システム開発会社は株式譲渡すべき!動向や手続き方法などを詳しく解説

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

システム開発会社の株式譲渡/会社譲渡についてお調べですね。システム開発会社の株式譲渡は近年案件が急増しています。今回は、システム開発会社の業界動向や手続き方法などを詳しく解説!正しい方法で株式譲渡を行い、利益を確保しましょう。


目次

  1. システム開発会社の株式譲渡・会社譲渡の背景
  2. システム開発会社の株式譲渡・会社譲渡の事例
  3. システム開発会社の株式譲渡・会社譲渡のメリット
  4. システム開発会社の株式譲渡・会社譲渡の注意点
  5. システム開発会社の株式譲渡・会社譲渡前に確認しておくポイント
  6. 譲渡制限株式を譲渡する方法
  7. 株式譲渡の手続き
  8. システム開発会社の株式譲渡・会社譲渡の税務処理
  9. システム開発会社の株式譲渡・会社譲渡を成功させるポイント
  10. システム開発会社の株式譲渡・会社譲渡は専門家に相談しよう
  11. まとめ
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1. システム開発会社の株式譲渡・会社譲渡の背景

システム開発会社を株式譲渡・会社譲渡しようとお考えですね。具体的に検討する前に、まずは業界の動向を確認していきましょう。

システム開発会社の株式譲渡・会社譲渡の案件は年々増加傾向にあります。理由は主に、以下の6点です。

  1. 人材不足
  2. 後継者不足
  3. 単価の下降
  4. 需要の上昇
  5. 内製化の進展
では、1つずつ見ていきましょう。

理由1.人材不足

システム開発会社は、深刻な人材不足に陥っています。なぜなら、仕事量の増加に対するエンジニアの数が足りていないのです。

システム開発会社の仕事量は近年急増しています。IT技術の進歩によって、多種多様な業種からの注文が殺到しているからです。しかし、肝心のエンジニアの数が追い付いていません。

人材不足で廃業に追いやられる企業も少なくはありません。そのため、廃業を免れるために株式譲渡を考える経営者も多いのです。

エンジニア不足は、エンジニアの高齢化や年収の低さなどが主な要因として挙げられます。上記の問題は、特に中小企業が深刻な状態です。なぜなら大手企業であれば、知名度が高いため比較的募集が集まりやすくなっています。

しかし、中小企業はそうはいきません。人材不足が原因で、仕事があっても廃業せざるを得ない企業が増えています。システム開発会社の株式譲渡・会社譲渡は、人材不足が大きく起因しているのです。

理由2.後継者不足

システム開発会社では、後継者不足も大きな問題です。少子高齢化に伴い、後継者不足は業種問わず問題となっています。しかし、システム開発会社は特に深刻なのです。

なぜなら、専門の知識を要するため引き継ぐ人材が非常に少ない状態となっています。特に、中小のシステム開発会社では大手企業よりも深刻です。大企業よりも後継者を探すのが難しくなっています。

また、システム開発会社の株式譲渡の背景には、経営者の高齢化もあります。2013年12月に中小企業庁が行なった「中小企業者・小規模企業者の廃業に関するアンケート」によると、廃業の理由は「経営者の高齢化、健康の問題」が48.3%を占めています。

つまり、中小企業の廃業の半数の理由は高齢化によるものなのです。システム開発会社でも経営者の高齢化が問題になっています。経営者が高齢化し、企業を第三者に譲渡したいという理由から株式譲渡・会社譲渡を行う場合も非常に多いです。

後継者がいない場合、最悪廃業せざるを得ません。事業を継続させるために、株式譲渡・会社譲渡は非常に有効な手段です。なぜなら、第三者を後継者として企業を譲渡することができるからです。

経営者が高齢な場合は、早めに見つける必要があります。早期に譲渡先を見つけ、企業を引き継ぎましょう。

システム開発会社の事業継承については、『システム開発会社の事業継承の動向は?メリットや手続きの方法を解説』をあわせて確認してください。

理由3.単価の下降

システム開発会社の株式譲渡・会社譲渡は、案件の単価の下降も原因です。システム開発会社は需要の上昇しているものの、単価は下がってきています。なぜなら、オフショア開発や内製化などが進んでいっているからです。

大手企業の価格が下がることで、中小企業も価格を下げざるを得ません。内製化していない大手企業は、1円でも安い取引先を探します。

そのため、中小企業は、いつ契約を切られるか分からない状態にあるのです。価格の下降により売上も下がり、非常に経営が難しい状況となっています。そのため、大手企業に株式譲渡・会社譲渡する中小企業も増えているのです。

理由4.需要の上昇

システム開発会社の需要は年々増加傾向にあります。理由は、IT技術の進歩です。

特に製品とインターネットが繋がるIoTの技術の加速しています。そのため、IoTの技術を支えるシステム開発会社のニーズも拡大傾向にあるのです。今後も上昇は続く見通しがなされています。

需要や売上拡大に伴い、大手システム開発会社は企業の拡大を図ります。その中で会社買収を検討している企業も少なくありません。なぜなら、短期間で事業を拡大することができるからです。

株式譲渡により企業を買収し、自社を更に拡大するシステム開発会社も増加しています。このように、需要の上昇による株式譲渡も増加しています。

理由5.内製化の進展

システム開発会社の株式譲渡・会社譲渡は、内製化の進展も大きな要因となっています。内製化とは、システムを社内で作ることができるように組織体制を整えることです。

システム開発・保守・運用までを一貫することでコストダウンやフレキシブルな動きが可能となります。しかし、現在、内製化していない企業は非常に多いのも現状です。

そこで、内製化するために大手企業は、下請け、孫請け企業を子会社化する動きも進んでいるのです。このように、内製化の進展による株式譲渡・会社譲渡も増加しているのです。

2. システム開発会社の株式譲渡・会社譲渡の事例

システム開発会社の株式譲渡・会社譲渡の動向を確認しました。続いては、システム開発会社の株式譲渡・会社譲渡の事例を見ていきましょう。今回は、以下の2社による事例を見ていきます。

  1. NTTデータによる株式譲渡
  2. 株式会社日立製作所による株式譲渡
では、1つずつ見ていきましょう。
 

事例1.NTTデータによる株式譲渡

買い手企業 売り手企業
株式会社NTTデータ MagenTys Holdings Limited
データ通信やシステム構築事業を行っている企業 プリケーション開発、クラウドオーケストレーションといったDevOpsコンサルティングサービスを提供する企業

NTTデータは、子会社である英国NTT DATA EMEA Ltd.を通じ、イギリスのMagenTys Holdings Limited を株式譲渡により買収しました。MagenTys Holdings Limitedは、イギリスで、アプリケーション開発、クラウドオーケストレーションといったDevOpsコンサルティングサービスを提供する企業です。

オープンソースフレームワークといったIP資産を多く保有しているほか、エンジニアリングスキルが非常に高い企業とされています。今回の株式譲渡は、NTT DATA EMEAの保有しているデジタルトランスフォーメーションサービスの強化が目的です。

デジタル化が加速している状況で、他社と差別化するサービスや強みを欲しいと考えていました。MagenTysのDevOpsケイパビリティを活用することで、顧客のデジタルトランスフォーメーションの強化を図っています。

事例2.株式会社日立製作所による株式譲渡

買い手企業 売り手企業
株式会社日立製作所 REAN Cloud LLC
社会インフラ事業を展開する国内最大の総合電機メーカー 不特定多数の企業または個人で使用するクラウド環境のマネージドサービスと既存システムの機能を活用し、システム移行を行う企業

2018年7月に、株式会社日立製作所は米国子会社であるHitachi Vantaraを通して、REAN Cloud LLCを株式譲渡によって取得しました。株式会社日立製作所は社会インフラ事業を展開する国内最大の総合電機メーカーです。

情報・通信システムや電力システムといったサービスを展開しています。企業の課題をOTとITに、プロダクトシステムを組み合わせ解決する事業を国内だけではなく海外でも推進しているのです。

一方REAN Cloud LLCは、不特定多数の企業または個人で使用するクラウド環境のマネージドサービスと既存システムの機能をそのまま活用し、新しいシステムへ移行するサービスを提供している企業です。

今回の株式譲渡の目的は、クラウド関連サービス事業の拡大です。株式会社日立製作所は、REAN Cloud LLCが保有しているパブリッククラウド関連のサービスの提供能力を獲得します。そしてアメリカを中心に海外にクラウド関連サービス事業を拡大していく目論見です。

株式会社日立製作所はIT事業拡大に向けて2017年〜2018年度の2年間で総額1兆円をM&Aに投資するする方針を明らかにしていました。そして、REAN Cloud LLCの買収もその一環として実施されたのです。

3. システム開発会社の株式譲渡・会社譲渡のメリット

システム開発会社の株式譲渡・会社譲渡の事例について見てきました。具体的に株式譲渡を検討したときの、メリットが何か気になりますよね。株式譲渡・会社譲渡のメリットは以下の通りです。

  1. 現金が手に入る
  2. 従業員の雇用が継続される
  3. 手続きが比較的簡単
  4. 負債も肩代わりしてもらえる
では、1つずつ見ていきましょう。

メリット1.現金が手に入る

株式譲渡では、現金を手に入れることができるというメリットがあります。株式譲渡に限らず、M&Aでは対価として資金を手にすることができます。

株式譲渡の対価は、現金もしくは株式です。譲渡価格は、企業の価値によって算定されるので相場はありません。

しかし、ある程度まとまった現金を手にすることができます。手にした現金で、新しい企業を始めたり老後の資金にする人もいるのです。

メリット2.従業員の雇用が継続される

株式譲渡では、従業員の雇用が継続されます。というのも、買い手企業によって雇用がそのまま引き継がれるのです。

M&Aを行う際、売り手企業の経営者は従業員の雇用について心配な点もあるでしょう。しかし、株式譲渡の場合、従業員がそのまま継続して働くことができます。

しかし、従業員にとってはいきなり経営者が変わることは非常に不安です。経営者が変わることに対して不満を持ち、退職してしまう従業員も少なくはありません。

従業員を不安にさせないためにも、どのような経緯で株式譲渡するのか・今後どのような経営方針になっていくのかをきちんと説明しましょう。

メリット3.手続きが比較的簡単

株式譲渡の場合、手続きは比較的簡単です。というのも、契約書の作成、締結、株主名簿の書き換えのみで完了します。つまり、株主総会の承認が必要ありません。

株式譲渡に制限がかかっている場合は、取締役会または株主総会にて決議が必要です。しかし、それ以外の場合は非常にスムーズな手続きで完了します。

そのため、手続きを迅速に進行することができ、株主総会を実施する場合と比べて早く取引が完了します。

メリット4.負債も肩代わりしてもらえる

株式譲渡は、負債も肩代わりしてもらえます。というのも、株式譲渡は企業の持つ資産、負債を丸々譲渡するのです。

譲渡するのは、有形無形問わずあらゆる資産が含まれます。もちろん、負債なども肩代わりしてもらえるのです。事業譲渡の場合は債権者の了承も必要になりますが、株式譲渡の際は不要です。

負債やマイナスとなるリスクは、あらかじめ買い手企業に伝えておきましょう。問題点を隠して株式譲渡をした場合、後々トラブルに発展する可能性もあるのです。最悪の場合、訴訟に発展するケースもあります。
 

システム開発会社の事業譲渡については、『システム開発会社の事業譲渡・事業売却の動向やメリット、手続きについて解説』をあわせて確認してください。

4. システム開発会社の株式譲渡・会社譲渡の注意点

システム開発会社の株式譲渡・会社譲渡のメリットを確認していきました。では、システム開発会社の株式譲渡・会社譲渡のデメリットは何か気になりますよね。

続いては、システム開発会社の株式譲渡・会社譲渡の注意点について見ていきましょう。具体的には、以下の2つがあります。

  1. 譲渡価格が想定よりも安い可能性
  2. 課税の発生
では、1つずつ見ていきましょう。

注意点1.​​​​​​​譲渡価格が想定よりも安い可能性

​​​譲渡価格が想定よりも安い可能性があります。譲渡価格はデューデリジェンスによって決定されるのです。

デューデリジェンスとは、買い手企業が売り手企業を調査し、正しい価値を算定するための作業です。そのため、想定していた譲渡価格に満たない場合も十分に考えられます。意向表明や基本合意締結の段階の価格はあくまでも想定価格であり、実際の価格は変動する可能性があるのです。

譲渡価格を少しでも高くしたい場合には、M&Aアドバイザーに相談するのがおすすめです。希望譲渡価格を相談し、見合った候補先を見つけてくれるでしょう。また、譲渡価格を高くするためのアドバイスもしてくれますよ。

注意点2.課税の発生

株式譲渡を行う際には、課税が発生します。そのため、譲渡額を丸々手にすることができるわけではありません。詳しい課税や税務処理に関しては後ほど詳しく説明していきます。

どれくらいの課税がかかるかをあらかじめ把握しておかなければ、せっかく株式譲渡・売却してもほとんど税金に持っていかれてしまったということにもなりかねません。

そのため、税理士など専門家にアドバイスしてもらいながら進めることをおすすめします。

5. システム開発会社の株式譲渡・会社譲渡前に確認しておくポイント

株式譲渡のデメリットについて確認してきました。続いては、株式譲渡をする際のポイントを確認していきましょう。下記の2点をあらかじめ把握することで、株式譲渡を行う手続きがスムーズになります。

  1. 株券を発行しているか
  2. 株式譲渡に制限はないか
ではさっそく、1つずつ見ていきましょう。

ポイント1.株券を発行しているか

まずは、株券を発行しているかどうか確認しましょう。現在の会社法において、株式会社は原則として株券を発行しません。しかし、会社法改定前は株券を発行することが原則とされていました。

そのため、移行手続きが完了しているか確認しなければいけません。登記事項証明書と定款で確認することができます。

株券発行会社の株式譲渡は、株券を交付しなければ効力が発生しません。一方、株券不発行会社の場合、当事者間の意思表示のみで株式譲渡が完了します。

そのため、株券の交付は必要ありません。このように、株券を発行しているか否かで手続きが異なります。まずは株券を発行しているか否かを確認しましょう。

万が一、株券発行会社でありながら株券を発行していない場合はM&Aアドバイザーに相談するのがおすすめです。

ポイント2.株式譲渡に制限はないか

続いては、株式譲渡に制限があるかどうかを確認しましょう。原則として、株式は自由に譲渡できます。

しかし、一部譲渡の制限がかかっている企業も存在するのです。企業にとって不適切な第三者が株式を手にすることを防ぐための決まりとなっています。定款で企業が発行する株式を譲渡するため、企業の承認を要する決まりを定められるのです。

制限があるかどうかは、会社の定款に記載されています。また、登記事項のため、会社の登記簿謄本ですぐに確認することができるのです。

株式譲渡に宣言がある場合、制限がない場合とは株式譲渡の方法が異なります。では、具体的にどのような方法なのかを見ていきましょう。

6. 譲渡制限株式を譲渡する方法

譲渡制限株式を譲渡する場合には当事者同時のみの承諾では取引できません。

まずは、譲渡制限株式する旨を承認を得なければいけないのです。取締役会を設置している企業は取締役会が、設置していない企業は株主総会が承認を行います。譲渡制限株式を譲渡する際には、以下の7つの手続きを踏む必要があります。

  1. 譲渡承認請求を行う
  2. 取締役会・株主総会での承認で承認を得る
  3. 決定内容の通知を行う
  4. 会社または指定買取人による買取り
  5. 売買代金・株券の供託
  6. 売買価格の決定
  7. 売買代金の決済
1つずつ見ていきましょう。

手続き1.譲渡承認請求を行う

まずは、譲渡承認請求を行います。譲渡制限のある株式を譲渡したい株主または請求者が、売り手企業に対して行います。その際には、以下の点を明確にしておきましょう。

  1. 譲渡する株式の数
  2. 株式を譲り受ける者の氏名または名称
株式の売り手による承認の請求の場合、株主と売り手企業と一緒に承認請求を行わなければいけません。なぜなら、どちらか単独で請求してしまうと、利害関係人の利益を害する可能性があるからです。代表的なものには、利益相反が挙げられます。

利益相反とは、どちらかの企業もしくは株主の不利益に働くことです。そのため、株主と売り手企業と一緒に承認請求を行なわなければいけません。請求者に関する詳細は以下の通りです。

 

請求者 承認請求 記載内容
売り手企業 単独で実施可能 ・譲渡する株式の数
・譲受人の氏名または名称
買い手企業 株主と共同で実施 ・取得する株式の数
・取得者の氏名または名称
・会社が譲渡を承認しない場合、当該会社または指定の買取人によって譲渡制限株式を買い取ることを請求するときはその旨を記載
上記の表に沿って譲渡承認請求を行いましょう。

手続き2.取締役会・株主総会での承認で承認を得る

会社は、譲渡承認請求を受けた場合には、以下の場所にて当該譲渡を承認するか否かを決定する必要があります。

企業 承認を行う機関
取締役会設置企業 取締役会
上記以外の企業 株主総会


しかし、例外的に株主総会で承認することも可能な場合があります。定款で特別の定めがある場合です。その際、株主総会における承認決議が必要となります。

手続き3.決定内容の通知を行う

続いては、決定内容の通知を行いましょう。売り手企業が譲渡を承認した後、その旨を請求者に通知しなければいけません。

また、譲渡承認請求の日から2週間以内に行いましょう。それまでに通知がない場合、企業は譲渡の承認の決定をしたものとなります。

手続き4.会社または指定買取人による買取り

続いては、会社もしくは指定買取人による買取り請求を行います。譲渡承認請求の際に一緒に行いましょう。基本的には、どちらが買い取るかは自由です。

しかし、企業が譲渡を承認しなかった際には、企業自身が買い取るのか、指定買取人を指定するのかを決定しなければいけません。

  • 企業が買い取る場合は、株主総会において決議を実施(※取締役会設置会社であっても実施)
  • 指定買取人が買い取る場合、取締役会決議で指定買取人を指定

買い取り手によって対応方法が異なるので注意してください。

手続き5.売買代金・株券の供託

続いては、売買代金・株券の供託を行います。企業または指定買取人が買取りの通知を行った場合、1株あたりの純資産額に対象株式の数を乗じた金額を会社の本店所在地の供託所に供託しましょう。

しかし、対象株式が株券発行会社の株式である場合においては以下のように対応します。売買代金の供託を証明する書面の交付後1週間以内に、対象株式に係る株券を供託しましょう。

手続き6.売買価格の決定

株式の売買価格が正式に決定します。株式の売買価格の決定方法は、企業または指定買取人との間の協議です。

両社が同意した場合、株式譲渡契約書を契約します。売買価格を決定する際には、M&Aアドバイザーに相談するのがおすすめです。

手続き7.売買代金の決済

売買代金の決済を行います。決済が完了した後、株式の移転の効力が発生します。供託額は売買代金の支払に充当され、決済完了後に取引は終了です。

株式譲渡の手続き確認していきました。株式譲渡の手続きは、他のM&A手法と比較すると簡単ですが、経営者のみで行うには難しいでしょう。スムーズかつ安心に取引を行うためにも、M&Aアドバイザーに相談しながら進めるのが妥当です。

M&A総合研究所では、完全成功報酬型でM&Aアドバイザーがしっかりとサポートしてくれます。まずは、無料相談をしてみましょう。

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株式譲渡の手続きの詳細は、『株式譲渡の方法を徹底解説【非上場会社/有限会社】』をあわせて確認してください。

7. 株式譲渡の手続き

制限株式譲渡の方法を見ていきました。続いては、株式に制限のない場合の株式譲渡の手続きについて確認していきます。株式に制限がない場合は、下記の方法で手続きすることが可能です。

  1. 株式譲渡承認の請求
  2. 取締役会・株式総会での承認手続き
  3. 決定内容通知
  4. 株式譲渡契約の完了
  5. 株券交付または、株主名簿の書き換え
では、1つずつ見ていきましょう。

手続き1.株式譲渡承認の請求

株式譲渡承認の請求を行います。株式譲渡承認とは、株式譲渡を承認してもらう為の手続きです。株式に制限がある場合は、まずは証人請求を行わなければいけません。売り手企業から買い手企業に対して行う手続きとなっています。

手順としては、まず最初に株主から企業に対して請求しなければいけません。しかし実際には事前に企業間で話し合いを行い、既に内諾されているケースがほとんどです。

手続き2.取締役会・株式総会での承認手続き

続いては、取締役会・株式総会での承認手続きを行います。取締役会を設置していない企業は、取締役は株主から譲渡承認の請求を受けた時点で臨時株主総会を開催を決定しなければいけません。

また、取締役会を設置していない企業の場合、取締役の過半数の一致によって株主総会の招集する必要があります。その際、株主総会を開催を前提としていなければいけません。

手続き3.決定内容通知

株主総会や取締役会で決まった事項を、関係各者に通知します。期限は、承認請求の日から2週間以内です。通知しなかった場合、株式譲渡を承認したと認定されます。

手続き4.株式譲渡契約の完了

売り手企業と買い手企業が取引に合意したら、株式譲渡契約書を交わします。契約書には、以下の内容を記載しましょう。

  1. 株式会社の情報
  2. 株式譲渡の価格
  3. 譲渡する株式の種類
  4. 譲渡対象の株式数
譲渡人と譲受人がそれぞれ記名・押印し、手続きは完了です。

手続き5.株券交付または、株主名簿の書き換え

株券を発行している企業の場合、契約完了後に株券を交付します。株券不発行の非上場企業の場合は、契約完了後に株主名簿の書き換えを実施しなければいけません。上記の手続きで取引は完了です。

株式譲渡の登記に関しては『株式譲渡した際、登記申請や定款変更は必要?』を確認してください。

8. システム開発会社の株式譲渡・会社譲渡の税務処理

システム開発会社の株式譲渡・会社譲渡の手続きについて確認してきました。株式譲渡・会社譲渡を行う場合には、税金が発生します。

続いては、システム開発会社の株式譲渡・会社譲渡の税務処理について確認しましょう。税務面で確認するべきは以下の2点です。

  1. 譲渡所得の課税に関して
  2. 株式譲渡の確定申告について
では、1つずつ見ていきましょう。

税務処理1.譲渡所得の課税に関して

株式譲渡・会社譲渡の場合、税務処理は申告分離課税により算出されます。申告分離課税とは、通常の給与所得や事業所得の合計とは別として、税金の額を計算する方法です。

申告分離課税の計算方法について見ていきましょう。

申告分離課税の計算方法

申告分離課税の計算方法は、以下の2種類の方法があります。

  1. 売り手企業が個人の場合
  2. 売り手企業が法人の場合

個人の場合には、譲渡益に対して20.315%(所得税15.315%、住民税5%)の税金が課税されます。譲渡益とは、株式譲渡により取得した金額から各種費用を引いた差額です。一方、法人の場合、譲渡益に対して法人税(約30%)が課税されます。

税務処理2.株式譲渡の確定申告について

株式譲渡の場合、確定申告が必要です。確定申告は、「申告分離課税」に分類されます。1年間(1月1日から12月31日まで)の譲渡に関して、原則翌年の2月16日から3月15日までに手続が必要です。

申告分離課税とは、他の所得と区分して税金を計算する方法です。株式譲渡は、「上場株式等に係る譲渡所得等の金額」と「一般株式等に係る譲渡所得等の金額」に区分されます。

そのため、上記の2種類の別々の申告分離課税で計算しなければいけません。ですが、以下の3つに該当する場合には確定申告はありません。

  1. 年間で株式譲渡における損失が出ている場合
  2. 年間で株式等の譲渡益が出ており、かつ「特定口座で源泉徴収あり」としている場合
  3. NISA口座で取引しており、かつ譲渡益が出ている場合
上記の3種類に該当する場合には、課税が発生しません。確定申告を行う場合には、必ず税理士に相談しながら進めましょう。

株式譲渡の手続き確認していきました。株式譲渡の税務手続きは、税金に関する知識が必須です。スムーズかつ安心に取引を行うためにも、税理士が在籍するM&A仲介会社に相談しながら進めるのが妥当です。

M&A総合研究所では、完全成功報酬型でM&Aアドバイザーがしっかりとサポートしてくれます。まずは、無料相談をしてみましょう。

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株式譲渡の税金の詳細は、『会社譲渡の税金まとめ!株式譲渡と事業譲渡どちらが節税対策になる?』をあわせて確認してください。

9. システム開発会社の株式譲渡・会社譲渡を成功させるポイント

システム開発会社の株式譲渡・会社譲渡の税務処理について確認しました。株式譲渡・会社譲渡を検討している場合、少しでも高額で売却したいですよね。続いては、システム開発会社の株式譲渡・会社譲渡を成功させるポイントを見ていきましょう。

特に、以下の3点は重要なポイントです。

  1. 開発力の高さ
  2. 人材の技術力の高さ
  3. 専門知識と交渉力
では、1つずつ見ていきましょう。

ポイント1.開発力の高さ

システム開発会社では、開発力の高さが非常に大切です。特に、近年ではシステム開発会社が急増しています。

そのため、他社と差別化することで譲渡額が上がる可能性が高いです。開発力の高さは、差別化のための大きなポイントといえます。具体的には、以下の点が大切です。

  1. どのような技術があるのか
  2. これまでの開発や技術
  3. 今後どのような開発ができるか
  4. 自社のみにしかない強みやノウハウ
買い手企業にとって自社にない開発力を持っているかどうかは重要です。開発力や技術力は、第三者に説明できるように明確にしておきましょう。

ポイント2.人材の技術力の高さ

システム開発会社は、在籍する人材の技術力も非常に大切です。システム開発会社ではエンジニアの腕がすべてと言っても過言ではありません。仮に、企業自体が小さくても優秀な人材が揃っていれば譲渡価格は上がるのです。

そのため、個人の学歴や実績もアピールポイントとなります。具体的には以下の点が挙げられるでしょう。

  1. 従業員の学歴
  2. 従業員の職歴
  3. これまでの携わってきたプロジェクト
  4. 他社と差別化できる従業員の強み
優秀な従業員は、買い手企業も欲しがります。どのような人材がいるのかアピールしましょう。

ポイント3.専門知識と交渉力

譲渡価格を高めるためには、交渉力は非常に大切です。自社の強みやメリットを最大限にアピールできているかどうかで、譲渡価格にも影響します。

交渉を上手く進めるためには、専門知識や経験が必要です。具体的には、税務・法務・財務などの専門知識が必要となります。交渉を上手く進めるためには、M&Aアドバイザーに相談するのがおすすめです。

M&Aアドバイザーは、豊富な経験と知識で交渉を有利に進めてくれるでしょう。

10. システム開発会社の株式譲渡・会社譲渡は専門家に相談しよう

株式譲渡・会社譲渡は、他のМ&Aの手法と比較すると手続きは簡単です。しかし、経営者のみで行うのは非常に難しいでしょう。

そのため、株式譲渡・会社譲渡を行う際には、M&Aアドバイザーに相談するのが最適です。あなたの企業にぴったりの候補先を見つけ、満足の行く価格で譲渡することができるでしょう。M&Aに関するあらゆるアドバイスはもちろん、取引完了までしっかりとサポートしてくれるので安心です。

M&A仲介会社に依頼する際には、完全成功報酬型の企業を選びましょう。取引完了まで一切の費用が掛かりません。M&Aアドバイザーは、ほとんどの場合初回の相談料は無料です。まずは、相談に行ってみることをおすすめします。

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11. まとめ

システム開発会社の株式譲渡は近年案件が急増しているのです。システム開発会社を上手く株式譲渡することで、まとまった資金を手にすることができます。

しかし、方法を誤ると負債を抱えてしまう可能性もあるので、注意が必要です。株式譲渡の相談をするなら、M&A研究所に相談するのが最適です。M&A総合研究所に依頼すれば、相談時から取引完了までしっかりとサポートしてくれます。で株式譲渡を行い、利益を確保しましょう。

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