建設会社は会社譲渡(株式譲渡)で悩みを解決!譲渡の理由や成功するポイントを解説

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

建設業界の会社譲渡(株式譲渡)についてお調べですね。近年、建設業界内での会社譲渡は増加しています。今回は、建設会社が会社譲渡する理由や、事例、手続きの流れなどを詳しく解説!建設会社を会社譲渡して、さらに会社を発展させましょう。

目次

  1. 建設会社はこんな理由で会社譲渡(株式譲渡)している!
  2. 建設会社を買収する会社の3つの狙い
  3. 近年増加傾向!建設会社の会社譲渡(株式譲渡)の4つの事例
  4. 建設会社の会社譲渡(株式譲渡)の8つの流れ
  5. 会社譲渡(株式譲渡)をするときの建設業許可の取り扱い
  6. 建設会社の会社譲渡(株式譲渡)を成功させる3つのポイント
  7. 建設会社の会社譲渡(株式譲渡)ならM&A総合研究所にお任せください
  8. まとめ
  • 建設・土木会社のM&A・事業承継

1. 建設会社はこんな理由で会社譲渡(株式譲渡)している!

建設会社が会社譲渡する4つの理由

建設会社の会社譲渡(株式譲渡)は頻繁に行われています。「どんな建設会社が会社譲渡しているのだろう」と疑問に思うかもしれません。

そこで、どんな理由で建設会社が会社譲渡をしているのかを確認しましょう。大きな理由は、以下の4つです。

  • 理由1.後継者問題を解決したい
  • 理由2.大手企業傘下に入って経営基盤を整えたい
  • 理由3.倒産や廃業を回避したい
  • 理由4.売却益を獲得したい
4つの理由に心当たりがあるなら、あなたの建設会社も会社譲渡した方が良いかもしれません。順番に確認していきましょう。

理由1.後継者問題を解決したい

会社譲渡をする建設会社の理由に多いのが、後継者問題を解決したいというものです。中小企業・中堅企業の多くは身内や従業員にふさわしい後継者がおらず、事業承継ができない事態に陥っています。

建設会社も例外ではありません。建設会社を続けるためには建設業許可の継続が必要です。そのためには、経営業務の管理責任者や専任技術者を営業所に配置しなければなりません。

特に、経営業務の管理責任者は会社の役員でならないという決まりがあります。さらに、建設業の5年以上の経営経験がなければならないのです。

後継者には経営業務の管理責任者になってもらわなければいけませんが、経営業務の管理背金砂の条件をクリアしてもらうことは大変です。

少なくても5年以上前から計画的に後継者候補者を取締役に就任させておく必要があります。そのため、後継者に悩む建設会社は多いのです。

【関連】建設会社は事業承継で引き継ごう!承継のメリットとポイントを解説

理由2.大手企業傘下に入って経営基盤を整えたい

大手企業のグループ傘下に入ることで経営基盤を整えるために、建設会社を会社譲渡するケースもあります。

大手企業のグループ傘下に入ると、以下のようなメリットを享受できるからです。

  1. 資金調達がしやすくなる
  2. 人材獲得がしやすくなる
  3. 大手ブランドで知名度・信用度が上がる
建設業界自体はオリンピック需要もあり拡大傾向です。しかし、人材不足のため仕事を獲得できないと悩んでいる会社は増えています。

しかし、大手グループ傘下に入ることで雇用するための資金集めや知名度アップによる雇用志願者が増えるでしょう。このように、大手企業に会社譲渡をするとメリットを享受することができます。

理由3.倒産や廃業を回避したい

倒産や廃業を回避するために、会社譲渡を決意する建設会社もあります。

建設会社には常に以下のような問題が付き纏っており、倒産・廃業の危機に追いやられる会社もあるでしょう。

  1. ふさわしい後継者がいない
  2. 認可を取り続けるための人材確保ができない
  3. 高度な技術を持つ人材確保ができない
しかし、倒産・廃業をしてしまうと、雇用している従業員や取引先に迷惑をかけてしまいます。なんとか事業を継続したいと経営者なら考えるでしょう。

そこで、事業継続をするために経営者だけを変えて事業継続することのできる会社譲渡を選択するのです。

理由4.売却益を獲得したい

建設会社を会社譲渡して、売却益を獲得したいと考える経営者もいるでしょう。

建設会社を会社譲渡した場合、譲渡対価は株主が受け取ることになります。多くの中小企業・中堅企業の株主は経営者です。そのため、経営者が会社譲渡をして引退するときにまとまった資金を受け取ることができます。

会社譲渡をしたとき、譲渡対価の相場は会社の時価+営業利益×3〜5年分です。会社の規模によって価格は大きく変動しますが、現在建設会社の価値は上がっています。そのため、相場よりも高い価格で会社譲渡できるでしょう。

以上が、建設会社が会社譲渡をする理由でした。もし、自分の建設会社に似たような事情があるのであれば、会社譲渡を検討した方が良いかもしれません。

しかし、会社譲渡をしたくても建設会社は売れるのか疑問に感じますよね。次の章では、買い手の狙いについて確認しましょう。

2. 建設会社を買収する会社の3つの狙い

建設会社を買収する会社の3つの狙い

「建設会社は売れるの?」と思うかもしれません。結論から言うと、建設会社は売れます。売れるどころか、建設会社は売り手市場です。

というのも、建設業界は拡大傾向にあります。首都圏の再開発や公共事業投資、五輪需要などが追い風となっているのです。

そこで、建設会社を買収したいと考える会社には以下の3つの狙いがあります。

  • 狙い1.技術力のある人材の確保
  • 狙い2.資源の相互活用
  • 狙い3.カバーエリアの拡大
買い手起業の狙いを確認し、なぜ建設会社が売れるのかを紐解いていきましょう。

狙い1.技術力のある人材の確保

買い手企業は、建設技術の持っている人材をできるだけ確保したいと考えています。

というのも、建設業界への若者の就職率はとても低いです。業界全体の高齢化が進んでおり、年々技能労働者はどんどん減っています。

技術労働者を補うために、作業の効率化や機械の導入などを行う企業も増えていますが、やはり最終的には人の手が必要です。

首都圏の再開発や公共事業投資、五輪による需要があっても人がいなければ仕事を受けることはできません。

そこで、同業の建設会社を買収し、出来るだけ多くの技能労働者を獲得しようと考えているのです。

狙い2.資源の相互活用

資源の相互活用のために買収を活用する建設会社は多いです。建設会社をより大きく成長させるためには、新しいサービス展開や顧客の獲得をしなければなりません。

しかし、新しいサービスを確立したり、新しい顧客を獲得するには時間がかかってしまいます。そこで、建設会社を買収することで時間と労力を短縮しようとするのです。

建設業界とひとことで言ってもさまざまな会社があります。住宅建設業や不動産開発・売買などの不動産業、公共工事などを請け負う建設業など様々です。

たとえば、住宅建設会社が不動産開発会社を買収すれば、オーダー建設の受注がしやすくなるかもしれません。

このように、売り手企業と買い手企業の持っている資源を相互活用することで、2つの会社の売り上げをさらに拡大していくことができるのです。

狙い3.カバーエリアの拡大

カバーエリアを拡大するために建設会社を買収するケースもあります。

たとえば、東海エリアではシェアの高い建設会社A社があったとしましょう。A社が関西にも進出したいと思ったとき、関西で同じようなサービスを取り扱う建設会社B社を買収すれば早くエリア進出できます。

もちろん、A社が大阪などに支社を作り開拓していくのも良いでしょう。しかし、すでに顧客を獲得しているB社を買収することで、A社で扱うサービスをB社の顧客にも販売することができます。

このように、買収をすることで手っ取り早くカバーエリアの拡大することができるのです。

以上が、建設会社を買収する会社の狙いでした。このように、建設会社の需要は高まっています。

実際に建設会社の会社譲渡は盛んに行われています。次の章で建設会社の会社譲渡の事例を確認していきましょう。

3. 近年増加傾向!建設会社の会社譲渡(株式譲渡)の4つの事例

近年増加傾向!建設会社の会社譲渡(株式譲渡)の4つの事例

建設会社の会社譲渡(株式譲渡)は頻繁に行われています。それだけ、建設会社のニーズは高まっているといえるでしょう。

紹介する建設会社の会社譲渡の事例は以下の4つです。

  • 事例1.三聖建設によるあなぶき加賀城建設への会社譲渡
  • 事例2.日本建設による日本エンデバーファンドへの会社譲渡
  • 事例3.井口建設による大森工業への会社譲渡
  • 事例4.角丸建設によるコニシへの会社譲渡
それぞれの事例について詳しく確認し、建設会社の会社譲渡のイメージを具体かさせましょう。

事例1.三聖建設によるあなぶき加賀城建設への会社譲渡

2018年11月、三聖建設はあなぶき加賀城建設に発行済みの全株式を譲渡し、会社譲渡を行いました。譲渡対価は非公開となっています。

会社譲渡の目的は、三聖建設の後継者問題の解決でした。三聖建設は後継者問題により事業継続のための譲渡先をずっと探していたのです。

一方、あなぶき加賀城建設も事業拡大するために協業先を探していました。そこで三聖建設を買収することで、相乗効果が生み出せると考えたのです。

両者ともに、本社は香川県。エリアも近く、三聖建設は安心してあなぶき加賀城建設に会社を託すことができたのです。

事例2.日本建設による日本エンデバーファンドへの会社譲渡

2006年3月、日本建設は機動建設工業グループの日本エンデバーファンドへ会社譲渡し、機動建設工業の子会社となりました。譲渡対価は発表されていません。

日本建設は、商業ビルや工場、倉庫、店舗、集合住宅および個人住宅など様々な建築物の新築工事、リニューアル工事等を全国的に展開する建設会社です。経営面で不安を抱えながら事業運営をしていました。

一方、機動建設工業は、土木工事を主体としていました。しかし、事業拡大をする上で民間建築工事を拡大していきたいと考えていたのです。そこで、日本建設を買収し、総合的サービスを提供できるようになりました。

ちなみに、日本エンデバーファンドは機動建設工業と証券会社などと協業事業立ち上げた企業再生ファンドです。機動建設工業は投資目的で日本建設を買収したのです。

事例3.井口建設による大森工業への会社譲渡

2018年9月、井口建設は大森工業へ株式譲渡をし、子会社となりました。譲渡対価は、2億3,100万円と発表されています。

大盛工業は本社のある東京都を中心に土木事業、不動産事業を行っている会社です。一方井口建設株式会社は山梨県で行われる公共土木工事を主軸に、建設会社として実績を積んできました。

この会社譲渡の目的は、事業基盤の拡大にあります。2社はこれまで土木工事事業を収益の中心としてきたため、会社譲渡で資源を相互に活用することで高いシナジー効果が見込めます。

今後はお互いが持つノウハウを最大限生かし、グループの収益力をさらに拡大させるとしています。

事例4.角丸建設によるコニシへの会社譲渡

2017年7月、静岡の土木建設会社・角丸建設はコニシへ全株を譲渡し、子会社となりました。譲渡対価は発表されていませんが、40〜50億円程度と予想されています。

角丸建設は毎年1億円以上の利益を出していましたが、後継者不在に悩まされていました。そこで今後の事業継続のため会社譲渡へ至ったのです。

一方、コニシは接着剤メーカーです。コニシは、建築・土木用補修剤の用途開拓を進めるために買収を決意しました。

角丸建材も会社譲渡によって、コニシの全国の営業網を活用して利益拡大を目指しています。

以上が、建設会社の会社譲渡の事例でした。紹介した事例のように、得意とする工事が似た会社を買収することにより事業の拡大を図る買い手は多くいるのです。

【関連】建設・土木業界、施工管理会社のM&A・買収・売却!業界動向・相場・ポイントを解説【成功事例あり】

4. 建設会社の会社譲渡(株式譲渡)の8つの流れ

建設会社の会社譲渡(株式譲渡)の8つの流れ

続いて建設会社が会社譲渡(株式譲渡)を行うときの流れについて確認していきましょう。事前に流れを知っておくことで、スムーズに会社譲渡することができます。

手続きの流れは以下の通りです。

  • 流れ1.M&A仲介会社に相談する
  • 流れ2.株式譲渡承認請求を行う
  • 流れ3.取締役会・株主総会での承認を得る
  • 流れ4.決定内容の通知をする
  • 流れ5.条件交渉・デューデリジェンスを行う
  • 流れ6.株式譲渡契約を締結する
  • 流れ7.株式名簿の書き換え・証明書の交付請求を行う
  • 流れ8.統合作業を行う
しっかりと内容をチェックし、スムーズに会社の引き継ぎを行いましょう。

流れ1.M&A仲介会社に相談する

まずは、M&A仲介会社に相談しましょう。M&A仲介会社とは、会社譲渡のコンサルタントのような存在です。

買い手企業選びや、資料・契約書の作成、買い手企業との交渉のサポートなどをおこなってくれます。

M&A仲介会社に相談することで、会社譲渡の道筋を立てることができるでしょう。とくに、初めて会社譲渡を行う人は必ず相談するべきです。

M&A仲介会社はたくさんありますが、以下の点に気をつけて依頼する会社を決めましょう。

  • 建設業界に精通している
  • 弁護士や会計士などの専門家のサポートが受けられる
  • 費用を安く抑えられる
  • できるだけ高い価格で会社譲渡してくれる
これらのポイントをおさえたM&A仲介会社に依頼するために、複数のM&A仲介会社に相談し比較することをおすすめします。

M&A仲介会社が決まったらアドバイザリー契約を結び、正式に業務を依頼しましょう。

流れ2.株式譲渡承認請求を行う

会社譲渡(株式譲渡)を行うため、譲渡制限株式かどうかの確認をします。譲渡制限株式とは、自由に譲渡することを制限している株式のことです。会社の定款で定められているはずなので確認しましょう。

もし、譲渡制限株式であれば、自由に株主が株式譲渡することはできません。制限がなければ譲渡することができますが、ほとんどの中小企業の株式には制限がかけられています。

譲渡制限株式であれば、各企業の承認機関での承認請求の手続きを行いましょう。その際、譲渡する株式数と株式を譲渡される人の氏名または名称を明らかにする必要があります。

流れ3.取締役会・株主総会での承認を得る

株式譲渡承認請求のあとは、取締役会と株主総会で承認を得る手続きを行います。なぜなら、譲渡制限株式を譲渡する場合は、会社の承諾が必要だからです。

無事承認されれば、株式の制限が解除され、譲渡できるようになります。

しかし、企業側に承認されなかった場合、希望の相手に株式譲渡をすることはできません。このとき、企業側は株主を買い取るか指定の買取人に買収させなければならないと決まっています。

さらに、会社が株式を買い取るなら、株主総会で株式を買い取ることと買い取る株式数についての特別決議を行わなければなりません。

流れ4.決定内容の通知をする

取締役会や臨時取締役会で株式譲渡の承認が下りたら、決定内容の通知を行います。この通知は株式譲渡承認請求をしてから2週間以内に通知しなければなりません。

2週間以内に通知がなければ、「株式譲渡を承認した」と解釈しても大丈夫です。

流れ5.条件交渉・デューデリジェンスを行う

株式譲渡することを承認されれば、買い手企業と条件交渉をしたり、デューデリジェンスを対応するなどの手続きを行いましょう。

買い手企業とは、会社譲渡の条件を細かく決めていくべきです。具体的には、譲渡対価、従業員や役員の処遇、事業の融合・統合について話し合っていきましょう。

また、デューデリジェンスとは買い手企業による売り手企業の内部調査のことです。買い手企業は、買収後のリスクをできるだけ軽減するために、財務状況や法務リスクなどを調べます。

売り手企業はできるだけデューデリジェンスに協力し、正しい情報を提供しましょう。

流れ6.株式譲渡契約を締結する

条件交渉がまとまれば、株式譲渡契約を締結しましょう。株式譲渡契約には以下のような内容を記載します。

  • 譲渡の実施日
  • 譲渡価格
  • 譲渡する株式の数(割合)
  • 譲渡目的
  • 譲渡対価の支払い方法や期限
  • 取引に関する諸条件
一度株式譲渡契約を締結すると、撤回することはできません。

契約書の内容をしっかりと把握し、弁護士などにリーガルチェックをおこなってもらいましょう。

流れ7.株式名簿の書き換え・証明書の交付請求を行う

株式譲渡契約を締結したら、株式名簿の書き換えと株主名簿記載事項証明書を行いましょう。

株式譲渡契約を締結しただけでは、自動的に株式の所有者が変わるわけではありません。

そのため、買い手企業と譲渡した株主の連名で会社に対して株式名簿を書き換え請求を行い、株式を書き換えるのです。

また、株式を取得したという証明のために、株主名簿記載事項証明書を発行しましょう。これで第三者が見ても、買い手企業が株主であることを証明できるようになります。

以上で会社譲渡の手続きは完了です。

流れ8.統合作業を行う

会社譲渡の手続きが完了した後、買い手企業と売り手企業の統合作業を行います。

基本的に会社譲渡を行っても、売り手企業の経営者が変わるだけなので企業内・外に影響はでません。

しかし、まれに買い手企業に社内システムや人事評価システムを合わせることがあります。その場合、研修などを行わなければ従業員は戸惑ってしまい通常業務をこなせなくなるでしょう。

また、建設会社の経営者が変わることで少なからず社風が変わります。もし、会社譲渡を機に引退しようと思っていてもすぐには引退せず、統合作業のサポートをしましょう。

以上が、建設会社を会社譲渡するときの流れでした。会社譲渡をするためには、さまざまな手続きが必要です。

不安に感じる人は、必ず専門家であるM&A仲介会社に相談しましょう。検討から統合作業までサポートしてくれます。

5. 会社譲渡(株式譲渡)をするときの建設業許可の取り扱い

会社譲渡(株式譲渡)をするとき建設業許可の取り扱い

建設会社が会社譲渡(株式譲渡)をするとき、気をつけなければならないのが建設業許可の取り扱いです。

基本的に、会社譲渡をするとき「株式譲渡」という手法を使えば許可を取り直す必要はありません。しかし、以下のような注意点があることを覚えておきましょう。

  • 注意点1.事業譲渡・会社分割をするときは取得し直す必要がある
  • 注意点2.建設業許可が取り消される可能性がある
  • 注意点3.変更届を提出しなければならない
  • 注意点4.引き継ぎに時間がかかる
建設業許可は、建設会社を営む上で大切な許可です。事前に確認し、営業停止とならないよう注意しましょう。

注意点1.事業譲渡・会社分割をするときは取得し直す必要がある

事業譲渡・会社分割という手法で、会社譲渡をする場合、建設業許可を引き継ぐことができません。そのため、買い手企業による建設業許可の取得が必要です。

建設業許可には、本店所在地の地方整備局長等の許可による大臣許可と都道府県の許可による知事免許の2つの区分があります。どちらにあてはまるか確認しておきましょう。

また、建設業許可は、申請してから許可証が発行されるまで1ヶ月〜3ヶ月程度かかります。

  • 国土交通大臣許可(建設業の営業所が複数の都道府県にまたがってある場合):約3ヶ月
  • 都道府県知事許可(建設業の営業所がひとつの都道府県内にある場合):約1ヶ月

営業を継続するため、逆算して建設業許可を申請しましょう。

ただし、買い手企業がもともと建設業許可を持っているのであれば、事業譲渡・会社分割の後も許可を維持することができます。

【関連】建設会社は事業譲渡/事業売却で経営を立て直す!譲渡のメリットと手順を詳しく解説

注意点2.建設業許可が取り消される可能性がある

株式譲渡をした場合でも、以下の5つの要件を満たしていない場合は取り消されることとなります。

  1. 経営業務の管理責任者がいること
  2. 専任技術者がいること
  3. 財産的な基礎が安定していること
  4. 誠実に契約を履行すること
  5. 欠格要件に該当しないこと

これらの要件にはさらに細かい設定がされています。たとえば、経営業務の管理責任者は経営幹部としておいていなければなりません。

そのため、会社譲渡をすることによって経営業務の管理責任者が離職してしまうと建設業許可は取り消されてしまいます。

経営業務の管理責任者や専任技術者が離職するなど要件から外れてしまう恐れがあるのであれば、事前に買い手企業に相談しておきましょう。

そうすることで、人材配置が行われることもあります。自社で採用しなければならないこともあるので、事前の話し合いが重要です。

注意点3.変更届を提出しなければならない

会社譲渡を行ったら、速やかに変更届を提出しましょう。

建設業許可は、重要事項の変更があった場合、2週間以内に変更届を提出しなければなりません。

具体的には以下のような変更があった時に、提出が必要です。

  • 会社の商号
  • 営業所の変更
  • 資本金
  • 役員や重要な従業員(各営業所の代表者など)
  • 株主
  • 経営管理者
  • 専任技術者
これらの変更があった場合には、忘れずに変更届を提出しましょう。

注意点4.引き継ぎに時間がかかる

建設業許可の引き継ぎには時間がかかります。公的機関の手続きには時間がかかることも多く、引継ぎの完了までは1ヶ月程度と見ておきましょう。

スムーズに営業できるようスケジュールを調整することをおすすめします。

以上が建設業許可の取扱いで注意すべきことでした。

建設業許可の引き継ぎについては、行政書士などの専門家と共に細かい要件について確認していくことが大切です。

もし検討の結果、建設業許可が新たに必要となる場合は申請のスケジュールを買い手企業と一緒に考えておきましょう。

6. 建設会社の会社譲渡(株式譲渡)を成功させる3つのポイント

建設会社の会社譲渡(株式譲渡)を成功させる3つのポイント

ここまでは、建設会社の会社譲渡(株式譲渡)の事例や手続きの流れ、建設業許可について詳しく確認してきました。会社譲渡に成功することで、買い手企業・売り手企業双方が成長することができます。

しかし、「会社譲渡したいけど成功するか分からない」と不安に思う経営者もいるでしょう。そこで、建設会社の会社譲渡を成功させるポイントを3つご紹介します。

成功させるためのポイントは、以下の3つです。

  • ポイント1.同業者に会社譲渡する
  • ポイント2.入札できる公共工事について理解しておく
  • ポイント3.建設業界に詳しい専門家に相談する
3つのポイントを理解し、建設会社の会社譲渡を成功させましょう。

ポイント1.同業者に会社譲渡する

建設会社の会社譲渡先は同業者がおすすめです。建設業会では仕事はあるのに人手が足りず受注できないといった問題を抱えています。

そのため、建設業界内で建設会社を買収・協業したいというニーズが高まっているのです。さらに、高い価格で会社譲渡できる可能性もあります。

同業者へ会社譲渡する際、以下のようなことをまとめておくとアピールしやすいでしょう。

  • カバーしているエリア
  • 得意な業務(民間住宅や公共事業など)
  • 従業員の持つ建設技術
  • 主な顧客
これらは、建設会社の強みとなります。事前に社内でまとめておくことで、M&A仲介会社が候補を探しやすくなり、スピーディーに買い手企業を見つけることができるでしょう。

また、自社の強みからどのような会社に売却すれば相乗効果を得ることができるかも考えておくのもおすすめです。なぜなら、相乗効果を得ることができる会社ほど自社を魅力に感じてくれるからです。

結果的に譲渡価格を高めることに繋がるでしょう。建設会社を会社譲渡するときは、同業者を買い手企業に選ぶことをおすすめします。

ポイント2.入札できる公共工事について理解しておく

公共工事の場合、会社の規模が大きくなると小規模工事における入札参加が難しくなってしまいます。そのため買い手企業に移籍した従業員に今までと近い規模の公共工事を行ってほしい、と考えているなら注意が必要です。

買い手の企業規模によっても変わりますが、入札はランク式となっています。会社が大企業傘下に入ることで、小規模公共工事が受注できなくなることもあるので今後入札する公共工事の内容について確認しておくことが重要です。

また会社譲渡により工事の規模や内容に大きな変更があるなら、従業員に仕事のやり方などをあらかじめ教えておく必要があります。会社譲渡後に従業員が戸惑わないよう、説明会や研修などを行うと安心です。

ポイント3.建設業界に詳しい専門家に相談する

建設会社の会社譲渡を成功させるためには、建設業界に詳しい専門家へ相談しましょう。

建設会社の会社譲渡には、建設業許可の引継ぎなど気をつけなければならないことが多いです。専門家に一切相談せず会社譲渡を進めてしまった場合、契約の不備や買い手企業との交渉決裂などが発生してしまうことも予想されます。

しかし、建設業界のことをよく理解している専門家に相談することでトラブルを回避することができるのです。

また、建設業界に詳しい専門家は買い手企業の情報をたくさん持っています。多くの企業の中から最適な買い手企業を紹介してもらうことで、会社譲渡の成功率は高まります。

必ず建設業界に詳しい専門家に相談しましょう。

7. 建設会社の会社譲渡(株式譲渡)ならM&A総合研究所にお任せください

建設会社の会社譲渡(株式譲渡)ならM&A総合研究所にお任せください

建設会社の会社譲渡(株式譲渡)を検討しているのであれば、M&A総合研究所にお任せください。

M&A総合研究所であれば、建設会社特有のお悩みや課題に真摯に向き合いながら会社譲渡をサポートいたします。会社譲渡に詳しい公認会計士が直接サポートしますので、安心してお任せいただけます。

また、M&A総合研究所は相談料、着手金、中間報酬無料です。少額のM&Aにも対応しています。小さな会社であってもM&Aは可能です。お気軽にご相談ください。

8. まとめ

建設業界内での会社譲渡は頻繁に行われています。もし、後継者や経営で悩んでいるのであれば、会社譲渡を検討しましょう。

会社譲渡をすれば、売り手企業・買い手企業双方にとってメリットがあります。

しかし、建設会社の会社譲渡には注意しなければならないことも。会社譲渡が不安な方は、ぜひM&A総合研究所へご相談ください。

上手に専門家へ頼りながら、会社譲渡を成功させましょう。

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