金融・リース・レンタル業界の事業売却(事業譲渡)を初心者向けに解説

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

金融・リース・レンタル業界は、ここ最近横ばいで市場拡大できていない状況です。このような状況から金融・リース・レンタル業界の中小企業が追い込まれ、事業売却(事業譲渡)を決意することが増えてきています。今回は金融・リース・レンタル業界の動向や事業売却の事例、手続きの流れを徹底解説。事業売却を成功させ、自社をさらに発展させましょう。

目次

  1. 金融・リース・レンタル業界の特徴
  2. 金融・リース・レンタル業界における事業売却(事業譲渡)をする理由
  3. 金融・リース・レンタル業界における事業売却(事業譲渡)の事例
  4. 金融・リース・レンタル会社の事業売却(事業譲渡)で必要な手続き
  5. 金融・リース・レンタル会社はどんな相手に事業売却(事業譲渡)すべき?
  6. 金融・リース・レンタル会社の事業売却(事業譲渡)で免許・許可・登録は引き継げない!
  7. 専門家に相談して金融・リース・レンタル業界の事業売却(事業譲渡)を成功させよう
  8. 【おまけ】事業売却(事業譲渡)におけるリース・レンタル契約の扱いとは
  9. まとめ
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1. 金融・リース・レンタル業界の特徴

金融・リース・レンタル業界の特徴

金融・リース・レンタル業界における事業売却(事業譲渡)の件数は増加傾向にあります。その理由を知る前に、まずは金融・リース・レンタル業界の基礎知識を身につけておきましょう。

(1)金融業界の特徴

金融業とはお金を貸して利益を得る業務のことです。銀行や証券会社・消費者金融などがあてはまります。

リーマンショックのあった2008年から2009年までは市場が縮小傾向でしたが、2009年から2014年までは徐々に増加、その後は横ばいの状態が続いています

金融業界の多くを占める銀行業界では、日銀による施策によって微増ながらもプラスの傾向です。しかし、人口減少によって地方銀行などでは収益力が低下しています。

また、消費者金融業界は、縮小傾向です。というのも、2006年〜2010年にかけてグレーゾーンの撤廃や改正貸金業法の影響を大きく受けて、大幅に市場が縮小してしまいました。

一方で、拡大している業界はクレジットカード業界です。ECサイトの普及によって近年急速に拡大しています。さらに消費税導入におけるキャッシュレス還元も拡大理由です。

このようにひとくくりに金融業界といっても様々な業種がありますが、金融業界全体で見ると近年は横ばいとなっています。地方銀行や中小企業には苦しい状況が続いているといえるでしょう。

(2)リース業界の特徴

リース業とは、オフィス機器や設備などを貸し出し、その貸出料金をリース料として得る業務のことです。

レンタルに比べて貸出期間が長く、リースの対象も電話機から航空機まで幅広くあります。リース業界の市場拡大は微増にとどまっています。

なぜなら、法人の設備投資へかける費用が縮小しているからです。国内では不況がまだ続いており、民間設備投資の低迷が見込まれています

そのため、市場拡大のためには海外展開を積極的に行っていかなければなりません。海外展開するための資金力のない企業は淘汰されていくと見込まれています。

(3)レンタル業界の特徴

レンタル業は、リース業と同じように物品を貸し出して利益を得る業務です。リース業との違いは、貸し出す期間が短いことや、車やCDなど安くて手軽なものを対象としていることです。

2012年以降は個人向けサービスが定着し、市場が拡大傾向でした。

さらに、2012年には大規模な震災があったため建設機械やトラックなどのレンタル需要がありました。これらの需要が落ち着き、近年では市場への大きな期待はあまり見られません

CDやビデオレンタルはオンデマンド配信に切り替わるなど時代に対応したレンタル事業を展開していかなければ、業界の成長は見込めないでしょう。

3つの業界は比較的安定している業界ですが、事業売却(事業譲渡)はどうなっているのでしょうか。

2. 金融・リース・レンタル業界における事業売却(事業譲渡)をする理由

金融・リース・レンタル業界における事業売却(事業譲渡)をする理由

業界の特徴を確認すると、金融・リース・レンタル業界は安定した業界であることが分かります。

金融業界はゆるやかな伸びがありますが、リース業界は国内の需要の限界を迎えようとしています。レンタル業界も一部大手企業が市場を独占しています。

つまり、金融・リース・レンタル業界は今後も大きな伸びは期待できないでしょう。特に、中小企業にとってはあまり良い状況とはいえません。

中小企業を存続させたくても経営状況が厳しいことから、後継者に悩まされているケースも多いです。一方、大手企業は他社との差別化を図るため、顧客の獲得やカバーエリアの拡大、取り扱うサービスラインナップを強化する傾向にあります。

つまり、中小企業も大手企業も、事業売却(事業譲渡)をしたいと考えているのです。

そもそも事業譲渡・事業売却とは、会社の事業のみを別の人や会社に譲り渡すこと。会社のすべてを渡すケースもあれば、一部だけを切り離して売却するケースもあります。

次の章で金融・リース・レンタル業界の事業売却(事業譲渡)がどれほど行われているのか、実際の事例を確認していきましょう。

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3. 金融・リース・レンタル業界における事業売却(事業譲渡)の事例

金融・リース・レンタル業界における事業売却(事業譲渡)の事例

金融・リース・レンタル業界における事業売却(事業譲渡)にはどのようなものがあるのでしょうか。事例を確認して、事業売却のイメージを具体的にしていきましょう

事例1.ダイレクト出版によるアイフィスジャパンへの事業譲渡

        売り手企業 買い手企業
会社名 ダイレクト出版 アイフィス・インベストメント・マネジメント
(アイフィスジャパンの子会社)
事業内容 教育事業・翻訳出版 資産運用コンサルティング事業
従業員数 44名 171名(連結)
目的 金融情報サービスとの相乗効果による事業拡大 個人投資家向けサービスへの進出
譲渡価格 非公開

2015年12月、ダイレクト出版は、アイフィスジャパンの子会社のアイフィス・インベストメント・マネジメントに事業の一部を事業譲渡することを発表しました。譲渡した事業は、個人投資家向けの投資助言事業です。

ダイレクト出版の本業は教育事業や書籍の出版のため、個人投資家向けの事業だけを切り離して事業譲渡しました。

一方、アイフィスジャパンは機関投資家や証券会社、上場企業向けに金融情報を提供する事業を展開しています。ダイレクト出版の個人投資家向けの事業を譲り受けたことで、さらに顧客を増やすことが狙いです。

ダイレクト出版の個人投資家向けの事業も、アイフィスジャパンの金融情報サービスを活用し、さらに事業を拡大していく方針としています。

事例2.マリーゴールドによるテイクアンドギヴ・ニーズへの事業譲渡

  売り手企業 買い手企業
会社名 マリーゴールド テイクアンドギヴ・ニーズ
事業内容 婚礼衣装のレンタル・販売事業 国内・海外ウェディング事業
従業員数 630名(連結) 1,322名
目的 エリアの集中化 既存事業の強化
譲渡価格 約1億5,000万円

2017年11月、マリーゴールドはウェディング事業大手のテイクアンドギヴ・ニーズに事業の一部を譲渡しました。譲渡した事業は、婚礼衣装レンタル店の神戸店・姫路店・京都店・大阪店の4店舗に関する固定資産と人材です。

譲渡価格早く1億5,000万円とされています。マリーゴールドは4店舗を事業譲渡することで、エリアの集中化に成功しました。現在は、熊本を中心に、福岡・佐賀・大分・山口・東京に店舗が集約されています。

一方、テイクアンドギヴ・ニーズは譲り受けによって、直営ドレス店舗を12店舗にまで増やすことに成功。既存事業の強化へと繋げたのです。

事例3.ネットエイジによるAKIBAホールディングスへの事業譲渡

  売り手企業 買い手企業
会社名 ネットエイジ モバイル・プランニング
(AKIBA HDの子会社)
事業内容 インターネット事業 通信コンサルティング事業
従業員数 158名 52名
目的 事業の選択と集中 新規事業の開発・相乗効果による事業強化
譲渡価格 1億円

2015年10月、ネットエイジはAKIBAホールディングスの子会社であるモバイル・プランニングに事業の一部を譲渡することを発表しました。譲渡した事業は、Wi-Fiルータレンタル事業です。

ネットエイジのWi-Fiルータレンタル事業は、同業者の中でも高い知名度を持っていました。しかし、キャリアショップ事業・インターネットプロバイダー事業に集中するため、Wi-Fiルータレンタル事業を譲り渡したのです。

一方、モバイル・プランニングは通信コンサルティング事業を展開。Wi-Fiルータレンタル事業を譲り受けることで、所有する公衆無線LAN網を相互に補完することを期待しています。

以上、3つの金融・リース・レンタル業界の事業売却の事例を見てみました。このように、金融・リース・レンタル業界でも事業売却は活発に行われています

しかし、実際にどのような手続きをすれば事業売却できるのか分からないという人も多いでしょう。そこで、金融・リース・レンタル会社の事業売却の手続きの流れを確認します。

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4. 金融・リース・レンタル会社の事業売却(事業譲渡)で必要な手続き

金融・リース・レンタル会社の事業売却(事業譲渡)で必要な手続き

金融・リース・レンタル会社の事業売却(事業譲渡)では以下の9つの手続きをしなければなりません。

  • 手続き1.M&A仲介会社とアドバイザリー契約締結
  • 手続き2.買い手企業の選定・アプローチ
  • 手続き3.秘密保持契約の締結
  • 手続き4.買い手企業による意向表明書の提示
  • 手続き5.基本合意書の締結
  • 手続き6.デューデリジェンスの対応
  • 手続き7.事業譲渡契約の締結
  • 手続き8.株主総会での特別決議
  • 手続き9.クロージング

9つの手続きについて、詳しく確認していきましょう。

手続き1.M&A仲介会社とアドバイザリー契約締結

M&A仲介会社へサポートを依頼する場合は、アドバイザリー契約を締結します。

M&A仲介会社とは、事業売却に関する業務を一緒に行ってくれる存在です。経営者だけで事業売却を進めるのには不安があります。

周りに相談できる人がいないのであれば、M&A仲介会社に相談しましょう。M&A仲介会社なら、以下のような業務を依頼できます。

  • 買い手企業の選定やアプローチ
  • 交渉の立ち会い
  • 契約書の作成サポート
  • 弁護士などの専門家の紹介
  • スケジュールや戦略立て

特に、買い手企業に悩むことは多いでしょう。M&A仲介会社に相談すれば何社か提案してもらえるはずです。

また、初めての事業売却では知識不足が原因でトラブルに発展するケースも少なくありません。安心のためにもM&A仲介会社に依頼することをおすすめします。

M&A仲介会社へ依頼するときは無料相談へ行き、正式に依頼することになったらアドバイザリー契約を交わしましょう

アドバイザリー契約を締結したら、本格的に事業売却の業務を開始していきます。M&A仲介会社の心当たりがない方は、M&A総合研究所にご相談ください。

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手続き2.買い手企業の選定・アプローチ

アドバイザリー契約の締結後、買い手企業の選定をしていきましょう。

どんな買い手企業が良いか社内で具体的に話し合っておくと、スムーズにM&A仲介会社に紹介してもらえます。ただし、分からないのであれば素直にM&A仲介会社に相談してください。

過去の事例を聞きながら適切な買い手企業を紹介してもらいましょう。気になる企業があればM&A仲介会社を通してアプローチをします。

このとき、ノンネームシートといって企業名を伏せた企業概要書を使います。

手続き3.秘密保持契約の締結

買い手企業が興味を示したら、秘密保持契約を締結した上でさらに詳しい企業の資料を提出しましょう。

秘密保持契約とは、交渉を進めていく上で知った情報(秘密)を公開しないという取り決めのことです。「会社が事業売却相手を探している」という情報自体、秘密にしておきたい情報ですよね。

自社が事業売却を進めていることや社内の内部情報が「事業売却の目的以外」で漏れないように秘密保持契約を締結しましょう。

手続き4.買い手企業による意向表明書の提示

実際に買い手候補と面談を繰り返す中で、買い手企業による意向表明書が提示されます。意向表明書とは、買収の意思を表明する文書のことです。

意向表明書には、以下のような内容が書かれています。

  • 事業売却に対する対価
  • 対価の根拠
  • 事業を譲受する目的や理由
  • 資金調達方法
  • 従業員や役員の待遇
  • デューデリジェンスや事業売却のスケジュール

あくまでも、この内容は買い手企業の「意向」にすぎません。ここから交渉をし、互いが納得できる条件に調整していきましょう。
 

事業売却の交渉を進めるときの注意点

事業売却では、譲り渡す資産を明確にしなければなりません。なぜなら事業売却はお互の話し合いによって譲り渡す資産を決めていくからです。

自分は「AとBとCを譲渡したい」と考えていても買い手企業は「AとCを譲受する」と考えている可能性もあります。このような齟齬が生まれないように、基本合意書の締結までに明確にしておきましょう。

また、従業員や役員の待遇もしっかりと条件を詰めるべきです。事業売却のとき、従業員の雇用は書役されていません。

事業売却実施後に改めて買い手企業と従業員個人が雇用契約を結び直す必要があります。しかし、買い手企業が契約の意思を示さなければ当然従業員は雇用先を失うことになるのです。

そのため、従業員や役員の待遇も基本合意書の締結までにしっかりと合意を取るよう話し合いを進めましょう

手続き5.基本合意書の締結

意向表明書の内容をもとに、条件が整ったら基本合意書を交わしましょう。基本合意書とは、売り手・買い手の双方が現時点での基本的な事業売却の条件の合意を確認するための書類です。

今まで話し合ってきた内容を改めて文章で書き起こし、締結します。基本合意書には以下のような内容を記載しましょう。

  • 事業売却の取引条件
  • 事業売却の対価
  • 事業売却までのスケジュール
  • デューデリジェンスの協力義務
  • 守秘義務

基本的には、基本合意書に書かれた内容で事業売却は成立します。この内容から良い条件になることはほとんどありません。

もし疑問点や気になることがあるなら、基本合意書締結の前に再度話し合いの場を設けましょう。また、締結の前に必ず基本合意書の内容を確認し、弁護士などのリーガルチェックを受けることも必要です。

自社が不利な条件にならないよう、確認作業を怠らないようにしましょう。

手続き6.デューデリジェンスの対応

基本合意書の締結後は、デューデリジェンスが行われます。デューデリジェンスとは、買い手企業による売り手企業の内部調査のことです。

例えば、直近の収益状況や従業員の経歴、取引先との契約状況などが調べられます。デューデリジェンスの目的は、現時点での課題やリスクを洗い出すことです。

そのため、財務・法務・税務・人事などあらゆる角度から調査がなされます。必要に応じて書類や資料を提出しましょう。

また、時には答えにくい質問をされる可能性もあります。特に、消費者金融業界などでは法改正が行われたばかりで、まだ遵守できていないこともあるかもしません。

しかし、会社をよく見せようと嘘をつくことはやめましょう。提供した情報が嘘だということは事業売却後にすぐにわかってしまいます。

嘘の情報を渡されたと裁判に発展するケースもあることを覚えておきましょう。

手続き7.事業譲渡契約の締結

デューデリジェンスのあと、もう一度交渉を行い、事業譲渡契約を締結します。事業譲渡契約とは、事業売却を実行するにあたっての条件や今後のスケジュールの書かれた契約書のことです。

交渉した内容がしっかりと記載されているか必ず確認しましょう。なぜなら、事業譲渡契約を締結してしまうと、内容を撤回することはできないからです。

基本合意書と内容が変わらなくても弁護士などの専門家に目を通してもらい、不利な条件がないか改めてチェックしてもらいましょう。

手続き8.株主総会での特別決議

事業譲渡契約の締結後は、株主総会で特別決議を取らなければなりません。株主総会の特別決議に向けては各所への届出や株主への通告も必要です。

株主総会での特別決議は、事業売却日の前日までに行い、承認を得る必要があります。議決権の過半数以上を持つ株主が出席し、2/3以上の賛成が得られれば事業譲渡が承認されます。

ただし会社法では、簡易事業譲渡や略式事業譲渡とみなされれば、株主総会での特別決議が必要ない場合もあります。M&A仲介会社などに相談した方が良いでしょう。

手続き9.クロージング

株主総会での承認を得たらクロージング作業へ入っていきます。

事業売却では所有者の移動や取引先・従業員との再契約などをしなければなりません。手続きの必要なものを確認しておかないと契約は成立したのに事業が開始できないことも考えられます。

とくに、リース・レンタル会社にはリース・レンタルするための所有物がたくさんあります。これらの所有権をどのように移動させるかを考えておくべきです。

各手続きの手順やスケジュールは、買い手企業と一緒に前もって決めておきましょう。

以上が事業売却に必要な手続きでした。事業の規模によって変わりますが、これらの手続きを終えるのに約3ヶ月〜1年ほどの期間が必要です。

すぐに事業を売却したいと思っても思うように進まないこともあるでしょう。検討段階からM&A仲介会社などに相談し、できるだけスムーズに実行できるよう調整することをおすすめします。

5. 金融・リース・レンタル会社はどんな相手に事業売却(事業譲渡)すべき?

買い手企業の選び方

金融・リース・レンタル会社の事業売却(事業譲渡)の流れを確認しました。中でも、金融・リース・レンタル会社の事業売却の成功を大きく左右させるのは買い手企業選びです。

そこで、どのような相手だと成功しやすいのか3つのチェックポイントを確認しましょう。

  • チェック1.同業会社である
  • チェック2.売却したい事業のエリアへの進出を狙っている
  • チェック3.売却したい事業のエリアを既にカバーしている

順番に確認していきましょう。

チェック1.同業会社である

金融・リース・レンタル会社の事業売却では同業会社を選ぶことをおすすめします。

なぜなら、金融・リース・レンタル会社で営業をするためには、資格や許認可が必要となることが多いからです。資格や許認可は細かな条件を満たす必要があり、扱う商品・商材によっても必要な資格や許認可は変わります。

そのため、もともと自社と同じ資格や許認可をもっている会社を選ぶとスムーズに事業売却できるでしょう。もし、同じ資格や許認可をもっていなくても、同業であれば申請の要件を満たしている可能性も高いです。

資格や許認可については、あとの『6.金融・リース・レンタル会社の事業売却(事業譲渡)で免許・許可・登録を引き継げない!』で確認しましょう。

チェック2.売却したい事業のエリアへの進出を狙っている

売却したい事業のエリアへの進出を狙っている会社を買い手企業に選びましょう。

なぜなら、買い手企業にとって進出したいエリアにある営業所や店舗はとても価値が高いからです。

例えば、東京で衣装レンタル業を営む会社があったとしましょう。次は名古屋へ進出したいと考えていた時、名古屋にある衣装レンタル店を買収すれば時間も労力もカットできます。

すでに安定した顧客のある店舗を早期に手に入れることができるので、高い対価を払ってでも手に入れたいと考えるのです。

このように、売却したい事業のエリアへの進出を狙っている会社を買い手企業に選ぶと、高値で売却できる可能性が高まります。

チェック3.売却したい事業のエリアを既にカバーしている

一方で、すでに自社のカバーエリアに既に進出している会社を買い手企業にするのも良いでしょう。

このとき、まったくの同業ではなく、同じ金融業界でも少しずれた商材を扱っている企業が狙い目です。なぜなら、似た商材を扱っている企業であれば、その企業のサービスラインナップを増やすことにつながります。

例えば、ウェディングドレスの衣装レンタル業を営む会社があったとしましょう。このとき、白無垢や打掛といったの和装レンタル業を買収すれば、サービスの幅は広がります。

同じお客さんにウェディングドレスと打掛の2つの衣装を使ってもらえるかもしれません。

このように、似た商材を扱っている企業かつ同じエリアで営業している企業も買い手企業として最適です。

6. 金融・リース・レンタル会社の事業売却(事業譲渡)で免許・許可・登録は引き継げない!

金融・リース・レンタル会社の事業売却(事業譲渡)で免許・許可・登録を引き継げない!

金融・リース・レンタル会社で取得している免許・許可・登録は事業売却(事業譲渡)で引き継ぐことはできません。

事業譲渡後は買い手企業によって改めて免許・許可・登録を取得してもらわなければならないのです。取得しなければ事業売却後営業することが認められないので注意しましょう。

もちろん、買い手企業が元々同じ免許・許可・登録をもっている場合は改めて取得する必要はありません。また、株式譲渡という手法でM&Aをした場合は免許・許可・登録を引き継ぐことができます。

必要な免許・許可・登録は営業する内容によって細かく定められています。事前に確認しておきましょう。

6-1.金融会社に必要な免許・許可・登録

金融会社に必要な免許・許可・登録は、金融庁によって定められています。以下の事業を営む場合には、それぞれ免許・許可・登録が必要です。

預金取扱等金融機関 銀行・銀行持株会社・信用金庫・労働金庫・信用組合・系統金融機関・兼営信託金融機関
銀行等代理業者 銀行代理業者・郵便局銀行代理業者・信用金庫代理業者・労働金庫代理業者・信用組合代理業者
金融商品取引業者 金融商品取引業者・登録金融機関・金融紹介仲介業・証券金融会社・登録投資法人
保険会社 生命保険・損害保険・保険持株会社・保険仲立・少額短期保険業者
信託会社 信託会社・自己信託会社・信託契約代理店
金融会社 貸金業者・特定金融会社

ほかにも免許・許可・登録の必要な事業はあります。このように金融業界では、取り扱うものによって細かく免許・許可・登録が指定されているのです。

同じ金融業界内での事業売却であっても、相手の持っている免許・許可・登録を確認した上で事業売却の取引を進めましょう。

6-2.リース・レンタル会社に必要な資格・許可

基本的にリース・レンタル会社を営むために必要な資格や許認可はありません。しかし、貸し出す物によっては資格や許可が必要なケースがあります

どのような資格や許可が必要なのか確認しましょう。

  • CDレンタル・・・著作権を管理する団体からの許可(レンタル用CD卸し業者で一括依頼が可能)
  • DVDレンタル・・・日本映像ソフト協会に加盟することで受ける許可
  • レンタカー/レンタルバイク・・・自家用自動車有償貸渡業許可
  • 中古品レンタル・・・古物商許可

このように、リース・レンタルする物によって必要な資格や許可が変わるので注意しましょう

CD・DVDなどは許可なく営業してしまうと著作権違反につながります。また、衣装や車、家電製品などの場合でも、中古品を扱うのであれば古物商許可が必要です。

以上のように、金融・リース・レンタル会社では免許・許可・登録を取得して営業しているケースが多いです。そのため、買い手企業が免許などを取らなかった場合、営業停止になる可能性があります

金融・リース・レンタル会社の免許・許可・登録は、扱う商品・商材によって多岐に渡ります。自社と同じ免許・許可・登録があるかを確認しましょう。

【関連】金融・リース・レンタル業界の株式譲渡/会社譲渡を成功させる秘訣とは

7. 専門家に相談して金融・リース・レンタル業界の事業売却(事業譲渡)を成功させよう

専門家に相談して金融・リース・レンタル業界の事業売却(事業譲渡)を成功させよう

金融・リース・レンタル業界の事業売却(事業譲渡)を検討しているのであれば、必ず専門家に相談しましょう。

なぜなら、金融・リース・レンタル会社は免許・許可・登録を取得しておかなければ営業できない一方で、事業売却ではそれらを引き継げないといった側面があるからです。

事業売却の知識が十分になければ、事業売却後に発覚し営業できないなんてことも考えられます。このようなトラブルを避けるためにも、専門家への相談は必須といえます。

また、買い手探しから事業譲渡契約まで全て自社で行うのは非常に難しいことです。

周りに頼れる専門家がいないのであれば、M&A総合研究所にご相談ください。M&A総合研究所であれば、金融・リース・レンタル業界の事業売却の実績もあり、事例をもとにアドバイスいたします。

また、M&Aコンサルタントと弁護士や公認会計士がチームになってサポートするため、専門的なアドバイス可能です。安心してご相談ください。

8. 【おまけ】事業売却(事業譲渡)におけるリース・レンタル契約の扱いとは

【おまけ】事業売却(事業譲渡)におけるリース・レンタル契約の扱いとは

企業や店舗を事業売却(事業譲渡)するとき、リース・レンタル契約の扱いはどうなるのか気になる人は多いです。

実際に、「電話機やコピー機などをリース・レンタルしていた企業が事業売却をして対応に困った」なんて人もいるのではないでしょうか。

そこで、事業売却におけるリース・レンタル契約の扱いがどうなるのか確認しておきましょう。

まず、事業売却において、譲渡する資産や負債の移転をするときには債権者の了承が必要です。

リース資産(電話機やコピー機など)はリース会社に所有権があり、レンタル資産(重機など)はレンタル会社に所有権があります。あくまでも電話機や重機はリース・レンタル会社から物を借りているだけにすぎません。

そのため、事業売却によって契約者の移転が発生する場合は、リース・レンタル会社の了承が必要です。

リース・レンタル契約は代表者が個人保証をしていることもあります。契約者の移転と同時に連帯保証人の変更も必要となるでしょう。

このように、企業や店舗を事業売却するとき、リース・レンタル契約はリース・レンタル会社の了承を得る必要があります。

もし、取引先からリース・レンタル契約の契約者を変更したいと言われた場合には、改めて与信を取り契約を結んでも問題のない相手なのかを確認した上で了承をしましょう

9. まとめ

金融・リース・レンタル業界は、ここ最近横ばいで市場拡大できていない状況です。このような状況から中小企業が追い込まれ、事業売却(事業譲渡)を決意することが増えてきています

金融・リース・レンタル業界の中小企業であっても、買い手は見つかります。M&A仲介会社などの専門家と相談しつつ、会社承継やその後の経営について前向きに考えていきましょう。

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