なのは経営統合の実施です。M&Aが成立したから安心というわけではなく、統合後がスタートです。

まずは経営人より統合の基本方針や経営方針、相乗効果による目標の展開を行います。その上で、スタッフ同士の連携や業務方法の連携など、様々な仕事の流れをすり合わせて仕事を進めていく必要があります。

この経営統合が上手に実施できないとM&Aが失敗してしまいます。しっかりと計画だてて慎重に進めていく必要があることを十分理解してください。

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4. 中小企業M&Aの成功のポイント

中小企業M&Aの成功ポイント

次は、中小企業M&Aの成功ポイントについて見ていきます。M&Aを成功させるためには、以下5つのポイントをおさえて行うことが大切です。

  1. M&Aを円滑に進める
  2. 適正売却価格を知る
  3. M&A戦略をしっかり決める
  4. 会社としてアピールポイントを持つ
  5. M&Aの専門家に相談する

①M&Aを円滑に進める

1つ目の中小企業のM&Aを成功させるポイントは、円滑に交渉を進めることです。中小企業がM&Aを行う場合、交渉が長引くことによりM&A自体が破談になってしまうケースも少なくありません。

企業案件が多く見つかるようであれば問題はありませんが、中小企業のM&Aでは条件に合う案件が見つけ辛いのが現状です。

現在ではM&Aのマッチングサイトなどもあり、個人で案件を探して交渉を進めることもできますが、M&Aには専門的な知識・見解や交渉力が必要となるため、中小企業のM&Aに強い専門家と一緒に交渉を進めることが成功ポイントの一つです。

②適正売却価格を知る

2つ目の中小企業のM&Aを成功させるポイントは、自社の適正な売却価格を知ることです。

自社の適正な売却価格を知る方法はいくつかありますが、一般的には会社の時価純資産と数年分の営業利益を足した合計額でおおよその売却価格を算出することが出来ます

しかしながら、より正確な自社の適正売却価格を算出するためには専門的な知識が必要となるため、M&A仲介会社など専門家に依頼して算出してもらうほうがよいでしょう。

③M&A戦略をしっかりと決める

3つ目の中小企業のM&Aを成功させるポイントは、M&A戦略をしっかりと決めることです。M&A戦略を決めるためには、希望取引額・相手会社の業種や規模などを事前によく検討しておくことが大切です。

M&Aの戦略を練らずに、買収の可能性のある案件に手当たり次第に打診をしてM&Aを進めていった場合、相手先を見つけるまでに時間がかかるだけでなく、譲渡額が低くなる可能性が高くなります。

そのような事態を避けるためには、自社の目的に合ったM&A戦略をしっかりと決めておくことが必要です。

④会社としてアピールポイントを持つ

4つ目の中小企業のM&Aを成功させるポイントは、会社としてアピールポイントを持つことです。

M&Aの買い手は、統合後にシナジー効果などのメリットがあるか否かにより買い手先を判断します

したがって、会社のブランド力や営業力が高いなど、統合後のシナジー効果を期待されるような会社であれば、交渉を進めやすくなります。

買い手側は、メリットが得られなければ買収を行うことはありません。M&Aを成功させるためには、自社の強み・アピールポイントを持つことが重要です。

⑤M&Aの専門家に相談する

中小企業のM&Aを成功させる一番のポイントは、M&Aの専門家に相談することです。中小規模の企業では個人同士で交渉を行うケースも稀に見られますが、失敗に終わってしまうケースも少なくありません。

M&Aは、専門家による適切なアドバイス、豊富な知識・経験による交渉力によって成功する確率が高くなります。

そのような理由から、個人でマッチングサイトなどを活用しながら時間をかけて交渉を行うのではなく、中小企業のM&Aに強い専門家と交渉を進めることをおすすめします。

M&A総合研究所では、中小企業のM&Aに強い会計士が専任につきフルサポートを行います。経験・知識豊富な会計士による交渉やアドバイスにより、スピーディなM&Aが可能です。

電話・メールによる無料相談は24時間年中無休でお受けしていますので、M&Aをご検討の際はぞうぞお気軽にご連絡ください。

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5. 中小企業M&Aの適正売却価格の決め方

中小企業M&Aの適正売却価格の決め方

ここからは、中小企業M&Aでの適正売却価格の決め方について解説していきます。基本アプローチ方法・売り手側と買い手側との価格認識の違い・希望の価格で売却する方法などについて、それぞれの特徴や注意点をみていきましょう。

3つの基本アプローチ方法

中小企業の適正売却価格を決めるための基本的なアプローチ方法には、主に以下の3つがあります。ここでは、それぞれの詳細について解説していきます。

  1. コストアプローチ
  2. インカムアプローチ
  3. マーケットアプローチ

①コストアプローチ

コストアプローチとは、評価対象の企業が保有している資産を再構築すると仮定し、そこにかかるコストに観点を置き保有資産をベースに算出する方法です。

コストアプローチには、帳簿資産の合計を企業価値とする簿価純資産法と、時価資産合計から営業債務と有利子負債を差し引き株式価値とする時価純資産法の2つがあります。

②インカムアプローチ

インカムアプローチとは、企業買収の主な算定手法の一つで、収集価値を基準とする方法です。具体的には、対象企業の将来の利益予想やキャシュフロー予想に基づいて、企業価値を算定します。

インカムアプローチは、キャッシュフローに基づいて会社経営の実態を評価するだけでなく、将来性やシナジー効果も評価に反映されるというメリットがあります。

③マーケットアプローチ

マーケットアプローチとは、比較対象となる企業・業界を基準として企業価値を算出する方法を指します。対象企業の決算書の数値に一定の係数を乗じることによって、その価値を算出することが出来ます。

主な方法には、市場株価法マルチプル法の2つがあります。市場株価法は、対象企業の株式市場価格を基準にして評価を行う方法です。

一方のマルチプル法は、類似するM&A取引の成立価格をベースに一定の倍率を乗じて価値を算出する方法です。

売り手と買い手との価格認識の違い

M&Aを検討する際、売り手側企業にとって自社の適正な売却価格はどの程度なのか、という点は非常に気になることでしょう。

適正価格の算出は、前述した3種類の方法によって個人でも算出することは可能です。しかし、適正価格というのはあくまでも参考値であり、机上の空論であるということを理解しておく必要があります。

というのは、最終的な契約合意価格には買い手の主観が反映される部分が大きいのが現状だからです。適正価格の何倍・何十倍といった高い価格で取引されることもあれば、その反対もあることを理解しておきましょう。

希望の価格で売却する方法

中小企業のM&Aにおいて希望の価格で売却するためには、自社の企業価値をきちんと把握し、適正な価格設定を行うことが重要です。

会社の資産価値より希望額が高すぎると売却することは難しく、反対に希望価格が安すぎると損をしてしまいます。

希望の価格で売却するためには、M&A仲介会社やアドバイザーにサポートしてもらい、交渉を進めていくことが大切です。

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6. 中小企業M&Aの注意点

中小企業M&Aの注意点

中小企業のM&Aを行う際の注意点は複数あり、十分理解した上でM&Aを行うことが重要です。この章では、買い手側・売り手側それぞれの立場から見た注意点について、解説していきます。

売り手側

売り手側から見た注意点には、主に以下の3つがあります。

  1. 人材が流出する可能性を考えること
  2. M&Aの目的をきちんと定めること
  3. 従業員のモチベーションを下げないようにすること

①人材が流出する可能性を考えること

1つ目の注意点は、人材が流出する可能性を考えることです。M&Aによって両社の強みを生かした会社運営を想定していたのにも関わらず、予期せぬ人材の流出でM&Aが失敗に終わってしまうケースは少なくありません。

被買収側の社員が、買収されると分かった段階で将来性などに不安を感じ、退職してしまうケースも考えられるため、M&Aを行ったことによって優秀な人材が流出しないよう準備・対策を行うことが必要だといえるでしょう。

②M&Aの目的をきちんと定めること

2つ目の注意点は、M&Aの目的をきちんと定めることです。目的がきちんと定まらない状態でM&Aを実施してしまうと、業績を落としてしまったり、優秀な個人の人材が流出してしまったりと、経営状況が悪化してしまうケースも考えられます。

M&Aを行うということは、会社や従業員の将来を左右する大きな出来事となるため、きちんと目的を定めて実施することが大切です。

③従業員のモチベーションを下げないようにすること

3つ目の注意点は、従業員のモチベーションを下げないようにすることです。中小企業のM&Aの場合、統合による急な経営方針の変更や、仕事の仕方の変更・従業員同士が馴染めないなどの理由により、従業員のモチベーションが下がってしまうケースがあります。

M&Aを行う前に、トップ同士で両社の経営方針などのすり合わせを行うなど、統合後の従業員の働きやすさ・モチベーションの維持を考えて進めることが大切です。

買い手側

買い手側の注意点には、主に以下の3つが挙げられます。

  1. 資金調達が必要であること
  2. 経営統合の実施を徹底すること
  3. デューデリジェンスを徹底すること

①資金調達が必要であること

1つ目の注意点は、資金調達が必要であることです。中小企業がM&Aを行う際に多くの会社で課題となるのは資金調達です。

M&Aでの買収資金だけでなく、その後の運用資金も当然必要となるため、資金調達を行わなくてはなりません。

さらに、M&Aを行うことで人件費や運営費など継続した資金調達が必要となる可能性もあるため、計画的なM&Aの実施が重要といえるでしょう。

②経営統合の実施を徹底すること

2つ目の注意点は、経営統合の実施を徹底することです。先述したように、M&Aを実施したにも関わらず、経営統合がうまくいかなかったために、M&Aが失敗に終わってしまうケースは決して少なくありません。

企業風土の違う会社同士が統合するため、経営統合の実施は徹底することには、特に注意をしておかなければなりません。

③デューデリジェンスを徹底すること

3つ目の注意点は、デューデリジェンスを徹底することです。デューデリジェンスとは、投資対象となる企業や投資先の価値やリスクを調査することを指します。

M&Aを実施する前のデューデリジェンスを疎かにしてしまうと、M&A後に想定していなかった簿外債務やリスクなどが出てくる可能性があります。

デューデリジェンスの実施には専門的な知識・見解を必要とするため、個人ではなくM&A仲介会社など専門家に力を借りて行うようにしましょう。

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7. 中小企業M&Aでおすすめの仲介会社

中小企業M&Aでおすすめの仲介会社

この章では、中小企業のM&Aにおすすめの仲介会社を5社ご紹介します。それぞれ強みや方針が違うため、自社に合った仲介会社を選ぶ参考にして下さい。

  1. M&A総合研究所
  2. 中小企業M&A支援センター
  3. 株式会社中小企業M&Aセンター
  4. 株式会社中小企業M&Aサービス
  5. 株式会社メルサ

①M&A総合研究所

M&A総合研究所は中小企業のM&Aに強い仲介会社です。日本最大級のM&Aメディアを運営しており、成約率・マッチング率は非常に高くなっています。

専任の会計士がフルサポートを行うため、交渉等もスムーズに進めることが可能です。業界最安値水準の手数料も魅力的です。
 

方針 公認会計士が専任サポート
日本最大級のメディア運営
素早い成約・業界最安値水準の手数料
手数料・報酬 着手金なし
成功報酬(レーマン方式-1%)
お問合せ先 0120-401-970(24時間年中無休)
サイトURL https://masouken.com/lp01

②中小企業M&A支援センター

中小企業M&A支援センターは、企業の事業承継に強みを持つ仲介会社です。「退職金で会社を買おう」のコンセプトのもと、特に経営者と会社退職後に起業したいという方向けのM&Aを手厚く支援しています。
 

方針 弁護士を中心とした事業承継に強み
50歳以上のシニア起業家の手厚い支援
手数料・報酬 着手金なし
固定報酬制(最低報酬額200万円~)
お問合せ先 03-3571-1371
サイトURL https://smema.biz/price/

③株式会社中小企業M&Aセンター

株式会社中小企業M&Aセンターは、後継者問題・事業継承の解決や事業拡大・新規事業を考えている経営者向けのM&Aなど、幅広くサポートしているのが特徴です。
 

方針 新規事業・規模拡大を考える若手起業家、
後継者問題や事業承継に悩む経営者など
幅広いM&Aをサポート
手数料・報酬 要問合せ
お問合せ先 03-6893-7133
サイトURL http://www.m-ma.co.jp/

※2019年7月現在、サイト閲覧が出来なくなっています。

④株式会社中小企業M&Aサービス

株式会社中小企業M&Aサービスは、東京を中心に展開しており、小規模から中規模の会社のM&Aを中心に行う仲介会社です。

高い成約率にこだわり、直近3か年の成約率は80%を超える水準となっています。手数料がリーズナブルな点も魅力のひとつです。
 

方針 リーズナブルな料金体系
80%を超える高い成約率
M&A成約後のコンサルティング
手数料・報酬 着手金なし(基本合意まで無料)
成功報酬制(150万円~)
お問合せ先 03-6860-8272
サイトURL https://imitsu.jp

⑤株式会社メルサ

株式会社メルサは、中小企業の事業承継に強みを持つ仲介会社です。後継者不足に悩む企業を救うために新卒大学生を後継者へと育てるといった新しいスキームのM&Aを展開しています。
 

方針 新卒大学生を後継者へと育てる
新しいスキームのM&Aを展開
手数料・報酬 成功報酬制 ※詳細は要問合せ
お問合せ先 022-398-6883
サイトURL http://www.yozannet.com/

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8. 中小企業M&Aの際に仲介会社を選ぶポイント

中小企業M&Aの際に仲介会社を選ぶポイント

中小企業M&Aを行う際に仲介会社を選ぶポイントがあります。下記ポイントについてまとめていきますので、検討されている方は是非参考にして下さい。

  1. その分野の専門的知識・M&A実績を持っている
  2. 自社と同規模の案件実績がある
  3. M&Aに関する幅広い知識・経験をもっている
  4. 手数料・相談料・報酬体系がわかりやすい
  5. 担当スタッフの対応・相性

①その分野の専門的知識・M&A実績を持っている

M&Aの仲介会社はそれぞれ得意な専門分野があります。例えば、中小企業のM&Aを専門に扱う仲介会社や、製造業・小売業など、特定の分野に強みを持つ仲介会社などに分かれます。

M&Aの仲介会社を失敗しないためには、自社が希望するM&Aと類似した実績が豊富にある仲介会社を選ぶことが重要です。

②自社と同規模の案件実績がある

M&Aを取り扱う仲介会社には様々な規模の仲介会社が存在します。銀行や証券会社などでは数十億円単位のM&A案件も実施します。一般的なM&A仲介会社は数千万から数億円程度の案件、更に小型になると数百万から数千万単位の案件を取扱う仲介会社と分類されます。

取り扱う規模が異なる仲介会社に依頼してしまうと、希望の相手先をなかなかみつけられないなどの可能性もあるため、M&Aを行う際は自社と同規模の案件実績がある仲介会社を選ぶことが重要です。

③M&Aに関する幅広い知識・経験を持っている

先述のとおり、仲介会社によってM&Aに対する知識の量・得意分野・実績は大きく異なります。一定の分野にだけ強みを持つ仲介会社を選ぶよりも、実績豊富で幅広く知識を有する会社の方がスムーズにM&A交渉を進められるのは明らかです。

仲介会社を選ぶ際には、M&Aに関する幅広い知識・経験を持っているかどうかを見極めることが重要といえます。

④手数料・相談料・報酬体系が分かりやすい

M&Aには多額の資金が必要になるため、仲介会社を選ぶ際は、手数料や相談料など報酬体系がわかりやすいところを選ぶとよいでしょう。

M&A仲介会社に支払う費用には、相談料・着手金・中間金・リテイナーフィー・デューデリジェンス費用・業務実行にかかる費用・成功報酬などがあります。

インターネットサイトなどでも報酬体系は公表されている会社もあるので、相談する前に確認しておくことが大切です。

⑤担当スタッフの対応・相性

実際にM&Aの交渉を進めていくのはスタッフになるため、担当のスタッフの対応や相性も重要になります。相談しやすさや信頼がおけるかなども、考慮したうえで選ぶことが大切です。

担当スタッフとの相性が悪く、相談がしづらかったり信用できなかったりするような状況では、M&Aの交渉もうまくいくわけがありません。

M&Aは会社の将来を担うような大きな決断になるため、担当のスタッフの対応や相性についても確認するようにしましょう。

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9. 中小企業M&Aの成功事例

中小企業M&Aの成功事例

ここからは、中小企業M&Aの成功事例を5つご紹介します。

  1. 株式会社クワザワによる原木屋産業の買収
  2. 株式会社ラックランドグループによる大阪エアコンの買収
  3. スクロールによるキナリの買収
  4. 相模屋食糧による日本ビーンズの買収
  5. 洋菓子ヒロタによる株式会社あわ家惣兵衛の買収

①株式会社クワザワによる原木屋産業の買収

1つ目に事例は、建設資材の商社である原木屋産業株式会社のM&Aです。原木屋産業は、1979年の設立時から着実に実績を積み上げ経営拡大を行ってきましたが、身内に後継者がいない状態でした。

しかし、800社以上の顧客や300社以上の仕入れ先のためにも廃業したくないとの思いから、M&Aを決意し株式会社クワザワと統合しました。

  • M&A買収企業:株式会社クワザワ
  • 譲渡金額:非公表
  • M&Aの目的:後継者問題

②株式会社ラックランドグループによる大阪エアコンの買収

大型エアコンの設備工事、メンテナンス事業を行う大阪エアコン株式会社のM&A事例です。

大阪エアコン株式会社は、代表の若松氏が個人創業してから確実に業績を伸ばしていましたが、業界の中で生き残るために相乗効果を望める会社との合併を希望し、株式会社ラックランドとのM&Aに至りました。

  • M&A買収企業:株式会社ラックランドグループ
  • 譲渡金額:非公表
  • M&Aの目的:事業シナジーを生み出せるパートナーとのM&Aの実施

③スクロールによるキナリの買収

資生堂の子会社キナリのM&Aの事例です。キナリは、自然派化粧品ブランドの草花木果を運営している資生堂の連結子会社でしたが、既存ブランドを強化する目的で同業のスクロールへの事業譲渡を決断しました。

  • M&A買収企業:スクロール
  • 譲渡金額:非公表
  • M&Aの目的:既存ブランドの強化のため

④相模屋食糧による日本ビーンズの買収

大豆加工食品を扱う専業メーカーの日本ビーンズ株式会社のM&A事例です。日本ビーンズ株式会社は、豆腐製造の自動化などにいち早く取り組んできましたが、経営が少しずつ悪化しており経営再建のために相模屋食料とのM&Aに合意しました。

  1. M&A買収企業:相模屋食糧
  2. 譲渡額:非公表
  3. M&Aの目的:経営再建のため

⑤洋菓子ヒロタによる株式会社あわ家惣兵衛の買収

和菓子製造を行う株式会社あわ家惣兵衛のM&A事例です。株式会社あわ家惣兵衛は、21LADY連結子会社の洋菓子ヒロタに全株式を譲渡しました。このM&Aによりヒロタは、シナジー効果によるブランド力の強化を目的としています。

  • M&A買収企業:洋菓子ヒロタ
  • 譲渡金額:非公表
  • M&Aの目的:ライフスタイル産業におけるブランド価値の向上

【関連】事業買収の成功事例30選!成功する戦略も解説【永久保存版】

10. 中小企業M&Aに関するおすすめの本3選

中小企業M&Aに関するおすすめの本3選

現在では、インターネットのサイトや動画などでもM&Aの情報を得ることは出来ますが、サイト以外でも個人や専門家に重宝されている本もたくさんあります。その中でも中小企業M&Aのバイブルとして重宝されている本を3冊紹介します。

下記で紹介する本は、実務必携本ですが、どの本もとても参考になるため、インターネットサイトだけでなくM&Aの本を読んで勉強したい、事例を知りたいという方は是非一読にしてみて下さい。

  1. 中小企業のM&A実務必携 M&A手法選択の実務
  2. 中小企業M&A実務必携 法務編
  3. 中小企業M&A実務必携 M&A概論編

①中小企業のM&A実務必携 M&A手法選択の実務

まずは「中小企業のM&A実務必携M&A手法選択の実務」です。この本は、M&Aでの経営戦略を実現するためのツールやM&A脳を鍛えるための実務本です。

その他にも、日本M&Aセンターに豊富にある実例などから様々なM&Aを学ぶことが出来る1冊となっています。

②中小企業M&A実務必携 法務編

2冊目は「中小企業M&A実務必携法務編」です。この本は、M&Aシニアエキスパート養成スクールの講師が解説している本で、株式譲渡に特化し、それに付随する法務関連の内容を要点整理している1冊です。

内容構成が、論点解決形式となっているため実務場面に直結し、実務担当者に非常に役立つ1冊となっています。

③中小企業M&A実務必携 M&A概論編

3冊目は「中小企業M&A実務必携M&A概論編」です。この本は、事業承継に特化した1冊になっています。事業承継M&Aに関する基本知識や応用知識の要点をわかりやすくまとめている1冊です。

事業承継を考える経営者の基礎学習兼実務本として活用できる上にM&Aシニアエキスパート養成スクールの骨子も盛り込んでいるため重宝できる一冊になっています。

【関連】M&Aの勉強になる本・書籍おすすめ30選〜初心者にもわかりやすい

11. まとめ

まとめ

この記事では、中小企業M&Aについてまとめてきました。M&Aを成功させるためには、個人でインターネットサイトや本を活用し知識を深めることも必要ですが、知識・実績のあるM&Aの専門家と適切な戦略のもと交渉を進めることが大切です。

【中小企業がM&Aを行う主な目的】

  1. 後継者がいない
  2. 事業の将来性に不安
  3. 廃業・精算したくない

【M&Aの流れ】
  1. M&Aの意思確認・戦略の選定
  2. 中小企業M&Aの専門家に相談
  3. M&A専門家との各種契約
  4. M&A戦略の決定・売却先選定
  5. M&Aの打診
  6. トップ同士の会談・交渉
  7. 意向表明書の提示
  8. 基本合意書の締結
  9. 買収先によるデューデリジェンス
  10. 条件交渉
  11. 最終契約の締結
  12. クロージング
  13. 経営統合の実施

【中小企業M&Aを成功に導くポイント】
  1. M&Aを円滑に進める
  2. 適正売却価格を知る
  3. M&A戦略をしっかり決める
  4. 会社としてアピールポイントを持つ
  5. M&Aの専門家に相談する

M&A総合研究所では、中小企業M&Aに精通した会計士が専任に就きフルサポートいたします。

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【関連】M&A・事業承継ならM&A総合研究所

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